JP4534824B2 - X線撮影用器具懸垂装置、並びに、x線撮影用器具懸垂装置が装備されている移動式x線撮影装置 - Google Patents

X線撮影用器具懸垂装置、並びに、x線撮影用器具懸垂装置が装備されている移動式x線撮影装置 Download PDF

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Description

この発明は、X線撮影用器具が取り付けられていると共に垂設支柱に沿ってX線撮影用器具ごと昇降可能にX線撮影用器具支持用の可動部が配設されていて、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介してX線撮影用器具および可動部を含む懸垂物の合計重量を略相殺する静的釣り合い用の引揚力が懸垂物に付与されているX線撮影用器具懸垂装置、並びに、このX線撮影用器具懸垂装置が装備されている移動式X線撮影装置に係り、X線撮影用器具昇降時の慣性負荷を低減するための技術に関する。
近年、X線撮影装置として、図5に示す移動式X線撮影装置が病院等でよく用いられている。図5の移動式X線撮影装置の場合、被検体(患者)にX線を照射するX線管81が取り付けられて中空の垂設支柱82に沿ってX線管81ごと昇降可能にX線管支持用のキャリッジ(可動部)83が配備されていると共に、垂設支柱82の上部に設けられたプーリー84を経てキャリッジ83に接続されているワイヤ85を介してX線管81およびキャリッジ83を含む懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力をカウンターウエイト(重錘)86により懸垂物に付与しているX線管懸垂機構87が、電動式で自力走行が可能な台車88に搭載装備されている。
したがって、移動式X線撮影装置の場合、台車88を運転してX線管81と一緒に病室等の撮影場所へ移動させられる。そして、X線撮影を行なう際には、X線管81やキャリッジ83を含む懸垂物がカウンターウエイト86による引揚力によって常に静的釣り合い状態にあり、X線管81をスムースに昇降させられるので、X線管81を適当な高さに速やかにセットできる(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2000−41976号公報(2頁,図1)
しかしながら、従来のX線管懸垂機構87は、カウンターウエイト86が重たくて慣性負荷が大きく、オペレータが手でX線管81を昇降させる場合に大きな慣性負荷がオペレータにとって負担となるという問題がある。
またカウンターウエイト86は、中空の垂設支柱82の内側空間に納めるため等によりコンパクトにする必要があるので、比重の大きな鉛系材料が使われることが多く、環境にとっても、かなりの負担になっているという問題もある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、X線撮影用器具昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて、鉛系材料を使わずに済ませることができるX線撮影用器具懸垂装置、並びに、このX線撮影用器具懸垂装置が装備されている移動式X線撮影装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明に係るX線撮影用器具懸垂装置は、X線撮影用器具が取り付けられていると共に垂設支柱に沿ってX線撮影用器具ごと昇降可能にX線撮影用器具支持用の可動部が配設されていて、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介してX線撮影用器具および可動部を含む懸垂物の合計重量を略相殺する静的釣り合い用の引揚力が懸垂物に付与されているX線撮影用器具懸垂装置において、懸垂物の上昇時にはワイヤが巻き取られると共に懸垂物の下降時にはワイヤが引き出されるワイヤ用回転ドラムを備え、かつ、静的釣り合い用の引揚力をバネの応力を利用して前記ワイヤ用回転ドラムに付与する引揚力付与手段を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1の発明のX線撮影用器具懸垂装置では、X線撮影用器具ごと昇降可能に垂設支柱に配設されているX線撮影用器具支持用の可動部を含む懸垂物には、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介してX線撮影用器具および可動部などの懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力が付与されている。その結果、X線撮影用器具およびX線撮影用器具支持用の可動部を含む懸垂物は引揚力によって常に静的釣り合い状態にあり、X線撮影用器具や可動部を含む懸垂物をスムースに昇降させられるので、X線撮影用器具を適当な高さに速やかにセットすることができる。
