JP4553265B2 - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行い、熱処理終了後は処理容器内に腐食性のクリーニングガスを導入してクリーニングを行う熱処理装置の技術分野に関する。
半導体製造プロセスの中には、処理容器にプロセスガスラインとクリーニングガスラインとを接続し、プロセスガスラインから処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行い、熱処理終了後はクリーニングガスラインから処理容器内にクリーニングガスを導入して処理容器内のクリーニング処理を行う場合がある。またクリーニングガスとして一般的にフッ素系のガスが使用される。例えばプロセスガスとしてジクロロシラン(SiHCl)ガスとアンモニア(NH)ガスとを用いて基板表面に窒化シリコン膜(SiN膜)を成膜する場合には、フッ化水素(HF)ガスが用いられる。この種の熱処理装置においては、成膜処理時にはクリーニングガスラインは使用しないため、当該クリーニングガスラインに処理容器側からプロセスガスが回り込まないようにするために、クリーニングガスラインの上流側からパージガスを流してライン内のパージを行う手法が従来から行われている。
しかし、クリーニングガスとしてフッ素系のガスを用いているため、配管内におけるフッ化の懸念が払拭しきれず、特にフッ化水素ガスを用いる場合には腐食性が強いのでパージガスによりフッ化物が巻き上げられ、パーティクルとして処理容器内に運ばれて基板の汚染の要因になるおそれがある。
一方、クリーニングガスラインにおける処理容器の直近に設けられた遮断弁を閉じると共に、当該遮断弁の二次側にパージガスを流して、処理容器内にクリーンなパージガスを流す技術も知られている(特許文献1)。遮断弁の二次側から処理容器内に導入されるパージガスの流量は、あまり多くすると成膜レート等に影響を与えるため、現状では50sccm程度が限界であると考えられる。このためクリーニングガスライン内にパージガスの戻りが生じてプロセスガスが逆拡散し、前記遮断弁まで達する可能性がある。このようにプロセスガスの逆拡散が起こるとプロセスガスとして塩素系のガス例えばジクロロシラン(SiHCl)ガスを用いた場合には、遮断弁のダイアフラム表面に塩化物が生成され、そしてクリーニング時にはフッ化水素ガスが通流することから結果としてHF+Cl→F+HClの反応が起こってダイアフラム表面に金属フッ化物が生成され、当該表面が腐食する。このため遮断弁の遮断機能が損なわれるおそれがある。
特開2005−116827号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、腐食性のクリーニングガスを導入するクリーニングガス導入路における処理容器の直近に設けられた遮断弁の遮断機能の低下を防止する技術を提供することにある。
本発明は、処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行う熱処理装置において、熱処理後に前記処理容器内に腐食性のクリーニングガスを導入するクリーニングガス導入路と、このクリーニングガス導入路における処理容器の直近に設けられ、ダイアフラムにより、処理容器内のクリーニング時には開き、熱処理時には閉じられる遮断弁と、熱処理時に前記遮断弁の二次側にパージガスを供給するためのパージガス供給路と、を備え、
前記遮断弁は、クリーニングガスの流入口及び流出口が開口すると共に、このクリーニングガスの流入口を開閉するダイアフラムが配置された通気室と、この通気室に開口し、前記パージガス供給路のパージガスが当該通気室に流入するパージガス流入口と、を備え、
前記パージガス流入口は、前記ダイアフラムを介してパージガスがクリーニングガスの流出口に流れる位置に形成されていることを特徴とする。
上述した熱処理装置において、前記パージガス流入口は、前記ダイアフラムにおける前記クリーニングガスの流入口を閉じている部位を囲むようにパージガスがクリーニングガスの流出口に流れる位置に形成されていることが好ましく、具体的には前記ダイアフラムを介して前記クリーニングガスの流出口とは反対側に位置していることが好ましい。また前記クリーニングガスとしてはフッ素を含むガス例えばフッ化水素やフッ素ガスを挙げることができる。また前記プロセスガスとしては塩素を含むガス例えばジクロロシランガスを挙げることができる。また前記パージガスの流量としては、例えば60sccm以下であることが好ましい。
