JP4527290B2 - 擬ランダム分布超音波変換器アレイ - Google Patents
擬ランダム分布超音波変換器アレイ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4527290B2 JP4527290B2 JP2000600259A JP2000600259A JP4527290B2 JP 4527290 B2 JP4527290 B2 JP 4527290B2 JP 2000600259 A JP2000600259 A JP 2000600259A JP 2000600259 A JP2000600259 A JP 2000600259A JP 4527290 B2 JP4527290 B2 JP 4527290B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- array
- elements
- mhz
- ultrasonic transducer
- ultrasonic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
- A61N7/00—Ultrasound therapy
- A61N7/02—Localised ultrasound hyperthermia
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10K—SOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G10K11/00—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
- G10K11/18—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
- G10K11/26—Sound-focusing or directing, e.g. scanning
- G10K11/32—Sound-focusing or directing, e.g. scanning characterised by the shape of the source
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10K—SOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G10K11/00—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
- G10K11/18—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
- G10K11/26—Sound-focusing or directing, e.g. scanning
- G10K11/34—Sound-focusing or directing, e.g. scanning using electrical steering of transducer arrays, e.g. beam steering
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/22—Implements for squeezing-off ulcers or the like on the inside of inner organs of the body; Implements for scraping-out cavities of body organs, e.g. bones; Calculus removers; Calculus smashing apparatus; Apparatus for removing obstructions in blood vessels, not otherwise provided for
- A61B17/22004—Implements for squeezing-off ulcers or the like on the inside of inner organs of the body; Implements for scraping-out cavities of body organs, e.g. bones; Calculus removers; Calculus smashing apparatus; Apparatus for removing obstructions in blood vessels, not otherwise provided for using mechanical vibrations, e.g. ultrasonic shock waves
- A61B2017/22027—Features of transducers
- A61B2017/22028—Features of transducers arrays, e.g. phased arrays
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Radiology & Medical Imaging (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Surgical Instruments (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波エネルギー分布を発生・合焦する変換器アレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、手術(例えば、組織切除)あるいは短期間高強度発熱療法(short duration high-intensity hyperthermia)のための最小観血治療超音波法の開発が注目を集めている。というのは、この方法が、罹患率の低減、患者の受容性の向上、患者時間の短縮の点で、従来の方法に比較してより有益であるかもしれないからである。