加えて、請求項1の発明のX線撮影用器具懸垂装置では、静的釣り合い用の引揚力が引揚力付与手段によりバネの応力を利用して付与するので、重量物のカウンターウエイトが不要であるのに加え、鉛系材料を使う必要が全くない。
即ち、請求項1の発明のX線撮影用器具懸垂装置の場合、X線撮影用器具ごと垂設支柱に沿って昇降可能に配設されているX線撮影用器具支持用の可動部とを含む懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力が、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介して懸垂物に付与されている構成を備えていて、X線撮影用器具およびX線撮影用器具支持用の可動部を含む懸垂物は引揚力によって常に静的釣り合い状態にあり、X線撮影用器具を含む懸垂物をX線撮影用器具ごとスムースに昇降させられるので、X線撮影用器具を適当な高さに速やかにセットできるのに加え、静的釣り合い用の引揚力は引揚力付与手段がバネの応力を利用して付与する構成であるので、重量物のカウンターウエイトが不要であると共に、鉛系材料を使う必要がない。
その結果、X線撮影用器具昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて鉛系材料を使わずに済ませられる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線撮影用器具懸垂装置において、引揚力付与手段が、前記ワイヤ用回転ドラムと、回転を減速させる減速機構と、バネの応力を出力するバネ応力発生機構とをプーリーの後段に備えていて、前記ワイヤ用回転ドラムの回転軸に高速出力軸側の高速回転が伝達されていると共に低速出力軸側にバネ応力発生機構による出力応力が回転モーメントの形で伝達されていて、バネ応力発生機構の出力応力が減速機構およびワイヤ用回転ドラムによって静的釣り合い用の引揚力に変換されるものである。
[作用・効果]請求項2の発明の装置の場合、減速機構の低速出力軸側に回転モーメントの形で伝達されたバネ応力発生機構の出力応力は、減速機構を経てワイヤ用回転ドラムの回転モーメントとして伝達されることにより、ワイヤに静的釣り合い用の引揚力W2(=W1×D1÷r÷D2)が付勢される。但し、バネ応力発生機構の出力応力W1,出力応力W1が回転モーメントの形で伝達される減速機構の低速出力軸側の低速回転体の半径D1,ワイヤ用回転ドラムの半径D2,減速機構は減速比rで減速機構でのロスは殆どない。
一方、懸垂物の上昇時にはワイヤがワイヤ用回転ドラムに巻き取られると共に懸垂物の下降時にはワイヤがワイヤ用回転ドラムから引き出されながら、ワイヤは弛まずに懸垂物に静的釣り合い用の引揚力W2を付与し続ける。
したがって、請求項2の発明の装置の場合、引揚力付与手段の実現には、ワイヤ用回転ドラムと、減速機構と、バネ応力発生機構などの幾つかの機械的要素が必要なだけであるので、引揚力付与手段の実現は容易である。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のX線撮影用器具懸垂装置において、バネ応力発生機構は、(a)垂設支柱側の固定点を回動用支点Aとして揺動可能に配備されていると共に回動用支点Aから距離Laだけ離れた位置にバネ応力発生機構による出力応力が生じる応力作用点Bを有する揺動レバーと、(b)垂設支柱側の固定点を回動用支点Cとして揺動可能に配備されていると共に揺動レバーの上にバネ付勢力が印加される付勢力印加点Dを有するバネ体を有し、(c)バネ付勢力が揺動レバーに加わる方向が回動用支点Cと応力印加点Dを結ぶ直線の伸びる方向に一致しており、(d)回動用支点Aと応力作用点Bを結ぶ直線と回動用支点Aと応力印加点Dを結ぶ直線とのなす角度が、回動用支点Aを通って揺動レバー上を下方へ鉛直に延びる直線Nと回動用支点A,Cを結ぶ直線とのなす角度θに等しくなっているのに加え、(e)バネ体のバネ定数kが、バネ定数k=距離La×出力応力W1÷(回動用支点Aと回動用支点Cの間の距離Lb)÷(回動用支点Aと応力印加点Dの間の距離Lc)の関係を満たす構成とされているものである。
