JP4541531B2 - 光照射による屈折率変化材料層を設けたel素子 - Google Patents

光照射による屈折率変化材料層を設けたel素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、特に光照射によって屈折率が変化する材料からなる層を設けた有機EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
EL素子は自発光の面状表示素子としての使用が注目されている。その中でも、有機物質を発光材料として用いた有機薄膜ELディスプレイは、薄型であり、印加電圧が10V弱と低くても高輝度な発光が実現し、発光効率が高く、単純な素子構造で発光が可能であるので、特定のパターンを発光表示させる広告その他低価格の簡易表示用ディスプレイや、モノクロやフルカラーの携帯電話用ディスプレイへの応用が期待されている。
【0003】
このようなEL素子に求められる技術課題の1つに輝度の向上がある。これに対しては、従来から発光材料の改良や電荷注入層を設けるなど様々な試みがなされている。例えば特開平11−283751号公報には、回折格子またはゾーンプレートを形成して光の取り出し効率を向上させることが開示されているが、これは、フォトリソグラフィやスパッタ法により回折格子などを形成するので、製造工程が複雑となる。そのため依然として特別な発光材料を用いずに構造および製造方法が簡単であって輝度が向上したEL素子が求められている。
【0004】
また、EL素子をフルカラーディスプレイとして利用する場合、隣接する赤色発光層、緑色発光層および青色発光層から発光する光が混色しコントラストが低下することが問題となる。コントラストの向上法としては、現在普及している液晶ドットマトリックスディスプレイにおいては、画素間にブラックマトリックスを形成する手法が知られている。ELディスプレイにおいても絶縁体(素子駆動の安定化のために素子間に設けられる)を黒色にすることによりコントラストなど表示品位を向上させることが知られている(特開平3−250583号公報、特開平3−274694号公報、特開平6−342692号公報)。しかしながら、これらの方法は、画素形状にあわせてブラックマトリクスなどをパターン状に作成しなけらばならず複雑な工程を有するため、簡易なコントラスト向上手段が求められている。
【0005】
またEL素子においては、上記の特性を満たしつつ、自発光素子の特徴でもある視野角の大きさを維持することも求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特別な発光材料を用いずに構造および製造方法が簡単であって輝度やコントラストが向上し、色漏れを防いだEL素子を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、EL素子の輝度向上について検討する過程において、視認される光はEL素子の発光層から全方向に発散される光の一部に過ぎないので、発散される光の一部を視認できる方向に反射させれば、輝度を高めることができることに着目した。そして、このような発散してしまう光を視認できる光にできる簡単な構造を検討したところ、光照射による屈折率変化材料層からなる屈折率のパターンが形成された層をEL素子に設けることにより、簡単な構造かつ簡単な製法で輝度やコントラストを向上でき、色漏れを防ぐことができることを見出し本発明を完成させた。
【0008】
したがって、本発明のEL素子は、第1電極と、前記第1電極上に形成されたEL層と、前記EL層上に形成された第2電極から少なくともなるEL素子であって、前記EL素子に、光照射による屈折率変化材料層を設けてなることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
EL素子
本発明のEL素子は、第1電極と、前記第1電極上に形成されたEL層と、前記EL層上に形成された第2電極と、いずれかの位置に設けられた1層以上の光照射による屈折率変化材料層から少なくともなる。EL層(好ましくは有機EL層)は、発光層単層でもよいが、さらにバッファー層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等を適宜組み合せて、多層構造にすることが好ましい。
【0010】
また、本発明のEL素子は、好ましくは、第1電極または第2電極の少なくとも一方が透明電極であり、この透明電極がパターニングされたものであり、前記透明電極に基体が設けられ、さらに前記EL層が少なくとも2層からなることができる。さらに、本発明のEL素子は、好ましくは、前記EL素子に少なくとも1層の光触媒含有層を有することができる。また、ブラックマトリクスなど、画素間に遮光層を設けることもできる。
【0011】
光照射による屈折率変化材料層
(屈折率変化材料層)
