JP4548182B2 - 抑屈リング、油空圧シリンダ - Google Patents

抑屈リング、油空圧シリンダ Download PDF

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Description

本発明は、油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させて使用される抑屈リング、この抑屈リングを備えた油空圧シリンダに関する。
図7(a)は従来の油圧シリンダの一例を示す要部縦断面図、(b)は(a)の概念的な使用態様図であり、この図7(a)は特許文献1に記載されたものである。
図7(a)はそのような単動型油圧シリンダの一例を示す要部縦断面図、(b)は(a)の概念的な使用態様図であり、
図7(a)の油圧シリンダ20は、ピストン軸16aとピストン16bからなるピストン体16、このピストン体16をスライド可能に収容するシリンダ17を備え、作動油は、ピストン16b側の供給口Pからシリンダ17内のヘッド側油室Rのみに供給される。
ピストン軸16aとシリンダ内壁17aとの間の空間は気室Aと称され、ここには作動油は供給されない。このような油圧シリンダ20は、単動型と称され、例えば、フォークリフトのフォークの昇降に用いられている。
ここで、油空圧シリンダ20のピストン軸16aとシリンダ内壁17aとの間の隙間が、ピストン軸16aの軸径及び軸長に比べて小さい場合に、図7(b)に示すように、このピストン軸16aへの座屈荷重(例えば、フォークへの大きな荷重)によるピストン軸16aの軸に直角な方向への撓みのために、ピストン軸16aの外周がシリンダ内壁17aに接触して接触音を発生させることがある。
このような接触音の発生は、油圧シリンダ20の強度上は問題にならないものであるが、運転者には異音として認識され、回避が望まれていた。
この接触音は、特に、この例のような、ピストン軸側に作動油が供給されない単動型シリンダの場合に発生しやすく、また、空圧シリンダの場合にも発生することがあった。
しかしながら、特許文献1においては、上記の問題自体が認識されていなかったし、また、他にも、この接触音の問題を解決しようとするものはなかった。
特開2001−200810号公報(第1図)
本発明は、上記問題を改善しようとするもので、ピストン軸とシリンダ内壁との接触によって生じる接触音を含め、ピストン軸の座屈による悪影響を抑制可能とする抑屈リング、これを備えた油空圧シリンダを提供することを目的としている。
本発明の抑屈リングは、油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させられる抑屈リングであって、該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸の移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁に転がり接触しながら移動し、弾性体で構成される複数の球状部とこの球状部を繋げている芯部とを備え、この球状部の外径は、該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間の隙間より大きく、この隙間に収容されて、該球状部の素材の弾性域の範囲内で縮んだ状態であり、該芯部は、球状部相互間の間隔を明けて保持し、該球状部と共回りするものであることを特徴とする。
ここで、抑屈リングとは、ピストン軸の座屈によって生じる悪影響、つまり、ピストン軸とシリンダ内壁の接触や、この接触による接触音の発生を抑制するリングという意味であり、抑屈体も同様の意味合いのものである。
本発明の油空圧シリンダは、かかる抑屈リングを備えたことを特徴とする。
本発明の抑屈リングは、油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させられ、該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸の移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁に転がり接触しながら移動するので、常に、ピストン軸とシリンダ内壁との間の軸方向中間位置に介在し、座屈荷重により、ピストン軸とシリンダ内壁が接触するのを回避して、その接触音を含め、ピストン軸の座屈による悪影響を抑制、回避する。
