JP4547163B2 - アリールアミンの製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子材料用素材、例えば有機半導体素子における正電荷輸送材料、又はその中間体として有用なアリールアミン、特にトリアリールアミン又はジアリールアミンを高純度且つ低コストで製造する方法を提供するものである。
本発明はアリールアミン化合物を合成する際のウルマン縮合反応として分類される反応の範疇に含まれる。
ウルマン縮合反応は芳香族アミンを芳香族ハロゲン化合物、好ましくは芳香族ヨウ化化合物とを塩基及び銅触媒の存在下に反応させてアリールアミンを合成する方法であり、F.Ullmannによって発見された(非特許文献1参照)。この反応は一般的に反応時間が長く、しかも実用的なアリール化速度を達成するためには通常200℃以上の高温を必要とするため、原料の分解や生成物の酸化、不均化、二量化反応等によって副生成物が多く生成する。
これらの副生成物は目的化合物とイオン化電位やフロンティア軌道の電子密度分布が異なり、有機半導体素子における電気特性の低下を招くため、使用されるアリールアミン化合物は極めて高純度のものが要求される。例えば、正孔輸送材料の移動度に対する不純物の影響について、イオン化電位の小さな不純物の添加によりその正孔移動度が低下することが報告されている(非特許文献2〜4参照)。これは不純物が正孔トラップを形成することが原因と指摘されており、少なくとも生成物の酸化や2量化によって副生するイオン化電位の小さな不純物は可能な限り含まないことが高移動度を得るための条件となる。また、アリールアミン誘導体について中性ならびにカチオンラジカル状態でのフロンティア軌道の電子密度分布に偏りが小さい場合に高い移動度を示すという報告がされており(非特許文献5参照)、酸化によって生成した極性基を有する不純物の存在は電気特性低下の原因となる。そのため電子材料用素材中のこれらの副生成物は出来るだけ排除する必要があるが、その分離精製が非常に困難であり、再結晶やカラムクロマト法で繰り返し精製しなければならずコスト高となる課題があった。
ウルマン反応において、電気特性に悪影響を及ぼす副生成物を抑制する方法は従来報告されている。例えば、ハロゲン化芳香族化合物と大過剰の芳香族アミン化合物とを反応させてスチリル化合物やアリールアミン化合物を合成する方法(特許文献1〜2参照)、ハロゲン化芳香族化合物と芳香族アミン化合物とを反応させてフルオレン骨格を有するアリールアミン化合物を合成する際に、銅触媒の使用量を減量して副生成物を抑制する方法(特許文献3参照)、ハロゲン化芳香族化合物と芳香族アミン化合物とを銅紛触媒及び塩基の存在下で反応させてトリアリールアミン誘導体を合成する際に、不活性気体雰囲気と無機亜硫酸塩の併用により副生成物を抑制する方法(特許文献4参照)等提案されているが、いずれの場合も副生成物は抑制されるものの依然として着色性不純物や酸化物、分解物などが生成し、電子材料用素材又はその中間体として使用するには高度に精製する必要があった。
高純度のアリールアミン化合物を製造するためには、より低温で反応させることが好ましく、芳香族アミン化合物とヨウ素化芳香族化合物とを芳香族溶媒中、銅触媒と水酸化カリウムと第三級アミン化合物の共存下に120〜150℃で反応するトリアリールアミン化合物の製造方法が提案されている(特許文献5〜10参照)。しかし、これらの方法は低温においても反応は効率良く進行するが、収率と純度共に満足のいくものではなく、上記の課題は解決されていない。
また、低温でアリールアミン化合物を合成する別法としてはパラジウム触媒、ホスフィン化合物、塩基の共存下に塩素化芳香族化合物や臭素化芳香族化合物と、芳香族アミン化合物とを芳香族溶媒中、20〜140℃で反応させる方法(特許文献11〜15、非特許文献6〜9参照)が提案されているが、パラジウム化合物は非常に高価であり、反応後の分離回収にも難点があるため工業的に有利な製造方法とは言えず、また収率や純度も満足のいくものではなかった。
特開平9−258465号公報 特開平11−282180号公報 特開2000−178237号公報 特開2000−239235号公報 特開平9−323958号公報 特開平9−323959号公報 特開平10−212267号公報 特開平10−212268号公報 特開平10−212269号公報 特開平10−312073号公報 特開平10−139742号公報 特開平10−195031号公報 特開平10−310561号公報 特開平11−5769号公報 特開2002−275130号公報 "ヘミシェ べリッヒテ(Chemische Berichte)" 、1920年、36巻 p.2382 "ジャーナル オブ アプライド フィジックス(The Journal of Applied Physics)"、1972年 43巻 p.5033 "フィジカル レビュー レターズ(Physical Review Letters)"1976年 37巻 p.1360 "ジャーナル オブ フィジカル ケミストリー (The Journal of Physical Chemistry)" 、1984年 88巻 p.4714f 電子写真学会誌、1990年 29巻 4号 p.366 "アンゲバンテ ヘミィ インターナショナル イングリッシュ エディション(Angewante Chemie International English Ed.)"、1998年 37巻 p.2046 "ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサエティ (Journal of The American Chemical Society)"、1998年 120巻、p.9722 "ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(The Journal of Organic Chemistry)" 、1996年 61巻 p.1133 "テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters)" 、1995年 36巻21号 p.3609
本発明の目的はウルマン反応においてアリールアミン化合物を合成する際に電気特性に悪影響を及ぼす不純物を抑制することで、極めて高純度のアリールアミン、特にトリアリールアミン又はジアリールアミンを合成することができ、電子材料用又はその中間体としての使用に適する素材を低コストに製造する方法を提供することである。
すなわち、上記の目的は以下の方法によって達成される。
銅触媒および塩基存在下、下記群Aから選択される化合物の少なくとも1つを共存させて芳香族アミン化合物と芳香族ハロゲン化合物とを反応させることを特徴とするアリールアミンの製造方法。
群A:3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−(2−ヨードアセトアミド)2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−クロロアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−ヨードアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシベンゾエート フリーラジカル、2,3−ジフェニル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,2,3,3−テトラメチル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,3−ジアミノ−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、3−フェニル −1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2,2−ジブチル−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2−オキソ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、3−イミノ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、4−ブロモ−2−メチル−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−デシル−4−ヒドロキシ−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−フェノキシ−2−(tert−ブチル)−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−ブロモ−3−メトキシ−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、3−ヘキシル−2,2−ジメチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−エトキシホスホリル−2−メチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−(N−フェニルカルバモイル)−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2−シアノ−6−フェニル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル。
