JP4552241B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータやファクシミリ装置などから出力される画像データを記録する装置としてインクジェット方式の記録装置がある。この方式は、静粛性、各種材質の用紙に記録可能であるという点で優れている。
【0003】
この方式の中で、剪断モード型と呼ばれるインクジェット方式記録装置のヘッド(ここではインクジェットヘッドという)の構造を図6に示す。本図に示すように剪断モード型のインクジェットヘッド2は、複数の噴射チャンネル21およびその両側にダミーチャンネル22を有するアクチュエータ基板10、10’(両者は殆ど同じ構成であるため、特に必要がない限りアクチュエータ基板10で代表させる)と、各溝の上面を覆うカバー板30と、噴射チャンネル21にインクを分配するマニホールド31と、ノズル板32とを備えている。
【0004】
アクチュエータ基板10は、相互に接着された2枚のチタン酸ジルコニア酸鉛系(PZT)、チタン酸鉛系(PT)などの圧電セラミックス材料製の基材11、12からなる。これら両基材11、12は、板圧方向においてそれぞれ反対方向に分極されている。噴射チャンネル21およびダミーチャンネル22は、両基材11、12にダイヤモンドブレードなどによって切削加工することにより形成される。これにより、噴射チャンネル21およびダミーチャンネル22間を隔てる隔壁24は、その高さ方向に分極方向が反対の圧電材料を重ねた構成となる。
なお、基材11、12のいずれか一方のみを圧電材料で構成することも可能であるがここでは取りあげない。
【0005】
噴射チャンネル21は、図6に示すようにその長手方向(すなわちインク噴射方向)の前後両端をアクチュエータ基板10の前後両端に開放して形成され、ダミーチャンネル22は、前端面10aに開放するが、後端面10bにおいて閉塞するように、立ち上げ部23を残して形成されている。噴射チャンネル21内の隔壁24側面には第1の電極26aが形成され、ダミーチャンネル22内の隔壁24側面には第2の電極26bが形成される(図8参照)。アクチュエータ基板10の上面10cにはカバー板30が接着固定され、噴射チャンネル21およびダミーチャンネル22内の長手方向に沿った開放面が覆われる。そしてカバー板30の上面にもう一体のアクチュエータ基板10’が重ねられる。
【0006】
アクチュエータ基板10の前端面10aおよびカバー板30の前端面30aには、噴射チャンネル21と対応するノズル穴33を有するノズル板32が接着固定され、またそれらの後端面10bにはマニホールド31が接着固定される。ここでノズル板32はポリイミドなどにより成形されたフィルムに噴射チャンネル21に対応したノズル穴33を形成したものである。
【0007】
図7に、インクが噴射チャンネル21に供給される様子を示す。本図に示すように、インクの供給源からマニホールド31に導入されたインクは、噴射チャンネル21に供給され、ダミーチャンネル22には立ち上げ部23に邪魔されて供給されない。こうして噴射チャンネル21に供給されたインクが噴射されるメカニズムを図8に示す。
【0008】
各噴射チャンネル内の第1の電極26aを共通の電位(例えば接地)に接続し、インクを噴射しようとする噴射チャンネル21をはさむ両隔壁24、24のダミーチャンネル22側の第2の電極26b、26bに電圧を印加すると、第1の電極26a、および第2の電極26b間に圧電材料の分極方向Pと直角方向の電界Eが発生し、隔壁24の上下各部の圧電材料がそれぞれ反対方向に剪断変形すなわち菱形に変形して、噴射チャンネル21内の容積を拡大する。そして、電圧の印加を停止すると、隔壁24が復帰する際に噴射チャンネル21内のインクに圧力を加え、インクをノズル穴33から噴射する。
【0009】
ここで図6に戻り、電極26a、26bの引き回しについて説明する。これについて図6では、アクチュエータ基板10’に示した。噴射チャンネル21Aからインクを噴射させる際に電圧が印加される第2の電極26b,26bは、アクチュエータ基板10’の下面10’d(本図では上側の面だがアクチュエータ基板10の名称に揃えるために「下面」と称している)に形成された印加用配線端子部26b−Aに接続されている。この接続は、ダミーチャンネル22と連続して設けられた連絡溝26b’の側面に形成された導電層を介して行なわれる。噴射チャンネル21Bからインクを噴射させる際に電圧が印加される第2の電極26b、26b、噴射チャンネル21Cからインクを噴射される際に電圧が印加される第2の電極26b、26bも、同様に下面10’dにおいてそれぞれ印加用配線端子部26b−B,26b−Cに接続されている。一方、第1の電極26aは、下面10’dに形成された接地用配線端子部26a−Eに接続されている。