本発明の油空圧シリンダは、抑屈リングの効果をシリンダとして発揮する。
以下に、本発明の実施の形態(実施例)について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の抑屈リングの一例と、これを備えた油空圧シリンダを示すもので、(a)は、その抑屈リングの正面図、(b)は(a)の側面図、(c)〜(e)は(a)の抑屈リングを備えた油空圧シリンダの概念的な使用態様図である。
この抑屈リング5は、油空圧シリンダ10のピストン軸6aとシリンダ内壁7aの間に介在させられる抑屈リングであって、図1(c)に示されるように、該ピストン軸6aの外周と該シリンダ内壁7aとの間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸6aの移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁7aに転がり接触しながら移動することを特徴とする(図1(d))。
以下、より詳しく説明する。
抑屈リング5は、この例では、弾性体で構成され、球状のものを数珠のように繋げたものとなっており、この球状のものの外径Dは、油空圧シリンダ10のピストン軸6aとシリンダ内壁7aとの隙間Eより大きくなっている。
油空圧シリンダ10は、単動型であり、ピストン軸6aとピストン6bからなるピストン体6、このピストン体6をスライド可能に収容するシリンダ7を備え、作動油あるいは作動気体は、シリンダ7内のヘッド側油室Rのみに供給される。
ピストン軸6aとシリンダ内壁7aとの間の空間は気室Aであって、作動油あるいは作動気体は供給されない。なお、この油空圧シリンダ10の基本構成などは、従来例の油圧シリンダ20と同様であるので、詳細は省略する。
この抑屈リング5が、油空圧シリンダ10のピストン軸6aとシリンダ内壁7aの間に嵌められ、ピストン体6が最もヘッド側へ移動している状態が、図1(c)である。
抑屈リング5の球状部を5a、球状部5aを繋げている部分を芯部5bと名付けるが、この球状部5aの外径Dは、上述したように隙間Eより大きく、この隙間Eに収容されて、球状部5aの素材の弾性域の範囲内で縮んだ状態となっている。
この状態で、ピストン体6がボトム側に移動すると、図1(d)に示すように、球状部5aが該ピストン軸6aの外周と該シリンダ内壁7aとの間に挟まれて、双方に転がり接触しながら、また、芯部5bもその転がりを許可し、抑屈リング5としては、ボトム側に移動し、最終的には、図1(e)の状態となる。
ここで、ピストン体6の移動距離(ストローク)をL、抑屈リング5の移動距離をMとすると、詳しい証明は省略するが、距離Mは距離Lの半分になることが解っている。つまり、二つのスライド体の間にコロを介在させて、一方のスライド体を距離L動かした場合に、コロの移動距離Mは、距離Lの半分となるのである。
このことは、本願発明者による実験によっても立証されている。
こうして、この抑屈リング5は、従来例に示すような座屈荷重がピストン体6に作用した場合、その座屈荷重によってピストン軸6aがその軸に直角な方向に撓んだとしても、ピストン軸6aとシリンダ内壁7aの隙間に介在し、しかも、その距離Lの半分の距離Mの位置に介在して、効果的に両者の接触を回避させることができ、その接触音が生じないようにすることができる。
また、この抑屈リング5は、実際上はピストン軸6aとシリンダ内壁7aとの間で滑りを生じ、常に理想的な状態で転がるとはいえないが、使用中には、適宜、図1の(c)の状態となって、強制的にいわゆる初期状態にリセットされるので、このような滑りが抑屈リング5の転動移動の問題となることはない。
なお、このような抑屈リング5を備えた油空圧シリンダ10は、その効果をシリンダ10として発揮する。
図2(a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は本発明の抑屈リングの他例の正面図である。これより、既に説明した部分と同じ部分については、同じ符号を付して重複説明を省略する。また、同じ名称を付した部分は、同様の機能を発揮する部分であるとする。
図2(a)、(b)の抑屈リング5Aは、全体としてオーリング形状の弾性体で構成されているものである。
ここでの弾性体としては、ゴム(天然ゴム、合成ゴム)が好適であるが、弾性のある金属であっても、同様の弾性挙動、つまり、荷重方向に対して直角方向にも比較的に容易に変形可能という弾性挙動を示すように構成されたもの、例えば、コイルスプリングをドーナツ状としたものとすれば、用いることが可能である。