尚、本発明は特許請求の範囲に記載の構成を有するものであるが、以下、その他についても参考のため記載した。
銅触媒および塩基存在下、下記一般式(1)〜(4)で表わされる化合物の少なくとも
1つを共存させて芳香族アミン化合物と芳香族ハロゲン化合物とを反応させることを特徴
とするアリールアミンの製造方法。
Figure 0004547163
式中、R1、R3、R5は各々独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボニルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基、ホスホリル基、ヘテロ環残基を表わす。nおよびmが2以上である場合、各々のR3およびR5は同一でも異なってもよい。R2、R4はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環残基を表わす。n、mは1〜10の整数を表わす。同一炭素原子上に複数のR3またはR5が存在する場合、その2つの基で二重結合を形成してメチン基、オキソ基、イミノ基を表わしてもよいし、或いはその2つの基が連結してスピロ環を形成してもよい。A、Bはヘテロ環を表わす。
本発明の製造方法は、電子材料用素材、又はその中間体として有用なアリールアミン、特にトリアリールアミン又はジアリールアミン化合物を極めて高純度且つ低コストで製造することができ、高い実用性を有するものである。
本発明を更に詳細に説明する。
本発明はアリールアミン、特に電子材料用素材又はその中間体として有用な一群のトリアリールアミンもしくはジアリールアミンをウルマン縮合反応を用いて製造する際に、銅触媒と塩基、及び上記一般式(1)〜(4)の少なくとも1つを共存させて反応を行う新規な製造方法である。本発明者は従来のアリールアミン製造における課題を解決すべく検討を重ねた結果、上記一般式(1)〜(4)の共存下で反応させることによって従来提案されているアリールアミン合成法と比較し、酸化生成物やニ量化生成物などの副生成物を極めて高度に抑制できることを見出した。これらの化合物はウルマン反応中に反応系内で生成し得るスーパーオキシド、ヒドロペルオキシラジカル、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素など種々の活性酸素種を捕捉する作用をしていると考えられ、ここで合成されたアリールアミン化合物は酸化反応によって生成する電気特性の低下を招く極性基置換不純物やイオン化電位の低い不純物をほとんど含まないので、極めて容易な精製で電子材料用素材またはその中間体として使用することが出来る。
本発明で使用し得る一般式(1)〜(4)で表される化合物は単独または2種類以上組合せて使用することができる。
一般式(1)〜(4)で表わされる化合物において、R1〜R5が表わすアルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表わす。
R1〜R5が表わすアルケニル基とは、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘキサジエニル、ドデカトリエニル等の直鎖、分岐、または環状のアルケニル基を表わす。
R1〜R5が表わすアルキニル基とは、エチニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニルなどの直鎖、分岐または環状のアルキニル基を表わす。
R1〜R5が表わすアリール基とは、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントリル等の6〜10員の単環式または多環式アリール基を表わす。
R1、R3、R5が表わすアルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、オクタデシルオキシ等を表わす。
R1、R3、R5が表わすアリールオキシ基とは、フェノキシ、ナフチルオキシ等を表わす。
R1、R3、R5が表わすカルボニルオキシ基とは、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ等のアルキルカルボニルオキシ基;ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等のアリールカルボニルオキシ基を表わす。
R1、R3、R5が表わすカルボニル基とは、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル、バレリル、オクタノイル等のアルキルカルボニル基;ベンゾイル、ナフトイル等のアリールカルボニル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、n−デシルオキシカルボニル、n−ドデシルオキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等のアリールオキシカルボニル基を表わす。
R1、R3、R5が表わすホスホリル基とは、ホスホリル、メチルホスホリル、エチルホスホリル、プロピルホスホリル、オクチルホスホリル、フェニルホスホリル、メトキシホスホリル、エトキシホスホリル、ブトキシホスホリル、デシルオキシホスホリル、フェノキシホスホリル、ジメチルホスホリル、ジエチルホスホリル、ジヘキシルホスホリル、メチルブチルホスホリル、ジフェニルホスホリル、フェニルメチルホスホリル、ジメトキシホスホリル、ジエトキシホスホリル、ジドデシルオキシホスホリル、ジフェノキシホスホリル、フェノキシメトキシホスホリル等を表わす。
R1、R3、R5が表わすカルバモイル基とは、カルバモイル;N−メチルカルバモイル、N−(tert−ブチル)カルバモイル、N−ドデシルカルバモイル、N−オクタデシルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等のモノ置換カルバモイル基;N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジヘキシルカルバモイル、N,N−ジデシルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、N,N−ジフェニルカルバモイル、N−エチル−N−フェニルカルバモイル等のジ置換カルバモイル基を表わす。
R1、R3、R5が表わすアミノ基とは、アミノ;N−メチルアミノ、N−ブチルアミノ、N−ヘキシルアミノ、N−デシルアミノ、N−テトラデシルアミノ、N−オクタデシルアミノ、N−フェニルアミノ、N−ナフチルアミノ等のモノ置換アミノ基;N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジヘプチルアミノ、N,N−ジオクチルアミノ、N,N−ドデシルアミノ、N,N−オクタデシルアミノ、N,N−ジフェニルアミノ等のジ置換アミノ基を表わす。
R1〜R5が表わすヘテロ環残基とは、5〜10員の単環式またはニ環式の窒素、酸素および硫黄から選択される1〜4個の原子を含有するヘテロ環基を表わし、例えば、チオフェン、フラン、ピラン、ピリジン、ピロール、ピラジン、アゼピン、アゾシン、アゾニン、アゼシン、オキサゾール、チアゾール、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、トリアゾール、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、キノリン、イソキノリン、インドール、イソインドール、キノキサリン、フタラジン、キノリジン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、クロメン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等を表わす。
