JP4536864B2 - タッチパネル装置、タッチパネルのキャリブレーション方法および電子装置 - Google Patents

タッチパネル装置、タッチパネルのキャリブレーション方法および電子装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押圧位置を2次元的に検出し、感圧タッチスイッチなどとして各種の入力操作用に用いられるタッチパネル装置、タッチパネルのキャリブレーション方法および電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、押圧位置を平面的に検出する感圧タッチスイッチなどとして抵抗膜式タッチパネル装置が広く用いられている。抵抗膜式タッチパネル装置は、指あるいはペン先等で押圧するだけで入力が可能なために、簡単な操作で入力操作を行うことができる。しかも、透明な抵抗膜を使用し、液晶表示装置や陰極線管などの表示画面と組合わせれば、表示画面上で操作を案内しながら、しかも操作の手順に従って操作によって指示される内容を変更させながら入力を行わせることもできる。このような画面表示と組合わせる抵抗膜式タッチパネル装置も、たとえば金融機関のオンライン端末装置や自動販売機などに広く使用されている。
【0003】
図8は、抵抗膜式タッチパネル装置の基本的な構成を示す。電気絶縁性の可動基板1および固定基板2は間隔をあけて対向して配置され、それぞれ対向する表面には抵抗膜の一種であるITO(酸化錫インジウム:Indium Tin Oxide)膜3,4がそれぞれ均一に形成される。固定基板2側のITO膜4の表面には、ドットスペーサ5が分散して配置される。ドットスペーサ5の高さは、ITO膜3,4間の間隔よりは小さい。ITO膜3,4間を所定の間隔をあけて保持するために、可動基板1と固定基板2の周囲には貼合わせ材6が配置され、相互間を固定する。可動基板1および固定基板2のITO膜3,4の端部からは、コネクタテール7が引出される。コネクタテール7は、可動基板1側のITO膜3と、固定基板2側のITO膜4とからは、別個にかつ直交する方向に押出される。可動基板1は、たとえば合成樹脂フィルムから形成され、ペンまたは指8で局部的に押圧することによって、押圧部分が固定基板2側にへこみ、可撓性を有し、ITO膜3とITO膜4とが接触する。
【0004】
図9は、図8に示すようにペンまたは指8で可動基板1の表面を押圧するときに、ITO膜3,4間が接触して、その位置を検出することができる原理を示す。図9(a)に示すように、可動基板1側のITO膜3は、X軸方向の両側に電極1a,1bが形成され、電極1a,1b間に電圧が印加されると、ITO膜3の表面の電位は直線的に変化する。固定基板2のITO膜4には、X軸に直交するY軸方向の両側に電極2c,2dが形成され、電極2c,2d間に電圧を印加すれば、Y軸方向に直線的にITO膜4の表面の電位が変化する。したがって、ITO膜3,4が接触する位置と電極1a,1bとの間の電位差は、可動基板1側のITO膜3では、接触位置と電極1a,1bとの間の距離に対応して、ΔVxa,ΔVxbとなる。固定基板2側のITO膜4側では接触位置と電極2c,2d間の距離とに対応して、ΔVyc,ΔVydとなる。
【0005】
図9(b)は、図9(a)に示す電極1a,1b;2c,2dとITO膜3,4とを等価的な抵抗として示す。電極1a,1b;2c,2dは、銀などによって形成される。図9(a)の可動基板1側では、端子Xaと端子Xbとの間に電極1aの抵抗値RagaとITO膜3の抵抗Rixと電極1bの抵抗Ragbとが直列に接続される。固定基板2側では、端子Yc,Yd間に、電極2cの抵抗RagcとITO膜4の抵抗Riyと電極2dの抵抗Ragdとが直列に接続される。ITO膜3,4の抵抗は、ペンまたは指8で押圧されて接触する位置で短絡される。端子Xa,Xb間に電圧を印加し、端子Yc,Ydのうちのいずれかで電圧を検出すれば、電圧検出の入力インピーダンスが充分に高いことを条件として、ITO膜3にITO膜4が接触している部分のX軸上の位置に対応する電圧を検出することができる。同様にして、Yc,Yd間に電圧を印加し、端子Xa,Xbのいずれかで電圧を検出すれば、Y軸方向のITO膜4の接触位置に対応する電圧を検出することができる。可動基板1側のITO膜3に対して、電極1a,1bに接続される位置での電圧をVia,Vibとし、固定基板2側のITO膜4で電極2c,2dに接続される位置での電圧をVic,Vidとする。
【0006】
図10は、図9に従って検出する電圧と、ITO膜3上の位置との関係を示す。図10は可動基板1側のITO膜3上の位置を示しているけれども、固定基板2側のITO膜4上の位置でも同様の関係がある。ITO膜3で、電極1a,1bへの接触位置をXia,Xibとすると、ITO膜3が均一に生成されている前提で、X軸上の位置と検出電圧との間には直線関係が成立する。したがって、電圧を計測すれば、対応するX軸の位置を座標値として算出することができる。