この接続は、後端面10’bに面状に形成された図示しない導電層を介して行なわれる。
【0010】
これら印加用および接地用配線端子部26b−A、26b−B、26b−C、26b−Eは、図示しない導線をろう付け接合して制御および電源回路に接続される。なお、アクチュエータ基板10も略同様に構成されている。
このようなアクチュエータ基板10、10’における電極および端子部の製造は、アクチュエータ基板の全表面に無電解メッキ等により導電層を形成し、その後、不要な部分の導電層を除去して行なう。たとえば、ダミーチャンネル22の底面から連絡溝26b’の底面に沿って導電層を、YAGレーザのアブレーション加工により溝状に除去し、さらにそれに連続して下面10’dに溝35を形成して、導電層を印加用配線端子部26b−A、26b−B、26b−Cおよび接地用配線端子部26b−Eに分割する。アクチュエータ基板の前端面10aおよび上面は平面研削等により導電層を除去する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によれば、アクチュエータ電極引き回しのための機械加工が必要となる。すなわち、各第2の電極26bと印加用配線端子部26b−A、26b−B、26b−Cとを導通させるために、ダミーチャンネル22と連続して連絡溝26b’をダイヤモンドブレードなどによって切削加工する必要がある。この連絡溝26b’は、ダミーチャンネル22の前端に直角に連続して加工するため、隔壁24が欠けるなどの不良が発生しやすい。
【0012】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法は、電極の引き回しを容易に行なうことを目的としている。
また請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法は、導電性レジストを着実に塗布できるようにすることを目的としている。
【0013】
また更に、請求項3に記載のインクジェットヘッドの製造方法は、電圧印加側、アース側の配線パターンを余裕を持って配置可能にすることを目的としている。
そして請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法は、圧電材料に電圧を印加する電極を、噴射チャンネル側、ダミーチャンネル側の双方において配置し易くすることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明は、少なくとも長手方向一端に開口を有する略溝状に形成され、インクを保持する複数の噴射チャンネル、及び噴射チャンネルの両側に隔壁を隔て略溝状に形成されたダミーチャンネルを有する基板と、基板に固着され、噴射チャンネル及びダミーチャンネルを覆うカバー板と、隔壁において噴射チャンネル側の側面に形成された第1電極と、隔壁においてダミーチャンネル側の側面に形成された第2電極と、第1電極に接続する第1配線パターンと、第2電極に接続する第2配線パターンとを具備し、隔壁の少なくとも一部は、電圧が印加されたときに変形する圧電材料にて構成されているとともに、隔壁を変形させることにより噴射チャンネル内のインクを噴射させるインクジェットヘツドの製造方法であって、基板及びカバー板の開口側の端面に導電性レジスト材を塗布し、この導電性レジスト材を硬化させることにより、第1配線パターン及び第2配線パターンを形成する配線パターン形成工程を備え、配線パターン形成工程においては、カバー板の開口側の端面から基板に向かって延びて第1電極に接続する複数の第1配線部が形成されるように第1配線パターンを形成し、基板における開口側の端面とカバー板に対して反対側に位置する面との稜線から第1配線部を挟むように隔壁に向かって延びて第電極に接続する複数の第2配線部が形成されるように第2配線パターンを形成することを特徴とする。
【0015】