図2(c)の抑屈リング5Bは、同様に弾性体でオーリング形状ではあるが、その外周を等分するように、その円形断面の外径が小さくなるような細径部5c(もともとの径の部分を原径部5dとする。)が設けられている点が異なっている。
これらの抑屈リング5A、5Bも、図1の抑屈リング5と同様に、ピストン軸6aの外周とシリンダ内壁7aとの間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、ピストン軸6aの移動に伴い、該外周とシリンダ内壁7aに転がり接触しながら移動し、同様の効果を発揮することができる。
なお、抑屈リング5Bの細径部5cは、原径部5dが該外周と該シリンダ内壁7aに転がり接触しながら転動するのをより容易にするものと思われる。
図3(a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図、(c)〜(f)は本発明の抑屈リングの他例の正面図である。
図3(a)、(b)の抑屈リング5Cは、弾性体で構成され、ピストン軸6aの外周とシリンダ内壁7aとの間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態となる外径D′を持つ球状の抑屈体1と、この抑屈体が該ピストン軸6aの周りを取り巻くように、該抑屈体の軸中心を貫通する芯リング2とを備えている。
また、図3(b)に示すように、芯リング2を等分する位置には、球状体2aが固定され、この球状体2aとその近傍の芯リング2を所定の隙間をおいて囲むように、抑屈体1が設けられている。
球状体2aと抑屈体1との関係は、抑屈体1が芯リング2を軸として回転することは許すが、抑屈体1が芯リング2のリング方向に移動するのは規制されるという関係にある。
こうして、芯リング2には、抑屈体1相互間の距離が等しくなるように保持され、抑屈体1が芯リング2周りに回転可能とされている。
ここで、抑屈体1を構成する弾性体としては、ゴム(天然ゴム、合成ゴム)が好適である。
図3(c)の抑屈リング5Dは、その芯リング2Aは、上記のような球状体2aが固定されるものではなく、外周が平坦なリング状とされ、一方、抑屈体1Aもこれに対応して、単に、芯リング2Aを所定隙間をおいて回転可能に囲むように構成されている。
一方、球状体2aの代わりの位置決め手段として、抑屈体1A相互間の芯リング2Aには、この相互間距離を一定にするためのスペーサ4が外挿されている。
また、この例では、抑屈体1Aは、芯リング2Aを等分する位置に3個外挿されている。この個数は、これまでの例のように、4個であってもよく、この例のように最低限3個であってもよく、要は、ピストン軸6aがいずれの方向に撓んでも、シリンダ内壁7aとの接触を回避できるような位置にあるように配分されればよい。
具体的には、図3(d)の抑屈リング5Eでは抑屈体1Aは4つ、図3(e)の抑屈リング5Fでは抑屈体1Aは5つ、図3(f)の抑屈リング5Gでは抑屈体1Aは12個設けられている。
スペーサ4の長さ、個数は、適宜決められるものであり、図3(e)の抑屈リング5Fのように、抑屈体1A相互間に一つ入れてもよいし、図3(c)の抑屈リング5Dのように二つ入れてもよいし、所定の短寸のものを、抑屈体1A相互間の距離に合わせて複数個入れるようにしてもよい。
また、図3(f)の抑屈リング5Gのように、抑屈体1Aが多数芯リング2Aに外挿されている場合で、たとえ、抑屈体1Aが相互に隙間無くひっつきあっても、芯リング2Aの全周の3分の2以上を占める場合には、ピストン軸6aがいずれの方向に撓んでも、シリンダ内壁7aとの接触を回避できるので、スペーサ4は不要となる。
本発明で、抑屈体を芯リング周りに等分に設けるのは、特にその個数が少ない場合に、ピストン軸6aがいずれの方向に撓んでも、シリンダ内壁7aとの接触を回避できるようにするためである。
このような構成の抑屈リング5C、5D、5E、5F、5Gであっても、図1の抑屈リング5と同様に機能し、同様の効果を発揮する。
図4(a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図、(c)は本発明の抑屈リングの他例の正面図である。