【0007】
抵抗膜式タッチパネル装置では、ITO膜3,4をたとえば蒸着で形成するけれども、その製造時のばらつきがあったり、経年変化や温度変化が生じる可能性がある。このため、タッチパネル装置への接触位置の検出精度が低下するので、キャリブレーションなどと呼ばれる位置ずれ補正のための操作が行われている。
【0008】
特開平7−295727号公報には、タッチパネルに対する押圧が行われないときに電極間の電圧を測定しておき、押圧された位置を測定しておいた電圧に基づいて判定し、経年変化や温度変化の影響を避ける考え方が開示されている。また特開平9−44307号公報には、所定のスイッチ操作によって座標校正モードに移行し、特定の位置に対するタッチを行わせて、タッチ操作に基づいて補正電圧値を算出し、位置ずれを補正してタッチ位置の検出精度を向上させる考え方が開示されている。特開平7−253841号公報には、電極間で抵抗膜の抵抗値を常に測定しておき、抵抗値に基づいて接触位置を算出する考え方が開示されている。特開平6−35608号公報には、タッチパネルの入力領域を複数の領域に分割し、各領域にそれぞれタッチ操作を行うことによって、校正区間を細分化し、リニアリティ歪みや台形歪み等による誤差を少なくする考え方が開示されている。特開平7−334289号公報には、各抵抗体パネルの4辺に電極を形成し、両側の基板でX方向およびY方向の位置検出を可能とし、両側で検出した位置を平均して検出精度を向上させる考え方が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
抵抗膜式タッチパネル装置で問題となる位置ずれは、製造時のばらつき、経年変化あるいは温度変化などに基づいて生じる。位置ずれが生じているときには、特定の位置に対する押圧操作を行って位置算出の基準を校正するキャリブレーション操作を行えば或る程度は向上させることができる。しかしながら、一般のユーザがキャリブレーション操作を行う必要があるとすれば、ユーザにとって大きな負担となる。また、ユーザがキャリブレーション操作で押圧すべき位置をずらして押圧してしまったりすると、キャリブレーション操作を行っても位置検出精度の向上が期待できない。したがって、特開平9−44307号公報に開示されている考え方でも、ユーザのタッチ操作が必要となるので、ユーザの負担が大きくなる。また、特開平6−35608号公報に開示されている考え方では、校正区間を細分化するために押圧操作すべき位置が多くなり、ユーザの負担はさらに大きくなってしまう。
【0010】
特開平7−295727号公報や特開平7−253841号公報などに開示されている考え方では、電極の抵抗値は考慮されていない。ITO膜などのような抵抗膜の経年変化ばかりではなく、抵抗膜の両端に形成する電極の抵抗値も経年変化等を生じるときには、精度の高い補正を行うことはできない。特開平7−334289号公報の考え方では、各抵抗膜シートの4辺に電極を形成するので、電極の抵抗値が抵抗膜の抵抗値に比べて充分に大きくないと抵抗膜での電位変化の直線性が得られないはずである。しかしながら、抵抗値が大きくなると電極間に印加する電圧はほとんど電極の部分に印加され、抵抗膜の電位変化が生じなくなってしまうはずである。
【0011】
本発明の目的は、抵抗膜パネルに形成する抵抗体と電極との抵抗値変化を考慮して、キャリブレーション操作を行わないでも位置ずれ補正を行うことができるタッチパネル装置、タッチパネルのキャリブレーション方法および電子装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられる電極を有するタッチパネルと、
前記抵抗膜の抵抗値および前記電極の抵抗値を記憶する記憶手段と、
前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出手段と、
前記記憶手段に記憶された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出手段で検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値に基づいて、前記タッチパネルの操作位置検出の位置ずれ補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とするタッチパネル装置である。
【0013】
本発明に従えば、このタッチパネル装置は、タッチパネルと、記憶手段と、検出手段と、補正手段とを備える。
【0014】
検出手段は、抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する。
【0015】
