JP4554940B2 - ヒト胎盤由来の間葉系細胞を含む医薬及び該細胞を用いたvegfの製造方法 - Google Patents

ヒト胎盤由来の間葉系細胞を含む医薬及び該細胞を用いたvegfの製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ヒト胎盤由来の間葉系細胞の利用、特に該細胞を含む虚血性疾患の治療用医薬組成物、該細胞を用いた血管細胞増殖因子の製造方法、該細胞を培養する方法に関する。
技術背景
虚血性疾患、例えば心筋梗塞、脳梗塞などはヒトの死亡原因の高位を占めており、外科・薬学両面からの予防、治療方法が盛んに研究されている。外科的方法の代表例は血管バイパス手術であり、経皮的冠動脈形成術(PTCA)や冠動脈バイパス術(CABG)などが行われる。また、薬学的方法は、t−PAやトロンビン等をはじめとする血栓溶解剤の他に、生体に対して血管新生を促進する因子であるVEGF(Vascular Endothelial Growth Factor;血管内皮細胞増殖因子)や、FGF(Fibloblast Groeth Factor:塩基性線維芽細胞増殖因子)などを投与する方法が試みられている。
近年、虚血部位に新たに血管を新生させて血流の再現をもたらすことで虚血状態を解消する方法として、上記の増殖因子ではなく特定の細胞を利用して行う、細胞移植による血管新生治療が注目されている。長時間の虚血に暴露された生体は、血流確保のため自らの力で新しい血管を作り出す機能を有しているが、その際に血管新生に関与する細胞を外来的に導入することで、より効果的に血管新生を促して虚血性疾患の治療に利用しようとするものである。
この方法への応用が期待される細胞に、血管新生に大きく貢献することが知られている血管内皮細胞、あるいはこれに分化する機能を有する骨髄の幹細胞や単核球がある。血管内皮細胞は、血管の内腔を覆う単層を形成する細胞であり、創傷治癒や腫瘍の増生の際の血管新生と密接に関係しており、その存在が重要視されている。これまでは、血管内皮細胞の増殖が腫瘍の増生、網膜症あるいは慢性関節リウマチといった病状の進行または乾癬の拡大といった血管新生を伴う疾病に対して関与していることから、かかる血管内皮細胞の増殖を抑制する点を中心に研究が行われてきている。
これとは逆に、血管新生を促すことによって治療、障害の回復が期待できる疾患への利用も検討されつつある。特に細胞内皮細胞は、自身の増殖性に加えて血管新生を促す働きのあるタンパク質を分泌する機能も有している点で、有利な細胞として注目されている。これまでに、動物モデル(心筋梗塞モデル、狭心症モデル、閉塞性動脈硬化症モデル)実験では、血管内皮細胞を該モデル動物に加えることで血管新生が誘導され、虚血により低下した臓器の機能が改善されることも報告されている。
さらに、成人の末梢血に存在する血管内皮前駆細胞を体内に移植することで、血管新生を誘導する試みも研究されている。
血管内皮前駆細胞はCD34陽性細胞として単離されるが、生体内で内皮細胞に分化していることが確認されている。特に、このCD34陽性細胞は、成人末梢血中に比べて臍帯血では約10倍の密度で存在していることが報告されていることから、臍帯血から得られる未分化の血管内皮前駆細胞を体内に移植して血管の新生を誘導する試みも行われている。臍帯血単核球培養7日目に得られた血管内皮前駆細胞30万個/匹を、分離後下肢虚血のヌードラットに移植したところ、血管内皮前駆細胞移植群で有意な血流の増加と毛細血管密度の改善が認められたと報告されている。
本発明は、これまでに報告された血管内皮細胞、あるいは血管内皮前駆細胞とは異なる、血管新生治療に有効な新たな細胞を提供するものである。
発明の開示
胎盤は胎児と母体との栄養交換の場であり、そこには豊富な血管が存在する。本発明者は、通常はヒトの出産の際に臍帯とともに廃棄される胎盤に存在する間質細胞(血管内皮細胞以外の細胞)群に着目し、そこに含まれる間葉系細胞を生体に移植投与することで、生体に血管新生作用を促すことができることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、ヒト胎盤由来の間葉系細胞を含む、虚血性疾患治療用医薬である。また、本発明は当該医薬を調製する上で有利である間葉系細胞の培養方法、ならびに間葉系細胞を利用したVEGFの製造方法に関する。
発明を実施するための最良の形態
