JP4552355B2 - Vehicle drive control device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用駆動制御装置に係り、特に、走行中に動力断続機構を接続して駆動源を切り換える際の変速制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関等の原動機と変速機との間に動力断続機構が設けられているとともに、その原動機とは別に変速機を介して駆動力を発生させることができる電動モータを備えている車両用ハイブリッド駆動装置が知られている。そして、このようなハイブリッド駆動装置の一種に、運転者の出力要求量が小さい時には動力断続機構を遮断するモータ走行モードで電動モータのみを駆動源として走行する一方、運転者の出力要求量が大きい時には動力断続機構を接続した原動機走行モードで原動機を駆動源として走行するようになっているものがある。特開平9−322305号公報に記載の装置はその一例で、運転者の出力要求量が急に大きくなってモータ走行モードから原動機走行モードへ切り換える際には、原動機が始動するまで電動モータの出力を一時的に増大させることにより、優れた応答性が得られるようになっている。
【0003】
【発明が解決しよとする課題】
しかしながら、運転者の出力要求量が大きくなった場合、一般に変速機はダウンシフトされるため、変速機の入力回転速度が高くなり、原動機が同期回転速度に達するまでの時間すなわちモード切換時間が長くなって、原動機による駆動力が得られるようになるまでに時間が掛かるという問題があった。また、変速機の入力回転速度が高くなると電動モータの回転速度も高くなるため、その分だけモータトルクが低下し、電動モータの出力増加や変速機のダウンシフトに拘らず、必ずしも駆動力の増大作用が十分に得られないとともに、回転速度の上昇で電動モータの騒音(うなり音)が大きくなるという別の問題も含んでいた。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、走行中に動力断続機構を接続して駆動源を切り換える際のモード切換時間を短縮して原動機による駆動力が速やかに得られるようにするとともに、モード切換中においても出力要求量に応じて大きな駆動力が得られるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 原動機として用いられる内燃機関と変速機との間に動力断続機構が設けられているとともに、その内燃機関とは別にその変速機を介して駆動力を発生させることができる電動モータを備えており、前記動力断続機構を遮断した状態で前記電動モータを用いて走行するモータ走行モードと、前記動力断続機構を接続して前記内燃機関を用いて走行する原動機走行モードとを有する車両において、(b) 車両走行中に運転者の出力要求量の増大に伴って前記モータ走行モードから前記動力断続機構を接続して前記原動機走行モードへ切り換えるとともに前記変速機をダウンシフトする際の駆動制御装置であって、(c) 前記モード切換時には、前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度に対応する同期回転速度と略一致するまでその変速機のダウンシフトを制限するダウンシフト制限手段と、(d) 前記モード切換時に、運転者の出力要求量に応じて前記電動モータの出力を増大させるモータ出力増大手段と、を有することを特徴とする。
なお、上記同期回転速度は、動力断続機構の変速機側および内燃機関側の係合部材の回転速度が互いに一致する場合の内燃機関の回転速度である。
【0007】
【発明の効果】
このような車両用駆動制御装置においては、車両走行中にモータ走行モードから原動機走行モードへ切り換える際に、内燃機関の回転速度が同期回転速度と略一致するまでその変速機のダウンシフトが制限されるため、ダウンシフトによって変速機の入力回転速度が高くなることがなく、その入力回転速度に対して内燃機関の回転速度を速やかに同期させることができ、動力断続機構を接続して内燃機関による駆動力が得られるようになるまでのモード切換時間が短縮される。
【0008】
た、内燃機関の回転速度が入力回転速度と略一致するまでは、変速機のダウンシフトが制限され、それに伴って電動モータの回転速度の上昇も制限されるため、モード切換時に運転者の出力要求量の増大に応じて電動モータの出力を増大させれば、その出力増大に応じて駆動力が増大させられ、出力要求量の増大に対応して優れた駆動力性能が得られるとともに、回転速度の上昇に伴う電動モータの騒音(うなり音)の増大が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
速機を介して駆動力を発生させることができる電動モータは、変速機と動力断続機構との間に直列に設けても良いが、動力伝達機構を介して内燃機関と並列に設けることもできるなど、種々の態様が可能である。
【0010】
上記電動モータとしては、発電機としても機能するモータジェネレータが好適に用いられる。また、原動機としては、ガソリンエンジンなど燃料の燃焼で動力を発生する内燃機関が用いられる。
【0011】
動力断続機構は、単にクラッチの係合、開放制御で動力伝達を接続、遮断するものでも良く、その場合は同期回転速度は変速機の入力回転速度と一致するが、遊星歯車装置などの複数の回転要素を有する歯車機構の連結状態をクラッチやブレーキにより切り換えて動力伝達を接続、遮断するものなど、種々の態様が可能である。クラッチやブレーキとしては、油圧などによって摩擦係合させられる摩擦係合装置が望ましい。
【0012】
変速機は、ベルト式、トロイダル型など変速比を連続的に変化させることができる無段変速機でも、遊星歯車式や2軸噛合式などの有段変速機でも良く、制御装置によって電気的に変速比を変化させることができるものであれば良い。
【0013】
ダウンシフト制限手段は、例えばダウンシフトを略禁止して変速比を略一定(有段変速機の場合は一定の変速段)に維持するように構成されるが、原動機走行モードでの走行時などモード切換時以外の通常のダウンシフトに比較して変速比の変化速度を小さくするだけでも良いなど、種々の態様を採用できる。また、内燃機関の回転速度が同期回転速度と略一致するまで実際のダウンシフトすなわち変速比の変化が制限されるようになっておれば良く、油圧アクチュエータによって変速制御される変速機のように応答遅れを有する場合には、その応答遅れ分だけ早くダウンシフト制御の制限を解除しても良い。なお、アップシフトについては必ずしも制限する必要はなく、モード切換時にアップシフトすることも可能である。
【0014】
本発明は、(a) モード切換時に前記内燃機関の回転速度が前記同期回転速度を上回るように該内燃機関の出力を制御する同期手段と、(b) 該内燃機関の回転速度が同期回転速度を上回った状態で前記動力断続機構を接続する接続手段と、を有して構成することが望ましく、その場合は動力断続機構の接続時に駆動力がダウンして運転者に違和感を生じさせることがない。モータ出力増大手段は、例えば電動モータの許容最大出力を超えない範囲で運転者の出力要求量に応じて出力制御するように構成される。
【0015】
動機走行モードでは、内燃機関のみを駆動源として走行するようにしても良いが、内燃機関および電動モータの両方を駆動源として用いることもできる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である車両用のハイブリッド駆動制御装置10を説明する概略構成図で、図2は変速機12を含む骨子図であり、このハイブリッド駆動制御装置10は、燃料の燃焼で動力を発生するエンジン14、電動モータおよび発電機として用いられるモータジェネレータ16、およびダブルピニオン型の遊星歯車装置18を備えて構成されており、車両に横置きに搭載されて使用される。遊星歯車装置18のサンギヤ18sにはエンジン14が連結され、キャリア18cにはモータジェネレータ16が連結され、リングギヤ18rは第1ブレーキB1を介してケース20に連結されるようになっている。また、キャリア18cは第1クラッチC1を介して変速機12の入力軸22に連結され、リングギヤ18rは第2クラッチC2を介して入力軸22に連結されるようになっている。上記エンジン14は内燃機関で原動機に相当する。
【0017】
上記クラッチC1、C2および第1ブレーキB1は、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる湿式多板式の油圧式摩擦係合装置で、油圧制御回路24から供給される作動油によって摩擦係合させられるようになっている。図3は、油圧制御回路24の要部を示す図で、電動ポンプを含む電動式油圧発生装置26で発生させられた元圧PCが、マニュアルバルブ28を介してシフトレバー30(図1参照)のシフトポジションに応じて各クラッチC1、C2、ブレーキB1へ供給されるようになっている。シフトレバー30は、運転者によって操作されるシフト操作部材で、本実施例では「B」、「D」、「N」、「R」、「P」の5つのシフトポジションに選択操作されるようになっており、マニュアルバルブ28はケーブルやリンク等を介してシフトレバー30に連結され、そのシフトレバー30の操作に従って機械的に切り換えられるようになっている。
【0018】
「B」ポジションは、前進走行時に変速機12のダウンシフトなどにより比較的大きな動力源ブレーキが発生させられるシフトポジションで、「D」ポジションは前進走行するシフトポジションであり、これ等のシフトポジションでは出力ポート28aからクラッチC1およびC2へ元圧PCが供給される。第1クラッチC1へは、シャトル弁31を介して元圧PCが供給されるようになっている。
