JP4537318B2 - 回折格子およびその製造方法ならびにグリズム - Google Patents

回折格子およびその製造方法ならびにグリズム Download PDF

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Description

本発明は、回折格子およびその製造方法ならびにグリズムに関し、さらに詳細には、天文学、地球惑星科学、気象学、環境衛生学などの各種観測装置、理化学、鉱物、生物、病理学などの各種分光分析装置、食品、医薬品、化学製品の製造装置や品質管理装置、光通信の光多重技術(WDM:Wavelength Division Multiplexing)の根幹をなす全光ルーティング装置などの各種装置に用いて好適な回折格子およびその製造方法ならびにグリズムに関する。
従来より、各種装置に回折格子が用いられているが、例えば、天文学分光観測装置などに使用される回折格子としてグリズム(grism)が知られている。
このグリズムは、任意の次数、任意の波長の光を直進あるいは任意の方向に進ませるように透過型回折格子とプリズムとを組み合わせた透過型分散素子である。
そして、天文学用の高分散分光観測装置などは、高次回折光を利用した回折格子やグリズムなどの高分散分散素子(エシェルタイプ)と、同時に広い波長範囲を計測するための垂直分散素子(プリズムや低分散の回折格子など)とを組み合わせて使用している。そのために分散素子は高い回折効率であることが望まれていた。
ここで一般に、グリズムの波長分散は、グリズムのプリズム部分により生ずる光路差に比例する。このため、高い波長分散を得るためには、グリズムを構成するプリズムとして、頂角が大きい高屈折プリズムを使用する必要があった。
しかしながら、階段状の溝形状が表面に微細加工された従来の表面レリーフ(Surface relief:SR)型の回折格子とプリズムとを組み合わせたSRグリズムにおいては、高い分散を得るためにプリズムの屈折率を高くして頂角を大きくすると、プリズムと回折格子との界面における臨界角により、プリズムの頂角が制限されてしまう。このため、より高い分散を得るためには、SRグリズムの有効径および光学系のサイズを大きくしなければならない。
そこで、上記したようにしてプリズムの頂角が制限されるSRグリズムの他に、VPHグリズムも提案されている。このVPHグリズムは、屈折率が周期的に変調されたVHP(Volume Phase Holographic)格子とプリズムとが組み合わされて構成されたものである。
こうしたVPHグリズムは、従来のSRグリズムに比べて上記した臨界角によるプリズムの頂角の制限が緩いので、従来のSRグリズムよりプリズムの頂角を大きくすることができ、より高い波長分散を達成できる。
しかしながら、このVPHグリズムは、従来のSR型の回折格子を用いて構成されるSRグリズムに比べると、高い次数での回折効率が低くなっていた。
また、WDMにおいて経路切替素子として使用されるアレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)のような回折格子も実用化されている。
しかしながら、アレイ導波路回折格子の単価は現状数万円〜数十万円もしており、製造コストを低減させることができず、量産には不向きであるという問題点があった。
本発明は、上記したような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高分散で高い回折効率を有し、しかも安価な回折格子およびその製造方法ならびにグリズムを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、外部からの光が内部に入射する回折格子入射面と、上記回折格子入射面と対向し上記回折格子入射面から内部に入射した光が外部へ出射する回折格子出射面と、上記回折格子入射面と上記回折格子出射面との間に形成され、上記回折格子入射面から内部に入射した光が入射し、該入射した光を反射する複数の反射面とを有する回折格子において、上記回折格子入射面と上記回折格子出射面とはそれぞれ略矩形形状に形成されて、互いに所定の間隔を有し略平行して対向して位置し、上記複数の反射面は、上記回折格子入射面ならびに上記回折格子出射面に対して略垂直に等間隔で位置し、透過型の平面回折格子として構成されたようにしたものである。
また、本発明は、さらに、上記回折格子入射面から内部に入射して上記反射面に入射する光と上記反射面とにより形成される角を「θ2」とし、格子間隔を「d」とし、上記反射面の厚みを「w」とし、上記反射面の高さを「t」とすると、tanθ2=(d−w)/tを満たすようにして上記反射面が寸法設定されたようにしたものである。
また、本発明は、基台100の一の断面形状がくし状となっており、
(a)平面状で、かつ、略矩形形状の一端面100aを有する略板状体の上記基部100bと、
上記基部100bの上記一端面100aの背面側に所定間隔で突出して設けられた突部100cと、
上記突部100cの上端面100dの群と、
上記突部100cの上記断面における左側の側面100eの群と、
