JP4540066B2 - グローブボックス用インナーリングの切断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、原子力施設における放射性物質を取り扱う際に使用されるグローブボックスで用いられるインナーリングその他の部品を減容するためのグローブボックス用インナーリングの切断装置に関する。
放射性物質や有毒ガス等の人体に悪影響を及ぼす危険物質は、閉鎖された空間で、作業者がこれら危険物質環境に触れないようにして扱う必要がある。この種の危険物質を閉塞し、外部から扱えるようにした装置にグローブボックスがある。図10は、放射性物質を取り扱う原子力施設で用いられるグローブボックス1の概略構造を示している。このグローブボックス1の内部に放射性物質のための各種の取扱装置2が配置されており、正面壁に運転者Pが該取扱装置2を操作したりするためのグローブポート3が設けられている。なお、正面壁は内部を視認することができる素材によって形成されている。また、グローブボックス1の側壁にはグローブボックス1の内部で必要な工具や装置等を該グローブボックス1内に供給したり、グローブボックス1内の不要な部品や装置等を取り出したりするためのラージポート4が設けられている。また、グローブボックス1内の換気は、給気設備5と排気設備6とによって行われ、排気は浄化されて放射性物質を確実に除去して行われるようにしてある。なお、該グローブボックス1内は負圧に維持されて、内部の環境空気が外部に漏洩しないようにしてある。また、警報盤7が設けられており、異常時には警報を発するようにしてある。
図9は、前記グローポート3の構造を示す断面図である。グローブポート3はグローブボックス1の正面壁に固定された樹脂製の円筒物であり、その内周面にインナーリング11が挿入されている。インナーリング11の外側面であって、中央部からグローブボックス1側となる前側には、2連のリング溝11aが設けられており、該リング溝11aの後方に、カフ取付部11bが形成されている。これらリング溝11aにゴム製のグローブ12が被せられて、該グローブ12のカフ12aが前記カフ取付部11bに当接させてあり、前記リング溝11aに係合するOリング13により固定されている。また、前記カフ取付部11bの後方には適宜数のパッキン溝11cが形成され、このパッキン溝11cにパッキン14が収容され、グローブポート3の内周面に密着させて、該グローブポート3とインナーリング11との間をシールしている。インナーリング11の内側面であって後端部には、係止溝11dが形成されている。他方、グローブポート3の外側面の後端部には係止溝10aが形成されている。そして、前記係止溝11dと係止溝10aとのそれぞれに係止する係合部15a、15bを有する固定環15が設けられる。すなわち、該固定環15は環状で、該環状の軸を含む面で切断した断面がほぼコ字形であって、該コ字形の一方の脚部を長尺にしてあり、これら脚部の先端部に前記係合部15a、15bが形成されている。したがって、該固定環15を、係合部15a、15bによってグローブポート3とインナーリング11とに係合させると、インナーリング11がグローブポート3に連繋して、インナーリング11がグローブポート3から脱落しない状態となる。
さらに、インナーリング11を交換するために、固定環15の外側から押し込み冶具16が挿入されるようにしてある。この押し込み冶具16は底16a付きの筒型で、胴部16bの外側の一部にはフランジ部16cが設けられており、この押し込み冶具16をグローブポート3に装着する場合に、該フランジ部16cが前記固定環15の外側面に当接するようにしてある。胴部16bの前側端部の外側面にはリング溝16dが形成されて、Oリング17が嵌装されており、この押し込み冶具16を固定環15に挿入した状態で、該押し込み冶具16と固定環15との間で滑りが生じないように固定している。グローブポート3を利用するには、図10に示すように、運転者Pが該グローブポート3から腕を差し込めば、前記グローブ12が手及び腕に被せされて、該グローブポート3に臨んでいる放射性物質取扱装置2を操作することができるようになる。
前記グローブ12はゴム製のものであり、経年変化によって劣化するおそれがあるから、適時に交換する必要がある。このグローブ12の交換方法として、例えば、特許文献1に開示されたグローブボックス用グローブがある。このグローブボックス用グローブは、グローブボックスのグローブポートに嵌挿可能な筒状のインナーリング本体であって、当該インナーリング本体が装着されている前記グローブポートに他の前記インナーリング本体を嵌挿する際、当該の他の前記インナーリング本体の前端部が既に装着されている前記インナーリング本体の後端部に当接可能な形状を有するインナーリング本体と、該インナーリング本体の内側に配設された筒状のグローブ固定部と、該グローブ固定部に基端部が密着固定されているグローブとを具備し、前記グローブ固定部は前記インナーリング本体と離隔した位置に配設されているものである。すなわち、グローブ12を交換する場合には、固定環15を外し、新たなグローブ12を装着した新たなインナーリング11を、既存のインナーリング12の後端部に当接させた状態で、固定環15を取り付け、この状態で押し込み治具16によりグローブポート3内に押し込み、既存のグローブ12を既存のインナーリング11と共にグローブボックス1内に落下させるのである。