「N」ポジションは動力源からの動力伝達を遮断するシフトポジションで、「R」ポジションは後進走行するシフトポジションで、「P」ポジションは動力源からの動力伝達を遮断するとともに図示しないパーキングロック装置により機械的に駆動輪の回転を阻止するシフトポジションであり、これ等のシフトポジションでは出力ポート28bから第1ブレーキB1へ元圧PCが供給される。出力ポート28bから出力された元圧PCは戻しポート28cへも入力され、上記「R」ポジションでは、その戻しポート28cから出力ポート28dを経てシャトル弁31から第1クラッチC1へ元圧PCが供給されるようになっている。
【0019】
クラッチC1、C2、およびブレーキB1には、それぞれコントロール弁32、34、36が設けられ、それ等の油圧PC1、PC2、PB1が制御されるようになっている。クラッチC1の油圧PC1についてはON−OFF弁38によって調圧され、クラッチC2およびブレーキB1についてはリニアソレノイド弁40によって調圧されるようになっている。
【0020】
そして、上記クラッチC1、C2、およびブレーキB1の作動状態に応じて、図4に示す各走行モードが成立させられる。すなわち、「B」ポジションまたは「D」ポジションでは、「ETC走行モード」、「直結走行モード」、「モータ走行モード(前進)」の何れかが成立させられ、「ETC走行モード」では、第2クラッチC2を係合するとともに第1クラッチC1および第1ブレーキB1を開放した状態、言い換えればサンギヤ18s、キャリア18c、およびリングギヤ18rが相対回転可能な状態で、エンジン14およびモータジェネレータ16を共に作動させてサンギヤ18sおよびキャリア18cにトルクを加え、リングギヤ18rを回転させて車両を前進走行させる。「直結走行モード」では、クラッチC1、C2を係合するとともに第1ブレーキB1を開放した状態で、エンジン14を作動させて車両を前進走行させる。また、「モータ走行モード(前進)」では、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2および第1ブレーキB1を開放した状態で、モータジェネレータ16を作動させて車両を前進走行させる。「モータ走行モード(前進)」ではまた、アクセルOFF時などにモータジェネレータ16を回生制御することにより、車両の運動エネルギーで発電してバッテリ42(図1参照)を充電するとともに車両に制動力を発生させることができる。
【0021】
図5は、上記前進モードにおける遊星歯車装置18の作動状態を示す共線図で、「S」はサンギヤ18s、「R」はリングギヤ18r、「C」はキャリア18cを表しているとともに、それ等の間隔はギヤ比ρ(=サンギヤ18sの歯数/リングギヤ18rの歯数)によって定まる。具体的には、「S」と「C」の間隔を1とすると、「R」と「C」の間隔がρになり、本実施例ではρが0.6程度である。また、(a) のETC走行モードにおけるトルク比は、エンジントルクTe:CVT入力軸トルクTin:モータトルクTm=ρ:1:1−ρであり、モータトルクTmはエンジントルクTeより小さくて済むとともに、定常状態ではそれ等のモータトルクTmおよびエンジントルクTeを加算したトルクがCVT入力軸トルクTinになる。CVTは無段変速機の意味であり、本実施例では変速機12としてベルト式無段変速機が設けられている。
【0022】
図4に戻って、「N」ポジションまたは「P」ポジションでは、「ニュートラル」または「充電・Eng始動モード」の何れかが成立させられ、「ニュートラル」ではクラッチC1、C2および第1ブレーキB1の何れも開放する。「充電・Eng始動モード」では、クラッチC1、C2を開放するとともに第1ブレーキB1を係合し、モータジェネレータ16を逆回転させてエンジン14を始動したり、エンジン14により遊星歯車装置18を介してモータジェネレータ16を回転駆動するとともにモータジェネレータ16を回生制御して発電し、バッテリ42(図1参照)を充電したりする。
【0023】
「R」ポジションでは、「モータ走行モード(後進)」または「フリクション走行モード」が成立させられ、「モータ走行モード(後進)」では、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2および第1ブレーキB1を開放した状態で、モータジェネレータ16を逆方向へ回転駆動してキャリア18c更には入力軸22を逆回転させることにより車両を後進走行させる。「フリクション走行モード」は、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2を開放した状態でエンジン14を作動させ、サンギヤ18sを正方向へ回転させるとともに、そのサンギヤ18sの回転に伴ってリングギヤ18rが正方向へ回転させられている状態で、第1ブレーキB1をスリップ係合させてそのリングギヤ18rの回転を制限することにより、キャリア18cに逆方向の回転力を作用させて後進走行を行うものであり、同時にモータジェネレータ16を逆方向へ回転駆動(力行制御)するようにしても良い。
【0024】
前記変速機12はベルト式無段変速機(CVT)で、その出力軸44からカウンタ歯車46を経て差動装置48のリングギヤ50に動力が伝達され、その差動装置48により左右の駆動輪(前輪)52に動力が分配される。変速機12は、一対の可変プーリ12a、12bおよびそれ等に巻き掛けられた伝動ベルトを備えており、プライマリ側(入力側)の可変プーリ12aの油圧シリンダによってV溝幅が変更されることにより変速比γ(=入力回転速度Nin/出力回転速度Nout )が連続的に変化させられるとともに、セカンダリ側(出力側)の可変プーリ12bの油圧シリンダによってベルト挟圧力(張力)が調整されるようになっている。前記油圧制御回路24は、変速機12の変速比γやベルト張力を制御するための回路を備えており、共通の電動式油圧発生装置26から作動油が供給される。
【0025】
本実施例のハイブリッド駆動制御装置10は、図1に示すHVECU60によって走行モードが切り換えられるようになっている。HVECU60は、CPU、RAM、ROM等を備えていて、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行することにより、電子スロットルECU62、エンジンECU64、M/GECU66、T/MECU68、前記油圧制御回路24のON−OFF弁38、リニアソレノイド弁40、エンジン14のスタータ70などを制御する。電子スロットルECU62はエンジン14の電子スロットル弁72を開閉制御するもので、エンジンECU64はエンジン14の燃料噴射量や可変バルブタイミング機構、点火時期などによりエンジン出力を制御するもので、M/GECU66はインバータ74を介してモータジェネレータ16の力行トルクや回生制動トルク等を制御するもので、T/MECU68は変速機12の変速比γやベルト張力などを制御するものである。前記油圧制御回路24は、変速機12の変速比γやベルト張力を制御するための回路を備えている。スタータ70は電動モータで、モータ軸に設けられたピニオンをエンジン14のフライホイール等に設けられたリングギヤに噛み合わせてエンジン14をクランキングするものである。
【0026】
上記HVECU60には、アクセル操作量センサ76からアクセル操作部材としてのアクセルペダル78の操作量θacを表す信号が供給されるとともに、シフトポジションセンサ80からシフトレバー30の操作ポジション(シフトポジション)を表す信号が供給される。また、エンジン回転速度センサ82、モータ回転速度センサ84、入力回転速度センサ86、出力回転速度センサ88から、それぞれエンジン回転速度(回転数)Ne、モータ回転速度(回転数)Nm、入力回転速度(入力軸22の回転速度)Nin、出力回転速度(出力軸44の回転速度)Nout を表す信号がそれぞれ供給される。この他、バッテリ42の蓄電量SOCなど、運転状態を表す種々の信号が供給されるようになっている。出力回転速度Nout は車速Vに対応する。
【0027】
また、本実施例では図6に示すように、上記ハイブリッド駆動制御装置10の他に第2の駆動源としてリヤ側モータジェネレータ90を備えており、インバータ92を介して前記バッテリ42に電気的に接続され、力行制御および回生制御されるようになっている。モータジェネレータ90は差動装置94を介して左右の後輪96に機械的に連結され、力行制御されることにより後輪96を回転駆動するとともに、回生制御により後輪96に回生制動力を作用させる。このリヤ側モータジェネレータ90も前記HVECU60によって制御されるようになっており、例えば車両発進時や低μ路走行時など所定の条件下で前輪52に加えて後輪96を回転駆動するようになっている。
【0028】
ここで、前記T/MECU68は、HVECU60と同様にCPU、RAM、ROM等を備えていて、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行するもので、HVECU60から入力回転速度Ninや出力回転速度Nout 、アクセル操作量θacなどの各種の情報を読み込むとともに、変速機12の変速制御や挟圧力制御に関する信号処理を行い、指令信号をHVECU60に出力することにより、その指令信号に従って油圧制御回路24を制御したり、或いはT/MECU68により直接油圧制御回路24を制御したりすることにより、変速機12の変速制御や挟圧力制御を行う。すなわち、このT/MECU68を主体として変速機12の制御装置が構成されているのである。
【0029】
上記変速制御は、例えば図7に示すようにアクセル操作量θacおよび車速V(出力回転速度Nout に対応)をパラメータとして予め定められたマップから目標入力回転速度NINTを算出し、実際の入力回転速度Ninが目標入力回転速度NINTと一致するように、入力側可変プーリ12aの油圧シリンダの油圧をフィードバック制御する。図7のγmax は最大変速比で、γmin は最小変速比である。また、変速機12の挟圧力制御は、一対の可変プーリ12a、12bに巻き掛けられた伝動ベルトが滑りを生じないように出力側可変プーリ12bの油圧シリンダの油圧を制御するもので、例えば図8に示すように伝達トルクに対応するアクセル操作量θacおよび変速比γをパラメータとして予め定められたマップから必要油圧(ベルト挟圧力に相当)を算出し、その必要油圧に応じて出力側可変プーリ12bの油圧シリンダの油圧制御を行う。
