JP4545314B2 - アルカリセル用エンドキャップアセンブリ - Google Patents
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Description
この発明は、小さな直径のアルカリ電気化学セル(電池)をシール(封止)するためのエンドキャップアセンブリに係り、特に、AAAA(LR61)サイズのアルカリセルに関する。この発明は、セルの内部からガスが逃げ出すのを許容するエンドキャップアセンブリ内に設けられた破裂可能装置に関する。
【0002】
従来のアルカリ電気化学セルは、開口端部を有する円筒形のハウジングにより形成されている。このハウジングは、最初は拡張された開口端部を有するように形成されている。セルの中身が充填された後に、このハウジングの縁をエンドキャップアセンブリの縁の上に襞を作りながら重ね合わせて緊密な封止をするためにアセンブリの周りで半径方向にハウジング押しつけることにより、セルが封鎖されている。このエンドキャップアセンブリは、露出された端子エンドキャップ板と、前記ハウジングの開口端部でプラグを形成すると共に端子エンドキャップ板をセルハウジングから絶縁する具体的にはプラスチックの絶縁部材とを備えている。アルカリセルの設計に関連する問題は、時間的に特定のあるとき、通常はセルの有用な容量を完全に使い果たしたときの前後に放出を続けるガスを生成することに関するセルの傾向である。アルカリセルは、例えば米国特許第3,617,386号に説明されているように、エンドキャップアセンブリ内の例えば隔壁(ダイヤフラム)や膜(メンブレン)などの破裂可能な部材を従来備えている。このようなダイヤフラムやメンブレンは、セル内のガス圧が所定のレベルを超えたときに破裂するように設計されている。エンドキャップアセンブリは、ダイヤフラムまたはメンブレンが破裂したときに、ガスを逃がすための通気孔を備えていても良い。米国特許第3,617,386号に開示されているエンドキャップアセンブリは、破裂可能な部材の上方にかなりの自由空間を有しており、この空間が活性剤のためにセル内で利用可能な空間の量(容積)を低減させている。
【0003】
緊密な封止を提供するため、アルカリセルは、プラスチックの絶縁部材内の空洞(キャビティ)内に挿入された金属補強ディスクを備えるエンドキャップアセンブリを有している。この金属補強ディスクは、エンドキャップアセンブリがその周りでセルハウジングを襞により止めている間に、放射状の高圧縮力に耐えることを保証する、米国特許第5,532,081号または第5,080,985号に示された渦巻き状の表面を有するようにしても良い。このような補強ディスクは、襞を形成している間に与えられる高い放射力を許容する。このことは、全ての場合におけるエンドキャップセンブリの周囲の緊密な機械的な封止という結果になる。襞を形成している間の付加的な援助を提供するために、端子エンドキャップの周縁が、米国特許第5,080,985号に示されるようなプラスチック絶縁部材内の空洞内に配置されるようにしても良い。しかしながら、このような設計は、特に非常に小さなセルに対して加えられたならば、セル内の付加的な空間を占有してしまったり、成形加工の複雑さを目立って増加させたりする可能性を有している。
【0004】
米国特許第4,670,362号は、アルカリセル用の円筒状のケーシングの開口端部内に緊密に適合されたプラスチック絶縁ディスクを開示している。この開示された絶縁ディスクはナイロンを含んでいない。この引用文献に開示された絶縁ディスクは、例えばAAAAアルカリセルのような非常に小さいサイズのセルに適用することを予定していない。この開示された緊密な適合を有する絶縁ディスクを、円筒状のケーシングの開口端部内に挿入するためには、付加的な力が必要となる。絶縁ディスクの挿入のために必要とされる如何なる付加的な力も、例えばAAAAサイズのアルカリセルのような非常に小さなセルを取り扱うことの困難さを理由にして、このような小さな径のセルを封止する際には不利なこととなる。
【0005】
破裂可能な通気膜は、全体としてはエンドキャップアセンブリ内に設けられたプラスチック絶縁部材の一部分として形成されていても良い。このような通気膜は、米国特許第4,537,841号に示されているように、具体的には円形の形状である。この引用文献に開示されているように、破裂可能膜は、全体としてはプラスチック絶縁部材の薄い部分として形成されていても良い。破裂可能膜はまた米国特許第5,080,985号に開示されているように、溝が形成された、または、環状構造で形成するようにしても良い。
