JP4540526B2 - 多方向入力装置 - Google Patents

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本発明は、多方向入力装置に係り、携帯電話機、携帯用音楽再生機器、ゲーム機のコントローラなどの方向キーとして、各種電子機器の方位入力操作用に使用される多方向入力装置に関する。
一般的に、多方向入力装置は、方向キーやスティック状入力キーを傾倒操作することによって、キー入力を行なうことが可能となっている。この傾倒操作によるキー入力を検出するために、様々な種類の多方向入力装置が実用化されているが、そのなかでも、抵抗体と導電体とを導通させることによって、操作された入力方向を検出する多方向入力装置(以下、単に「多方向入力装置」という。)は、その構造が簡易であるにもかかわわず、高い分解能を有していることを特徴としている。
以下、図9から図11を用いて、従来の多方向入力装置を説明する。ここで、図9は第1従来例の多方向入力装置における縦断面を示している。図10は、第2従来例の多方向入力装置の絶縁基板を示している。また、図11は第2従来例の多方向入力装置における縦断面を示している。
従来の多方向入力装置101は、一例として、図9に示すように、可撓性の絶縁基板105に形成された環状の抵抗体106と、これに対向した環状の導電体108と、傾倒操作時に抵抗体106を導電体108に押し付ける環状の突出部102aを有する方向キー102とを備えている。そのため、この多方向入力装置101は、2以上の方向から電圧を印加された抵抗体106と導通した導電体108の電圧を組み合わせて演算処理することによって、入力された全方位を測定することが可能となっている(特許文献1参照)。
また、他の一例として、従来の多方向入力装置101は、図10に示すように、絶縁基板105に環状に形成された抵抗体106と所定の間隔を有して形成された同心環状の導電体108が抵抗体106と同一面上に形成されている。また、図11に示すように、導電ゴムなどの導電性の凸部102aを抵抗体106および導電体108に架け渡すように対向させ、方向キー102がその導電性の凸部102aを有して形成されているとともに傾倒自在に形成されている。そのため、方向キー102の傾倒操作持に導電性の凸部102aが抵抗体106および導電体108に部分的に接触し、2以上の方向から電圧を印加された抵抗体106と導通した導電体108の電圧を組み合わせて演算処理することによって、この多方向入力装置101は入力された全方位を測定することが可能となっている(特許文献2参照)。
特開2002−117751号公報 特開2005−44557号公報
しかしながら、抵抗体106と導電体108とを積層方向に配設している従来の多方向入力装置101(図9を参照)においては、抵抗体106を可撓性の絶縁基板105上に設けていることから、方向キー102の傾倒操作時に軽快なクリック感を得ることが困難であるという問題があった。
また、抵抗体106と導電体108とを同一平面上に配設している従来の多方向入力装置101(図10および11を参照)においては、方向キー102の傾倒操作時に導電ゴム製の凸部102aが抵抗体106および導電体108に当接して接触することから、ゴム弾性変形特有の柔らかいクリック感は得られるものの、軽快なクリック感を得ることが困難であるという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、その目的は、方向キーの傾倒操作時に軽快なクリック感を得ることが可能となる多方向入力装置を提供することとしている。
また、本発明の他の目的は、どの方位に対しても軽快なクリック感を得ることが可能となる多方向入力装置を提供することとしている。
さらに、本発明の他の目的は、傾倒操作によるキー入力の他に押下操作によるキー入力を行なうことが可能となる多方向入力装置を提供することとしている。
そして、本発明の他の目的は、傾倒操作と押下操作を1つの入力キーによって行なうことが可能となる多方向入力装置を提供することとしている。
前述した目的を達成するため、本発明の多方向入力装置は、その第1の態様として、環状に形成されている抵抗体と、抵抗体と所定の間隔を有して配置されている導電体と、抵抗体と対向して形成された環状の凸部を有するとともに、周方向へ傾倒自在に形成されており、周方向への傾倒操作によって抵抗体と導電体とを導通させる方向キーと、抵抗体に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、導電体の電圧を測定する電圧測定手段とを備えており、抵抗体と方向キーの凸部との間に、前記方向キーの凸部に沿って環状に形成されているとともに方向キーの凸部の配設方向に湾曲して形成されている反転ばねが配設されていることを特徴としている。
