JP4537628B2 - 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は波長の異なる光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、この記録面かにより反射された戻り光束を受光素子により受光しつつ前記記録面に対する情報の書き込み、再生、消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置及び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
“Development of 7.3mm Height DVD Optical Pickup Using TWIN-LD”7th Microoptics Conference July 14-16 1999 Toshibaには、デジタルビデオディスク(所謂DVD)系光ディスクから情報を再生するための波長λ1=650nmの半導体レーザ(以下LDという)と、コンパクトディスク(所謂CD)系光ディスクから情報を再生するための波長λ2=780nmのLDとをモノシリックに作製し、フォトダイオード(以下PDという)チップと共に1つのパッケージに収め、2つのLDからの2波長の光束を同一光路で光ディスクに照射する照明光学系と、光ディスクで反射された2波長の戻り光束を同一のPDで受光する検出光学系とを備えた2波長対応光ピックアップ装置が記載されている。この2波長対応光ピックアップ装置では、発光点が違う2つのLDからの光束を同一のPDで受光するために2つのLDの発光点間隔ΔLと、LDとPDの間隔Lとの関係をΔL=((λ2−λ1)/λ1)*Lとし、具体的にはΔL=0.24mm、L=1.2mmとしている。
【0003】
特開平9−161282号公報には、DVD系光ディスクにおいて容量を大きくするために厚さ方向に記録媒体である記録層としてのデータ層を重ねた2層構造の光ディスクに対して情報を記録または再生する光ピックアップ装置及び光ディスク記録再生装置において、光源と、この光源の出射光を記録媒体上に集光させるとともに記録媒体からの戻り光を受光素子に導く光学系と、フォーカス誤差信号検出用の受光素子とを備え、この受光素子は、フォーカス誤差信号の主部分を生成する少なくとも2つの主受光領域と、大きくデフォーカス状態になった場合に上記少なくとも2つの主受光領域からはみ出した戻り光を検出するフォーカス誤差信号補正用の補助受光領域とを有し、主受光領域からの信号により求めたフォーカス誤差信号を補助受光領域からの信号により補正するものが記載されている。
【0004】
この光ピックアップ装置及び光ディスク記録再生装置では、光ディスクの約30〜40μm離れて形成された2つのデータ層を区別して該データ層からデータを読取らなければならない。そのためには、各データ層にピントが合うように2つのデータ層のどちらからも良好なフォーカス信号が得られるようにする必要がある。
【0005】
特開2000−123403号公報には、光を情報記録媒体に照射し、この情報記録媒体からの反射光を用いて情報を読み取る光ピックアップ装置において、第1の波長を持つ第1のレーザ光源と、第2の波長を持つ第2のレーザ光源と、第1の回折格子と、この第1の回折格子と異なる面に設けられた第2の回折格子と、複数の受光領域を同一平面内に有する受光素子基板とを備え、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源とは近接して配置され、前記第1のレーザ光源と前記第2のレーザ光源との射出光がほぼ同一の光軸を通って前記情報記録媒体に射出され、且つ、前記情報記録媒体からの反射光が前記光軸を通って戻るよう構成され、前記光軸に概ね垂直に、前記第1の回折格子、前記第2の回折格子、前記受光素子基板が順に配置され、前記第1の回折格子は、第1の波長と第2の波長とのいずれか一方の波長に対しほぼ透過で、且つ、他方の波長に対し回折作用を行うよう構成され、前記第2の回折格子は、前記他方の波長に対しほぼ透過で、且つ、前記一方の波長に対し回折作用を行うよう構成されたことを特徴とする光ピックアップ装置が記載されている。
【0006】
特開平9−120568号公報には、データの記録再生を行うために必要なレーザ光の波長が互いに異なる第1及び第2の光記録媒体面に対してデータの記録再生を行う記録再生装置に用いられるレーザモジュールであって、前記第1及び第2の光記録媒体面に夫々対応して設けられ互いに波長が異なるレーザ光を出力する第1及び第2のレーザ素子と、これらレーザ素子から出力されるレーザ光を前記第1及び第2の光記録媒体面に導く光学手段とを含み、これらレーザ素子及び光学手段が一体に集積されてなることを特徴とするレーザモジュールが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記2波長対応光ピックアップ装置では、発光点が違う2つのLDからの光束を同一のPDで受光するために上述の式を満たさなければならない。また、記録可能な光ディスク装置のようにNAの大きな対物レンズを使う場合には、2つのLDの発光点間隔を狭くしないと、対物レンズに光が斜めに入射してしまい、光ディスク面上にきれいな集光を形成することができない。通常、NAの大きな対物レンズでは、2つのLDの発光点間隔は100μm以下程度にしなければならないので、上記2波長対応光ピックアップ装置をそのまま記録可能な光ピックアップ装置に適用することはできない。