【0006】
金属補強ディスクを用いずに、またはハウジング内に占有されたエンドキャップ板を用いることなしに、より大きなセルの封止よりもAAAAサイズのセルの封止におけるハウジングの開口端部でのセルハウジングの半径方向の要求された圧力を得ることはより困難なことである。1つには、このことは例えばAAAAサイズのセルのような非常に小さな直径のアルカリセルであるからであり、ハウジングが最初に形成されたときに、開口端部を広げるなどのハウジングの開口端部への処理を行なうことがより困難になるからである。
【0007】
AAAAアルカリセル用のエンドキャップアセンブリの設計に伴って関連付けられる他の問題は、セルをシールするために用いられるプラスチック絶縁ディスクはいかなるものであっても小さなセルの直径にしたがって非常に小さな直径とする必要性があるということである。このようなディスクは非常に小さなものであるから、大きなサイズのセル用のプラスチック絶縁ディスクよりも、よりひび割れし易い傾向にある。
【0008】
【発明の概要】
この発明は、好ましくは小さな直径の円筒状のアルカリセル用の、エンドキャップアセンブリを指向するものである。エンドキャップアセンブリは、セル用のハウジングの開口端部内に挿入される。この発明は、好ましくはAAAサイズのセルよりも小さな直径(約10ミリメートルより小さい、より好ましくは約7から9ミリメートルの直径の)の円筒状のアルカリセル用の、エンドキャップアセンブリを指向するものである。1つの好適な実施形態において、本発明は、AAAA(4A)セル(IEC―International Electrictechnical Committee/国際電気標準会議―記号表示「LR61」セル)用のエンドキャップアセンブリを指向するものである。このようなセルは、約7.7から8.3ミリメートルの直径と、約41.5から42.5ミリメートルの長さを有している。
【0009】
非常に小さな円筒状のアルカリセル用、すなわちAAAセルハウジングの直径よりも小さな直径、特にAAAA(LR61)セルハウジング用の直径の円筒状のセルハウジングを有するセル用には、金属補助ディスクまたはセルハウジング内端子エンドキャップ板の如何なる部分をも含まない充分に緊密なシールが与えられていても良い。特に、セルハウジング内の何れの箇所にも、メタル補助ディスク(それが平坦であろうと畳み込まれていようと何れにも拘わらず)を用いる必要がないことは決定されている。その代わり、充分に緊密なシールが、セルハウジングの開口端部における只1つのシール部材、すなわち単一のプラスチック絶縁ディスク(その中に挿通されたカレントコレクタを有する)を用いることにより、例えばAAAA(LR61)セルのような小さな円筒状アルカリセル用に提供されていても良い。この単一のプラスチックシール部材は、セルが襞を有している間充分な補助を提供し、緊密なシール力を発生する。もちろん、このような単一のプラスチック絶縁ディスクがより大きなセルサイズに用いられる可能性がないということは言うべきことではない。
【0010】
この発明に係るエンドキャップアセンブリは、プラスチック絶縁シールディスクと、端子エンドキャップと、細長いカレントコレクタとを備えている。このシールディスクは、好ましくはナイロン66またはナイロン612により、より好ましくはナイロン612により構成されている。エンドキャップアセンブリは、エンドキャップの下側に設けられる絶縁ワッシャを備えていても良い。この絶縁シールディスクはそれを貫通する中央透孔を伴いかつボスを形成する厚い中心部と、前記ボスより放射状に延長されて一体的に形成された中間領域と、一体的に形成された周縁とを有している。絶縁シールディスクの中間領域は、破裂可能膜を形成する少なくとも1つの薄くなった領域を有している。この破裂可能膜は、好ましくは円形の島構成の形状となっているが、例えば楕円形、矩形、平行6面体、多角形、または、直線状または弓状の溝を有するような他の構成であっても良い。セルにおけるガスの圧力が所定のレベルに達した場合に、膜(membrane)は破裂する。
【0011】