【0003】
超音波誘起切除(ultrasound induced ablation)の分野で報告されてきた多くの研究は、球形曲面を有する単一あるいは複数のピエゾ変換器の使用を含んだものである。例として以下の文献が挙げられる:Br J Radiology, Vol.68, 1296-1303頁に掲載されたC R Hillらによる“Review article:High intensity focused ultrasound-potential for cancer treatment" ;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., vol.43, 1023-1031頁に掲載されたI H Rivensらによる“Design of focused ultrasound surgery transducers”:Eur.Urol.,vol.23(suppl.1), 39-43頁に掲載されたS Madersbacherらによる“Tissue ablation in benign prostatic hyperplasia with high-intensity ultrasound”;Eur.Urol.,vol.23(suppl.1), 44-47頁,1993年に掲載されたA Geletらによる“High-intensity focused ultrasound experimentation on human benign prostatic hypertrophy”。
【0004】
しかしながら、単一焦点変換器を用いた場合の大きな欠点は固定焦点距離であることである。超音波焦点のボリュームは通常切除する組織より小さいので、変換器を機械的に変換する手段が組み込まれていなければならない。単一焦点変換器を用いて単位時間当たりに組織の20%を切除することが可能なので、適度な組織ボリューム(例えば、8cm3)の処理は合わせて4時間の多数回のセッションを要する。実験的研究及び予備臨床試験中に適したことではあるが、単一変換器の機械的走査によって、ルーチンな臨床処置になるのを防ぐことになる重大な実用上の制限をもたらされる。
【0005】
複数の変換器要素を基板表面上に実装し、超音波焦点ビームを集合的に提供する整相アレイ(フェイズドアレイ:phased array)の使用によってこのような問題を低減することが可能である。このようなアレイは例えば、以下の文献に記載されている:IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol.MTT-34, 542-551頁に掲載されたC A Cainらによる“Concentric-ring and sector-vortex phased-array applicators for ultrasound hyperthermia”;IEEE Trans. Biomed. Eng., vol.38, 634-643頁に掲載されたE S Ebbiniらによる“A spherical-section ultrasound phased-array applicator for deep localized hyperthermia”;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 39, 32-38頁に掲載されたS Umemuraらによる“Acoustical evaluation of a prototype sector-vortex phased array applicator ”;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 43, 1111-1121頁,1996年に掲載されたS A Gossらによる“Sparse random ultrasound phased array for focal surgery”;Med. Phys., vol. 23, 767-776頁に掲載されたE B Hutchinsonらによる“Design and optimization of an aperiodic ultrasound phased array for intracavitary prostate thermal therapies”;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 43, 1032-1042頁に掲載されたE B Hutchinsonらによる“Intracavitary ultrasound phased array for non-invasive prostate surgery”;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 43, 1085-1097頁に掲載されたH Wanらによる“Ultrasound surgery:comparison of strategies using phased array system”;IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 43, 1043-1053頁に掲載されたK Hynynenらによる“Feasibility of using ultrasound phased arrays for MRI monitored non-invasive surgery”:IEEE Trans. Ultras. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 44, 1010-1017頁に掲載されたL R Gavrilovらによる“A method of reducing grating lobes associated with an ultrasound linear phased arrays for transrectal thermotherapy”。