【0008】
DVDから情報を再生する光ピックアップ装置では、2つのデータ層を有するDVDから情報を再生するためにデフォーカスが生じた場合は、できるだけ速やかにフォーカス信号が0に戻ることが望ましい。そのためには、フォーカスサーボ系の感度がある程度高いことが望ましく、それを実現する1方式として特開平9−161282号公報に記載されているような光ピックアップ装置及び光ディスク記録再生装置がある。一方、CDから情報を再生する光ピックアップ装置では、2つのデータ層を有するCDがないので、デフォーカス時に速やかにフォーカス信号が0に戻る必要は無い。また、フォーカスサーボ系の感度は、DVDから情報を再生する光ピックアップ装置ほど高い必要はなく、むしろ平面性の悪い光ディスクでも安定してフォーカスサーボがかかるようにDVDから情報を再生する光ピックアップ装置より少し低い方が望ましい。
【0009】
このように、光ピックアップ装置は、DVDとCDとでは望ましいフォーカス信号の形が違うので、同じ形状のPDでは所望の信号を両立させることができない。そこで、DVD、CDどちらでも望ましい信号が得られるような受光素子形状が必要である。また、DVDとCDとで受光素子を共通化するのは信号回路を簡素化するためであるので、受光素子数ができるだけ増えないように配慮する必要もある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、単層の記録層を有するDVDでも2層の記録層を有するDVDでも補助受光領域無しでフォーカス検出を行うことができ、かつ、CDでは広いダイナミックレンジでフォーカス検出を行うことができる光ピックアップ装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、波長の異なる光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、この記録面により反射された戻り光束を受光素子により受光しつつ前記記録面に対する情報の書き込み、再生、消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置において、前記受光素子はフォーカス検出用受光素子を含み、このフォーカス検出用受光素子は中央部の2分割受光領域とその外側の2つの受光領域とを有し、前記中央部の2分割受光領域の面積は前記2つの受光領域の面積よりも狭く、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束のうちの第1の波長の戻り光束は前記中央部の2分割受光領域で受光してフォーカス信号を生成し、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束のうちの第2の波長の戻り光束は前記中央部の2分割受光領域及び前記2つの受光領域で受光してフォーカス信号を生成するものである。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記中央部の2分割受光領域で受光される戻り光束は前記記録面が5μm以上デフォーカスすると前記中央部の2分割受光領域からはみ出すものである。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、前記受光素子は前記複数の光源と同一のパッケージ内に収められているものである。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の光ピックアップ装置において、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束はそれぞれ波長毎に複数のホログラムで回折して前記フォーカス検出用受光素子へと導かれるとともに、前記複数のホログラムと前記パッケージとが一体化されているものである。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の光ピックアップ装置において、前記複数のホログラムのうち前記光源から近い側に配置されたホログラムからの回折光を前記中央部の2分割受光領域で受光し、前記光源から遠い側に配置されたホログラムからの回折光を前記中央部の2分割受光領域及び前記2つの受光領域で受光するものである。