Aが表わすヘテロ環とは、2H−ピロール、1−ピロリン、2H−イミダゾール、1−イミダゾリン、ピリジン、2H−アゼピン、キノリン、イソキノリン等を表わす。
Bが表わすヘテロ環とは、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピラゾリジン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピペリジン、モルホリン等を表わす。
これらの基は更にアルキル基、アルコキシ基、アリール基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、スルホン酸基およびその塩などの置換基を有していてもよく、置換基は反応に関与しないものであれば特に限定されない。同一炭素原子上の2つの置換基がそれぞれ連結して形成するスピロ環としては、スピロシクロブチル、スピロシクロペンチル、スピロシクロヘキシル、スピロシクロオクチル基などのスピロシクロアルキル基が挙げられる。
以下に一般式(1)〜(4)で表される化合物の具体例を示すが、化合物はこれらに限定されない。
一般式(1)で示される化合物の具体例を以下に挙げる。
N−tert−ブチル−α−メチルニトロン、N−tert−ブチル−α−フェニルニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−メチルフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−メトキシフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ドデシロキシフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ニトロフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−シアノフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−クロロフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(2,4,6−トリメチルフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(2,4,6−トリメトキシフェニル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ピリジル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ピリジル−1−オキシド)ニトロン、N−デュリル−α−メチルニトロン等。
一般式(2)で示される化合物の具体例を以下に挙げる。
5,5−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド、5−n−プロピル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−メチル−5−n−ブチル−1−ピロリン N−オキシド、5−n−ヘキシル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−n−デシル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジ−n−プロピル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジイソプロピル−1−ピロリン N−オキシド、5−スピロシクロペンチル−1−ピロリン N−オキシド、5−カルボキシ−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、ソジウム 5−カルボキシ−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−メトキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−エトキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−iso−プロポキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−n−ブトキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−sec−ブトキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−ホスホリル−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−(ジメトキシホスホリル)−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−(ジエトキシホスホリル)−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−(メチルフェニルホスホリル)−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、5−(エトキシフェニルホスホリル)−5−メチル−1−ピロリン N−オキシド、4,5,5−トリメチル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジメチル−4−フェニル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジメチル−3−(2−エトキシカルボニルエチル)−1−ピロリン N−オキシド、3,3,5,5−テトラメチル−1−ピロリン N−オキシド、
3,3−ジエチル−5,5−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド、3,3−ジメチル−5−メチル−5−ヘプチル−1−ピロリン N−オキシド、3,3−ジメチル−5−メチル−5−ヘキサデシル−1−ピロリン N−オキシド、3,3−ジメチル−5−メチル−5−オクタデシル−1−ピロリン N−オキシド、3,3−ジメチル−5−メチル−5−ドデシル−1−ピロリン N−オキシド、5−スピロシクロペンチル−3,3−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド、5−オクタデシル−5,3,3−トリメチル−1−ピロリン N−オキシド、3,3,5,5−テトラメチル−4−エトキシカルボニル−1−ピロリン N−オキシド、5−n−ドデシル−3,3、5−トリメチル−4−エトキシカルボニル−1−ピロリン N−オキシド、5−フェニル−3,3、5−トリメチル−4−エトキシカルボニル−1−ピロリン N−オキシド、3,5−ビススピロシクロヘキシル−4−エトキシカルボニル−1−ピロリン N−オキシド、2,2,4−トリメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−エチル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−n−プロピル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−tert−ブチル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−フェニル−2H−イミダゾール 1−オキシド、4−カルボキシ−2,2−ジメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド、4−カルボキシ−2,2−ジメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド ナトリウム塩、4−カルボキシ−2,2−ジメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド カリウム塩、2,2−ジメチル−4−メトキシカルボニル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−エトキシカルボニル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−n−プロポキシカルボニル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2,2−ジメチル−4−tert−ブトキシカルボニル−2H−イミダゾール 1−オキシド、
