JP4529790B2 - 吸気装置および2次音発生装置 - Google Patents
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Description
このような吸気系の騒音に対する対策としては、従来から様々な方法が提案されており、その一つとして例えば以下の特許文献1に示すような技術が提案されている。
すなわち、この特許文献1に開示されている吸気騒音低減技術は、エンジンの吸気口付近に音波干渉器を設け、その音波干渉器からその吸気音と干渉する干渉音波を放射することでエンジンの吸気口付近で発生する吸気音を低減するようにしている。
しかしながら、このような吸気音の感じ方には個人差が大きく、特に乗用車などのように公道を主に走行する一般車両などでは、やはりその吸気音を周囲にまき散らさないように抑制するような措置を施すことが望ましい。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、不快と感じる種類(周波数成分)の吸気音を抑えると共に心地よいと感じる種類の吸気音を増幅させることができる新規な吸気装置およびその吸気装置に備えられる2次音発生装置を提供するものである。
図1は、本発明に係る吸気装置10の第1の実施の形態を示したものである。
図において、先ず符号11は、乗用車などの車両(図示せず)に搭載された6気筒のエンジンであり、このエンジン11には、各気筒に混合気を導入するためのインテークマニホールド12を介してサージタンク13が接続されている。
また、このスロットルチャンバ15の上流側には、吸気ダクト16を介してエアクリーナ17が設けられており、さらにこのエアクリーナ17の上流側には、車両前方(車両外方)から冷たい外気(燃焼空気)を効率良く取り入れるための外気導入ダクト18が接続されている。
また、この吸気導入路Lの上流端を構成する外気導入ダクト18の吸気口18aは車両前方に向けて配置されていると共に、その吸気口18aの近傍には、これを覆うように同じく車両前方に開口した、内部中空の導波管19が設けられており、さらにこの導波管19には2次音発生手段20が設けられている。
エンジン11を駆動すると、このエンジン11を加振源として吸気脈動が発生することになるが、この吸気脈動は、前記吸気導入路L、すなわちインテークマニホールド12、サージタンク13、ブランチ管14、スロットルチャンバ15、吸気ダクト16、エアクリーナ17を介して外気導入ダクト18に伝搬した後、その外気導入ダクト18先端の吸気口18aから吸気音として車外方向へ発音される。
これによって、前記吸気導入路Lから放射される吸気音のなかの「不快音」を容易且つ効果的に消音できると共に、「快適音」を積極的に増幅させることができるため、周囲に不快な騒音をまき散らすことなく、気分を盛り上げてくれる快適なサウンドを積極的に発生することができる。
先ず、第2の実施の形態は、図2に示すように前記2次音発生手段20のスピーカー20aの背面側を覆うためのエンクロージャ20b側に、両端が開口した副導波管21の一方の開口端21aを連通すると共に、その副導波管21の他方の開口端21bをエンジン11後方にある車室側に向けて配置したものである。
しかも、本実施の形態では、増幅された「快適音」が内部中空の副導波管21を介して車室側に効率的に伝搬するようになるため、車室側の乗員を主な対象として気分を盛り上げてくれる快適なサウンドを伝えることができる。また、このような「快適音」が車室側に伝搬する分車外へ放出される音が減るため、車外騒音をさらに抑制することができる。
従って、このように副導波管21の共鳴周波数を、導波管19の共鳴周波数より高くなるように構成することにより、前記外気導入ダクト18の吸気口18aから放射される吸気音のなかの「不快音」(低周波数帯域の音)を導波管19の共鳴を利用して効率良く消音することができる。また、これと同時に前記吸気音のなかの「快適音」(高周波数帯域の音)を副導波管21の共鳴を利用して効率良く増幅することが可能となる。
また、本実施の形態において、副導波管21を介して車室側に発音される前記2次音発生手段20からの高周波の2次音として、導波管19側の共鳴周波数において発音効率が低下するものを選択すれば、導波管19側で低周波の「不快音」を消音するための低周波の2次音が副導波管21側から車室側に発音するのを抑制することができる。
次に、第4の実施の形態は、図4に示すように前記第3の実施の形態の構成における導波管19または副導波管21の長さなどを調節して、副導波管21の共鳴周波数を導波管19の2節共鳴周波数と略一致させるようにしたものである。
そのため、本実施の形態のように副導波管21の共鳴周波数を導波管19の2節共鳴周波数と略一致させるようにすれば、副導波管21の共鳴作用により、本来導波管19の2節共鳴で高くなってしまう発音効率を低下させることができるため、低周波の「不快音」の大幅消音と高周波の「快適音」の増幅を1つの2次音発生手段20によって容易に実現することができる。