このようにすると、一端側(すなわち噴射チャンネルの開口した側)の面に、複雑な配線パターンを形成することができる。図6で言えば、ダミーチャンネル22に連続して連絡溝26b’を切削加工する、といったことをせず、初めから噴射チャンネル21、ダミーチャンネル22に分割された配線パターンを形成することが可能なので、製造工数を減らし、隔壁24が欠けるという不良がなくなる。従って、請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、電極の引き回しを容易に行なうことができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、配線パターン形成工程においては、カバー板の開口側の端面に設けられ、複数の噴射チャンネルの並び方向と平行な方向に延びる延在部、及び延在部から分岐した複数の第1配線部が形成されるように第1配線パターンを形成し、基板の開口側の端面にて隔壁に向かって二股状に分岐し、噴射チャンネルを挟むように延びる第2配線部が形成されるように第2配線パターンを形成することを特徴としている。
【0017】
なお、配線パターンは、後述するように、シルクスクリーンに所望の形状の配線パターンを予め形成して導電性レジストを塗する方法、又は凸版やオフセット印刷の技術を応用して形する方法であっても良い
【0018】
求項3に記載の発明では、配線パターン形成工程においては、第1配線部により開口が囲まれるように第1配線パターンを形成し、ダミーチャンネルの側縁に沿って第2配線部が配置された第2配線パターンを形成することを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明では、基板にカバー板が固着された状態であって配線パターン形成工程の前に、基板及びカバー板の開口側の端面を平面研磨することを特徴とする。
これにより、請求項4に記載の発明では、後述するように、基板及びカバー板の開口側の端面を平面状に揃えることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明では、インクジェットヘッドは、基板及びカバー板の端面のうち開口側の端面を覆うとともに、噴射チャンネルの位置に対応して形成された穴が形成された電気絶縁性の板材を具備しており、配線パターン形成工程の終了後、基板及びカバー板の開口側の端面に板材を固着することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、配線パターン形成工程においては、第1配線パターン及び第2配線パターンの形状に形成されたシルクスクリーンを、基板及びカバー板の端面のうち開口側の端面に重ねた状態で、導電性レジスト材の塗布を行なうことを特徴とする。
このように、シルクスクリーンに所望の形状の配線パターンを予め形成しておけば、導電性レジストを着実に塗布できる。
なお、請求項7に記載の発明では、第1配線パターンは、接地用の配線パターンであり、第2配線パターンは、電圧印加用の配線パターンであることを特徴としている
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
1は本発明を適用したインクジェットヘッド41の分解斜視図である。インクジェットヘッド41は、図1に示すように、複数の噴射チャンネル43およびその両側に隔壁61を隔てて形成されたダミーチャンネル45を有するアクチュエータ基板47と、各チャンネルの上面を覆うカバー板49と、インクの供給を受けるマニホールド51と、アクチュエータ基板47に固定した際に噴射チャンネル21の位置に整合する導入穴53が形成された目止めプレート55と、噴射チャンネル43内のインクを噴射するためのノズル穴57が形成されたノズル板59とを備えている。
なお、噴射チャンネル47及びダミーチャンネル45は、長手方向両端側に開口を有するように互いに平行に延びる略溝状に形成されており、以下、アクチュエータ基板47の端面のうち、噴射チャンネル47の長手方向一端側を後端面47bと呼び、長手方向他端側を前端面47aと呼び、噴射チャンネル47の噴射チャンネル47側、つまりカバー板49により覆われる面を上面47cと呼び、その反対側を下面47dと呼ぶ。また、カバー板49の端面のうち、噴射チャンネル47の長手方向一端側を後端面49bと呼ぶ。
因みに、実際のアクチュエータ基板47には噴射チャンネル43、ダミーチャンネル45はいずれも本図に示したよりも多数形成されているが、図示の便宜上、噴射チャンネル43は3列のみ、ダミーチャンネル45は3列の噴射チャンネル43に対応するもののみを示している。
【0022】
インクの供給の様子を示すと図2(a)のようになる。マニホールド51へと供給されたインクは、目止めプレート55の導入穴53を通って噴射チャンネル43に入り、ノズル穴57から噴射される。なお、ダミーチャンネル45に対応した箇所には導入穴53が形成されていないため、インクはダミーチャンネル45内に入ることはできない。本実施の形態では、ダミーチャンネル45も噴射チャンネル43と同様にアクチュエータ基板47の後端面47bに開口して形成され、従来の立ち上げ部23を有しないため、その立ち上げ部23の分だけアクチュエータ基板47の長さを短くすることができ、高価な圧電材料の使用を減らし安価に製造することができる。