本発明のEL素子に用いられる、光照射による屈折率変化材料層は、感光により光の屈折率が変化しうる材料および/または変化した材料(変化後に固定化処理をしたものを含む)の層であれば限定されない。
【0012】
(屈折率変化材料層の作用)
EL素子の発光層からは、全方位に光が発散されるが、そのうち表示光として有効に視認されるものは、発光層からEL素子の表示面へ放射された一部の光にすぎず、その他は電極面に漏れ、あるいは反射されて画素面や画素面とは全く異なる方向へ放射されるといったように、非発光領域へもれてしまう。また、表示面に向かって放射されても表示面表面と角度の小さい放射光は、表示の視認性にあまり寄与していない場合がある。この屈折率変化材料層は、光照射によって屈折率が変化した部分と変化しなかった部分との界面で起こるEL光の反射(場合によっては屈折の作用も加わる)により、発光層から放射した光の横方向への逃げを減らしたり、表示面の法線方向の成分を増加させることができEL表示光の強度を増加させて視認性を向上させる作用を有する層とすることができる。
【0013】
図1は、このような本発明のEL素子の断面を模式的に例示する図である。このEL素子では、基体1上に、順次屈折率変化材料層2と3、第1電極4、光触媒含有層5、発光層6、第2電極7が設けられている。屈折率変化材料層のうち符号2で示される部分は光照射により屈折率を高めた部分、符号3で示される部分は光照射をしていない屈折率の低い部分である。本発明のEL素子の発光層6から放射された光は、光線aやbのように直接発光領域に達するものもあるが、従来発光領域に達しなかった光線cであっても屈折率変化材料層2と屈折率変化材料層3との界面で反射されることによりEL素子発光領域に達し、有効に視認される光として放射される。また、フルカラー表示の場合に隣接する色の発光領域へ届いて混色を起こし、色味を狂わせる光線cも屈折率変化材料層2と屈折率変化材料層3との界面で反射されることにより隣接する領域に届かなくなり、コントラスト、視野角、視認性が向上する。
【0014】
このように、EL素子の発光領域の屈折率変化材料層と非発光領域の屈折率変化材料層との屈折率の差により、EL素子の発光のうち非発光領域への漏れる光が発光領域に反射され、EL素子の輝度が向上する。この反射光の割合は、屈折率差が大きいほど大きく、また入射角Xが大きいほど大きくなり、全反射条件を満たせばなおよい。したがって、屈折率変化材料層2と3の屈折率差が大きいほど好ましい。さらに、屈折率変化材料層2と3の界面を図1のように表示面方向に広がるように斜めに形成することは、入射角Xの大きな光線を増加させることになり、反射光を増加させるので好ましい。また、好ましくは、基体1、屈折率変化材料層2、第1電極4、光触媒含有層5、発光層6を形成する材料の屈折率を近づけ、それらの界面での反射を防ぐことが好ましい。さらに、第1電極4や光触媒含有層5の厚みに比べ屈折率変化材料層2の厚みを大きくすることは、非発光領域へ向かう光を反射により発光領域に集める比率が高めることができ好ましい。
【0015】
(屈折率変化材料層の形状、配置)
本発明のEL素子において、異なる屈折率を有する屈折率変化材料層の界面は、表示面に対し垂直であってもよいが、好ましくは屈折率を変化させる光を角度をつけて照射することにより、前述したように界面が発光層から表示面に向かって広がるようにすることが好ましい。このようにすることで、反射する光が多くなるため、さらに光の取り出し効率を向上し、光の漏れが低減できる。
【0016】
本発明のEL素子において、屈折率変化材料層は、第1電極の外側、第1電極とEL層との間、EL層が複数層からなる場合はそれらのEL層の間、EL層と第2電極の間、第2電極の外側、第1または第2電極の外側に基体を設ける場合は基体としてまたは基体の外側などの任意の位置に設けることができる。好ましくは、EL層を構成する発光層と前記透明電極(第1電極および/または第2電極)との間または前記透明電極の外側のいずれかの部位に屈折率変化材料層を設けることにより、本発明の前記の光学作用を効率的に得ることができる。また、電極より外側に屈折率変化材料層を設ける場合は、屈折率変化材料層の材料の電気的特性の制約がなく、幅広い材料を選択できる点で好ましい。
【0017】
(屈折率変化材料)
屈折率変化材料は、光照射の前後での屈折率の変化が大きいものが反射する光の量が多くなり好ましい。特にフルカラーのEL素子においては、この比率が大きいほど隣接する異なる色の光が漏れることによる色のにじみも低減できる。
【0018】
また屈折率変化材料は、オーブンでベークするなどで熱処理する、または、紫外線照射後に熱処理するなどの方法によって、屈折率のパターンを固定でき、その後光照射を行っても屈折率が変化しない材料とすることが好ましい。
【0019】
このような屈折率変化材料は、特に限定されるものではないが、例えば従来からホログラム記録用のフォトポリマーとして知られているものが使用できる。ホログラム記録用フォトポリマーは、モノマー、光重合開始剤・増感剤、バインダーを主成分とするもので、これらの材料としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0020】