記憶手段は、抵抗膜全体の抵抗値を記憶し、電極の抵抗値を記憶する。
【0017】
検出手段によって検出された合計値と、記憶手段に記憶される抵抗膜全体の抵抗値および電極の抵抗値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値に基づいて、タッチパネルの操作位置検出の位置ずれ補正を行うので、ユーザなどに対する負担を増加させることなく、位置ずれ補正を有効に行うことができる。
【0018】
また本発明は、前記電極に接続される基準抵抗をさらに備え、
前記記憶手段は、前記基準抵抗の抵抗値に基づいて算出された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を記憶することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、記憶手段に記憶される抵抗値は、基準抵抗の抵抗値を基準として検出されたものであるので、経年変化や温度変化の影響が少ない状態で検出された抵抗値とすることができる。
【0020】
また本発明は、前記電極に接続される基準抵抗をさらに備え、
前記検出手段は、前記基準抵抗の抵抗値に基づいて前記合計値を検出することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、合計値は基準抵抗の抵抗値を基準として検出するので、経年変化や温度変化の影響が少ない状態で合計値を検出することができる。
【0022】
また本発明で前記基準抵抗は、前記検出手段による前記合計値の検出時のみ前記電極に接続されることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、基準抵抗を、合計値の検出時のみ利用して、他の動作時には基準抵抗を、たとえばスイッチによって短絡することによって、位置検出の際に基準抵抗値によって検出精度が低下するのを防ぐことができる。
【0024】
また本発明で前記検出手段は、予め定める条件が成立したとき、前記合計値の検出を行うことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、たとえば車載用の機器では、アクセサリ(ACC)スイッチなどが投入されて電源が供給される時点でキャリブレーション値の更新を行わせることができる。
【0026】
また本発明は、対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられる電極を有するタッチパネルの、前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出ステップと、
記憶手段に記憶された基準となる抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出ステップで検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値とに基づいて、前記タッチパネルの操作検出位置の位置ずれを補正する補正ステップとを有することを特徴とするタッチパネルのキャリブレーション方法である。
【0028】
また本発明は、対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられた電極を有するタッチパネル手段を備え、前記タッチパネル手段を操作手段として利用する電子装置において、
前記抵抗膜の抵抗値および前記電極の抵抗値を記憶する記憶手段と、
前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出手段と、
前記記憶手段に記憶された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出手段で検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値とに基づいて、前記タッチパネルの操作位置検出の位置ずれ補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とする電子装置である。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態としての抵抗膜式タッチパネル装置10で、1枚の感圧タッチパネル11の各部の抵抗を計測あるいは計測値に基づいて算出するための電気的構成を示す。図1(a)は、電気的な計測のための構成を示す。たとえばX軸方向の位置を検出するための感圧タッチパネル11に、電源12と接地(以下、「GND」と略称する)13とで電圧を印加する。電源12は、スイッチ(以下、「SW」と略称することがある)回路14を介して感圧タッチパネル11に電圧を印加する。また、感圧タッチパネル11とGND13との間には、SW回路15も設けられる。SW回路14,15は、感圧タッチパネル11の抵抗膜であるITO膜16の両端に形成される銀電極17,18に電圧を印加する状態と、電圧を印加しないで対向する感圧タッチパネルとの接触部分の電圧を検出する状態とを切換える。ITO膜16の抵抗値をRixとし、銀電極17,18の抵抗値をRaga,Ragbとする。SW回路15とGND13との間には、抵抗値がR0となる固定抵抗19を挿入する。固定抵抗19は、基準抵抗として、抵抗値R0の精度がITO膜16の抵抗値Rixや、銀電極17,18の抵抗値Raga,Ragbの抵抗値に比較して高精度であり、かつ経年変化や温度変化が小さいものを使用する。