上記突部100cの上記断面における右側の側面100fの群と、
隣り合う上記突部100cの間に形成された底面100gの群とを有し、かつ、誘電体材料により形成された上記基台100を準備し、
(b)上記(a)の工程の後に、上記上端面100dの群の上、上記左側の側面100eの群の上、上記右側の側面100fの群の上、上記底面100gの群の上に反射膜102を製膜し、
(c)上記(b)の工程の後に、垂直入射異方性エッチングにより、それぞれの上記上端面100dの上及びそれぞれの上記底面100gの上に製膜された上記反射膜102のみを除去し、
(d)上記(c)の工程の後に、斜入射異方性エッチングのよりそれぞれの上記左側の側面100eに製膜された上記反射膜102のみを除去し、
(e)上記(d)の工程の後に、それぞれの上記隣り合う突部100cの間の間隙の部分及び上記基部100b上であって、かつ、上記間隙の部分の周囲の部分をPMMA系樹脂、シリコン系樹脂または低融点ガラスにより充填する
ようにしたものである。
また、本発明は、外部からの光が内部に入射するプリズム入射面を有する屈折率が1.5〜4の第1のプリズムと、上記第1のプリズムの上記プリズム入射面から内部に入射した光が外部へ出射するプリズム出射面を有する屈折率が1.5〜4の第2のプリズムと、上記第1のプリズムの頂角と上記第2のプリズムの頂角との対向させるようにして、上記第1のプリズムと上記第2のプリズムとによって挟み込まれる透過型の平面回折格子として構成され、上記第1のプリズムの上記プリズム入射面から入射して上記第1のプリズムの内部を透過した光が内部に入射する略矩形形状に形成された回折格子入射面と、上記回折格子入射面と所定の間隔を有し略平行して対向し上記回折格子入射面から内部に入射した光が上記第2のプリズムへ出射する略矩形形状に形成された回折格子出射面と、上記回折格子入射面と上記回折格子出射面との間に形成され、上記回折格子入射面ならびに上記回折格子出射面に対して略垂直に等間隔で位置し、上記回折格子入射面から内部に入射した光が入射し、該入射した光を反射する複数の反射面とを有する回折格子領域とを有する直視透過型回折格子として構成されたものである。
また、本発明は、さらに、上記回折格子領域の上記回折格子入射面から内部に入射して上記反射面に入射する光と上記反射面とにより形成される角を「θ2」とし、格子間隔を「d」とし、上記反射面の厚みを「w」とし、上記反射面の高さを「t」とすると、
tanθ2=(d−w)/t
を満たすようにして上記回折格子領域の上記反射面が寸法設定されたようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、高分散で高い回折効率を有し、しかも安価な回折格子およびその製造方法ならびにグリズムを提供することができるという優れた効果を奏する。
[図1]図1は、本発明による回折格子の第1の実施の形態を示す概念構成説明図である。
[図2]図2は、図1のA−A線における断面図である。
[図3]図3は、本発明による回折格子の第1の実施の形態の要部を示す説明図である。
[図4]図4は、図1に示す回折格子において、tanθ=(d−w)/tの条件を満たす場合を示す説明図である。
[図5]図5は、図1に示す回折格子において、tanθ>(d−w)/tの場合を示す説明図である。
[図6]図6は、図1に示す回折格子において、tanθ<(d−w)/tの場合を示す説明図である。
[図7]図7(a)(b)(c)(d)(e)は、図1に示す回折格子の製造方法の一例を示す説明図である。
[図8]図8は、本発明による回折格子の第2の実施の形態を示す概念構成斜視説明図である。
[図9]図9は、本発明による回折格子の第2の実施の形態を示す概略構成説明図である。
[図10]図10(a)(b)は、本発明による回折格子の各構成部位の大きさの一例を示す説明図である。
[図11]図11(a)は、従来のアレイ導波路回折格子(AWG)の一例を示す概略構成説明図であり、図11(b)は、図11(a)の回折格子として機能する部分を抜き出した拡大説明図であり、図11(c)は、本発明による回折格子を用いた導波路型波長弁別光回路であり、図11(d)は、図11(c)のB−B線における断面図であり、図11(e)は、図11(c)に示された回折格子の製造工程の一例を模式的に示した説明図である。
[図12]図12は、本発明による回折格子の実施の形態の他の例を示す概念構成説明図である。
[図13]図13(a)(b)は、本発明による回折格子の実施の形態の他の例を示す概念構成説明図である。
[図14]図14は、図3においてブラッグ角が約20°の回折効率の例を示すグラフである。
符号の説明
10 回折格子
10a 回折格子入射面
10b 回折格子出射面
10c 反射面
20 グリズム
22,24 プリズム
22a プリズム入射面
24a プリズム出射面
100 基台
100a 端面
100b 基部
100c 突部
100d 上端面
100e,100f 側面
100g 底面
102 反射膜
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による回折格子およびその製造方法ならびにグリズムの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