図4(a)、(b)の抑屈リング5Hは、図3(a)の抑屈リング5Cに比べ、抑屈体1の部分は共通するが、その芯リング2Bに、抑屈体1以外に、抑屈体1の中間に介在され、剛性体からなり、抑屈体1がピストン6bとシリンダ7内壁の上壁に挟まれた際にその破壊域を越えて変形しないようする変形防止体3を更に備えている点が相違する。
具体的には、例えば、この変形防止体3の外径(有効外径)を、抑屈体1の弾性域より小さくかつ破壊域より大きいものとすると良い。また、その形状は、ここでは球状あるいは筒状としているが、これに限定されるものではない。
ここで、抑屈体1の弾性域より小さくかつ破壊域より大きい外径とは、抑屈体1と変形防止体3とを平行面間に挟み、その平行状態のままで同時に圧縮した際に、抑屈体1の弾性域では、この平行面の少なくとも一面と変形防止体3とは接触せず、弾性域をこえ、抑屈体1が圧縮されてつぶれてしまうような破壊域に達するまでには、この平行面の双方と変形防止体3とが接触する程度の外径をいう。
また、芯リング2Bは変形防止体3の軸中心を貫通し、変形防止体3はその相互間の距離が等しくなるように保持されている。具体的には、変形防止体3は、抑屈体1相互間の中間点の芯リング2Bに固定されている。
このような変形防止体3は、図1(e)に示した隙間Eに比べ小さい外径を持ち、ピストン軸6aの外周とシリンダ内壁7aとの間に填め込まれ、通常のピストン軸6aの移動の際には、この移動になんら影響を与えない。
一方、図1(c)の状態になった際、抑屈リング5Hは、ピストン6bとシリンダ7の内上壁との間に挟まれて、大きな荷重を受ける可能性があるが、その際に、この剛性体である変形防止体3が介在して、抑屈リング5Hがその弾性域以上の変形を受けて破損しないように、その変形を防止する効果を発揮する。
なおかつ、図1(d)、(e)の状態で、座屈荷重がかかり、抑屈体1がその弾性域で抑屈機能を発揮している際には、変形防止体3がピストン軸6a、シリンダ内壁7aに接触するようなことがなく、この変形防止体3Gが接触や、接触音の原因となることはない。
更に、この図1(d)、(e)の状態でも、抑屈体1がその弾性域を越えて変形しないようにする効果も発揮し得る。
なお、変形防止体3は、抑屈リング5Hに少なくとも1個備えられておれば、ピストン軸6aとシリンダ内壁7aとその内上壁の構造的位置関係は強固に守られているので、変形防止体3が1個であっても傾くようなことがなく、抑屈リング5Hの全周に渡って、抑屈体1の変形防止効果を発揮する。
したがって、上述のように、この変形防止体3を等間隔に複数個配置するのは、変形防止体3による変形防止効果が抑屈リングの全周により均等に発揮されるようにするためにはより望ましいからである。
なお、変形防止体3の大きさは、図1(e)に示した隙間Eよりは小さいが、抑屈体1の弾性域に含まれる大きさ、また、使用中にピストン軸6aの外周やシリンダ内壁7aに接触するような大きさであってもよい。
そのような接触を生じる場合には、変形防止体3の外周をピストン軸6aやシリンダ内壁7aより柔らかいもので耐摩耗性のあるもの、例えば、ゴムや高強度合成樹脂などをコーティングしておくと、この変形防止体3の接触、それによる音の発生の問題を解消することができる。
また、変形防止体3がピストン軸6aやシリンダ内壁7aに接触することが問題となる場合には、変形防止体3とピストン軸6aやシリンダ内壁7aとの間の隙間を調整して、双方に悪影響を与えない程度に常時接触させるという方法でも接触音の問題を解決することができる。
この抑屈リング5Hは、もとより、図1の抑屈リング5と同様の効果も発揮する。
図4(c)の抑屈リング5Iは、図4(a)の抑屈リング5Hに比べ、抑屈体1B、変形防止体3Aを備えている点は共通するが、抑屈体1B、変形防止体3Aの形状が球状ではなく筒状である点、また、芯リング2Cの形状が円形でなく、多角形状(具体的には八角形)となっている点が異なっている。
芯リング2Cには、抑屈体1Bの位置決めをするような球状体2a(図4(a)参照。)はなく、抑屈体1Bは芯リング2Cを所定の隙間をおいて、回転可能に取り囲む構成となっている。
変形防止体3Aは芯リング2Cに固定されている。芯リング2Cは、八角形状であり、それぞれの辺となる部分に各1個ずつの抑屈体1B、変形防止体3Aが順に交互にセットされている。
このような構成であっても、この抑屈リング5Iは、図1の抑屈リング5の効果に加え、図4(a)の抑屈リング5Hの効果も発揮する。