[作用・効果]請求項3の発明の装置の場合、上記の構成とすることにより、バネ応力発生機構は、揺動レバーおよび圧縮バネの揺動状態にかかわらず、応力作用点Bに一定の出力応力W1を発生させる。したがって、静的釣り合い用の引揚力に必要な出力応力を発生するバネ応力発生機構の実現には、揺動レバーとバネ体まわりの幾何学的な配置を適切に設定すると共にバネ体のバネ定数を適切に選定する程度のことが必要なだけであるので、バネ応力発生機構の実現は容易である。
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置において、引揚力付与手段は、静的釣り合い用の引揚力の付与に圧縮バネの応力を利用するものである。
[作用・効果]請求項4の発明の装置の場合、静的釣り合い用の引揚力の付与に必要な応力が圧縮バネにより得られる構成であり、バネの破断でバネが引きちぎれる事態は起こらないので、バネの破断があっても、X線撮影用器具および可動部を含む懸垂物が落下する心配はない。
さらに、請求項5の発明は、上記の目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項5に記載の発明に係る移動式X線撮影装置は、請求項1から4のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置が走行可能な台車に搭載装備されていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項5の発明の移動式X線撮影装置の場合、請求項1から4のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置が走行可能な台車に搭載装備されているので、X線撮影用器具昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて鉛系材料を使わずに済ませることができる。
請求項1の発明のX線撮影用器具懸垂装置の場合、X線撮影用器具ごと垂設支柱に沿って昇降可能に配設されているX線撮影用器具支持用の可動部とを含む懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力が、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介して懸垂物に付与されている構成を備えていて、X線撮影用器具およびX線撮影用器具支持用の可動部を含む懸垂物は引揚力によって常に静的釣り合い状態にあり、X線撮影用器具を含む懸垂物をX線撮影用器具ごとスムースに昇降させられるので、X線撮影用器具を適当な高さに速やかにセットできるのに加え、静的釣り合い用の引揚力は引揚力付与手段がバネの応力を利用して付与する構成であるので、重量物のカウンターウエイトが不要であると共に、鉛系材料を使う必要がない。
よって、請求項1の発明のX線撮影用器具懸垂装置によれば、X線撮影用器具昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて鉛系材料を使わずに済ませることができる。
また、請求項5の発明の移動式X線撮影装置の場合、請求項1から4のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置が自力走行可能な台車に搭載装備されているので、重量物のカウンターウエイトが不要であるのに加え、鉛系材料を使う必要が全くない。
よって、請求項4の発明の移動式X線撮影装置によれば、X線撮影用器具および可動部の昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて鉛系材料を使わずに済ませることができる。
この発明の実施例を図面を参照しながら説明する。図1は、この発明のX線撮影用器具懸垂装置の一例を装備している実施例に係る移動式X線撮影装置を示す正面図、図2は実施例装置のX線管懸垂機構を垂設支柱は透視して示す模式図である。
実施例の移動式X線撮影装置は、図1に示すように、被検体にX線を照射するX線管1が伸縮アーム1Aを介して取り付けられていると共に中空の垂設支柱2に沿ってX線管1ごと手動による昇降が可能なX線管支持用のキャリッジ(可動部)3が配設されている。キャリッジ3には、垂設支柱2の上部の内側空間に設けられたプーリー4を経てワイヤ5が接続されている。このワイヤ5を介してX線管1と伸縮アーム1Aおよびキャリッジ3などの懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力を懸垂物に付与しているX線管懸垂機構6が、電動式で自力走行が可能な台車7に搭載装備されている。