【0006】
このような整相アレイは電気的に制御されたダイナミックな合焦、及び、アレイを動かすことなく焦点の範囲及び位置を正確に変化させ制御する能力を提供する。整相アレイを使用することによって、超音波焦点を迅速に走査するだけでなく、多重同時焦点を有する場を分析する手段を提供する。その使用によって、切除(アブレーション)療法を行うのに要する時間を短縮することが期待される。上記の複数の参照文献では、要素を球状シェル上に配置し、それによって電気的焦点と幾何配置的焦点とを結合する整相アレイの使用を提案している。
【0007】
周知の整相アレイの重大な欠点は、格子ローブ(grating lobe)という不所望なものの存在と患者が手術を必要とするような負傷に導く可能性がある他の予測不能な第2の強度最大という不所望なものの存在である。ここで、過度なエネルギーが焦点領域の外側の組織に蓄積するものである。特に体外の二次元アレイに対する他の欠点は、複雑であることと、潜在的に比較的高価であることである。
【0008】
格子ローブを低減する必要性は、今日までに報告された全治療アレイに共通のものであり、アポディゼーションを含む複数の技術、広域バンディング(broad banding)、要素のサブセット(部分集合)の使用を調べられてきた。線形整相アレイにおける異なるサイズの要素のランダム分布の使用も調べられてきた。非周期分布の要素を有するアレイに関する格子ローブレベルは、周期的中心−中心間距離に関するものより30%〜45%程度低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、超音波エネルギーの焦点範囲及び位置を正確に制御する能力を大幅に改良する超音波変換器アレイを提供することである。
【0010】
また、アレイを動かすことなく使用中に超音波エネルギーの焦点範囲及び位置を変化させる能力を大幅に改良する超音波変換器アレイを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
一態様では、本発明は、所定の焦点ボリュームにわたって超音波エネルギーを合焦するために基板面にわたって分散された超音波変換器要素のアレイであって、前記要素は擬ランダム(準ランダム:quasi-random)分布で基板表面にわたって分散し、要素の全照射面積は全アレイ面積のほぼ40%から70%を占める超音波変換器アレイを提供する。
【0012】
超音波要素の作動周波数と要素の平均直径とが以下の式によって関係付けられているのが好ましい:
d=A×c/f
ここで、dは要素の平均直径、cは超音波エネルギーで照射される媒体における音速(1400−1600ms-1の範囲)、fは超音波エネルギーの周波数、Aは約0.5から5の間の値。
【0013】
変換器アレイ基板面が曲がったシェル(曲面板)であり、ここで変換器要素が変換器要素はシェルの凹型面から照射されるのに適合され、アレイは0.7R(Rはシェルの曲率半径)と同じかそれ以上の平均直径Dを有し、Rの値は70mmから200mmの範囲であることが好ましい。
【0014】
周波数fは0.5MHzから3MHzであることが好ましく、0.5MHzから2MHz、あるいは、1MHzから2MHzであるであることがさらに好ましい。
【0015】
他の態様では、本発明は、所定の焦点ボリュームにわたって超音波エネルギーを合焦するために基板面にわたって分散された超音波変換器要素の整相アレイを用いて体内の組織に局所的超音波加熱を行う方法であって、擬ランダム分布で基板面にわたって要素を分散する段階であって、その要素の全照射面積が全アレイ面積の約40%から70%を占めるものである段階と、超音波要素の作動周波数と要素の平均直径とが以下の式によって関係付けられるように選択する段階とを備えてた方法を提供する:
d=A×c/f
ここで、dは要素の平均直径、cは超音波エネルギーで照射される媒体における音速、fは超音波エネルギーの周波数、Aは約0.5から5の間の値。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を次に示す添付図面に基づき例を用いて説明する:
図1(a)及び図1(b)はそれぞれ、(a)単一変換器要素の場、(b)変換器要素のアレイの場、を計算するために用いる方法の概略図であり;
図2(a)、図2(b)及び図2(c)はそれぞれ、(a)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素、(b)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素、(c)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素、を有するアレイの概略図であり;