特許第2995627号
ところで、放射能汚染物質の廃棄については厳しい条件があり、不用意に廃棄できない。焼却できるものは焼却により廃棄することになるが、焼却できないものは、例えば深地下に埋めることが考えられる。前記インナーリング11やグローブ12等については廃棄処理の方法が確立されていないため、その他の処理方法が確立されていない放射能汚染物質と共に、大気とは隔絶された状態で保管倉庫等に保管されている。この保管倉庫等のスペースには限界があるため、今後発生する放射能汚染物質の量を減じることが必要となることは勿論、現在廃棄待ちにある放射能汚染物質の量を減じることが望まれている。他方、特許文献1に開示されているように、交換後の古いインナーリング11とグローブ12とは、これらを切り離して廃棄待ちのものとして保管されている。前述したように該インナーリング11の外周面にはグローブポート3との間で気密性を確保するパッキン14を配置し、該パッキン14を配した部分の前方にグローブ12が取り付けられて、パッキン14の配設部とグローブ12の取り付け部とが軸方向に並んで設けられている構造となっているため、このインナーリング11は相当長のものとされている。このため、このインナーリング11を軸方向に重ねて保管する場合には、内側に中空部分が形成され、この部分が無駄なスペースとなってしまい、保管倉庫等の保管スペースを無駄にし、今後発生する放射性廃棄物の保管スペースの確保を困難にする一因となっている。
そこで、この発明は、放射能汚染物質の廃棄を待つために保管する場合、該放射能汚染物質を適宜な形状に裁断して、保管スペースに無駄が生じないようにして今後の放射性廃棄物の保管のためにスペースを確保することができるようにするグローブボックス用インナーリングの切断装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は、グローブボックス内に設置されて、該グローブボックス内のインナーリングを適宜な形状に裁断するグローブボックス用インナーリングの切断装置において、前記インナーリングを保持するリング保持手段と、前記リング保持手段に連繋させて取り付けた固定刃と、前記固定刃に対し進退し、前進時には該固定刃と一部が重畳する可動刃とからなり、前記リング保持手段に保持させたインナーリングを、前記固定刃と可動刃とによりせん断力を加えて切断することを特徴としている。
前記リング保持手段にインナーリングを保持させると、該リング保持手段に取り付けられた固定刃がインナーリングに連繋する。この固定刃に対して前記可動刃を前進させると、該可動刃がインナーリングに当接し、さらに押し込むことにより固定刃と重畳し、これら可動刃と固定刃とからせん断力が加えられて該インナーリングが切断される。インナーリングを数カ所にて切断することにより、該インナーリングが適宜形状に裁断され、例えば円弧状に形成されることにより該円弧を径方向に揃えて重畳させることができる。したがって、保管スペースの無駄がなくなる。
また、請求項2の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は、前記リング保持手段は、インナーリングの軸方向を上下方向とした状態で該インナーリングを載置させる受け板と、該インナーリングに軸方向に挿入されて、インナーリングをその内側で保持するリング保持部材とからなり、前記固定刃を前記リング保持部材に連繋させて設けたことを特徴としている。
すなわち、環状のインナーリングをその軸方向を上下方向としてセットし、前記可動刃を水平方向に移動させて、インナーリングを切断するものである。この切断装置をグローブボックス内に配置させれば、切断作業はグローブボックス内で行われる。なお、前記固定刃は、例えばリング保持部材保持させた状態で、インナーリングの内側面に当接する位置となるように連繋させる。
また、請求項3の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は、前記固定刃と可動刃とによるせん断方向を、水平方向に対して傾けた状態となるよう、これら固定刃と可動刃とを配置したことを特徴としている。
例えば、固定刃や可動刃が取り付けられたブラケットを傾けて設けた構造、あるいは、切断装置自体を傾けた状態に設置するなどによってせん断方向を傾けることができる。