このエンドキャップアセンブリは、好ましくはAAAAサイズのアルカリセルのような小さなセルの円筒状のハウジングの開口端部に絶縁ディスクを挿入することによって形成されている。絶縁ディスクの周縁の外側表面の一部分は、ハウジングの開口端部側のハウジング表面で円周上の刻み目(ビーズ部―玉縁―)に対して置かれている。この絶縁ディスクは、ハウジングの周縁を絶縁ディスクの周縁上で襞寄せすることにより(エンドキャップアセンブリの上端から縦位置で)その位置を保持されている。絶縁ワッシャが、絶縁ディスク上に配置されていても良く、これにより絶縁ワッシャの周縁はセルの開口端部でハウジングの外周縁の上端に置かれることになる。細長いカレントコレクタのヘッドは、端子エンドキャップ板に結合され、カレントコレクタは、前記ボス内の中央透孔内に挿入されている。このように、絶縁ワッシャおよび端子エンドキャップは、それらがハウジングの周縁の上端に重ね合わされてセルハウジングの内部にはエンドキャップまたは絶縁ワッシャが存在しないように、セルハウジングの外部に配置されている。この絶縁ワッシャは端子エンドキャップをセルハウジングから電気的に絶縁している。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明は、添付された図面を参考に用いてより詳細に説明される。
この発明(図1ないし図3)のエンドキャップアセンブリ10は、好ましくはAAAサイズのセルハウジングより小さく、すなわち約10ミリメートルより小さく、さらに好ましくは 約7から9ミリメートルのハウジング外周直径を有する円筒状のアルカリセルへの適用のために最適なものである。この発明のエンドキャップアセンブリ10は、特にAAAAサイズの円筒状アルカリセルへの適用すると最適なものである。このようなセルは、具体的には約7.7から8.3ミリメートルのハウジング外周直径を有することもできる。もちろん、このことはプラスチックの強度および/または予想される内部圧力にしたがって、このようなエンドキャップアセンブリをより大きなセルサイズに用いることができないものと断言すべきではない。
【0013】
AAAA(4A)アルカリセル100に好適なこの発明のエンドキャップアセンブリ10の特定の実施形態は、図1ないし図3に示されている。(このAAAAセルは、米国規格協会―ANSI―により“25A”として、また欧州では国際電気標準会議―IEC―により“LR61”セルとして相互に参照される)。このAAAA(LR61)アルカリセル100(図1)は、約41.5から42.5ミリメートルの長さで、約7.7から8.3ミリメートルの外周直径を有する円筒状のハウジング70を備えている。このハウジング70の壁の厚さは約0.1から0.25ミリメートルであっても良い。このAAAA(LR61)セル100は、例えばAAまたはCおよびDセルのようなより大きなセルに従来より用いられている、アルカリセルアノード、カソード、電解液成分およびセパレータ材料を用いても良い。このように、セル100は亜鉛を含むアノード20と、詰まった二酸化マンガンを含むカソード30と、アノード内に充填されて水酸化ポタシウムを含む電解液とを有していても良い。セルの成分を変質させるために、添加剤が用いられていても良い。アルカリセルは、具体的にはレーヨンやセルロースを含む、イオン多孔質セパレータ材料40を用いるようにしても良い。この発明におけるエンドキャップアセンブリ10は、特定のアルカリセル成分および/またはアルカリセルサイズの何れかのものに限定されるように意図されるものではない。1つの好適な実施形態に係る湖の発明のエンドキャップアセンブリ10は、従来のアルカリセル成分およびその変形例を用いるAAAA(LR61)サイズのアルカリセルの適用を意図するものである。このような代表的な成分は例えば米国特許第5,401,590号に引用されている参考例に開示されている。
【0014】
図1,図2および図3に示されたエンドキャップアセンブリは、絶縁シールディスク150と、端子エンドキャップ200と、細長いカレントコレクタ80と、を備えている。エンドキャップ200は、AAAAアルカリセル100(図2)の負極端子を形成している。エンドキャップアセンブリ10は、エンドキャップ200の下側に設けられる絶縁ワッシャ130をまた備えていても良い。(以下の説明はエンドキャップアセンブリ10の上部側について縦位置に方向付けられるように見たときにエンドキャップアセンブリ10を示す図を参照しながら行なわれる。)端子エンドキャップ200は、好ましくは、図1に示されるように、下方に向かった後段状に外側に平坦になった環状の縁230が延長される平坦な中央部分205を有する“帽子形状”となっている。
【0015】