図3(a)、図3(b)及び図3(c)はそれぞれ、(a)六角状パターンに分布した255個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素、(b)正方形パターンに分布した256個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素、(c)正方形パターンに分布した1024個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素、を有するアレイの概略図である。
図4は、(a)(0,−10,100mm)、(b)(0,0,130mm)、(c)(0,0,135mm)及び(0,−20,80mm)に位置する焦点に対する強度分布の質を評価するために用いられる超音波強度場分布及び基準(criteria)である。
図5は、(a)1MHz、(b)1.5MHz、及び(c)2MHzの周波数で256個の5mm直径要素のランダムアレイについて強度分布の計算及び質評価の結果をまとめたものである。
図6は、(a)図2aのアレイからランダムに選択された、128個の要素から成るランダムアレイ、(b)7mm直径の円状要素がランダムに128個分布したアレイ、(c)10mm直径の円状要素がランダムに64個分布したアレイ、についての強度分布の質の評価を示す図である。
図7は、(a)それぞれ5mm直径の六角パターンでシェル上に分布した255個の要素、(b)それぞれ5mm直径の正方形パターンでシェル上に分布した256個の要素、(c)それぞれ3mm直径の正方形パターンでシェル上に配置した1024個の要素の規則的アレイ、についての強度分布の評価を示す図である。
図8は、1024個の3mm直径要素の規則的正方形パターンアレイに対する強度分布を示す図である。
【0017】
本発明の好適な実施形態では、超音波整相アレイの特に好都合な配置を記載する。アレイを、例えば、記載するような球面のセグメントを備える基板面上に取付ける。このような最適な整相アレイは、理想的には体外切除あるいは短期間高強度発熱療法に適している。
【0018】
3段階で成る計算法も記載する:3段階とは、(i)単一面円状要素についての複素圧力分布の計算;(ii)球状シェル上に実装されたこれらの円状要素のアレイについての全複素圧力分布の計算、(iii)完全なアレイ及びその分析のために複素圧力及び正規化(規格化、ノーマライズ)された強度分布の計算である。
【0019】
単一面円状要素に関する複素圧力分布を、例えば、IEEE Trans. Ultrason. Ferroelec. Freq. Ctrl., Vol. 36, 242-248頁に掲載されたK Ocheltreeらによる“Sound field calculations for rectangular sources”に記載されたような矩形放射体法を用いて見つけることができる。
【0020】
図1a及び図1bに基いて、側長0.25mmの正方形要素超音波放射体要素10は用いて、各円状要素の放射面を説明する。与えられた例では全て、超音波は密度1000kg・m-3及び音速1500m・s-1の均一媒体を伝搬すると仮定している。さらに一般的には、超音波は、両媒質について音速cが1400〜1600m・s-1の範囲にある水のような適当な音響結合媒体を介して体の組織で合焦されるのが好ましい。組織における振幅減衰係数は、例えば、Academic Press(London)から1990年に発行されたF Duckによる“Physical Properties of Tissue”に記載されているように、11.5Npm-1MHz-1にとる。
【0021】
例として、計算では、1MHz,1.5MHz及び2MHzの周波数を用い、3mm,5mm,7mm及び10mmの要素直径が考慮されている。図1を参照すると、各円状要素10に対して径方向対称性を仮定することによって、その3次元音響場は、要素10からの軸方向距離zと軸外し距離rとの関数として複素圧力を計算することによって見つけることができる。計算は、空間分布の適当な特徴を提供することがわかっている0.2mmの空間増分で、4−18cm及び0−6cmのそれぞれの範囲にわたって、z及びrに対して実行する。
【0022】
例では、要素10が位置する球状シェルの曲率半径は120mmである。シェル12上に実装された面円状要素10のアレイからの全複素圧力分布は、図1bで示したような注目している3次元ボリューム13における各点での各要素からの複素圧力の寄与分を総和することによって計算する。
【0023】
中心が角座標
【外1】
、及び、
【外2】
(ぞれぞれ、要素の座標のx軸及びy軸上への投影によって垂直面及び水平面に曲率中心に対する角度)によって定義された単一要素に対する軸方向距離及び径方向距離の関数として複素圧力を見つけて、値を回転された円筒型ボリューム1から直交座標に沿って並んだ0.2mm3次元矩形グリッド11上の点へ対応付ける。図1aで示したように軸方向でz=40mmから180mmへ、及び、図1aで示したように例えばr=60に対して2つの残りの直交方向において0から±60mmへ延びるボリュームにわたって計算を実行する。
【0024】
単一点にアレイを合焦するのに要する要素での位相分布は、各要素の中心と焦点位置との間の経路から決定される。
【0025】
各グリッドでの強度は複素圧力とその複素共役との積から見つけられ、分布は注目しているボリューム内で得られる最大(global maximum)に対して正規化されている。
【0026】
