JP4554138B2 - 画像符号化装置および方法、画像復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

画像符号化装置および方法、画像復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像符号化装置および方法、画像復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、原画像とほぼ同一の復号画像が得られるように、画像を、例えば間引くことにより符号化する場合において、より原画像に近い画像を符号化し、復号することができるようにした、画像符号化装置および方法、画像復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像の符号化方法については、種々の方法が提案されているが、そのうちの1つに、例えば、画像を、その画素を間引くこと(subsampling)により圧縮して符号化する方法がある。
【0003】
しかしながら、このように間引いて圧縮した画像を、単純に補間により伸張した場合、その結果得られる復号画像の解像度が劣化する。
【0004】
このように復号画像の解像度が劣化する原因として、第1に、間引いた画像には、元の画像に含まれる高周波数成分が含まれていないことと、第2に、間引き後の画像を構成する画素の画素値が、元の画像を復元するのに、必ずしも適当でないことが考えられる。
【0005】
そこで、本出願人は、例えば、特願平9−208483号として、図1に示されるような画像符号化装置を先に提案した。
【0006】
図1の例においては、縮小画像作成部11が、入力された画像データを、例えば9個の画素から1つの画素だけを選択する(間引く)ことで縮小画像データを生成する。補正部12は、制御部15より供給される制御信号に基づいて、縮小画像作成部11より供給される縮小画像データを補正して、補正データを生成する。ローカルデコード部13は、補正部12により生成された補正データを、クラス分類適応処理を利用してデコードし、元の画像を予測する予測値を生成する。誤差算出部14は、ローカルデコード部13により算出された予測値を入力画像データと比較し、その誤差を予測誤差として算出して、制御部15に供給する。
【0007】
制御部15は、誤差算出部14により算出された予測誤差に基づいて制御信号を生成し、補正部12に供給する。補正部12は、この制御信号に基づいて縮小画像データを補正して、ローカルデコード部13に供給する。
【0008】
以上のような処理が繰り返し実行されることで、予測誤差が所定値以下になったとき、制御部15は、そのとき補正部12より出力される補正データを最適圧縮データとして、そのときローカルデコード部13により予測処理に用いられた予測係数とともに多重化部16に供給し、多重化させ、符号化データとして出力させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先の提案においては、ローカルデコード部13において、予測処理に用いられる補正データが同一のフレーム内の補正データとされているため、特に、動きがある画像を正確に元の画像により近い画像として復号することが困難である課題があった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、より正確に、原画像に近い画像を復号することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の画像符号化装置は、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮手段と、圧縮手段により生成された縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された原画像の予測値の原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、補正データを生成する補正手段と、補正手段により生成された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データを保持するとともに、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方を保持する補正データ保持手段と、補正データ保持手段により保持されている第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定手段と、補正データ保持手段により保持されている第2の補正データまたは第3の補正データから、注目ブロック設定手段により設定された注目ブロックに対応する位置の第2の補正データまたは第3の補正データを取得する取得手段と、注目ブロック設定手段により設定された注目ブロックと、取得手段により取得された第2の補正データまたは第3の補正データ中の注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出手段と、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持手段と、予測係数と、抽出手段により抽出された予測補正データとを、予測式に代入することで予測値を演算する演算手段と、第1の原画像に対する演算手段により演算された予測値の予測誤差が最小となる場合における、取得手段により取得された第2の補正データまたは第3の補正データの注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、所定の位置ベクトルを生成する生成手段と、予測値の予測誤差が最小となる場合における、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
前記出力手段は、予測係数をさらに出力することができる。
前記演算手段は、予測係数と、抽出手段により抽出された予測補正データとの線形結合により、予測値を演算するようにすることができる。
前記補正データ保持手段により保持されている第1の補正データを、その値に基づく性質に応じて所定のクラスに分類するクラス分類手段をさらに備え、予測係数保持手段は、クラス分類手段により分類されたクラスに対応する予測係数を出力し、演算手段は、クラス分類手段により分類されたクラスに対応する予測係数と、抽出手段により抽出された予測補正データとを、予測値を演算するための予測式に代入することで予測値を演算するようにすることができる。
前記予測誤差を算出する予測誤差算出手段と、予測誤差算出手段により算出された予測誤差が所定の値以下であるか、または補正回数が所定回数以上であるかのいずれかである場合、補正データが適正であると判定する判定手段とをさらに備え、出力手段は、判定手段により補正データが適正であると判定された場合、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力するようにすることができる。
【0018】
本発明の画像符号化方法は、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、圧縮ステップの処理により生成された縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された原画像の予測値の原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、補正データを生成する補正ステップと、補正ステップの処理により生成された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第2の補正データまたは第3の補正データから、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックに対応する位置の第2の補正データまたは第3の補正データを取得する取得ステップと、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックと、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データ中の注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、予測係数と、抽出ステップの処理により抽出された予測補正データとを、予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、第1の原画像に対する演算ステップの処理により演算された予測値の予測誤差が最小となる場合における、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データの注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、予測値の予測誤差が最小となる場合における、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力する出力ステップと含むことを特徴とする。
【0019】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、圧縮ステップの処理により生成された縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された原画像の予測値の原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、補正データを生成する補正ステップと、補正ステップの処理により生成された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第2の補正データまたは第3の補正データから、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックに対応する位置の第2の補正データまたは第3の補正データを取得する取得ステップと、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックと、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データ中の注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、予測係数と、抽出ステップの処理により抽出された予測補正データとを、予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、第1の原画像に対する演算ステップの処理により演算された予測値の予測誤差が最小となる場合における、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データの注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、予測値の予測誤差が最小となる場合における、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力する出力ステップと含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の第1のプログラムは、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、圧縮ステップの処理により生成された縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された原画像の予測値の原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、補正データを生成する補正ステップと、補正ステップの処理により生成された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている第2の補正データまたは第3の補正データから、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックに対応する位置の第2の補正データまたは第3の補正データを取得する取得ステップと、注目ブロック設定ステップの処理により設定された注目ブロックと、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データ中の注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、予測係数と、抽出ステップの処理により抽出された予測補正データとを、予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、第1の原画像に対する演算ステップの処理により演算された予測値の予測誤差が最小となる場合における、取得ステップの処理により取得された第2の補正データまたは第3の補正データの注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、予測値の予測誤差が最小となる場合における、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力する出力ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0021】
本発明の画像復号装置は、補正データを含む処理対象データを取得する取得手段と、取得手段により取得された処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離手段と、分離手段により分離された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに分離手段により分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出手段と、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持手段と、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値を演算する演算手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
前記分離手段は、処理対象データから予測係数をさらに分離し、予測係数保持
手段は、分離手段により分離された予測係数を保持することができる。
【0023】
本発明の画像復号方法は、補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により分離された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに分離ステップの処理により分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持ステップと、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値を演算する演算ステップとを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置のプログラムであって、補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により分離された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに分離ステップの処理により分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持ステップと、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値を演算する演算ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第3のプログラムは、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置を制御するコンピュータに、補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得された処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により分離された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに分離ステップの処理により分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持ステップと、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値を演算する演算ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明の画像処理システムは、原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮手段と、圧縮手段により生成された縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された原画像の予測値の原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、補正データを生成する補正手段と、補正手段により生成された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データを保持するとともに、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方を保持する補正データ保持手段と、補正データ保持手段により保持されている第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定手段と、補正データ保持手段により保持されている第2の補正データまたは第3の補正データから、注目ブロック設定手段により設定された注目ブロックに対応する位置の第2の補正データまたは第3の補正データを取得する取得手段と、注目ブロック設定手段により設定された注目ブロックと、取得手段により取得された第2の補正データまたは第3の補正データ中の注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出手段と、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持手段と、予測係数と、抽出手段により抽出された予測補正データとを、予測式に代入することで予測値を演算する演算手段と、第1の原画像に対する演算手段により演算された予測値の予測誤差が最小となる場合における、取得手段により取得された第2の補正データまたは第3の補正データの注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、所定の位置ベクトルを生成する生成手段と、予測値の予測誤差が最小となる場合における、補正データと、対応する所定の位置ベクトルを出力する出力手段とを備える画像符号化装置と、補正データを含む処理対象データを取得する取得手段と、取得手段により取得された処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離手段と、分離手段により分離された補正データであって、原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに分離手段により分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出手段と、予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、予測係数を出力する予測係数保持手段と、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値を演算する演算手段とを備える画像復号装置とを含む。