実施例の移動式X線撮影装置は、台車7を運転してX線管1と共に撮影対象である被検体(患者)の居る病室を順に移動して回ることができる。さらに、垂設支柱2の内側空間の下部に配置されている引揚力付与部8によってX線管1と伸縮アーム1Aおよびキャリッジ3などの懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力が付与されていて、X線管1を含む懸垂物は常に静的釣り合い状態にあって、X線管1と伸縮アーム1Aおよびキャリッジ3をスムースに昇降させられるので、X線管1を適当な高さに速やかにセットすることができる。
実施例の移動式X線撮影装置は、垂設支柱2が回転用ベアリング9により支柱の中心軸を回転軸として手動回転可能な構成とされていて、垂設支柱2が回転することによりX線管1の向きを簡単に変化させることができる。
また、実施例装置の台車7では、X線照射に必要な高電圧電力をX線管1に供給する高圧電源(図示省略)を始めとする制御系機器などが台車内部に設置されていると共に、台車運転用のハンドル7Aが台車後部に設置されている他、X線撮影に必要な操作を行なう操作パネル(図示省略)も台車上面に設置されている。
そして、実施例の移動式X線撮影装置の場合、引揚力付与部8が静的釣り合い用の引揚力をバネの応力を利用して付与する構成とされていて、この点を発明の特徴としているので、以下に詳しく説明する。
即ち、引揚力付与部8は、図2に示すように、X線管1を含む懸垂物の上昇時にはワイヤ5が巻き取られると共にX線管1を含む懸垂物の下降時にはワイヤ5が引き出されるワイヤ用回転ドラム10と、回転を減速させる減速機構11と、バネの応力を出力するバネ応力発生機構12とをプーリー4の後段に備えていて、回転ドラム10の回転軸に減速機構11の高速出力軸側の高速回転が伝達されていると共に減速機構11の低速出力軸側にバネ応力発生機構12による出力応力W1が回転モーメントの形で伝達されていて、バネ応力発生機構12の出力応力が減速機構11およびワイヤ用回転ドラム10によって静的釣り合い用の引揚力W2に変換される構成とされている。
つまり、減速機構11の低速出力軸側に回転モーメントの形で伝達されたバネ応力発生機構12の出力応力W1は、減速機構11を経てワイヤ用回転ドラム10の回転モーメントとして伝達されることにより、ワイヤ5に静的釣り合い用の引揚力W2(=W1×D1÷r÷D2)が付勢されるのである。但し、バネ応力発生機構12の出力応力W1,出力応力W1が回転モーメントの形で伝達される減速機構11の低速出力軸側の低速回転体(後述のピニオンギヤ)の半径D1,ワイヤ用回転ドラムの半径D2,減速機構11は減速比rで減速機構11のロスは殆どない。
一方、X線管1およびキャリッジ3を含む懸垂物の上昇時にはワイヤ5がワイヤ用回転ドラム10に巻き取られると共に、X線管1およびキャリッジ3を含む懸垂物の下降時にはワイヤ5がワイヤ用回転ドラム10から引き出されながら、ワイヤ5は弛まずにキャリッジ3に静的釣り合い用の引揚力W2を付与し続ける。
続いて、引揚力付与部8におけるバネ応力発生機構12を図面を参照しながら更に具体的に説明する。図3はバネ応力発生機構12の詳細構成を中心に示す模式図である。
先ず、バネ応力発生機構12は、図3に示すように、垂設支柱側の固定点を回動用支点Aとして矢印raで示す向きに揺動可能に配備されていると共に回動用支点Aから距離Laだけ離れた位置にバネ応力発生機構12による出力応力W1が生じる応力作用点Bを有する揺動レバー13と、垂設支柱側の固定点を回動用支点Cとして矢印rbで示す向きに揺動可能に配備されていると共に揺動レバー13の上にバネ付勢力Wcが印加される付勢力印加点Dを有する圧縮バネ(バネ体)14とを有している。
そして、バネ付勢力Wcが揺動レバー13に加わる方向が回動用支点Cと応力印加点Dを結ぶ直線の伸びる方向に一致しており、また回動用支点Aと応力作用点Bを結ぶ直線と回動用支点Aと応力印加点Dを結ぶ直線とのなす角度(∠DAB)θと、回動用支点Aを通って揺動レバー13の上を下方へ鉛直に延びる直線Nと回動用支点A,Cを結ぶ直線とのなす角度(∠CAE)θが等しくなっている(E点は直線Nの上の任意の点である)。 更に上に加えて、圧縮バネ14のバネ定数kが、バネ定数k=距離La×出力応力W1÷(回動用支点Aと回動用支点Cの間の距離Lb)÷(回動用支点Aと応力印加点Dの間の距離Lc)の関係を満たす構成とされている。