圧力及び強度場分布の計算は適当にプログラムされたコンピュータを用いて実行することができ、データは例えば、Indigo2TMワークステーション(シリコン・グラフィクス社製)で作動するAVS(アドバンスト・ビジュアル・システムズ社製、ウォールサム、マサチューセッツ州)とPC上で作動するAxum4.1(マスソフト社製)とを用いて分析することができる。3次元強度分布は定性的に分析され、選択面における外形点はデータの定性的分析に対して用いる。
【0027】
ここで例として挙げた2次元強度分布はy−z面におけるデータを表す。この面は、曲率中心に一致せず、格子ローブのレベルによって“最悪の場合”には、超音波焦点を含む。x−z面に位置する焦点を用いて実行される計算は定性的に同様な結果を与えるので、ここでは示さない。
【0028】
要素数(64,128,256及び1024個)、直径(3,5,7及び10mm)、超音波周波数(1,1.5及び2MHz)及び要素の希薄度(sparseness)のレベルのような複数のパラメータのアレイパフォーマンスについての影響を、アレイの最適配置を決定するために調べた。シェル21,22,23上に擬ランダム分布した要素20をそれぞれ有するアレイ24,25,26に対してと共に、六角及び正方形パターンのシェル31,32,33上に分布した要素20をそれぞれ有するアレイ34,35,36に対して計算を実行した。アレイの基本寸法も図で示している。しかしながら、要素の位置は図において示しているが、個々の要素の寸法については示していず、各要素は単にドットで示しているだけである点に注意されたい。
【0029】
図2の例では、球状シェル上の要素20aの配置は256個の面円状要素からなり、それぞれは直径5mmである。要素20は通常、点線で示したように、基板面の全アレイ領域28を占める。
【0030】
要素は擬ランダム型で分布している。完全にランダムな分布は、要素の中心間の最小間隔は5.5mm、すなわち、要素エッジが0.5mmの最小間隔を有するように修正されるのが好ましい。このアレイに対しては、3つの駆動周波数、1,1.5及び2MHzが考慮されている。(シェル上の要素の複数の擬ランダム分布が調べられたが、同じ配置のアレイに対する結果における差は無視されている)
【0031】
低周波に関するキャビテーション効果の回避と高周波に関する高減衰との間の妥協点を示す治療的な応用についての超音波アレイに対して1−2MHzの間の周波数が好ましい。しかしながら、通常0.5MHz−3MHzの範囲の周波数も効果的な結果を示す。
【0032】
要素20のランダム分布の使用は、超音波のエネルギー分布に現れるアレイの周期からの不所望なアーティファクトを回避するのに好ましい。要素の擬ランダム分布を選択することは、構成に関する実用的な問題を引き起こしうる要素間の間隔が近すぎることを避けるという実用的な理由で好ましい。このような擬ランダム分布の使用が、特に、例えば、0.5mmと1mmとの間の要素間の最小間隔(スペース)が用いられるランダムアレイによる長所において最小の効果を有することがわかった。
【0033】
それぞれの直径が7mm(図2b)の128個の円状要素20b、及び、それぞれの直径が10mm(図2c)の64個の円状要素20cのランダム分布したアレイに対して計算を行った。いずれの場合における周波数も1.5MHzであり、要素の中心間の最小距離はそれぞれ8mm、11mmである。図2で示した全アレイは、約50cm2のアクティブ領域(変換器要素の全領域)を有し、理論上、ほぼ同じ音響パワーを提供することができる。
【0034】
図3aは、それぞれが直径5mmで球状シェル31上に六角配置した255個の要素30aから成るアレイ34を図示したものである。要素中心間の最小距離は6.5mmである。図3bは、中心間距離6mmで、正方形配置したシェル32上に配置した256個の同じサイズの要素30bのアレイ35を示している。いずれの場合も、使用周波数はも1.5MHzであり、アクティブ領域は約50cm2である。図3cは、それぞれが直径3mmで球状シェル33上に正方形分布した1024個の要素30cから成るアレイ36を図示したものである。この場合には、中心−中心間距離は4mmで、アクティブ領域は約72cm2で、使用される周波数はも1.5MHzである。
【0035】
様々なアレイに対して計算した規格化強度分布の“品質”を評価するのに、4つの例示的な基準が選択されている。第1には、強度I≧0.1Imaxが焦点領域内でだけ生じ、調査中の面の残りにおいては起きないときは、強度分布は“グレードA”と認定される。言い換えると、強度分布は焦点領域外ではピーク強度の10%かそれ以下に下がる。
【0036】
より低いパフォーマンスの目安として、以下の基準が選択される。考えている面における焦点領域外で強度が0.1≦I≦0.15Imaxの範囲である局所的な領域が10個以下であるときは、強度分布は“グレードB”と記載される。考えている面における焦点領域外で0.1≦I≦0.15Imaxの範囲の局所領域が10個以上である強度分布は“グレードC”と記載される。さらに、I≧0.2Imaxの局所的領域が少なくとも一つある強度分布に対して、低めの強度分布の中のさらなる識別は“グレードD”分類とされる。
【0037】
処理を安全に行うために、格子ローブの強度レベルはメインローブの強度レベルより少なくとも8−10dB低いと信じられている。従って、Aグレードの強度分布は臨床への応用に対しては適していると考えられる。グレードDの品質を有する強度分布は患者の安全からは臨床使用には受け入れられそうにない。グレードBあるいはCとして特徴付けられる分布については、臨床で有効であるか否かの境界は明確でない。
【0038】
上記の設計パラメータについての強度分布の例をこれから示す。
【0039】