また、請求項4の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は、前記リング保持手段は、前記リング保持手段は、インナーリングに対して該インナーリングの軸方向をほぼ水平方向として、該軸方向に挿入することにより、前記固定刃にインナーリングの内側面を載置させて保持することを特徴としている。
インナーリングを前記リング保持手段に保持させた状態では、該インナーリングが固定刃に吊り下げられた状態となり、この固定刃に対して前記可動刃をほぼ鉛直方向に移動させて、インナーリングを切断するものである。
また、請求項5の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は、前記可動刃は、該可動刃の一端部を軸として揺動自在とされていることを特徴としている。
可動刃は、固定刃に対して平行移動させる構造としても構わないが、一端部を軸として揺動することにより固定刃に対して移動させて切断作業を行うようにしたものである。
この発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置によれば、インナーリングを、例えば円弧状の形に裁断することにより、該円弧の径方向に重畳させて揃えて並べることができ、保管スペースを無駄なく利用することができる。したがって、今後、廃棄される放射能汚染物質の保管スペースを確保することができる。
また、請求項2または請求項4のそれぞれの発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置によれば、可動刃を移動させることによりリング保持手段に保持されたインナーリングを切断することができる。また、固定刃に対して可動刃を移動させると、該固定刃に連繋させて保持させたインナーリングが切断されるから、切断作業が容易となり、しかも安全で確実にインナーリングを切断できる。さらに、これら固定刃と可動刃、リング保持手段等が組み込まれた構造とすることにより切断装置が小型化され、グローブボックス内での切断作業等の取り扱いが容易となる。
請求項2の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は可動刃がほぼ水平方向に移動することにより切断する、いわゆる横型であり、請求項4の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は可動刃がほぼ鉛直方向に移動することにより切断する、いわゆる縦型である。横型の切断装置は高さが制限される場合に、縦型の切断装置は設置面積が制限される場合に、それぞれ設置するグローブボックス内のスペースに応じて選択する。
また、請求項3の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置は横型のものを改良したもので、切断方向が傾斜していることにより、インナーリングの切断片が滑落することができ、切断片の処理が容易となる。
また、請求項5の発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置によれば、小さい力で可動刃を移動させることができる。このため、グローブボックスのように狭い空間内での使用に適した切断装置とすることができる。
以下、図1及び図2に示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置を具体的に説明する。
図1〜図4にこの発明に係るグローブボックス用インナーリングの第1の実施形態に係る切断装置20の概略構造を示してあり、図1は正面図、図2は平面図、図3は右側面図、図4は左側面図である。この切断装置20は図1において右側の固定部側保持板21と同じく左側の駆動部側取付板22とに 、支持棒材23が掛け渡されてほぼ直方体状をしたフレームが形成されている。前記固定部側保持板21には、図3において中央から左側、すなわち前側に偏倚した位置が該固定部側保持板21の上端からほぼコ字形に切り込まれて、その残部によってリング受入凸部21aが形成されており、このリング受入凸部21aに、図1及び図2において想像線で示すように、インナーリング11が嵌装されるようにしてある。なお、図3に示すように、切り込みの幅員は後側部のほうが前側部よりも僅かに大きいものとなる。前記リング受入凸部21aの前側端部にはフレームの内側に突出させて、図2に示すように、板材がほぼ1/4円形に曲げ成形された一対のリング支持部24が適宜な間隔を設けて取り付けられている。
前記固定部側保持板21の内側面には、切断ユニット25が取り付けられている。この切断ユニット25は、固定刃25aと可動刃31とが、保持ブラケット25cに取り付けられて構成されている。この保持ブラケット25cは、固定刃25aが取り付けられる固定刃取付部25dと可動刃31とが取り付けられる可動刃取付部25eとが、中央部にほぼU字形状に配された間隙部Sを挟んで一体的に形成されるとともに、固定刃取付部25dと可動刃取付部25eとが同一平面内にないよう互い違いの状態に配されている。固定刃取付部25dの前記間隙部Sと反対側の端部の上下には、それぞれ取付板25f、25gが固定されており、前記リング受入凸部21aの上端部に取付板25gが、固定部側保持板21の下端部に取付板25fがそれぞれ取り付けられることによって、前記保持ブラケット25cが取り付けられている。