また本発明は、クリーニングガスの流入口及び流出口が開口すると共に、このクリーニングガスの流入口を開閉するダイアフラムが配置された通気室を備えた遮断弁を、クリーニングガス導入路における処理容器の直近に設けた熱処理装置を用い、前記遮断弁を閉じた状態で、処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行う工程と、この工程を行っている時に、パージガスを、前記ダイアフラムを介してクリーニングガスの流出口に流れるように通気室に導入する工程と、熱処理終了後、前記遮断弁を開き、腐食性のクリーニングガスを、クリーニングガス導入路を介して処理容器内に導入してクリーニングを行う工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、熱処理時にクリーニングガス導入路の近傍に設けられた遮断弁の二次側にパージガスを供給するにあたり、パージガスを遮断弁のダイアフラムを介してその二次側に流れるようにしているため、プロセスガスが遮断弁側に逆拡散してもダイアフラムに接触しにくい状態となる。従って、ダイアフラム表面にプロセスガスの成分が付着しにくく、前記ダイアフラム表面においてクリーニングガスの成分とプロセスガスの成分とが交互に接触することによる腐食を抑えることができるので、遮断弁の遮断機能の低下を防ぐことができる。
本発明の実施の形態について、図1に示すバッチ式の縦型熱処理装置2を例に説明する。この縦型熱処理装置2は、半導体デバイス等の半導体装置を製造する処理容器20と、成膜する際に必要とされるプロセスガス、この例ではジクロロシラン(SiHCl)ガスとアンモニア(NH)ガスとを処理容器20に導入するためのプロセスガス導入管21,22と、このプロセスガス導入管21,22の一端側に設けられたプロセスガス供給源23,24と、処理容器20内をクリーニングする際に必要とされる腐食性のクリーニングガス、この例ではフッ化水素(HF)ガスを処理容器20に導入するためのクリーニングガス導入管30と、このクリーニングガス導入管30の一端側に設けられたクリーニングガス供給源31と、処理容器20内の圧力を大気圧に復帰させるためのパージガス、この例では窒素(N)ガスを導入するためのパージガス導入管40と、このパージガス導入管40の一端側に設けられたパージガス供給源41と、処理容器20の上方に設けられている排気管50と、から主に構成されている。
プロセスガス導入管21,22、クリーニングガス導入管30及びパージガス導入管40には処理容器20から少し離れた部位に上流側からバルブV1〜V4、マスフローコントローラM1〜M4が夫々設けられている。またプロセスガス導入管21,22及びパージガス導入管40には処理容器20の直近位置にバルブV5〜V7が夫々設けられ、クリーニングガス導入管30には処理容器20の直近位置に本発明に係る遮断弁V8が設けられている。ここで直近位置とは処理容器20から例えば0〜100cmのところにある位置をいう。
またプロセスガス導入管21,22及びクリーニングガス導入管30の上流側には、パージガス導入管40から分流したパージガス分流管42,43,44が夫々接続されており、このパージガス分流路管42,43,44には上流側からマスフローコントローラM5〜M7、バルブV9〜V11が夫々設けられている。また後述するようにクリーニングガス導入管30における遮断弁V8には、パージガス導入管40から分流したパージガス供給管45が接続されており、このパージガス供給管45にはマスフローコントローラM8が接続されている。また前記遮断弁V8の一次側のクリーニングガス導入管30には排気管31が接続されており、当該排気管31にはバルブV12が設けられている。なお、実際のプロセスガス導入管21,22、クリーニングガス導入管30及びパージガス導入管40には、例えばパーティクルフィルタ、圧力検出器及びレギュレータ等の機器が介設されている。