モノマーとしては、1分子中に少なくともエチレン性不飽和二重結合を1個有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びそれらの混合物であり、モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物のアミド等があげられる。
【0021】
光重合開始剤・増感剤としては、一般的なものが挙げられる。
【0022】
また、バインダーとしては、ポリメタクリル酸エステルまたはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドンまたはその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル等の共重合可能なモノマー群から選択されるモノマーを重合成分とする共重合体等を用いることができる。
【0023】
(屈折率を変化させる照射光線)
屈折率を変化させるための照射光線は、その材料の屈折率を変化できれば特に限定されないが、例えば紫外線、可視光線、赤外線の他、これらの光線よりもさらに短波長または長波長の電磁波、放射線であることができる。
【0024】
本発明のEL素子は、前記光照射による屈折率変化材料と、後述の光触媒含有層中の光触媒材料が、同一波長の光で反応させることができるものの組み合わせとすることができる。このような組み合わせでは、屈折率変化材料層の屈折率を変化させる光照射によって光触媒含有層の濡れ性も変化させることができる点で工程の簡便化などにつながり、好ましい。
【0025】
一方、本発明のEL素子は、前記光照射による屈折率変化材料と、後述の光触媒含有層中の光触媒材料が、同一波長の光で反応しないものの組み合わせとすることもできる。このような組み合わせとすることで、屈折率の変化したパターンと光触媒含有層の濡れ性変化とを関係させずに、所望の範囲で屈折率を変化させることができる。
【0026】
(屈折率変化材料層の形成方法)
屈折率変化材料層の形成方法は特に限定されないが、例えば屈折率変化材料を含んだ塗布液を、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート、スピンコート、グラビアコート、ブレードコート、ダイコートなどの方法により塗布して形成することができる。
【0027】
屈折率変化材料等を含む塗布液を用いる場合に、塗布液に使用することができる溶剤としては、特に限定されないが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を挙げることができる。
【0028】
光触媒含有層
(光触媒含有層)
本発明の好適態様において光触媒含有層とは、広く光照射によって濡れ性が今後変化し得る層および既に変化した層を意味する。また、光触媒とは、このような変化を引き起こすものであれば、どのような物質であってもよい。光触媒含有層はパターン状に露光することにより、濡れ性の変化によるパターンを形成することができる。典型的には光照射しない部位は撥水性であるが、光照射した部位は高親水性となる。本発明の好適態様においては、光触媒含有層の表面の濡れ性の違いによるパターンを利用して光触媒含有層上に設けられる層(EL層、第1電極、第2電極など)のパターンを簡便に、品質良く形成することができる。
【0029】
また、光触媒含有層は、基体と第2電極との間であればどのような位置に設けられてもよく、例えば、基体と第1電極との間、第1電極とEL層との間、EL層が複数層からなる場合のそれらのEL層間またはEL層と第2電極との間が挙げられる。このうち光触媒含有層が第1電極とEL層との間に設けられ、EL層をパターニングすることが好ましい。また、光触媒含有層は1層のみではなく複数層形成してもよく、その場合は、光触媒含有層上に形成される複数層のパターニングが容易かつ高品質に実現できる。
【0030】
光触媒含有層の膜厚は、薄すぎると濡れ性の違いが明確には発現しなくなりパターニングが困難になること、厚すぎると正孔または電子の輸送を阻害しEL素子の発光に悪影響を及ぼすため、好ましくは50〜2000Å、より好ましくは300〜1000Åとする。
【0031】
(濡れ性変化の原理)
本発明の好適態様においては、光の照射によって近傍の物質(バインダーなど)に化学変化を起こすことが可能な光触媒を用いて、光照射を受けた部分に濡れ性の違いによるパターンを形成する。光触媒による作用機構は、必ずしも明確なものではないが、光の照射によって光触媒に生成したキャリアが、バインダーなどの化学構造を直接変化させ、あるいは酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によってバインダーなどの化学構造を変化させることにより、表面の濡れ性が変化すると考えられる。