図1には、本発明による回折格子の第1の実施の形態を示す概念構成説明図が示されており、図2には、図1のA−A線における断面図が示されている。
この第1の実施の形態の回折格子10は、全体が板状体に形成されており、略矩形形状の回折格子入射面10aと、回折格子入射面10aと対向する略矩形形状の回折格子出射面10bと、回折格子入射面10aと回折格子出射面10bとの間に形成された複数の反射面10cとを有して構成されている。
そして、回折格子10は、透過型の回折格子であり平面回折格子として設計されている。
より詳細には、図1ならびに図2に示す座標系を参照して説明すると、回折格子入射面10aと回折格子出射面10bとはそれぞれ、Z軸方向の異なる高さに位置するXY平面に沿って延長された平面に略一致し、回折格子入射面10aと回折格子出射面10bとは互いに所定の間隔を有し略平行して対向している。
一方、反射面10cは、X軸方向における所定の間隔毎に形成されており、Z軸方向に沿って延長された平面に略一致するとともに、回折格子入射面10aならびに回折格子出射面10bのY軸方向における全長にわたって延長されている。つまり、反射面10cの延長方向は、回折格子入射面10aならびに回折格子出射面10bの延長方向と略直交している。従って、回折格子10は、回折格子入射面10aならびに回折格子出射面10bに対して略垂直に等間隔で形成された複数の反射面10cを備えているものである。
以上の構成において、この回折格子10においては、回折格子10の回折格子入射面10aから光が入射され、回折格子10内に入射された光は回折格子10内を通過して、回折格子出射面10bから出射される。
そして、図3に示すように、回折格子10の屈折率を「n」とし、回折次数を「m」とし、波長を「λ」とし、格子間隔を「d」とし、回折格子入射面10aからの入射光、即ち、反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角を「θ」とすると、回折格子10については、下記に示す式(1)の関係が成り立つことになる。
この際、反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角θの大きさは、反射面10cによって反射された光と反射面10cとにより形成される角の大きさと一致するものである。また、格子間隔dは、従来の回折格子においては、回折格子に形成された溝の間隔を示すものであるが、本発明による回折格子10においては、溝は形成されていないので、回折格子10に形成された反射面10cの間隔を示すものである。
mλ=2ndsinθ ・・・式(1)
ここで、式(1)は、ブラッグ回折の式と同じ式で表されており、θはブラッグ角に対応する。
そして、反射面10cの厚み(反射面10cの図3に示す座標系のX軸方向に沿った長さ)を「w」とし、反射面10cの高さ(反射面10cの図3に示す座標系のZ軸方向に沿った長さ)を「t」とすると、
tanθ=(d−w)/t ・・・式(2)
の条件を満たす場合には、図4に示すように、回折格子入射面10aから入射して回折格子10を通過する光束のほとんどが、反射面10cにより1回反射されて回折に寄与し、回折光として利用することができるので、回折効率が最も高くなる。
また、下記に示す数式(3)を、回折格子10のアスペクト比と称することとする。
t/(d−w)=1/tanθ ・・・式(3)
一方、上記した式(2)の条件を満たさない場合、即ち、tanθ>(d−w)/tの場合(図5参照)や、tanθ<(d−w)/tの場合(図6参照)には、入射光が回折光に寄与する方向以外にも分配されるために、回折効率が低下する。
より詳細には、図5に示すように、tanθ>(d−w)/tの場合には、回折格子入射面10aから入射して回折格子10を通過する光束のうち、反射面10cにより2回反射された光束が、回折格子入射面10aからの入射光と同じ方向に進むので、ケラレが生じてしまい(図5において網掛けで示した領域参照)、回折効率が低下する。
また、図6に示すように、tanθ<(d−w)/tの場合には、回折格子入射面10aから入射して回折格子10を通過する光束のうち、反射面10cに当たらない光速が、直進して回折格子入射面10aからの入射光と同じ方向に進むので、ケラレが生じてしまい(図6において網掛けで示した領域参照)、回折効率が低下する。
そして、外部から回折格子10の回折格子入射面10aから入射して、反射面10cにより反射された光束は、波長λと格子間隔dとで規定される回折分布で広がる。
特に、高次回折光を利用する場合には、反射面10cに対して正反射の方向に干渉の条件を満足する各次数の波長の光束に対して、最も高い回折効率を有し、その最も高い回折効率の波長の前後の波長の光束は、干渉の条件を満足する方向の回折強度分布に比例した効率を示す。
従って、本発明による第1の実施の形態の回折格子10によれば、高分散で高い回折効率を実現することができ、高次回折光のような高い次数であっても回折効率を高くすることができる。