間葉系細胞は、組織学的には結合組織を構成する、血管内皮細胞や血管内皮前駆細胞などの血管系細胞とは異なり一般的に複数の分化能を有する多能細胞である。特に、間葉系幹細胞は、骨、軟骨、脂肪、心臓、神経、肝臓の細胞などになることが知られており、分化した線維芽細胞、毛乳頭細胞、脂肪細胞、歯髄細胞なども、間葉系細胞に属するものである。
幾つかの間葉系細胞が各種疾患に関与しているとの報告もなされている。例えば、滑膜に存在する間葉系細胞は、慢性関節リウマチ、膠原病などの関節破壊に関与しているとの報告がある。この場合、滑膜間葉系細胞の活動を抑制することが、関節障害の治療等において試みられている。
しかし、ヒト胎盤由来の間葉系細胞がインビボで血管新生を促す作用を有しており、これを積極的に虚血性疾患治療に利用しようとする試みはなされていない。
本発明で用いるヒト胎盤由来の間葉系細胞は、ヒト胎盤を適当な大きさの切片とした後に、トリプシン等の酵素を用いた通常の細胞分離操作によって処理することで、簡便に単離することができ、特別な操作は必要としない。なお、ヒト胎盤それ自体は一般に出産の際の廃棄物として扱われており、医療現場において日常的に入手可能な分離材料である。
また、単離した間葉系細胞は、適当な培地で増殖させることが出来る。培養は、一般的には33〜39℃、好ましくは37℃で、ウシ胎児血清、好ましくは非働化ウシ胎児血清(熱処理することにより、補体を不活化したウシ胎児血清)を3〜10%(好ましくは10%)含む基礎培地、例えばα−MEM培地などを用いればよい。また通気は、5%COを含む空気を用い、湿度は80〜120%(好ましくは100%)に保って培養を行うことができる。
間葉系細胞は、従来公知の方法により保存することができる。例えば、10%グリセリンもしくは10%ジメチルスルホキシドと、10%血清とを含む栄養培地中に10〜10個/ml、好ましくは10〜10個/ml、さらに好ましくは5×10個/mlの細胞濃度で浮遊させた状態で、−80℃あるいは液体窒素中で凍結保存することができる。保存された細胞株は、急速溶解(例えば、37℃の水浴に浸す)後、10倍量の同培地を添加して攪拌し、遠心分離して回収された細胞を所望の培地に加えることで、再び増殖させることができる。
一般に、細胞自体を生体に移植する際には、好ましくない免疫反応を誘起しないために、移植細胞と移植を受ける生体との間のHLAタイプの一致に留意する必要がある。そのため、本発明でも、移植を受ける患者のHLAタイプに適合する移植用間葉系細胞を選択して、これを本発明の医薬として投与することが好ましい。本発明であるヒト胎盤由来の間葉系細胞を含む医薬の場合には、臍帯血を用いて白血球治療等を行ういわゆる臍帯血移植のために蓄積されている臍帯血のHLAハプロタイプが、そのまま間葉系細胞のハプロタイプを表すことになるので、臍帯血バンクのHLAタイプ情報をそのまま用いることが出来るという利点がある。
(間葉系細胞の培養方法)
胎盤から分離された間葉系細胞は、適当な緩衝液で洗浄後、そのままあるいは緩衝液に懸濁して直ちに利用することも可能であるが、適当な培地中で分離した細胞を増殖させることが好ましい。ヒト胎盤由来の間葉系細胞は、一般に用いられる栄養培地で増殖することもできる。しかし、当該培養細胞を最終的にヒトに投与することを考慮すれば、ヒトに対して免疫反応をもたらす異物を含まない条件下で、間葉系細胞の培養を行うことが好ましい。本発明は、かかる課題を解決するための培養方法を提供する。
本発明の培養方法は、ヒト血清アルブミンおよび細胞増殖因子を添加した、非ヒト動物由来の蛋白質成分を含まない培地で培養することを特徴とする、ヒト胎盤由来の間葉系細胞を培養する方法である。
一般に、MEM培地、RPMI 1640、RITC80−7、MCDB系列、HamF−12・DME1:1混合培地等のような、アミノ酸類にビタミン類等を添加した基礎培地のみでは、分離された細胞の増殖は進行しないために、ウシ胎児、子ウシ等の非ヒト動物由来の血清が基礎培地に添加される。しかし、この培養方法では、細胞の増殖自体は良好に行われるものの、培養後の細胞をヒト体内に投与すると、混在する非ヒト蛋白質が投与された生体に対して好ましくない免疫応答を惹起する場合が多い。また、血清中に多く含まれる種々の生理活性物質の作用は複雑多岐にわたり、さらには血清のロット差が激しいなど、安定した性質を有する培養細胞あるいはこれを含む医薬の供給には不都合な点が多い。