図4は、周波数1.5MHzで駆動される図2aで示したランダムアレイについての強度分布の例を示している。図4aは“A”グレード品質の強度分布に対応するものであり、図4bは“B”グレード品質強度分布に対応するものであり、図4cは“C”グレード品質強度分布に対応するものであり、図4dは“D”グレード品質強度分布に対応するものである。各場合に、記号xはシェルの曲率中心の位置をマークする。焦点は、a)=(0,−10,100mm);b)=(0,0,130mm);a)=(0,0,135mm);a)=(0,−20,80mm)に位置する。
【0040】
グラフは、強度分布の質の進んだ焦点(steered focus)の位置への依存性を示している。9個の輪郭(Imaxの10%の増分で10−90%Imax)が焦点領域内で描かれている。焦点領域外での面の残り部における強度分布の特徴は、Imaxの5%の増分で10−20%Imaxの輪郭、Imaxの2%の増分で10−20%Imaxの輪郭によって査定する。
【0041】
1,1.5、2MHzで駆動されたこのアレイに関連した強度分布の特徴を図5にまとめる。図5aは、1MHzで駆動された256x5mm要素に対する強度分布を示している;図5bは、1.5MHzで駆動された256x5mm要素に対する強度分布を示している;図5cは、2MHzで駆動された256x5mm要素に対する強度分布を示している。品質レーティングはグレード“A”(黒丸●);グレード“B”(白丸○);グレード“C”(バツ印×);グレード“D”(バツ丸
【外3】
)で与えられる。
【0042】
図5は以下の図6及び図7と同様に、y軸正での変位のデータを示している。十分大きな数の要素を有するランダムアレイの場合には、y軸負で変位した焦点に対して実施した計算は、定性的に類似している結果を与える。
【0043】
図6aは、5mm直径要素のランダムアレイにおいて希薄度が増大する効果でだって、示された強度分布の特徴は256個のランダム分布した要素の半数がランダムにスイッチオフされた場合(例えば、128個の要素アレイ)に対するものであるものを示している。駆動周波数は1.5MHzである。
【0044】
1.5MHzの周波数で駆動された128x7mm直径円状要素アレイのランダムアレイ(図2b参照)に対する強度分布の評価を図6bに示している。図6cに、1.5MHzで駆動された図2bで示した64x10mm直径円状要素ののランダムアレイに対する同様なデータを示している。記号の意味は図5で示したものと同様である。
【0045】
図7は、図3(a)−(c)で示した要素の規則的空間分布を有するアレイに対する強度分布の評価を示している。図7aは、シェル上に六角パターンで分布した255x5mm要素アレイを示している;図7bは、シェル上に正方形パターンで分布した256x5mm要素アレイを示している;図7cは、シェル上に正方形パターンで分布した1024x3mm要素アレイを示している。駆動周波数はこれら全ての場合で1.5MHzである。記号の意味は図5で示したものと同様である。
【0046】
図8は、110mmオフアクシスと10mmオフアクシスとの間の範囲で合焦した1024要素アレイ(図3c)に対する強度分布を示している。要素の中心−中心間距離は4mmであり、駆動周波数は1.5MHzである。焦点は(0,−10,110mm)に位置する。バツ印×はシェルの曲率中心に対応する。
【0047】
規則的なアレイに対して計算した強度分布の典型である、比較的大きな高格子ローブの存在が見て取れる。定性的に同様な結果は1MHzで駆動する同じアレイに対して得られる(ここでは図示せず)。しかしながら、その場合には、z>120mmの軸方向範囲では、焦点面における格子ローブは、強度分布を計算する領域の面方向境界の外に位置する。
【0048】
表1は、焦点が考えている各アレイについて計算した球状シェル(0,0,120mm)の曲率中心に位置するときの規格化された最大強度を示している。規格化は、1.5MHz、5mm直径の256個の要素、正方形パターンでランダムに配置した要素を有するシェルに対して計算した最大強度に対して行っている。
【表1】
【0049】
“理想的”超音波治療整相アレイは、深い組織に位置する実用的に役立つ寸法(例えば、10cm3)の組織ボリュームを切除するため、少なくとも300−400Wの音響パワーで中心軸に沿って及び中心軸からはずれて焦点数cmに導く能力を付与するのが好ましい。受容可能な低いレベル(例えば、焦点でのそれ以下の−10dB)で格子ローブへ送信されるパワー及び不所望の第2の最大(“ホットスポット”)を維持することも望ましい。
【0050】
このようなアレイの実用的な実現には複数の計算ファクタを含む。焦点に導かれる距離及び処理される組織のボリュームを増大するために、要素のサイズを減少し、それらの指向性を低下させることが必要である。規則的なアレイにおいて格子ローブを除去するために、要素の中心間距離は波長の1/2以下であるべきである。他方、必要なパワーハンドリング能力を満足するためには、アレイの最小アクティブ領域は、要素での約6−8W/cm2の強度に相当する約50cm2以上であるべきである。
【0051】
強度分布の質は、焦点を含む面における、(長さで)110mmで(幅)60mmの領域内の値を考慮することによって査定されてきた。それぞれ直径5mmで擬ランダムに分布された256個の円状要素から成りかつここで記載した1MHzで駆動するアレイは、±20mmのオフ・センターでかつ中心軸にそって少なくとも50mmまでに焦点を導くことができ、より品質レーティング(上記定義したグレードA)を得て、グレードBレーティング±22mmのオフ・センターでかつ中心軸にそって少なくとも55mmまでに焦点を導くことができる(図5a)。