【0030】
一方、図9は、シフトレバー30が「D」ポジションまたは「B」ポジションへ操作されている前進走行時に、エンジン停止状態の「モータ走行モード(前進)」からエンジン14を駆動源として走行する「直結走行モード」へ切り換える際の作動を説明するフローチャートで、HVECU60、エンジンECU64、およびM/GECU66による信号処理を主体として実行される。また、図10は、そのモード切換時における変速機12の変速制御を説明するフローチャートで、T/MECU68による信号処理を主体として実行され、図11は、そのモード切換時における各部の作動状態の変化を説明するタイムチャートである。
【0031】
図9のステップR1では、「モータ走行モード(前進)」から「直結走行モード」へのモード切換判断が行われたか否かを判断する。このモード切換判断は、アクセル操作量θacや車速V、バッテリ42の蓄電量SOCなどに基づいて行われ、例えばアクセルペダル78が踏込み操作されていないアクセルOFFの惰性走行において「モータ走行モード(前進)」で所定車速以上で走行している状態でアクセルペダル78が踏込み操作され、アクセル操作量θacおよび車速Vから求められる運転者の出力要求量が所定値を超えた場合に「直結走行モード」へ切り換える旨の判断が為される。図11の時間t1 は、このモード切換判断が為された時間で、アクセルペダル78がアクセルOFFから全開まで踏込み操作されることにより、モード切換判断が為された場合である。「直結走行モード」は原動機走行モードに相当する。
【0032】
上記モード切換判断が為されるとステップR2を実行し、許容最大出力を超えない範囲でアクセル操作量θacに応じてモータジェネレータ16の出力制御を行う。リヤ側のモータジェネレータ90についても、併せて力行制御するようにしても良い。ステップR2はモータ出力増大手段として機能しており、アクセル操作量θacに応じてモータジェネレータ16(および90)の出力が増大させられることにより、モード切換でエンジン14による駆動力が得られる前においても所定の駆動力性能が得られる。また、アクセル操作量θacおよび車速Vをパラメータとする運転者の要求駆動力によりモータトルクを増加してもよい。
【0033】
ステップR3では、スタータ70によりエンジン14をクランキングして始動するとともに、同期回転速度である入力回転速度Nin(モータ回転速度Nmと同じ)より所定回転速度(例えば200rpm程度)だけ高い回転速度を目標回転速度として、エンジン14の出力制御を行う。このモード切換では、「直結走行モード」を成立させるために係合制御される第2クラッチC2が動力断続機構として機能しており、その第2クラッチC2の係合要素の回転速度が一致する時のエンジン回転速度Neが同期回転速度で、この場合は入力回転速度Ninと一致し、ステップR3ではエンジン回転速度Neを同期回転速度まで速やかに上昇させるために、その同期回転速度(入力回転速度Nin)より少し高い回転速度を目標回転速度として電子スロットル弁72などをフィードバック制御するのである。
ステップR3は同期手段として機能している。
【0034】
ステップR4では、リニアソレノイド弁40を制御してコントロール弁34から第2クラッチC2に対して作動油のファーストフィル(急速充填)を行うとともに、所定の低圧待機の状態となるように第2クラッチC2の油圧PC2を制御することにより、リターンスプリングに抗して第2クラッチC2を係合直前の状態に保持する。図11における油圧PC2の欄のA部はファーストフィル部分で、B部は低圧待機部分である。
【0035】
ステップR5では、エンジン回転速度Neが入力回転速度Ninを超えたか否かを判断し、Ne≦Ninの間は第2クラッチC2の油圧PC2を前記低圧待機の状態に保持する。そして、Ne>NinになったらステップR6を実行し、リニアソレノイド弁40を制御してコントロール弁34から第2クラッチC2に対して作動油を供給することにより、油圧PC2がアキュムレータの油圧特性などに応じて漸増させられ、第2クラッチC2の係合トルクが徐々に増大させられる。このステップR6は接続手段として機能しており、このようにエンジン回転速度Neが入力回転速度Ninを超えてから第2クラッチC2の係合制御が行われると、第2クラッチC2の接続時に駆動力が低下して運転者に違和感を生じさせることがない。図11の時間t2 は、エンジン回転速度Neが入力回転速度Ninを上回ってステップR5の判断がYES(肯定)になった時間である。なお、入力回転速度Ninの代わりにモータ回転速度Nmを用いて判断しても良い。
【0036】
ステップR7では、上記第2クラッチC2の係合制御によりエンジン回転速度Neが入力回転速度Ninと略一致したか否かを判断し、両者が略一致したらステップR8でリニアソレノイド弁40によりコントロール弁34を全開することにより、油圧PC2をライン油圧PL まで上昇させて第2クラッチC2を完全係合させる。これにより「直結走行モード」になり、続くステップR9ではアクセル操作量θacに応じてエンジン14の出力制御を行うとともに、モータジェネレータ16(および90)の作動を停止し、エンジン14を駆動源として大きな駆動力で走行できるようになる。図11の時間t3 は、エンジン回転速度Neが入力回転速度Ninと略一致してステップR7の判断がYES(肯定)になった時間である。
【0037】
また、図10のステップQ1では、前記ステップR1と同様にして「モータ走行モード(前進)」から「直結走行モード」へのモード切換判断が為されたか否かを判断し、このモード切換判断が為された場合には、ステップQ2でダウンシフト緩和条件を満足するか否かを判断する。ダウンシフト緩和条件は、前記図7に示すマップに従って行われる通常のダウンシフトを制限する本制御を実行する実行条件で、具体的にはアクセル操作量θacが所定値以上で且つそのアクセル操作量θacの変化速度が所定値以上であることで、例えばアクセルOFFの状態からアクセルペダル78が略全開まで踏込み操作された場合など、通常の変速制御では変速比γを急増させる急ダウンシフトが行われる場合である。そして、上記ステップQ1、Q2を共に満足する場合にステップQ3以下を実行する。
【0038】
ステップQ3では、フラグstepを「0」にするとともに、現在(図11の時間t1 )の入力回転速度Ninを基準回転速度Nin0に設定し、ステップQ4では、エンジン回転速度Neが同期回転速度である入力回転速度Ninに予め定められた所定値α1 を加えた回転速度(Nin+α1 )を上回ったか否かを判断する。
所定値α1 は例えば30〜50rpm程度の値で、ステップQ4は実質的にエンジン回転速度Neが入力回転速度Ninを上回ったか否かを判断するステップである。そして、Ne≦Nin+α1 の場合は、ステップQ5で目標入力回転速度NINT* としてNin+α1 を設定し、その目標入力回転速度NINT* を前記目標入力回転速度NINTの代わりに用いて変速機12の変速制御を行うとともに、ステップQ6でフラグstepを「1」にしてステップQ4の判断を繰り返す。
所定値α1 は30〜50rpm程度の極小さな値であるため、Ne>Nin+α1 になってステップQ4の判断がYESになるまでは実質的にダウンシフトが禁止され、現在の変速比γが略維持されることになる。図11の回転速度の欄に示されている破線は目標入力回転速度NINT* で、エンジン回転速度Neが入力回転速度Ninを上回る時間t2 までは入力回転速度Ninより所定値α1 だけ高い略一定の値に維持される。上記ステップQ4およびQ5はダウンシフト制限手段として機能している。なお、入力回転速度Ninは、モータジェネレータ16の出力増大制御によって厳密には僅かに上昇し、それに伴って目標入力回転速度NINT* も僅かに上昇する。
【0039】
Ne>Nin+α1 になってステップQ4の判断がYESになるとステップQ7を実行し、フラグstepが「1」か否かを判断する。図11の時間t2 はステップQ4の判断がYESになった時間と略一致する。そして、step=0の場合、すなわち「モータ走行モード」でもエンジン14が作動状態であった場合には、直ちにステップQ10を実行するが、step=1の場合はステップQ8、Q9を実行する。ステップQ8では、前記基準回転速度Nin0に所定値α2 を加算した回転速度(Nin0+α2 )を目標入力回転速度NINT* に設定し、その目標入力回転速度NINT* を前記目標入力回転速度NINTの代わりに用いて変速機12の変速制御を行う。所定値α2 は、急なダウンシフトで駆動力が低下することを防止しながら適度にダウンシフトさせるためのもので、本制御の開始時(ステップQ2の判断がYESになった時)のアクセル操作量θacやその変化速度をパラメータとして、それ等の値が大きい時程大きな値が設定され、このダウンシフトに従って入力回転速度Ninが上昇する。また、ステップQ9では、上記目標入力回転速度NINT* から実際の入力回転速度Ninを引き算した回転速度差(NINT* −Nin)が予め定められた所定値α3 (例えば数十〜100rpm程度)より小さくなったか否かを判断し、ダウンシフトにより入力回転速度Ninが上昇してNINT* −Nin<α3 になったらステップQ10を実行する。
図11の時間t4 は、NINT* −Nin<α3 になってステップQ9の判断がYESになった時間である。
【0040】