本発明は、ヒト以外の動物に由来する要素を含まない上述のごとき基礎培地に、ヒト血清アルブミン及び細胞増殖因子を添加することで、非ヒト動物由来の物質を含まない環境で間葉系細胞を培養するものである。本発明で用いる増殖因子としては、血小板由来増殖因子(PDGF、Platelet−Derived Growth Factor)、線維芽細胞増殖因子(bFGF、basic Fibroblast Growth Factor)、上皮細胞増殖因子(EGF、Epidermal Growth Factor)およびインスリンからなる群より選ばれる1種以上である。これらの増殖因子は、例えばR&D社またはSigma社から研究用試薬として市販されているものでもよく、生体から分離精製したものや遺伝子組み換え手法により生産したものであってもよい。その添加量は0.01〜1000ng/ml、好ましくは0.1〜100ng/ml、最も好ましくは1〜10ng/mlである。
また、ヒト血清は、献血された血液等から遠心分離などによって用意することができる。ヒト血清の添加量は、培養培地の約1〜20%、好ましくは2〜15%、最も好ましくは5〜10%である。製剤化されたヒトアルブミンを用いる場合には、0.01〜10%、好ましくは0.05〜1%、最も好ましくは0.1〜0.5%である。
さらに、酸化防止剤、特に2−メルカプトエタノール、アスコルビン酸およびビタミンEよりなる群から選ばれる酸化防止剤を培地に添加することにより、細胞増殖を更に増強させることができる。酸化防止剤の添加量は2−メルカプトエタノールの場合で0.01〜100μM、好ましくは0.1〜50μM、最も好ましくは1〜10μMである。アスコルビン酸又はビタミンEについては、上記2−メルカプトエタノールと等価の量を用いることができる。
なお、本発明に係る培地及び培養方法は、線維芽細胞の初代培養、継代培養のいずれにおいても用いることができ、良好な結果が得られる。
(間葉系細胞を含む医薬)
本発明の間葉系細胞を含む医薬は、ヒト胎盤から分離した間葉系細胞、あるいは上述の方法により培養した間葉系細胞を用い、これに適当な医薬担体または賦形剤を加えて調製することができる。本発明の間葉系細胞を含む医薬をヌードマウスの大腿部に注入することで、注入部位に血管の新生が観察されることから、虚血部位に局所的にこの医薬を注入することにより、当該部位において血管新生を促して血流経路を獲得させ、虚血部位への血液供給を再開させることができる。従って、本発明の血管新生促進剤は、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、血管性痴呆、閉塞性動脈硬化症、足壊疽、褥創などの虚血性疾患の治療剤として有用である。その投与は、血管内投与、筋肉内投与あるいは局所投与するのが好ましく、更には心筋内投与、心膜腔内投与、脳硬膜下投与、クモ膜下投与、脳実質内投与、四肢骨格筋内投与等の虚血部への局所投与が特に好ましい。
好ましい医薬の形態は、点滴剤または注射剤である。これら点滴または注射剤は、生理食塩水、緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等に間葉系細胞を混合することにより調製するのが好ましい。また目的により安定化剤、保存剤、又は賦形剤等を加えることもできる。
また、本発明の医薬に、血管新生を促進させる細胞成長因子を添加してもよい。これらの細胞成長因子としては、酸性および塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TFGαおよびβ)、血小板由来内皮増殖因子(PDEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、腫瘍壊死因子(TNFα)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、エリスロポエチン、コロニー刺激因子(CSF)、マクロファージ−CSF、顆粒球/マクロファージCSFおよび酸化窒素シンターゼ、アンギオボイエチン、アンギオスタチンなどが挙げられる。
本発明の医薬の投与量は、移植を受ける患者の病状、年齢又は体重等により異なるが、例えば投与一回あたり細胞数で10〜10個の範囲で適用することができる。また、本発明の間葉系細胞は生体由来の細胞であるため、該細胞の毒性を心配することなく、医薬品として使用することができる。
(VEGFの製造方法)
本発明は、ヒト胎盤由来の間葉系細胞を用いたVEGFの製造方法に関する。