【0027】
本発明の画像符号化装置および方法、第1の記録媒体、並びにプログラムにおいては、予測係数と、予測補正データに基づいて予測値が演算され、予測値の予測誤差が最小となる場合における所定の位置ベクトルが生成される。そして、予測誤差が、最小となる場合における補正データと対応する所定の位置ベクトルが出力される。
【0028】
本発明の画像復号装置および方法、第2の記録媒体、並びにプログラムにおいては、処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルが分離され、分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データが抽出され、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値が演算される。
本発明の画像処理システムにおいては、画像符号化装置により、予測係数と、予測補正データに基づいて予測値が演算され、予測値の予測誤差が最小となる場合における所定の位置ベクトルが生成される。そして、予測誤差が、最小となる場合における補正データと対応する所定の位置ベクトルが出力される。また、画像復号装置により、処理対象データから補正データと所定の位置ベクトルが分離され、分離された所定の位置ベクトルに基づいて、第1の原画像を予測するのに用いる補正データとしての予測対象画像データが抽出され、予測係数と、予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、第1の原画像の予測値が演算される。
【0029】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明を適用した画像処理装置の一実施の形態の構成を示している。
【0030】
送信装置41には、ディジタル化された画像データが供給される。送信装置41は、入力された画像データを、例えば図3に示されるように、1/9に間引くこと(その画素数を少なくすること)により圧縮、符号化し、その結果得られる符号化データを、さらにクラス分類適応処理により予測し、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、相変化ディスク、その他でなる記録媒体42に記録したり、または、例えば、地上波、衛星回線、電話回線、CATV網、インターネット、その他の伝送路43を介して伝送する。
【0031】
受信装置44では、記録媒体42に記録された符号化データが再生され、または、伝送路43を介して伝送されてくる符号化データが受信される。その符号化データは、図4に示されるように、クラス分類適応処理に基づいて、伸張、復号される。そして、その結果得られる復号画像が、図示せぬディスプレイに供給されて表示される。
【0032】
なお、以上のような画像処理装置は、例えば、光ディスク装置や、光磁気ディスク装置、磁気テープ装置、その他の、画像の記録または再生を行う装置、あるいはまた、例えば、テレビ電話装置、テレビジョン放送システム、CATVシステム、その他の、画像の伝送を行う装置などに適用される。また、後述するように、送信装置41が出力する符号化データのデータ量が少ないため、図2の画像処理装置は、伝送レートの低い、例えば、携帯電話機、その他の、移動に便利な携帯端末などにも適用可能である。
【0033】
図5は、図2の送信装置41のハードウェアの構成例を示している。
【0034】
I/F(InterFace)61は、外部から供給される画像データの受信処理と、送信機/記録装置66に対しての、符号化データの送信処理を行う。ROM(Read Only Memory)62は、IPL(Initial Program Loading)用のプログラムその他を記憶している。RAM(Random Access Memory)63は、外部記憶装置65に記録されているシステムプログラム(OS(Operating System))やアプリケーションプログラムを記憶したり、また、CPU(Central Processing Unit)64の動作上必要なデータを記憶する。CPU64は、ROM62に記憶されているIPLプログラムにしたがい、外部記憶装置65からシステムプログラムおよびアプリケーションプログラムを、RAM63に展開し、そのシステムプログラムの制御の下、アプリケーションプログラムを実行することで、I/F61から供給される画像データについての、後述するような符号化処理を行う。
【0035】
外部記憶装置65は、例えば、磁気ディスク71、光ディスク72、光磁気ディスク73、または半導体メモリ74などでなり、上述したように、CPU64が実行するシステムプログラムやアプリケーションプログラムを記憶している他、CPU64が動作上必要とするデータも記憶している。送信機/記録装置66は、I/F61から供給される符号化データを、記録媒体42に記録したり、または伝送路43を介して伝送する。
【0036】
なお、I/F61,ROM62,RAM63,CPU64、および外部記憶装置65は、相互にバスを介して接続されている。
【0037】
以上のように構成される送信装置41においては、I/F61に画像データが供給されると、その画像データは、CPU64に供給される。CPU64は、画像データを符号化し、その結果得られる符号化データを、I/F61に供給する。I/F61は、符号化データを受信すると、それを、送信機/記録装置66に供給する。送信機/記録装置66は、I/F61からの符号化データを、記録媒体42に記録したり、または伝送路43を介して伝送する。
【0038】
図6は、図5の送信装置41の、送信機/記録装置66を除く部分の機能的な構成例を示している。
【0039】
符号化すべき画像データは、縮小画像作成部111および誤差算出部115に供給される。縮小画像生成部111は、画像データを、その画素を、例えば、単純に間引くことにより圧縮し、その結果得られる圧縮データ(間引きが行われた後の縮小画像データ)を補正部112に出力する。補正部112は、制御部116からの制御信号にしたがって、圧縮データを補正する。補正部112における補正の結果得られる補正データは、動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に供給される。動き推定部113は、画像データと補正データから画像の動きを推定し、動きベクトルをローカルデコード部114に出力する。
【0040】
ローカルデコード部114は、補正部112からの補正データと動き推定部113からの動きベクトルに基づいて、元の画像を予測し、その予測値を、誤差算出部115に供給する。なお、ローカルデコード部114は、後述するように、補正データと予測係数との線形結合により、予測値を算出する。そして、ローカルデコード部114は、予測値を、誤差算出部115に供給する他、そのとき求めたクラスごとの予測係数を、制御部116に供給する。
【0041】
誤差算出部115は、そこに入力される、元の画像データ(原画像)に対する、ローカルデコード部114からの予測値の予測誤差を算出する。この予測誤差は、誤差情報として、制御部116に供給される。
【0042】
制御部116は、誤差算出部115からの誤差情報に基づいて、補正部112が出力した補正データを、元の画像の符号化結果とすることの適正さを判定する。そして、制御部116は、補正部112が出力した補正データを、元の画像の符号化結果とすることが適正でないと判定した場合には、補正部112を制御し、さらに、圧縮データを補正させ、その結果得られる新たな補正データを出力させる。また、制御部116は、補正部112が出力した補正データを、元の画像の符号化結果とすることが適正であると判定した場合には、補正部112から供給された補正データを、最適な圧縮データ(以下、適宜、最適圧縮データという)として多重化部117に供給するとともに、ローカルデコード部114から供給されたクラスごとの予測係数と、動き推定部113から供給される動きベクトルを多重化部117に供給する。
【0043】
多重化部117は、制御部116からの最適圧縮データ(補正データ)と、クラスごとの予測係数、および動きベクトルを多重化し、その多重化結果を、符号化データとして、送信機/記録装置66(図5)に供給する。
【0044】
次に、図7のフローチャートを参照して、送信装置41が実行する符号化処理について説明する。縮小画像作成部111に対して、画像データが供給されると、縮小画像作成部111は、ステップS11において、縮小画像作成処理を実行する。
【0045】
図8は、縮小画像作成処理の1つの例としての単純間引き処理を表している。
最初に、ステップS31において、縮小画像作成部111は、圧縮される前の画像データを、m×n個の画素データで構成されるブロックに分割する。次に、ステップS32において、m×n個の画素データの中から1つの画素データを抽出し、その画素データをそのブロックを代表する1つの画素データとする。
【0046】
ステップS33において、縮小画像作成部111は、以上の処理が、そのフレームの全てのブロックについて終了したか否かを判定し、まだ処理していないブロックが残っている場合には、ステップS31に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。全てのブロックについての処理が終了したと判定された場合、処理は終了される。
【0047】
すなわち、この例においては、図9に示されるように、例えば3×3個(m=n=3)の画素データa1乃至a9の中から、中央の1個の画素a5が選択される。同様にして、隣の3×3個のb1乃至b9の9個の画素の中から、中央の画素b5が選択される。
【0048】
以上のような単純間引き処理が繰り返し実行されることで、入力された画像データは、1/9の縮小画像データに圧縮される。
【0049】
図10は、縮小画像作成処理の他の例を表している。この例においては、ステップS51において、縮小画像作成部111は、入力された画像データをm×n個のブロックに分割する。ステップS52において、縮小画像作成部111は、ステップS51の処理で分割されたm×n個の画素の平均値を計算する。そして、その平均値をm×n個の画素で構成されるブロックを代表する1つの画素とする。
【0050】
ステップS53において、縮小画像作成部111は、全てのブロックについて同様の処理を実行したか否かを判定し、まだ処理していないブロックが残っている場合にはステップS51に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。全てのブロックについての処理が終了したと判定された場合、処理は終了される。
【0051】
このようにして、例えば、図11に示されるように、a1乃至a9の3×3個の画素の平均値Aが、次式に基づいて演算される。
【0052】
【数1】
Figure 0004554138
【0053】
また、画素b1乃至b9の3×3個の画素の平均値Bが次式に基づいて演算される。
【0054】
【数2】
Figure 0004554138
【0055】
さらに、同様に、画素c1乃至c9の3×3個の画素の平均値Cが次式に基づいて演算される。
【0056】
【数3】
Figure 0004554138
【0057】
縮小画像作成部111で生成された縮小画像データ(圧縮データ)は、補正部112に供給され、最初は補正が行われずに、そのまま補正データとして、ローカルデコード部114と動き推定部113に供給される。
【0058】
ステップS12において、動き推定部113は、補正部112より供給された補正データに基づいて画像の動きを検出し、その動きに対応する動きベクトルを生成して、ローカルデコード部114と制御部116に出力する。この動きベクトル推定処理の詳細については、図14と図15を参照して後述する。
【0059】
次に、ステップS13において、ローカルデコード部114は、補正部112からの補正データ(最初は、上述したように縮小画像データそのもの)を、クラス分類適応処理に基づいてデコードする(復号する)。
【0060】
この復号処理の詳細については、図16乃至図19を参照して後述するが、ローカルデコード部114は、補正部112より供給される補正データから、動き推定部113より供給される動きベクトルに基づいて、予測処理を行うための補正データ(予測タップ)で構成される予測値計算用ブロック(予測対象データ)を抽出し、その抽出した予測対象データに対して、クラス毎の予測係数を線形結合させることで、予測値を演算する。ローカルデコード部114で生成された予測値は、誤差算出部115に供給され、用いられた予測係数は、制御部116に供給される。
【0061】
ここで、ローカルデコード部114が出力する予測値で構成される画像は、受信装置44(図2)側において得られる復号画像と同一のものである。
【0062】
ステップS14において誤差算出部115は、ローカルデコード部114より供給された予測値と画像データ(縮小される前の画像データ)との予測誤差を算出し、誤差情報として制御部116に供給する。
【0063】
ステップS15において、制御部116は、誤差算出部115からの誤差情報に基づいて、最適化処理を実行する。すなわち、制御部116は、誤差算出部115からの予測誤差に基づいて、圧縮データを補正させる。補正部112は、制御部116からの制御信号に基づいて、補正量(後述する補正値Δ)を変更して圧縮データを補正し、その結果得られる補正データを動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に出力する。
【0064】
ステップS16において、動き推定部113は、画像の動きを再び検出し、動きベクトルを生成する。このとき、処理対象とされている補正データは、ステップS12における場合とは異なる値に補正されているため、異なる動きベクトルが得られる可能性がある。
【0065】
動き推定部113により生成された動きベクトルは、ローカルデコード部114に供給される。ローカルデコード部114は、ステップS17において、ステップS16の処理で動き推定部113により生成された動きベクトルを利用して、補正データの中から予測値計算用ブロックを抽出し、クラス分類適応処理を施すことで予測値を演算する。このとき、処理対象とされている予測値計算用ブロックは、ステップS13の処理における場合と異なるものとなるため、多くの場合、得られる予測値も異なるものとなる。
【0066】
ステップS18において、誤差算出部115は、ステップS17の処理でローカルデコード部114により生成された予測値の元の画像(原画像)の画像データとの差(予測誤差)を算出し、誤差情報として制御部116に出力する。
【0067】
制御部116は、ステップS19において、補正部112により生成された補正データを、原画像の符号化結果とすることの適正さを判定する。具体的には、例えば、予測誤差が所定の閾値εより小さいか否か、あるいは最適化処理を行った回数が、予め設定された所定の回数に達したか否かが判定される。予測誤差が所定の閾値εより大きい場合、あるいは、最適化の処理回数がまだ所定の回数に達していない場合、ステップS15に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0068】
ステップS19において、予測誤差が所定の閾値εより小さくなったと判定された場合、あるいは最適化処理が所定の回数実行されたと判定された場合、制御部116は、補正データを原画像の符号化結果とすることが適正であると判定し、ステップS20において、補正部112より、そのとき得られる補正データを最適圧縮データとして多重化部117に供給するとともに、ローカルデコード部114より、そのとき予測に用いられていた予測係数と、動き推定部113により生成された動きベクトルを多重化部117に出力する。多重化部117は、制御部116より供給される最適圧縮データ、予測係数および動きベクトルを多重化し、符号化データとして送信機/記録装置66に供給する。
【0069】
送信機/記録装置66は、この符号化データを、記録媒体42に記録したり、伝送路43を介して伝送する。
【0070】
以上のように、予測誤差が所定の閾値ε以下となるか、または、最適化処理が所定回数に達したときにおける、縮小画像データを補正した補正データを、原画像の符号化結果とするようにしたので、受信装置44側においては、その補正データに基づいて、元の画像(原画像)とほぼ同一の画像を得ることが可能となる。
【0071】
図12は、図6の補正部112の構成例を示している。
