JP4554846B2 - 接続検知機能付きコネクタ、接続検知機能付き光ファイバケーブル、および接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構 - Google Patents

接続検知機能付きコネクタ、接続検知機能付き光ファイバケーブル、および接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ケーブル端に設けたコネクタをレセプタクルに接続した場合、その接続状態が正常でない場合にそれを検知する機能を備えたコネクタ及び光ファイバケーブルに関する。また、本発明は、ケーブル端に設けたコネクタとレセプタクルとの接続状態が正常でない場合、その検知結果に基づいてコネクタに接続された機器類の動作状態を制御する機器制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバは多くの分野で用いられるようになった。例えば、情報通信分野では、通信媒体として光ファイバを用いる光通信が主流となり、また、工作機械分野においては、切削、溶接等にはレーザ加工機が広く用いられる様になり、そのレーザ光を伝送する手段として光ファイバが用いられている。
【0003】
光通信の場合、光源や光送受信機器、光測定器等の機器類と光ファイバとを接続するには、機器類の光入出力部に設けられた光レセプタクルと、光ファイバの端部に設けた光コネクタとを結合して接続される。またレーザ加工機の場合も同様に、レーザ光源や、加工対象部に向けてレーザ光を照射する出射光学系等に設けられた光レセプタクルと、光ファイバの端部に設けた光コネクタとを結合して接続される。
【0004】
しかし、光レセプタクルと光コネクタとが確実に接続されてなければ、光通信の場合は正常な信号の送受信が出来ない。またレーザ加工機の場合はレーザ光が高出力である為、接続が確実になされてない状態でレーザの導光を行ったり、レーザ導光中にコネクタ抜けが生じたりすると、光ファイバ端面やコネクタ等の周辺機器の破損、またはレーザ光漏れにより周囲の作業者や物に対して危険を及ぼす事故につながる惧れがある。この様なトラブルを防止する為には、目視や感触によって、光レセプタクルと光コネクタの接続状態を確認するしか手段が無く、万が一この確認作業を忘れた場合、上記の様なトラブルが生じる可能性があった。
【0005】
そこで、上記問題を解決し安全を確保する為に、光コネクタと光レセプタクルが確実に接続された事を検知出来る、次のような接続検知機構が設けられた。
【0006】
図16は、特開平9−90165に開示されているコネクタ接続検知機構の構成を示している。1はレーザ発振器であり、その内部にレーザ光を発振する為のレーザダイオード2を備えている。3は、光源1のパネルに設けられた光レセプタクルであり、光ファイバ4によってレーザダイオード2と結合されている。
【0007】
図17は、上記コネクタ接続検知機構の断面図である。3は光レセプタクルであり、光レセプタクル3に設けられたフランジ3aにて光源1のパネル1aに固定されている。5は、光レセプタクル3の光コネクタ接続側に形成されたスリーブ3c内部において光レセプタクル3の軸心方向に移動する形で保持されたフェルールであり、フェルール5のレーザ発振器側端末部には光ファイバ4が接続されているとともに、アーム6aを介して近接スイッチ6が設けられている。光レセプタクル3の光源側端部には感知体3bが設けてあり、感知体3bに近接スイッチ6が接すると導通状態となる。 フェルール5は、常時押圧手段である圧縮コイルバネ7によってスリーブ3cの先端方向へ付勢されており、近接スイッチ6が感知体3bに接した位置で静止している。
【0008】
次に、光ファイバ8の端部に設けられた光コネクタ9を上記光レセプタクル3に接続すると、図18に示すように、光レセプタクル3のフェルール5が光コネクタ9のフェルール9aに押され、近接スイッチ6が感知体3bから離れて非導通状態となる。
【0009】
以上の様に、近接スイッチ6が非導通状態になると、図中には示されてない制御回路の働きによってレーザダイオード2はレーザ光を出射可能状態となり、反対に導通状態ではレーザ光を出射不可状態となる。よって、光レセプタクルに光コネクタが接続されてない状態では、誤まってレーザ光を出射してしまうことを防止出来るものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記コネクタ接続検知機構を設備として導入しようとする場合、既設の機器類に上記検知機構を追加する事は難しく、検知機構が予め備わった機器類を新たに導入する必要があり、コスト面で大きな無駄が生じる。または、既存の機器類に上記検知機構を追加する方法も考えられるが、機器類に大掛かりな改造を施す必要があり、これも非常に困難である。
【0011】
本発明は上記問題点を解決するものであり、既に設置されている光関連機器類に対して、容易にコネクタ接続検知機能を設けることが可能となる、接続検知機能付きコネクタ及びこれを備えたケーブルを提供し、更に、上記ケーブルを用いた機器制御機構の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】
(1)固定側レセプタクルに装着される可搬式コネクタであって、光ファイバが挿通されて該光ファイバの端部を保持すると共に前記レセプタクルに嵌挿される軸部と、前記軸部の外周面に沿って設けられ、該軸部の軸方向へ移動可能に設けられた移動体と、前記移動体の前記軸方向への移動に連動して導通状態の切替えが可能とされるスイッチとを備え、前記軸部の先端側を前記レセプタクルに嵌挿させる動作を行うと、前記レセプタクルに当接した前記移動体が当該レセプタクルに付勢されて前記軸部の基端側に移動することにより、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常に接続された際に前記スイッチの導通状態が切り替わることを特徴とする接続検知機能付きコネクタ。
【0013】
(2)前記スイッチが、他の部材と絶縁されていることを特徴する、(1)に記載の接続検知機能付きコネクタ。
【0014】
(3)前記スイッチが、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常接続された際にのみ導通状態となることを特徴とする、(1)または(2)に記載の接続検知機能付きコネクタ。
【0015】
(4)前記スイッチは、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常接続された際にのみ非導通状態となることを特徴とする、(1)または(2)に記載の接続検知機能付きコネクタ。