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光ディスク装置請求項1〜5のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置を搭載したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施形態を示す。この第1実施形態は、光ディスクとしてDVD、CDを共用することができる光ピックアップ装置の一形態であり、DVDとCDとでフォーカス信号を共通の受光素子を用いて検出するものである。第1実施形態は、波長の異なる光源としてのLD1、2からの光束を光ディスクにおける光記録媒体7上の記録面に照射し、この記録面により反射された戻り光束を受光素子により受光しつつ上記記録面に対する情報の書き込み、再生、消去の少なくとも1つ(例えば情報の書き込み、再生、消去)を行う光ピックアップ装置であり、上記受光素子はフォーカス検出用受光素子8を含む。
【0019】
LD1は波長が650nmであるLDである。LD1から出射された光束(光ビーム)は、第1ホログラム3、第2ホログラム4を透過してコリメートレンズ5により平行光となり、対物レンズ6により光ディスクにおける光記録媒体7の記録面に照射される。この光記録媒体7の記録面により反射された光束は、対物レンズ6及びコリメートレンズ5を経由してもと来た光路を戻り、第2ホログラム4で回折されてPDからなる受光素子8で受光される。
【0020】
一方、波長が780nmであるLD2から出射された光束(光ビーム)は、第1ホログラム3、第2ホログラム4を透過してコリメートレンズ5により平行光となり、対物レンズ6により光ディスクにおける光記録媒体7の記録面に照射される。この光記録媒体7の記録面により反射された光束は、対物レンズ6及びコリメートレンズ5を経由してもと来た光路を戻り、第1ホログラム3で回折されて受光素子8で受光される。
【0021】
図2は受光素子8の具体的な構成を示す。この第1実施形態はフォーカス検出方式としてナイフエッジ法(以下KE法という)を採用した形態である。第2ホログラム4からの650nmの戻り光束は、受光素子8において光ディスクのトラック方向に配列された複数の受光領域8a、8bにより受光され、この受光素子8の中央の受光領域8a、8bはトラック方向の幅d1、d2が狭い2分割受光素子により構成される。この2分割受光素子8a、8bはトラック方向と直交する方向に延びる分割線で2分割されている。第1ホログラム3、第2ホログラム4は、それぞれ戻り光束の一部(戻り光束をその中心近傍を通って光ディスクのトラック方向と直交する方向に延びる分割線で分割した2分割部分の一方)を回折してKE法でフォーカス信号を検出するように格子が形成されている。
【0022】
DVDから情報を再生するための650nmの光束は、厚さ方向に記録層(光記録媒体)としてのデータ層を重ねた2層構造のDVDにおける2層のデータ層に対応するために、従来は2分割受光素子の外側に設けられた補助受光領域でも受光していたが、本実施形態ではDVDから情報を再生する場合には戻り光束を2分割受光素子8a、8bだけで検出してフォーカス信号を生成する。
【0023】
ここで、650nmの光束を2分割受光素子8a、8bだけで検出してフォーカス信号を生成する原理について図3を用いて説明する。幅d1、d2の狭い2分割受光素子8a、8bに対して光ディスクの合焦時には図3(C)に示すように第2ホログラム4からの650nmの戻り光束による光スポットSが2分割受光素子8a、8bの真中にあるため、フォーカス信号Foが0になる。フォーカス信号Foは図示しない演算手段により2分割受光素子8a、8bの各受光領域からの信号A、Bの差分(A−B)が演算されることで求められる。
【0024】
光ディスクが合焦位置よりも少し対物レンズ6に近づくと、図3(B)に示すように光スポットSは受光領域8aの方に寄るので、フォーカス信号Foがプラスになる。さらに光ディスクが合焦位置よりも対物レンズ6に近づくと、図3(A)に示すように光スポットSは大きくなって受光領域8aからはみ出してしまう。フォーカス信号Foは、プラスのままであるが、光スポットSが受光領域8aからはみ出しまった分減少して0に近づく。
【0025】
逆に、光ディスクが合焦位置よりも少し対物レンズ6から遠ざかると、図3(D)に示すように光スポットSは受光領域8bの方に寄るので、フォーカス信号Foはマイナスになる。さらに光ディスクが合焦位置よりも対物レンズ6から遠ざかると、図3(E)に示すように光スポットSは大きくなって受光領域8bからはみ出してしまう。フォーカス信号Foは、マイナスのままであるが、光スポットSが受光領域8bからはみ出しまった分減少して0に近づく。
【0026】