【0072】
補正回路131は、制御部116(図6)からの制御信号にしたがって、補正値ROM132にアドレスを与え、これにより、補正値Δを読み出す。そして、補正回路131は、縮小画像作成部111からの縮小画像データ(圧縮データ)に対して、補正値ROM132からの補正値Δを、例えば加算することで、補正データを生成し、動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に供給する。補正値ROM132は、縮小画像作成部111が出力する圧縮データを補正するための、各種の補正値Δの組合せ(例えば、1フレーム分の圧縮データを補正するための補正値の組合せなど)を記憶しており、補正回路131から供給されるアドレスに対応する補正値Δの組合せを読み出して、補正回路131に供給する。
【0073】
次に、図13を参照して、図12の補正部112の処理について説明する。
【0074】
補正回路131は、縮小画像作成部111から圧縮データを受信すると、ステップS71において、制御部116(図6)から制御信号を受信したかどうかを判定する。ステップS71において、制御信号を受信していないと判定された場合、ステップS72およびS73の処理をスキップしてステップS74に進み、補正回路131は、縮小画像作成部111からの圧縮データを、そのまま補正データとして、動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に出力し、ステップS71に戻る。
【0075】
即ち、制御部116は、上述したように、誤差情報に基づいて、補正部112(補正回路131)を制御するようになされており、縮小画像作成部111から圧縮データが出力された直後は、まだ、誤差情報が得られないため(誤差情報が、誤差算出部115から出力されないため)、制御部116からは制御信号は出力されない。このため、縮小画像作成部111から圧縮データが出力された直後は、補正回路131は、その圧縮データを補正せず(0を加算する補正をして)、そのまま補正データとして、動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に出力する。
【0076】
一方、ステップS71において、制御部116からの制御信号を受信したと判定された場合、ステップS72に進み、補正回路131は、その制御信号にしたがったアドレスを、補正値ROM132に出力する。これにより、ステップS72では、補正値ROM132から、そのアドレスに記憶されている、1フレーム分の圧縮データを補正するための補正値Δの組合せ(集合)が読み出され、補正回路131に供給される。補正回路131は、補正値ROM132から補正値Δの組合せを受信すると、ステップS73において、1フレームの圧縮データそれぞれに、対応する補正値Δを加算し、これにより、圧縮データを補正した補正データを算出する。その後は、ステップS74に進み、補正データが、補正回路131から動き推定部113、ローカルデコード部114、および制御部116に出力され、ステップS71に戻る。
【0077】
以上のようにして、補正部112は、制御部116の制御にしたがって、圧縮データを、種々の値に補正した補正データを出力することを繰り返す。
【0078】
なお、制御部116は、例えば、1フレームの画像についての符号化を終了すると、その旨を表す制御信号を、補正部112に供給するようになされており、補正部112は、ステップS71において、そのような制御信号を受信したかどうかも判定する。ステップS71において、1フレームの画像についての符号化を終了した旨の制御信号を受信したと判定された場合、補正部112は、そのフレーム(フィールド)に対する処理を終了し、次のフレームが供給された場合、ステップS71乃至S74の処理を繰り返す。
【0079】
図14は、動き推定部113の構成例を表している。フレームメモリ151乃至153には、補正部112より出力された補正データが、1フレームづつ順次入力され、記憶される。その結果、フレームメモリ152には、現在フレーム(後述する図19の現在フレーム201)の補正データが記憶され、後段のフレームメモリ153には、現在フレーム201より時間的に1フレーム分だけ前の前フレーム(図19の前フレーム202)の補正データが記憶され、フレームメモリ152より前段のフレームメモリ151には、現在フレームより1フレームだけ時間的に後の後フレーム(図19の後フレーム203)の補正データが記憶される。
【0080】
注目ブロック選択部154は、フレームメモリ152に記憶されている現在フレームの補正データの中から注目補正データ(後述する図19の注目補正データ211)を中心とする所定の範囲の注目ブロックを選択し、予測値計算用ブロック化回路165に出力する。注目ブロック選択部154により選択された注目補正データの位置情報は、相対位置変化部155と相対位置変化部156に供給される。
【0081】
相対位置変化部155は、注目補正データ211の位置に対応する後フレーム203の注目対応補正データ231(図19)を中心として、所定の探索範囲内において、補正データの位置を変化させた位置情報をフレームメモリ151に供給し、その位置に対応する補正データをフレームメモリ151から読み出し、任意画素取得部157に出力する。
【0082】
同様に、相対位置変化部156は、注目補正データ211に対応する前フレーム202の注目対応補正データ211(図19)を中心として、所定の探索範囲内において、補正データの位置を変化させた位置情報をフレームメモリ153に出力し、その位置情報に対応する補正データを読み出し、任意画素取得部158に供給する。
【0083】
任意画素取得部157により取得された後フレーム203の探索範囲内の補正データと、任意画素取得部158により取得された前フレーム202の探索範囲内の補正データは、予測値計算用ブロック化回路165に供給される。予測値計算用ブロック化回路165は、注目ブロック選択部154より供給された補正データ、並びに任意画素取得部157および任意画素取得部158より供給された補正データに基づいて、予測値計算用ブロックを生成し、その補正データを予測回路166に供給する。
【0084】
クラス分類用ブロック化回路161は、注目ブロック選択部154を介して、フレームメモリ152より読み出された現在フレーム201の補正データからクラス分類用ブロックを抽出する。ADRC処理回路162は、クラス分類用ブロック化回路161より供給されたクラス分類用ブロックの補正データを、1ビットADRC処理する。
【0085】
クラス分類回路163は、ADRC処理回路162より供給されたデータに基づいて、クラスコードを生成し、予測係数ROM164に出力する。予測係数ROM164は、クラス分類回路163より供給されたクラスコードに対応する予測係数を読み出し、予測回路166に出力する。
【0086】
予測回路166は、予測値計算用ブロック化回路165より供給された補正データ(予測値計算用ブロック)と、予測係数ROM164より供給された予測係数との線形1次結合を計算して、注目補正データ211に対応する注目画素の予測値を演算する。
【0087】
比較器167は、予測回路166より供給された予測値を内蔵するメモリ167Aに記憶するとともに、相対位置変化部155と相対位置変化部156より供給された相対アドレス情報を、メモリ167Aに記憶する。比較器167は、予測回路166により予測された予測値と入力画像データとの差を演算し、その差に対応する予測誤差が最小となる位置に対応する相対アドレス情報に基づいて、前フレーム202における前フレーム動きベクトルと、後フレーム203における後フレーム動きベクトルとを生成する。
【0088】
これらのクラス分類用ブロック化回路161、ADRC処理回路162、クラス分類回路163、予測係数ROM164、予測値計算用ブロック化回路165、予測回路166、および比較器167により、クラス分類適応処理回路159が構成されている。
【0089】
次に、図14の動き推定部113の動きベクトル推定処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
ステップS91において、比較器167は、メモリ167Aに比較値をセットする。この比較値は、後述するステップS98において、評価値と比較するのに用いられる。この比較値は、評価値の最小値を検出するために用いられるので、このステップS91の処理では、最大値に設定される。
【0091】
ステップS92において、相対位置変化部155と相対位置変化部156は、それぞれ内蔵する相対アドレス用メモリをクリアする。ステップS93において、注目ブロック選択部154により、現在フレームの予測タップ取得処理が実行される。
【0092】
すなわち、注目ブロック選択部154は、初期設定されたアドレスに基づいて、フレームメモリ152に記憶されている現在フレーム201の補正データから注目補正データ211を中心とする所定の範囲の予測タップ(補正データ)を読み出し、予測値計算用ブロック化回路165に出力する。後述する図19の例においては、注目補正データ211を中心とする5×5の予測タップ213より構成される予測値計算用ブロック251が選択され、予測値計算用ブロック化回路165に入力される。
【0093】
ステップS94において、相対位置変化部156は、前フレーム予測タップ取得処理を実行する。すなわち、相対位置変化部156は、フレームメモリ153に記憶されている前フレーム202の補正データの中から、注目対応補正データ221を中心とする所定の探索内の1つの予測タップ222を選択し、その予測タップ222をフレームメモリ153から読み出して、任意画素取得ブロック158に出力する。任意画素取得ブロック158は、この予測タップ222を予測値計算用ブロック化回路165に出力する。
【0094】
ステップS95において、相対位置変化部155は、後フレーム予測タップ取得処理を実行する。すなわち、相対位置変化部155は、フレームメモリ151に記憶されている後フレーム203の補正データから、注目対応補正データ231を中心とする所定の探索範囲内の1つの予測タップ232を、フレームメモリ151から読み出し、任意画素取得部157に出力する。任意画素取得部157は、この予測タップ232を予測値計算用ブロック化回路165に出力する。
【0095】
予測値計算用ブロック化回路165は、ステップS93乃至ステップS95の処理で取得された現在フレーム201の5×5個の補正データ、前フレーム202の1個の予測タップ(補正データ)222、および後フレーム203の1個の予測タップ(補正データ)232を、予測値計算用ブロックとして、予測回路166に出力する。
【0096】
一方、ステップS96において、クラス分類適応処理が実行される。すなわち、クラス分類用ブロック化回路161は、フレームメモリ152に記憶されている現在フレーム201の補正データのうち、注目ブロック選択部154を介して供給される注目ブロックの補正データから、例えば、後述する図17に示されるクラス分類用ブロック242を構成する3×3個の補正データを読み出して、ADRC処理回路162に出力する。
【0097】
ADRC処理回路162は、クラス分類用ブロック化回路161より供給された3×3個の補正データを、1ビットADRC処理して、9ビットのデータとして、クラス分類回路163に出力する。クラス分類回路163は、ADRC処理回路162より供給された9ビットのデータに基づいて、クラスコードを生成し、予測係数ROM164に出力する。予測係数ROM164は、クラス分類回路163より入力されたクラスコードに対応する予測係数を読み出し、予測回路166に出力する。なお、このようなADRC処理とクラス分類を行うことの意義については、図21乃至図24を参照して後述する。
【0098】
予測回路166は、予測値計算用ブロック化回路165より入力された27個の補正データと、予測係数ROM164より供給された27個の予測係数との線形1次結合に基づいて、予測値を演算し、比較器167に出力する。
【0099】
ステップS97において、比較器167は、予測残差計算処理を実行する。すなわち、比較器167は、予測回路166より供給された予測値と、入力画像データとの差を予測残差として計算する。
【0100】
ステップS98において、比較器167は、ステップS97の処理で計算した予測残差としての評価値と、ステップS91の処理でセットされた比較値との大きさを比較する。評価値が比較値より小さいと判定された場合、ステップS99に進み、比較器167は、ステップS91の処理で最大値にセットされた比較値を、ステップS97の処理で計算された評価値(予測残差)で書き換える(更新する)。
【0101】
ステップS100において、比較器167は、そのとき予測値計算用ブロック化回路165において、予測値計算用ブロックとして構成されている後フレーム203の予測タップ232の注目対応補正データ231からの相対アドレス情報に基づく動きベクトル233を、メモリ167Aに記憶する。
【0102】
ステップS98において、評価値が比較値と等しいか、それより大きいと判定された場合には、ステップS99とステップS100の処理がスキップされる。
【0103】
ステップS101において、相対位置変化部155は、後フレーム203における所定の探索範囲内の探索が終了したか否かを判定し、まだ探索していない範囲が残っている場合には、ステップS102に進み、相対位置を変化させる。その後、ステップS95に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0104】
以上の処理が繰り返されることで、フレームメモリ151に記憶された後フレーム203の予測タップ232のうち、予測誤差が最も小さい予測タップに対応する動きベクトル233がメモリ167Aに記憶される。
【0105】
ステップS101において、後フレーム203の探索範囲内の処理が終了したと判定された場合、ステップS103に進み、相対位置変化部156は、前フレームの探索範囲の探索が全て終了したか否かを判定する。前フレーム202の探索範囲内の探索がまだ終了していない場合には、ステップS104に戻り、相対位置変化部156は、前フレーム202の予測タップ222の位置を探索範囲内において、異なる位置に変化させる。
【0106】
その後、ステップS94に戻り、その変化された相対位置の予測タップ222が任意画素取得部157から予測値計算用ブロック化回路165に供給される。
【0107】
以下、ステップS95乃至ステップS103の処理が前フレームの探索範囲内の全てにおいて、探索を終了したと判定されるまで、繰り返し実行される。
【0108】
以上の処理の結果、メモリ167Aには、ステップS98乃至S100の処理により探索範囲内において、予測誤差が最小となる予測値に対応する前フレーム動きベクトル223と、後フレーム動きベクトル233が記憶される。
【0109】
ステップS105において、比較器167は、ステップS100の処理で格納された相対アドレス(動きベクトル)をローカルデコーダ部114に出力する。
【0110】
図16は、図6のローカルデコード部114の構成例を示している。
【0111】
補正部112からの補正データは、クラス分類用ブロック化回路261および予測値計算用ブロック化回路262に供給される。クラス分類用ブロック化回路261は、現在フレームの補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類するための単位である、注目補正データを中心としたクラス分類用ブロックにブロック化する。
【0112】
即ち、いま、図17において、上からi番目で、左からj番目の補正データ(圧縮データ)(または画素)(図中、黒の円形の印で示す部分)をXijと表すとすると、クラス分類用ブロック化回路261は、注目補正データXijの左上、上、右上、左、右、左下、下、右下に隣接する8つの補正データX(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i-1)(j+1),Xi(j-1),Xi(j+1),X(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i+1)(j+1)に、自身を含め、合計9個の補正データで構成されるクラス分類用ブロック242を構成する。このクラス分類用ブロック242は、クラス分類適応処理回路263に供給される。
【0113】
なお、この場合、クラス分類用ブロック242は、3×3画素でなる正方形状のブロックで構成されることとなるが、クラス分類用ブロック242の形状は、正方形である必要はなく、その他、例えば、図18に示されるように菱形にしたり、長方形、十文字形、その他の任意な形とすることが可能である。また、クラス分類用ブロックを構成する画素数も、3×3の9画素に限定されるものではない。
【0114】
予測値計算用ブロック化回路262は、動きベクトルに基づいて、補正データを、元の画像の予測値を計算するための単位である、注目補正データを基準とした予測値計算用ブロックにブロック化する。即ち、現在フレームにおいては、図17に示されるように、補正データXij(図中、黒い円形の印で示す部分)を中心とする、元の画像(原画像)における3×3の9画素の画素値を、その最も左から右方向、かつ上から下方向に、Yij(1),Yij(2),Yij(3),Yij(4),Yij(5),Yij(6),Yij(7),Yij(8),Yij(9)と表すとすると、画素Yij(1)乃至Yij(9)の予測値の計算のために、予測値計算用ブロック化回路262は、例えば、注目補正データXijを中心とする5×5の25画素X(i-2)(j-2),X(i-2)(j-1),X(i-2)j,X(i-2)(j+1),X(i-2)(j+2),X(i-1)(j-2),X(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i-1)(j+1),X(i-1)(j+2),Xi(j-2),Xi(j-1),Xij,Xi(j+1),Xi(j+2),X(i+1)(j-2),X(i+1)(j-1),X(i+1)j,X(i+1)(j+1),X(i+1)(j+2),X(i+2)(j-2),X(i+2)(j-1),X(i+2)j,X(i+2)(j+1),X(i+2)(j+2)で構成される正方形状の予測値計算用ブロック251を構成する。