【0032】
(光触媒材料)
本発明の好適態様に用いられる光触媒材料としては、例えば光半導体として知られている酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化すず(SnO)・チタン酸ストロンチウム(SrTiO)・酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化鉄(Fe)のような金属酸化物を挙げることができるが、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定であり、毒性もなく、入手も容易である点で有利である。
【0033】
光触媒としての酸化チタンにおいては、アナターゼ型とルチル型のいずれも使用することができるが、アナターゼ型酸化チタンが好ましい。具体的には例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)、STS−02、平均結晶子径7nm)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学、TA−15、平均結晶子径12nm)を挙げることができる。
【0034】
光触媒含有層中の光触媒の量は、5〜60重量%であることが好ましく、20〜40重量%であることがより好ましい。
【0035】
(バインダー成分)
本発明の好適態様の光触媒含有層に用いることのできるバインダーは、好ましくは主骨格が前記光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものであり、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、あるいは(2)撥水性や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0036】
前記(1)の場合、一般式YSiX4−n(n=1〜3)で表される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解化合物が主体であることができる。前記一般式では、Yは例えばアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基またはエポキシ基であることができ、Xは例えばハロゲン、メトキシル基、エトキシル基、またはアセチル基であることができる。
【0037】
具体的には、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0038】
また、バインダーとして、特に好ましくはフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンを用いることができ、具体的には、下記のフルオロアルキルシランのの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、また、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られているものを使用してもよい。
【0039】
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
(CFCF(CFCHCHSiCH(OCH
(CFCF(CFCHCHSiCH(OCH
(CFCF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFSON(C)CCHSi(OCH
上記のようなフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンをバインダーとして用いることにより、光触媒含有層の非光照射部の撥水性および撥油性が大きく向上する。
【0040】
前記(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格を持つ化合物を挙げることができる。
【0041】
−(Si(R)(R)O)
ただし、nは2以上の整数、R、Rはそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であることができる。好ましくは全体の40モル%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルであることができる。また、Rおよび/またはRがメチル基であるものが表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、好ましくはメチル基が60モル%以上であり、鎖末端または側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基などの反応性基を有する。
【0042】
また、前記のオルガノポリシロキサンとともにジメチルポリシロキサンのような架橋反応を起こさない安定なオルガノシリコン化合物をバインダーに混合してもよい。