また、上記「従来の技術」の項に記載した従来のSR型の回折格子においては、表面に溝形状が形成されているので、当該溝形状に傷が付いてしまって破損し易いが、本発明による回折格子10の反射面10cは回折格子の内部に形成されているので、反射面10cが傷付いて破損する恐れがなく、良好な動作状態を維持することができる。
ここで、図7を参照しながら、回折格子10の製造方法について説明することとする。
まず、回折格子10の製造に際しては、全体がくし状に形成された基台100(図7(a)参照)を用いる。より詳細には、基台100は、平面状で略矩形形状の端面100aを有する略板状体の基部100bと、基部100bの端面100aの背面側に所定の間隔で突出形成された突部100cとを有して構成されている。
この基台100の端面100aにより、回折格子10の回折格子出射面10bが形成されるものである。そして、基台100の端面100aの背面側は、突部100cの上端面100dと、突部100cの側面100e,100fと、隣り合う突部100c間に形成された底面100gとから構成される。
この基台100は、誘電体材料により形成されており、回折格子10全体の大きさや格子間隔d、反射膜10cの高さtなどに応じて寸法設定されている。基台100を形成する誘電体材料としては、例えば、石英、BK−7などの硝子素材、PMMAやポリイミドなどの樹脂、水晶やフッ化マグネシウム、あるいは各種結晶材料を用いることができる。
そして、基台100の端面100aの背面側に、イオンスパッタリングなどによって反射膜102を製膜する(図7(b)参照)。つまり、基台100の突部100cの上端面100d、側面100e、側面100fならびに底面100gには、所定の膜厚で反射膜102が形成される。この反射膜102の材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀、シリコン、ゲルマニウムなどを用いることができる。
こうして反射膜102が形成された後、垂直入射異方性エッチングにより(図7(b)に示す矢印参照)、基台100の突部100cの上端面100dならびに底面100gに形成されている反射膜102のみを除去する(図7(c)参照)。
その後、斜入射異方性エッチングにより(図7(c)に示す矢印参照)、基台100の突部100cの側面100eに形成されている反射膜102のみを除去する。
こうして突部100cの側面100fにのみ反射膜102が残された基台100(図7(d)参照)に、PMMA系樹脂あるいはシリコン系樹脂を充填すると、回折格子10が形成される(図7(e)参照)。つまり、充填されたPMMA系樹脂あるいはシリコン系樹脂により、回折格子10の回折格子入射面10aが形成されるものである。
なお、こうして突部100cの側面100fにのみ反射膜102が残された基台100(図7(d)参照)に充填する材料は樹脂に限られるものではなく、例えば、使用波長で透明であればSiO、MgF、Al、ZrO、ITO(透明電極)などの蒸着物質を用いたり、あるいは低融点ガラスなどを用いてもよい。この際、突部100cの側面100fにのみ反射膜102が残された基台100に充填する材料としては、基台100を形成する材料の屈折率と同じ屈折率を有するようなものを用いることが望ましい。
さらに、突部100cの側面100fにのみ反射膜102が残された基台100に、SiO、MgF、Al、ZrO、ITO(透明電極)などの蒸着物質を充填するのに代えて、ゾルゲル法やCVD法などにより成長させるようにしてもよい。
つまり、上記したようにして回折格子10を製造することができるが、これに限られるものではないことは勿論であり、用途により必要とされる回折格子10全体の大きさなどに応じて、フォトリソグラフィのような光を使った半導体プロセスやレーザーアブレーション、X線アブレーション、イオンエッチングあるいはプラズマエッチングなどの各種方法を用いることができる。
次ぎに、図8ならびに図9を参照しながら、本発明による回折格子の第2の実施の形態について説明することとする。
図8には、本発明による回折格子の第2の実施を示す概念構成斜視説明図が示されている。ここで、本発明による回折格子の第2の実施の形態は、直視透過型回折格子として構成されており、所謂、グリズムである。
図8に示すグリズム20は、プリズム22とプリズム24とによって、回折格子10を挟み込むようにして構成されている。
ここで、図8に示すグリズム20の回折格子10は、図1乃至図3に示した第1の実施の形態の回折格子10と同一の構成を有するものであるので、上記した説明を援用し、その詳細な構成ならびに作用の説明は省略する。この回折格子10により、グリズム20の回折格子領域が構成されるものである。
一方、プリズム22ならびにプリズム24はいずれも、共通な材料により形成され、同一の屈折率を有するものである。具体的には、プリズム22とプリズム24とは高屈折率のプリズムであり、例えば、1.5〜4の屈折率を有するものである。これらプリズム22,24を構成する材料としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)やニオブ酸リチウム(LiNbO)などの誘電体または半導体を用いることができ、屈折率はいずれも2.3程度の高屈折率である。