【0037】
銀電極17,18の電圧Va,Vbと感圧タッチパネル11と対向する感圧タッチパネルで検出されるキャリブレーション時のITO膜16上の電位Vca,Vcbは、マイコン20によってモニタされる。また、マイコン20は、固定抵抗19の両端間の電圧VRもモニタする。
【0038】
図1(b)は、キャリブレーション時に押圧操作を行う位置を示す。ITO膜16のX軸方向の長さをLiとする。キャリブレーションは、X軸方向に沿って多間隔をあけた2点a,bでそれぞれ電圧Vca,Vcbを検出して行う。2点間の距離をLcとする。2点a,bは、ITO膜16のX軸方向にできるだけ長い距離Lcがとれるように、かつ各点a,bと銀電極17,18との距離が等しくなるように設定する。
【0039】
図1(a)に示すように、感圧タッチパネル11のパネル総抵抗値Rxには、銀電極17,18の電圧Va,Vbの差の電圧が印加され、固定抵抗19には電圧VRが生じるので、電源12からGND13に流れる電流が共通していることから、次の第1式が成立する。
【0040】
【数1】
Figure 0004536864
【0041】
第1式を銀電極17,18間のパネル総抵抗値である端子間抵抗Rxについて表すと、次の第2式に示すようになる。
【0042】
【数2】
Figure 0004536864
【0043】
ITO膜16では、X軸方向に沿って電圧が直線的に変化すると想定するので、図1(b)に示す距離Li,Lcの関係から、次の第3式が得られる。
【0044】
【数3】
Figure 0004536864
【0045】
なお、ITO膜16の両端の電圧をVia,Vibとする。電圧Viaと電圧Vibとの差は、ITO膜16を流れる電流とITO膜16の抵抗値Rixとの積となる。ITO膜16を流れる電流は、固定抵抗19を流れる電流と同一であるので、次の第4式が得られる。
【0046】
【数4】
Figure 0004536864
【0047】
第4式および第3式から、ITO膜16の抵抗値Rixが、次の第5式に示すように表されることが判る。
【0048】
【数5】
Figure 0004536864
【0049】
第2式から、電圧Va,Vb,VRをマイコン20でモニタし、固定抵抗19の抵抗値R0が判れば、感圧タッチパネル11の端子間抵抗値Rxを求めることができる。また第5式から、図1(b)に示すようなキャリブレーション操作時に検出される電圧Vca,Vcbと、図1(a)に示すようにしてモニタされる固定抵抗19の両端間の電圧VRと、固定抵抗19の抵抗値R0、およびITO膜16についての長さLi,Lcとに基づいて、ITO膜16の抵抗値Rixが求められることが判る。ただし、前述の範囲では、ITO膜16の両端の電圧Via,Vibの差は第3式などに基づいて算出可能であるけれども、各電圧値Via,Vibは不明である。
【0050】
抵抗膜式タッチパネル装置10で生じる位置ずれは、ITO膜16の抵抗値と銀電極17,18の抵抗値との比が経時変化や温度変化によって変わるために、キャリブレーション値がその変化に追従することができないことが原因であると考えられる。そこで、ITO膜16や銀電極17,18の抵抗が、経時変化や温度変化によってそれぞれ異なる変化率α,βで変化すると想定する。ただし、同一環境内であれば、同一成分は同一の変化量となるはずであり、抵抗膜式タッチパネル装置10を構成する感圧タッチパネル11の銀電極17,18と、感圧タッチパネル11と組合せられるもう1つの感圧タッチパネルの2つの銀電極では、抵抗値の変化率αが同一となると想定する。また、感圧タッチパネル11のITO膜16の抵抗と、もう1つの感圧タッチパネルのITO膜の抵抗も、変化率βが同一となると想定する。
【0051】
図2は、図1に示す感圧タッチパネル11がX軸、もう1つの感圧タッチパネルがY軸の位置検出用にそれぞれ用いられる場合に、X軸の端子間抵抗値Rxと、Y軸の端子間抵抗Ryと、銀電極およびITO膜の抵抗値との関係を示す。X軸のパネル総抵抗値Rxは、銀電極抵抗Raga,Ragbの和に変化率αを乗算した値と、ITO膜の抵抗値Rixに変化率βを乗算した値とを加算した値となり、次の第6式に示すように表される。また、Y軸に関して、パネル総抵抗値Ryは、銀電極の抵抗値Ragc,Ragdの和に変化率αを乗算した値と、ITO膜の抵抗値Riyに変化率βを乗算した値とを加算した値となり、次の第7式に示すように表される。