【0043】
(光触媒含有層に用いるその他の成分)
本発明の好適態様に用いられる光触媒含有層には、未露光部の濡れ性を低下させるため界面活性剤を含有させることができる。この界面活性剤は光触媒により分解除去されるものであれば限定されないが、具体的には、好ましくは例えば日本サーファクタント工業製:NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系の界面活性剤、デュポン社製:ZONYL FSN、FSO、旭硝子製:サーフロンS−141、145、大日本インキ製:メガファックF−141、144、ネオス製:フタージェントF−200、F251、ダイキン工業製:ユニダインDS−401、402、スリーエム製:フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることができる。また、カチオン系、アニオン系、両性界面活性剤を用いることもできる。
【0044】
また、本発明に好適に用いられる光触媒含有層には、他の成分、例えば、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリロニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマーを含むことができる。
【0045】
さらに、本発明に好適態様に用いられる光触媒含有層には、光触媒の光活性を増感させる成分である増感色素を含んでいてもよい。このような増感色素の添加により、低い露光量で濡れ性を変化させるあるいは異なる波長の露光で濡れ性を変化させることができる。また、光触媒含有層には、EL材料を添加することもでき、例えば、電荷注入材料、電荷輸送材料または発光材料を混合することによりEL素子の発光特性を向上させることができる。
【0046】
(光触媒含有層の形成方法)
光触媒含有層の形成方法は特に限定されないが、例えば光触媒を含んだ塗布液を、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート、スピンコートなどの方法により基材に塗布して形成することができる。
【0047】
光触媒等を含む塗布液を用いる場合に、塗布液に使用することができる溶剤としては、特に限定されないが、例えばエタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤を挙げることができる。
【0048】
(光触媒を作用させる照射光線)
光触媒を作用させるための照射光線は、光触媒を励起することができれば限定されない。このようなものとしては紫外線、可視光線、赤外線の他、これらの光線よりもさらに短波長または長波長の電磁波、放射線であることができる。
【0049】
例えば光触媒として、アナターゼ型チタニアを用いる場合は、励起波長が380nm以下にあるので、光触媒の励起は紫外線により行うことができる。このような紫外線を発するものとしては水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、その他の紫外線光源を使用することができる。
【0050】
遮光層
本発明においては、EL素子を構成する層とは別に遮光層を設けることもできるが、好ましくは、EL素子を構成するいずれかの層に遮光層としての機能をもたせること、すなわちEL素子を構成するいずれかの層中に遮光性材料(特定波長の光のみを遮光するものであってもよい)を混入して、ブラックマトリクスと同様の作用により隣接する発光層からの異なる色の光との混色を防止する遮光層とすることができる。
【0051】
このような遮光層は、例えば、屈折率変化材料層に遮光性材料を混入することにより、また光触媒含有層に遮光性材料を混入することにより、また基体に遮光性材料を混入することにより、あるいはEL層に遮光性材料を混入することにより形成することができる。遮光性材料は一般に用いられるものを用いることもできるが、好ましくは光照射により遮光から透明に変化する光劣化材料、または透明から遮光に変化する材料を用いると、屈折率変化材料層の屈折率を変化させる光照射(場合によっては、別の光照射)により、簡便に発光層に対応した遮光層のパターンが形成できるので好ましい。このような遮光性材料としては例えば、光劣化しない材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、光劣化染料としては、ジ置換およびモノ置換パラフェニレンジアミン類、アミノハイドロキノンエーテル誘導体、アミノジフェニル、アミノジフェニルアミン類、ヘテロ環アミン類、具体的には、(4−ジアゾ−N,Nジメチルアニリン)、(4−ジアゾ−N,Nジエチルアニリン)、(4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン)、(4−ジアゾ−2,5−ジエトキシベンゾイルアニリン誘導体)が挙げられる。
【0052】
発光層