そして、プリズム22の頂角α(図9参照)とプリズム24の頂角とを対向させるようにして、回折格子10を挟み込んでいる。この際、プリズム22の頂角αを含む側面(図9において略直角三角形形状の領域を示すプリズム22の面に対応する。)ならびにプリズム24の頂角を含む側面(図9において略直角三角形形状の領域を示すプリズム24の面に対応する。)と略直交して、回折格子10は配設される。
以上の構成において、このグリズム20においては、外部からプリズム22の表面を介して、即ち、プリズム22のプリズム入射面22aから光が入射され、プリズム22内に入射された光はプリズム22内を透過して、回折格子入射面10aから回折格子10に入射される。そして、回折格子10内を透過した光は回折格子出射面10bから出射してプリズム24内に入射される。このプリズム24内に入射された光は、プリズム24内を透過しプリズム24の表面を介して、即ち、プリズム24のプリズム出射面24aから外部へ出射されることになる。
ここで、グリズム20のプリズム22における光の入射面たるプリズム入射面22aにおける屈折の式は、グリズム20の外部媒質の屈折率を「n」とし、プリズム22の屈折率を「n」とすると、次の式(4)である。
sinα=nsinθ ・・・式(4)
また、プリズム22と回折格子10との界面における屈折の式は、
sin(α−θ)=nsinθ ・・・式(5)
である。ここで、上記した式(1)に式(5)を代入すると、
mλ=2ndsin(α−θ) ・・・式(6)
が得られる。
そして、例えば、外部媒質の屈折率n=1.0、プリズム22の頂角α=20°、プリズム22の屈折率n=2.3、回折次数m=10、波長λ=600nmとすると、式(4)ならびに式(6)により、格子間隔d=11.0μmが得られる。
さらに、回折格子10の屈折率n=1.5とすると、式(4)ならびに式(5)により、回折格子10の反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角θ=10.5となる。従って、回折格子10の格子間隔dに対して、反射面10cの厚さwが十分小さい場合に、上記した式(2)より、反射面10cの高さt=11/tan10.5=59.4μmが得られ、ケラレが生じない格子のアスペクト比は、式(3)より、t/d=5.4である。
つまり、外部媒質の屈折率n=1.0、回折次数m=10、波長λ=600nmのとき、プリズム22の頂角α=20°ならびにプリズム22の屈折率n=2.3のプリズム22と、屈折率n=1.5を有し、反射面10cの厚さwを格子間隔d=11.0μmに対して十分小さくし、反射面10cの高さt=59.4μmとして、アスペクト比5.4を満たすような回折格子10とを用いて構成されたグリズム20において、回折格子10の反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角θ=10.5とすると、上記した式(2)の条件が満たされる(図4参照)。
その結果、グリズム20において、プリズム22のプリズム入射面22aを介して外部から入射し、プリズム22内を透過して回折格子入射面10aから回折格子10に入射して回折格子10を通過する光束のほとんどが、反射面10cにより1回反射されて回折に寄与し、回折光として利用することができるので、回折効率は最も高くなる。
ここで、本発明による回折格子10を用いたグリズム20の効果について、上記「従来の技術」の項に記載した従来のSRグリズムやVHPグリズムと比較して説明することとする。
VPHグリズムのVHP格子は、ブラッグの条件を満足するように入出射角を調整することにより、広い波長において高い回折効率を得ることが可能である。このため、VHPグリズムの場合、プリズムの頂角およびVHP格子の角度をブラッグの条件を満たすように可変にすることにより、高い効率を保ったまま広い波長の高分散分光測定を行うことができる。
そして、本発明による回折格子10を用いたグリズム20(図8ならびに図9参照)は、回折格子10が2つのプリズム22,24で挟み込まれて構成されているので、VPH格子を2つのプリズムで挟み込むようにして構成される従来のVPHグリズムと共通の構成を有している。このため、本発明による回折格子10を用いたグリズム20は、VPHグリズムと同様に、従来のSRグリズムに比べて臨界角によるプリズム頂角の制限が緩く、従来のSRグリズムよりプリズムの頂角を大きくすることができ、より高い波長分散を実現できる(例えば、本願出願人による特許出願「特開2002−14209」および「特開2004−13080」参照)。
さらに、本発明による回折格子10を用いたグリズム20は、回折格子10が高分散で高い回折効率を有する回折格子であるので、従来のSRグリズムと同様に、高次回折光においても高回折効率を実現できる。
このように、本発明による回折格子10を用いたグリズム20は、SRグリズムとVHPグリズムとの両者の利点を有するものであり、特に、回折格子10の屈折率nに対してプリズム22の屈折率nが高くなおかつ、回折次数mが高いような場合に非常に有効なものである。