以上の構成とすることにより、バネ応力発生機構12は、を揺動レバー13および圧縮バネ14の揺動状態にかかわらず、応力作用点Bに一定の出力応力W1を発生させる。
圧縮バネ14は、揺動バネ座15Aと棒固定用バネ座15Bの間に挟持されることで保持されている。揺動バネ座15Aは回動用支点Cに揺動可能に取り付けられている。棒固定用バネ座15Bは、圧縮バネ14に内挿されたバネ付勢力Wcの伝達棒15Cの後端のネジ部にネジ15Dによりネジ止めされている。バネ付勢力Wcの伝達棒15Cの先端は応力印加点Dに固定されていて、圧縮バネ14により棒固定用バネ座15Bが下に押し下げることでバネ付勢力Wcが応力印加点Dに印加される。
なお、バネ付勢力Wcの伝達棒15Cの後端のネジ部に対するネジ15Dのネジ込み量を変えることでバネ付勢力Wcが調整可能な構成とされている。
揺動レバー13の上の応力作用点Bには、応力印加用ラック16の後端が固定されており、図4に示すように、減速機構11の低速出力軸11Aに同軸で固定されたピニオンギヤ(低速回転体)17に噛み合っていて、応力作用点Bに生じる出力応力W1が、応力印加用ラック16によりピニオンギヤ17の周面に印加されることでW1×D1の大きさの回転モーメントの形で伝達される。この応力印加用ラック16は、減速機構側の表面に沿って転動するコロ19によりピニオンギヤ17の周りを回動可能に配備された保持プレート18によってホールドされた状態でピニオンギヤ17と噛み合せられている。X線管1の昇降に連動してピニオンギヤ17が少し回転しても保持プレート18がピニオンギヤ17の動きに伴ってピニオンギヤ17の周りを回動し、応力印加用ラック16が適切に作動し続けられる構成とされている。
なお、ワイヤ用回転ドラム10と減速機構11の間は、図4に示すように、減速機構11の高速出力軸11Bにワイヤ用回転ドラム10が直結された構成となっている。
以上に述べたように、実施例装置のX線管懸垂機構6の場合、X線管1を含む懸垂物の合計重量を略相殺する引揚力W2が懸垂物全体に付与されていて、X線管1を含む懸垂物は引揚力W2によって常に静的釣り合い状態にあり、X線管1を含む懸垂物をスムースに昇降させられるので、X線管1を適当な高さに速やかにセットできるのに加え、静的釣り合い用の引揚力W2は引揚力付与部8が圧縮バネ14の応力を利用して付与する構成であるので、重量物のカウンターウエイトが不要であると共に、鉛系材料を使う必要が全然ない。
よって、実施例装置のX線管懸垂機構6によれば、X線管1の昇降時の慣性負荷を低減できるのに加えて鉛系材料を使わずに済ませることができる。
さらに、X線管懸垂機構6の場合、引揚力付与部8の実現には、ワイヤ用回転ドラム10と、減速機構11と、バネ応力発生機構12などの幾つかの機械的要素が必要なだけであるので、引揚力付与部8の実現は容易である。
また、静的釣り合い用の引揚力に必要な出力応力を発生するバネ応力発生機構12の実現には、揺動レバー13と圧縮バネ14まわりの幾何学的な配置を適切に設定すると共に圧縮バネ14のバネ定数を適切に選定する程度のことが必要なだけであるので、バネ応力発生機構12の実現も容易である。
加えて、静的釣り合い用の引揚力W2の付与に必要なバネの応力が圧縮バネ14により得られる構成であり、バネの破断でバネが引きちぎれてしまう事態は起こらないので、バネの破断があっても、X線管1やキャリッジ3を含む懸垂物が落下する心配はない。
それに、引揚力付与部8が中空の垂設支柱2の下部空間に纏めて配置されていて、垂設支柱2の上部空間はワイヤ5を通すだけであるので、垂設支柱2の上部を細くすることができたり、細くせずにケーブルなど他の部品を設置したりすることができる。
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)実施例装置の場合、静的釣り合い用の引揚力W2の付与に必要な応力が圧縮バネ14により得られる構成であったが、静的釣り合い用の引揚力W2の付与に必要な応力が引っ張りバネやゼンマイバネなど圧縮バネ以外のバネにより得られる構成であってもよい。
(2)実施例装置の場合、台車7は自力移動可能な構成であったが、台車7は自力移動型でなく、人が押して移動させる構成であってもよい。