【0023】
なお、噴射チャンネル43とダミーチャンネル45を隔てる隔壁61が、その高さ方向に積層した2つの圧電材料で形成されていること、噴射チャンネル43内の隔壁61には第1の電極65が、ダミーチャンネル45内の隔壁61には第2の電極67がそれぞれ形成され、第2の電極67は底面の溝68によって対向する隔壁61ごとに独立していることは、従来のアクチュエータ基板と同様である。
【0024】
第1の電極65および第2の電極67は、従来と同様にアクチュエータ基板47の全表面に導電層を被着して、アクチュエータ基板の上面47c、前後両端面47a、47bの導電層を平面研磨等により除去することにより形成してもよいが、上面47c、前後両端面47a、47bおよび下面47dに導電層が形成されないようにあらかじめマスク処理してメッキ、蒸着等により形成することもできる。そしてダミーチャンネル45の底面の導電層をレーザにより溝状に除去(溝68を加工)することによって、ダミーチャンネル45内の第2の電極67が隔壁ごとに分割される。
【0025】
なお、アクチュエータ基板の前後両端面47a、47bの導電層を平面研磨により除去するのは、アクチュエータ基板の上面47cの導電層を除去した後、その上面にカバー板49を接着した後で行なうことが望ましい。つまり、アクチュエータ基板の前後両端面47a、47bの平面研磨と同時にカバー板の前後両端面も平面研磨することで、両者の前後両端面を平面状に揃えられ、ノズル板59の接着や目止めプレート55の形成の際に、段差による隙間ができないからである。
【0026】
第1の電極65および第2の電極67に接続される配線パターン77、81は、アクチュエータ基板47とカバー板49の接合の後、アクチュエータ基板47の後端面47b及びカバー板49の後端面49bに形成される。
具体的には、図4に示すように接地用の配線パターン81は、カバー板の後端面49bにおいて、複数の噴射チャンネル43の並び方向と平行な方向に延びる延在部81a及び延在部81aから分岐して各噴射チャンネル43(アクチュエータ基板47)に向かって延びる接地配線部81bを有して構成されている。
そして、延在部81aから枝分かれした接地配線部81bは、アクチュエータ基板47の後端面47bにおいて各噴射チャンネル43の開口端を囲むようにして第1の電極65と接続している。なお、接地用の配線パターン81は、延在部81aの長手方向一端において、アクチュエータ基板47の下面47dに形成した接地用接続端子83と接続している。
また、電圧印加用の配線パターン77は、アクチュエータ基板47の後端面47bと下面47dとが交わる稜線47eから接地配線部81bを挟むように隔壁61に向かって延びて、ダミーチャンネル45内の各第2の電極67とそのダミーチャンネル45の側縁に沿って接続する印加配線部77aを有している。
そして、噴射チャンネル43を挟んで隣接する2つの電圧印加用の配線パターン77、つまり印加配線部77aは、稜線47e近傍にて相互につながって、下面47dに形成した電圧印加用接続端子79と接続している。
【0027】
図3は、上記配線パターン77、81の形成方法を示す。アクチュエータ基板47の上面にカバー板49を重ねてなるユニット69の後端面にシルクスクリーン71を重ねる。シルクスクリーン71には、電圧印加用の各配線パターン77を形成するための複数の透過パターン73と、接地用の配線パターン81を形成するための透過パターン75とが形成されている。本図では透過パターン73が通常のハッチング、透過パターン75が2重のハッチングで示されているが、実物は共にシルクスクリーンの絹目となっている。
【0028】
そしてこのシルクスクリーン71の上からペースト状の導電性レジストを載せ、これをスキージで透過パターン73を通して押し出し、後端面に転写し、硬化させる。なお、各透過パターン73の底辺は、ちょうど後端面47b・下面47d間の稜線に位置するようにされている。このようにして形成された配線パターン77、81は、それぞれ一端を第1および第2の電極65、67に、他端を接続端子79、83と接続する。
【0029】
接続端子79、83は、あらかじめ前記と同様に所定の透過パターンを有するシルクスクリーンを介して導電性材料を下面47dに塗布して形成してもよいが、従来例と同様にメッキ、蒸着等で付けられた導電層をレーザ加工等で分割して形成することもできる。シルクスクリーンを用いる場合、上記の配線パターン77、81を形成した後に、接続端子79、83を形成してもよい。