本発明において発光層は、蛍光を発する材料を含みEL発光するものであれば特に限定されない。発光機能と正孔輸送機能や電子輸送機能を兼ねていることができる。使用する発光材料としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0053】
<色素系>シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー。
【0054】
<金属錯体系>アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、等、中心金属に、Al、Zn、Be等または、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体。
【0055】
<高分子系>ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系、金属錯体系発光材料を高分子化したもの。
【0056】
<ドーピング材料>
発光層中に発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピングを行うことができる。このドーピング材料としては例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンが挙げられる。
【0057】
その他のEL層
(バッファー層)
本発明のEL層としてはバッファー層を挙げることができ、このバッファー層は、発光層に電荷の注入が容易に行われるように、陽極と発光層との間または陰極と発光層との間に設けられる、有機物、特に有機導電体などを含む層である。例えば、発光層への正孔注入効率を高めて、電極などの凹凸を平坦化する機能を有する導電性高分子であることができる。
【0058】
(電荷輸送層)
本発明のEL層としては電荷輸送層も挙げることができ、この電荷輸送層には正孔輸送層、および/または電子輸送層が含まれる。これらは、例えば特願平9−155284号明細書に記載のものように、EL素子に一般に用いられるものであれば特に限定されない。
【0059】
(電荷注入層)
本発明のEL層としては電荷注入層も挙げることができ、この電荷注入層には正孔注入層および/または電子注入層が含まれる。これらは、例えば特願平9−155284号明細書に記載のもののように、EL素子に一般に用いられるものであれば特に限定されない。
【0060】
なお、以上の層を構成する、発光材料、正孔輸送材料、または電子輸送材料は、それぞれ単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。混合は、同じ性質を持つ材料でも異なる性質を有する材料同士でもよい。さらに、これらの材料を含む層は1層でも複数層でもよい。
【0061】
電極
本発明においては、電極は通常EL素子に用いられるものであれば限定されず、基体に先に設ける電極を第1電極、EL層形成後に設ける電極を第2電極と呼ぶ。これらの電極の一方または双方がパターニングされていることが好ましい。また、これらの電極は、陽極と陰極からなり、陽極と陰極のどちらか一方が、透明または、半透明であり、陽極としては、正孔が注入し易いように仕事関数の大きい導電性材料が好ましく、逆に陰極としては、電子が注入し易いように仕事関数の小さい導電性材料が好ましい。また、複数の材料を混合させてもよい。いずれの電極も、抵抗はできるだけ小さいものが好ましく、一般には、金属材料が用いられるが、有機物あるいは無機化合物を用いてもよい。
【0062】
具体的な好ましい陽極材料としては、例えば、ITO、酸化インジウム、金が挙げられる。好ましい陰極材料としては、例えばマグネシウム合金(MgAg他)、アルミニウム合金(AlLi、AlCa、AlMg他)、金属カルシウムおよび仕事関数の小さい金属が挙げられる。
【0063】
基体
本発明において基体とは、その上に電極やEL層が設けられるものであり、所望により透明材料からなることができるが、不透明材料であってもよい。本発明のEL素子においては、基体は第1電極そのものであってもよいが、通常は強度を保持する基体の表面に第1電極が、直接または中間層を介して設けられる。
【0064】
製造方法
本発明のEL素子の製造方法は、屈折率変化材料層や光触媒含有層に対し、光照射によりパターニングする以外は一般的なEL素子の製造方法を用いて製造することができる。
【0065】
この光照射の工程は、例えば、EL素子の発光領域に対応する部分の屈折率変化材料層に光を照射して、屈折率を変化させる工程であることができ、また、EL素子の発光領域に対応する部分の屈折率変化材料層および光触媒含有層に光を照射して、屈折率変化材料層の屈折率と光触媒含有層の濡れ性を変化させる工程であることができる。光触媒含有層を用いてパターニングする方法としては、例えば、特願2000−70493号明細書に記載の方法も用いることができる。
【0066】
【実施例】
実施例1