【0115】
具体的には、例えば、図17において四角形で囲む、元の画像における画素Y33(1)乃至Y33(9)の9画素の予測値の計算のために、現在フレームにおいては、画素X11,X12,X13,X14,X15,X21,X22,X23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35,X41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53,X54,X55により、予測値計算用ブロックが構成される(この場合の注目補正データは、X33となる)。
【0116】
予測値計算用ブロック化回路262は、さらに、動き推定部113より供給される動きベクトルに基づいて、図19に示されるように、現在フレーム201より時間的に前の前フレーム202と、時間的に後の後フレーム203の補正データからも、予測値計算用ブロック部251を構成する補正データを抽出する。
【0117】
図19の現在フレーム201は、図17に示されるフレームである。図19には、図17に黒い丸印で示される補正データのみが示されている。すなわち、図19においては、図17における白い丸印で示される原画像の画素は、その図示が省略されている。
【0118】
現在フレーム201の注目補正データ211は、図17の注目補正データX33に対応し、注目補正データ211より左側に2個、かつ上側に2個移動した位置の補正データ212は、図17の補正データX11に対応し、注目補正データ211のすぐ上の補正データとしての予測タップ213は、図17の補正データX23に対応する。
【0119】
現在フレーム(t=Tのフレーム)201より時間的に1フレーム前の前フレーム(t=T−1のフレーム)202における注目対応補正データ221は、現在フレーム201の注目補正データ211に対応する位置の補正データである。
予測タップ222を構成する補正データは、動き推定部113の動きベクトル検出部155により検出された前フレーム動きベクトル223に基づいて、注目補正データ221を移動した位置の補正データである。予測値計算用ブロック化回路262は、この予測タップ222も、予測値計算用ブロック251を構成する補正データとして抽出する。
【0120】
同様に、予測値計算用ブロック化回路262は、現在フレーム201より時間的に後の後フレーム(t=T+1のフレーム)203における、現在フレーム201の注目補正データ211に対応する位置の補正データである注目対応補正データ231を、動きベクトル検出部154により検出された後フレーム動きベクトル233に基づいて移動した位置の補正データである予測タップ232を、予測値計算用ブロック251を構成する補正データとして抽出する。
【0121】
このように、この例においては、現在フレーム内の補正データだけでなく、現在フレームより時間的に前、または後のフレームの補正データが、予測値計算用ブロック25を構成する補正データとされるため、特に、原画像が動画像である場合においても、正確に原画像を復元することが可能となる。
【0122】
図20は、横軸を時間軸方向とし、縦軸をフレームの水平方向または垂直方向として、図19の前フレーム262、現在フレーム201、および後フレーム203の注目補正データと予測タップの位置関係を表している。
【0123】
予測値計算用ブロック化回路262において得られた予測値計算用ブロック251の補正データは、クラス分類適応処理回路263に供給される。
【0124】
なお、予測値計算用ブロック251についても、クラス分類用ブロック242における場合と同様に、その画素数および形状は、上述したものに限定されるものではない。但し、予測値計算用ブロック251を構成する画素数は、クラス分類用ブロック242を構成する画素数よりも多くするのが望ましい。
【0125】
また、上述のようなブロック化を行う場合において(ブロック化以外の処理についても同様)、画像の画枠付近では、対応する画素(補正データ)が存在しないことがあるが、この場合には、例えば、画枠を構成する画素と同一の画素が、その外側に存在するものとして処理を行う。
【0126】
クラス分類適応処理回路263は、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理回路244、クラス分類回路265、予測係数ROM266、および予測回路267で構成され、クラス分類適応処理を行う。
【0127】
クラス分類適応処理とは、入力信号を、その特徴に基づいて幾つかのクラスに分類し、各クラスの入力信号に、そのクラスに適切な適応処理を施すもので、大きく、クラス分類処理と適応処理とに分かれている。
【0128】
ここで、クラス分類処理および適応処理について簡単に説明する。
【0129】
まず、クラス分類処理について説明する。
【0130】
いま、例えば、図21に示されるように、ある注目画素と、それに隣接する3つの画素により、2×2画素でなるブロック(クラス分類用ブロック)を構成し、また、各画素は、1ビットで表現される(0または1のうちのいずれかのレベルをとる)ものとする。この場合、注目画素を含む2×2の4画素のブロックは、各画素のレベル分布により、図22に示されるように、16(=(214)パターンに分類することができる。従って、いまの場合、注目画素は、16のパターンに分類することができ、このようなパターン分けが、クラス分類処理であり、クラス分類回路265において行われる。
【0131】
なお、クラス分類処理は、画像(ブロック内の画像)のアクティビティ(画像の複雑さ)(変化の激しさ)などをも考慮して行うようにすることが可能である。
【0132】
ところで、通常、各画素には、例えば8ビット程度が割り当てられる。また、本実施の形態においては、上述したように、クラス分類用ブロック242は、3×3の9個の補正データで構成される。従って、このようなクラス分類用ブロック242を対象にクラス分類処理を行うものとすると、(289という膨大な数のクラスが発生することになる。
【0133】
そこで、本実施の形態においては、ADRC処理回路264において、クラス分類用ブロック242に対して、ADRC処理が施され、これにより、クラス分類用ブロック242を構成する補正データのビット数を小さくすることで、クラス数が削減される。
【0134】
即ち、例えば、いま、説明を簡単にするため、図23に示されるように、4個の画素(補正データ)で構成されるブロックを考えると、ADRC処理においては、その画素値の最大値MAXと最小値MINが検出される。そして、DR=MAX−MINが、そのブロックの局所的なダイナミックレンジとされ、このダイナミックレンジDRに基づいて、ブロックを構成する画素の画素値がKビットに再量子化される。
【0135】
即ち、ブロック内の各画素値から、最小値MINが減算され、その減算された値がDR/2Kで除算される。そして、各画素値は、その結果得られる除算値に対応するコード(ADRCコード)に変換される。具体的には、例えば、K=2とした場合、図24に示されるように、除算値が、ダイナミックレンジDRを4(=22)等分して得られるいずれの範囲に属するかが判定され、除算値が、最も下のレベルの範囲、下から2番目のレベルの範囲、下から3番目のレベルの範囲、または最も上のレベルの範囲に属する場合には、それぞれ、例えば、00B,01B,10B、または11Bなどの2ビットにコード化される(Bは2進数であることを表す)。そして、復号側(受信装置44)において、ADRCコード00B,01B,10B、または11Bは、ダイナミックレンジDRを4等分して得られる最も下のレベルの範囲の中心値L00、下から2番目のレベルの範囲の中心値L01、下から3番目のレベルの範囲の中心値L10、または最も上のレベルの範囲の中心値L11にそれぞれ変換され、その値に、最小値MINが加算されることで復号が行われる。
【0136】
このようなADRC処理はノンエッジマッチングと呼ばれる。
【0137】
なお、ADRC処理については、本件出願人が先に出願した、例えば、特開平3−53778号公報などに、その詳細が開示されている。
【0138】
ブロックを構成する画素に割り当てられているビット数より少ないビット数で再量子化を行うADRC処理を施すことにより、上述したように、クラス数を削減することができ、このようなADRC処理が、ADRC処理回路264において行われる。
【0139】
なお、本実施の形態では、クラス分類回路265において、ADRC処理回路264から出力されるADRCコードに基づいて、クラス分類処理が行われるが、クラス分類処理は、その他、例えば、DPCM(予測符号化)や、BTC(Block Truncation Coding)、VQ(ベクトル量子化)、DCT(離散コサイン変換)、アダマール変換などを施したデータを対象に行うようにすることも可能である。
【0140】
次に、適応処理について説明する。
【0141】
例えば、いま、元の画像の画素値yの予測値E[y]を、その周辺の幾つかの画素の画素値(補正データの値)(以下、適宜、学習データという)x1,x2,・・・と、所定の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定される線形1次結合モデルにより求めることを考える。この場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0142】
E[y]=w11+w22+・・・
・・・(1)
【0143】
そこで、一般化するために、予測係数wの集合でなる行列W、学習データの集合でなる行列X、および予測値E[y]の集合でなる行列Y’を、
【数4】
Figure 0004554138
で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0144】
XW=Y’
・・・(2)
【0145】
そして、この観測方程式に最小自乗法を適用して、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めることを考える。この場合、元の画像の画素値(以下、適宜、教師データという)yの集合でなる行列Y、および元の画像の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でなる行列Eを、
【数5】
Figure 0004554138
で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が成立する。
【0146】
XW=Y+E
・・・(3)
【0147】
この場合、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるための予測係数wiは、自乗誤差
【数6】
Figure 0004554138
を最小にすることで求めることができる。
【0148】
従って、上述の自乗誤差を予測係数wiで微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測係数wiが、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるため最適値ということになる。
【0149】
【数7】
Figure 0004554138
・・・(4)
【0150】
そこで、まず、式(3)を、予測係数wiで微分することにより、次式が成立する。
【0151】
【数8】
Figure 0004554138
・・・(5)
【0152】
式(4)および(5)より、式(6)が得られる。
【0153】
【数9】
Figure 0004554138
・・・(6)
【0154】
さらに、式(3)の残差方程式における学習データx、予測係数w、教師データy、および残差eの関係を考慮すると、式(6)から、次のような正規方程式を得ることができる。
【0155】
【数10】
Figure 0004554138
・・・(7)
【0156】
式(7)の正規方程式は、求めるべき予測係数wの数と同じ数だけたてることができ、従って、式(7)を解くことで、最適な予測係数wを求めることができる。なお、式(7)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用することが可能である。
【0157】
以上のようにして、クラスごとに最適な予測係数wを求め、さらに、その予測係数wを用い、式(1)により、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるのが適応処理であり、この適応処理に基づく予測処理が、予測回路267において行われる。
【0158】
なお、適応処理は、間引かれた画像(圧縮データ)には含まれていない、元の画像に含まれる成分が再現される点で、単なる補間処理とは異なる。即ち、適応処理は、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタを用いての補間処理と同一であるが、その補間フィルタのタップ係数に相当する予測係数wが、教師データyを用いての、いわば学習により求められるため、元の画像に含まれる成分を再現することができる。このことから、適応処理は、いわば画像の創造作用がある処理ということができる。
【0159】
次に、図25のフローチャートを参照して、図16のローカルデコード部114の処理について説明する。
【0160】
ローカルデコード部114においては、まず最初に、ステップS121において、補正部112からの補正データがブロック化される。即ち、クラス分類用ブロック化回路261において、補正データが、注目補正データ(図17の補正データX33)を中心とする3×3画素のクラス分類用ブロック242(図17)にブロック化され、クラス分類適応処理回路263に供給されるとともに、予測値計算用ブロック化回路262において、現在フレームの補正データが、注目補正データ211(X33)を中心とする5×5画素の予測値計算用ブロック251(図17、図19)にブロック化される。
【0161】
さらにまた、予測値計算用ブロック化回路262は、動き推定部113より供給される前フレーム動きベクトル223に対応して求められる前フレーム202の補正データである予測タップ222と、後フレーム動きベクトル233に対応して求められる後フレーム203の補正データである予測タップ232を、それぞれ予測値計算用ブロック251を構成する補正データとする(図19)。従って、この例の場合、結局、合計27個(=5×5+1+1)の補正データが予測値計算用ブロック251の補正データとしてクラス分類適応処理回路263に供給される。
【0162】
クラス分類適応処理回路263において、クラス分類用ブロック242はADRC処理回路264に供給され、予測値計算用ブロック251は予測回路267に供給される。
【0163】
ADRC処理回路264は、クラス分類用ブロック242を受信すると、ステップS122において、そのクラス分類用ブロック242に対して、例えば、1ビットのADRC(1ビットで再量子化を行うADRC)処理を施し、これにより、補正データを、1ビットに変換(符号化)して、クラス分類回路265に出力する。クラス分類回路265は、ステップS123において、ADRC処理が施されたクラス分類用ブロック242に基づいて、クラス分類処理を実行する。即ち、ADRC処理が施されたクラス分類用ブロック242を構成する各補正データのレベル分布の状態を検出し、そのクラス分類用ブロックが属するクラス(そのクラス分類用ブロック242を構成する注目補正データ211(中心に配置された補正データ)のクラス)を判定する。このクラスの判定結果は、クラス情報として、予測係数ROM266に供給される。
【0164】
なお、本実施の形態においては、1ビットのADRC処理が施された3×3の9個の補正データで構成されるクラス分類用ブロック242に対して、クラス分類処理が施されるので、各クラス分類用ブロック242は、512(=(219)のクラスのうちのいずれかに分類されることになる。
【0165】
そして、ステップS124に進み、予測係数ROM266において、クラス分類回路265からのクラス情報に基づいて、予測係数が読み出され、予測回路267に供給される。予測回路267は、ステップS125において、各クラスごとに適応処理を施し、これにより、1フレームの元の画像データ(原画像データ)の予測値を算出する。
【0166】
即ち、本実施の形態においては、例えば、クラスごとに27×9個の予測係数が読み出される。さらに、ある1つの補正データに注目した場合に、その注目補正データに対応する元画像の画素と、その画素の周りに隣接する8個の元画像の画素の、合計9個の画素についての予測値が、注目補正データのクラス情報に対応する27×9個の予測係数と、その注目補正データを中心とする5×5画素でなる予測値計算用ブロックとを用いて、適応処理が行われることにより算出される。
【0167】
具体的には、例えば、いま、図17に示した補正データ(注目補正データ)X33を中心とする3×3の補正データX22,X23,X24,X32,X33,X34,X42,X43,X44でなるクラス分類用ブロック242についてのクラス情報Cが、クラス分類回路265から出力され、また、そのクラス分類用ブロック242に対応する予測値計算用ブロック251として、現在フレームの補正データX33を中心とする5×5画素の補正データX11,X12,X13,X14,X15,X21,X22,X23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35,X41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53,X54,X55と、前フレームの予測タップ222としての対応する補正データXmv1と、後フレームの予測タップ232としての補正データXmv2でなる予測値計算用ブロック251が、予測値計算用ブロック化回路262から出力される。
【0168】
そして、クラス情報Cについての予測係数w1乃至w27と、予測値計算用ブロック251とを用い、式(1)に対応する次式にしたがって、予測値E[Y33(k)]が求められる。
【0169】
Figure 0004554138
【0170】