【0016】
(5)前記スイッチは、前記軸部の外周面に沿って設けられた導体片と、該導体片の対向位置に設けられた少なくとも一組のプラス接点とマイナス接点とを備える接点部を有し、前記移動体の前記軸方向への移動に連動して前記導体片と前記接点部とが接触され、かかる接触によりプラス接点とマイナス接点とが導通されるべく構成されたことを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタ。
【0017】
(6)前記導体片がコイルバネであることを特徴とする、(5)に記載の接続検知機能付きコネクタ。
【0018】
(7)前記スイッチは、近接スイッチからなることを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタ。なお、ここで言う近接スイッチとは、該スイッチの先端部が何らかの物体に接触したり、あるいは、物理的に接触することなく、作動しているものとの距離に反応して導通状態が切り替わるスイッチを意味している。例えば、近接スイッチとしては、磁界の変化を検知して作動する高周波誘導式近接スイッチや、静電容量式近接スイッチ等の周知の近接スイッチを用いることが出来る。
【0019】
以上のような構成の接続検知機能付きコネクタよれば、固定側レセプタクルでなく、可搬式側のコネクタに接続検知機能を設けたので、検知機能を有さない既存の機器に備えられたレセプタクルをそのまま用いて、コネクタ接続検知機能を追加することが出来る。
【0020】
(8)前記(1)から(7)のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタを光ファイバケーブルの少なくとも一端部に装着したことを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
【0021】
(9)光ファイバの両端末にレセプタクルに装着される(1)から(7)のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタと、該コネクタを経由し前記光ファイバに添って配設されたループ状の電気配線とを備えており、該電気配線は前記コネクタの両方において、通常、非導通状態とされており、該コネクタの両方が正常に前記レセプタクルに接続された時に、前記電気配線が導通状態となることを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
【0022】
(10)光ファイバの両端末にレセプタクルに装着される(1)から(7)のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタと、該コネクタを経由し前記光ファイバに添って配設されたループ状の電気配線とを備えており、該電気配線は前記コネクタの両方において、通常、導通状態とされており、該コネクタの両方が正常に前記レセプタクルに接続された時に、前記電気配線が非導通状態となることを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
【0023】
(11)前記電気配線の導通確認手段を備えた(9)または(10)に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブル。ここで導通確認手段とは、導通されると光る発光素子や、音を発するものなどを例示出来る。
【0024】
(12)前記電気配線の導通、非導通情報の出力手段を備えた(9)または(10)に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブル。ここで、出力手段とは、電流・電圧などを計測して、電気配線内の抵抗値を検知できるものを例示出来る
【0025】
以上のような構成の接続検知機能付き光ファイバケーブルによれば、機器側に固定的に接続検知機能を設けるのではなく、この機器に着脱可能な光ファイバケーブル側に接続検知機能を設けるようにしたので、元来、検知機能を有さない既存の機器類をそのまま用いてコネクタ接続検知機能を追加することが出来る。
【0026】
また、第二の電気配線と第三の電気配線とが互いに異なる抵抗値であることで、両端コネクタが正常に接続されたか否かが、導通・非導通情報として出力手段から出力される。すなわち、出力手段と第二の電気配線に連動したコネクタとの距離と、出力手段と第三の電気配線に連動したコネクタとの距離が同じで、抵抗値が異なる場合、どちらのコネクタが不完全に接続されているかが、出力手段からの導通・非導通情報(抵抗値)により認識可能となる。また、出力手段と第二の電気配線に連動したコネクタとの距離と、出力手段と第三の電気配線に連動したコネクタとの距離が異なり、同じ抵抗値の導電線で構成されている場合、どちらのコネクタが不完全に接続されているかが、出力手段からの導通・非導通情報(抵抗値)により認識可能となる。あるいは、少なくとも第二と第三の電気配線に、それぞれ異なる値の抵抗を設けた場合、該抵抗の値が導電線の抵抗値を無視できるだけの大きさであれば、導電線の抵抗値や長さに係わらず、どちらのコネクタが不完全に接続されているかが、出力手段からの導通・非導通情報(抵抗値)により認識可能となる。
【0027】
13)前記(12)に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用い、その出力手段から出力される導通・非導通情報を得て、前記光ファイバケーブルに備えたコネクタに接続された光学機器の動作制御を行なうことを特徴とする機器制御機構。
【0028】
14)前記光学機器がレーザ発振器であり、前記出力手段から出力される導通・非導通情報によって前記コネクタの不完全接続を検知した際に、レーザ光がレーザ発振器から出力されないようにレーザ光を遮断することを特徴とする、(13)に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構。
【0029】
15)前記光学機器がレーザ発振器であり、前記出力手段から出力される導通・非導通情報によって前記コネクタの不完全接続を検知した際に、レーザ発振器を停止させることを特徴とする、(13)に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構。
【0030】