なお、抑屈体1Bと芯リング2Cとの間の所定の隙間は、抑屈体1Bが芯リング2Cを軸として回転はするが、抑屈体1Bがそれが嵌まっている芯リング2Cの辺からその隣の辺に移動することが出来ない程度の隙間となっている。したがって、抑屈体1Bは芯リング2Cの多角形の一辺上に位置決めされる。
また、この抑屈リング5Iで明示されたように、抑屈体の形状は、球状に限定されず、筒状であってもよい。変形防止体の形状は特に限定されるものではない。また、芯リングの形状も、円形に限定されず、多角形状であってもよく、また、円形と多角形の組み合わせであってもよい。
図5(a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図である。
この抑屈リング5Jは、図4(a)の抑屈リング5Hに比べ、抑屈体1、変形防止体3を備えている点は共通するが、芯リング2Dの形状が完全な円形でなく、その一部が欠損している点が異なっている。
具体的には、抑屈体1は円周を3等分する位置に3個設けられ、この内、一つの隣り合う抑屈体1間の芯リング2Dの部分が欠損している。
変形防止体3は、円周を2等分する位置であって、芯リング2Dの存在する部分に固定されている。変形防止体3と欠損側の抑屈体1との間の中心角は30度、変形防止体3と非欠損側の抑屈体1との間の中心角は90度となっている。
芯リング2Dは、その一部欠損した円形形状を保持し得る弾性体、具体的にはバネ鋼あるいは高強度合成樹脂などで構成され、図5(a)に矢印で示したしたように、その欠損部の幅を所定範囲で広げることができ、その力を外すと、元通りとなる。
このような抑屈リング5Jは、図1の抑屈リング5、図4(a)の抑屈リング5Hと同様の効果を発揮するのに加え、シリンダ軸6aの軸に直交する方向から、シリンダ軸6aに嵌めることができ、抑屈リング5Jを後付けする場合に、シリンダヘッド(図1のシリンダ7の両側端面の内ピストン軸6aを受けている部分をいう。通常のシリンダでは、この部分が、着脱可能となっている。)を取り外して、シリンダ7内部のピストン軸6a部分を露呈させるだけで嵌め込みでき、組み付け工数を減らすことが出来、便利が良い。
図6は、本発明の抑屈リングの他例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は(a)の要部拡大断面図、(c)は(a)の接合部を分離して直線状となった状態の正面図である。
この抑屈リング5Kは、芯リング2Eが接合部2bで、図6(a)のようにリング状に繋げたり、ここを分離して、図6(c)のように直線状とすることができるものであり、その他の点は、図3(d)の抑屈リング5Eに、図4(c)の変形防止体3Aを組み合わせたものとなっている。
接合部2bは、筒状であって、その内面の一方はネジ無し部2c、他方は雌ネジ部2dとなっている。ネジ無し部2cにはその中から脱落せず、回転は自由な外径の膨らみ部2eが収容され、これに芯リング2Eの一端が固定されている。
雌ネジ部2dには、ネジ膨らみ部2fの外周がネジ嵌合するようになっており、このネジ膨らみ部2fに芯リング2Eの他端が固定されている。
このような構成の接合部2bによれば、この接合部2bを膨らみ部2eに対して回転させることによってネジ膨らみ部2fをネジ嵌合収容し、反対に回転させることによってネジ膨らみ部2fをネジ嵌合から離脱させることができ、これにより、抑屈リング5Kを図6(a)のリング状態、図6(c)の直線状とすることができる。
このような抑屈リング5Kは、図3(d)の抑屈リング5E、図4(a)の抑屈リング5Hと同様の効果を発揮するのに加え、シリンダ軸6aの軸に直交する方向から、シリンダ軸6aに嵌めることができ、図5の抑屈リング5Jと同様の効果も発揮する。
なお、上記実施例から5では、抑屈リング5〜5K、芯リング2〜2E、抑屈体1〜1B、変形防止体3〜3A、スペーサ4の種々の例を示したが、これらの組み合わせは、ここに例示したものに限られず、それ以外の組み合わせも可能であり、その場合には、組み合わせの相乗的効果を発揮する。
また、抑屈リング5〜5K、上記種々の組み合わせの抑屈リングを備えた油空圧シリンダは、その抑屈リングの効果をシリンダとして発揮する。
また、抑屈リング、油空圧シリンダは、ピストン軸とシリンダ内壁の接触音を回避したいあらゆる産業分野に用いることができる。