先に述べたように、血管内皮細胞が自ら血管内皮細胞増殖因子を発現、分泌することは報告されていたが、血管性細胞とは異質の間葉系細胞がVEGFを発現し、かつこれを細胞外に分泌することは全く意外なことであった。
本発明の間葉系細胞を用いたVEGFの産生は、分離した間葉系細胞が増殖可能な培地で該細胞を培養すれば足り、かかる培養によってVEGFを培地中に分泌させることができる。間葉系細胞が産生、分泌するVEGFは生物学的活性を有しており、ヌードマウスのインビボ実験でも、該ヌードマウスにおいて血管新生を生じさせた。
VEGFを産生させるための培地としては、MEM培地、RPMI 1640、RITC80−7、MCDB系列、HamF−12・DME1:1混合培地等のような、アミノ酸類にビタミン類等を添加した基礎培地に、5〜10%の哺乳動物血清(例、牛胎仔血清、仔牛血清、ヒト血清、馬血清)を加えた培地が好ましいが、先に述べた非ヒト由来の成分を含まずに細胞増殖因子を加えた培地であっても良い。
培養は、最初から該細胞を無血清培地で培養してもよく、非ヒト動物由来血清を含む培地でサブコンフルエントまで培養し、その後、培地を除き、リン酸緩衝塩類溶掖で細胞層を洗浄して無血清培地に交換して培養してもよい。またその他の培養条件は特殊なものではなく、常圧、37±0.5℃、気相として二酸化炭素5%、酸素10〜20%、窒素85〜75%であればよい。
この様にして間葉系細胞を培養して得た培養上清から、一般的な方法に従ってVEGFを回収することができる。また、蛋白質の精製に通常使用されている方法の中から適切な方法を適宜選択して行うことができる。すなわち、塩析法、限外濾過法、等電点沈澱法、ゲル濾過法、電気泳動法、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィーや抗体クロマトグラフィー等の各種アフィニティークロマトグラフィー、クロマトフォーカシング法、吸着クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィー等、通常使用され得る方法の中から適切な方法を適宜選択し、必要によりHPLCシステム等を使用して適当な順序で精製を行えば良い。
(組換え間葉系細胞)
本発明で使用する間葉系細胞は、適当なベクター、特にウイルスベクターを利用して形質転換させることができる。その際、虚血性疾患の改善に有効な蛋白性因子、酸性および塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TFGαおよびβ)、血小板由来内皮増殖因子(PDEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、腫瘍壊死因子(TNFα)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様増殖因子(IGF)、エリスロポエチン、コロニー刺激因子(CSF)、マクロファージ−CSF、顆粒球/マクロファージCSFおよび酸化窒素シンターゼ、アンギオボイエチン、アンギオスタチンなどをコードする遺伝子をベクターに組み込み、当該遺伝子を間葉系細胞の中で発現させることができる。この遺伝子を導入した細胞を患者に投与して疾患の治療を行う方法としては、インビボ遺伝子治療とエクスビボ遺伝子治療がある。後者は、外科的処置に対する患者の負担が大きい事や、体外操作による感染症の危険性ゆえ、インビボ遺伝子治療の方が好適である。
臨床応用されている主なウイルスベクターは、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクターがあり、最近注目されているものにアデノ随伴ウイルスベクターなどがある。
レトロウイルスベクターでは、導入遺伝子が染色体に組み込まれる為、長期間安定な遺伝子の発現が期待できる。また、パッケージング細胞を使って容易に大量かつ多種類のウイルスベクターを作る事が出来る点で有利である。
アデノウイルスベクターは、全長36kbの直鎖状2本鎖DNAをゲノムとして持ち、物理化学的に安定であり、超遠心により容易に濃縮出来るので、非常に高い効率で遺伝子を導入する事が出来る。ただし、導入遺伝子が染色体に組み込まれないため、長長期間に渡る組換え遺伝子の保持は難しく、長期の遺伝子の発現は期待出来ないため、治療効果を上げる為には、アデノウイルスベクターを繰り返して投与する必要があり、中和抗体による不活化が大きな問題となる。