以上のような構成の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構によれば、光ファイバケーブルの端部に備えたコネクタと機器類との接続状態を検知出来ると共に、その検知結果をもとに、上記光ファイバケーブルが接続された機器類の動作制御を行なうことが出来る。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明について図面を用いて説明する。図1は本発明の接続検知機能付コネクタの第1実施形態を示しており、ここで示している10は、レーザ伝送用光ファイバに用いられる接続検知機能付光コネクタである。11は、機器側つまりレーザ発振器に設けられている光レセプタクルである。なお、コネクタの外周形状が円筒形状であることを示すために、コネクタの図中上半分を鉛直方向(紙面と同一平面を形成する方向)に切断した断面図で示し、コネクタの図中下半分を鉛直方向に対して所定の角度で傾斜した面で切断した断面図で示している。
【0032】
12はフェルールであり、その中心に光ファイバ13が挿通されて、該光ファイバ13の端部が保持されている。14は光レセプタクル11に光コネクタ10を固定する為のナットであり、フェルール12の外周に形成固定されたナット保持部材15に、光コネクタ10の軸方向に対して移動可能、及び、上記軸を中心に回転可能に保持されている。
【0033】
16a、16bは、フェルール12とナット保持部材15との間隙に、光コネクタ10の軸方向に移動可能に保持されたスライドピンである。17はフェルール12の外周に環状形成された感知体であって、該感知体17はスライドピン16a、16bの基端部に固定され、スライドピン16a、16bと共に、光コネクタ10の軸方向に移動可能に保持されている。本実施例におけるスライドピン16a、16b、および感知体17が本発明で言う移動体18に該当する。
【0034】
上記の構成において、移動体18がナット保持部材15の基端面15bに当接する時、スライドピン16a、16bは、その先端部がナット保持部材15の先端面15fから任意長Xだけ突出するように形成されている。
【0035】
19はコイルバネ、20は環状形成されたバネ保持部材であり、21はバネ保持部材20の先端に設けられた近接スイッチである。なお、ここで示した近接スイッチ21は、スイッチの先端部が何らかの物体に接触した際に、スイッチ内部において非導通状態から導通状態へと切り替わるものである。バネ保持部材20は、移動体18がナット保持部材15の基端面15bに当接している時、感知体17と近接スイッチ21とが上記任意長Xで離間する様に、フェルール12に固定されている。コイルバネ19は、フェルール12の外周上で感知体17とバネ保持部材20とに挟まれて形成され、且つ、感知体17を光コネクタ10の先端方向へ押圧し続けて常に感知体17と近接スイッチ21とが離間する様に、バネ保持部材20によって保持されている。なお、上記構成において、コイルバネ19が感知体17を光コネクタ10の先端方向へ押圧し続けていない状態であっても、感知体17と近接スイッチ21とが常に離間していれば良い。
【0036】
図2は、上記で説明した本発明の光コネクタ10を光レセプタクル11に正常に接続された状態を示している。光コネクタ10が光レセプタクル11に嵌合されると、スライドピン16a、16bの先端が光レセプタクル11の先端面11eに当接し、感知体17は近接スイッチ21に向かって押されて移動する。更に嵌合を進めて光コネクタ10と光レセプタクル11とが正常な接続状態の許容範囲に入った時に、感知体17が近接スイッチ21に接触し、近接スイッチ21が導通状態となる。近接スイッチが導通状態になると、これに連動した図には示されてないランプが点灯し、光コネクタ10と光レセプタクル11が正常に接続されたことを検知出来る。次に、上記に説明した光コネクタ10と光レセプタクル11との正常接続された状態でナット14を光レセプタクル11に確実に締め付けることにより、光コネクタのズレや抜けを防止でき、正常な接続状態を保持することが出来る。
【0037】
次に、図3、図4は、光コネクタ10が光レセプタクル11に正常に接続されてない状態を示している。
【0038】
図3は、ナット14が光レセプタクル11に対して締め付けが不十分である場合を示している。この場合、フェルール12に対して図中に矢印で示した、光レセプタクル11から引き抜かれる方向への力が作用すると、その引っ張り力により、光レセプタクルの先端面11eとナット保持部材の先端面15fとの間に隙間が生じる事になる。これに伴ない、コイルバネ19によってナット保持部材15の方向に押圧されている感知体17と、近接スイッチ21との間にも隙間が生じ非接触となる。
【0039】
図4は、光コネクタ10が光レセプタクル11の中心軸22に対してが真っ直ぐに嵌合されず、ナット14と光レセプタクル11のネジ部11nとが噛み込んでしまい最後まで締め付けられる手前で止まっている状態を示している。この場合も上記と同様に、光レセプタクルの先端面11eとナット保持部材の先端面15fとの間に隙間が生じ、結果として感知体17と近接スイッチ21とが非接触となる。
【0040】
上記のような場合、近接スイッチは導通状態にならないので、これに連動したランプは点灯せず、光コネクタ10が光レセプタクル11との接続が不十分であることを検知出来る。
【0041】
なお、上記で説明した接続検知機能付き光コネクタはあくまでも一実施例にすぎず、多種多様な光レセプタクルの形状に合わせて設計される。また、導通・非導通状態の認識手段としてランプを用いて説明したがその限りではなく、例えば、警告音やディスプレイ表示等、導通・非導通状態を認識出来るものであれば良い。また、上記実施例はレーザ伝送用光ファイバを収納した光ファイバケーブル用の光コネクタに関して説明を行ったが、本発明の接続検知機能付きコネクタはメタルケーブルにも用いることが出来る。
【0042】
また、図5には、本発明の接続検知機能付きコネクタの第2実施形態を示している。本実施形態では、バネ保持部材20の先端に、周方向に等間隔で離間した2個の近接スイッチ21a、21bが設けられている。なお、上述しない他の構成に付いては図1〜図4に示す接続検知機能付きコネクタ10と同様の構成であり、上述した実施形態と共通の構成部材には同一符号を付与し、以降その説明は省略する。このように近接スイッチを2個設け、この両方が導通した場合にのみこれに連動した図には示されてないランプが点灯し、コネクタ10とレセプタクル11とが正常に接続されていると判断するように構成している。本構成によれば、感知体17と近接スイッチ21a、21bが設けられているバネ保持部材20とが、近接スイッチ21aと21bとを直線で結んだ方向に対して、コネクタ10の軸心を中心として実質的に傾きがなく、バランスの良い接続がされているか否かを検知出来る。つまり、コネクタ10とレセプタクル11とが、精度良く接続されているか否かを検知することが出来る。なお、本実施形態では近接スイッチを2個としたがその限りではなく、近接スイッチをより多く備えた方が、コネクタ10の軸心を中心として複数方向に対して実質的に傾きがなく、バランスの良い接続がされているか否かを検知出来る。