従来のKE法では、図4に示すように光スポットSの大きさに対して2分割受光素子8a’、8b’が大きいために光ディスクがデフォーカスしても光スポットSが2分割受光素子8a’、8b’からはみ出す部分が小さいので、光ディスクがデフォーカスしてもフォーカス信号Foの減少が小さく、フォーカス信号Foが0には近づかない。そこで、特開平9−161282号公報記載の光ピックアップ装置及び光ディスク記録再生装置のように、光スポットが2分割受光素子からはみ出す部分に補助受光領域を設け、補助受光領域からの信号によりフォーカス信号を補正していた。
【0027】
第1実施形態では、小さい(トラック方向の幅d1、d2が狭い)2分割受光素子8a、8bで第2ホログラム4からの650nmの戻り光束による光スポットSを検出するので、補助受光領域を設けることなく、2層のデータ層を有するDVDに対してもフォーカス信号を検出することができ、PDの数を減らしてフォーカス信号検出系を簡素化することができる。
【0028】
次に、CDに対するフォーカス信号Foについて図5を用いて説明する。CDは、2層のデータ層というものが存在しないので、光ディスクがデフォーカスしてもすぐにフォーカス信号Foが0に戻る必要が無い。むしろ、CDはうねりのあるような光記録媒体に対しても安定にフォーカスサーボがかかるようにダイナミックレンジをDVDより少し大きくした方が良い。そこで、DVD用の受光素子8a、8bの外側に別の受光素子8c、8dを設けて受光領域を大きくして光スポットSが受光素子をはみ出さないようにしてダイナミックレンジを広げると良い。
【0029】
フォーカス信号Foは図示しない演算手段により受光領域8a、8cからの信号A、Cの和と受光領域8b、8dからの信号B、Dの和との差分(A+C)−(B+D)が演算されることで求められる。なお、受光素子8c、8dは、図2に示すように受光素子8a、8bのトラック方向の外側のみに設けてもよいが、図5に示すように受光素子8a、8bの外側全部に設けてもよい。
【0030】
このようにトラック方向に小さい受光領域8a、8bでDVDに対してフォーカス検出を行い、トラック方向に大きい受光領域8a、8b、8c、8dでCDに対してフォーカス検出を行えば、DVD、CDに対してそれぞれ所望のフォーカス信号が得られる。
【0031】
第1実施形態では、DVDに対しては受光素子8の面積を小さくすることにより2層のデータ層を有するDVDに対応可能なフォーカス信号Foが得られるとしたが、具体的にどの程度受光素子8の面積を小さくすれば良いかを具体的に説明する。例えば受光素子8のトラック方向の幅が小さすぎると、図6の点線で示すように光ディスクがデフォーカスしてもフォーカス信号Foがすぐに0に戻ってしまうので、十分なダイナミックレンジを確保できない。ある程度は受光素子8のトラック方向の幅が広くないと、図6の実線で示すようなS字カーブを得ることができない。
【0032】
逆に、受光素子8のトラック方向の幅が広すぎても2層のデータ層を有するDVDから情報を読めなくなってしまう。2層のデータ層の間隔は30〜40μmであるので、S字カーブは図7に示すような形にならなければならない。したがって、ダイナミックレンジは約5μmとなるので、データ層の記録面が5μmデフォーカスするまでは光スポットSが2分割受光素子8a、8bの中にあり、データ層の記録面が5μm以上デフォーカスしたときは光スポットSが2分割受光素子8a、8bからはみ出してくれることが望ましい。そこで、本実施形態では、受光素子8のサイズは、光ディスクのデフォーカス量が5μm以内である場合だけ光スポットSが2分割受光素子8a、8bからはみ出さないようなサイズが最適であり、このサイズに設定される。
【0033】
次に、CD用受光素子について説明する。DVD用の受光素子8a、8bの外側に配置されたCD用の受光素子8c、8dは、DVD用の受光素子8a、8bよりも大きな面積を有することが望ましい。これは、CD用の光スポットの方がDVD用の光スポットよりも光スポット径が大きいこと、CDの方がDVDよりもダイナミックレンジを広くする方が望ましいこと、CDは2層のデータ層から情報を再生する必要がないことによる。
【0034】
特開平9−161282号公報記載の光ピックアップ装置及び光ディスク記録再生装置の受光素子は、2つの主受光領域と補助受光領域からなり、主受光領域からの信号より補助受光領域からの信号を引くようになっているが、本実施形態では、信号を引くのではなく、受光領域8a、8cからの信号A、Cと受光領域8b、8dからの信号B、Dをそれぞれ足し合わせることにより、大きな2分割受光素子でフォーカス検出を行うのと同様な効果が得られる。
【0035】
このように、第1実施形態によれば、2層のデータ層を有するDVDから情報を再生するときには、4つの受光素子を使わずに2つの受光素子8a、8bで済む。また、CDから情報を再生するときには、4つの受光素子8a、8b、8c、8dを使うことにより、大きな受光素子で戻り光束を受光するのと同様な効果が得られる。これにより、DVDもCDを共通な受光素子を使い、かつ、DVDもCDも所望のフォーカス信号が得られる。つまり、受光素子8a、8bの幅を狭くすることにより単層の記録層を有するDVDでも2層の記録層を有するDVDでも補助受光領域無しでフォーカス検出を行うことができ、かつ、CDでは補助受光素子8c、8dを使って広いダイナミックレンジでフォーカス検出を行うことができる。