例えば、具体的に図3において、回折格子10の反射面10cをアルミニウムにより形成し、反射面10cの高さt=15.3μm、格子間隔d=5.7μm、反射面10cの厚みw=0.03μm、回折格子10の屈折率n=1.50、ブラッグ角θ=20.5°の場合、各次数の最大効率波長は図14に明示されているように、6次回折光は1000nmであり、7次回折光は875nmであり、8次回折光は750nmであり、9次回折光は667nmであり、10次回折光は600nmであり、11次回折光は545nmであり、12次回折光は500nmであり、13次回折光は462nmであり、14次回折光は428nmであり、15次回折光は400nmとなる。
また、具体的には、上記したように外部媒質の屈折率n=1.0、プリズム22の頂角α=20°、プリズム22の屈折率n=2.3、回折次数m=10、波長λ=600nm、格子間隔d=11.0μm、回折格子10の屈折率n=1.5、回折格子10の反射面10cに入射する光と反射面10cとにより形成される角θ=10.5であって、回折格子10の格子間隔dに対して反射面10cの厚さwが十分小さい場合に、反射面10cの高さt=59.4μm、ケラレが生じない格子のアスペクト比t/d=5.4のときに、本発明による回折格子10を用いたグリズム20によれば、10次回折光についておよそ80%以上の回折効率を達成できる。
この10次回折光について回折効率は、VHPグリズムの場合ではおよそ20%以下となり、本発明のグリズム20によって実現されるおよそ80%以上の回折効率は非常に高いものである。また、SRグリズムであれば、10次回折光についておよそ80%以上の回折効率を達成することは可能であるが、SRグリズムでは、本発明のグリズム20のようにプリズムの頂角を大きくすることができず、高い波長分散が得られないという問題点が招来されてしまう。
また、SRグリズムでは、SR型の回折格子がプリズムの表面に配設されているので、SR型の回折格子の溝形状に傷が付いてしまって破損し易く、グリズムとしての安定した動作状態を維持できない恐れがある。これに対して、本発明によるグリズム20においては、回折格子10が2つのプリズム22,24で挟み込まれて構成されているので、回折格子の反射面10cが傷付いて破損する恐れがなく、良好な動作状態を維持することができる。
さらに、SRグリズムを構成するSR型の透過型回折格子は、階段状の溝形状の出射面における屈折および回折により光の進行方向が変換される。また、VPHグリズムを構成するVHP格子は、屈折率が周期的に変調され、ブラッグ回折により光の進行方向が変換される。一方、本発明のグリズム20を構成する回折格子10が反射面10cおよび回折を利用したものであり、出射面(入射面)における屈折および回折を用いたSR型と物理的に近く、ブラッグ回折とは物理的には異なるものである。
ここで、本発明による第1の実施の形態の回折格子10においては、上記した式(2)の条件を満たすようにして反射面10cの高さtなどを寸法設定することにより、ケラレを生じさせずに、回折格子入射面10aから入射して回折格子10を通過する光束のほとんどを回折光として回折格子出射面10bから出射させることができるので(図4参照)、所謂、導波路として機能することも可能であり、光導波路の間に本発明による回折格子10を配設して光通信に利用するなど、各種分野における高い汎用性を有するものである。
例えば、本発明による第1の実施の形態の回折格子10(図1参照)は、図10(a)ならびに図10(b)に示すようにしてその大きさを寸法設定することができる。このため、図10(b)に示すようなサイズで本発明による第1の実施の形態の回折格子を形成し(図11(e)参照)、導波路中に回折格子として使用すると(図11(c)(d)参照)、従来のように導波路中に空気層などを設けて表面レリーフ(SR)型の回折格子を使用した場合に比べて、損失を小さくすることができる。
また、上記「従来の技術」の項に記載したように、WDMに使用されるアレイ導波路回折格子(AWG)は数万円〜数十万円もし、製造コストがかかって高価なものである(図11(a)(b)参照)。これに対して、本発明による回折格子10は、図7に示すようにして製造されるので低コストであり、例えば、数百円〜数千円で製造することができるので、非常に安価であって、量産に適したものである。
AWGは、1つ1つ、時間がかかるイオン交換、あるいは、エッチングにより、広い面積の導波路に直接加工を行わなければならないが、本発明の回折格子は、図11(c)(d)(e)のように、レプリカ格子の側面に簡単な半導体プロセスにより、金属反射面の格子を形成し、それを切断したものを、予めダイシングソー等で導波路に掘られた溝に埋め込む等のプロセスにより、大幅にコストを削減することが可能になる。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)〜(6)に示すように変形することができるものである。
(1)上記した第1ならびに第2の実施の形態においては、回折格子10やグリズム20のプリズム22,24を構成する材料をいくつか例示したが、これに限られるものではないことは勿論であり、製造方法や用途に応じて材料を適宜変更するようにしてもよい。