ステップQ10では、基準回転速度Nin0に前記所定値α2 およびスウィープ量ΔNを加算した回転速度(Nin0+α2 +ΔN)を目標入力回転速度NINT* に設定し、その目標入力回転速度NINT* を前記目標入力回転速度NINTの代わりに用いて変速機12の変速制御を行う。スウィープ量ΔNは1サイクル毎に一定量ずつ加算され、目標入力回転速度NINT* は所定の変化率で直線的に増大させられる。この変化率についても、急なダウンシフトで駆動力が低下することを防止しながら適度にダウンシフトさせるように、例えばアクセル操作量θacや本来の目標入力回転速度NINTなどをパラメータとして設定され、このダウンシフトに従って入力回転速度Ninは略直線的に上昇する。また、ステップQ11では、アクセル操作量θacおよび車速Vをパラメータとして前記図7から求められる本来の目標入力回転速度NINTから上記目標入力回転速度NINT* を引き算した回転速度差(NINT−NINT* )が予め定められた所定値ε(例えば数十〜100rpm程度)より小さくなったか否かを判断し、NINT−NINT* <εになるまでステップQ10を繰り返す。そして、NINT−NINT* <εになったら本制御を終了し、図7から求められる目標入力回転速度NINTに基づく通常の変速制御へ戻る。図11の時間t5 は、NINT−NINT* <εになってステップQ11の判断がYESになった時間である。
【0041】
このように本実施例では、車両走行中にエンジン停止状態の「モータ走行モード(前進)」からエンジン14を駆動源として走行する「直結走行モード」へ切り換える際に、エンジン回転速度Neが同期回転速度より僅かに大きい回転速度(Nin+α1 )を超えるまで、ステップQ5で目標入力回転速度NINT* =Nin+α1 とされ、その目標入力回転速度NINT* を用いて変速機12の変速制御が行われるため、変速比γや入力回転速度Ninが略一定に維持され、エンジン回転速度Neが速やかに同期回転速度に到達するようになり、第2クラッチC2を係合させて「直結走行モード」によりエンジン14を駆動源として大きな駆動力で走行できるようになるまでのモード切換時間(図11における時間t1 〜t4 )が短縮される。
【0042】
また、本実施例では第2クラッチC2が係合させられるまでモータジェネレータ16がアクセル操作量θacに応じて出力制御されるが、エンジン回転速度Neが回転速度(Nin+α1 )を超えるまで変速比γや入力回転速度Ninが略一定に維持されることにより、入力回転速度Ninと一致するモータ回転速度Nmも略一定に維持されるようになり、モータ回転速度Nmの上昇に伴うトルク低下が防止され、モード切換過渡時においてもモータジェネレータ16の出力制御で運転者の出力要求量に応じて優れた駆動力性能が得られるとともに、モータ回転速度Nmの上昇に伴うモータジェネレータ16の騒音(うなり音)の増大が防止される。
【0043】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド駆動制御装置を説明する概略構成図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動制御装置の動力伝達系を示す骨子図である。
【図3】図1の油圧制御回路の一部を示す回路図である。
【図4】図1のハイブリッド駆動制御装置において成立させられる幾つかの走行モードと、クラッチおよびブレーキの作動状態との関係を説明する図である。
【図5】図4のETC走行モード、直結走行モード、およびモータ走行モード(前進)における遊星歯車装置の各回転要素の回転速度の関係を示す共線図である。
【図6】後輪駆動用のリヤ側モータジェネレータを含む駆動装置全体を示す概略図である。
【図7】図1のT/MECUによって行われる変速機の変速制御で、目標入力回転速度NINTを算出するマップの一例を説明する図である。
【図8】図1のT/MECUによって行われる変速機の挟圧力制御で、必要油圧を算出するマップの一例を説明する図である。
【図9】図1のハイブリッド駆動制御装置において、「モータ走行モード(前進)」から「直結走行モード」へ切り換える際の作動を説明するフローチャートである。
【図10】図9のモード切換時における変速機の変速制御を説明するフローチャートである。
【図11】図9のモード切換時における各部の作動状態の変化を説明するタイムチャートの一例である。
【符号の説明】
10:ハイブリッド駆動制御装置(車両用駆動制御装置) 12:変速機 14:エンジン(内燃機関、原動機) 16:モータジェネレータ(電動モータ) 68:T/MECU C2:第2クラッチ(動力断続機構) Nin:入力回転速度(同期回転速度) Ne:エンジン回転速度(原動機の回転速度)
ステップR2:モータ出力増大手段
ステップQ4、Q5:ダウンシフト制限手段
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle drive control device, and more particularly, to shift control when a power interrupt mechanism is connected and a drive source is switched during traveling.
[0002]
[Prior art]
A hybrid drive for vehicles having a power interrupting mechanism provided between a prime mover such as an internal combustion engine and a transmission, and an electric motor capable of generating a driving force via the transmission separately from the prime mover The device is known. One type of such hybrid drive apparatus, when the driver's output request amount is small, travels with only the electric motor as the drive source in the motor travel mode that shuts off the power interrupting mechanism, while the driver's output request amount is large. In some cases, the motor is driven using the prime mover as a drive source in a prime mover traveling mode to which a power interrupting mechanism is connected. The device described in Japanese Patent Laid-Open No. 9-322305 is an example, and when the driver's output request amount suddenly increases and switches from the motor travel mode to the prime mover travel mode, the output of the electric motor is output until the prime mover starts. By increasing the value temporarily, excellent responsiveness can be obtained.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the driver's output demand becomes large, the transmission is generally downshifted. Therefore, the input rotational speed of the transmission increases, and the time until the prime mover reaches the synchronous rotational speed, that is, the mode switching time is long. Thus, there is a problem that it takes time until the driving force by the prime mover can be obtained. Moreover, since the rotational speed of the electric motor increases as the input rotational speed of the transmission increases, the motor torque decreases accordingly, and the driving force does not necessarily increase regardless of an increase in the output of the electric motor or a downshift of the transmission. There was another problem that the effect could not be obtained sufficiently and the noise (beating noise) of the electric motor increased with the increase in the rotational speed.