Rx=(Raga+Ragb)×α+Rix×β …(6)
Ry=(Ragc+Ragd)×α+Riy×β …(7)
【0052】
図3は、図1の実施形態の抵抗膜式タッチパネル装置10で、感圧タッチパネルの押圧位置を検出するためのキャリブレーション値を設定し、またキャリブレーション値を更新する手順を示す。ステップs1では、図1(b)に示すように、キャリブレーション位置を設定して、キャリブレーション位置に対する押圧操作を行い、マイコン20でモニタすることによって、キャリブレーション電圧Vca,Vcbを検出する。ステップs2では、前述の第2式に従って、感圧タッチパネル11の端子間抵抗値Rxを演算して求める。感圧タッチパネル11と対向するY軸方向の感圧タッチパネルについての端子間抵抗値Ryも、感圧タッチパネル11についての端子間抵抗値Rxと同様に求めることができる。ステップs3では、銀電極とITO膜との抵抗値を演算して求める。ITO膜の抵抗値は、前述の第5式に従ってステップs1で得られているキャリブレーション電圧Vca,Vcbや、ITO膜の長さLi,Lcなどに基づいて算出することができる。銀電極の抵抗値は、キャリブレーション時にα=β=1として、第6式および第7式から、端子間抵抗値とITO膜抵抗値の差として求めることができる。ただし、2つの電極の抵抗値の和Raga+Ragb;Ragc+Ragdの値であり、次の第8式および第9式のように求めることができる。
Raga+Ragb=Rx−Rix …(8)
Ragc+Ragd=Ry−Riy …(9)
【0053】
ステップs4では、ステップs3で演算して求めた銀電極およびITO膜の抵抗値を定数としてマイコン20内のメモリ24に記憶する。以上のようなステップs1からs4までの手順で、キャリブレーション操作に伴う各種設定を行うことができる。キャリブレーション操作では、図1(b)に示すように、特定の位置a,bを押圧操作する必要があるけれども、このキャリブレーション操作は、たとえば抵抗膜式タッチパネル装置10の製造工場やサービス工場で、製造工程の一環として行えばよい。専用の治工具を用意すれば、精度よくキャリブレーション操作を行うことができる。
【0054】
図4は、(a)で、図1(b)に示すようなキャリブレーション操作に基づいて得られる、X軸方向の検出電圧と、接触位置との関係を示す。図4(b)では、Y軸方向について示す。キャリブレーション操作を行う2点a,bのX軸方向の位置をXa,Xbとすると、キャリブレーション電圧Vca,Vcbを含む検出電圧を縦軸とし、X軸上の位置を横軸として、直線的な関係が得られる。この直線的な関係から、ITO膜16の両端の位置Xia,Xibでの電圧Via,Vibがそれぞれ求められる。電圧Via,Vibが求められると、図1(a)に示すように、銀電極17,18の両端の電圧がそれぞれ求められることになり、第2式や第5式と同様に固定抵抗19の抵抗値R0を基準に、銀電極17,18の抵抗値Raga,Ragbをそれぞれ個別に算出することができる。図4(b)に示すY軸方向も同様である。
【0055】
本実施形態の抵抗膜式タッチパネル装置10は、たとえば車載用のAV(オーディオ・ビジュアル)装置の操作パネルとして利用される。このため、ステップs5で、電子装置であるAV装置の電源スイッチである車両のアクセサリ(ACC)スイッチのOFF/ON操作時に位置ずれ補正のための処理を行う。ステップs6では、固定抵抗19の抵抗値R0を基準に、感圧タッチパネル11の端子間抵抗値Rxと、感圧タッチパネル11に対向する感圧タッチパネルの端子間抵抗値Ryとを演算して求める。端子間抵抗値Rx,Ryが求められるので、第6式と第7式とを、変化率α,βについての連立二元一次方程式として、変化率α,βの値を演算して求めることができる。次にステップs8では、ステップs7で求められる変化率の演算値α,βを用いて、図4のキャリブレーション位置Xa,Xbに対応するキャリブレーション電圧Vca,Vcbを補正するキャリブレーション値更新を行う。キャリブレーション電圧Vca,Vcbは、図9(b)に示すような等価回路での電圧の分圧関係から求めることができる。抵抗の変化率α,βで補正するときには、銀電極の抵抗値Raga,Ragbについてαの変化を与え、ITO膜の抵抗値Rixについてβの変化を与え、α,βの変化前の同じ位置に対する電圧を変化させればよい。図4に示すような位置と電圧との関係で、同じ位置に対して電圧が変化しても、変化した電圧を基準に、検出した電圧に対応する位置を求めることができる。図4に示すような位置と電圧との関係は、Y軸方向についても同様に求め、またキャリブレーション値の更新も同様に行う
【0056】