前記リング支持部24に嵌装されたインナーリング11を覆う位置には、中央部に前記固定刃25aが露呈する状態に間隔Gで分割されたリングカバー26a、26bが取り付けられており、これらリングカバー26a、26bの下端部から前記固定部側保持板21に掛けてインナーリング11を載置させるリング受け板27a、27bが取り付けられている。なお、前記一対のリング支持部24同士の間隔もこの間隙Gに対応させてある。また、該リング支持部24はこのリング受け板27aに固定されている。すなわち、このリング受け板27aと前記リング受入凸部21a、リング支持部24とによって、リング保持手段が構成されている。これらリング受け板27a、27bの下面には、前記固定部側保持板21に固定されて突出させた補強板28a、28bが配されている。
前記固定刃25aの側面を擦過するように、可動刃31が移動自在に配されている。すなわち、該可動刃31は、基端部が前記保持ブラケット25cの可動刃取付部25eに軸31aを中心として揺動可能に支持されている。すなわち、該保持ブラケット25cの前記ほほU字形状の間隙部Sを挟んで、固定刃25aと可動刃31とが厚さ方向にずれた位置で対峙することになる。前記可動刃31の先端部には、軸33aを中心として回動可能に連結板33が連繋させてある。他方、前記駆動部側取付板22には前記可動刃31を揺動させるためのエアシリンダ34が取り付けられている。このエアシリンダ34によって進退駆動されるピストンロッド35の先端部には、図2に示すように、2枚の板材を平行に配した支持部材36が取り付けられており、この平行な板材の間に前記連結板33が位置すると共に、軸35aを中心として該連結板33を回動自在に連繋させてある。後述するように、可動刃31は軸31aを中心とした揺動によって固定刃25aに対して擦過して、一部が重畳するようにしてある。このため、前記ピストンロッド35のストロークは、前記可動刃31が固定刃25aと重畳する位置と、該可動刃31が固定刃25aから離隔する位置との間となるようにしてある。
また、可動刃取付部25eには、先端を前記間隙Gに位置させてリング支持部24に保持させたインナーリング11の外周面を臨む状態に、ストッパ29が取り付けられている。
以上により構成されたこの発明の第1実施形態に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置の作用を、以下に説明する。
切断に供されるインナーリング11は、前記リング支持部24に該インナーリング11の軸方向を鉛直方向として嵌装する。このとき、インナーリング11をセットするのに支障ない位置まで、前記可動刃31を、軸31aを中心として図1において反時計回り方向に回動させて、同図上想像線で示す状態とする。これにより、該インナーリング11がリング受け板27a、27bに載置されて、該インナーリング11の内側に前記固定刃25aが位置した状態となり、インナーリング11の外側に前記可動刃31が臨んだ状態となる。すなわち、前記ほぼU字形状の間隙部Sに該インナーリング11の被切断部が位置した状態となる。この状態で、前記エアシリンダ34を作動させてピストンロッド35を前進させると、前記可動刃31が軸31aを中心として、図1において時計回り方向に回動する。このとき、可動刃31と連結板33との連結部である軸33aは円弧に沿って運動し、ピストンロッド35は直線運動することになり、運動の方向が異なることになるが、連結板33がこの運動方向の変化を吸収することになるから、可動刃31は円滑に揺動する。この回動によって該可動刃31がインナーリング11に当接し、さらに回動することにより、該可動刃31と前記固定刃25aとによりせん断力が加えられて、インナーリング11が切断される。可動刃31が固定刃25aと重畳した位置まで回動すると、インナーリング11は完全に切断された状態となる。この切断を1つのインナーリング11に対して数カ所で行って適宜な大きさに分割する。なお、インナーリング11に切断の際に生じる振動等は、前記ストッパ29によって抑制されて、切断片が不用意に飛散したりすることがない。
切断されたインナーリング11は円弧状になるので、これを径方向に揃えて並べることにより、重畳させた状態で並べることができ、保管スペースに無駄がなくなる。このため、保管倉庫等の保管スペースを有効に利用することができる。