【0030】
このように、シルクスクリーン71を用いて後端面47bに配線パターン77、81を形成すれば、電極の引き回しを容易に行なうことができる。また、従来のインクジェットヘッド2のように連絡溝26b’を形成するための加工も不要となるため、加工量が削減され、経済的である。
【0031】
また、配線パターン77、81を、アクチュエータ基板47とカバー板49の両方に形成するので、これらを相互に干渉しあうことのないように余裕を持って配置することができる。この後、アクチュエータ基板47の上面にカバー板49を固着したユニット69を前および後端面に、ノズル板59、目止めプレート55が接着剤により固着される。後端面47b、49bの配線パターン77、81を覆って固着される目止めプレート55は、電気絶縁性の材料であることが望ましい。
【0032】
目止めプレート55、およびノズル板59は、公知のフォトレジスト法を用いて形成することができる。図5は、目止めプレート55を例にとってその形成方法を示す。この場合、まず、図5(a)に示すようにアクチュエータ基板47にカバー板49を固着したユニット69の後端面47b、49bに、上記の配線パターン77、81を覆って電気絶縁性のドライレジストフィルム55Aを重ね、圧力および熱を加え、固着する。その後、図5(b)に示すように、噴射チャンネル43の位置に対応する遮光部90aを有するマスクを重ね、ドライレジストフィルム55Aを平行光線により露光し、公知のように現像すると、未露光部分55Aが除去されて導入穴53が形成される。
【0033】
インクジェットヘッドの完成後、接続端子79、83には、従来と同様に制御および電源回路から延びる導線が接続される。そして図2(b)に示すように、インクを噴射しようとする噴射チャンネル43Bの両側の印加用電極67B、67Bに電圧を印加し、噴射チャンネル内の電極65を接地すると、その噴射チャンネル43Bが容積を拡大し、電圧の印加を停止すると、隔壁61が復帰してインクをノズル穴57から噴射するのは従来と同様である。
【0034】
以上、本発明の一実施の形態として、インクジェットヘッド41の製造方法について説明してきたが、本発明はこの実施の形態に何等限定されるものではなく様々な態様で実施しうる。
例えば、インクジェットヘッド41はカバー板49の片側にのみアクチュエータ基板47を配置するものであったが、従来のインクジェットヘッド2のようにカバー板49の両側に配置するものにしても良い。
【0035】
また、インクジェットヘッド2のように目止めプレートがなく代わりに立ち上げ部23を備えているインクジェットヘッドに適用しても良い。この場合には、後端面(マニホールド側の面)ではなく前端面(ノズル板側の面)に配線パターンを形成する。
【0036】
なお、立ち上げ部23がなく、インクジェットヘッド41と同様、ダミーチャンネル45の両端が共に開放したインクジェットヘッドにおいても、前端面に配線パターンを形成しても良い。また、配線パターンの内、一部はマニホールド側、残りはノズル板側に形成しても良い。
【0037】
また、配線パターン77、81の形成に、シルクスクリーン71を用いず、凸版やオフセット印刷の技術を応用しても良い。また、接続端子79、83は、カバー板49の上面に形成して、配線パターン77、81を図4の上下逆に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるインクジェットヘッド41の分解斜視図である。
【図2】 インクが噴射チャンネル43に供給される様子、および噴射される仕組みを示す説明図である。
【図3】 インクジェットヘッド41に配線パターンを形成する方法を示す説明図である。
【図4】 インクジェットヘッド41に形成された配線パターン77、81、79、83を示す説明図である。
【図5】 目止めプレート55を形成する方法を示す説明図である。
【図6】 従来のインクジェットヘッドの構造を例示する分解斜視図である。
【図7】 インクが噴射チャンネル21に供給されて噴射される様子を示す断面図である。
【図8】 インク噴射のメカニズムを示す説明図である。
【符号の説明】
2、41…インクジェットヘッド
10、10’、47…アクチュエータ基板
10a、10’a…前端面
10b、10’b、47b…後端面
10c…上面 10’d、47d…下面
21、43、43B…噴射チャンネル
22、45…ダミーチャンネル
23…立ち上げ部 24、61…隔壁
26a、65…第1の電極