図5は、図1に示す抵抗膜式タッチパネル装置10の全体的なシステム構成を示す。タッチパネル21には、図1に示すX軸の位置検出用の感圧タッチパネル11と、同様な構成でY軸について位置検出を行う感圧タッチパネルとが組合わされて形成される。2つの感圧タッチパネルは、図8に示す可動基板1および固定基板2と同様に、所定間隔をあけて対向して配置される。タッチパネル21で、ペンや指で押圧操作する位置は、コントローラ22によって検出される。コントローラ22は、記憶手段、検出手段および補正手段として機能し、前述のマイコン20が含まれ、さらにスイッチング回路23やフィルタ回路24が含まれる。スイッチング回路23には、図1に示すSW回路14,15が含まれる。マイコン20内には、CPU25、A/Dコンバータ26およびメモリ27などが含まれる。
【0057】
図6は、図5に示すコントローラ22のスイッチング回路23およびフィルタ回路24の内部構成を示す。スイッチング回路23内には、スイッチング用のトランジスタ30,31,32,33が含まれる。トランジスタ30,32はPNPトランジスタであり、トランジスタ31,33はNPNトランジスタである。トランジスタ30,31,32,33のベースは、抵抗34,35,36,37を介してマイコン20で駆動される。トランジスタ30,32のエミッタは、図1に示す電源12に接続される。トランジスタ31,33のエミッタは、図1に示すGND13に接続される。トランジスタ30のコレクタは、タッチパネル21の電極Xaに接続される。トランジスタ31のコレクタは、タッチパネル21の電極Xbに接続される。トランジスタ32のコレクタは、タッチパネル21の電極Ycに接続される。トランジスタ33のコレクタは、タッチパネル21の電極Ydに接続される。トランジスタ31およびトランジスタ33のエミッタは、固定抵抗19を介してGND13に接続される。したがって、トランジスタ30,31は、図1に示すSW回路14,15にそれぞれ相当している。
【0058】
本実施形態では、固定抵抗19の両端に、NPN型のトランジスタ38のコレクタとエミッタとを接続する。トランジスタ38のベースは、抵抗39を介してマイコン20が駆動する。マイコン20は、トランジスタ38を、タッチパネル21の端子間抵抗値Rx、Ryを計測するときのみ遮断し、他の動作時には導通させる。これによって、固定抵抗19を、タッチパネル21の端子間抵抗値の計測時のみ基準抵抗として用い、他の動作時には短絡することができる。なお、トランジスタ30,31,32,33,38としてバイポーラトランジスタを用いているけれども、MOSトランジスタなど、他のスイッチング素子を用いることもできる。
【0059】
フィルタ回路24には、過大な入力電圧から保護するためのダイオード40、高周波ノイズを減衰させるためのコンデンサ41および抵抗42が含まれる。フィルタ回路24を介して入力される電圧は、A/Dコンバータ26によってアナログ値からデジタル値に変換され、CPU25に入力される。
【0060】
以上説明したような手順で、押圧位置検出に用いるキャリブレーション値を更新し、キャリブレーション操作を行わないでも位置ずれを補正するためのキャリブレーション値の更新を行うことができる。次の表1は、位置ずれの誤差要因の概略的な数値を示す。高精度抵抗値R0の誤差は、たとえば0.23%生じ、固定抵抗19の抵抗値を基準として抵抗値を算出する値に対する誤差となる。ITO抵抗値Riの不均一性による誤差は、ITO膜の抵抗値を算出する際に誤差となる。変化率α,βの誤差は、前提条件として単純化したことに基づく。各誤差要因毎に誤差値を集計すれば、合計の誤差の値が得られる。このように計算に使用する値そのものに誤差があるため、完全な補正を行うことはできない。しかしながら、抵抗膜式タッチパネル装置10をユーザが操作するときには、一般に指で押圧操作を行うので、押圧によって抵抗膜が接触する面積が広くなり、あまり正確な位置検出を行うことができない。したがって、表1に示すような誤差で位置ずれが生じても、その影響はほとんど無視することができる。
【0061】
【表1】
Figure 0004536864
【0062】
次の表2は、本実施形態でキャリブレーション値を更新することによって予想される効果の計算例を示す。補正を行わないときの計算値に比較して、補正値ではずれを小さくすることができる。
【0063】
【表2】
Figure 0004536864
【0064】
図7は、本発明の実施の他の形態としてのリニアリティ補正の考え方を示す。図3に示すようなキャリブレーション操作で、たとえば図7(a1)に示すように、4隅の位置での4点補正よりも補正の点数を増加し、図7(a2)に示すように、たとえば16点の多点補正を行う。図7(b1)は、図7(a1)の2点a,b間の電圧をモニタした結果を示す。2点a,b間では、必ずしも直線的な関係ではなく、たとえば2.0%だけリニアリティが損なわれる。これに対して、図7(a2)のように多点補正を行うと、リニアリティ判断の基準となる直線を折れ線状に変えることができる。これによって、図7(c1)に示すように、2,0%のリニアリティ誤差に対し、図7(c2)に示すように、リニアリティ誤差が1.2%にまで減少させることができる。