例えば、図7に示す回折格子10の製造方法においてに、反射膜102の材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀、シリコン、ゲルマニウムなどを用いることができるとしたが、基台100に比べて屈折率の小さい物質を用いたり、あるいは、空隙を形成するようにして、全反射の条件で使用することにより、反射膜102を構成するようにしてもよい。
また、回折格子10の大きさも、その配設場所のスペースやグリズム20全体の大きさなどに応じて、例えば、10mm×10mmや100mm×100mmなど各種寸法に設定すればよい。
(2)上記した第2の実施の形態においては、グリズム20が2つのプリズム22,24により構成されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、本発明による回折格子10と1つのプリズムとを用いてグリズムを構成するようにしたり、使用するプリズムの種類を変更するようにしてもよい。
(3)上記した実施の形態においては、回折格子10を製造する際に(図7参照)、垂直入射異方性エッチングにより、基台100の突部100cの上端面100dならびに底面100gに形成されている反射膜102を除去した後に、斜入射異方性エッチングにより、基台100の突部100cの側面100eに形成されている反射膜102を除去するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、斜入射異方性エッチングにより、基台100の突部100cの側面100eに形成されている反射膜102を除去した後に、垂直入射異方性エッチングにより、基台100の突部100cの上端面100dならびに底面100gに形成されている反射膜102を除去するようにしてもよい。
また、斜入射異方性エッチングにより、基台100の突部100cの側面100eに形成されている反射膜102を除去するようにしたが、この斜入射異方性エッチングを行なわずに、図7(c)に示す状態のように、突部100cの側面100eと側面100fとに反射膜102が残された基台100に、PMMA系樹脂あるいはシリコン系樹脂等を充填してもよい。これにより、一度に多くの反射面10cを形成することができ、この際、反射膜10cの間隔などの各種寸法設定を適宜変更するとよい。
さらに、突部100cの間隔の誤差を波長より十分小さな値で制御して基台100を形成したり、あるいは、金属製膜のプロセスを等方性の手法から、異方性で斜入射の手法に変更することによって、斜入射異方性エッチングの工程を省略することもできる。
(4)上記した第1の実施の形態においては、回折格子10の反射面10cのZ軸方向における両端が、回折格子入射面10aならびに回折格子出射面10bと所定の間隔を有しているが(図2参照)、これに限られるものではないことは勿論であり、図12に示すように、反射面が回折格子のZ軸方向における全長にわたって延長されるようにしてもよい。
(5)上記した第1の実施の形態においては、回折格子10は、透過型の回折格子であり平面回折格子として設計するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、本発明による第1の実施の形態の回折格子を凹面回折格子あるいは凸面回折格子や、ホログラフィック光学素子(Holographic Optical Element:HOE)などの回折光学素子(Diffractive Optical Element:DOE)として設計するようにしてもよい。
例えば、図13(a)(b)には、凹面回折格子として設計した本発明による回折格子の一例の説明図が示されている。図13(a)は、平行光束を収束光に変換するタイプの凹面回折格子の一例であって、反射面は回折格子入射面に対して垂直に位置せず、反射面の間隔はフレネルゾーンプレートのように外周側ほど狭くなっているとともに、反射面は外周側ほど傾いている。一方、図13(b)は、1:1結像(物体側と像側との距離が同じ)のタイプの凹面回折格子の一例であって、反射面は回折格子入射面に対して垂直に位置し、反射面の間隔はフレネルゾーンプレートのように外周側ほど狭くなっている。また、図13(a)(b)のいずれにおいても、回折格子入射面ならびに回折格子出射面は、平面に限られず、適宜、球面、非球面とすることも可能である。
こうして本発明による回折格子を凹面回折格子やホログラフィック素子として設計する場合には、反射面を回折格子入射面ならびに回折格子出射面に対して垂直に等間隔で形成する必要はない。つまり、複数の反射面を不等間隔に形成し、回折格子入射面ならびに回折格子出射面に対して垂直にならず所定の角度で傾斜するようにしてもよい。
さらに、こうした変更などにより、本発明による回折格子は、計測・分析などに用いられる不等間隔回折格子、光通信やレーザー関連機器などに使用されるビーム分配・混合器、波長弁別器、レンズなどの各種回折光学素子などとしても有効である。