[0004]
The present invention has been made in the background of the above circumstances, and the object of the present invention is to reduce the mode switching time when switching the drive source by connecting the power interrupting mechanism during traveling and reducing the driving force by the prime mover. It is intended to obtain the driving force promptly and to obtain a large driving force according to the required output amount even during the mode switching.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the first invention provides: (a) a power interrupting mechanism is provided between an internal combustion engine used as a prime mover and a transmission, and the transmission is separated from the internal combustion engine via the transmission; An electric motor that can generate a driving force, and a motor travel mode that travels using the electric motor in a state where the power interrupting mechanism is shut off, and the internal combustion engine is connected to the power interrupting mechanism. in a vehicle having a prime mover driving mode in which the vehicle travels using, switching to (b) with an increase of the amount of output required by a driver during vehicle traveling from the motor drive mode by connecting the power interrupting mechanism the prime mover driving mode said transmission comprising a drive control device when downshifting with, the (c) said mode switching, to correspond to the input rotational speed of said transmission of said internal combustion engine A downshift limit unit that limits a downshift of the transmission until the synchronized rotation speed substantially coincides, (d) the mode switching, the motor increases the output of the electric motor in response to the amount of output required by a driver output And increasing means .
The synchronous rotational speed is the rotational speed of the internal combustion engine when the rotational speeds of the engaging members on the transmission side and the internal combustion engine side of the power interrupt mechanism are the same.
[0007]
【The invention's effect】
In such a vehicle drive control apparatus, when switching from the motor drive mode while the vehicle is traveling to the prime mover drive mode, its transmission downshift to the rotational speed of the internal combustion engine is substantially coincident with the synchronous rotational speed is limited because, without the input rotation speed of the transmission is increased by the downshift, it is possible to quickly synchronize the rotational speed of the internal combustion engine with respect to the input rotational speed, by an internal combustion engine and connect the power interrupting mechanism The mode switching time until the driving force can be obtained is shortened.
[0008]
Also, until substantially coincident rotational speed and an input rotational speed of the internal combustion engine, the downshifting of the transmission is limited, since the increase in the rotational speed of the electric motor is also limited accordingly, the mode switching to the driver If the output of the electric motor is increased in accordance with the increase in the output request amount, the driving force is increased in accordance with the increase in the output, and excellent driving force performance corresponding to the increase in the output request amount can be obtained. An increase in noise (beat sound) of the electric motor accompanying an increase in rotational speed is prevented.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Electric motor capable of generating a driving force via a speed change device may be provided in series between the transmission and the power interrupting mechanism, but provided in parallel with the internal combustion engine through a power transmission mechanism Various embodiments are possible, such as
[0010]
As the electric motor, a motor generator that also functions as a generator is preferably used. As the prime mover, an internal combustion engine that generates power by burning fuel such as a gasoline engine is used.
[0011]
The power interrupting mechanism may be one that simply connects and disconnects power transmission by clutch engagement and disengagement control, in which case the synchronous rotational speed matches the input rotational speed of the transmission, but a plurality of planetary gear units or the like Various modes are possible, such as one in which the coupling state of a gear mechanism having a rotating element is switched by a clutch or brake to connect or disconnect power transmission. As the clutch and the brake, a friction engagement device that is frictionally engaged by hydraulic pressure or the like is desirable.
[0012]
The transmission may be a continuously variable transmission such as a belt type or a toroidal type that can continuously change the gear ratio, or a stepped transmission such as a planetary gear type or a two-shaft meshing type. Any device that can change the transmission gear ratio may be used.
[0013]
The downshift limiting means is configured to substantially prohibit downshifting and maintain the gear ratio substantially constant (a constant gear in the case of a stepped transmission), for example, when traveling in the prime mover traveling mode, etc. Various modes can be adopted such that it is only necessary to reduce the speed of change of the gear ratio compared to a normal downshift other than during mode switching. Further, it is sufficient that the actual downshift, that is, the change in the gear ratio is limited until the rotational speed of the internal combustion engine substantially matches the synchronous rotational speed, and the response is like a transmission controlled by a hydraulic actuator. If there is a delay, the restriction on the downshift control may be released earlier by the response delay. Note that upshifting is not necessarily limited, and it is possible to upshift when switching modes.
[0014]
The present invention comprises (a) a synchronizing means for controlling the output of the internal combustion engine so that the rotational speed of the internal combustion engine exceeds the synchronous rotational speed at the time of mode switching, and (b) the rotational speed of the internal combustion engine is the synchronous rotational speed. And connecting means for connecting the power interrupting mechanism in a state where the power interrupting mechanism is exceeded, in which case the driving force may be reduced when the power interrupting mechanism is connected, causing the driver to feel uncomfortable. Absent. The motor output increasing means is configured to control the output according to the driver's requested output amount within a range not exceeding the allowable maximum output of the electric motor, for example.
[0015]
The prime mover running mode, but may be traveling only internal combustion engine as a drive source, Ru can be used both for the internal combustion engine and an electric motor as a drive source.
[0016]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic configuration diagram illustrating a vehicle hybrid drive control device 10 according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a skeleton diagram including a transmission 12, and the hybrid drive control device 10 includes a fuel. The engine 14 generates power by combustion of the motor, the motor generator 16 used as an electric motor and a generator, and a double pinion type planetary gear unit 18, and is used by being mounted horizontally in a vehicle. . The engine 14 is connected to the sun gear 18s of the planetary gear unit 18, the motor generator 16 is connected to the carrier 18c, and the ring gear 18r is connected to the case 20 via the first brake B1. The carrier 18c is connected to the input shaft 22 of the transmission 12 via the first clutch C1, and the ring gear 18r is connected to the input shaft 22 via the second clutch C2. The engine 14 is an internal combustion engine and corresponds to a prime mover.
[0017]
The clutches C1 and C2 and the first brake B1 are wet multi-plate hydraulic friction engagement devices that are frictionally engaged by a hydraulic actuator, and are frictionally engaged by hydraulic oil supplied from the hydraulic control circuit 24. It is like that. FIG. 3 is a diagram showing a main part of the hydraulic control circuit 24. The original pressure PC generated by the electric hydraulic pressure generator 26 including the electric pump is transferred to the shift lever 30 (see FIG. 1) via the manual valve 28. Is supplied to each of the clutches C1, C2 and the brake B1 according to the shift position. The shift lever 30 is a shift operation member that is operated by the driver. In this embodiment, the shift lever 30 is selected and operated in five shift positions of “B”, “D”, “N”, “R”, and “P”. The manual valve 28 is connected to the shift lever 30 via a cable, a link, or the like, and can be mechanically switched in accordance with the operation of the shift lever 30.
[0018]
The “B” position is a shift position in which a relatively large power source brake is generated due to a downshift of the transmission 12 during forward travel, and the “D” position is a shift position for forward travel. In these shift positions, The original pressure PC is supplied from the output port 28a to the clutches C1 and C2. The original pressure PC is supplied to the first clutch C <b> 1 via the shuttle valve 31.
The “N” position is a shift position that cuts off power transmission from the power source, the “R” position is a shift position that travels backward, and the “P” position cuts off power transmission from the power source and is not shown in the drawing. The shift positions mechanically prevent the drive wheels from rotating, and at these shift positions, the original pressure PC is supplied from the output port 28b to the first brake B1. The original pressure PC output from the output port 28b is also input to the return port 28c. In the “R” position, the original pressure PC is supplied from the return port 28c to the first clutch C1 via the output port 28d. It has come to be.
[0019]
The clutches C1, C2 and the brake B1 are provided with control valves 32, 34, 36, respectively, and their hydraulic pressures P C1 , P C2 , P B1 are controlled. The hydraulic pressure P C1 of the clutch C1 is regulated by the ON-OFF valve 38, and the clutch C2 and the brake B1 are regulated by the linear solenoid valve 40.