本発明の第1の態様によって、方向キーの傾倒操作の全方位に対して適度な反発力を発生させることが可能となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様の多方向入力装置において、抵抗体が環状に形成されているとともに、それが導電体と対向して配設されていることを特徴としている。
本発明の第2の態様によって、方向キーによる傾倒操作の全方位に対して導電体から電圧を検出することが可能となる。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様の多方向入力装置において、抵抗体と同一面上に抵抗体に基づいて大小異なる2つの同心環状の導電体が形成されており、反転ばねが導電性を有して形成されているとともに、導電体に固着されていることを特徴としている。
本発明の第3の態様によって、方向キーによる傾倒操作の全方位に対して導電体から電圧を検出することが可能となるとともに、抵抗体と導電体との配設に係る厚さを薄くすることが可能となる。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか1の態様の多方向入力装置において、抵抗体および導電体と絶縁されながら抵抗体もしくは導電体の中心に配設されている中央固定接点と、抵抗体および導電体と絶縁されながら、中央固定接点を覆うように配設されているドーム状の中央可動接点と、方向キーの中央に押下自在に配設されており、中央可動接点を押下することによって、中央可動接点と中央固定接点とを接触させる中央キーとを備えていることを特徴としている。
本発明の第4の態様によって、傾倒操作による入力のみならず、押下操作による入力を行なうことが可能となる。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか1の態様の多方向入力装置において、方向キーが中央キーを覆い被さるような形状もしくは中央キーと一体の形状に形成されていることを特徴としている。
本発明の第5の態様によって、方向キーを中央キーと連動させながら押下操作することが可能となる。
本発明の第1の態様の多方向入力装置によって、方向キーの全方位に対して軽快なクリック感が得られるという効果を奏する。
本発明の第2の態様の多方向入力装置によって、簡易な構造であるにもかかわらず、方向キーの全方位にかかる操作の分解能が高くなるという効果を奏する。
本発明の第3の態様の多方向入力装置によって、方向キーの全方位にかかる操作の分解能が高くなるとともに、多方向入力装置の厚さが薄くなるという効果を奏する。
本発明の第4の態様の多方向入力装置によって、多方向のキー入力のほかに、他の入力を行なうことが可能となるという効果を奏する。
本発明の第5の態様の多方向入力装置によって、傾倒操作と押下操作を1つの入力キーによって行なうことが可能となるという効果を奏する。
以下、図1から図6を用いて、本発明の多方向入力装置における2つの実施形態を説明する。ここで、図1は、第1の実施形態の多方向入力装置を斜視的に示している。図2は、第1の実施形態の多方向入力装置の縦断面を示している。図3は、第1の実施形態の多方向入力装置の縦断面における反転ばね周辺を拡大して示している。図4は、第2の実施形態の多方向入力装置に配設されている抵抗体および導電体を平面状に示している。図5は、第2の実施形態の多方向入力装置の縦断面における反転ばね周辺を拡大して示している。図6は、第1もしくは第2実施形態の多方向入力装置の方向キーの操作部をスティック状に形成したものを示している。
(1)第1の実施形態
第1の実施形態の多方向入力装置1は、全方位の方向の入力に使用する方向キー2と、決定キーなどとして使用される中央キー3とを備えている携帯電話機やPDA等に用いられることを想定して形成されている。具体的には、この第1の実施形態の多方向入力装置1は、図1に示すように、傾倒操作による入力を行なうための抵抗体8、導電体6、反転ばね4および方向キー2を有している。また、押下操作による入力を行なうための中央固定接点9、中央可動接点10および中央キー3を有している。
抵抗体8は、絶縁材料を用いて形成された第1の絶縁基板7上に、カーボンなどの抵抗材料を用いて円環状に形成されている。また、この抵抗体8は、所定の電圧を印加する電圧印加手段(図示せず)と接続するための電圧印加端子8a、8b、8c、8dを当該円環の90度ごとに有している。なお、電圧印加手段は、同一線上に形成された電圧印加端子8a、8c(以下、「x方向の電圧印加端子8a、8c」という。)もしくは8b、8d(以下、「y方向の電圧印加端子8b、8d」という。)のどちらか一組の電圧印加端子から交互に電圧を印加するように形成されている。