【0043】
次に、図6には、本発明の接続検知機能付きコネクタの第3実施形態を示している。本実施形態では、スイッチが、移動体68を構成する感知体67aと接点部61(プラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61b)とによって構成されている点が、上述した実施形態と異なっている。図6(A)には、接続検知機能付きコネクタ60aの略断面図を示している。67aは導体より形成された感知体(導体片)である。感知体67aに対向するバネ保持部材20の端部には、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとが配置されており、これらの導体接点61a,61bには、図示しない電源が接続されている。なお、接点部61とバネ保持部材20とは電気的に絶縁されている。また、コネクタ60aとレセプタクル11とが嵌合され正常な接続範囲に至ったとき、感知体67aとプラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61bの両方とが接触状態となるべく、スライドピン16a、16bが、自然状態においてその先端部がナット保持部15の先端面15fから任意長Xだけ突出するように形成されている。図6(B)に、感知体67aのF矢視平面図および接点部61のR矢視平面図を示している。感知体67aの表面は、導体からなる部材で構成されている。また、バネ保持部材20の端面上に配置された接点部61は、環状のバネ保持部材20の端面上の周方向の互いに対称な位置に配置された、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとから構成されている。
【0044】
上記構成によれば、スライドピン16a、16bがバネ保持部材20の方向へ押圧された際に、感知体67aがプラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61bに当接する。こうして、感知体67aを介してプラス極側導体接点61aからマイナス極側導体接点61bへ図示しない電源によって電圧がかけられることにより、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとが導通する。従って、スイッチが導通状態となり、コネクタ60aが光レセプタクル11に正常に接続されたことが検知される。なお、上述しない他の構成作用に付いては、図1から図4に示す接続検知機能付きコネクタ10と同様である。
【0045】
図7(A)は、上述した感知体67aの変形例67bを備えた接続検知機能付きコネクタ60bの略断面図を示している。F矢視平面図として図7(B)に示した感知体67bは、環状の絶縁体からなる絶縁部670bと、その表面を含む部材の一部が導電性部材(導体片)671bから形成されている。導体片となる導電性部材671bは、感知体67bの径方向の略中央部より外周側全周の表面上に設けられ、且つ、バネ保持部材20に配置された接点部61と対応するように形成されている。また、コイルバネ19は、感知体67bとは絶縁部670bのみで接触するように構成されており、更に、バネ保持部材20と、バネ保持部材20に設けられた接点部61とは互いに絶縁されている。従って、コネクタのスイッチと他の部材(バネ保持部材20、コイルバネ19、スリーブ12等)との絶縁状態が良好に形成されるので、即ち、スイッチが導通状態の際に、光レセプタクル11に電気が流れ、該光レセプタクル11に接続された光学機器に悪影響を及ぼすことを防ぐことが可能となる。以上のような感知体67bの構成においても、接続検知機能付きコネクタ60aと同様な作用を有する。
【0046】
図8に本発明の接続検知機能付きコネクタの第4実施形態である接続検知機能付きコネクタ80を示す。この実施例では、移動体88を構成する感知体87および接点部61が、上述した実施形態と異なっている。図8(A)に示すように、環状の感知体87は、バネ保持部材20と対向する表面に、同心に配置された環状の導体からなるコイルバネ(導体片)87aが装着されている。なお、コイルバネ87cは、コイルバネ19及びスリーブ12に非接触となるように配置されている。また、この感知体87に対向するバネ保持部材20の端部には、導体により形成されたプラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとが配置されている。これらの導体接点61a,61bには、図示しない電源が接続されている。また、コネクタ80とレセプタクル11とが嵌合されて正常な接続範囲に至ったとき、コイルバネ87aとプラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61bの両方とが接触状態となるべく、スライドピン16a、16bが、自然状態においてその先端部がナット保持部15の先端面15fから任意長X’だけ突出するように形成されている。
【0047】
図8(B)に、感知体87のA矢視平面図および接点部61のR矢視平面図を示す。環状の感知体87は、その表面に同心に配置された環状の導体からなるコイルバネ87aが装着されている。バネ保持部材20の端面上に配置された接点部61は、環状のバネ保持部材20の端面の対称な位置に、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとを有している。図8(C)に、感知体87のF矢視平面図および図8(B)に示した接点部61とは異なる配置の接点部61のR矢視平面図を示す。バネ保持部材20の端面上に配置された接点部61は、環状のバネ保持部材20の端面の周方向に、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bと交互に複数配置されている。なお、本実施形態では、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとがそれぞれ10個配置されている。
【0048】