[0020]
Then, according to the operating states of the clutches C1, C2 and the brake B1, the travel modes shown in FIG. 4 are established. In other words, in the “B” position or the “D” position, any one of “ETC travel mode”, “direct connection travel mode”, and “motor travel mode (forward)” is established, and in the “ETC travel mode”, the second The engine 14 and the motor generator 16 are operated together with the clutch C2 engaged and the first clutch C1 and the first brake B1 opened, in other words, the sun gear 18s, the carrier 18c, and the ring gear 18r are relatively rotatable. Then, torque is applied to the sun gear 18s and the carrier 18c, and the ring gear 18r is rotated to move the vehicle forward. In the “directly connected running mode”, the vehicle is driven forward by operating the engine 14 with the clutches C1 and C2 engaged and the first brake B1 released. In the “motor running mode (forward)”, the motor generator 16 is operated to drive the vehicle forward while the first clutch C1 is engaged and the second clutch C2 and the first brake B1 are released. In the “motor running mode (forward)”, the motor generator 16 is regeneratively controlled when the accelerator is OFF, etc., so that the battery 42 (see FIG. 1) is charged by generating electricity with the kinetic energy of the vehicle and the braking force is applied to the vehicle. Can be generated.
[0021]
FIG. 5 is a collinear diagram showing the operating state of the planetary gear unit 18 in the forward mode, wherein “S” represents the sun gear 18s, “R” represents the ring gear 18r, “C” represents the carrier 18c, and so on. Is determined by the gear ratio ρ (= the number of teeth of the sun gear 18s / the number of teeth of the ring gear 18r). Specifically, when the interval between “S” and “C” is 1, the interval between “R” and “C” is ρ, and in this embodiment, ρ is about 0.6. The torque ratio in the ETC travel mode (a) is engine torque Te: CVT input shaft torque Tin: motor torque Tm = ρ: 1: 1−ρ, and the motor torque Tm can be smaller than the engine torque Te. In a steady state, the torque obtained by adding the motor torque Tm and the engine torque Te becomes the CVT input shaft torque Tin. CVT means a continuously variable transmission. In this embodiment, a belt type continuously variable transmission is provided as the transmission 12.
[0022]
Returning to FIG. 4, in the “N” position or the “P” position, either “neutral” or “charging / engage start mode” is established, and in “neutral”, the clutches C1, C2 and the first brake B1 are Both are open. In the “charging / engage start mode”, the clutches C1 and C2 are disengaged and the first brake B1 is engaged, and the motor generator 16 is rotated in the reverse direction to start the engine 14, or the engine 14 passes through the planetary gear unit 18. The motor generator 16 is rotationally driven and the motor generator 16 is regeneratively controlled to generate electric power, and the battery 42 (see FIG. 1) is charged.
[0023]
In the “R” position, “motor travel mode (reverse)” or “friction travel mode” is established, and in “motor travel mode (reverse)”, the first clutch C1 is engaged and the second clutch C2 and the second clutch With the one brake B1 released, the motor generator 16 is rotationally driven in the reverse direction to reversely rotate the carrier 18c and further the input shaft 22, thereby causing the vehicle to travel backward. In the “friction running mode”, the engine 14 is operated with the first clutch C1 engaged and the second clutch C2 opened, the sun gear 18s is rotated in the forward direction, and the ring gear is rotated along with the rotation of the sun gear 18s. In a state in which 18r is rotated in the forward direction, the reverse rotation is applied to the carrier 18c by slipping engagement of the first brake B1 and limiting the rotation of the ring gear 18r, and the vehicle travels backward. At the same time, the motor generator 16 may be driven to rotate in the reverse direction (power running control).
[0024]
The transmission 12 is a belt-type continuously variable transmission (CVT). Power is transmitted from the output shaft 44 to the ring gear 50 of the differential device 48 via the counter gear 46, and the differential device 48 transmits left and right drive wheels ( Power is distributed to the front wheels 52. The transmission 12 includes a pair of variable pulleys 12a and 12b and a transmission belt wound around them, and the V-groove width is changed by the hydraulic cylinder of the variable pulley 12a on the primary side (input side). The transmission gear ratio γ (= input rotation speed Nin / output rotation speed Nout) is continuously changed, and the belt clamping pressure (tension) is adjusted by the hydraulic cylinder of the variable pulley 12b on the secondary side (output side). It has become. The hydraulic control circuit 24 includes a circuit for controlling the speed ratio γ and belt tension of the transmission 12, and hydraulic oil is supplied from a common electric hydraulic pressure generator 26.
[0025]
The hybrid drive control apparatus 10 of the present embodiment is configured such that the travel mode is switched by the HVECU 60 shown in FIG. The HVECU 60 includes a CPU, a RAM, a ROM, and the like, and performs signal processing in accordance with a program stored in advance in the ROM while using a temporary storage function of the RAM, whereby an electronic throttle ECU 62, an engine ECU 64, an M / GECU 66, The T / MECU 68, the ON / OFF valve 38 of the hydraulic control circuit 24, the linear solenoid valve 40, the starter 70 of the engine 14 and the like are controlled. The electronic throttle ECU 62 controls the opening and closing of the electronic throttle valve 72 of the engine 14, the engine ECU 64 controls the engine output by the fuel injection amount of the engine 14, the variable valve timing mechanism, the ignition timing, etc. The M / GECU 66 is an inverter. A power running torque, a regenerative braking torque, and the like of the motor generator 16 are controlled via 74, and a T / MECU 68 controls a speed ratio γ of the transmission 12, a belt tension, and the like. The hydraulic control circuit 24 includes a circuit for controlling the speed ratio γ and belt tension of the transmission 12. The starter 70 is an electric motor, and the pinion provided on the motor shaft meshes with a ring gear provided on a flywheel or the like of the engine 14 to crank the engine 14.
[0026]
The HVECU 60 is supplied with a signal representing the operation amount θac of the accelerator pedal 78 as an accelerator operation member from the accelerator operation amount sensor 76 and a signal representing the operation position (shift position) of the shift lever 30 from the shift position sensor 80. Is supplied. The engine rotation speed sensor 82, the motor rotation speed sensor 84, the input rotation speed sensor 86, and the output rotation speed sensor 88 are respectively referred to as an engine rotation speed (rotation speed) Ne, a motor rotation speed (rotation speed) Nm, and an input rotation speed ( Signals representing the rotational speed (Nin) of the input shaft 22 and the output rotational speed (rotational speed of the output shaft 44) Nout are supplied. In addition, various signals representing the operation state such as the storage amount SOC of the battery 42 are supplied. The output rotation speed Nout corresponds to the vehicle speed V.
[0027]
Further, in this embodiment, as shown in FIG. 6, in addition to the hybrid drive control device 10, a rear motor generator 90 is provided as a second drive source, and the battery 42 is electrically connected via an inverter 92. It is connected and power running control and regenerative control are performed. The motor generator 90 is mechanically connected to the left and right rear wheels 96 via a differential device 94 and drives the rear wheels 96 to rotate by power running control, and applies regenerative braking force to the rear wheels 96 by regenerative control. Let The rear motor generator 90 is also controlled by the HVECU 60. For example, the rear wheel 96 is driven to rotate in addition to the front wheels 52 under predetermined conditions such as when the vehicle starts or when traveling on a low μ road. ing.
[0028]
Here, the T / MECU 68 includes a CPU, a RAM, a ROM and the like, similar to the HVECU 60, and executes signal processing in accordance with a program stored in the ROM in advance using the temporary storage function of the RAM. By reading various information such as the input rotational speed Nin, the output rotational speed Nout, and the accelerator operation amount θac, performing signal processing relating to the shift control and clamping pressure control of the transmission 12, and outputting a command signal to the HVECU 60, According to the command signal, the hydraulic pressure control circuit 24 is controlled, or the hydraulic pressure control circuit 24 is directly controlled by the T / MECU 68, thereby performing the shift control and the clamping pressure control of the transmission 12. That is, the control device for the transmission 12 is configured with the T / MECU 68 as a main component.