【0036】
また、第1実施形態によれば、記録面が±5μm以上デフォーカスすると、光スポットSが2分割受光素子8a、8bをはみ出すので、デフォーカス量が±5μm以上になると急速にフォーカス信号が0に戻っていき、2層の記録層を有するDVDでもオフセット無くフォーカス検出ができる。
【0037】
また、第1実施形態によれば、中央部の2分割受光素子8a、8bの幅を狭くしてその外側の受光素子8c、8dを大きくすることにより、CDに対してダイナミックレンジを大きくしたり、受光素子の受光面上の光スポットSを大きくして組付け精度を緩和したりすることができる。
【0038】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、図8に示すように上記第1実施形態において、小型化、信頼性向上のため、LD1、2、及び受光素子8を同一のパッケージ9内に収めたものである。この第2実施形態では、DVDとCDとで受光素子8を共通化しているので、複数波長のLD1、2と受光素子8を1パッケージ化しても端子数が多くならない。したがって、パッケージ9が小型になり、光ピックアップ装置の小型化と薄型化を図ることができる。
【0039】
第2実施形態は波長の異なるLD1、2と受光素子8を1パッケージ化した形態であるが、本発明の第3実施形態は、第2実施形態において、ホログラム3、4とパッケージ9とを一体化したものである。第3実施形態では、ホログラム3、4を2枚使うことにより、DVDとCDとで受光素子を共通化できる上に各波長ごとに独立に設計できるので、前述した“Development of 7.3mm Height DVD Optical Pickup Using TWIN-LD”記載の2波長対応光ピックアップ装置のような発光点間隔と受光素子の間隔に制限条件がなくなる。これにより、LD1、2の発光点間隔を狭くして収差のない光スポットSを光ディスク上に形成できると共にLDの熱の影響を回避するために受光素子8とLD1、2の間隔を広くすることもできる。しかも、受光素子8からの信号よりDVD、CDそれぞれに最適なフォーカス信号を求めることができ、LD1、2と受光素子8を1パッケージ化して小型化しても性能が犠牲になることがない。
【0040】
また、第3実施形態では、図9に示すようにLD1、2と受光素子8を収めたパッケージ9にホログラム3、4が接着されている。このような構成では、ホログラム4の方がより不安定で位置ずれを生じやすい。そこで、第2ホログラム4からの回折光スポットの方を第1ホログラム3からの回折光スポットよりも大きくすれば、その分だけホログラム4の位置ずれに強くなり、安定なフォーカス検出ができる。本実施形態では、CD用の780nmの光の方が受光素子の受光面上に大きなスポットを形成することになるので、ホログラム4が780nmの光を回折させることにより、安定な信号検出ができる。
【0041】
この第3実施形態によれば、波長の異なるLD1、2と受光素子8を納めたパッケージ9と複数のホログラム3、4とを一体化したので、小型化を図ることができ、同時に経時変化や熱などに対して安定になる。また、パッケージ9とホログラム3、4とを一体化したものをホログラムユニットとして完成すれば、これを光ピックアップ装置に組付ける時は簡単な調整だけで取りつけることができ、光ピックアップ装置の歩留まりを向上させることができる。
【0042】
また、第3実施形態によれば、複数のホログラム3、4のうちLD1、2から近い側に配置されたホログラム3からの回折光を中央部の2分割受光領域8a、8bで受光し、LD1、2から遠い側に配置されたホログラム4からの回折光を中央部の2分割受光領域8a、8b及び2つの受光領域8c、8dで受光するので、ホログラム4の位置ずれが起こってもフォーカス信号のオフセットが生じにくい。
【0043】
上記各実施形態の光ピックアップ装置は、少ない受光素子で単層のデータ層を有するDVD、2層のデータ層を有するDVD、CDのそれぞれに対して情報の記録及び再生を行うことができるので、回路系を簡素化することができ、省電力化を図ることができる。
本発明の他の各実施形態の光ディスク装置は、光ピックアップ装置として上記各実施形態の光ピックアップ装置をそれぞれ搭載したものであり、この光ピックアップ装置以外の部分は周知のものである。これらの実施形態の光ディスク装置は、携帯型の外付け光ディスク装置やノートパソコン内蔵の光ディスク装置など持ち運んだり電源などの限られた電力により長時間使用しないような場合に適した光ディスク装置を実現することができる。
【0044】
このように、これらの実施形態の光ディスク装置によれば、上記各実施形態の光ピックアップ装置を搭載したので、小型化と省エネルギーに効果があり、携帯型の光ディスク装置とすれば、持ち運びが容易になり、かつ、長時間再生が可能になる。