導電体6は、可撓性絶縁材料を用いて形成された環状の第2の絶縁基板5上に、銀や銅などの導電材料を用いて、抵抗体8と同一の直径を有する円環状に形成されている。また、この導電体6は、図2および図3に示すように、直径の異なる2つのスペーサ14A、14Bを介在させることによって、抵抗体8と所定の間隔を有しながら対向する位置に配設されている。そして、この導電体6は、導電体6の電圧を測定する電圧測定手段(図示せず)と接続するための電圧測定端子6aを有している。
方向キー2は、図1に示すように、方向に係るキー入力を行ない易いように、正面から見て環状の操作部2bを有している。また、図2に示すように、操作部2bの背面に、第2の絶縁基板5と対向するように形成された環状の凸部2aを有している。この方向キー2は、鍔状に延出されたゴム製の揺動アーム2cと係合しながら周方向へ傾倒自在に配設されており、図2および図3に示すように、周方向への傾倒操作によって、反転ばね4を押下しながら第2の絶縁基板5を撓ませ、抵抗体8と導電体6とを接触させることが可能な程度の距離を有して、第2の絶縁基板5の上方に配設されている。
反転ばね4は、弾性変形による反発力を利用することが可能となる平板状の金属などの材料を用いて、抵抗体8もしくは導電体6の直径と同程度の大きさの直径を有する中空のドーナッツ形を半分に切断して得た湾曲部4aに台座部4bを付加したような略半管形環状に形成されている。この反転ばね4は、抵抗体8の上方にある第2の絶縁基板5と方向キー2の凸部2aとの間に配設されている。また、この反転ばね4は、湾曲部4aの凸方向が方向キー2の凸部2aと対峙するように配設されている。
中央固定接点9は、金属などの導電材料を用いて、中央可動接点10と接触させるために適している一定の面積を持った円状に形成されている。この中央固定接点9は、図1に示すように、第1の絶縁基板7上に、抵抗体8および導電体6と絶縁されながら抵抗体8もしくは導電体6の中心に配設されている。
中央可動接点10は、金属などの導電材料を用いて、図1および図2に示すようなドーム状に形成されている。この中央可動接点10は、図1および図2に示すように、抵抗体8および導電体6と絶縁されながら、中央固定接点9を覆うように配設されている。また、この中央可動接点10の周縁部は、図2に示すように、第1の絶縁基板7上に形成された環状の中央可動接点用端子10aと電気的に接続されている。
中央キー3は、図1に示すように、決定キーなどとして押下入力するための操作を行ない易いように、正面から見て、方向キー2の内周と同程度の直径を有する円状の操作部2bを有している。また、図2に示すように、中央キー3は、その円状の操作部2bの背面であって中央可動接点10と対向する位置に半球状の凸部3aを有している。そして、この中央キー3は、図2に示すように、方向キー2の内周と係合しながら押下自在に配設されている。
次に、第1の実施形態の多方向入力装置1の作用を説明する。
第1の態様の多方向入力装置1に配設された方向キー2の環状の操作部2bを押圧して傾倒操作すると、方向キー2の凸部2aが反転ばね4を押し下げる。すると、反転ばね4の反発力は徐々に増加していき、ある一定の押下げ量となるとその反発力は極大値となる。さらに押下げて反発力の極大値を超えると、その反発力は徐々に低下していく。
また、方向キー2の凸部2aは、反転ばね4を介しながら、第2の絶縁基板5を撓ませて、抵抗体8と導電体6とを接触させる。この接触時は、反転ばね4の反発力が極大値を超えて徐々に低下したときとなっている。
そして、抵抗体8と導電体6が接触すると、接触した部分の抵抗体8の電圧値と導電体6の電圧値が等しくなる。接触して得られた導電体6の電圧値は、抵抗体8のx方向の電圧印加端子8a、8cもしくはy方向の電圧印加端子8b、8dから交互に電圧を印加していることから、電圧の印加方向に対応して交互に変化する。この導電体6の電圧値を測定することによって、抵抗体8のどの部分に導電体6が接触したか、すなわち、方向キー2のどの部分が操作されたかを検出することが可能となっている。
つまり、方向キー2の傾倒操作に対して適度な反発力を発生させながら方向キーの操作位置を検出するため、方向キー2の操作時に軽快なクリック感を与えることが可能となっている。
また、配設されている反転ばね4が環状に形成されていることから、第1の実施形態の多方向入力装置1は、方向キー2の操作部2bのどの部分を傾倒操作しても、適度な反発力を発生させることが可能となる。そのため、方向キー2のどの方位に対しても軽快なクリック感を得ることが可能となっている。