ステップS125では、以上のようにして、27×9個のクラスごとの予測係数を用いて、注目補正データを中心とする3×3個の原画像の画素の予測値が求められる。
【0171】
その後、ステップS126に進み、クラスごとの27×9個の予測係数は制御部116に供給され、3×3個の予測値は誤差算出部115に供給される。そして、ステップS121に戻り、以下同様の処理が、例えば、上述したように1フレーム単位で繰り返される。
【0172】
図26は、図6の誤差算出部115の構成例を示している。
【0173】
ブロック化回路351には、元の画像データ(縮小される前の原画像の画像データ)が供給されている。ブロック化回路351は、その画像データを、ローカルデコード部114から出力される予測値に対応する9個単位でブロック化し、その結果得られる3×3画素のブロック(例えば、図17に四角形で囲んで示すような3×3画素のブロック)を、自乗誤差算出回路352に出力する。自乗誤差算出回路352には、上述したように、ブロック化回路351から元の画像データのブロックが供給される他、ローカルデコード部114から予測値が、9個単位(3×3画素のブロック単位)で供給される。自乗誤差算出回路352は、原画像に対する、予測値の予測誤差としての自乗誤差を算出し、積算部355に供給する。
【0174】
即ち、自乗誤差算出回路は352は、演算器353および354で構成されている。演算器353は、ブロック化回路351からのブロック化された画像データそれぞれから、対応する予測値を減算し、その減算値を、演算器354に供給する。演算器354は、演算器353の出力(元の画像データと予測値との差分)を自乗し、積算部355に供給する。
【0175】
積算部355は、自乗誤差算出回路352から自乗誤差を受信すると、メモリ356の記憶値を読み出し、その記憶値と自乗誤差とを加算して、再び、メモリ356に供給して記憶させることを繰り返すことで、自乗誤差の積算値(誤差分散)を求める。さらに、積算部355は、所定量(例えば、1フレーム分など)についての自乗誤差の積算が終了すると、その積算値を、メモリ356から読み出し、誤差情報として、制御部116に供給する。メモリ356は、1フレームについての処理が終了するごとに、その記憶値をクリアしながら、積算部355の出力値を記憶する。
【0176】
次に、その動作について、図27のフローチャートを参照して説明する。誤差算出部115では、まず最初に、ステップS131において、メモリ356の記憶値が、例えば0にクリア(初期化)され、ステップS132に進み、ブロック化回路351において、画像データが、上述したようにブロック化され、その結果得られるブロックが、自乗誤差算出回路352に供給される。自乗誤差算出回路352では、ステップS133において、ブロック化回路351から供給されるブロックを構成する、元の画像(原画像)の画像データと、ローカルデコード部114から供給される予測値との自乗誤差が算出される。
【0177】
即ち、ステップS133では、演算器353において、ブロック化回路351より供給されたブロック化された画像データそれぞれから、対応する予測値が減算され、演算器354に供給される。演算器354は、演算器353の出力を自乗し、積算部355に供給する。
【0178】
積算部355は、自乗誤差算出回路352から自乗誤差を受信すると、ステップS134において、メモリ356の記憶値を読み出し、その記憶値と自乗誤差とを加算することで、自乗誤差の積算値を求める。積算部355において算出された自乗誤差の積算値は、メモリ356に供給され、前回の記憶値に上書きされることで記憶される。
【0179】
そして、積算部355では、ステップS135において、所定量としての、例えば、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了したかどうかが判定される。ステップS135において、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了していないと判定された場合、ステップS132に戻り、再び、ステップS132からの処理が繰り返される。また、ステップS135において、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了したと判定された場合、ステップS136に進み、積算部355は、メモリ356に記憶された1フレーム分についての自乗誤差の積算値を読み出し、誤差情報として、制御部116に出力する。そして、ステップS131に戻り、次のフレームについての原画像および予測値が供給されるのを待って、再び、ステップS131からの処理が繰り返される。
【0180】
従って、誤差算出部115では、元の画像データをYij(k)とするとともに、その予測値をE[Yij(k)]とするとき、次式にしたがった演算が行われることで、誤差情報Qが算出される。
【0181】
Q=Σ(Yij(k)−E[Yij(k)])2
但し、Σは、1フレーム分についてのサメーションを意味する。
【0182】
図28は、図6の制御部116の構成例を示している。
【0183】
動きベクトルメモリ360は、動き推定部113から供給された動きベクトルを記憶する。予測係数メモリ361は、ローカルデコード部114から供給される予測係数を記憶する。補正データメモリ362は、補正部112から供給される補正データを記憶する。
【0184】
なお、補正データメモリ362は、補正部112において、圧縮データが新たに補正され、これにより、新たな補正データが供給された場合には、既に記憶している補正データ(前回の補正データ)に代えて、新たな補正データを記憶する。また、このように補正データが、新たなものに更新されるタイミングで、ローカルデコード部114からは、その新たな補正データに対応する、新たなクラスごとの予測係数のセットが出力されるが、予測係数メモリ361も、このように新たなクラスごとの予測係数が供給された場合には、既に記憶しているクラスごとの予測係数(前回のクラスごとの予測係数)に代えて、その新たなクラスごとの予測係数を記憶する。動きベクトルメモリ360も同様に、最初の動きベクトルに順次更新する処理を行う。
【0185】
誤差情報メモリ363は、誤差算出部115から供給される誤差情報を記憶する。なお、誤差情報メモリ363は、誤差算出部115から、今回供給された誤差情報の他に、前回供給された誤差情報も記憶する(新たな誤差情報が供給されても、さらに新たな誤差情報が供給されるまでは、既に記憶している誤差情報を保持する)。また、誤差情報メモリ363は、新たなフレームについての処理が開始されるごとにクリアされる。
【0186】
比較回路364は、誤差情報メモリ363に記憶された今回の誤差情報と、予め設定されている所定の閾値εとを比較し、さらに、必要に応じて、今回の誤差情報と前回の誤差情報との比較も行う。比較回路364における比較結果は、制御回路365に供給される。
【0187】
制御回路365は、比較回路364における比較結果に基づいて、補正データメモリ362に記憶された補正データを、元の画像の符号化結果とすることの適正(最適)さを判定し、最適でないと認識(判定)した場合には、新たな補正データの出力を要求する制御信号を、補正部112(補正回路131)(図12)に供給する。また、制御回路365は、補正データメモリ362に記憶された補正データを、元の画像の符号化結果とすることが最適であると認識した場合には、予測係数メモリ361に記憶されているクラスごとの予測係数を読み出し、多重化部117に出力するとともに、補正データメモリ362に記憶されている補正データを読み出し、最適圧縮データとして、やはり多重化部117に供給する。さらに、この場合、制御回路365は、1フレームの画像についての符号化を終了した旨を表す制御信号を、補正部112に出力し、これにより、上述したように、補正部112に、次のフレームについての処理を開始させる。
【0188】
次に、図29を参照して、制御部116が実行する最適化処理について説明する。
【0189】
制御部116では、まず最初に、ステップS141において、誤差算出部115から誤差情報を受信したかどうかが、比較回路364によって判定され、誤差情報を受信していないと判定された場合、ステップS141に戻る。また、ステップS141において、誤差情報を受信したと判定された場合、即ち、誤差情報メモリ363に誤差情報が記憶された場合、ステップS142に進み、比較回路364において、誤差情報メモリ363に、いま記憶された誤差情報(今回の誤差情報)と、所定の閾値εとが比較され、いずれが大きいかが判定される。
【0190】
ステップS142において、今回の誤差情報が、所定の閾値ε以上であると判定された場合、比較回路364において、誤差情報メモリ363に記憶されている前回の誤差情報が読み出される。そして、比較回路364は、ステップS143において、前回の誤差情報と、今回の誤差情報とを比較し、いずれが大きいかを判定する。
【0191】
なお、1フレームについての処理が開始され、最初に誤差情報が供給された場合には、誤差情報メモリ363には、前回の誤差情報は記憶されていない。そこで、この場合には、制御部116においては、ステップS143以降の処理は行われず、制御回路365において、所定の初期アドレスを補正値ROM132に出力するように、補正回路131(図12)を制御する制御信号が出力される。
【0192】
ステップS143において、今回の誤差情報が、前回の誤差情報以下であると判定された場合、即ち、圧縮データの補正を行うことにより誤差情報が減少した場合、ステップS144に進み、制御回路365は、補正値Δを、前回と同様に変化させるように指示する制御信号を、補正回路131に出力し、ステップS141に戻る。また、ステップS143において、今回の誤差情報が、前回の誤差情報より大きいと判定された場合、即ち、圧縮データの補正を行うことにより誤差情報が増加した場合、ステップS145に進み、制御回路365は、補正値Δを、前回と逆に変化させるように指示する制御信号を、補正回路131に出力し、ステップS141に戻る。
【0193】
なお、減少し続けていた誤差情報が、あるタイミングで上昇するようになったときは、制御回路365は、補正値Δを、いままでの場合の、例えば1/2の大きさで、前回と逆に変化させるように指示する制御信号を出力する。
【0194】
そして、ステップS141乃至S145の処理を繰り返すことにより、誤差情報が減少し、これにより、ステップS142において、今回の誤差情報が、所定の閾値εより小さくなったと判定された場合、ステップS146に進み、制御回路365は、予測係数メモリ361に記憶されているクラスごとの予測係数を読み出すとともに、補正データメモリ362に記憶されている1フレームの補正データを、最適圧縮データとして読み出し、多重化部117に供給される。また、動きベクトルメモリ360に記憶されている最適圧縮データに対応する動きベクトルも、読み出され、多重化部117に供給され、処理を終了する。
【0195】
その後は、次のフレームについての誤差情報が供給されるのを待って、再び、図29に示すフローチャートにしたがった処理が繰り返される。
【0196】
なお、補正回路131には、圧縮データの補正は、1フレームすべての圧縮データについて行わせるようにすることもできるし、その一部の圧縮データについてだけ行わせるようにすることもできる。一部の圧縮データについてだけ補正を行う場合においては、制御回路365に、例えば、誤差情報に対する影響の強い画素を検出させ、そのような画素についての圧縮データだけを補正するようにすることができる。誤差情報に対する影響の強い画素は、例えば、次のようにして検出することができる。即ち、まず最初に、例えば、間引き後に残った画素についての圧縮データをそのまま用いて処理を行うことにより、その誤差情報を得る。そして、間引き後に残った画素についての圧縮データを、1つずつ、同一の補正値Δだけ補正するような処理を行わせる制御信号を、制御回路365から補正回路131に出力し、その結果得られる誤差情報を、圧縮データをそのまま用いた場合に得られた誤差情報と比較し、その差が、所定値以上となる画素を、誤差情報に対する影響の強い画素として検出すれば良い。
【0197】
以上のように、誤差情報を所定の閾値εより小さくする(以下にする)まで、圧縮データの補正が繰り返され、誤差情報が所定の閾値εより小さくなったときにおける補正データが、画像の符号化結果として出力されるので、受信装置44(図2)においては、間引き後の画像を構成する画素の画素値を、元の画像を復元するのに最も適当な値にした補正データから、原画像と同一(ほぼ同一)の復号画像を得ることが可能となる。
【0198】
また、画像は、間引き処理により圧縮される他、ADRC処理およびクラス分類適応処理などによっても圧縮されるため、非常に高圧縮率の符号化データを得ることができる。なお、送信装置41における、以上のような符号化処理は、間引きによる圧縮処理と、クラス分類適応処理とを、いわば有機的に統合して用いることにより、高能率圧縮を実現するものであり、このことから統合符号化処理ということができる。
【0199】
図30は、図2の受信装置44のハードウェアの構成例を表している。
【0200】
受信機/再生装置466は、送信装置41が符号化データを記録した記録媒体42を再生したり、送信装置41が伝送路43を介して伝送した符号化データを受信する。I/F461は、受信機/再生装置466に対しての符号化データの受信処理を行うとともに、復号された画像データを図示せぬ装置に出力する処理を実行する。
【0201】
ROM(Read Only Memory)462は、IPL(Initial Program Loading)用のプログラムその他を記憶している。RAM(Random Access Memory)463は、外部記憶装置465に記録されているシステムプログラム(OS(Operating System))やアプリケーションプログラムを記憶したり、また、CPU(Central Processing Unit)464の動作上必要なデータを記憶する。CPU464は、ROM462に記憶されているIPLプログラムにしたがい、外部記憶装置465からシステムプログラムおよびアプリケーションプログラムを、RAM463に展開し、そのシステムプログラムの制御の下、アプリケーションプログラムを実行することで、I/F461から供給される符号化データについての、後述するような復号処理を行う。
【0202】
外部記憶装置465は、例えば、磁気ディスク471、光ディスク472、光磁気ディスク473、または半導体メモリ474などでなり、上述したように、CPU464が実行するシステムプログラムやアプリケーションプログラムを記憶している他、CPU464の動作上必要なデータも記憶している。
【0203】
なお、I/F461,ROM462,RAM463,CPU464、および外部記憶装置465は、相互にバスを介して接続されている。
【0204】
以上のように構成される受信装置44においては、I/F461に受信機/再生装置466から符号化データが供給されると、その符号化データは、CPU464に供給される。CPU464は、符号化データを復号し、その結果得られる復号データを、I/F461に供給する。I/F461は、復号データ(画像データ)を受信すると、それを、図示せぬディスプレイ等に出力し、表示させる。
【0205】
図31は、図30の受信装置44の受信機/再生装置466を除く部分の機能的な構成例を示している。
【0206】
受信機/再生装置466においては、記録媒体42に記録された符号化データが再生されるか、または伝送路43を介して伝送されてくる符号化データ(処理対象データ)が受信されるか、分離部572に供給される。分離部572では、符号化データから、補正データ(最適圧縮データ)、クラスごとの予測係数、および動きベクトルが抽出される。補正データは、クラス分類用ブロック化回路573、および予測値計算用ブロック化回路577に供給され、クラスごとの予測係数は、予測回路576に供給されて、その内蔵するメモリ576Aに記憶される。また、動きベクトルは、予測値計算用ブロック化回路577に供給される。
【0207】
クラス分類用ブロック化回路573、ADRC処理回路574、クラス分類回路575、予測回路576、または予測値計算用ブロック化回路577は、図16におけるクラス分類用ブロック化回路261、ADRC処理回路264、クラス分類回路265、予測回路267、または予測値計算用ブロック化回路262と、それぞれ同様に構成されている。従って、これらのブロックにおいては、図14と図16における場合と同様の処理が行われ、これにより、予測値計算用ブロック化回路577からは予測値計算用ブロックが出力され、また、クラス分類回路575からはクラス情報が出力される。これらの予測値計算用ブロックおよびクラス情報は、予測回路576に供給される。
【0208】
予測回路576は、クラス分類回路575から供給されるクラス情報に対応した27×9個の予測係数を、メモリ576Aから読み出し、その27×9個の予測係数と、予測値計算用ブロック化回路577から供給される5×5画素の予測値計算用ブロック251を構成する補正データとを用い、式(1)にしたがって、原画像の3×3画素の予測値を算出し、そのような予測値で構成される画像を、復号画像として、例えば、1フレーム単位で出力する。この復号画像は、上述したように、元の画像とほぼ同一の画像となる。
【0209】
次に、図31の受信装置44の復号処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
【0210】
最初に、ステップS160において、受信機/再生装置466は、符号化データを取得し、ステップS161において、分離部572は、受信機/再生装置466より供給された符号化データから、補正データと予測係数を分離し、補正データをクラス分類用ブロック化回路573、動き推定部577、および予測値計算用ブロック化回路577に供給するとともに、予測係数を予測回路576のメモリ576Aに供給する。
【0211】
ステップS162において、クラス分類用ブロック化回路573は、クラス分類用ブロック化処理を行い、クラス分類用ブロックをADRC処理回路574に供給する。
【0212】