(3)実施例装置の場合、この発明のX線管懸垂装置が移動式X線撮影装置のX線管の昇降に用いられている構成であったが、この発明のX線管懸垂装置は移動式X線撮影装置以外のX線撮影装置のX線管の昇降に適用することもできる。
(4)実施例では、X線撮影用器具の一例としてX線管を挙げ、X線管懸垂装置を例に採って説明した。しかし、この発明は、X線管懸垂装置に限られず、例えば、フラットパネル型のX線検出器やブッキー装置などのX線撮影用器具を垂設支柱に沿って昇降させて任意の撮影位置に移動させるX線撮影スタンドにも適用することができる。
実施例の移動式X線撮影装置を示す正面図である。 実施例装置のX線管懸垂機構を垂設支柱は透視して示す模式図である。 実施例装置のX線管懸垂機構についてバネ応力発生機構の詳細構成を中心に示す模式図である。 実施例装置における減速機構に対するワイヤ用回転ドラムおよびバネ応力発生機構の結合状態を示す模式図である。 従来の移動式X線撮影装置を示す正面図である。
符号の説明
1 … X線管(懸垂物の一部)
2 … 垂設支柱
3 … キャリッジ(懸垂物の一部である可動部)
4 … プーリー
5 … ワイヤ
6 … X線管懸垂機構(X線撮影用器具懸垂装置)
7 … 台車
8 … 引揚力付与部(引揚力付与手段)
10 … ワイヤ用回転ドラム
11 … 減速機構
12 … バネ応力発生機構
13 … 揺動レバー
14 … 圧縮バネ(バネ体)
W1 …(バネ応力発生機構の)出力応力
W2 …(静的釣り合い用の)引揚力

Claims (5)

  1. X線撮影用器具が取り付けられていると共に垂設支柱に沿ってX線撮影用器具ごと昇降可能にX線撮影用器具支持用の可動部が配設されていて、垂設支柱の上部に設けられたプーリーを経て可動部に接続されているワイヤを介してX線撮影用器具および可動部を含む懸垂物の合計重量を略相殺する静的釣り合い用の引揚力が懸垂物に付与されているX線撮影用器具懸垂装置において、懸垂物の上昇時にはワイヤが巻き取られると共に懸垂物の下降時にはワイヤが引き出されるワイヤ用回転ドラムを備え、かつ、静的釣り合い用の引揚力をバネの応力を利用して前記ワイヤ用回転ドラムに付与する引揚力付与手段を備えていることを特徴とするX線撮影用器具懸垂装置。
  2. 請求項1に記載のX線撮影用器具懸垂装置において、引揚力付与手段が、前記ワイヤ用回転ドラムと、回転を減速させる減速機構と、バネの応力を出力するバネ応力出力機構とをプーリーの後段に備えていて、前記ワイヤ用回転ドラムの回転軸に高速出力軸側の高速回転が伝達されていると共に低速出力軸側にバネ応力発生機構による出力応力が回転モーメントの形で伝達されていて、バネ応力発生機構の出力応力が減速機構およびワイヤ用回転ドラムによって静的釣り合い用の引揚力に変換されるX線撮影用器具懸垂装置。
  3. 請求項2に記載のX線撮影用器具懸垂装置において、バネ応力発生機構は、(a)垂設支柱側の固定点を回動用支点Aとして揺動可能に配備されていると共に回動用支点Aから距離Laだけ離れた位置にバネ応力発生機構による出力応力が生じる応力作用点Bを有する揺動レバーと、(b)垂設支柱側の固定点を回動用支点Cとして揺動可能に配備されていると共に揺動レバーの上にバネ付勢力が印加される付勢力印加点Dを有するバネ体を有し、(c)バネ体の付勢力が揺動レバーに加わる方向が回動用支点Cと応力印加点Dを結ぶ直線の伸びる方向に一致しており、(d)回動用支点Aと応力作用点Bを結ぶ直線と回動用支点Aと応力印加点Dを結ぶ直線とのなす角度が、回動用支点Aを通って揺動レバー上を下方へ鉛直に延びる直線Nと回動用支点A,Cを結ぶ直線とのなす角度θに等しくなっているのに加え、(e)バネ体のバネ定数kが、バネ定数k=距離La×出力応力W1÷(回動用支点Aと回動用支点Cの間の距離Lb)÷(回動用支点Aと応力印加点Dの間の距離Lc)の関係を満たす構成とされているX線撮影用器具懸垂装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置において、引揚力付与手段は、静的釣り合い用の引揚力の付与に圧縮バネの応力を利用するX線撮影用器具懸垂装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のX線撮影用器具懸垂装置が走行可能な台車に搭載装備されていることを特徴とする移動式X線撮影装置。
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