絶縁ディスク150は、中央透孔90が穿設されたボス151を形成する厚い中央部分を有している。中央透孔90は、金属カレントコレクタ80をその中に挿入するために設けられている。カレントコレクタ80のヘッド85は、好ましくはエンドキャップ200の平坦な中央部分205の底面に溶着されている。絶縁ワッシャ130は、エンドキャップ200と、セルハウジング70の周縁72との間の電気的な絶縁を提供している。アルカリセル100において、ハウジング70の如何なる部分でも正極端子を形成できる。好ましくは、正極端子は、ハウジング70の閉鎖端部74に配置されたピップ(表面凸部)76である。絶縁ディスク150は、ボス151と周縁155との間に配置された中間部領域154を有している。環状の脚部157は、周縁155より下方に延長して、環状刻み目75の下側でかつ絶縁ディスクの底部の周囲に設けられた環状裾部157aを形成している。脚部157は、セルの内側を目指してボス151底面159の平面よりも下側のレベルまで延びている。脚部157は、セルハウジング70に接触しておらず、好ましくは環状の刻み目75の周りに緊密な適合部(snap fit)を形成しないことにより、セルを組み立てる間に環状の刻み目75の上にディスク150の周縁155を挿入するのが容易になる。すなわち、好ましくは環状の刻み目75の周囲に緊密な適合部がないので、僅かな量の力のみがディスク150の周縁155を環状の刻み目75まで挿入するために必要となる。(もしも環状の刻み目75の下側の環状裾部157aの最大外周直径が環状刻み目75の平面におけるセル内周直径よりも大きいならば、緊密な適合が生じることになる。その逆に、図1および図2に示された実施形態のように、環状の刻み目75の下側の環状裾部157aの最大外側直径がこの刻み目75の平面におけるセル内側直径よりも小さいならば、ハウジング内の緊密な適合は生じない。)脚部157は、絶縁ディスク150に対して付加的な構造的保護を提供し、前記シールディスクの周りのセルハウジングの上端部71を襞寄せしている間に、絶縁ディスク150に対して加えられるべきより大きな半径方向の力を許容している。中間部154は、破裂可能膜を形成すると共に好ましくはセルの長手方向の軸190に対して垂直に方向付けられた少なくとも1つの全体として薄い部分152有している。破裂可能膜152は、好ましくは図2Aに示されるような円形の島状の構成であっても良い。破裂可能膜152は、例えば楕円形、矩形、平行6面体、または多角形のような他の構成であっても良い。または、破裂可能膜152は、絶縁ディスクの部分内の薄い破裂可能な領域を形成する直線状または弓状の溝の形式であっても良い。破裂可能膜152は、絶縁ディスク150のモールディング中、好ましくは射出モールディング中には有利に形成される。
【0016】
エンドキャップアセンブリ10(図1および図2)は、円筒形ハウジング70の開口端部79にプラスチック絶縁ディスク150をまず挿入することにより、個別の構成要素(図3)から組み立てられる。ハウジング70は、開口端部79の近傍の円周状の玉縁部(ビード―bead―)75を形成するその表面内の周状の刻み目を有している。この絶縁ディスク150は、その周縁155(図1および図3)の外側の表面の周りの円周状の溝156を有している。絶縁ディスク150は絶縁ディスク150用の座部を形成する円周状の玉縁部(ビード―bead―)75上に溝156が置かれるように挿入される。ハウジング70は、最初はそれが開口端部79で拡張された部分71となるように形成される。すなわち、開口端部79におけるハウジング70の直径の方がハウジング70の残りの直径よりも最初は大きくなっている。ハウジング70の拡張された部分71は、周縁155の外周表面158に対してハウジング部分71の内周面が非常に堅く押しつけられるまで、絶縁ディスク150の周縁155の周囲に半径方向に押しつけられる。セルハウジング70の周縁72はその後絶縁ディスク150の周縁に被せられるようにして襞止めされる。その後、絶縁ワッシャ130がボス151の上端の周囲に位置決めされ、ワッシャ130の周縁132がハウジング70の周縁72の上端に位置することになる(図1)。エンドキャップ200の中央部分205の内側表面は、その後、カレントコレクタ80のヘッド85に溶着される。カレントコレクタ80は、その後、ボス151内の透孔90内に下方に向かって挿入される。ボス151は、透孔90の基部側で最初は薄壁状に設けられ、ボス151を介して最初は透孔90が完全に挿通しないようになっていても良い。このような場合、カレントコレクタが透孔90を介して付勢されるようにして薄い壁が穴開けされ、これによりカレントコレクタ80と壁規制透孔90との間で摩擦による適合がなされることになる。透孔90はまた最初は、カレントコレクタ80の直径よりも僅かであるがより小さな直径であっても良い。このことは、カレントコレクタ80と壁規制透孔90との間の摩擦による適合を高める。このカレントコレクタ80は、エンドキャップ200の周縁230とハウジング70の周縁72との間に位置する絶縁ワッシャ130を伴ってボス151の上端表面153に対してカレントコレクタのヘッド85が当たるようになるまで、カレントコレクタ80が透孔90内に押し入れられる(図1)。このような実施形態において、絶縁ワッシャ130の下側に位置するエンドキャップ200は、セルハウジング70の周縁72の上面に重ね合わされるようにして配置されることになる。セル内のガス圧が所定のレベルに達したときに、膜152は、ワッシャ130およびエンドキャップ200内の通気孔を介して周辺にガスを逃がすように破裂する。