ステップS163において、ADRC処理回路574は、クラス分類用ブロック化回路573より供給されたクラス分類用ブロックの補正データを1ビットADRC処理し、クラス分類回路575に出力する。
【0213】
クラス分類回路575は、ステップS164において、ADRC処理回路574より供給されたデータに基づいて、クラス分類処理を行い、クラスコードを予測回路576に出力する。
【0214】
ステップS165において、予測回路576は、メモリ576Aに記憶されている、クラスコードに対応する予測係数を読み出す。
【0215】
予測値計算用ブロック化回路577は、ステップS166において、分離部572より供給される前フレーム動きベクトルと後フレーム動きベクトルに基づいて、やはり分離部572より供給される補正データの中から、予測値計算用ブロックを構成する補正データを抽出する。
【0216】
ステップS167において、予測回路576は、ステップS165の処理で読み出した、クラス分類回路575から供給されるクラス情報に対応した27×9個の予測係数と、予測値計算用ブロック化回路577から供給される27個の予測値計算用ブロックを構成する補正データとを用い、式(1)に従って、原画像の3×3画素の予測値を算出する。
【0217】
その後、ステップS168に進み、予測回路576は、ステップS167の処理で算出した予測値を復号結果として出力する。
【0218】
なお、受信側においては、図31に示すような受信装置44でなくても、間引きされた画像を単純な補間により復号する装置により、予測係数を用いずに、復号画像を得ることができる。但し、この場合に得られる復号画像は、画質(解像度)が劣化したものとなる。
【0219】
図33は、図16の予測係数ROM266に記憶されている予測係数を得るための学習を行う画像処理装置の構成例を示している。
【0220】
この画像処理装置には、あらゆる画像に適応可能な予測係数を得るための学習用の画像データ(学習用画像)が供給される。図14に示される動き推定部113と同様に構成される動き推定部590は、入力された画像データから、前フレーム動きベクトルと後フレーム動きベクトルを検出し、学習用ブロック化回路591に供給する。
【0221】
学習用ブロック化回路591は、動き推定部590から供給される動きベクトルに基づいて、画像データから学習用ブロックを抽出し、ADRC処理回路593と学習データメモリ596に供給する。ADRC処理回路593は、学習用ブロック化回路591より供給される学習用ブロックを1ビットADRC処理し、処理した結果をクラス分類回路594に出力する。
【0222】
クラス分類回路594は、ADRC処理回路593より供給されたデータをクラス分類し、得られた結果をスイッチ595の端子aを介して学習データメモリ596のアドレス端子に供給する。
【0223】
スイッチ595はまた、端子bからカウンタ597の出力を学習データメモリ596のアドレス端子に供給する。
【0224】
教師用ブロック化回路592は、画像データから教師用ブロックを抽出し、教師データメモリ598に出力する。教師データメモリ598のアドレス端子には、スイッチ595により、端子aから取り込まれたクラス分類回路594の出力、または端子bから取り込まれたカウンタ597の出力が供給されている。
【0225】
演算回路599は、学習データメモリ596の出力と、教師データメモリ598の出力とを演算し、演算して得られた結果をメモリ600に供給する。メモリ600のアドレス端子には、カウンタ597の出力が供給されている。
【0226】
次に、図34のフローチャートを参照して、図33の画像処理装置の学習処理について説明する。
【0227】
ステップS181において、動き推定部590は、入力された画像データから前フレーム動きベクトルと後フレーム動きベクトルを抽出し、学習量ブロック化回路591に出力する。
【0228】
学習用ブロック化回路591は、ステップS182において、入力される画像データから、例えば、図17に黒い円形の印で示した位置関係の25画素(5×5画素)、並びに、図19に示される前フレームの予測タップ222と後フレームの予測タップ232に対応する2個の画素を抽出し、この27画素で構成されるブロックを、学習用ブロックとして、ADRC処理593および学習データメモリ596に供給する。
【0229】
また、教師用ブロック化回路592は、ステップS183において、入力される画像データから、例えば、3×3個の9画素で構成されるブロックを生成し、この9画素で構成されるブロックを、教師用ブロックとして、教師データメモリ598に供給する。
【0230】
なお、学習用ブロック化回路591において、例えば、図17と図19に黒い円形の印で示した位置関係の27画素を含む学習用ブロックが生成されるとき、教師用ブロック化回路592では、図17に四角形で囲んで示される3×3画素の教師用ブロックが生成される。
【0231】
ADRC処理回路593は、ステップS184において、学習用ブロックを構成する27画素から、例えば、その中心の9画素(3×3画素)を抽出し、この9画素でなるブロックに対して、図16のADRC処理回路264における場合と同様に、1ビットのADRC処理を施す。ADRC処理の施された3×3画素のブロックは、クラス分類回路594に供給される。クラス分類回路594は、ステップS185において、図16のクラス分類回路265における場合と同様に、ADRC処理回路593からのブロックをクラス分類処理し、それにより得られるクラス情報を、スイッチ595の端子aを介して、学習データメモリ596および教師データメモリ598に供給する。
【0232】
学習データメモリ596または教師データメモリ598は、それぞれステップS186,S187において、そこに供給されるクラス情報に対応するアドレスに、学習用ブロック化回路591からの学習用ブロックまたは教師用ブロック化回路592からの教師用ブロックを、それぞれ記憶する。
【0233】
従って、学習データメモリ596において、例えば、図17と図19に黒い円形の印で示した27(=5×5+2)個の画素でなるブロックが学習用ブロックとして、あるアドレスに記憶されたとすると、教師データメモリ598においては、そのアドレスと同一のアドレスに、図17において、四角形で囲んで示す3×3画素のブロックが、教師用ブロックとして記憶される。
【0234】
以下、同様の処理が、あらかじめ用意されたすべての学習用の画像について繰り返され、これにより、学習用ブロックと、図16のローカルデコード部114において、その学習用ブロックを構成する27画素と同一の位置関係を有する27個の補正データで構成される予測値計算用ブロックを用いて予測値が求められる9画素で構成される教師用ブロックとが、学習用データメモリ596と、教師用データメモリ598とにおいて、同一のアドレスに記憶される。
【0235】
なお、学習用データメモリ596と教師用データメモリ598においては、同一アドレスに複数の情報を記憶することができるようになされており、これにより、同一アドレスには、複数の学習用ブロックと教師用ブロックを記憶することができるようになされている。
【0236】
学習用画像すべてについての学習用ブロックと教師用ブロックとが、学習データメモリ596と教師データメモリ598に記憶されると、ステップS188において、端子aを選択していたスイッチ595が、端子bに切り替わり、これにより、カウンタ597の出力が、アドレスとして、学習データメモリ596および教師データメモリ598に供給される。カウンタ597は、所定のクロックをカウントし、そのカウント値を出力しており、学習データメモリ596または教師データメモリ598では、そのカウント値に対応するアドレスに記憶された学習用ブロックまたは教師用ブロックが読み出され、演算回路599に供給される。
【0237】
従って、演算回路599には、カウンタ597のカウント値に対応するクラスの学習用ブロックのセットと、教師用ブロックのセットとが供給される。
【0238】
演算回路599は、あるクラスについての学習用ブロックのセットと、教師用ブロックのセットとを受信すると、それらを用いて、最小自乗法により、誤差を最小とする予測係数を算出する。
【0239】
即ち、例えば、いま、学習用ブロックを構成する画素の画素値を、x1,x2,x3,・・・とし、求めるべき予測係数をw1,w2,w3,・・・とするとき、これらの線形1次結合により、教師用ブロックを構成する、ある画素の画素値yを求めるには、予測係数w1,w2,w3,・・・は、次式を満たす必要がある。
【0240】
y=w11+w22+w33+・・・
【0241】
そこで、演算回路599では、同一クラスの学習用ブロックと、対応する教師用ブロックとから、真値yに対する、予測値w11+w22+w33+・・・の自乗誤差を最小とする予測係数w1,w2,w3,・・・が、上述した式(7)に示す正規方程式をたてて解くことにより求められる。従って、この処理をクラスごとに行うことにより、各クラスごとに、27×9個の予測係数が生成される。
【0242】
演算回路599において求められた、クラスごとの予測係数は、ステップS189において、メモリ600に供給される。メモリ600には、演算回路599からの予測係数の他、カウンタ597からカウント値が供給されており、これにより、メモリ600においては、演算回路599からの予測係数が、カウンタ597からのカウント値に対応するアドレスに記憶される。
【0243】
以上のようにして、メモリ600には、各クラスに対応するアドレスに、そのクラスのブロックの3×3画素を予測するのに最適な27×9個の予測係数が記憶される。
【0244】
図16の予測係数ROM266には、以上のようにしてメモリ600に記憶されたクラスごとの予測係数が記憶される。
【0245】
なお、図19の例においては、現在フレーム201の1フレーム前の前フレーム202と、1フレーム後の後フレーム203からも予測タップを抽出するようにしたが、例えば、図35に示されるように、前フレーム202よりさらに1フレーム前の前フレーム204において、注目補正データ451に対して動きベクトル453に対応する位置の補正データを予測タップ452として抽出し、さらに、後フレーム203よりさらに1フレームだけ後の後フレーム205における注目対応補正データ461に対して動きベクトル463に対応する位置の補正データで構成される予測タップ462を抽出し、それらも予測値計算用ブロックの補正データとすることができる。
【0246】
また、以上においては、現在フレームより前のフレームと後のフレームの両方から予測タップを抽出するようにしたが、少なくとも一方からだけ予測タップを抽出するようにしてもよい。
【0247】
但し、時間的により広い範囲から予測タップを抽出するようにした方が、動きが速い動画像が原画像である場合においても、より、原画像に近い画像を復号することが可能となる。
【0248】
以上においては、動き推定部113、ローカルデコード部114、および誤差算出部115を別の構成としたが、これらを一体に構成することも可能である。
図36は、この場合における動き推定部113(ローカルデコード部114および誤差算出部115)の構成例を表している。すなわち、この例においては、比較器167より予測誤差に基づく誤差情報が制御部116に供給される。また、予測係数ROM164から読み出された予測係数が、制御部116に供給される。
【0249】
従って、図6における動き推定部113、ローカルデコード部114、および誤差算出部115を一体化した構成とすることができる。
【0250】
図37は、動き推定部113の他の構成例を表している。
【0251】
この動き推定部113においては、フレームメモリ720乃至722に、補正データが1フレーム分づつ順次転送され、保持される。従って、フレームメモリ721には現在フレームの補正データが、フレームメモリ722には前フレームの補正データが、そして、フレームメモリ720には後フレームの補正データが、それぞれ保持される。
【0252】
アドレス設定部723−1は、フレームメモリ720,722に記憶されている補正データのうち、所定の探索範囲(フレームメモリ721に記憶されている現在フレーム201の注目補正データ211に対応する探索範囲)内の第1の位置(動きベクトルv0に対応する位置)の予測タップを構成する任意の数の補正データのアドレスを設定し、そのアドレスに対応する補正データ、すなわち、予測タップを構成する補正データを読み出し、クラス分類適応処理回路724−1に供給する。アドレス設定部723−1は、また、フレームメモリ721に記憶されている補正データのうち、注目補正データ211を中心とする所定の範囲の予測タップを構成する補正データを読み出し、クラス分類適応処理回路724−1に供給する。さらに、また、アドレス設定部723−1は、フレームメモリ721に記憶されている現在フレームから、クラスタップを構成する補正データを読み出し、クラス分類適応処理回路724−1に供給する。
【0253】
クラス分類適応処理回路724−1は、アドレス設定部723−1より供給された予測タップとクラスタップの補正データに基づいて、クラス分類適応処理を行い、注目補正データ211に対応する注目画素の予測値を演算する。
【0254】
アドレス設定部723−2は、探索範囲内の第2の位置(第2の動きベクトルv1に対応する位置)の予測タップとクラスタップの画素データを抽出し、クラス分類適応処理回路724−2に供給する。クラス分類適応処理回路724−2は、アドレス設定部723−2より供給された予測タップとクラスタップの補正データに基づいて、クラス分類適応処理を行い、予測値を演算する。
【0255】
同様の構成が、探索範囲内を探索して得られる動きベクトルの数(n個)だけ設けられている。すなわち、アドレス設定部とクラス分類適応処理部の組み合わせがn組用意されている。例えば、探索範囲が水平方向と垂直方向ともにマイナス8からプラス8までであるとすると、nの数は289(=17×17)となる。
【0256】
比較器725は、クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nから供給されるn個の予測値を、入力画像データの注目画素と比較し、その差を予測残差として検出するとともに、予測残差のうちの最初の予測残差を評価値として選択する。
【0257】
閾値判定部726は、比較器725より供給される最小の予測残差(評価値)を閾値と比較する。評価値が閾値と等しいか、それより小さい場合には、閾値判定部726は、動きベクトルを出力する。閾値判定部726は、予測残差が閾値よりも大きい場合には、予測残差そのものを出力する。
【0258】
次に、図37の動き推定部113の処理について、図38と図39のフローチャートを参照して説明する。
【0259】
なお、アドレス設定部723−1乃至723−nは、例えば、図16におけるクラス分類用ブロック化回路261と予測値計算用ブロック化回路742を内蔵しており、クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nは、それぞれ図16のクラス分類適応処理回路263と同様に、ADRC処理回路、クラス分類回路、予測係数ROM、および予測回路を内蔵している。
【0260】
最初に、ステップS210において、閾値判定部26は、伝送判定閾値をセットする。この伝送判定閾値は、後述するステップS226の処理で利用される。
【0261】
ステップS211において、前フレームデータを蓄積する処理が実行され、ステップS212において、現在フレームデータを蓄積する処理が実行され、ステップS213において、後フレームデータを蓄積する処理が実行される。すなわち、例えば、1フレーム分の画像データが、フレームメモリ720に記憶された後、再びそこから読み出され、フレームメモリ721に転送され、そこからさらにフレームメモリ722に転送され、記憶される。そして、フレームメモリ721には、それに続く新たな1フレーム分の補正データが記憶され、さらにフレームメモリ720には、その後の1フレーム分の補正データが記憶される。このようにして、フレームメモリ722には、前フレームの補正データが記憶され、フレームメモリ721には、現在フレーム(前フレームより時間的に1フレームだけ後のフレーム)の補正データが蓄積され、フレームメモリ720には、後フレーム(現在フレームより時間的に1フレームだけ後のフレーム)の補正データが蓄積される。
【0262】
ステップS214において、フレームメモリ721は、アドレス設定部723−1乃至723−nの制御に基づいて、記憶している現在フレームの補正データの中から注目補正データを抽出し、比較器725と閾値判定部726に供給する。
【0263】
ステップS215において、比較器725は、比較値をセットする。この比較値は、最小の予測残差としての評価値を求めるために、ステップS224の処理で、より小さい予測残差の値に更新されるものであり、初期値としては、最大値がセットされる。この比較値は、ステップS223の処理で利用される。
【0264】
次に、ステップS216において、アドレス設定部723−1乃至723−nは、それぞれステップS214の処理で抽出された注目補正データに対応するアドレスを設定する。これにより、アドレス設定部723−1乃至723−nから、注目補正データに対応する探索範囲内における、各探索位置(動きベクトル)に対応するクラスタップと予測タップを含む補正データが、対応するクラス分類適応処理回路724−1乃至724−nに取り込み可能となる。
【0265】
そこで、ステップS217において、アドレス設定部723−1乃至723−nのクラス分類用ブロック化回路は、供給された補正データの中からクラスタップを抽出する。
【0266】
クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nのADRC処理回路は、ステップS218において、クラスタップを構成する9個の補正データに対して、1ビットADRC処理を施す。これにより、9個の補正データがそれぞれ0または1の値に変換されて、9ビットのデータがクラス分類適応処理回路724−1乃至724−nのクラス分類回路に供給される。クラス分類回路は、ADRC処理回路より供給される9ビットのデータに基づいて、その9個の補正データで構成されるクラスタップに対応するクラスコードを決定し、クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nの予測係数ROMに出力する。