アデノ随伴ウイルスベクターは、4.7kbの1本鎖DNAを持つウイルスで自分自身は複製能力を持たない欠陥ウイルスであり、増殖にはヘルパーとしてアデノウイルスやヘルペスウイルスの重感染が必要となる。すなわち、アデノ随伴ウイルス自体には全く病原性や細胞傷害性がないので、最も安全性の高いウイルスベクターであり、組換え遺伝子は宿主の染色体に組み込まれるので、長期間の遺伝子発現が可能である。
これらのベクターに所望のDNAを導入する方法は公知である(例えば、J.Sambrook等、Molecular Cloning,a Laboratory Manual 2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory,ニューヨーク(New York),1989年、参照)。すなわち、DNAとベクターをそれぞれ適当な制限酵素で消化し、得られたそれぞれの断片を、DNAリガーゼを用いてライゲーションさせればよい。また、これらのウイルスベクターを用いた間葉系細胞の形質転換方法は、当業者により周知の方法、例えばSaitoらの方法で行うことができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
実施例
実施例1 ヒト胎盤由来間葉系細胞の分離
正期産の胎盤を氷上に回収した後、胎盤の母体側からハサミで組織を採取した胎盤切片200gをビーカーに移し、0.5%トリプシン、5.3mM EDTA100mlを加えたDMEM培地1Lを加え、室温で細胞を単離する。Ficoll−Hypaque(Pharmacia Biotech AB)を用いて単核球を分離した。この単核球を1×10個/mlとなるように10%FBS−DMEM液に懸濁し、37℃、5%CO下で5〜7日間培養することにより、所望の細胞を調製することができる。この様にして得た培養細胞は、これに続く下記の操作に用いることが出来る。以下、本発明者らが実際に分離した4系統の細胞をPL5、PL24、PL26およびPL37と表記して、以下の実施例を詳細に述べることにする。
実施例2 間葉系細胞の無血清培地を用いた培養方法
実施例1に準じてコラーゲンコート済み10cmディッシュでコンフルエントに培養した間葉系細胞PL37を0.25%トリプシンを用いて剥がした。5%FCSを含むPBS10mlを添加してトリプシン反応を止めたのち、MCDB104培地で2回細胞を洗った。MCDB104培地には、最終濃度として2mMのグルタミン、10μMの2−メルカプトエタノール、0.01mg/mlのインスリン、5mg/mlのヒト血清アルブミンを添加した。細胞数を計測した後、1×10個/50μlの細胞液を調製した。
増殖因子であるPDGF−AB、bFGF、EGFならびにFCSを表1に示す最終濃度の2倍/50μlを96穴プレートへ予め入れておき、さらに先の細胞液50μl加え、37℃で72時間培養後、細胞増殖の状態をXTTアッセイ(Cell Proliferation KitII、ロシュダイアグノスティック社)で調べた。コントロールとしては、細胞増殖因子を全く添加しない培地と、10%FCSを含む培地とを用意した。結果を図1に示す。
Figure 0004554940
PL37細胞は、PDGF−AB、bFGF、EGFを添加した無血清MCDB104培地で増殖が可能であり、その増殖は10%FCSを添加したMCDB培地の場合以上に促進された。また、2−メルカプトエタノールとインスリンを加えることにより、その増殖促進作用はさらに顕著となった。また、PL37細胞の無血清培地での増殖に関しては、増殖因子の濃度に至適濃度が認められ、至適濃度の前後で細胞増殖は若干鈍化する結果を得た。また、アルブミンを添加しない状態では、増殖因子の作用は10%FCSに比べて低いことが判明した。
実施例3 ヒト胎盤由来細胞からの血管新生因子(VEGF)の産生
本発明の間葉系細胞であるPL5、PL24の2〜5×10個を、それぞれ10mlのDMEM+10%FCS中で、37℃、5%CO2下で10継代以下に培養した。PL26については、同条件で5継代以下に培養した。
経時的に培養上清を採取し、培地中のVEGFをQuantikine VEGF測定キット(R&D社)で測定した。また、Connらの方法(Pro.Natl.Acad.Sci.USA、87巻、1323頁、1990年)に従って、VEGFの生理活性であるHUVEC細胞に対する増殖活性を、サイミジン取り込み実験によって測定した。また、5週齢の雄のヌードマウス(balb/c、nu/nu)の大腿筋肉中にPL26細胞を約5×10個注入した。14日後に屠殺して大腿筋肉をパラフォルムアルデヒドで固定、切片を調製後、HE染色して観察した。