【0052】
このアレイは1.5MHzで駆動するとき、A及びBグレーティングと匹敵する、焦点が導かれうる距離は、それぞれ、±10mm及び±15mmのオフ・センターでかつ中心軸に沿って45mm及び50mmである(図5b)。ここで強度分布を査定するのに用いられるAグレード基準は、焦点面での格子ローブにおける最大強度と焦点での最大強度との比を単純に用いることにより正確であることは注目に値する。
【0053】
強度分布の質によって査定されるアレイのパフォーマンスは、曲率の中心からの焦点距離及び減衰の両者に依存する。ここで示した例では、減衰係数は(1MHzで)1dB/cmから(2MHz)2dB/cmまで変化した。図5は、焦点はシェルの曲率中心を超えて導かれるとき、強度分布の質は急激に減少することを示している。グレードA品質を有する焦点オフ・センターの最大進み(steering)を、曲率中心に近接する約1−2cmの範囲で達成していることもわかる(図5)。
【0054】
処理ボリュームは、1MHzの周波数に対して45cm3から1.5MHzの周波数に対して12.5cm3まで変化する(図5a、5b)。2MHzに対して、この“役立つ”ボリュームはそれぞれ11cm3に減少する(図5c)。このアレイに関する場において最大音圧力Pmaxは、減衰の影響を示しつつ、周波数の増加に伴って減少する(表1)。
【0055】
例では、それぞれ直径5mmの256個の要素から成るアレイに対して、要素の全領域(アクティブ領域)に対するシェルの領域の比は約51%である。アレイの希薄度が2倍増加すると、例えば、128要素アレイになると、アレイパフォーマンスの大きな低下を生ずる(図6a)。この場合には、有効な処理ボリュームがはるかに小さくなるだけでなく、アレイへのシフトがある。というのは、焦点がAグレード強度分布レーティングに匹敵するように位置する最大範囲が105mmだからである。さらに、このアレイに関するのPmaxの値は、256個の要素から成るランダムアレイに対してPmaxと比較して約1/2減少する(表1)。
【0056】
256個から128個、64個へランダム分布する要素数が減少するが、同時に、一定のアクティブ領域を維持するために要素の直径を増大する(それぞれ5mmから7mm及び10mm)ことがアレイパフォーマンスの漸進的な低下にもつながる。表1からわかるように、Pmaxの値は一定のアクティブ領域を有するこれらのアレイに対してほぼ同じである。
【0057】
それぞれ直径5mmの128個のアレイと、直径7mmであって同じ周波数ではより高い指向性(方向性)の要素の128個のアレイとについての強度分布の質における差は、大きくない(図6a及び図6b)。しかしながら、これらの2つのアレイの希薄度の倍数差(two fold difference)は得られたPmaxの値において反映している(表1)。
【0058】
要素が六角あるいは正方形パターン(図7a及び図7b)で分布した、1.5MHzで駆動する5mmの255個の要素及び256個の要素から成る両アレイのパフォーマンスは、1.5MHzの256x5mm要素ランダムアレイの(図5b)パフォーマンスに比べてかなり劣っている。規則的アレイの場合には、焦点を中心軸に沿って30−35mmにすることだけが可能であり、Bグレードの強度分布に匹敵し、中心軸にはずれて約3−5mmの小さなシフトが品質のかなりの低下につながる。ここで評価したように、六角アレイと正方形アレイの間のパフォーマンスには差はほとんどない(図7a及び図7b)。
【0059】
報告されたアレイのパフォーマンスは、従来技術で議論したように、希薄ランダムアレイに比較して実質的な改善を示している。例えば、従来例は、0.13Imaxの焦点面における格子ローブに強度を生ずる、シェルの幾何学的中心に合焦する理論的アレイを示した。アレイが中心軸からはずれた5mmに合焦するとき、このレベルは0.6Imaxに増加する。実験的な測定では、これらのレベルはそれぞれ0.38Imax、及び、0.9Imaxと同じ高さであり得る。シェル上のランダム配置要素に対しては、従来技術は、進み(steering)なしの0.04Imax及び±5mmの進みに対する0.16Imaxの焦点面での格子ローブにおける理論的予想レベルを示した。
【0060】
それぞれ直径3mmで正方形に分布した(図3c)1024個の要素から成るアレイは、要素の数及び寸法の点でWanらが議論したアレイに匹敵する。1.5MHzで駆動するこの規則的アレイ(図7c)のパフォーマンスは、図5bの256x5mm要素ランダムアレイのパフォーマンスより低いが、要素数で可能な8倍(8-fold)の減少を示す図6bの128個の7mm要素ランダムアレイのパフォーマンスに匹敵する。
【0061】
ランダムに及び規則的に分布した要素を有するアレイに関連した強度分布の特徴に顕著な差があり、格子ローブは前の分布ではなく、焦点領域外の第2の強度最大だけが観察される(図4)。規則的アレイの場合には、焦点面の格子ローブに対応する比較的高い強度が見られる一方、第2の強度最大は、典型的には中心軸はずれの焦点の小さなずれについては、存在しない(図8)。
【0062】
球状シェル上の要素のランダム分布は、規則的な六角又は正方形パッキングを用いる場合と比較して、アレイのパフォーマンスの顕著な改善につながる。例として、それぞれ直径5mmの256個の円状要素から成り、1−2MHzで駆動し、曲率半径120mmの球状シェル上に要素中心間の最大距離が100mmで配置したランダムアレイは、温熱療法への応用に対して高いパフォーマンスを示す。