次に本発明に係る遮断弁V8について図2及び図3を用いて説明する。図2は遮断弁V8の縦断面図であり、図3は遮断弁V8の横断面図である。図2及び図3に示す遮断弁V8は、2つの遮断弁が一体化したブロック構造となっている。図2中の60はブロック本体であり、当該ブロック本体60には上流側のクリーニンガス導入管30aからのクリーニングガスが流入する上流側流路61とパージガス供給管45からのパージガスが流入するパージガス供給路62とが形成されていると共に、前記上流側流路61からのクリーニングガスが流入口61aを介して流入する矩形状の第1の通気室63と前記パージガス分流路62からのパージガスが流入口62aを介して流入する矩形状の第2の通気室64とが形成されている。またブロック本体60には前記第1の通気室63と前記第2の通気室64とを連通するパージガス供給路65が形成されており、前記第2の通気室64に流入したパージガスはパージガス流出口65aを介して前記パージガス供給路65に流れ、前記パージガス供給路65を通ったパージガスはパージガス流入口65bを介して前記第1の通気室63に流入するようになっている。またブロック本体60には前記第1の通気室63と下流側のクリーニングガス導入管30bとを連通する下流側流路66が形成されており、前記第1の通気室63に流入したガスはクリーニングガス流出口66aを介して下流側流路66に流れ、下流側流路66を通ったガスは下流側のクリーニングガス導入管30bを介して処理容器20内に流入するようになっている。
また図3に示すように前記パージガスの流入口62a及びパージガスの流出口65aは前記第2の通気室64の上面に夫々形成されており、前記流出口65aは前記第2の通気室64の中央に位置し、前記流入口62aは前記第2の通気室の一端に位置している。また図3に示すように前記パージガス流入口65b、クリーニングガスの流入口61a及びクリーニングガスの流出口66aは前記第1の通気室63の上面に夫々形成されており、前記流入口61aは前記第1の通気室63の中央に位置し、前記流入口65bは前記第1の通気室63の一端に位置し、前記流出口66aは前記第1の通気室63の他端に位置して、前記流入口65bと前記流出口66aとが前記流入口61aを介して互に対向する位置関係にある。
また図2に示すように前記上流側流路61の流入口61a及び前記パージガス供給路65の流出口65aの周縁部には弁座67,68が夫々設けられている。なお、図3では便宜上弁座67,68は図示していない。前記第1の通気室63及び第2の通気室64には円形状で円中央から側縁に向かって緩やか傾斜しているダイアフラム69,70と、当該ダイアフラム69,70を常に上向きに付勢するバネ71,72と、当該バネ71,72の付勢力を通電により取り除く図示しない電磁弁とが夫々設けられている。そして前記ダイアフラム70が弁座68を介して流出口65aを塞ぐことで第2の通気室64から第1の通気室63に流れるパージガスが遮断され、また前記ダイアフラム69が弁座67を介して流入口61aを塞ぐことで上流側流路61から第1の通気室63に流れるクリーニングガスが遮断されるようになっている。
また図2に示すようにパージガス供給路65の内周壁にはオリフィス部材74が設けられており、このオリフィス部材74は通路を途中で絞り込んだ断面形状を有し、この絞り込み部分でガスの流速を早めている。
前記処理容器20に関連した部位について簡単に説明すると、処理容器20は例えば両端開口部の内管25と上部が開口した外管26とから構成され、内管25で囲まれる領域に、多数枚の基板であるウエハWを棚状に搭載したウエハボート27が下側から搬入されるようになっている。前記外管26にはバルブV13が介設された排気管50が接続され、この排気管50には真空排気手段である真空ポンプ51が接続されており、従って前記内管25の下部領域に供給されたプロセスガス、クリーニングガス及びパージガスは外管26の上部を通って排気管50から排気されることとなる。
次に上述の実施の形態の作用について図4〜図8を参照しながら説明する。なお、図4及び図7中の点線矢印は、処理が行われている際に処理容器20若しくは各ガス導入管21,22,30,40、パージガス分流管42,43,44及びパージガス供給管45内に流入するガスを示している。先ず、図1に示すように多数枚の半導体ウエハWが保持されたウエハボート27を処理容器20内に搬入し、排気管50に介設されているバルブV13を開けて、所定の加熱雰囲気、減圧雰囲気とした後、図4に示すようにプロセスガス導入管21のバルブV1及びバルブV5とプロセスガス導入管22のバルブV2及びバルブV6とを開き、プロセスガス供給源23及びプロセスガス供給源24から夫々マスフローコントローラM1,M2により所定の流量に調整されたジクロロシランガス及びアンモニアガスがプロセスガス導入管21,22を通って処理容器20内に導入される。