本発明の抑屈リングの一例と、これを備えた油空圧シリンダを示すもので、(a)は、その抑屈リングの正面図、(b)は(a)の側面図、(c)〜(e)は(a)の抑屈リングを備えた油空圧シリンダの概念的な使用態様図 (a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は本発明の抑屈リングの他例の正面図 (a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図、(c)〜(f)は本発明の抑屈リングの他例の正面図 (a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図、(c)は本発明の抑屈リングの他例の正面図 (a)は本発明の抑屈リングの他例の正面図、(b)は(a)の要部断面図 本発明の抑屈リングの他例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は(a)の要部拡大断面図、(c)は(a)の接合部を分離して直線状となった状態の正面図 (a)は従来の油空圧シリンダの一例を示す要部縦断面図、(b)は(a)の概念的な使用態様図
符号の説明
1〜1B 抑屈体
2〜2E 芯リング
3、3A 変形防止体
4 スペーサ
5〜5K 抑屈リング
6 ピストン体
6a ピストン軸
6b ピストン
7 シリンダ
7a シリンダ内壁
10 油空圧シリンダ

Claims (6)

  1. 油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させられる抑屈リングであって、
    該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸の移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁に転がり接触しながら移動する抑屈リングであって、
    弾性体で構成される複数の球状部とこの球状部を繋げている芯部とを備え、この球状部の外径は、該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間の隙間より大きく、この隙間に収容されて、該球状部の素材の弾性域の範囲内で縮んだ状態であり、該芯部は、球状部相互間の間隔を明けて保持し、該球状部と共回りするものである抑屈リング。
  2. 油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させられる抑屈リングであって、
    該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸の移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁に転がり接触しながら移動する抑屈リングであって、全体としてオーリング形状の弾性体で構成されていることを特徴とする抑屈リング。
  3. 油空圧シリンダのピストン軸とシリンダ内壁の間に介在させられる抑屈リングであって、
    該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態で、該ピストン軸の移動に伴い、該外周と該シリンダ内壁に転がり接触しながら移動する抑屈リングであって、
    弾性体で構成され、該ピストン軸の外周と該シリンダ内壁との間に、その弾性域において圧縮状態に挟まれた状態となる外径を持つ球状あるいは筒状の抑屈体と、この抑屈体が該ピストン軸の周りを取り巻くように、該抑屈体の軸中心を貫通する芯リングとを備え、
    該抑屈体相互間の距離が等しくなるように保持され、該抑屈体が該芯リング周りに回転可能とされていることを特徴とする抑屈リング。
  4. 前記抑屈体の中間に介在され、剛性体からなり、該抑屈体が該ピストン軸の先端に備えられたピストンと該シリンダ内壁の上壁に挟まれた際にその破壊域を越えて変形しないようする変形防止体を更に少なくとも一つ備え、該芯リングは該変形防止体の軸中心を貫通していることを特徴とする請求項3記載の抑屈リング。
  5. 前記抑屈リング相互間、前記変形防止体相互間、前記抑屈リングと前記変形防止体相互間の間隔を維持するためのスペーサが、前記芯リングに外挿されていることを特徴とする請求項3または4記載の抑屈リング。
  6. 請求項1から5のいずれか記載の抑屈リングを備えたことを特徴とする油空圧シリンダ。
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