2,2−ジプロピル−2H−ピロール N−オキシド、4−エトキシ−2,2−ジメチル−2H−ピロール N−オキシド、3−フェノキシ−2,2−ジブチル−2H−ピロール N−オキシド、3−フェニル−5,5−ジメチル−1−イミダゾリン N−オキシド、5−スピロヘキシル−3−メチル−1−イミダゾリン N−オキシド、4−ビニル−5−フェニル−1−イミダゾリン N−オキシド、3−シアノピリジン N−オキシド、4−トリフルオロメチルピリジン N−オキシド、3−ジメチルカルバモイルピリジン N−オキシド、2,6−ジクロロピリジン N−オキシド、4,5−ジメチル−2H−アゼピン N−オキシド、5−ジフェニルアミノ−2H−アゼピン N−オキシド、3−アセチルオキシ−2H−アゼピン N−オキシド、8−オクチルキノリン N−オキシド、4−カルボキシ−8−ヒドロキシキノリン N−オキシド、6−シアノキノリン N−オキシド、4−エチニル−8−フルオロキノリン N−オキシド、6,7−ジエチルイソキノリン N−オキシド、4−ヒドロキシメチルイソキノリン N−オキシド、5−カルバモイルイソキノリン N−オキシド等。
一般式(3)で示される化合物の具体例を以下に挙げる。
2−メチルニトロソプロパン、ニトロソベンゼン、4−tert−ブチルニトロソベンゼン、2,4,6−トリ−tert−ブチルニトロソベンゼン、2,4,6−トリメトキシニトロソベンゼン、2,4,6−トリメトキシカルボニルニトロソベンゼン、2,4,6−トリクロロニトロソベンゼン、2,4,6−トリフェニルニトロソベンゼン、2,4,6−トリニトロニトロソベンゼン、ソジウム 2,4−ジメチル−3−ニトロソベンゼンスルホネート、ソジウム 3,5−ジブロモ−4−ニトロソベンゼンスルホネート、ニトロソデュレン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロニトロソベンゼン等。
一般式(4)で示される化合物の具体例を以下に挙げる。
3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−(2−ヨードアセトアミド)2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−クロロアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−ヨードアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシベンゾエート フリーラジカル、
2,3−ジフェニル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,2,3,3−テトラメチル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,3−ジアミノ−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、3−フェニル −1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2,2−ジブチル−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2−オキソ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、3−イミノ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、4−ブロモ−2−メチル−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−デシル−4−ヒドロキシ−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−フェノキシ−2−(tert−ブチル)−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−ブロモ−3−メトキシ−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、3−ヘキシル−2,2−ジメチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−エトキシホスホリル−2−メチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−(N−フェニルカルバモイル)−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2−シアノ−6−フェニル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル等。
これらの化合物は公知の方法(例えば、J.Am.Chem.Soc.,57,2370(1935);J.Chem.Soc.C.,2094(1959)、同 1073(1969);J.Org.Chem.,36 3055(1971)、同 50 1532(1985)、同 51 4298(1986)、同 53 1566(1988);Can.J.Chem.,60 1514(1982);J.Med.Chem.,29 2439(1986)、同 31 428(1988)等)により合成可能であり、または購入可能なものはそのまま反応系に添加して使用できる。
これらの化合物の中でも、N−tert−ブチル−α−フェニルニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ピリジル−1−オキシド)ニトロン、5,5−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジメチル−4−フェニル−1−ピロリン N−オキシド、3,3,5,5−テトラメチル−1−ピロリン N−オキシド、2,2,4−トリメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド、2−メチルニトロソプロパン、ニトロソベンゼン、2,4,6−トリ−tert−ブチルニトロソベンゼン、3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−(2−ヨードアセトアミド)−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ 3−オキシド フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル等は市販されていて入手容易であるので好ましい。
その中でも更に好ましくは5,5−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド、5,5−ジメチル−4−フェニル−1−ピロリン N−オキシド、3,3,5,5−テトラメチル−1−ピロリン N−オキシド、3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカルである。
これらの添加剤は銅触媒1モルに対して0.01〜10.0モルの範囲で使用され、好ましくは0.1〜5.0モル、より好ましくは0.3〜3.0モルの範囲で使用される。添加剤の使用量が少ないと十分な不純物抑制効果が得られず、また添加剤の使用量が多いと新たな着色性不純物の生成原因となるので好ましくない。
本発明で使用する芳香族ハロゲン化合物は下記一般式(5)で表わされる化合物である。
Figure 0004547163
式中、Qは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わす。
q1は0〜5の整数を表わす。Raは複数ある場合は各々独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子または−L1−Rbで表される基を表わす。L1は二価の連結基を表わす。Rbはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、またはハロゲン原子を表わす。Ra、Rb、L1で表される基は各々置換基を有していてもよい。複数のRaによって更に環を形成してもよい。