またパージガス分流管44のバルブV11と排気管31のバルブV12を開き、成膜処理中にクリーニングガス導入管30内に窒素ガスを流して、当該クリーニングガス導入管30内のパージ処理が行われる。即ち、遮断弁V8の一次側のパージ処理が行われる。
一方、遮断弁V8では図5に示すように第1の通気室63内のダイアフラム69は図示しない電磁弁をオフすることでバネ71の復元力により上昇してクリーニングガスの流入口61aを閉じた状態にあり、第2の通気室64内のダイアフラム70は図示しない電磁弁をオンすることでバネ72の付勢力を取り除くことにより下降してパージガスの流出口65aを開いた状態にある。また成膜処理中は、パージガス供給源41からマスフローコントローラM8により微少量例えば60sccm以下、好ましくは50sccmで窒素ガスがパージガス供給管45を通って遮断弁V8に導入される。つまり図5において、パージガス供給管45の窒素ガスはパージガス供給路62を通ってパージガ流入口62aから第2の通気室64に流入される。前記第2の通気室64内のダイアフラム70はパージガス供給路65の流出口65aを開放した状態にあるため、当該窒素ガスはパージガス供給路65を介してパージガス流入口65bから第1の通気室63に流入することになる。このとき窒素ガスがオリフィス部材74を通過するため窒素ガスの流速が早められ、窒素ガスが第1の通気室63内にスムーズに流入する。そして第1の通気室63に流入した窒素ガスは、クリーニングガスの流入口61aを閉じているダイアフラム69表面に沿って、また図6に示すようにダイアフラム69が流入口61aを閉じている部位を囲むようにしてクリーニングガスの流出口66aに向かう。そしてパージガスは流出口66aを介して下流側流路66に流れ、更に下流側のクリーニングガス導入管30bを通って処理容器20内に導入されることになる。このように下流側のクリーニングガス導入管30bには処理容器20に向かうパージガス流を形成しているが、処理容器20からパージガス流を押しやって下流側のクリーニングガス導入管30b及び下流側流路66を通って流入口66aまで達したとしても、そこから先は第1の通気室63である広がった空間であり、しかもダイアフラム69に沿って、且つダイアフラム69の閉塞部位を囲むようにパージガス流が形成されているので、処理ガスはそれ以上先には進みにくい状況にある。
そして処理容器20内においてジクロロシランガスとアンモニアガスとが反応して半導体ウエハWの表面にシリコン窒化膜(SiN膜)が成膜され、所定時間成膜された後、プロセスガス導入管21のバルブV1及びバルブV5とプロセスガス導入管22のバルブV2及びバルブV6とを閉じる。
しかる後、真空ポンプ51により処理容器20内のガスを排気した後、第2の通気室64内のダイアフラム70を閉じ、遮断弁V8の二次側のパージガスの供給を停止する。次いでパージガス導入管40のバルブV4及びバルブV7を開き、パージガス供給源41から所定量のパージガスを供給して大気復帰させ、ウエハボート27を処理容器20の外へ搬出する。またウエハボート27を処理容器20の外へ搬出するまでの間、パージガス分流管42,43からプロセスガス導入管21,22を介して処理容器20内に窒素ガスを流して、プロセスガス導入管21,22内に残っているジクロロシランガス及びアンモニアガスを窒素ガスにより置換する。
その後、ウエハWを載置せずにウエハボート27のみを処理容器20内に搬入し、排気管50に介設されているバルブV13を開けて、所定の加熱雰囲気、減圧雰囲気とした後、図7に示すようにバルブV4を開けると共に、遮断弁V8において図8に示すように第1の通気室63内のダイアフラム69を開き、そしてクリーングガス供給源31からマスフローコントローラM3により所定の流量でフッ化水素ガスがクリーニングガス導入管30、遮断弁V8及び下流側のクリーニングガス導入管30bを介して処理容器20内に導入されることになる。そして処理容器20内に導入されたフッ化水素ガスにより処理容器20の内壁及びウエハボート27に付着している付着物例えばSiN膜や成膜反応により生成した副生成物が除去される。
