JP4540750B1 - サブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入口ポート24及び出口ポート31を設けた端板35のうちで、この出口ポート31の周縁部と流出側油圧パイプ17の上流側端面との間にオリフィス37を設ける。このオリフィス37よりも上流側部分で前記端板35の内部に、一端を前記出口ポート31の内周面に、他端をモータケース27内の室28に、それぞれ開口させた通孔36を設ける。この通孔36を通じてこの室28内に低温の作動油を送り込んで、温度上昇したドレン油の温度を低下させる。
【選択図】図1
Description
要するに前記図6〜8に示した2例の構造は何れも、軸受ユニット29や、シリンダ19、19とピストン20、20の摺動部等を潤滑して温度上昇しているドレン油に、圧力低下によって温度上昇した作動油を追加する事で、前記室28内に存在する作動油(ドレン油)の温度上昇を抑えるものである。この為、前記モータケース27の表面温度を十分に低下させる為に前記室28内に追加注入しなければならない作動油の必要量が多く、前記オイルモータ1の回転速度を低下させる程度が著しくなる。
前記駆動軸は、前記モータケースの一端部(下端部)内側に、軸受ユニット等により回転自在に支持されている。そして、前記モータケース外に突出した先端部により、ポンプ本体の被駆動部を回転駆動する。
又、前記入口ポート及び出口ポートは、それぞれが前記モータケースの他端部に設けられている。このうちの入口ポートは、圧油供給源の吐出口に通じる流入側油圧パイプの下流端を接続する。又、前記出口ポートは、この圧油供給源の作動油タンクに通じる流出側油圧パイプの上流端を接続する。
又、前記エネルギ変換装置は、前記入口ポート及び出口ポートと前記駆動軸の基端部との間に設けられて、この入口ポートからこの出口ポートに向けて流れる加圧された作動油の圧力エネルギを、前記駆動軸を回転させる運動エネルギに変換する。
更に、前記ドレンパイプは、前記モータケースの中間部に上流端を、前記作動油タンクに下流端を、それぞれ通じさせて、このモータケース内に漏出したドレン油をこの作動油タンクに戻す。尚、前記ドレンパイプの下流端は、前記流出側油圧パイプの途中に接続し、この流出側油圧パイプを介して前記ドレン油を前記作動油タンクに戻す様に構成する事が、前記ドレンパイプが徒に長くなるのを防止する為に好ましい。
更に、前記絞り部材よりも上流側と前記モータケースの内部空間との間に、前記出口ポートから前記作動油タンクに向けて前記戻し流路を流れる作動油の一部を前記内部空間に送り込む為の還流通路を設けている。
或は、請求項3に記載した発明の様に、前記絞り部材を、前記流出側油圧パイプの途中に設けられたオリフィスとする。そして、前記還流通路を、この流出側油圧パイプの途中でこのオリフィスよりも上流側部分から分岐してモータケース内に下流端を開口させた還流パイプとする。
この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記還流パイプの途中に第二のオリフィスを設ける。
即ち、本発明の構造によれば、戻し流路のうちで絞り部材の上流側から還流通路を介してモータケース内に送り込まれる作動油がこのモータケース内に存在するドレン油と混ざり合う事で、このモータケースの温度上昇が抑えられる。前記戻し流路の途中に前記絞り部材を設ける事で、この絞り部材の上流側から、前記還流通路を通じて前記モータケース内に送り込まれた作動油の温度が多少上昇はするが、その上昇量は僅少に抑えられる。その理由は、次の(1)(2)の通りである。
(2) エネルギ変換装置を通過して出口ポートから前記戻し流路に吐出される作動油の圧力は、流入側油圧パイプから前記エネルギ変換装置に送り込まれる作動油の圧力に比べて低い。従って、前記戻し流路の途中に絞り部材を設けても、元々この絞り部材の上流側に存在する作動油の圧力はあまり高くはない。
これら(1)(2)の理由により、前記絞り部材の上流側から前記還流通路を通じて前記モータケース内に送り込まれる作動油の圧力がこのモータケース内で低下する程度、延いてはこの作動油の温度が上昇する程度は僅少で済む。この為、前記還流通路からこのモータケース内に送り込まれる作動油により、前記ドレン油の温度を効果的に低下させられる。
図1〜2は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例のサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構の特徴は、入口ポート24及び出口ポート31を設けた端板35の一部に、この出口ポート31とモータケース27内とを連通する通孔36を設けると共に、この出口ポート31の下流端開口部にオリフィス37を設けた点にある。即ち、これら通孔36とオリフィス37とを設ける事により、前記出口ポート31内を流れる作動油の一部を前記モータケース27内に注入し、このモータケース27内に漏出した、各部を潤滑する等により温度上昇したドレン油の温度を低下させる点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図6、8により説明した従前の構造と同様であるから、同等部分に関する説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、及び、先に説明しなかった部分を中心に説明する。
又、前記オリフィス37の上流側に設けて、前記エネルギ変換装置38の出口部分から吐出された作動油を前記室28に送り込む通孔は、前記端板35の内部に代えて、ポートプレート26の内部に設ける事もできる。