さらに、環状の抵抗体8に電圧を印加し、抵抗体8における各部分の電圧を導電体6から測定することによって、方向キー2に入力された全方位を認識することが可能となるため、第1の実施形態の多方向入力装置1は、全方位の測定に複雑な回路やセンサを用いる必要が無く、極めて簡易な構造となる。また、電圧が印加された抵抗体8は、そのどの部分においても電圧値が異なるため、環状の抵抗体8の周方向を確実に認識することが可能となる。すなわち、固定接点と可動接点を利用して周方向のキー入力を検出するなどの他の機構を有する多方向入力装置1と比較して、方向キー2の全方位にかかる操作の分解能を高くすることが可能となる。
そのうえ、第1の実施形態の多方向入力装置1は、方向キー2の中央に、決定キーなどとして使用することが可能となる中央キー3を備えている。また、その中央キー3の下方にはドーム状の中央可動接点10を備えている。そのため、傾倒操作による入力のみならず、押下操作による入力を行なうことが可能となる。これより、多方向のキー入力と押下による他のキー入力の2種類のキー入力を1つの多方向入力装置1によって行なえるようになっている。
(2)第2の実施形態
第2の実施形態の多方向入力装置1は、第1の実施形態と同様、全方位の方向の入力に使用する方向キー2と、決定キーなどとして使用される中央キー3とを備えている携帯電話機やPDA等に用いられることを想定して形成されている。具体的には、この第2の実施形態の多方向入力装置1は、第1の実施形態と同様に、傾倒操作による入力を行なうための抵抗体8、導電体6、反転ばね4および方向キー2を有している。また、押下操作による入力を行なうための中央固定接点9、中央可動接点10および中央キー3を有している。
抵抗体8は、図4に示すように、第1の実施形態と同様、絶縁材料を用いて形成された絶縁基板7(5)に、カーボンなどの抵抗材料を用いて円環状に形成されている。また、この抵抗体8は、所定の電圧を印加する電圧印加手段(図示せず)と接続するための電圧印加端子8a、8b、8c、8dを当該円環の90度ごとに有している。なお、電圧印加手段は、第1の実施形態と同様、x方向の電圧印加端子8a、8cもしくはy方向の電圧印加端子8b、8dのどちらか一組の電圧印加端子から交互に電圧を印加するように形成されている。
導電体6は、図4に示すように、銀や銅などの導電材料を用いて、抵抗体8が配設されている絶縁基板7(5)と同一の絶縁基板7(5)上に、抵抗体8に基づく大小異なる2つの同心環6A、6B状に形成されている。また、この導電体6は、第1の実施形態と同様、導電体6の電圧を測定する電圧測定手段(図示せず)と接続するための電圧測定端子6aを有している(図4においては直径の大きい同心環6Aに電圧測定端子6aが形成されている)。
方向キー2は、方向に係るキー入力を行ない易いように、正面から見て環状の操作部2bを有している(図1および図2を参照)。また、図5に示すように、操作部2bの背面に、抵抗体8と対向する位置に形成された環状の凸部2aを有している。この方向キー2は、鍔状に延出されたゴム製の揺動アーム2cと係合しながら周方向へ傾倒自在に配設されており(図2を参照)、図5に示すように、周方向への傾倒操作によって、反転ばね4を押下させながら、反転ばね4を介して、導電体6と抵抗体8とを導通させることが可能な程度の距離を有して、絶縁基板7(5)の上方に配設されている。
反転ばね4は、第1の実施形態と同様、弾性変形による反発力を利用することが可能となるとともに、抵抗体8および導電体6とを導通させることが可能な平板状の金属などの材料を用いて、抵抗体8もしくは導電体6の直径と同程度の大きさの直径を有する中空のドーナッツ形を半分に切断して得た湾曲部4aに台座部4bを付加したような略半管形環状に形成されている。また、この反転ばね4の外周および内周の台座部4bの直径は、図5に示すように、導電体6の2つの同心環6Aおよび6Bの直径と対応させて形成されている。そして、この反転ばね4の台座部4bは、導電体6の2つの同心環6A、6Bと当接して固着されているとともに、その湾曲部4aの凸方向が方向キー2の凸部2aと対峙するように配設されている。
中央固定接点9、中央可動接点10および中央キー3は、第1の実施形態と同様にして形成され、配設されている(図1および図2を参照)。
次に、第2の実施形態の多方向入力装置1の作用を説明する。
第2の態様の多方向入力装置1に配設された方向キー2の操作部2bを押圧して傾倒操作すると、方向キー2が傾倒することによって、方向キー2の凸部2aが反転ばね4を押し下げる。すると、反転ばね4の反発力は徐々に増加していき、ある一定の押下げ量となるとその反発力は極大値となる。さらに押下げて反発力の極大値を超えると、その反発力は徐々に低下していく。