このクリーニング工程が終わった後、クリーニングガス導入管30のバルブV3を閉じると共に、遮断弁V8のダイアフラム69によりクリーニングガスの流入口61aを閉じる。しかる後、真空ポンプ51により処理容器20内のガスの排気を行った後、パージガス導入管40のバルブV4及びバルブV7を開き、パージガス供給源41から所定量のパージガスを供給して大気復帰させ、ウエハボート27を処理容器20の外へ搬出し、ウエハWを載置しているウエハボート27を処理容器20内に搬入して、同様にして成膜工程が行われる。
上述の実施の形態によれば、成膜処理時にクリーニングガス導入管30にクリーニングガスの回り込みを防止する目的で導入する微小量のパージガスは、第1の通気室63内のダイアフラム69を介して処理容器20内に導入されるため、プロセスガスが遮断弁V8側に逆拡散しても既に詳述したようにダイアフラム69に接触しにくい状態となる。従って、ダイアフラム69表面にジクロロシランガスの成分が付着しにくくなり、前記ダイアフラム69表面においてジクロロシランガスの成分とフッ化水素ガスの成分とが交互に接触することによる腐食を抑えることができるので、ダイアフラム69により開閉される遮断弁の遮断機能の低下を防ぐことができる。
上述の実施の形態では、プロセスガスとしてSiHClガス及びNHガスを用い、腐食性のクリーニングガスとしてHFガスを用いて説明を行ったが、ウエハWの表面にシリコン酸化膜(SiO膜)を成膜するためにプロセスガスとしてテトラエトキシシラン(Si(OC:TEOS)ガス及び酸素(O)ガスを用い、クリーニングガスとしてHFガスを用いる場合や、ウエハWの表面にポリシリコン膜を成膜するためにプロセスガスとして例えばテトラクロロシラン(SiCl)ガスを用い、クリーニングガスとして三フッ化塩素(ClF)ガスあるいはフッ素(F)ガスを用いる場合にも有効である。
本発明の効果を確認するために行った実験例について述べる。
(実施例)
図1に示す縦型熱処理装置2において、プロセスガスとしてSiHClガス及びNHガスを用い、クリーニングガスとしてHFガスを用い、パージガスとしてNガスを用いて、既述のようにして成膜処理及びクリーニング処理を行い、この一連の処理を1サイクルとして、このサイクルを3回行った。当該処理終了後、図2に示すダイアフラム69の表面をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy:X線光電子分光法 )により分析した。その結果を図9に示す。
(参考例)
成膜処理時に第2の通気室64内のダイアフラム70を閉じて、遮断弁V8の二次側にパージガスを供給しない他は、実施例と同様にして成膜処理及びクリーニング処理を行い、この一連の処理を1サイクルとして、このサイクルを1回及び3回行った。当該処理終了後、図2に示すダイアフラム69の表面をXPSにより分析した。その結果を図10に示す。
(結果及び考察)
図9及び図10は、図2に示すダイアフラム69表面のXPSによる分析結果を示すデータである。なお、図10(a)は既述のサイクルを1回行った時の結果であり、図10(b)は既述のサイクルを3回行った時の結果である。図9及び図10の縦軸は原子濃度(%)であり、横軸は表面からの深さ(nm)である。図10(a)及び図10(b)に示すように参考例のダイアフラム69の表面近傍には金属−F結合が見られた。このことからダイアフラム69表面ではHF+Cl→F+HClの反応が起こっていると考えられる。また既述のサイクルを3回行った場合には、既述のサイクルを1回行った場合よりも金属−F結合が9倍の深さまで進行していることが分かった。一方、図9に示すように、実施例のダイアフラム69の表面近傍はCr酸化被膜が見られ、金属フッ化物は殆ど見られなかった。このことからダイアフラム69表面においてジクロロシランガスの成分とフッ化水素ガスの成分とが交互に接触することによる腐食は抑えられていること、つまり参考例との比較において、ジクロロシランガスがダイアフラム69の表面まで到達していないことが言える。
本発明の実施の形態に係る配管系を示す構成図である。 前記配管系に用いられる本発明に係る遮断弁の縦断面を示す概略縦断面図である。 前記遮断弁の横断面を示す概略横断面図である。 前記配管系の動作を説明する説明図である。 本発明に係る遮断弁の作用を示す説明図である。 前記遮断弁の二次側においてパージガスが流れる様子を示す説明図である。 前記配管系の動作を説明する説明図である。 本発明に係るダイアフラムバルブの作用を説明する説明図である。 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す特性図である。 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す特性図である。