以上のような構成の感知体87および接点部61においては、感知体87の導電性を有する部分がコイルバネ87aで形成されており、該コイルは自然状態においてその圧縮方向へ遊び幅を有しているので、接点部61が感知体87に対して高精度でもって平行に配置されていなくても、コイルバネ87aの前記遊び幅がそのずれを補償するため、スイッチが作動した際の良好な導通状態を確保出来る。更に、図8(C)に示すスイッチにおいては、プラス極側導体接点61aとマイナス極側導体接点61bとが交互に複数配置されているため、スイッチの感度が向上される。なお、上述しない他の構成作用に付いては、図1から図4に示す接続検知機能付きコネクタ10と同様である。本実施形態において、感知体87を絶縁体にて形成すれば、接点部61及びコイルバネ87aは他の部材から電気的に絶縁されるので、スイッチが導通状態となっても、コネクタのスイッチと他の部材との絶縁状態が良好に形成される。従って、スイッチが導通状態の際に、光レセプタクル11に電気が流れることにより該光レセプタクル11に接続された光学機器に悪影響を及ぼすのを防ぐことが可能となる。
【0049】
図9に本発明の接続検知機能付きコネクタの第5実施形態を示す。本実施形態では、移動体98を構成する感知体97及び接点部61の配置が、上述した実施形態と異なっている。図9(A)に示すように、接続検知機能付きコネクタ90には、バネ保持部材20と対向するナット保持部材15の基端面15b上に接点部61が配置されている。ナット保持部材15とバネ保持部材20との間には、スライドピン16a、16bの基端部に装着された環状の感知体97が介挿されている。この感知体97は、スライドピン16a、16bと共に移動する。また、感知体97のナット保持部材15側の表面には、同心に配置された環状の導体からなるコイルバネ(導体片)97aが、スライドピン16a、16bの外周側に配置されるように装着される。更に、感知体97のバネ保持部材20側の表面には、コイルバネ19が当接し、自然状態において常に感知体97をナット保持部材15側へ付勢している。即ち、コネクタ90が光レセプタクル11に正常に装着されていないときには、常に接点部61とコイルバネ97aとが接触し導通状態となっている。また、コネクタ90とレセプタクル11とが嵌合されて正常な接続範囲に至ったとき、コイルバネ97aとプラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61bの両方とが離間状態となるべく、スライドピン16a、16bが、自然状態においてその先端部がナット保持部15の先端面15fから任意長X”だけ突出するように形成されている。
【0050】
図9(B)は、コネクタ90と光レセプタクル11とが正常に接続された状態を示している。コネクタ90が光レセプタクル11に嵌合されると、スライドピン16a、16bがコイルバネ19の付勢力に抗して感知体97をバネ保持部材20側へ押圧され、正常な接続状態の範囲に至った時に接点部61(プラス極側導体接点61a及びマイナス極側導体接点61b)とコイルバネ97aとが離間し、スイッチの導通状態が解除される。以上のような構成の接続検知機能付きコネクタ90によれば、コネクタ90が光レセプタクル11に正常に接続された状態において、コネクタ90と光レセプタクル11の絶縁状態が良好に確保される。即ち、コネクタ90を光レセプタクル11に正常に接続された状態では、スイッチの導通状態が解除され、コネクタ90には電気が流れない状態なので、光レセプタクル11及び該レセプタクルが備えられた図示されてない装置が帯電することがない。あるいは、接点部61とナット保持部材15を電気的に絶縁し、且つ、感知体97を絶縁体で形成し、感知体97上にてコイルバネ97aとスライドピン16a、16bとを離間して配置させる等して、接点部61とコイルバネ97aとを他の部材と電気的に絶縁構造とすれば、スイッチが導通状態であっても、コネクタのスイッチと他の部材との絶縁状態が良好に形成される。従って、スイッチが導通状態の際に、光レセプタクル11に電気が流れることにより該光レセプタクル11に接続された光学機器に悪影響を及ぼすのを防ぐことが可能となる。
【0051】
なお、上述しない他の構成作用に付いては、図1から図4に示す接続検知機能付きコネクタ10と同様である。本実施例においてスイッチを構成する接点部61(プラス極側導体接点61a、マイナス極側導体接点61b)とそれに対向して配置される感知体97及びコイルバネ97aから構成されるスイッチは、上述したその他のスイッチの形態と置き換えて形成しても良い。
【0052】
次に、図10を参照して、本発明の接続検知機能付き光ファイバケーブルについて説明する。光ファイバケーブル101は、レーザ加工等に用いられるレーザ伝送用接続検知機能付き光ファイバケーブルである。光ファイバケーブル101は、その両端に、出射レンズ系109とレーザ光源108にそれぞれ接続するための光コネクタ102、103を有している。また、光ファイバケーブル101は、光ファイバを内包する中空の外装チューブ105と、その両端に取り付けられている光コネクタ102、103と、外装チューブ105の中間位置において分岐部107から枝分かれするように取り付けられている補強チューブ106と、この補強チューブ610の終端に接続されている発光素子104Lを備えた導通確認手段104とからなっている。なお、光コネクタ102、103には、上述した接続検知機能付きコネクタを用いる。導通確認手段104は、光コネクタ102と出射レンズ系109に備えられた光レセプタクル1011との接続、及び、光コネクタ103とレーザ光源108に備えられた光レセプタクル1010との接続が、共に正常接続されたことを確認する手段として設けられている。なお、本実施例の確認手段104には発光素子104Lが備えられている。
【0053】
確認手段104は、図11に示すように、導電線1012b、1012cによって、それぞれ光コネクタ102のスイッチ1013と、光コネクタ103のスイッチ1014とに接続されている。また、スイッチ1013とスイッチ1014とが導電線1012aによって接続されおり、確認手段104と、スイッチ1013と、スイッチ1014との3者は、ループ状に電気配線1012が形成されている。
【0054】
導電線1012a、1012b、1012cは、図10に示した外装チューブ105内に光ファイバと共に収納されており、その内、スイッチ1013に接続された導電線1012bとスイッチ1014に接続された導電線1012cの他端は、外装チューブ105の中間位置に設けられた分岐部107から外装チューブ105の外に引き出されて、それぞれ確認手段104に接続されている。上記、導電線1012b、1012cの引き出された部分は、補強チューブ106にて外装されている。
【0055】