[0029]
In the shift control, for example, as shown in FIG. 7, the target input rotation speed NINT is calculated from a predetermined map using the accelerator operation amount θac and the vehicle speed V (corresponding to the output rotation speed Nout) as parameters, and the actual input rotation speed is calculated. The hydraulic pressure of the hydraulic cylinder of the input side variable pulley 12a is feedback-controlled so that Nin matches the target input rotational speed NINT. In FIG. 7, γmax is the maximum gear ratio, and γmin is the minimum gear ratio. The clamping pressure control of the transmission 12 controls the hydraulic pressure of the hydraulic cylinder of the output side variable pulley 12b so that the transmission belt wound around the pair of variable pulleys 12a and 12b does not slip. As shown in FIG. 8, the required hydraulic pressure (corresponding to the belt clamping pressure) is calculated from a predetermined map using the accelerator operation amount θac and the transmission gear ratio γ corresponding to the transmission torque as parameters, and the output side variable pulley according to the required hydraulic pressure The hydraulic control of the hydraulic cylinder 12b is performed.
[0030]
On the other hand, FIG. 9 shows that the vehicle travels using the engine 14 as a drive source from the “motor travel mode (forward travel)” in the engine stop state during forward travel when the shift lever 30 is operated to the “D” position or the “B” position. It is a flowchart explaining the operation | movement at the time of switching to a "direct connection driving mode", and is mainly performed by the signal processing by HVECU60, engine ECU64, and M / GECU66. FIG. 10 is a flowchart for explaining the shift control of the transmission 12 at the time of the mode switching, and is executed mainly by signal processing by the T / MECU 68. FIG. 11 shows the change in the operating state of each part at the mode switching. It is a time chart explaining.
[0031]
In step R1 of FIG. 9, it is determined whether or not the mode switching determination from the “motor travel mode (forward)” to the “direct connection travel mode” has been performed. This mode switching determination is made based on the accelerator operation amount θac, the vehicle speed V, the storage amount SOC of the battery 42, and the like. For example, in inertial traveling with the accelerator OFF where the accelerator pedal 78 is not depressed, the “motor traveling mode (forward)” is selected. When the accelerator pedal 78 is depressed while the vehicle is traveling at a predetermined vehicle speed or more, and the driver's output request amount obtained from the accelerator operation amount θac and the vehicle speed V exceeds a predetermined value, the “directly connected traveling mode” is entered. A decision to switch is made. Time t 1 in FIG. 11 is the time when the mode switching determination is made, and is when the mode switching determination is made by depressing the accelerator pedal 78 from the accelerator OFF to the fully open state . "Directly linked traveling mode" corresponds to the prime mover traveling mode.
[0032]
When the mode switching determination is made, step R2 is executed, and the output of the motor generator 16 is controlled according to the accelerator operation amount θac within a range not exceeding the allowable maximum output. The rear side motor generator 90 may also be subjected to power running control. Step R2 functions as a motor output increasing means, and the output of the motor generator 16 (and 90) is increased in accordance with the accelerator operation amount θac so that the driving force by the engine 14 is obtained by mode switching. A predetermined driving force performance is obtained. Further, the motor torque may be increased by the driver's required driving force using the accelerator operation amount θac and the vehicle speed V as parameters.
[0033]
In step R3, the engine 14 is cranked and started by the starter 70, and the target rotational speed is higher by a predetermined rotational speed (for example, about 200 rpm) than the input rotational speed Nin (same as the motor rotational speed Nm), which is a synchronous rotational speed. As the rotation speed, output control of the engine 14 is performed. In this mode switching, when the second clutch C2 that is engaged and controlled in order to establish the “direct running mode” functions as a power interrupting mechanism, the rotational speeds of the engaging elements of the second clutch C2 coincide. In this case, the engine rotational speed Ne coincides with the input rotational speed Nin. In step R3, the engine rotational speed Ne is quickly increased to the synchronous rotational speed. The electronic throttle valve 72 and the like are feedback-controlled using a slightly higher rotational speed as a target rotational speed.
Step R3 functions as a synchronization means.
[0034]
In Step R4, the linear solenoid valve 40 is controlled to perform the first fill (rapid filling) of the hydraulic oil from the control valve 34 to the second clutch C2, and the second clutch C2 is brought into a predetermined low pressure standby state. By controlling the hydraulic pressure P C2 , the second clutch C2 is held in a state immediately before engagement against the return spring. In FIG. 11, the portion A in the column of the hydraulic pressure P C2 is a first fill portion, and the portion B is a low pressure standby portion.
[0035]
In step R5, it is determined whether or not the engine rotational speed Ne exceeds the input rotational speed Nin, and the hydraulic pressure P C2 of the second clutch C2 is maintained in the low pressure standby state while Ne ≦ Nin. When Ne> Nin, step R6 is executed, and the linear solenoid valve 40 is controlled to supply hydraulic oil to the second clutch C2 from the control valve 34, whereby the hydraulic pressure P C2 becomes the hydraulic characteristics of the accumulator, etc. And the engagement torque of the second clutch C2 is gradually increased. This step R6 functions as a connecting means. When the engagement control of the second clutch C2 is performed after the engine rotational speed Ne exceeds the input rotational speed Nin in this way, the driving force is applied when the second clutch C2 is connected. Does not cause the driver to feel uncomfortable. FIG time t 2 of 11, the determination in step R5 engine rotational speed Ne is higher than the input rotation speed Nin is the time became to YES (the positive). The determination may be made using the motor rotation speed Nm instead of the input rotation speed Nin.
[0036]
In step R7, it is determined whether or not the engine rotational speed Ne substantially matches the input rotational speed Nin by the engagement control of the second clutch C2. If the two substantially match, the linear solenoid valve 40 controls the control valve 34 in step R8. Is fully opened, the hydraulic pressure P C2 is raised to the line hydraulic pressure P L and the second clutch C2 is completely engaged. As a result, the “direct running mode” is set, and in the subsequent step R9, the output of the engine 14 is controlled in accordance with the accelerator operation amount θac, and the operation of the motor generator 16 (and 90) is stopped. It will be possible to run with driving force. The time t 3 in FIG. 11 is the time when the engine rotational speed Ne substantially coincides with the input rotational speed Nin and the determination in step R7 becomes YES (positive).
[0037]
Further, in step Q1 of FIG. 10, it is determined whether or not the mode switching determination from the “motor traveling mode (forward)” to the “directly connected traveling mode” has been made in the same manner as in step R1. If so, it is determined in step Q2 whether the downshift relaxation condition is satisfied. The downshift mitigation condition is an execution condition for executing the main control for limiting the normal downshift performed according to the map shown in FIG. 7, and specifically, the accelerator operation amount θac is equal to or greater than a predetermined value and the accelerator operation amount θac. When the change speed of the vehicle is greater than or equal to a predetermined value, for example, when the accelerator pedal 78 is depressed from the accelerator OFF state to the fully open position, a sudden downshift that rapidly increases the gear ratio γ is performed in normal shift control. It is. Then, when both of the above steps Q1 and Q2 are satisfied, step Q3 and subsequent steps are executed.
[0038]
In step Q3, the flag step is set to “0”, and the current input rotational speed Nin (time t 1 in FIG. 11) is set to the reference rotational speed Nin0. In step Q4, the engine rotational speed Ne is the synchronous rotational speed. It is determined whether or not a rotational speed (Nin + α 1 ) obtained by adding a predetermined value α 1 to a certain input rotational speed Nin is exceeded.
The predetermined value α 1 is a value of, for example, about 30 to 50 rpm, and step Q4 is a step of determining whether or not the engine speed Ne substantially exceeds the input speed Nin. If Ne ≦ Nin + α 1 , Nin + α 1 is set as the target input rotational speed NINT * in step Q5, and the target input rotational speed NINT * is used in place of the target input rotational speed NINT to change the speed of the transmission 12. In addition to performing control, the flag step is set to “1” in step Q6, and the determination in step Q4 is repeated.
Since the predetermined value α 1 is a very small value of about 30 to 50 rpm, the downshift is substantially prohibited until Ne> Nin + α 1 and the determination in step Q4 becomes YES, and the current gear ratio γ is substantially reduced. Will be maintained. The broken line shown in the rotational speed column of FIG. 11 is the target input rotational speed NINT * , which is approximately higher than the input rotational speed Nin by a predetermined value α 1 until time t 2 when the engine rotational speed Ne exceeds the input rotational speed Nin. Maintained at a constant value. Steps Q4 and Q5 function as downshift limiting means. Strictly speaking, the input rotational speed Nin slightly increases due to the output increase control of the motor generator 16, and the target input rotational speed NINT * also slightly increases accordingly.