PL5細胞を2日間培養した上清中にVEGFが検出され、特にFCSの存在下で産生量が高まった。VEGFと同じく血管新生作用を持つ肝実質細胞増殖因子(HGF、hepatocyte growth Factor)は検出されなかった。また、培養上清を用いたサイミジン取込み実験の結果(図2)から、これらの間葉系細胞が産生するVEGFはHUVEC細胞の増殖を刺激する活性を有していた。
また、10cmディッシュ中のDMEM無血清培地で24時間培養してコンフルエントな状態としたときの細胞数を計測し、上清中のVEGFを測定した。本発明におけるヒト胎盤由来間葉系細胞であるPL26、PL5細胞は、HeLa細胞を超える高い濃度のVEGFを産生していた。また、PL26細胞を注入したヌードマウス大腿の筋肉内では、顕微鏡観察下に血管新生が認められ(図3)、間葉系細胞が産生するVEGFが、生体内においても活性であることが明らかとなった。
実施例4 蛍光免疫染色
抗VEGF抗体(Santa Cruz Biotechnology Inc.Santa Cruz、CA)を一次抗体として使用し、蛍光免疫染色を行った。陽性対照としてHeLa細胞を用い、陰性対照としてヒト正常線維芽細胞を用いた。12穴プレート内に12mmI型コラーゲンコートカバーグラスを入れ、細胞を接種した。24−48時間COインキュベーターで培養した後、カバーグラスをPBSで2回洗浄し、4%パラホルムアルデヒドで室温1分間固定を行った。その後、0.3%過酸化水素で室温5分間前処理を行い内因性ペルオキシダーゼ活性の不活化を行った。以後の工程では洗浄に0.1%Tween20・PBS(PBST)を用い、抗体の希釈には2%BSAを加えたPBSTを使用した。一次抗体を室温2時間湿潤箱内で反応させた後、3回PBSTで洗浄し、ビオチン化抗ラビットIgG抗体を室温30分反応させ、3回PBST洗浄後FITC標識ストレプトアビジンを遮光し室温で15分反応させた。遮光のまま軽くPBSTで洗浄し、VECTASHIELD Mounting Medium with DAPI(Vector Laboratories、Inc.、Burlingame、USA)を用いて封入し、蛍光顕微鏡下で観察を行った。この結果を図4に示す。
図中、a、bはHeLa細胞、c、dはヒト繊維芽細胞、e、fはヒト胎盤細胞であり、左側は全てDAPIによる角の観察を、右側は同視野のFITC発色をしている細胞である。本発明の間葉系細胞にも、陽性細胞であるHeLa細胞と同様にVEGF抗体による染色が確認された。この状態において、陰性細胞である繊維芽細胞ではVEGFは確認されなかった。
実施例4 マウス後肢虚血モデルと細胞移植
NOD/scidマウス(日本クレア)を用いて片側後肢虚血モデルを作製した。
キシラジン15mg/kg筋肉内投与とケタミン90mg/kg腹腔内投与を行って全身麻酔を行ったマウスの左大腿動脈、静脈を4−0絹糸で結紮した。血管の結紮は実体顕微鏡下で行い、神経は結紮せずに温存した。術後7日目に全身に放射線3Gyを照射したのち胎盤細胞を移植した。移植細胞はPL26、PL37を用いた。細胞はI型コラーゲン溶液であるCellgen(Koken、Japan)0.5%溶液に1×10個/mlの濃度に浮遊させ、26G注射針で300μlずつ内転筋内および皮下に接種した。コントロールは虚血状態を作製したのち、細胞ではなく0.5%コラーゲン溶液を接種した。
1)レーザードップラー血流計による後肢血流測定
レーザードップラー血流計(Moor LDI v3.08;Moor Instruments、UK)による腹臥位マウスの後肢の血流を測定することで、移植細胞による血流改善作用を確認した。その代表的な結果を図5に示す。
図の上段は細胞移植をしていないコントロールマウスのレーザードップラー血流計による後肢血流測定結果であるが、虚血にしていない左肢に比べて虚血状態にある右肢は、6日間の観察期間中に虚血の改善を認めない。しかし下段に示すヒト胎盤細胞移植マウスでは、移植後2日目より血流の回復が認められ、6日目にはその改善は顕著である。このようにヒト胎盤細胞はインビボにおいても血管新生作用を示した。
2)リアルタイムRT−PCR
移植された細胞がVEGF産生をどの程度の期間行っているかを、移植組織のVEGFmRNA量をリアルタイムRT−PCR法を用いて確認した。