図3は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、絞り部材であるオリフィス37aを、流出側油圧パイプ17aの途中に設けている。即ち、この流出側油圧パイプ17aを、上流部分40と下流部分41とに分割し、これら両部分40、41同士を接続するフランジ同士の間に、前記オリフィス37aを挟持している。このオリフィス37aの内径は、前記両部分40、41の内径よりも少しだけ(例えばこの内径の60〜90%程度に)小さくしている。そして、還流通路である還流パイプ42の上流端を、流出側油圧パイプ17aのうちの上流部分40から分岐している。更に、この還流パイプ42の下流端を、モータケース27内の室28に通じさせている。尚、この還流パイプ42を設けた事に伴って、ドレンパイプ18aの上流端を、前記モータケース27の反対側の下部に接続している。
図4は、請求項1、3、4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、還流通路である還流パイプ42aとして上述した実施の形態の第2例のものよりも太いものを使用する代わりに、この還流パイプ42aの途中に第二のオリフィス43を設けている。そして、この第二のオリフィス43により、この還流パイプ42aを通じてモータケース27内に還流する作動油の流量を調節して(絞って)いる。又、流出側油圧パイプ17aの上流部分40と下流部分41との間に挟持したオリフィス37bの内径を、上述した第2例の場合よりも大きくしている。その他の部分の構成及び作用は、この実施の形態の第2例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
入口ポート24部分の圧力 : 22MPa
同じく流量 : 193L/min
出口ポート31部分の圧力 : 0.1MPa
同じく流量 : 191L/min
出口ポート31の下流端部分の内径 : 20mm
オリフィス37の内径 : 15mm
通孔36の内径 : 3.3mm
入口ポート24部分の圧力 : 22MPa
同じく流量 : 193L/min
出口ポート31部分の圧力 : 0.07MPa
同じく流量 : 191L/min
流出側油圧パイプ17aの上流部分40の内径 : 21.4mm
オリフィス37aの内径 : 19mm
還流パイプ42の内径 : 7mm
入口ポート24部分の圧力 : 22MPa
同じく流量 : 193L/min
出口ポート31部分の圧力 : 0.15MPa
同じく流量 : 191L/min
流出側油圧パイプ17aの上流部分40の内径 : 21.4mm
オリフィス37bの内径 : 14mm
還流パイプ42の内径 : 16.1mm
第二のオリフィス43の内径 : 2.7mm
2 ポンプ本体
3 貨液
4 貨液タンク
5 甲板
6 タンク底
7 バルクヘッド
8 導液部
9 貨液吸入口
10 ボトムサポート
11 吐出管
12 外側ケース
13 サポートパイプ
14 中間サポート
15 デッキカバー
16 流入側油圧パイプ
17、17a 流出側油圧パイプ
18、18a ドレンパイプ
19 シリンダ
20 ピストン
21 球面継手
22 駆動軸
23 回転板
24 入口ポート
25 シリンダブロック
26 ポートプレート
27 モータケース
28 室
29 軸受ユニット
30 ドレンポート
31 出口ポート
32 小通孔
33 フラッシングパイプ
34 オリフィス
35 端板
36 通孔
37、37a、37b オリフィス
38 エネルギ変換装置
39 センタピン
40 上流部分
41 下流部分
42、42a 還流パイプ
43 第二のオリフィス
Claims (4)
- モータケースと、このモータケースの一端部内側に回転自在に支持されて、このモータケース外に突出した先端部によりポンプ本体の被駆動部を回転駆動する駆動軸と、それぞれがこのモータケースの他端部に設けられた、圧油供給源の吐出口に通じる流入側油圧パイプの下流端を接続する入口ポート及びこの圧油供給源の作動油タンクに通じる流出側油圧パイプの上流端を接続する出口ポートと、これら入口ポート及び出口ポートと前記駆動軸の基端部との間に設けられて、この入口ポートからこの出口ポートに向けて流れる加圧された作動油の圧力エネルギを、前記駆動軸を回転させる運動エネルギに変換するエネルギ変換装置と、前記モータケースの中間部に上流端を、前記作動油タンクに下流端を、それぞれ通じさせて、このモータケース内に漏出したドレン油をこの作動油タンクに戻すドレンパイプとを備えたサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構に於いて、前記エネルギ変換装置の出口側から、前記出口ポート及び前記流出側油圧パイプを通じて前記作動油タンクに通じる、作動油戻し流路の途中に絞り部材を設けると共に、この絞り部材よりも上流側と前記モータケースの内部空間との間に、前記出口ポートから前記作動油タンクに向けて前記戻し流路を流れる作動油の一部を前記内部空間に送り込む為の還流通路を設けた事を特徴とするサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構。
- 前記絞り部材が、前記入口ポート及び前記出口ポートを設けた端板のうちで、この出口ポートの周縁部と前記流出側油圧パイプの上流側端面との間に挟持されたオリフィスであり、前記還流通路が、前記端板の内部に設けられて、一端を前記出口ポートの内周面に、他端を前記モータケースの内部に、それぞれ開口させた通孔である、請求項1に記載したサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構。
- 前記絞り部材が、前記流出側油圧パイプの途中に設けられたオリフィスであり、前記還流通路が、この流出側油圧パイプの途中でこのオリフィスよりも上流側部分から分岐して前記モータケース内に下流端を開口させた還流パイプである、請求項1に記載したサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構。
- 前記還流パイプの途中に第二のオリフィスを設けている、請求項3に記載したサブマージドポンプ駆動用オイルモータの冷却機構。
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