また、方向キー2の凸部2aは、反転ばね4を抵抗体8に接触させることによって、導電性を有する反転ばね4と接続している導電体6と抵抗体8とを導通させる。反転ばね4と抵抗体8が接触するときは、反転ばね4の反発力が極大値を超えて徐々に低下したときに接触するように設定されている。
そして、抵抗体8と導電体6が反転ばね4を介して電気的に接続されると、反転ばね4が接触した部分の抵抗体8の電圧値と反転ばね4が接触している導電体6の電圧値とが等しくなる。導通して得られた導電体6の電圧値は、抵抗体8のx方向の電圧印加端子8a、8cもしくはy方向の電圧印加端子8b、8dから交互に電圧を印加していることから、電圧の印加方向に対応して交互に変化する。この導電体6の電圧値を測定することによって、抵抗体8のどの部分に反転ばね4が接触したか、すなわち、方向キー2のどの部分が操作されたかを検出することが可能となっている。
つまり、方向キー2の傾倒操作に対して適度な反発力を発生させながら方向キーの操作位置を検出するため、方向キー2の操作時に軽快なクリック感を与えることが可能となっている。
また、配設されている反転ばね4が環状に形成されていることから、第2の実施形態の多方向入力装置1は、第1の実施形態と同様、方向キー2の操作部2bのどの部分を傾倒操作しても適度な反発力を発生させることが可能となる。そのため、方向キー2のどの方位に対しても軽快なクリック感を得ることが可能となっている。
さらに、環状の抵抗体8に電圧を印加し、抵抗体8における各部分の電圧を導電体6から測定することによって、方向キー2に入力された全方位を認識することが可能となるため、第2の実施形態の多方向入力装置1は、全方位の測定に複雑な回路やセンサを用いることなく極めて簡易な構造となる。また、電圧が印加された抵抗体8は、そのどの部分においても電圧値が異なるため、環状の抵抗体8の周方向を確実に認識することが可能となる。すなわち、固定接点と可動接点を利用して周方向のキー入力を検出するなどの他の機構を有する多方向入力装置1と比較して、方向キー2の全方位にかかる操作の分解能を高くすることが可能となる。
そして、第2の実施形態の多方向入力装置1は、導電体6と抵抗体8とを同一の絶縁基板7(5)上に有している。これによって、方向キー2による傾倒操作の全方位に対して導電体6から電圧を検出することが可能となるとともに、抵抗体8と導電体6との配設に係る厚さを薄くすることが可能となる。そのため、多方向入力装置1の厚さを薄くすることが可能となっている。
そのうえ、第2の実施形態の多方向入力装置1は、方向キー2の中央に、決定キーなどとして使用することが可能となる中央キー3を備えており、その中央キー3の下方にドーム状の中央可動接点10を備えている。そのため、傾倒操作による入力のみならず、押下操作による入力を行なうことが可能となる。これより、多方向のキー入力と押下による他のキー入力の2種類のキー入力を1つの多方向入力装置1によって行なえるようになっている。
なお、第1および第2の実施形態の多方向入力装置1は、図6に示すように、方向キー2が中央キー3を覆い被さるような形状もしくは中央キー3と一体不可分に形成されていることによって、カー・ナビゲーション・システムのリモコンに配設されているスティック状入力キーのような、傾倒操作と押下操作を同一のキーを用いて行なうことが可能となる。
(1)第1の実施例
第1の実施例の多方向入力装置1は、図7に示すように、携帯電話機11の入力装置として用いられている。従来の携帯電話機の多方向入力装置101は、通常、上下左右の4方向のキー入力しか行なうことができないが、携帯電話機11に備わる第1の実施例の多方向入力装置1は、前述した4方向に限られず、方向キー2の全方位に入力することが可能となっている。これによって、従来の方向キー102では実現できなかった、携帯電話機11の表示画面11d上に表示されたアイコン11iを斜め方向などの所望の方位に自由に移動させることが可能となる。また、その内部に反転ばね4を備えているため、その全方位のキー入力に対して軽快なクリック感を付与することが可能となっている。これは、Webブラウジング機能を有する携帯電話機において、パーソナルコンピュータのマウスのようなアイコン操作を軽快なクリック感を付与して行なうことが可能となることから、第1の実施例の多方向入力装置1は非常に有用なものとなる。
(2)第2の実施例