図12は、光ファイバケーブル101が、レーザ発振器108と出射レンズ系109に正常接続された状態を示している。光コネクタ102と光レセプタクル1011、光コネクタ103と光レセプタクル1010が、共に正常接続されている為、光コネクタ102、103のスイッチ1013、1014が導通状態となる。その結果、図12に示したループ状の電気配線1012が導通し、これに連動した確認手段104に備えられた発光素子104Lが点灯するから、光ファイバケーブル101の両端が、正常に接続されたことを確認出来る。なお、本実施形態では、確認手段104は外装チューブ105の中間位置から分岐される形で設けられているが、光ケーブルのどちらか一端の光コネクタから分岐させても良い。また、本実施例では確認手段104として発光素子104Lを用いて説明したがその限りではなく、例えば合図音やモニタ表示等、導通状態を認識出来る手段であれば良い。
【0056】
次に図13に、本発明の接続検知機能付き光ファイバケーブルの変形例について説明する。光ファイバケーブルは、光コネクタ132と出射レンズ系に備えられた光レセプタクルとの接続、及び、光コネクタ133とレーザ光源に備えられた光レセプタクルとの接続が、共に正常接続されたことを確認する手段として出力手段134を設けている。出力手段134は、常時導通状態でループ状の第一の電気配線1310に接続されている。更に、導電線によって構成された第一の電気配線に並列に接続され常時非導通状態でループ状の第二の電気配線1311と、第一の電気配線に並列に接続され常時非導通状態でループ状の第三の電気配線1312とが、第一の電気配線と共に、外装チューブ内に光ファイバと共に収納されている。電気配線1310、1311、1312には、それぞれ、抵抗A、B、Cが取り付けられている。また、その内、近接スイッチ1313に接続された第二の電気配線1311と近接スイッチ1314に接続された第三の電気配線1312の他端は、外装チューブの中間位置に設けられた分岐部から外装チューブの外に引き出されて、それぞれ出力手段134に接続されている。なお、光コネクタ132、133としては、上述した接続検知機能付きコネクタが使用される。
【0057】
以上のような構成の出力手段134を備えた光ファイバケーブルにおいては、第一の電気配線1310に図示しない電源を接続して、第一の電気配線1310に電圧をかけた状態で出力手段134にて抵抗値を測定することによって、光ファイバケーブルの両端に備えた光コネクタの接続状況を確認することが出来る。
【0058】
即ち、(1)第二および第三の電気配線に接続されたの光コネクタが正常にレセプタクルに接続されている場合、出力手段134では以下に示す抵抗R1が測定される。
R1=A・B・C/(A・B+A・C+B・C)
(2)第二の電気配線に接続された光コネクタのみがレセプタクルから外れている、あるいは正常に接続されていない場合、出力手段134には以下に示す抵抗R2が測定される。
R2=A・C/(A+C)
(3)第三の電気配線に接続された光コネクタのみがレセプタクルから外れている、あるいは正常に接続されていない場合、出力手段134には以下に示す抵抗R3が測定される。
R3=A・B/(A+B)
(4)第二および第三の電気配線の光コネクタの両方がレセプタクルから外れている、あるいは正常に接続されていない場合、出力手段134には以下に示す抵抗R4が測定される。
R4=A
【0059】
なお、このとき導電線の抵抗値は抵抗A、B、Cと比較して充分に小さいので、導電線の抵抗は無視出来る。更に、抵抗Bと抵抗Cとが異なる値であって、R1、R2、R3、R4が異なるように設定している。また、本来であれば、各コネクタに備えたスイッチ部の抵抗を考慮した上で上記抵抗値算出すべきであるが、ここでは説明を簡略化する為に、上記スイッチ部の抵抗値を考慮することは省略している。
【0060】
実施例として、各電気配線の抵抗をA=1kΩ、B=5kΩ、C=10kΩとした場合、出力手段134において測定される各抵抗値は、R1≒0.77kΩ、R2≒0.87kΩ、R3≒0.83kΩ、R4≒1kΩとなる。
【0061】
次に図14に、上述した接続検知機能付き光ファイバケーブルの変形例を示す。光ファイバケーブル1014は、光コネクタ142と出射レンズ系に備えられた光レセプタクルとの接続、及び、光コネクタ143とレーザ光源に備えられた光レセプタクルとの接続が、共に正常接続されたことを確認する手段として出力手段144が設けられている。出力手段144は、導電線によって構成され、常時導通状態でループ状の第一の電気配線1410に接続されている。更に、第一の電気配線に並列に接続され常時非導通状態でループ状の第二の電気配線1411と、第一の電気配線に並列に接続され常時非導通状態でループ状の第三の電気配線1412とが、第一の電気配線と共に、外装チューブ内に光ファイバと共に収納されている。それぞれの電気配線1410、1411、1142は、それぞれ、異なる長さの導電線によって構成されている。即ち、第一の電気配線1410は、長さA1、A2、A3からなる導電線によって構成され、第二の電気配線1411は、長さB1、B2からなる導電線によって構成され、第三の電気配線1412は、長さC1、C2からなる導電線によって構成されている。更に、導電線の単位長さ当たりの抵抗をR0とすると、第一の電気配線1410の抵抗A’は、R0・(A1+A2+A3)、第二の電気配線1411の抵抗B’は、R0・(B1+B2)、第三の電気配線1412の抵抗C’は、R0・(C1+C2)となる。また、スイッチ1413に接続された第二の電気配線1411とスイッチ1414に接続された第三の電気配線1412の他端は、外装チューブの中間位置に設けられた分岐部から外装チューブの外に引き出されて、それぞれ出力手段144に接続されている。
【0062】
以上のような構成の出力手段144を備えた光ファイバケーブルにおいては、第一の電気配線に図示しない電源を接続して、第一の電気配線に電圧をかけ出力手段にて抵抗値を測定することによって、光コネクタの接続状況を確認することが出来る。
【0063】
即ち、(1)第一及び第二の電気配線に接続された両方の光コネクタが正常にレセプタクルに接続されている場合、出力手段144には以下に示す抵抗R5が測定される。
R5=R0(A1+A3)+A2・B'・C'・R0/(B'・C'+A2・C'・R0+A2・B'・R0)
(2)第二の電気配線に接続された光コネクタのみがレセプタクルから外れているか、あるいは正常接続されていない場合、出力手段には以下に示す抵抗R6が測定される。
R6=R0(A1+A3)+A2・C'・R0/(C'+A2・R0)
(3)第三の電気回路に接続された光コネクタのみがレセプタクルから外れているか、あるいは正常接続されていない場合、出力手段には以下に示す抵抗R7が測定される。
R7=R0(A1+A3)+A2・B'・R0/(B'+A2・R0)