【0065】
次の表3は、リニアリティ補正の効果を示す。前述の表2では、リニアリティに関しては効果が得られないけれども、本実施形態ではリニアリティについても精度が向上する。なお、図7に示すような多点補正をキャリブレーション操作で行うとしても、図3に示すように工場生産時に1回だけ行えばよく、一旦キャリブレーション値が設定された後は、予め定める条件、たとえば図3(c5)に示すようなACCスイッチの操作などに応じてキャリブレーション値の更新を行えば、経年変化や温度変化に対する補正を行い、位置ずれの増大を防ぐことができる。
【0066】
【表3】
Figure 0004536864
【0067】
なお、図3のステップc5では、ACCスイッチなど、電源スイッチの操作のタイミングでキャリブレーション更新を行うので、ユーザが知らない間に自動的に位置ずれの補正を行うことができる。このような位置ずれの補正は、ユーザがタッチパネル21を操作するたび毎に行うこともできる。また、タッチパネル21への操作が行われてから、一定時間経過後に位置ずれ補正を行うこともできる。一定時間が経過するまでに再びタッチパネル21への操作が行われるときには、後の操作から予め定める一定時間が経過するのを待つ。これによって、連続的な操作が行われるときに、位置ずれ補正を一連の操作が終了してから行うようにすることができる。このような操作で、位置ずれ補正を行う処理を開始させる操作は、特定の領域に対する操作が行われるときのみに限ることもできる。そのような領域は、ユーザが位置ずれの程度が大きくなったと感じるときに操作するような領域とすることができる。
【0068】
経年変化や温度変化などで位置ずれの程度が大きくなると、ユーザは所定の領域に対して押圧操作を行っているつもりでも、算出される押圧位置が所定の領域から外れてしまうこともあり得る。したがって、図3のステップs5に代えて、そのような通常は操作対象外となる領域に対する押圧操作の検出時に位置ずれ補正を開始させることもできる。また、ステップs5の判断を行わず、ステップs6の端子間抵抗値演算を行い、演算結果で得られる端子間抵抗値の変化が予め定める基準よりも大きいときに、ステップs7以下の位置ずれ補正処理を行うようにすることもできる。また、温度変化を検出し、温度変化の範囲が予め定める基準よりも大きくなるときに位置ずれ補正処理を開始させることもできる。さらに、一定時間経過する毎に、位置ずれ補正を行うようにすることもできる。
【0069】
また、以上で説明した実施形態の感圧タッチパネル11では、抵抗膜として透明なITO膜16を用いているけれども、感圧タッチパネル11の表面に押圧位置などを表示して、感圧タッチパネルを不透明な状態で形成することもできる。感圧タッチパネル11が不透明となるときには、抵抗膜としてITO膜16のような透明抵抗膜を使用する必要はなくなり、金属や導電性合成樹脂などの抵抗膜を用いることもできる。また抵抗膜の両端の電極は、銀電極ばかりではなく、銅など他の導電性材料を用いることもできる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、経年変化や温度変化による位置ずれを有効に補正し、検出精度を高めることができる。
【0071】
また本発明によれば、抵抗膜の不均一性や製造時のばらつきなどに対して、リニアリティを改善し、測定精度を高めることができる
【0072】
また本発明によれば、合計値の計測時のみ基準抵抗を使用し、他の動作時には基準抵抗を短絡するので、基準抵抗によって位置検出精度が低下するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態で各部の抵抗値および電圧値を計測する状態を示すブロック図およびキャリブレーション操作で押圧する位置を示す図である。
【図2】図1の抵抗膜式タッチパネル装置10の各感圧タッチパネルの電気抵抗としての構成を示すブロック図である。
【図3】図1の抵抗膜式タッチパネル装置10でキャリブレーション操作および位置ずれ補正を行う手順を示すフローチャートである。
【図4】図3の手順で得られるキャリブレーション位置と電圧との関係を示すグラフである。
【図5】図1に示す抵抗膜式タッチパネル装置10の概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示すスイッチング回路23およびフィルタ回路24に関連する電気的構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の他の形態で行うキャリブレーション補正とリニアリティ改善効果を示す図である。