【0267】
クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nの予測係数ROMは、ステップS219において、クラス分類回路より供給されたクラスコードに対する予測係数を読み出し、クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nの予測回路に出力する。
【0268】
ステップS220において、予測回路は、アドレス設定部723−1乃至723−nより供給される補正データから、クラスタップを構成する補正データを取得する。
【0269】
予測回路は、ステップS221において、予測値計算処理を実行する。すなわち、予測回路は、予測値計算用ブロック化回路より供給された予測タップを構成する補正データと、予測係数ROMより供給される予測係数の線形1次結合を演算して、予測値を算出し、比較器725に出力する。
【0270】
比較器725は、ステップS222において、予測残差計算処理を実行する。
すなわち、比較器725は、クラス分類適応処理回路724(いまの場合、クラス分類適応処理回路724−1)より供給される予測値と、入力画像データを構成する注目画素(真値)との差を演算することで、予測残差を計算する。
【0271】
ステップS223において、比較器725は、ステップS222の処理で求めた予測残差(評価値)を比較値と比較する。この比較値は、いまの場合、ステップS215の処理で最大値に設定されている。従って、評価値は、比較値より小さいと判定され、ステップS224に進み、比較器725は、ステップS215の処理で最大値にセットされた比較値の値を、ステップS222の処理で計算された予測残差(評価値)に更新する。すなわち、比較値として、より小さい値が設定される。
【0272】
ステップS225において、閾値判定部726は、ステップS222の処理で求められた評価値に対応する動きベクトルを内蔵するメモリに保持する(既に保持されている動きベクトルがある場合には、更新する)。いまの場合、クラス分類適応処理回路724−1の出力が処理されているので、この動きベクトルは、v0となる。
【0273】
ステップS226において、閾値判定部726は、ステップS222の処理で得られた予測残差(評価値)と、ステップS211の処理でセットされた伝送判定閾値とを比較する。予測残差(評価値)が伝送判定閾値と等しいか、それより大きいと判定された場合、ステップS227において、閾値判定部726は、ステップS222の処理で計算された予測残差を評価値として保持する。
【0274】
予測残差(評価値)が伝送判定閾値より小さいと判定された場合には、ステップS227の処理はスキップされる。
【0275】
ステップS223において、予測残差(評価値)が比較値と等しいか、それより大きいと判定された場合には、ステップS224乃至ステップS227の処理はスキップされる。
【0276】
ステップS228において、閾値判定部726は、探索範囲内の全ての位置の処理を終了したか否かを判定する。すなわち、クラス分類適応処理回路724−1乃至724−nの全ての出力に対する処理を完了したか否かがここで判定される。クラス分類適応処理回路24−1乃至24−nの出力のうち、まだ処理していないものが残っている場合には、ステップS216に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0277】
以上のようにして、ステップS216乃至ステップS228の処理がクラス分類適応処理回路724−1乃至724−nが出力するn個の予測値の全てに対して実行される。
【0278】
ステップS228で探索範囲内の全ての位置の処理が終了したと判定された場合、ステップS229に進み、閾値判定部726は、伝送判定閾値より小さい予測残差(評価値)が保存されているか否かを判定する。すなわち、探索範囲内の全ての位置の処理により、n個の予測残差(評価値)が得られることになるが、そのn個の予測残差のうち、少なくとも1つ伝送判定閾値より小さいものがある場合には、その中で最小のものに対応する動きベクトルがステップS225の処理で保持されている。そこで、その場合には、ステップS230において、閾値判定部726は、ステップS225の処理で保持した動きベクトルを読み出し、出力する。
【0279】
ステップS229において、伝送判定閾値より小さい評価値が存在しないと判定された場合、閾値判定部726、ステップS231において、ステップS227の処理により保持されている予測残差(評価値)を出力する処理を実行する。
【0280】
すなわち、n個の予測残差(評価値)が全て伝送判定閾値と等しいか、それより大きい場合には、そのうちの最小の値に対応する予測残差がステップS227の処理で保持されている。そこで、閾値判定部226は、その予測残差を、いま対象とされている検索範囲の評価値(最小の予測残差)として、出力する。
【0281】
ステップS230,S231の処理の後、ステップS232において、閾値判定部726は、1フレーム内の全ての探索範囲の処理が終了したか否かを判定し、まだ終了していない探索範囲が残っている場合には、ステップS214に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0282】
ステップS232において、全ての探索範囲の処理が終了したと判定された場合、処理は終了される。
【0283】
この例の場合、制御部116は、閾値判定部726より動きベクトルが供給されてきた場合には、その動きベクトルに、伝送するデータが、動きベクトルであることを表すフラグを付加し、閾値判定部726より供給されてきたのが、予測残差(評価値)である場合には、伝送するデータが動きベクトルではないことを表す(予測残差であることを表す)フラグを付加する。
【0284】
図7のステップS20において、制御部116は、閾値判定部726より供給された動きベクトルとフラグ、または予測残差(評価値)とフラグを多重化部117に供給して量子化し、伝送路に伝させる。
【0285】
図40は、以上の処理のうち、前フレームに対する処理を表している。同図に示されるように、フレームメモリ721に記憶されている現在フレーム201において、所定の補正データが注目補正データ211として選択される。そして、フレームメモリ722に記憶されている前フレーム202の注目補正データ211に対応する補正データが注目対応補正データ221として選択され、注目対応補正データ221を中心とする所定の範囲が、探索範囲781として設定される。
【0286】
探索範囲781内において、所定の範囲の補正データが予測タップ782として選択され、予測タップ782を構成する補正データに基づいて、上述したように、予測値が演算される。そして、その予測値と注目画素との差が予測残差として算出される。
【0287】
予測タップ782は、探索範囲781内を、予測タップ782−1乃至782−nとして示されるように、n個の位置に、順次移動される。そして、n個の予測タップのそれぞれに対応して得られるn個の予測残差の中から最小のものがその探索範囲781の評価値として選択される。
【0288】
以上のような処理が、現在フレーム201の中の全ての補正データを注目補正データ211として順次選択することで実行される。
【0289】
以上においては、簡単のため、現在フレーム201と前フレーム202との間の処理についてのみ説明したが、実際には、同様の処理が後フレーム203と組み合わされて、同時に行われる。
【0290】
このように、この実施の形態においては、動きベクトルは、予測残差が閾値より小さい場合にのみ伝送され、予測残差が閾値より大きい場合には、予測残差そのものが伝送される。
【0291】
以上、本発明を適用した画像処理装置について説明したが、このような画像処理装置は、例えば、NTSC方式などの標準方式のテレビジョン信号を符号化する場合の他、データ量の多い、いわゆるハイビジョン方式のテレビジョン信号などを符号化する場合に、特に有効である。
【0292】
なお、本実施の形態においては、誤差情報として、誤差の自乗和を用いるようにしたが、誤差情報としては、その他、例えば、誤差の絶対値和や、その3乗以上したものの和などを用いるようにすることが可能である。いずれを誤差情報として用いるかは、例えば、その収束性などに基づいて決定するようにすることが可能である。
【0293】
また、本実施の形態では、誤差情報が、所定の閾値ε以下になるまで、圧縮データの補正を繰り返し行うようする場合において、圧縮データの補正の回数に、上限を設けるようにすることも可能である。即ち、例えば、リアルタイムで画像の伝送を行う場合などにおいては、1フレームについての処理が、所定の期間内に終了することが必要であるが、誤差情報は、そのような所定の期間内に収束するとは限らない。そこで、補正の回数に上限を設けることにより、所定の期間内に、誤差情報が閾値ε以下に収束しないときは、そのフレームについての処理を終了し(そのときにおける補正データを、符号化結果とし)、次のフレームについての処理を開始するようにすることが可能である。
【0294】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0295】
この記録媒体は、図5と図30に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク71,471(フロッピディスクを含む)、光ディスク72,472(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク73,473(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ74,474などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM62,462や、ハードディスクなどで構成される。
【0296】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0297】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0298】
【発明の効果】
本発明によれば、より適正に補正された補正データを得ることができ、より原画像に近い復号画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像圧縮処理を行う装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の送信装置における圧縮処理を説明する図である。
【図4】図2における受信装置の復号処理を説明する図である。
【図5】図2の送信装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】図2の送信装置の機能的構成例を示すブロック図である。
【図7】図6の送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】単純間引き処理を説明するフローチャートである。
【図9】単純間引き処理を説明する図である。
【図10】画像平均処理を説明するフローチャートである。
【図11】画像平均処理を説明する図である。
【図12】図6の補正部の構成例を示すブロック図である。
【図13】図12の補正部の動作を説明するフローチャートである。
【図14】図6の送信装置の動き推定部の構成例を示すブロック図である。
【図15】図14の動き推定部の処理を説明するフローチャートである。
【図16】図6のローカルデコード部の構成例を示すブロック図である。
【図17】クラス分類用ブロックを説明する図である。
【図18】クラス分類用ブロックの他の例を説明する図である。
【図19】予測値計算用ブロックを説明する図である。
【図20】予測値計算用ブロックを説明する他の図である。
【図21】クラス分類処理を説明するための図である。
【図22】クラス分類処理を説明するための図である。
【図23】 ADRC処理を説明するための図である。
【図24】 ADRC処理を説明するための図である。
【図25】図16のローカルデコード部の動作を説明するフローチャートである。
【図26】図6の誤差算出部の構成例を示すブロック図である。
【図27】図26の誤差算出部の動作を説明するフローチャートである。
【図28】図6の制御部の構成例を示すブロック図である。
【図29】図28の制御部の動作を説明するフローチャートである。
【図30】図2の受信装置の構成例を示すブロック図である。
【図31】図2の受信装置の機能的構成例を示すブロック図である。
【図32】図31の受信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図33】図16の予測係数ROMに記憶されている予測係数を算出する画像処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図34】図33の画像処理装置の動作を説明するフローチャートである。
【図35】予測タップを説明する図である。
【図36】動き推定部の他の構成例を示すブロック図である。
【図37】動き推定部のさらに他の構成例を示すブロック図である。
【図38】図37の動き推定部の処理を説明するフローチャートである。
【図39】図37の動き推定部の処理を説明するフローチャートである。
【図40】図37の動き推定部の処理を説明する図である。
【符号の説明】
41 送信装置, 42 記録媒体, 43 伝送路, 44 受信装置, 111 縮小画像生成部, 112 補正部, 113 動き推定部, 114ローカルデコード部, 115 誤差算出部, 116 制御部, 117 多重化部, 131 補正回路, 132 補正値ROM, 151,152,153 フレームメモリ, 261 クラス分類用ブロック化回路, 262 予測値計算用ブロック化回路, 263 クラス分類適応処理回路, 264 ADRC処理回路, 265 クラス分類回路, 266 予測係数ROM, 267 予測回路, 351 ブロック化回路, 352 自乗誤差算出回路, 353,354 演算器, 355 積算部, 356 メモリ, 361 予測係数メモリ, 362 補正データメモリ, 363 誤差情報メモリ, 364 比較回路, 365 制御回路, 572 分離部, 573 クラス分類用ブロック化回路, 574 ADRC処理回路, 575 クラス分類回路, 576予測回路, 576A メモリ, 577 予測値計算用ブロック化回路, 590 動き推定部, 591 学習用ブロック化回路, 592 教師用ブロック化回路, 593 ADRC処理回路, 594 クラス分類回路, 595 スイッチ, 596 学習データメモリ, 597 カウンタ, 598 教師データメモリ, 599 演算回路, 600 メモリ

Claims (14)

  1. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮手段と、
    前記圧縮手段により生成された前記縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された前記原画像の予測値の前記原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、前記補正データを生成する補正手段と、
    前記補正手段により生成された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データを保持するとともに、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方を保持する補正データ保持手段と、
    前記補正データ保持手段により保持されている前記第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定手段と、
    前記補正データ保持手段により保持されている前記第2の補正データまたは前記第3の補正データから、前記注目ブロック設定手段により設定された前記注目ブロックに対応する位置の前記第2の補正データまたは前記第3の補正データを取得する取得手段と、
    前記注目ブロック設定手段により設定された前記注目ブロックと、前記取得手段により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データ中の前記注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、前記第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出手段と、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持手段と、
    前記予測係数と、前記抽出手段により抽出された前記予測補正データとを、前記予測式に代入することで予測値を演算する演算手段と、
    前記第1の原画像に対する前記演算手段により演算された前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記取得手段により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データの前記注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、前記所定の位置ベクトルを生成する生成手段と、
    前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記出力手段は、前記予測係数をさらに出力する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像符号化装置。
  3. 前記演算手段は、前記予測係数と、前記抽出手段により抽出された前記予測補正データとの線形結合により、予測値を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  4. 前記補正データ保持手段により保持されている前記第1の補正データを、その値に基づく性質に応じて所定のクラスに分類するクラス分類手段をさらに備え、