そして、このように2次音発生手段20をペアで設けることにより、一方(メイン)の2次音発生手段20が故障してその機能を喪失した場合でも、もう一方(サブ)の2次音発生手段20が代わってその機能を発揮することができるため、装置の信頼性を向上することができる。
また、この吸気導入路Lとは別に、前記導波管19と2次音発生手段20などからなる2次音発生装置22として構成すれば、大幅な設計変更や改良を施すことなく1つのオプションパーツなどとして既存の車両に対して前記と同様な機能を後付け付加することも可能となる。
11 エンジン
18a 吸気口
19 導波管
20 2次音発生手段
20a スピーカー
21 副導波管
22 2次音発生装置
L 吸気導入路
Claims (8)
- 車両に搭載されたエンジンへ吸気導入路を介して外気を導入する吸気装置において、
前記吸気導入路の吸気口を前記車両外方側に向けて配置しておき、両端が開口した導波管の一端を当該吸気導入路の吸気口近傍を覆うように配置すると共に当該導波管の他端を前記車両の車室側に向けて配置し、当該導波管の途中に前記吸気導入路で発生する吸気音のうち所定の周波数成分の音を消すと共に他の所定の周波数成分の音を増幅するための2次音を発生する2次音発生手段を備えたことを特徴とする吸気装置。 - 請求項1に記載の吸気装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を前記吸気音のうち消音対象となる音の周波数と一致させると共に、
前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を前記吸気音のうち増幅対象となる音の周波数と一致させたことを特徴とする吸気装置。 - 請求項1または2に記載の吸気装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を、前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数よりも高い周波数に設定したことを特徴とする吸気装置。 - 請求項1または2に記載の吸気装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数が複数存在するときは、当該共鳴周波数のうち最も高い共鳴周波数と、前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を略同一周波数に設定したことを特徴とする吸気装置。 - 車両に搭載されたエンジンへ外気を導入する吸気導入路に設けられる2次音発生装置であって、
両端が開口した導波管の一端を前記吸気導入路の吸気口近傍を覆うように配置すると共に当該導波管の他端を前記車両の車室側に向けて配置し、当該導波管の途中に前記吸気導入路で発生する吸気音のうち所定の周波数成分の音を消すと共に他の所定の周波数成分の音を増幅するための2次音を発生する2次音発生手段を備えたことを特徴とする2次音発生装置。 - 請求項5に記載の2次音発生装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を前記吸気音のうち消音対象となる音の周波数と一致させると共に、
前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を前記吸気音のうち増幅対象となる音の周波数と一致させたことを特徴とする2次音発生装置。 - 請求項5または6に記載の2次音発生装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を、前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数よりも高い周波数に設定したことを特徴とする2次音発生装置。 - 請求項5または6に記載の2次音発生装置において、
前記2次音発生手段と前記導波管の吸気導入路側端部間で構成される中空間の共鳴周波数が複数存在するときは、当該共鳴周波数のうち最も高い共鳴周波数と、前記2次音発生手段と前記導波管の車室側端部間で構成される中空間の共鳴周波数を略同一周波数に設定したことを特徴とすることを特徴とする2次音発生装置。
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JPH03281976A (ja) * | 1990-03-30 | 1991-12-12 | Tsuchiya Mfg Co Ltd | エンジン発生音の制御法及び装置 |
JP2005076619A (ja) * | 2003-09-04 | 2005-03-24 | Mazda Motor Corp | 車両用エンジンの吸気音制御装置 |
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