(4)第二および第三の電気配線の光コネクタの両方がレセプタクルから外れているか、あるいは正常接続されていない場合、出力手段には以下に示す抵抗R8が測定される。
R8=A'
【0064】
なお、抵抗B’と抵抗C’とが異なる値であって、即ち、R5、R6、R7、R8が互いに異なる値になるように設定している。また、本来であれば、各コネクタに備えたスイッチ部の抵抗を考慮した上で上記抵抗値算出すべきであるが、ここでは説明を簡略化する為に、上記スイッチ部の抵抗値を考慮することは省略している。
【0065】
実施例として、導電線の単位長さ当たりの抵抗をR0=1Ω/mとし、第一の電気配線のA1=0.5m、A2=0.5m、A3=0.5m、第二の電気配線のB1=1m、B2=1m、第三の電気配線のC1=2m、C2=2mとした場合、出力手段144において測定される各抵抗値は、R5≒1.36Ω、R6≒1.44Ω、R7=1.40Ω、R8=1.50Ωとなる。
【0066】
なお、第一、第二、第三の電気配線を備えた接続検知機能付き光ファイバケーブルにおいて、各電気配線に異なった抵抗値の導電線を用いて各電気配線の抵抗を変えてやれば、上述した実施例と同様にコネクタ接続状況が検知可能な光フィバケーブルを構成することが出来る。
【0067】
次に、本発明の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構について、図15を用いて説明する。151’は光ファイバケーブルであって、その内部に図10に示す電気配線が内装されている。図10における光ファイバケーブル101の導通確認手段104に替えて、導通、非導通情報の出力手段として、ピンコネクタ1526を備えたものである。ピンコネクタ1526には、補強チューブ156を貫通して引き出された導電線1012b、1012cが接続されている。そして、光コネクタ153とレーザ光源158に設けられた光レセプタクル1510との接続、及び、光コネクタ152と出力レンズ系159に設けられた光レセプタクル1511との接続が、共に正常接続された時にのみ、電気配線1012が導通状態となり、ピンコネクタ1526から導通情報が出力される。一方、上記接続の内、少なくとも片方が正常に接続されないと、電気配線1012は非導通状態となり、ピンコネクタ1526から非導通情報が出力される。
【0068】
次に、1515は制御装置であり、レーザ発振器158のレーザ発振の可否制御が行えるように、レーザ発振器158に接続されている。制御装置1515には、光ファイバケーブル151’のピンコネクタ1526が接続されており、ピンコネクタ1526から入力される、導通、非導通情報に基づいて、レーザ発振器158のレーザ発振の可否制御を行うものである。
【0069】
光ファイバケーブル151’が、レーザ発振器158または出射レンズ系159のうち、少なくとも片方と正常に接続出来てない場合、光ファイバケーブル151’の電気配線1012は非導通状態となり、ピンコネクタ1526から非導通情報が制御装置1515に入力される。これを受けて制御装置1515は、レーザ光源158がレーザ発振出来ない様に制御を行うものである。一方、光ファイバケーブル151’が、レーザ発振器158および出射レンズ系159の両方と正常に接続出来ている場合、光ファイバケーブル151’の電気配線1012は導通状態となり、ピンコネクタ1526から導通情報が制御装置1515に入力される。これを受けて制御装置1515は、レーザ発振器158がレーザ光を発振可能な状態となる。ここで、レーザ発振器158からレーザ光を発振している最中に、光コネクタ153と光レセプタクル1510との接続、光コネクタ152と光レセプタクル1511との接続のうち、少なくとも一方の接続が外れたり、または、緩んだりして正常な接続状態でなくなると、電気配線1012が非導通状態となり、ピンコネクタ1526から制御装置1515へ非導通情報が入力され、レーザ発振器158のレーザ発振は強制的に停止される。従って、レーザー漏れが生じることなく、周囲の作業者の安全が確保される。
【0070】
なお、本実施例では、制御装置1515はレーザ発振器158と別体としているが、制御装置1515がレーザ発振器158に内蔵されていても良い。また、図10の光ファイバケーブルを用いたが、図13、14に記載の光ファイバケーブルを用いても良い。
【0071】
以上に説明したように、接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構を用いれば、光ファイバケーブルの両端末のコネクタ接続状況を検知した上で、レーザ光源の発振可否を制御することが出来る。
【0072】
【発明の効果】
本発明の接続検知機能付きコネクタを光ファイバに取り付けた光ファイバケーブルを用いれば、コネクタ接続検知機能が設けられていない光ファイバケーブルが接続される機器類に、容易に検知機能を付加することが出来る。また従来、機器類に検知機構を導入しようとすると、既設の機器そのものを、予め検知機構が設けられた機器と交換するか、もしくは既設の機器に大掛かりな改造を加える必要があったが、本発明のコネクタを備えた光ファイバケーブルを用いれば、既設の機器をそのまま用いることが出来るので、コスト面で無駄が生じず経済的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である、接続検知機能付きコネクタの断面図である。
【図2】同実施例のコネクタを、レセプタクルに接続した状態である。
【図3】同実施例のコネクタと、レセプタクルとの接続が不十分な状態を示している。
【図4】図3とは別の、接続が不十分な状態を示している。
【図5】接続検知機能付きコネクタの第2実施形態を示す断面図である。
【図6】接続検知機能付きコネクタの第3実施形態を示す断面図である。
【図7】図6に示す接続検知機能付きコネクタの感知体の変形例を示す平面図である。
【図8】接続検知機能付きコネクタの第4実施形態を示す断面図である。
【図9】接続検知機能付きコネクタの第5実施形態を示す断面図である。
【図10】導通確認手段104を備えた接続検知機能付き光ファイバケーブルの平面図である。
【図11】図10に示す接続検知機能付き光ファイバケーブル内に内装される導電線の配置を示す図である。
【図12】図10に示す接続検知機能付き光ファイバケーブルが正常に接続された状態を示す図である。
【図13】出力手段134を備えた接続検知機能付き光ファイバケーブルの平面図である。
【図14】出力手段144を備えた接続検知機能付き光ファイバケーブルの平面図である。