26b、67…第2の電極
26b’…連絡溝
30、49…カバー板
31、51…マニホールド 35…溝
53…導入穴 55…目止めプレート
69…ユニット 71…シルクスクリーン
77、81…配線パターン

Claims (7)

  1. 少なくとも長手方向一端に開口を有する略溝状に形成され、インクを保持する複数の噴射チャンネル、及び前記噴射チャンネルの両側に隔壁を隔て略溝状に形成されたダミーチャンネルを有する基板と、
    前記基板に固着され、前記噴射チャンネル及び前記ダミーチャンネルを覆うカバー板と、
    前記隔壁において前記噴射チャンネル側の側面に形成された第1電極と、
    前記隔壁において前記ダミーチャンネル側の側面に形成された第2電極と、
    前記第1電極に接続する第1配線パターンと、
    前記第2電極に接続する第2配線パターンとを具備し、
    前記隔壁の少なくとも一部は、電圧が印加されたときに変形する圧電材料にて構成されているとともに、前記隔壁を変形させることにより前記噴射チャンネル内のインクを噴射させるインクジェットヘツドの製造方法であって、
    前記基板及び前記カバー板の前記開口側の端面に導電性レジスト材を塗布し、この導電性レジスト材を硬化させることにより、前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンを形成する配線パターン形成工程を備え、
    前記配線パターン形成工程においては、
    前記カバー板の前記開口側の端面から前記基板に向かって延びて前記第1電極に接続する複数の第1配線部が形成されるように前記第1配線パターンを形成し、
    前記基板における前記開口側の端面と前記カバー板に対して反対側に位置する面との稜線から前記第1配線部を挟むように前記隔壁に向かって延びて前記第電極に接続する複数の第2配線部が形成されるように前記第2配線パターンを形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記配線パターン形成工程においては、
    前記カバー板の前記開口側の端面に設けられ、前記複数の噴射チャンネルの並び方向と平行な方向に延びる延在部、及び前記延在部から分岐した前記複数の第1配線部が形成されるように前記第1配線パターンを形成し、
    前記基板の前記開口側の端面にて前記隔壁に向かって二股状に分岐し、前記噴射チャンネルを挟むように延びる前記第2配線部が形成されるように前記第2配線パターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記配線パターン形成工程においては、
    前記第1配線部により前記開口が囲まれるように前記第1配線パターンを形成し、
    前記ダミーチャンネルの側縁に沿って前記第2配線部が配置された前記第2配線パターンを形成することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記基板に前記カバー板が固着された状態であって前記配線パターン形成工程の前に、前記基板及び前記カバー板の前記開口側の端面を平面研磨することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記インクジェットヘッドは、前記基板及び前記カバー板の端面のうち前記開口側の端面を覆うとともに、前記噴射チャンネルの位置に対応して形成された穴が形成された電気絶縁性の板材を具備しており、
    前記配線パターン形成工程の終了後、前記基板及び前記カバー板の前記開口側の端面に前記板材を固着することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 前記配線パターン形成工程においては、
    前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンの形状に形成されたシルクスクリーンを、前記基板及び前記カバー板の端面のうち前記開口側の端面に重ねた状態で、前記導電性レジスト材の塗布を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェトヘツドの製造方法。
  7. 前記第1配線パターンは、接地用の配線パターンであり、前記第2配線パターンは、電圧印加用の配線パターンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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