    前記予測係数保持手段は、前記クラス分類手段により分類された前記クラスに対応する前記予測係数を出力し、
    前記演算手段は、前記クラス分類手段により分類された前記クラスに対応する前記予測係数と、前記抽出手段により抽出された前記予測補正データとを、前記予測値を演算するための予測式に代入することで予測値を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  5. 前記予測誤差を算出する予測誤差算出手段と、
    前記予測誤差算出手段により算出された前記予測誤差が所定の値以下であるか、または補正回数が所定回数以上であるかのいずれかである場合、前記補正データが適正であると判定する判定手段とをさらに備え、
    前記出力手段は、前記判定手段により前記補正データが適正であると判定された場合、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  6. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、
    前記圧縮ステップの処理により生成された前記縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された前記原画像の予測値の前記原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、前記補正データを生成する補正ステップと、
    前記補正ステップの処理により生成された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第2の補正データまたは前記第3の補正データから、前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックに対応する位置の前記第2の補正データまたは前記第3の補正データを取得する取得ステップと、
    前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックと、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データ中の前記注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、前記第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、
    前記予測係数と、前記抽出ステップの処理により抽出された前記予測補正データとを、前記予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、
    前記第1の原画像に対する前記演算ステップの処理により演算された前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データの前記注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、前記所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、
    前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する出力ステップと
    を含むことを特徴とする画像符号化方法。
  7. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、
    前記圧縮ステップの処理により生成された前記縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された前記原画像の予測値の前記原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、前記補正データを生成する補正ステップと、
    前記補正ステップの処理により生成された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第2の補正データまたは前記第3の補正データから、前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックに対応する位置の前記第2の補正データまたは前記第3の補正データを取得する取得ステップと、
    前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックと、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データ中の前記注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、前記第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、
    前記予測係数と、前記抽出ステップの処理により抽出された前記予測補正データとを、前記予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、
    前記第1の原画像に対する前記演算ステップの処理により演算された前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データの前記注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、前記所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、
    前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する出力ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  8. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮ステップと、
    前記圧縮ステップの処理により生成された前記縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された前記原画像の予測値の前記原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、前記補正データを生成する補正ステップと、
    前記補正ステップの処理により生成された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データの保持を制御するとともに、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方の保持を制御する補正データ保持制御ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定ステップと、
    前記補正データ保持制御ステップの処理により保持が制御されている前記第2の補正データまたは前記第3の補正データから、前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックに対応する位置の前記第2の補正データまたは前記第3の補正データを取得する取得ステップと、
    前記注目ブロック設定ステップの処理により設定された前記注目ブロックと、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データ中の前記注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、前記第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を出力する予測係数出力ステップと、
    前記予測係数と、前記抽出ステップの処理により抽出された前記予測補正データとを、前記予測式に代入することで予測値を演算する演算ステップと、
    前記第1の原画像に対する前記演算ステップの処理により演算された前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記取得ステップの処理により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データの前記注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、前記所定の位置ベクトルを生成する生成ステップと、
    前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する出力ステップと
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  9. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、前記原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置において、
    前記補正データを含む処理対象データを取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記処理対象データから前記補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに前記分離手段により分離された前記所定の位置ベクトルに基づいて、前記第1の原画像を予測するのに用いる前記補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出手段と、
    予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持手段と、
    前記予測係数と、前記予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、前記第1の原画像の予測値を演算する演算手段と
    を備えることを特徴とする画像復号装置。
  10. 前記分離手段は、前記処理対象データから前記予測係数をさらに分離し、
    前記予測係数保持手段は、前記分離手段により分離された前記予測係数を保持する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像復号装置。
  11. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、前記原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置の画像復号方法において、
    前記補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理により取得された前記処理対象データから前記補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により分離された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに前記分離ステップの処理により分離された前記所定の位置ベクトルに基づいて、前記第1の原画像を予測するのに用いる前記補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持ステップと、
    前記予測係数と、前記予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、前記第1の原画像の予測値を演算する演算ステップと
    を含むことを特徴とする画像復号方法。
  12. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、前記原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置のプログラムであって、
    前記補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理により取得された前記処理対象データから前記補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により分離された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに前記分離ステップの処理により分離された前記所定の位置ベクトルに基づいて、前記第1の原画像を予測するのに用いる前記補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持ステップと、
    前記予測係数と、前記予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、前記第1の原画像の予測値を演算する演算ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  13. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮することで生成された縮小画像データを、前記原画像との予測誤差に基づいて補正することで符号化されて生成された補正データを復号する画像復号装置を制御するコンピュータに、
    前記補正データを含む処理対象データを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理により取得された前記処理対象データから前記補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により分離された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに前記分離ステップの処理により分離された前記所定の位置ベクトルに基づいて、前記第1の原画像を予測するのに用いる前記補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出ステップと、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持ステップと、
    前記予測係数と、前記予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、前記第1の原画像の予測値を演算する演算ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 原画像の画素数を少なくすることにより圧縮し、縮小画像データを生成する圧縮手段と、
    前記圧縮手段により生成された前記縮小画像データの画素値を補正した補正データから演算された前記原画像の予測値の前記原画像に対する予測誤差が収束するように繰り返し補正することで、前記補正データを生成する補正手段と、
    前記補正手段により生成された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データを保持するとともに、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データの少なくとも一方を保持する補正データ保持手段と、
    前記補正データ保持手段により保持されている前記第1の補正データの注目ブロックを設定する注目ブロック設定手段と、
    前記補正データ保持手段により保持されている前記第2の補正データまたは前記第3の補正データから、前記注目ブロック設定手段により設定された前記注目ブロックに対応する位置の前記第2の補正データまたは前記第3の補正データを取得する取得手段と、
    前記注目ブロック設定手段により設定された前記注目ブロックと、前記取得手段により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データ中の前記注目ブロックの中心位置に対して所定の位置ベクトルに対応する位置の補正データを、前記第1の原画像を予測するのに必要な予測補正データとして抽出する抽出手段と、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持手段と、
    前記予測係数と、前記抽出手段により抽出された前記予測補正データとを、前記予測式に代入することで予測値を演算する演算手段と、
    前記第1の原画像に対する前記演算手段により演算された前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記取得手段により取得された前記第2の補正データまたは前記第3の補正データの前記注目ブロックに対する相対的位置に基づいて、前記所定の位置ベクトルを生成する生成手段と、
    前記予測値の予測誤差が最小となる場合における、前記補正データと、対応する前記所定の位置ベクトルを出力する出力手段とを備える画像符号化装置と、
    前記補正データを含む処理対象データを取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記処理対象データから前記補正データと所定の位置ベクトルを分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離された前記補正データであって、前記原画像のうちの第1の原画像に対応する第1の補正データと、前記第1の原画像より時間的に前の第2の原画像に対応する第2の補正データ、または前記第1の原画像より時間的に後の第3の原画像に対応する第3の補正データのうちの少なくとも一方、並びに前記分離手段により分離された前記所定の位置ベクトルに基づいて、前記第1の原画像を予測するのに用いる前記補正データとしての予測対象画像データを抽出する予測対象画像データ抽出手段と、
    前記予測値を演算するための予測式の係数である予測係数を保持し、前記予測係数を出力する予測係数保持手段と、
    前記予測係数と、前記予測対象画像データとを、前記予測式に代入することで、前記第1の原画像の予測値を演算する演算手段とを備える画像復号装置と
    を含む画像処理システム。
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