【図15】接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構を示す図である。
【図16】従来技術による、コネクタ接続検知機構の構成図である。
【図17】同従来技術のコネクタ接続検知機構における、コネクタ接続前の断面図である。
【図18】図16の、コネクタ接続後の断面図である。
【符号の説明】
10、60a、60b、80、90、102、103、132、133、142、143、152、153 接続検知機能付きコネクタ
11、1010、1011、1510、1511 レセプタクル
12 フェルール(軸部)
13 光ファイバ
16a、16b スライドピン
17、67b、87、97 感知体
18、68、88、98 移動体
20 バネ保持部材
21、21a、21b 近接スイッチ
61 接点部
61a プラス極側導体接点
61b マイナス極側導体接点
67a 感知体(導体片)
671b 導体片
87a、97a コイルバネ(導体片)
101、151 断線検知機能付き光ファイバケーブル
104 導通確認手段
108、158 レーザ発振器(光学機器)
134,144 出力手段
1012 電気配線
1013、1014、1313、1314、1413,1414 スイッチ
1310、1410 第一の電気配線
1311、1411 第二の電気配線
1312、1412 第三の電気配線
1526 ピンコネクタ(出力手段)

Claims (15)

  1. 固定側レセプタクルに装着される可搬式コネクタであって、
    光ファイバが挿通されて該光ファイバの端部を保持すると共に前記レセプタクルに嵌挿される軸部と、
    前記軸部の外周面に沿って設けられ、該軸部の軸方向へ移動可能に設けられた移動体と、
    前記移動体の前記軸方向への移動に連動して導通状態の切替えが可能とされるスイッチとを備え、
    前記軸部の先端側を前記レセプタクルに嵌挿させる動作を行うと、前記レセプタクルに当接した前記移動体が当該レセプタクルに付勢されて前記軸部の基端側に移動することにより、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常に接続された際に前記スイッチの導通状態が切り替わることを特徴とする接続検知機能付きコネクタ。
  2. 前記スイッチが、他の部材と絶縁されていることを特徴とする、請求項1に記載の接続検知機能付きコネクタ。
  3. 前記スイッチが、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常接続された際にのみ導通状態となることを特徴とする、請求項1または2に記載の接続検知機能付きコネクタ。
  4. 前記スイッチは、前記コネクタと前記レセプタクルとが正常接続された際にのみ非導通状態となることを特徴とする、請求項1または2に記載の接続検知機能付きコネクタ。
  5. 前記スイッチは、前記軸部の外周面に沿って設けられた導体片と、該導体片の対向位置に設けられた少なくとも一組のプラス接点とマイナス接点とを備える接点部を有し、前記移動体の前記軸方向への移動に連動して前記導体片と前記接点部とが接触され、かかる接触によりプラス接点とマイナス接点とが導通されるべく構成されたことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタ。
  6. 前記導体片がコイルバネであることを特徴とする、請求項5に記載の接続検知機能付きコネクタ。
  7. 前記スイッチは、近接スイッチからなることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタ。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタを光ファイバケーブルの少なくとも一端部に装着したことを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
  9. 光ファイバの両端末にレセプタクルに装着される請求項1から7のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタと、
    該コネクタを経由し前記光ファイバに沿って配設されたループ状の電気配線とを備えており、
    該電気配線は前記コネクタの両方において、通常、非導通状態とされており、該コネクタの両方が正常に前記レセプタクルに接続された時に、前記電気配線が導通状態となることを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
  10. 光ファイバの両端末にレセプタクルに装着される請求項1から7のいずれかに記載の接続検知機能付きコネクタと、
    該コネクタを経由し前記光ファイバに沿って配設されたループ状の電気配線とを備えており、
    該電気配線は前記コネクタの両方において、通常、導通状態とされており、該コネクタの両方が正常に前記レセプタクルに接続された時に、前記電気配線が非導通状態となることを特徴とする接続検知機能付き光ファイバケーブル。
  11. 前記電気配線の導通確認手段を備えた請求項9または10に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブル。
  12. 前記電気配線の導通、非導通情報の出力手段を備えた請求項9または10に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブル
  13. 請求項12に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用い、その出力手段から出力される導通・非導通情報を得て、前記光ファイバケーブルに備えたコネクタに接続された光学機器の動作制御を行なう
    ことを特徴とする機器制御機構。
  14. 前記光学機器がレーザ発振器であり、
    前記出力手段から出力される導通・非導通情報によって前記コネクタの不完全接続を検知した際に、レーザ光がレーザ発振器から出力されないようにレーザ光を遮断する
    ことを特徴とする、請求項13に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構。
  15. 前記光学機器がレーザ発振器であり、
    前記出力手段から出力される導通・非導通情報によって前記コネクタの不完全接続を検知した際に、レーザ発振器を停止させる
    ことを特徴とする、請求項13に記載の接続検知機能付き光ファイバケーブルを用いた機器制御機構。
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