プライマーはヒトVEGFのcDNA配列(GenBank:AF022375)をもとに、3’非翻訳領域上に作成した。その配列は、hVL1:GGTCCCTCTTGGAATTGGAT、及びhVR1:TGTATGTGGGTGGGTGTGTCであり、PCR断片長は115bpである。培養PL細胞より、Tri−zol(Invitrogen社)を用いて説明書に従って、全RNAを抽出した。RTは1μlオリゴ(dT)12−18(0.5μg/μl)、2μlの10mMdNTP、5μg全RNAにDEPC水を加え 全量12μlとし、65℃で5分間インキュベートし、氷上においた。さらに、4μlの5×cDNAsynthesis buffer(Invitrogen社)、1μlの0.1M DTT(Invitrogen社)、1μlのRNAse inhibitor(40U/μl)(Invitrogen社)、1μlのDEPC水、1μlのThermoScript RNase H−Reverse Transcriptase(Invitrogen社)を加え、全量20μlとし、50℃で1時間反応させ、その後、85℃で5分間インキュベートした。PCRに用いた反応液組成と反応時間は以下のとおりである。
反応液組成;10μlの2×SYBR Green PCR master mix(Qiagen社)、1μlの10μM hVL1、1μlの10μM hVR1、1μlのtemplate(上記RTの反応液)、7μlの水。
反応条件;95℃、15分、94℃30秒、56℃30秒、72℃30秒:34サイクル、72℃7分
一部を2%アガロースゲルに電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色した。
hVEGF mRNAの経時的変化は以下のように検討した。PL37細胞をSCIDマウス(日本クレア)筋肉内に注射した後、3時間後、1日目、3日目、7日目に屠殺後接種部位である内転筋を摘出し、−80℃で保存した。組織よりの全RNAの抽出はホモジナイズ後Tri−zolを用いて行い、RTは上記と同様に施行した。PCRは、iCycler(BIO−RAD)を用いて、リアルタイム定量PCRを施行した。反応液組成と、反応時間は以下のとおりである。
反応液組成;25μl2×SYBR Green PCR master mix(Qiagen社)、2.5μl 10μM hVL1、2.5μl 10μM hVR1、1μl template(上記RTの反応液)、19μl水。反応条件;95℃15分、94℃30秒、56℃30秒、72℃30秒を45サイクル、95℃3分
55℃より温度を0.5℃ずつ上昇させながら、各10秒、80サイクル。
スタンダードはPL37細胞のRT反応液を用いて、希釈系列を作成した。この結果を図6に示す。
ヒトVEGFmRNA量は、0日(移植3時間後)を1として、1日目で0.20、3日目で0.22、7日目0.06、移植を行わないコントロールは0であった。
この結果から、移植された細胞は、少なくとも5日間はヒトVEGFの産生能を有していると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の培養方法における間葉系細胞の増殖を示す。
第2図は、培地中に産生されるVEGFの活性測定結果を示す。
第3図は、ヌードマウス大腿の筋肉内での血管新生の様子を表す顕微鏡写真である。図中の矢印部分に血管新生が認められる。
第4図は、間葉系細胞と比較細胞との抗VEGF抗体を用いた蛍光免疫染色の結果を示す。
第5図は、レーザードップラー血流計を用いて、マウス後肢虚血モデルに間葉系細胞を移植した後に見られる血流改善効果をを示す。
第6図は、移植された細胞におけるVEGF産生を、移植組織のVEGFmRNA量をリアルタイムRT−PCR法を用いて確認した結果を示す。

Claims (4)

  1. ヒト胎盤由来の間葉系細胞の培養細胞であって、VEGFを産生可能な細胞を含む、虚血性疾患治療用医薬。
  2. 虚血性疾患が心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、血管性痴呆、閉塞性動脈硬化症、足壊疽または褥創である、請求項1に記載の医薬。
  3. 注射もしくは点滴可能な医薬的に許容し得るキャリヤーもしくは希釈剤を共に含んでいる請求項1または2に記載の医薬。
  4. 1×10〜1×10個の間葉系細胞の培養細胞を含む単位投与形態の請求項1〜3に記載の医薬。
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