図5及び図6は、図1〜図4に示した切断装置20を傾斜させた構造を示している。すなわち、前記駆動部側取付板22の下部に脚部37を取り付けて、該駆動部側取付板22の側を前記固定部側保持板21の側よりも高くして、前記ピストンロッド35の軸方向を傾けることにより、可動刃31と固定刃25aとのせん断方向を水平方向に対して傾けた方向としてある。また、固定部側保持板21の下部には、図5に示すように、緩衝板38が取り付けられている。この緩衝板38は、例えば、ゴムシート等の緩衝部材38aを上面に貼付して、切断時に加えられる力を吸収して切断装置20が不用意にずれたりしないようにするものである。
この図5及び図6に示す実施形態によれば、インナーリング11の切断片は前記リング受入凸部21aの側方の切り込みから固定部側保持板21の外側に滑落し、リング受け板27a、27bに残存することがない。このため、切断片をリング受け板27a、27bから排除する作業を必要とせず、切断作業を連続して行える。なお、前述したように、リング受入凸部21aの側方の切り込みは後側の方が前側よりも大きな幅員としてあるから、後側の切り込みより切断片を滑落させるようにすることが好ましい。
次に、図7及び図8に示すこの発明の第2の実施形態に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置40を説明する。図7はこの切断装置40の正面図であり、図8は左側面図である。下側基板41と上側基板42とが4本の支柱43で連繋されており、下側基板41にリング保持手段としてのリング保持台座44が固定されている。このリング保持台座44は、図7に示すように、ほぼ横H型の断面形状を有する下側台座部44aにほぼ逆T型の断面形状有する上側台座部44bを重畳させて固定してあり、上側台座部44bの上端に適宜な肉厚の板材からなる固定刃としての下刃45が、上端縁部を上側台座部44bから僅かに突出させて固定されている。また、下側台座部44aには前端部から適宜位置まで切り欠かれたリング受入部44cが形成されている。すなわち、図7及び図8において、想像線で示すように、インナーリング11を、前記下刃45の上側と前記リング受入部44cに通すようにして、リング保持台座44に嵌入できるようにしてある。
前記上側台座部44bは後部側を前記下刃45よりも上方へ伸張させ、さらに適宜高さの位置から前方へ伸張させて保護板部44dとされている。すなわち、図8に示すように、下刃45が臨む位置には、前記リング受入部44cと同様に、前端部から適宜位置まで切り欠かれた上刃受入部44eが形成されている。そして、この上刃受入部44eの奥部に位置している前記上側台座部44bの部位に、可動刃としての上刃46の基端部が揺動可能に軸46aによって支持されている。上刃46の先端部は、前記下刃45の前端部とほぼ等しい位置まで伸張されており、後述するように、上刃46は軸46aを中心とした揺動によって下刃45に対して進退し、前進時には下刃45の側方を該下刃45に対して擦過して、一部が重畳するようにしてある。なお、前記上側台座部44bと保護カバー部44d、下刃45、上刃46は、前記切断ユニット25と同様なものを、せん断方向を上下方向にするとともに、上側台座部44bを下側台座部44aに取り付ける構造とすることで構わない。
前記上刃46の先端部は、該上刃46と互いに回動自在となるよう連結板47の一端に軸47aにより連結されている。そして、この連結板47の他端には、ピストンロッド48aに軸47bにより回動自在に連結されている。なお、ピストンロッド48aは先端部が平板状に形成されて、該平板状の部分で連結板47に連結されている。また、連結板47は図7に示すように、一対の連結板47で上刃46とピストンロッド48aとを挟持するようにしてある。そして、前記ピストンロッド48aは、前記上側基板42に取り付けられたエアシリンダ48の作動により昇降する。このピストンロッド48aのストロークは、前記上刃46が下刃45と重畳する位置と、該上刃46が下刃45から離隔する位置との間となるようにしてある。また、前記保護カバー部44dには先端部がインナーリング11を臨むようにストッパ49が設けられており、切断されたインナーリング11の切断片の飛散を防止している。
この切断装置40によってインナーリング11を切断するには、前記ピストンロッド48aが上昇して、上刃46が下刃45から離隔した状態で、図7及び図8に示すように、インナーリング11をリング保持台座部44に嵌入させる。これにより、該インナーリング12は、上部が下刃45に載置され、下部が前記リング受入部44cに位置して、下刃45から吊り下げられた状態となる。そして、前記エアシリンダ48を作動させてピストンロッド48aを下降させると、前記連結板47を介して前記上刃46が揺動する。このとき、上刃46と連結板47との連結部である軸47aは円弧に沿って運動し、ピストンロッド48aは直線運動することになり、運動の方向が異なることになるが、連結板47がこの運動方向の変化を吸収することになるから、上刃46は円滑に揺動する。この上刃46の揺動によって下刃45とでインナーリング11にせん断力を加えて切断することになる。また、切断時にインナーリング11に生じる振動等は、前記ストッパ49によって抑制されて切断片が不用意に飛散することがない。