第2の実施例の多方向入力装置1は、図8に示すように、携帯用音楽再生機器12およびそのリモコン13の入力装置として用いられている。従来の携帯用音楽再生機器およびそのリモコンの多方向入力装置101は、通常、第1の実施例と同様、上下左右の4方向のキー入力しか行なうことができないが、携帯用音楽再生機器12およびそのリモコン13に備わる第2の実施例の多方向入力装置1は、前述した4方向に限られずに、方向キー2の全方位に入力することが可能となっている。これによって、方向キー2を傾倒させつつ、方向キー2の円周部をなぞるようなキー入力を実現することが可能となる。具体的には、再生、停止、早送り、巻き戻し等の方向キー2によるキー入力を従来と同様の操作とし、音量の増減操作をその方向キー2の円周部をなぞるようなキー入力とすることが可能となる。また、その内部に反転ばね4を備えているため、その全方位のキー入力に対して軽快なクリック感を付与することが可能となっている。つまり、携帯用音楽再生機器に配設した入力キーのクリック感を向上させたり、1つの方向キー2によってすべての操作を行なうことが可能となるから、第2の実施例の多方向入力装置1は大変有用なものといえる。
前述した内容より、本発明は、全方位へのキー入力が可能であるとともに、そのキー入力に応じた反発力を付与することが可能となるため、方向キーのクリック感を向上させる効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施形態や実施例などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
第1の実施形態の多方向入力装置を示す分解斜視図 第1の実施形態の多方向入力装置を示す縦断面図 第1の実施形態の多方向入力装置に配設された反転ばね周辺を示す拡大縦断面図 第2の実施形態の多方向入力装置に配設された抵抗体および導電体を示す平面図 第2の実施形態の多方向入力装置に配設された反転ばね周辺を示す拡大縦断面図 第1もしくは第2実施形態の多方向入力装置に配設されたスティック状方向キーを示す縦断面図 第1の実施例の携帯電話機を示す全体図 第2の実施例の携帯用音楽再生機器およびそのリモコンを示す全体図 従来の多方向入力装置の一例を示す縦断面図 従来の多方向入力装置に配設された抵抗体および導電体の一例を示す平面図 従来の多方向入力装置の他の一例を示す縦断面図
符号の説明
1 多方向入力装置
2 方向キー
2a 凸部
2b 操作部
2c 揺動アーム
3 中央キー
3a 凸部
4 反転ばね
5 第2の絶縁基板
6 導電体
7 第1の絶縁基板(絶縁基板)
8 抵抗体
8a、8b、8c、8d 電圧印加端子
9 中央固定接点
10 中央可動接点
10a 中央可動接点用端子

Claims (5)

  1. 環状に形成されている抵抗体と、
    前記抵抗体と所定の間隔を有して配置されている導電体と、
    前記抵抗体と対向して形成された環状の凸部を有するとともに、周方向へ傾倒自在に形成されており、前記周方向への傾倒操作によって前記抵抗体と前記導電体とを導通させる方向キーと、
    前記抵抗体に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記導電体の電圧を測定する電圧測定手段と
    を備えている多方向入力装置であって、
    前記抵抗体と前記方向キーの凸部との間に、前記方向キーの凸部に沿って環状に形成されているとともに前記方向キーの凸部の配設方向に湾曲して形成されている反転ばねが配設されている
    ことを特徴とする多方向入力装置。
  2. 前記抵抗体は、環状に形成されているとともに、前記導電体と対向して配設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の多方向入力装置。
  3. 前記導電体は、前記抵抗体と同一面上に、前記抵抗体の同心環状に形成されており、
    前記反転ばねは、導電性を有して形成されているとともに、前記導電体に固着されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多方向入力装置。
  4. 前記抵抗体および前記導電体と絶縁されながら、前記抵抗体もしくは前記導電体の中心に配設されている中央固定接点と、
    前記抵抗体および前記導電体と絶縁されながら、前記中央固定接点を覆うように配設されているドーム状の中央可動接点と、
    前記方向キーの中央に押下自在に配設されており、前記中央可動接点を押下することによって、前記中央可動接点と中央固定接点とを接触させる中央キーと
    を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多方向入力装置。
  5. 前記方向キーが、前記中央キーを覆い被さるような形状もしくは前記中央キーと一体の形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多方向入力装置。
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