【0017】
絶縁ディスク150および一体化された破裂可能膜152は、丈夫な耐腐食性のプラスチックにより合成するようにしても良い。絶縁ディスク150および破裂可能膜152は、好ましくはポリアミド(ナイロン)、さらに好ましくはナイロン66またはナイロン612、より好ましくはナイロン612により合成されている。または、絶縁ディスク150および膜152は、ポリプロピレン、滑石(タルク―talc―)充填ポリプロピレン、スルホン化されたプリプロピレンまたは他のポリアミド(ナイロン)結合度により合成されていても良い。しかしながら、ナイロン66またはナイロン612は、AAAAアルカリセル100における絶縁ディスク150および膜152用のより好ましい材料であるものと決められている。これらの材料は、耐久性があるのでより好ましいものであるが、例えば滑石充填ポリプロピレンのような充填ポリマー(filled polymer)よりもさらに柔軟なものでも良い。ナイロン66またはナイロン612はまた、セルが通常の動作中に晒されるであろう全ての温度で、充填されまたは充填されないポリプロピレンよりも、よりゆっくりとした反応を示すことになる。例えばナイロン66またはナイロン612のような、より柔軟な材料により形成された絶縁ディスク150は、もしも例えば滑石含有ポリプロピレンのような充填ポリマーが用いられたならば、求められるであろうよりも通常は小さい力で、ハウジング70の周縁72をディスク150の周縁155に襞止めされることを許容する。このことは、非常に小さい直径のAAAAセル100の封止をより簡単にかつより信頼性をもって行なうことを結果するに違いない。ナイロン612は、それが湿気をよりよく吸収し易くかつより高い化学的な耐久性があり、またひび割れ等にもより高い抵抗力があるので、絶縁ディスク150用にはより好ましい材料である。絶縁ディスク150はセルハウジング70の内側の直径に対応する直径を有している。AAAサイズよりも小さいセルのために、絶縁ディスク150の直径は10ミリメートルより小さくし、具体的には約7から9ミリメートルになる。特にAAAAサイズのセル用には、絶縁ディスク150の直径は約7.6から8.2ミリメートルであり、その全体の厚さは約3から5ミリメートルであり、好ましくは4ミリメートルである。
【0018】
絶縁ワッシャ130は、プラスチックまたは厚紙またはボール紙により形成されても良い。好ましくは、絶縁ワッシャ130は、例えば全体の厚さが約0.2から0.5ミリメートルのポリエチレン被膜の紙のようなプラスチック被覆の紙である。ハウジング70は、好ましくはニッケルメッキされたスチールである。エンドキャップ200は良好な機械的な強度と耐腐食性を有する導電性の金属、例えばニッケルメッキした冷間圧延されたスチールまたはステンレススチール、好ましくはニッケルメッキした低炭素スチールにより形成されている。カレントコレクタ80は、カレントコレクタの材料として有用であるものと良く知られた幾種類かの公知の電気的な伝導性のある金属、例えば真鍮、スズメッキした真鍮、青銅、銅またはインヂウムメッキした真鍮の中から選択され得る。絶縁ディスク150とハウジング70との間のシールを確実なものとするために、従来の防水性のシーリングペースト、例えばアスファルトをベースとしたビチューメンのような封止剤や例えばトルエンのような芳香性の溶剤が用いられる。シーリングペーストは、絶縁ディスク150がハウジング70の開口端部に挿入される前に、絶縁ディスク150の周縁155の外側表面か、ハウジング70の内側表面に塗布するようにしても良い。同様の封止剤は、カレントコレクタ80が透孔90内に挿入される前に、壁形成用の透孔90に対して、またはカレントコレクタ80の外側表面に塗布されても良い。
【0019】