式(5)で表される芳香族ハロゲン化合物は、より好ましくは下記一般式(6)または(7)で表わされる化合物である。
Figure 0004547163
式(6)および(7)中、Qは前記と同じ意味を表わす。Xは二価の連結基を表わし、q2が2以上の場合にはXは同じでも異なっていてもよい。Xは好ましくは−C(R20)(R21)−、酸素原子、硫黄原子、−N(R22)−、シクロアルキレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環残基、−N=N−、または−C(R20)=C(R21)−であり、更に好ましくは3〜10員のシクロアルキレン基、6〜10員の単環式または二環式のアリーレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基である。q2は0〜3の整数を表わし、q2が0の場合には単結合を表わす。R6〜R22は各々独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、またはハロゲン原子を表わす。R6〜R10もしくはR11〜R22における2つの基によって更に環を形成してもよい。
R11〜R22において、二価の連結基を介して式(7)で表わされる構造をもう1つ有していてもよい。この場合、複数の式(7)で表わされる構造において、両者の連結部位は同一でも異なっても良い。
一般式(6)、(7)において、R6〜R22は具体的には水素原子;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなどの直鎖、分岐または環状の炭素数1〜20のアルキル基;ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘキサジエニル、ドデカトリエニル等の直鎖、分岐、または環状の炭素数2〜20のアルケニル基;エチニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニル等の直鎖、分岐または環状の炭素数2〜20のアルキニル基;フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントリル等の単環式またはニ〜四環式アリール基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、オクタデシルオキシ等の炭素数1〜20のアルコキシ基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、N−フェニル−N−ナフチルアミノ等のジ置換アミノ基;ニトロ基;フリル、チエニル、ピリジル等のヘテロ環残基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表わす。好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ニトロ基である。また、二価の連結基としては、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキレン基(好ましくは3〜10員)、アリーレン基(好ましくは6〜10員)、二価のヘテロ環残基が好ましく挙げられ、この中でもシクロアルキレン基、アリーレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基が特に好ましい。
一般式(5)、(6)、(7)において、Ra、Rb、L1、R6〜R22は更に置換基を有してもよく、反応に関与しないものであれば特に制限されない。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等のアルキル基;ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘキサジエニル、ドデカトリエニル等のアルケニル基;エチニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニル等のアルキニル基;フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントリル等の単環式またはニ〜四環式アリール基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;ジメチルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、N−フェニル−N−ナフチルアミノ等のジ置換アミノ基;ニトロ基;フリル、チエニル、ピリジル等のヘテロ環残基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ニトロ基である。
また、複数のRa、R6〜R10もしくはR11〜R22における2つの基によって更に環を形成してもよい。具体的にはシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和環;シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどの部分飽和環;ベンゼン、ナフタレンなどの芳香環;ピロリジン、ピリジン、ピラン、オキソラン、チオラン、オキサン、チアンなどのヘテロ環が挙げられる。好ましくは飽和環、芳香環が挙げられる。
一般式(7)のXにおけるシクロアルキレン基とは具体的にはシクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン等を表わす。またアリーレン基とは具体的にはフェニレン、ナフチレン、アントリレン、フェナントリレン、ピレニレン等を表わす。
Qは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わし、好ましくは臭素原子、ヨウ素原子である。
本発明で使用する芳香族アミン化合物は好ましくは下記一般式(8)で表わされる化合物である。
Figure 0004547163
式(8)中、q3は0〜5の整数を表す。Rcは複数ある場合は各々独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子または−L2−Reで表される基を表わす。Rdは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子または−L2−Reで表される基を表わす。L2は二価の連結基を表わす。Reはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジ置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。Rc、Rd、Re、L2で表される基は各々置換基を有していてもよい。複数のRcによって更に環を形成してもよい。
本発明において使用される芳香族アミン化合物は、より好ましくは下記一般式(9)もしくは(10)で表わされる化合物である。
Figure 0004547163
式(9)および(10)中、Yは二価の連結基を表わし、q4が2以上の場合はYは同じでも異なっても良い。Yは好ましくは−C(R39)(R40)−、酸素原子、硫黄原子、−N(R41)−、シクロアルキレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環残基、−N=N−、または−C(R39)=C(R40)−であり、更に好ましくは3〜10員のシクロアルキレン基、6〜10員の単環式または二環式のアリーレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基である。q4は0〜3の整数を表わし、q4が0の場合は単結合を表わす。R23〜R41は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、またはハロゲン原子を表わす。また、R23〜R28もしくはR29〜R41において2つの基によって飽和環、不飽和環、複素環を形成してもよい。
R29〜R41において、二価の連結基を介して式(10)で表わされる構造をもう1つ有していてもよい。この場合、複数の式(10)で表わされる構造において、両者の連結部位は同一でも異なっても良い。