【0045】
以上のように請求項1に係る発明によれば、単層の記録層を有するDVDでも2層の記録層を有するDVDでも補助受光領域無しでフォーカス検出を行うことができ、かつ、CDでは補助受光領域を使って広いダイナミックレンジでフォーカス検出を行うことができる。しかも、CDに対してダイナミックレンジを大きくしたり、受光素子の受光面上の光スポットを大きくして組付け精度を緩和したりすることができる。
請求項2に係る発明によれば、2層の記録層を有するDVDでもオフセット無くフォーカス検出ができる。
【0046】
請求項3に係る発明によれば、小型化を図ることができる。
請求項に係る発明によれば、小型化を図ることができ、同時に経時変化や熱などに対して安定になる。また、光ピックアップ装置の歩留まりを向上させることが可能である。
【0047】
請求項に係る発明によれば、ホログラムの位置ずれが起こってもフォーカス信号のオフセットが生じにくい。
請求項に係る発明によれば、小型化と省エネルギーに効果があり、携帯型の光ディスク装置とすれば、持ち運びが容易になり、かつ、長時間再生が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略図である。
【図2】同第1実施形態の受光素子の例を示す平面図である。
【図3】同第1実施形態における650nmの光束を2分割受光素子だけで検出してフォーカス信号を生成する原理を説明するための図である。
【図4】従来のKE法における650nmの光束を受光素子で検出してフォーカス信号を生成する原理を説明するための図である。
【図5】上記第1実施形態においてCDに対するフォーカス信号を生成する原理を説明するための図である。
【図6】上記第1実施形態における受光素子の面積を説明するための図である。
【図7】上記第1実施形態における2層の記録層を有するDVDについてのS字カーブを示す特性図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示す概略図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1、2 LD
3 第1ホログラム
4 第2ホログラム
5 コリメートレンズ
6 対物レンズ
7 光記録媒体
8 受光素子
9 パッケージ

Claims (6)

  1. 波長の異なる光源からの光束を光記録媒体上の記録面に照射し、この記録面により反射された戻り光束を受光素子により受光しつつ前記記録面に対する情報の書き込み、再生、消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置において、前記受光素子はフォーカス検出用受光素子を含み、このフォーカス検出用受光素子は中央部の2分割受光領域とその外側の2つの受光領域とを有し、前記中央部の2分割受光領域の面積は前記2つの受光領域の面積よりも狭く、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束のうちの第1の波長の戻り光束は前記中央部の2分割受光領域で受光してフォーカス信号を生成し、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束のうちの第2の波長の戻り光束は前記中央部の2分割受光領域及び前記2つの受光領域で受光してフォーカス信号を生成することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記中央部の2分割受光領域で受光される戻り光束は前記記録面が5μm以上デフォーカスすると前記中央部の2分割受光領域からはみ出すことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2記載の光ピックアップ装置において、前記受光素子は前記複数の光源と同一のパッケージ内に収められていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3記載の光ピックアップ装置において、前記記録面からの波長の異なる複数の戻り光束はそれぞれ波長毎に複数のホログラムで回折して前記フォーカス検出用受光素子へと導かれるとともに、前記複数のホログラムと前記パッケージとが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4記載の光ピックアップ装置において、前記複数のホログラムのうち前記光源から近い側に配置されたホログラムからの回折光を前記中央部の2分割受光領域で受光し、前記光源から遠い側に配置されたホログラムからの回折光を前記中央部の2分割受光領域及び前記2つの受光領域で受光することを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光ディスク装置。
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