上述した実施形態においては、もしも絶縁ディスク150がナイロン66またはナイロン612により形成されているならば、周状の破裂可能な膜152の直径は好ましくは約1から2ミリメートルでその厚さは約0.03から0.2ミリメートルにするように決定される。このような範囲は、膜152に対して約500から2000psig(3.45×10+6および13.8×10+6パスカルゲージ―pascal gage―)の間のレベルにまでセル内部ガス圧が到達したときに、破裂することを許容している。(破裂が発生する圧力は膜厚が増加するにつれて増加し、膜の直径が増加するにつれて減少する。)好適な実施形態において、膜152は、約0.08mmの厚さと約1.5mmの直径を有する円形構造(図2A)となっている。このような構成において、膜152は、AAAAセル内部圧力が約1100psig(7.6×10+6パスカル)に達したときに、破裂するであろう。絶縁ディスク150内の破裂可能膜152が単一であっても所望の内部圧力で破裂の効果を上げるのに充分であることは信じられることである。しかしながら絶縁ディスク150は、所望のセル圧力で破裂が生じるのを確実にするための付加的な安全性の性質として、複数の絶縁された破裂可能膜を備えていることは理解されるべきである。
【0020】
この発明は特定の実施形態を用いて説明したが、この発明の概念の範囲内で種々の変形が可能であることは理解されるべきである。したがって、この発明はこの明細書において説明した特定の実施形態に限定されるようには意図されておらず、請求の範囲およびそれと均等な概念により定義されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 AAAA(LR61)アルカリセルの開口端部内に封止されたこの発明のエンドキャップアセンブリの特定の実施形態の横断面図である。
【図2】 図1に示されたエンドキャップアセンブリの一部切断の斜視図である。
【図2A】 その中に破裂可能な膜が示された絶縁ディスクの上平面図である。
【図3】 図1および図2に示されたエンドキャップアセンブリを備える構成要素の分解組み立て図である。
【符号の説明】
10 エンドキャップアセンブリ
70 円筒状セルハウジング
79 ハウジング開口
80 カレントコレクタ
90 透孔
150 絶縁シールディスク
200 エンドキャップ
Claims (13)
- 端部開口(79)を有する円筒状セルハウジング(70)と、このハウジング(70)の開口を閉鎖するためにハウジング内に挿入されたエンドキャップアセンブリ(10)と、を有するアルカリ電気化学セルであって、
当該アルカリ電気化学セルは正極端子と負極端子を有しており、前記エンドキャップアセンブリ(10)は、通気孔を有するエンドキャップ(200)と、破裂可能膜(152)をその中に有する電気絶縁シールディスク(150)と、を有し、前記絶縁シールディスク(150)はその中に挿通される細長い電気導通カレントコレクタ(80)を有し、このカレントコレクタ(80)は前記エンドキャップ(200)に電気的に接続され、前記絶縁シールディスク(150)は前記ハウジング(70)の開口端部(79)をシールすると共に前記カレントコレクタ(80)と前記ハウジング(70)との間を電気的に絶縁し、前記ハウジング(70)のエッジは前記絶縁シールディスク(150)の外周エッジ(155)に襞が作られて襞の線に沿ってセル肩部を形成するようにしたアルカリ電気化学セルにおいて、
前記エンドキャップ(200)の基礎に前記絶縁シールディスク(150)があり、この絶縁シールディスク(150)の開口(90)を前記カレントコレクタ(80)が貫通しており、前記絶縁シールディスク(150)の少なくとも一部分は前記セルハウジング(70)内にあり、前記エンドキャップ(200)は前記ハウジング(70)の全く外部に配置され、前記エンドキャップ(200)はセル端子として機能するものであって、前記エンドキャップアセンブリ(10)は、前記絶縁シールディスク(150)および前記エンドキャップ(200)の間に配置されて通気孔を有する絶縁ワッシャ(130)をさらに備え、前記エンドキャップ(200)および前記絶縁ワッシャ(130)は、前記セルを前記エンドキャップアセンブリ(10)の上端から縦方向に眺めたときに、前記ハウジング(70)の開口端部側で前記ハウジングの外周縁(72)上に重ね合わせられ、前記絶縁ワッシャ(130)は前記セルハウジング(70)から前記エンドキャップ(200)を電気的に絶縁しており、前記円筒状のセルハウジングはAAAサイズのセルハウジング(70)の直径よりも小さい直径を有し、かつ、前記エンドキャップアセンブリ(10)は前記ハウジング(70)の開口端部(79)側の何れの部分にも金属ディスクを含んでいないことを特徴とする電気化学セル。 - 前記絶縁シールディスク(150)は前記カレントコレクタ(80)を挿入するための透孔(90)を有する一体化された中心ボス(151)を備え、このボス(151)の中間部分の領域(154)はこのボス(151)より放射状に延長されて、このボスの周縁(155)は前記ハウジング(70)の開口(79)側の内表面に接触する外表面を有していることを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