なお、本発明による回折格子をホログラフィック光学素子として製造する場合には、CGH(Computer Generated Hologram)などの手法によりパターンを形成するとよい。
(6)上記した実施の形態ならびに上記した(1)〜(5)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
高分散で高い回折効率を有し、しかも安価な回折格子が得られるので、各種観測装置、各種分光分析装置、化学製品などの製造装置や品質管理装置、全光ルーティング装置などの多種多様な装置に利用することができる。

Claims (5)

  1. 外部からの光が内部に入射する回折格子入射面と、
    前記回折格子入射面と対向し前記回折格子入射面から内部に入射した光が外部へ出射する回折格子出射面と、
    前記回折格子入射面と前記回折格子出射面との間に形成され、前記回折格子入射面から内部に入射した光が入射し、該入射した光を反射する複数の反射面と
    を有する回折格子において、
    前記回折格子入射面と前記回折格子出射面とはそれぞれ略矩形形状に形成されて、互いに所定の間隔を有し略平行して対向して位置し、
    前記複数の反射面は、前記回折格子入射面ならびに前記回折格子出射面に対して略垂直に等間隔で位置し、
    透過型の平面回折格子として構成された
    ものである回折格子。
  2. 請求項に記載の回折格子において、さらに、
    前記回折格子入射面から内部に入射して前記反射面に入射する光と前記反射面とにより形成される角を「θ2」とし、格子間隔を「d」とし、前記反射面の厚みを「w」とし、前記反射面の高さを「t」とすると、
    tanθ2=(d−w)/t
    を満たすようにして前記反射面が寸法設定された
    ものである回折格子。
  3. 基台100の一の断面形状がくし状となっており、
    (a)平面状で、かつ、略矩形形状の一端面100aを有する略板状体の前記基部100bと、
    前記基部100bの前記一端面100aの背面側に所定間隔で突出して設けられた突部100cと、
    前記突部100cの上端面100dの群と、
    前記突部100cの前記断面における左側の側面100eの群と、
    前記突部100cの前記断面における右側の側面100fの群と、
    隣り合う前記突部100cの間に形成された底面100gの群とを有し、かつ、誘電体材料により形成された前記基台100を準備し、
    (b)前記(a)の工程の後に、前記上端面100dの群の上、前記左側の側面100eの群の上、前記右側の側面100fの群の上、前記底面100gの群の上に反射膜102を製膜し、
    (c)前記(b)の工程の後に、垂直入射異方性エッチングにより、それぞれの前記上端面100dの上及びそれぞれの前記底面100gの上に製膜された前記反射膜102のみを除去し、
    (d)前記(c)の工程の後に、斜入射異方性エッチングのよりそれぞれの前記左側の側面100eに製膜された前記反射膜102のみを除去し、
    (e)前記(d)の工程の後に、それぞれの前記隣り合う突部100cの間の間隙の部分及び前記基部100b上であって、かつ、前記間隙の部分の周囲の部分をPMMA系樹脂、シリコン系樹脂または低融点ガラスにより充填する
    ことを特徴とする回折格子の製造方法。
  4. 外部からの光が内部に入射するプリズム入射面を有する屈折率が1.5〜4の第1のプリズムと、
    前記第1のプリズムの前記プリズム入射面から内部に入射した光が外部へ出射するプリズム出射面を有する屈折率が1.5〜4の第2のプリズムと、
    前記第1のプリズムの頂角と前記第2のプリズムの頂角との対向させるようにして、前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとによって挟み込まれる透過型の平面回折格子として構成され、前記第1のプリズムの前記プリズム入射面から入射して前記第1のプリズムの内部を透過した光が内部に入射する略矩形形状に形成された回折格子入射面と、前記回折格子入射面と所定の間隔を有し略平行して対向し前記回折格子入射面から内部に入射した光が前記第2のプリズムへ出射する略矩形形状に形成された回折格子出射面と、前記回折格子入射面と前記回折格子出射面との間に形成され、前記回折格子入射面ならびに前記回折格子出射面に対して略垂直に等間隔で位置し、前記回折格子入射面から内部に入射した光が入射し、該入射した光を反射する複数の反射面とを有する回折格子領域と
    を有する直視透過型回折格子として構成された
    グリズム
  5. 請求項に記載のグリズムにおいて、さらに、
    前記回折格子領域の前記回折格子入射面から内部に入射して前記反射面に入射する光と前記反射面とにより形成される角を「θ2」とし、格子間隔を「d」とし、前記反射面の厚みを「w」とし、前記反射面の高さを「t」とすると、
    tanθ2=(d−w)/t
    を満たすようにして前記回折格子領域の前記反射面が寸法設定された
    ものであるグリズム
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