一般式(9)、(10)において、R23〜R41は具体的には水素原子;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなどの直鎖、分岐または環状の炭素数1〜20のアルキル基;ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘキサジエニル、ドデカトリエニル等の直鎖、分岐、または環状の炭素数2〜20のアルケニル基;エチニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニル等の直鎖、分岐または環状の炭素数2〜20のアルキニル基;フェニル、ナフチル等の単環式またはニ環式アリール基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、オクタデシルオキシ等の炭素数1〜20のアルコキシ基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;アミノ基;メチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、フェニルアミノ、ジメチルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、N−フェニル−N−ナフチルアミノ等の置換アミノ基;ニトロ基;フリル、チエニル、ピリジル等のヘテロ環残基を表わす。好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、置換アミノ基である。
一般式(8)、(9)、(10)において、Rc、Rd、Re、L2、R23〜R41は更に置換基を有してもよく、反応に関与しないものであれば特に制限されない。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等のアルキル基;ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘキサジエニル、ドデカトリエニル等のアルケニル基;エチニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、シクロデシニル等のアルキニル基;フェニル、ナフチル、フェナントレン、アントラセン等の単環式またはニ〜四環式アリール基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;アミノ基;メチルアミノ、n−ヘキシルアミノ、フェニルアミノ、ジメチルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、N−フェニル−N−ナフチルアミノ等の置換アミノ基;ニトロ基;フリル、チエニル、ピリジル等のヘテロ環残基が挙げられる。好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、ヘテロ環残基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、置換アミノ基である。また、二価の連結基としては、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキレン基(好ましくは3〜10員)、アリーレン基(好ましくは6〜10員)、二価のヘテロ環残基が好ましく挙げられ、この中でもシクロアルキレン基、アリーレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基が特に好ましい。
また、複数のRc、R23〜R28もしくはR29〜R41における2つの基によって更に環を形成してもよい。具体的にはシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和環;シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどの部分飽和環;ベンゼン、ナフタレンなどの芳香環;ピロリジン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アザシクロヘプタン、アザシクロヘプテン、アザシクロヘプタトリエン等、オキソラン、チオラン、オキサン、チアンなどのヘテロ環が挙げられる。好ましくは飽和環、芳香環が挙げられる。
一般式(10)のYにおけるシクロアルキレン基とは具体的にはシクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン等を表わす。またアリーレン基とは具体的にはフェニレン、ナフチレン、アントリレン、フェナントリレン、ピレニレン等を表わす。
芳香族アミン化合物の使用量は、芳香族アミン化合物および芳香族ハロゲン化合物の反応部位の数、反応温度、また芳香族ハロゲン化合物を基質兼溶媒として用いる場合等、個々の反応によって異なるが、例えば芳香族ハロゲン化合物1モルに対し、通常0.1〜20モル、好ましくは0.3〜10モルである。
本発明で使用される銅触媒としては、特に制限されるものではなく、ウルマン縮合反応で通常使用される触媒を用いることができる。例えば銅粉、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、沃化銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、水酸化第二銅等が挙げられ、好ましくは塩化銅、臭化銅、沃化銅、硫酸銅である。これらの銅触媒の使用量は芳香族ハロゲン化合物1モルに対して通常0.001〜0.4モル、好ましくは0.005〜0.3モル、更に好ましくは0.01〜0.2モルである。
また必要に応じてヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム等の助触媒を添加することもできる。これらの助触媒を添加する場合、その使用量は芳香族ハロゲン化合物1モルに対して0.001〜0.4モル、好ましくは0.005〜0.3モル、更に好ましくは0.01〜0.2モルである。
更に、状況に応じて下記一般式(11)〜(13)で表わされる有機塩の少なくとも1種を反応系に添加してもよい。これら有機塩の添加により、反応が不活性化されやすい電子供与性基を有する芳香族ハロゲン化合物でも効率よく反応が進行し、また芳香族ハロゲン化合物の中でも安価な塩化物や臭化物を用いることができる。
Figure 0004547163
式(11)〜(13)中、Aは窒素原子、リン原子、ヒ素原子、アンチモン原子を示す。R42〜R58は同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボニル基、スルホニル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、ヘテロ環残基、ハロゲン原子を表す。ただし、R42、R48、R53、R55〜R58は水素原子であってはならない。R49とR51とで二重結合を形成してもよく、またR42〜R47及びR48〜R54のそれぞれの中の結合し得る2つの置換基が結合して環を形成してもよい。mは1または2を表す。mが2の場合はR43〜R47のいずれかが連結基を表し、連結する二つにおいてそれぞれの連結部位は異なってもよい。X-は任意の陰イオンを示す。
これらの有機塩の中でも、好ましくはホスホニウム塩、アルソニウム塩、またはスチボニウム塩であり、これらを添加した場合には顕著な反応促進効果が得られ、高収率、且つ高純度のアリールアミン化合物を得ることができる。これらの中でも更に好ましくは、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルアルソニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアルソニウムブロマイド、トリフェニルメチルアルソニウムアイオダイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)アルソニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(2,4,6−トリメチルフェニル)アルソニウムテトラフルオロボレート、トリス(3−メチルフェニル)(フェニル)アルソニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルスチボニウムブロマイド、テトラフェニルスチボニウムブロマイド、トリフェニルメチルスチボニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルスチボニウムハイドロオキサイド、トリフェニル(2−メチルフェニル)スチボニウムパークロレート、トリス(4−メチルフェニル)(メチル)スチボニウムヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。上記の中で、ホスホニウム塩がより安価で毒性も少ないので特に好ましい。