紫外線を遮断した環境で、以下の成分(ポリビニルカルバゾール50部、トリブロモフェノールメタクリレート40部、シアニン色素(NK−1420:日本感光色素)1部、3,3',4,4'−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン5部、ノニルフェニルアルコールエチレンオキサイド付加物(エマルゲン903:花王)5部)をメチルエチルケトンに溶解して、20wt%の溶液とし、屈折率変化材料形成液を形成した。
【0067】
また、紫外線を遮断した環境で、イソプロピルアルコール3gとアナターゼ型チタニアゾル2gにフルオロアルコキシランを0.42gを混合し、100℃で10分間撹拌させ、その後この溶液に更にイソプロピルアルコールを16.26g混合し、更に光劣化染料として、紫外線で劣化するローダミン6G(純正化学株式会社)を0.217g混合し、100℃で10分間撹拌して溶液Aを作製した。
【0068】
この屈折率変化材料形成液をガラス基板上にスピンコートで塗布、その上にITO(陽極)をパターン状に蒸着し、その上に更に溶液Aをスピンコートで塗布し、150℃で10分間乾燥させた。
【0069】
次に、このようにして得られた基板上の発光層を形成させたい部分に、開口マスクを用いパターン状に紫外線照射装置で光触媒含有層と屈折率変化材料の反応するに十分な紫外線を照射した(主波長365nm、30mW/cm、10分間)。そして屈折率変化材料の反応を進めるために、150℃で1時間べークした。このようにして得られた基板は、光触媒含有層では、紫外線照射された部分のみが親水性を持ちその他の部分が撥水性となっており、また屈折率変化材料層は紫外線照射された部分の屈折率が1.56、非照射部が1.48と屈折率に差が生じる。
【0070】
更にこの基板上に発光層形成溶液をスピンコートにより塗布し、90℃1時間の条件で窒素雰囲気中のドライボックスの中で、乾燥膜厚80nm程の薄膜をパターン状に形成させた。
【0071】
最後にこの発光層上に電子注入層として200ÅのCaを、陰極として2000ÅのAgをマスク蒸着し、EL素子を得た。
【0072】
実施例2
屈折率変化材料形成液として、オムニデックス352(DuPont社)を用いた以外は実施例1と同様にして実施例2のEL素子を作成した。
【0073】
比較例1
屈折率変化材料層を形成しない以外は実施例1と同様にして比較例1のEL素子を作製した。
【0074】
実施例1、2と比較例1の対比
これらのEL素子それぞれに電圧印加し発光させ発光特性を測定したところ、実施例1、2および比較例1のEL素子において発光開始電圧、及び、素子の印加電圧、電流密度I−V特性には違いは見られなかったが、最高輝度、発光効率(外部量子効率)は実施例1、2のEL素子の方が高い値となった。
【0075】
【発明の効果】
本発明によって、 特別な発光材料を用いずに構造および製造方法が簡単であって輝度やコントラストが向上し、色漏れを防いだEL素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のEL素子の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体
2 屈折率変化材料層(屈折率を変化させた部分)
3 屈折率変化材料層(屈折率を変化させていない部分)
4 第1電極
5 光触媒含有層
6 発光層
7 第2電極

Claims (2)

  1. 透明電極である第1電極と、前記第1電極上に形成されたEL層と、前記EL層上に形成された第2電極と、前記EL層を構成する発光層および前記第1電極の間に形成された光触媒含有層と、前記光触媒含有層および前記第1電極の間または前記第1電極の外側のいずれかの部位に形成された光照射による屈折率変化材料層とから少なくともなるEL素子を製造するEL素子の製造方法であって
    前記光照射による屈折率変化材料と、前記光触媒含有層中の光触媒材料が、同一波長の光で反応させることができるものであり、
    前記第1電極、前記屈折率変化材料層および前記光触媒含有層を順次積層した後、あるいは、前記屈折率変化材料層、前記第1電極および前記光触媒含有層を順次積層した後、前記EL素子の発光領域に対応する部分の前記屈折率変化材料層および前記光触媒含有層に光を照射して、前記屈折率変化材料層の屈折率と前記光触媒含有層の濡れ性を変化させる工程と、
    前記光触媒含有層の前記光照射された部分に前記発光層を形成する工程と
    を含む、EL素子の製造方法。
  2. 光照射によって前記屈折率変化材料層の屈折率が変化した部分と前記屈折率変化材料層の屈折率が変化しなかった部分との界面が、前記発光層から表示面に向かって広がるように斜めに形成されるように、前記屈折率変化材料層および前記光触媒含有層に前記光を角度をつけて照射する、請求項1に記載のEL素子の製造方法。
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