【図8】従来からの抵抗膜式タッチパネル装置の概略的な構成を示す簡略化した断面図である。
【図9】図8に示す抵抗膜式タッチパネル装置で、ペンや指で押圧する位置を検出するための電気的構成と、その抵抗としての等価回路図である。
【図10】図9に示すようにして検出される電圧と押圧位置との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 抵抗膜式タッチパネル装置
11 感圧タッチパネル
12 電源
13 GND
14,15 SW回路
16 ITO膜
17,18 銀電極
19 固定抵抗
20 マイコン
21 タッチパネル
23 スイッチング回路
24 フィルタ回路
25 CPU
26 A/Dコンバータ
27 メモリ

Claims (7)

  1. 対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられる電極を有するタッチパネルと、
    前記抵抗膜の抵抗値および前記電極の抵抗値を記憶する記憶手段と、
    前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出手段と、
    前記記憶手段に記憶された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出手段で検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値に基づいて、前記タッチパネルの操作位置検出の位置ずれ補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とするタッチパネル装置。
  2. 前記電極に接続される基準抵抗をさらに備え、
    前記記憶手段は、前記基準抵抗の抵抗値に基づいて算出された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を記憶することを特徴とする請求項1記載のタッチパネル装置。
  3. 前記電極に接続される基準抵抗をさらに備え、
    前記検出手段は、前記基準抵抗の抵抗値に基づいて前記合計値を検出することを特徴とする請求項1または2記載のタッチパネル装置。
  4. 前記基準抵抗は、前記検出手段による前記合計値の検出時のみ前記電極に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のタッチパネル装置。
  5. 前記検出手段は、所定の条件が成立したとき、前記合計値の検出を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のタッチパネル装置。
  6. 対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられる電極を有するタッチパネルの、前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出ステップと、
    記憶手段に記憶された基準となる抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出ステップで検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値とに基づいて、前記タッチパネルの操作検出位置の位置ずれを補正する補正ステップとを有することを特徴とするタッチパネルのキャリブレーション方法。
  7. 対向する2つの抵抗膜および抵抗膜の両端に設けられた電極を有するタッチパネル手段を備え、前記タッチパネル手段を操作手段として利用する電子装置において、
    前記抵抗膜の抵抗値および前記電極の抵抗値を記憶する記憶手段と、
    前記抵抗膜の抵抗値とそれぞれの抵抗膜の両端に設けられる電極の抵抗値との合計値それぞれ検出する検出手段と、
    前記記憶手段に記憶された抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値と、前記検出手段で検出された合計値とから、抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値の変化率および電極の抵抗値の変化率に基づいて、抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値を算出し、算出した抵抗膜の抵抗値および電極の抵抗値とに基づいて、前記タッチパネルの操作位置検出の位置ずれ補正を行う補正手段と、を備えることを特徴とする電子装置。
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