これらの有機塩は、含有銅触媒1モルに対し0.05〜5.00モルの範囲で使用されることが好ましく、より好ましくは0.40〜2.00モル、更に好ましくは0.60〜1.20モルの範囲で使用される。有機塩の使用量を上記範囲とすることにより十分な反応促進効果が得られ、且つ反応速度の低下や不純物の増加を抑制できる。
本発明において使用される塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸化物、燐酸三リチウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム等のアルカリ金属燐酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。上記中アルカリ金属アルコキシドは反応系にそのまま添加するか、またはアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属等とアルコールから調製して使用してもよい。これらの塩基のなかで好ましくはアルカリ金属炭酸化物、アルカリ金属アルコキシドである。
これらの塩基は芳香族アミン化合物に対して1.0〜4.0当量、好ましくは1.1〜3.0当量、更に好ましくは1.2〜2.0当量使用される。
本発明の製造方法においては、反応溶媒を使用しなくても良いが、必要に応じて芳香族化合物もしくは脂肪族化合物を反応溶媒として用いることができる。具体的には1気圧において100℃以上の沸点を有する以下の溶媒が挙げられる。
(i)ハロゲン化されてもよい芳香族炭化水素化合物:トルエン、キシレン、メシチレン、デュレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、ジフェニルメタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等。
(ii)環骨格がジヒドロ化、テトラヒドロ化、ヘキサヒドロ化、オクタヒドロ化、デカヒドロ化等、部分的に水素添加された水素化芳香族炭化水素化合物:1,4−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、9,10−ジヒドロアントラセン、9,10−ジヒドロフェナントレン、4,5,9,10−テトラヒドロピレン、1,2,3,6,7,8−ヘキサヒドロピレン、ドデカヒドロトリフェニレン等。
(iii)飽和脂肪族化合物:オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、2−メチルドデカン、4−エチルウンデカン、テトラデカン、ペンタデカン、3,3−ジメチルトリデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、2−メチル−4−エチルテトラデカン等。
(iv)不飽和脂肪族化合物:2−ヘプチン、3−ヘプチン、2−オクテン、3−ノネン、1−デシン、1−ウンデセン、4−ドデセン、3,3−ジメチル−1−デセン、1,3,5−ドデカトリエン、5−トリデセン、3−メチル−4−エチル−2−デセン、1−ドデシン、3−ドデセン−1−イン、1−トリデシン、5,5−ジメチル−3−ウンデセン−1−イン、5−エチニル−1,3−ドデカジエン等や、オシメン、ミルセン、スクアレン等。
(v)飽和脂環式化合物:ジシクロヘキシル、デカヒドロナフタレン、ドデカヒドロフルオレン等。
(vi)不飽和脂環式化合物:α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、(+)−α−フェランドレン、(−)−β−フェランドレン、(−)−1−p−メンテン、(+)−3−メンテン、ジペンテン、(+)−リモネン、(+)−サビネン、(+)−α−ピネン、(+)−β−ピネン、(−)−β−カジネン、(−)−β−カリオフィレン、(−)−β−サンタレン、(−)−α−セドレン、(+)−β−セリネン、(−)−β−ビサボレン、α−フムレン等。
上記の溶媒のなかでも、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等のアルキルベンゼンや、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、フェランドレン、テルピノレン等のテルペンが好ましい。これらの溶媒を用いた場合は不純物生成の抑制効果が向上し、高収率で高純度なアリールアミンを製造することができる。
これら芳香族化合物及び脂肪族化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて溶媒として使用することができる。これらの反応溶媒を使用する場合は、通常原料の芳香族ハロゲン化合物1モルに対して100〜1000mlの割合で使用される。
本発明における反応温度は80〜250℃の範囲である。使用する芳香族ハロゲン化合物が塩素化合物、臭素化合物の場合には、反応時間は反応条件より異なるが、通常1〜12時間程度である。使用する芳香族ハロゲン化合物がヨウ素化合物の場合には、80〜130℃の反応温度で非常に効率良く反応が進行し、その場合の反応時間は使用する原料と添加する有機塩により異なるが、通常1〜3時間程度である。
本発明における反応時の圧力は常圧でも十分に反応が進行し不純物を抑制することができるが、状況に応じて減圧条件で行ってもよい。減圧度はコスト等を勘案して適宜設定でき、微減圧でも効果は得られるが、通常80kPa以下で行うことがより好ましい。減圧度が過度に高くないことが反応中に留出してくる使用原料を捕捉する上で好ましく、反応中の減圧度は5kPa以上あることが好ましい。反応中の減圧度の好ましい範囲は70〜10kPaであり、更に好ましくは60〜10kPaである。反応溶媒を用いる場合には反応溶媒が留去しない減圧度が選択されるか、または溶媒を還流させながら反応がおこなわれる減圧度が選択される。
また本発明では、反応時に不活性ガスを導入することも、副生成物の生成をさらに防止するので好ましい。不活性ガスは例えば、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を用いることが出来るが、この中でも安価な窒素ガスが好ましい。不活性ガスを導入する際には常温において反応系内を不活性ガスで十分に置換した後、不活性ガスを導入しながら反応を行うことが好ましい。反応系内の不活性ガスによる置換は、通常反応系内を8kPa以下、より好ましくは4kPa以下、更に好ましくは2kPa以下に減圧した後、不活性ガスで常圧まで戻す操作を繰り返して行われる。不活性ガスは反応器の下部より導入しながら反応させることがより好ましい。
反応器内の残留酸素は5%以下、好ましくは1%以下、更に好ましくは0.1%以下で反応させることが好ましい。
本発明で合成され得るアリールアミン類の具体例を下記に示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 0004547163
Figure 0004547163
Figure 0004547163
Figure 0004547163
Figure 0004547163
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Figure 0004547163
Figure 0004547163
Figure 0004547163
Figure 0004547163

次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお純度の評価は高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略記する)によった。以下、実施例1〜7、11、12、16は参考例と読み替える。
(実施例1)
N,N’−ジフェニル− N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(p−ターフェニル)−4,4’−ジアミン(I−13)の合成