以上説明した実施形態では、いずれも可動刃31と上刃46とを揺動させて固定刃25a、下刃45との間でインナーリング11を切断する構造として説明したが、可動刃31及び上刃46が平行移動することにより、固定刃25a、下刃45に対して離隔した位置と重畳した位置とに位置する構造としても構わない。なお、可動刃31、上刃46とを揺動させて切断する構造とすれば、これらを駆動するため駆動力が平行移動させる構造に比べて小さくてよいから、構造が簡単となる。
また、インナーリングを切断する装置として説明したが、インナーリングに限らず、他の放射能汚染物質を必要に応じて切断することもできる。インナーリングには、耐熱性や耐老化性に優れ、強靱で耐衝撃性が大きく、透明性等が要求されるため、ポリカーボネイトが用いられており、この材質によるインナーリングを切断するには本実施形態に示した構造の切断装置で十分に対応することができる。他方、他の放射能汚染物質には、ポリカーボネイト以上に強靱な材質が用いられるものがあり、斯かる材質の部品等を切断する場合には、本実施形態に示す可動刃や上刃の進退機構に倍力機構を介在させることにより対応させることができる。
この発明に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置によれば、グローブボックス内において使用されて、確実にインナーリングを切断することができ、放射能汚染物質の保管スペースの有効利用に寄与できる。このため、既存の保管設備の使用の延命を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置の正面図である。 図1に示す切断装置の平面図である。 図1に示す切断装置の右側面図である。 図1に示す切断装置の左側面図である。 第1の実施形態に係る切断装置を改良した実施形態を示す正面図である。 図5に示す切断装置の左側面図である。 この発明の第2の実施形態に係るグローブボックス用インナーリングの切断装置の正面図である。 図7に示す切断装置の左側面図である。 グローブポートの構造を説明する断面図である。 グローブボックスの概略構造を説明する斜視図である。
符号の説明
P 運転者
1 グローブボックス
2 放射性物質取扱装置
3 グローブポート
11 インナーリング
12 グローブ
20 切断装置
21 固定部側保持板
21a リング受入凸部
22 駆動部側取付板
23 支持棒材
24 リング支持部
25 切断ユニット
25a 固定刃
26a、26b リングカバー
27a、27b リング受け板
28a、28b 補強板
29 ストッパ
31 可動刃
33 連結板
34 エアシリンダ
35 ピストンロッド
36 支持部材
40 切断装置
41 下側基板
42 上側基板
44 リング保持台座
44a 下側台座部
44b 上側台座部
45 下刃
46 上刃
47 連結板
48 エアシリンダ
48a ピストンロッド
49 ストッパ

Claims (5)

  1. グローブボックス内に設置されて、該グローブボックス内のインナーリングを適宜な形状に裁断するグローブボックス用インナーリングの切断装置において、
    前記インナーリングを保持するリング保持手段と、
    前記リング保持手段に連繋させて取り付けた固定刃と、
    前記固定刃に対し進退し、前進時には該固定刃と一部が重畳する可動刃とからなり、
    前記リング保持手段に保持させたインナーリングを、前記固定刃と可動刃とによりせん断力を加えて切断することを特徴とするグローブボックス用インナーリングの切断装置。
  2. 前記リング保持手段は、インナーリングの軸方向を上下方向とした状態で該インナーリングを載置させる受け板と、該インナーリングに軸方向に挿入されて、インナーリングをその内側で保持するリング保持部材とからなり、前記固定刃を前記リング保持部材に連繋させて設けたことを特徴とする請求項1に記載のグローブボックス用インナーリングの切断装置。
  3. 前記固定刃と可動刃とによるせん断方向を、水平方向に対して傾けた状態となるよう、これら固定刃と可動刃とを配置したことを特徴とする請求項2に記載のグローブボックス用インナーリングの切断装置。
  4. 前記リング保持手段は、インナーリングに対して該インナーリングの軸方向をほぼ水平方向として、該軸方向に挿入することにより、前記固定刃にインナーリングの内側面を載置させて保持することを特徴とする請求項1に記載のグローブボックス用インナーリングの切断装置。
  5. 前記可動刃は、該可動刃の一端部を軸として揺動自在とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のグローブボックス用インナーリングの切断装置。
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