符号の説明
W ウエハ
2 縦型熱処理装置
20 処理容器
30 クリーニングガス導入管
45 パージガス供給管
60 ブロック体
61 上流側流路
61a クリーニングガスの流入口
62,65 パージガス供給路
63 第1の通気室
64 第2の通気室
65a パージガス流入口
66 下流側流路
66a クリーニングガスの流出口
67,68 弁座
69,70 ダイアフラム
71,72 バネ
74 オリフィス部材
V8 遮断弁

Claims (11)

  1. 処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行う熱処理装置において、
    熱処理後に前記処理容器内に腐食性のクリーニングガスを導入するクリーニングガス導入路と、
    このクリーニングガス導入路における処理容器の直近に設けられ、ダイアフラムにより、処理容器内のクリーニング時には開き、熱処理時には閉じられる遮断弁と、
    熱処理時に前記遮断弁の二次側にパージガスを供給するためのパージガス供給路と、を備え、
    前記遮断弁は、クリーニングガスの流入口及び流出口が開口すると共に、このクリーニングガスの流入口を開閉するダイアフラムが配置された通気室と、この通気室に開口し、前記パージガス供給路のパージガスが当該通気室に流入するパージガス流入口と、を備え、
    前記パージガス流入口は、前記ダイアフラムを介してパージガスがクリーニングガスの流出口に流れる位置に形成されていることを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記パージガス流入口は、前記ダイアフラムにおける前記クリーニングガスの流入口を閉じている部位を囲むようにパージガスがクリーニングガスの流出口に向かって流れる位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記パージガスの流入口は、前記ダイアフラムを介して前記クリーニングガスの流出口とは反対側に位置していることを特徴とする請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 前記クリーニングガスはフッ素を含むガスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の熱処理装置。
  5. 前記プロセスガスは塩素を含むガスであることを特徴とする請求項1ないしは3のいずれか一つに記載の熱処理装置。
  6. 前記パージガスの流量は60sccm以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つ記載の熱処理装置。
  7. クリーニングガスの流入口及び流出口が開口すると共に、このクリーニングガスの流入口を開閉するダイアフラムが配置された通気室を備えた遮断弁を、クリーニングガス導入路における処理容器の直近に設けた熱処理装置を用い、前記遮断弁を閉じた状態で、処理容器内にプロセスガスを導入して基板に対して熱処理を行う工程と、
    この工程を行っている時に、パージガスを、前記ダイアフラムを介してクリーニングガスの流出口に流れるように通気室に導入する工程と、
    熱処理終了後、前記遮断弁を開き、腐食性のクリーニングガスを、クリーニングガス導入路を介して処理容器内に導入してクリーニングを行う工程と、を含むことを特徴とする熱処理方法。
  8. 前記パージガスは、前記ダイアフラムにおける前記クリーニングガスの流入口を閉じている部位を囲むようにクリーニングガスの流出口に向かって流れることを特徴とする請求項7に記載の熱処理方法。
  9. 前記クリーニングガスはフッ素を含むガスであることを特徴とする請求項7または8に記載の熱処理方法。
  10. 前記プロセスガスは塩素を含むガスであることを特徴とする請求項7または8に記載の熱処理方法。
  11. 前記パージガスの流量は60sccm以下であることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一つに記載の熱処理方法。
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