- 前記破裂可能膜(152)は、前記中間部分の領域(154)に配置されており、前記破裂可能膜(152)は、
(a)前記破裂可能膜(152)は、セル内のガス圧が所定のレベルに達したときに破裂し、前記ワッシャ(130)と前記エンドキャップ(200)の通気孔を介して周辺にガスを逃がせる;
(b)前記破裂可能膜部は、前記中間部分(154)の範囲内に島を形成する;
(c)前記破裂可能膜(152)は、円形または楕円形の構造を有している;または
(d)前記破裂可能膜(152)は、多角形構造を有している
ことの何れか1つの特徴を有することを特徴とする請求項2に記載の電気化学セル。 - 前記エンドキャップアセンブリ(10)は、前記絶縁シールディスク(150)の周縁(155)と前記ハウジング(70)との間に、ビチューメンを含む封止剤材料を備えることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記ハウジング(70)は、その表面に円周状の刻み目(75)を有し、前記絶縁シールディスク(150)の外周縁(155)の一部は前記刻み目(75)上に置かれていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記絶縁シールディスク(150)は一体化された脚部(157)を有し、この一体化された脚部は、前記セルを前記エンドキャップアセンブリの上端から縦方向に眺めたときに前記刻み目の下側でかつ前記絶縁シールディスクの外周縁から下方へ延長する円周状の裾部を形成し、前記絶縁シールディスクは、前記刻み目の周りで緊密な適合部(snap fit)を形成していないことを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記刻み目(75)の下側の前記円周状の裾部(157a)の外側の最大直径は、前記円周上の刻み目(75)と同じ平面における前記セルの内側の直径よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の電気化学セル。
- 前記ハウジング(70)の一部分は、その開口端部(79)側で、前記絶縁シールディスク(150)の外周縁(155)に対して半径方向に圧縮されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記エンドキャップ(200)は、平坦な中央部分(205)と、前記セルを前記エンドキャップ(200)の上端から縦方向に眺めたときに前記中央部分より延長する下方段部のある外周縁(230)と、を備えるディスクであることを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記カレントコレクタ(80)の一端部は、前記エンドキャップ(200)の前記平坦な中央部分(205)に溶接されている、および/または、前記絶縁ワッシャ(130)は、前記ハウジング(70)と前記エンドキャップ(200)の前記段部のある外周縁と間の接続を阻止している、ことを特徴とする請求項9に記載の電気化学セル。
- 前記絶縁ワッシャ(130)は、紙よりなる、および/または、前記絶縁シールディスク(150)は、ナイロン66またはナイロン612を含むことを特徴とする請求項1ないし10の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記円筒状セルハウジング(70)は、AAAA(LR61)サイズであることを特徴とする請求項1ないし11の何れかに記載の電気化学セル。
- 前記AAAA(LR61)セルハウジングは、約7.7から8.3ミリメートルの間の外側直径を有し、前記絶縁シールディスク(150)は、全体として約3から5ミリメートルの厚さと、約7.6から8.2ミリメートルの直径を有し、前記絶縁シールディスク(150)内に設けられた前記破裂可能膜(152)は、約0.03から0.2ミリメートルの厚さを有していることを特徴とする請求項12に記載の電気化学セル。
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