[0039]
If Ne> Nin + α 1 and the determination in step Q4 is YES, step Q7 is executed to determine whether or not the flag step is “1”. FIG time t 2 of the 11 determination in step Q4 is substantially coincident with the time became to YES. When step = 0, that is, when the engine 14 is in an operating state even in the “motor running mode”, step Q10 is immediately executed. When step = 1, steps Q8 and Q9 are executed. At step Q8, the reference rotational speed obtained by adding a predetermined value alpha 2 in the rotational speed Nin0 (Nin0 + α 2) is set to the target input rotational speed NINT *, instead of the target input rotational speed NINT * the target input rotational speed NINT Is used to control the shift of the transmission 12. The predetermined value α 2 is used to moderately downshift while preventing the driving force from being reduced due to a sudden downshift. The accelerator at the start of this control (when the determination in step Q2 is YES) Using the manipulated variable θac and its change speed as a parameter, a larger value is set when the value is larger, and the input rotational speed Nin increases according to this downshift. In step Q9, a rotational speed difference (NINT * −Nin) obtained by subtracting the actual input rotational speed Nin from the target input rotational speed NINT * is determined from a predetermined value α 3 (for example, about several tens to 100 rpm). It is determined whether or not the engine speed has become smaller. When the input rotational speed Nin increases due to a downshift and NINT * −Nin <α 3 , step Q10 is executed.
The time t 4 in FIG. 11 is the time when NINT * −Nin <α 3 is satisfied and the determination in step Q9 is YES.
[0040]
In step Q10, the rotational speed obtained by adding the predetermined value alpha 2 and sweep amount .DELTA.N the standard rotational speed nIN0 the (Nin0 + α 2 + ΔN) is set to the target input rotational speed NINT *, the target input the target input rotational speed NINT * Shift control of the transmission 12 is performed in place of the rotational speed NINT. The sweep amount ΔN is added by a fixed amount every cycle, and the target input rotation speed NINT * is linearly increased at a predetermined rate of change. For this rate of change, for example, the accelerator operation amount θac, the original target input rotational speed NINT, and the like are set as parameters so as to moderately shift down while preventing the driving force from being reduced due to a sudden downshift. As the downshift is performed, the input rotational speed Nin increases substantially linearly. In step Q11, a rotational speed difference (NINT-NINT * ) obtained by subtracting the target input rotational speed NINT * from the original target input rotational speed NINT obtained from FIG. 7 using the accelerator operation amount θac and the vehicle speed V as parameters. It is determined whether or not the value is smaller than a predetermined value ε (for example, about several tens to 100 rpm), and step Q10 is repeated until NINT−NINT * <ε. Then, when NINT−NINT * <ε, this control is terminated, and the normal shift control based on the target input rotational speed NINT obtained from FIG. 7 is returned. The time t 5 in FIG. 11 is the time when NINT−NINT * <ε and the determination in step Q11 is YES.
[0041]
As described above, in this embodiment, the engine rotational speed Ne is synchronously rotated when switching from the “motor travel mode (forward)” in the engine stop state to the “direct travel mode” in which the engine 14 is driven as a drive source during vehicle travel. The target input rotational speed NINT * = Nin + α 1 is set in step Q5 until the rotational speed (Nin + α 1 ) slightly higher than the speed is exceeded, and the shift control of the transmission 12 is performed using the target input rotational speed NINT *. The gear ratio γ and the input rotational speed Nin are maintained substantially constant, the engine rotational speed Ne quickly reaches the synchronous rotational speed, the second clutch C2 is engaged, and the engine 14 is operated in the “direct running mode”. As a driving source, the mode switching time (time t 1 to t 4 in FIG. 11) until the vehicle can travel with a large driving force is shortened.
[0042]
In this embodiment, the output of the motor generator 16 is controlled in accordance with the accelerator operation amount θac until the second clutch C2 is engaged, but the speed ratio γ is increased until the engine rotational speed Ne exceeds the rotational speed (Nin + α 1 ). Since the input rotational speed Nin is maintained substantially constant, the motor rotational speed Nm that coincides with the input rotational speed Nin is also maintained substantially constant, and a torque decrease accompanying an increase in the motor rotational speed Nm is prevented. Even during the mode switching transition, the output control of the motor generator 16 can provide excellent driving force performance according to the driver's required output, and the noise (beat noise) of the motor generator 16 as the motor rotational speed Nm increases. Is prevented from increasing.
[0043]
As mentioned above, although the Example of this invention was described in detail based on drawing, this is an embodiment to the last, and this invention implements in the aspect which added various change and improvement based on the knowledge of those skilled in the art. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram illustrating a hybrid drive control apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a skeleton diagram showing a power transmission system of the hybrid drive control device of FIG. 1;
FIG. 3 is a circuit diagram showing a part of the hydraulic control circuit of FIG. 1;
4 is a diagram for explaining the relationship between several travel modes established in the hybrid drive control device of FIG. 1 and the operating states of clutches and brakes. FIG.
FIG. 5 is a collinear diagram showing the relationship between the rotational speeds of the rotating elements of the planetary gear device in the ETC travel mode, the direct travel mode, and the motor travel mode (forward) in FIG. 4;
FIG. 6 is a schematic view showing an entire drive device including a rear motor generator for driving rear wheels.
7 is a diagram for explaining an example of a map for calculating a target input rotation speed NINT in the shift control of the transmission performed by the T / MECU in FIG. 1. FIG.
FIG. 8 is a diagram for explaining an example of a map for calculating a required oil pressure in the transmission clamping pressure control performed by the T / MECU in FIG. 1;
FIG. 9 is a flowchart illustrating an operation when switching from “motor travel mode (forward)” to “direct travel mode” in the hybrid drive control device of FIG. 1;
FIG. 10 is a flowchart for explaining shift control of the transmission at the time of mode switching in FIG. 9;
11 is an example of a time chart for explaining changes in the operating state of each part at the time of mode switching in FIG. 9;
[Explanation of symbols]
10: Hybrid drive control device (vehicle drive control device) 12: Transmission 14: Engine (internal combustion engine, prime mover) 16: Motor generator (electric motor) 68: T / MECU C2: Second clutch (power intermittent mechanism) Nin : Input rotation speed (synchronous rotation speed) Ne: Engine rotation speed (motor engine rotation speed)
Step R2: Motor output increasing means Steps Q4, Q5: Downshift limiting means

Claims (1)

原動機として用いられる内燃機関と変速機との間に動力断続機構が設けられているとともに、該内燃機関とは別に該変速機を介して駆動力を発生させることができる電動モータを備えており、前記動力断続機構を遮断した状態で前記電動モータを用いて走行するモータ走行モードと、前記動力断続機構を接続して前記内燃機関を用いて走行する原動機走行モードとを有する車両において、
車両走行中に運転者の出力要求量の増大に伴って前記モータ走行モードから前記動力断続機構を接続して前記原動機走行モードへ切り換えるとともに前記変速機をダウンシフトする際の駆動制御装置であって、
前記モード切換時には、前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度に対応する同期回転速度と略一致するまで該変速機のダウンシフトを制限するダウンシフト制限手段と、
前記モード切換時に、運転者の出力要求量に応じて前記電動モータの出力を増大させるモータ出力増大手段と、
を有することを特徴とする車両用駆動制御装置。
A power intermittent mechanism is provided between an internal combustion engine used as a prime mover and a transmission, and an electric motor capable of generating a driving force via the transmission is provided separately from the internal combustion engine, In a vehicle having a motor travel mode that travels using the electric motor while the power interrupting mechanism is shut off, and a prime mover travel mode that travels using the internal combustion engine by connecting the power interrupting mechanism ,
A drive control device when downshifting the transmission with with increasing the amount of output required by the driver during vehicle travel from the motor drive mode by connecting the power interrupting mechanism switches to the prime mover driving mode ,
Downshift limiting means for limiting a downshift of the transmission until the rotational speed of the internal combustion engine substantially coincides with a synchronous rotational speed corresponding to the input rotational speed of the transmission at the time of the mode switching ;
Motor output increasing means for increasing the output of the electric motor according to the driver's output request amount at the time of the mode switching;
The vehicle drive control apparatus characterized by having a.
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