N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミン13.5g(73.9mmol)、4,4’’−ジヨード−1,1’:4’,1’’−ターフェニル11.9g(24.6mmol)、炭酸カリウム27.2g(197.0mmol)、硫酸銅5水和物1.0g(4.0mmol)、5,5−ジメチル−4−フェニル−1−ピロリン N−オキシド3.80g(20.0mmol)を混合し、窒素雰囲気下において230〜240℃で2時間反応した。反応後、トルエン25mlと水50mlを添加し分液後、水洗して有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、トルエンを減圧濃縮して酢酸エチル28ml添加し冷却晶析後濾別して、白色粗結晶として目的化合物(I−13)を13.7g(収率93.8%)得た。融点189〜190℃ HPLC含量(カラム:GL Science Inertsil ODS−3)、溶離液:アセトニトリル/水(V/V=80/20)、検出UV:300nm、流量:1.0ml/min)は99.2%であった。また不純物は、極性基を有する酸化生成物Aが0.008%、及び着色性酸化生成物Bが0.019%、イオン化電位の小さなニ量化生成物C及びDはともに0%であった。
(実施例2〜6)
実施例1において、銅触媒に対する添加剤のモル比を変えた以外は実施例1と同様の方法で合成を行った。
(比較例1)
実施例1において添加剤を使用しない以外は実施例1と同様の方法で合成を行った。
実施例1〜6および比較例1の結果を表1に示す。
Figure 0004547163
(実施例7)
4,4’,4’’−トリス(N,N−フェニル−m−トリルアミノ)トリフェニルアミン(I−35)の合成
4,4’,4’’−トリヨードトリフェニルアミン10.6g(17.0mmol)、N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミン18.7g(102mmol)、水酸化カリウム5.7g(102mmol)、臭化第一銅1.46g(10.2mmol)、5,5−ジメチル−1−ピロリン N−オキシド1.15g(10.2mmol)、テルピノレン10mlを混合し、窒素雰囲気下115〜125℃で6時間反応した。反応後、減圧濃縮して反応溶媒を留去しトルエン70ml、水40mlを添加して分液した。有機層にメタノール70mlを添加して冷却晶析し、淡黄色粗結晶として目的化合物(I−35)を11.5g(収率85.8%)得た。融点204〜205℃ HPLC含量(カラム:ODS−80TM、溶離液:メタノール/テトラヒドロフラン(V/V=95/5)、緩衝剤:トリエチルアミン、リン酸各0.2%、検出UV:254nm、流量:1.0ml/min)は99.6%であった。また不純物は、極性基を有する酸化生成物Eが0.003%、及び酸化生成物Fが0.001%、イオン化電位の小さなニ量化生成物G及びニ量化生成物Hはともに0%であった。
(実施例8〜11)
実施例7の添加剤を変えた以外は実施例7と同様の方法で合成を行った。
実施例7〜11および比較例2の結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例7において添加剤を使用しない以外は実施例7と同様の方法で合成を行った。
Figure 0004547163
(実施例12)
9−フェニルカルバゾール(例示化合物II−1)の合成
カルバゾール16.47g(98.52mmol)、ブロモベンゼン31.0g(197.04mmol)、水酸化カリウム5.53g(98.52mmol)、塩化第一銅0.4g(8.0mmol)、2,2,4−トリメチル−2H−イミダゾール 1−オキシド10.1g(80.0mmol)を混合し、窒素雰囲気下、115〜125℃で留出してくるブロモベンゼンを反応系内に戻しながら6時間反応した。反応後、トルエン50mlと水100mlを添加して分液し、水洗して有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、トルエンを減圧濃縮してメタノール352mlを添加して晶析し、白色粗結晶として目的化合物(II−1)を22.6g(収率94.5%)得た。融点96〜97℃。HPLC含量(カラム:ODS−80TM、溶離液:アセトニトリル/水(V/V=65/35)、緩衝剤:トリエチルアミン、酢酸各0.1%、検出UV:254nm、流量:1.0ml/min)は99.8%であった。また含有する不純物は、イオン化電位の小さなニ量化生成物I及びニ量化生成物Jがともに0%であった。
(実施例13〜16)
実施例12の添加剤を変えた以外は実施例12と同様の方法で合成を行った。
(比較例3)
実施例12において添加剤を使用しない以外は実施例12と同様の方法で合成を行った。実施例12〜16および比較例3の結果を表3に示す。
Figure 0004547163
表1〜表3の結果より、添加剤の共存下で反応を行った場合には電気特性の低下を招く電子密度分布の異なる副生成物やイオン化電位の小さな副生成物が高度に抑制され、極めて高純度なアリールアミンを合成できることが判る。また、表1から添加剤の使用量が多いほど不純物の抑制効果は高く、不純物抑制効果は添加剤の作用と密接に関係していることが判る。

Claims (1)

  1. 銅触媒および塩基存在下、下記群Aから選択される化合物の少なくとも1つを共存させて芳香族アミン化合物と芳香族ハロゲン化合物とを反応させることを特徴とするアリールアミンの製造方法。
    群A:3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−アミノメチル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−(2−ヨードアセトアミド)2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、4−フェニル−2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリン−1−イルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−クロロアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−(2−ヨードアセトアミド)−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシベンゾエート フリーラジカル、2,3−ジフェニル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,2,3,3−テトラメチル−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、2,3−ジアミノ−1−アジリジニルオキシ フリーラジカル、3−フェニル −1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2,2−ジブチル−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、2−オキソ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、3−イミノ−1−アゼチジニルオキシ フリーラジカル、4−ブロモ−2−メチル−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−デシル−4−ヒドロキシ−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−フェノキシ−2−(tert−ブチル)−1−ピラゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−ブロモ−3−メトキシ−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、3−ヘキシル−2,2−ジメチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、4−エトキシホスホリル−2−メチル−1−イミダゾリジニルオキシ フリーラジカル、2−(N−フェニルカルバモイル)−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2−シアノ−6−フェニル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−1−モルホリニルオキシ フリーラジカル。
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