【0063】
このようなランダムアレイも規則的アレイに匹敵するパフォーマンスを示すが、使用される要素数では数倍(several-fold)の減少(示した例の場合には8倍まで)を示す。同様に、それらのパラメータの一定の結合を有するランダムアレイの応用は、規則的アレイと同じ要素数のパフォーマンスの質の大幅な改善につながる。
【0064】
一般的な側面では、超音波変換器アレイ10のパフォーマンスにおける重要な改善は、アレイ要素20のランダムあるいは擬ランダム分布を与えることによって、及び、超音波要素の全放射領域が要素が占める基板表面の全アレイ領域28の40%から70%を備える要素希薄あるいは分散を用いることによって、得られる。
【0065】
基板は、要素20がシェルの凹型面から超音波を放射する曲がりシェル21を備えることが好ましい。また、シェル面の曲率半径は70−200mmの範囲であることが好ましい。全アレイ領域28の直径は、0.7xR(Rはシェルの曲率半径)と等しいかそれ以上であることが好ましい。要素数は変換器の面積及び要素の希薄度及び面積で決まる。
【0066】
焦点ボリュームは通常大きめであり、可動性(steerability)はこの場合低めであるが、平坦な基板は曲がりシェルよりも使用することができる。
【0067】
アレイで用いる要素20の数は全アレイ領域28、要素20の希薄度、及び、選択された個々の要素サイズによって決まる。
【0068】
さらに、アレイは、超音波周波数f及び要素20の直径dがd=A×c/f(ここで、Aは0.5から5までの値、cは照射される媒体での音速)となるように制限されることを補償することによって最適化される。用語“直径”dは、非円状要素を用いる場合には要素のほぼ平均直径を意味し、アレイに異なる種類の要素あるいは異なる寸法の要素を用いる場合には、全要素にわたって平均された要素の平均直径を意味する。
【0069】
好適な実施形態では、変換器要素20の数は64個から1024個の間であり、平均要素直径は3−10mmである。
【0070】
グレード“A”標準の焦点領域を実現することができ、また、焦点が、長手軸では50−60mmでかつ横方向では±20mmまで(1MHzの場合、但し、2MHzの場合には±10mmまで)で電気的に指向される距離範囲はシェルの中心軸に直交する。
【0071】
上述の超音波変換器アレイ24−26の各要素20は、周知の原理に従る電子駆動回路に結合する。ここで、駆動回路は超音波エネルギーの振幅、パワー及び位相を制御することができる。焦点領域の形状及び位置決めは、各要素の位相及び振幅の全結合によって決まる。上記の好適な実施形態では、各要素に対する位相の8ビット解像度が用いられ、すなわち、各要素は、位相において、360°にわたって28で1パートの精度にアドレスされうる。一方、アレイの最適配置については、非常に低い4ビット位相解像度を用いることができ、可動性を有するグレード“A”分布を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)単一変換器要素の場を計算するために用いる方法の概略図である。(b)変換器要素のアレイの場を計算するために用いる方法の概略図である。
【図2】 (a)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素を有するアレイの概略図である。(b)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素を有するアレイの概略図である。(c)擬ランダムに球状シェル上に分布した面円状要素を有するアレイの概略図である。
【図3】 (a)六角状パターンに分布した255個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素を有するアレイの概略図である。(b)正方形パターンに分布した256個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素を有するアレイの概略図である。(c)正方形パターンに分布した1024個の要素を備えた規則的パターンで球状シェル上に分布した円状要素を有するアレイの概略図である。
【図4】 (a)(0,−10,100mm)に位置する焦点に対する強度分布の質を評価するために用いられる超音波強度場分布及び基準(criteria)である。(b)(0,0,130mm)に位置する焦点に対する強度分布の質を評価するために用いられる超音波強度場分布及び基準である。(c)(0,0,135mm)に位置する焦点に対する強度分布の質を評価するために用いられる超音波強度場分布及び基準である。(d)(0,−20,80mm)に位置する焦点に対する強度分布の質を評価するために用いられる超音波強度場分布及び基準である。
【図5】 (a)1MHzの周波数で256個の5mm直径要素のランダムアレイで強度分布の計算及び質評価の結果をまとめたものである。(b)1.5MHzの周波数で256個の5mm直径要素のランダムアレイで強度分布の計算及び質評価の結果をまとめたものである。(c)2MHzの周波数で256個の5mm直径要素のランダムアレイで強度分布の計算及び質評価の結果をまとめたものである。
【図6】 (a)図2aのアレイからランダムに選択された、128個の要素から成るランダムアレイの強度分布の質の評価を示す図である。(b)7mm直径の円状要素がランダムに128個分布したアレイの強度分布の質の評価を示す図である。(c)10mm直径の円状要素がランダムに64個分布したアレイの強度分布の質の評価を示す図である。
【図7】 (a)それぞれ5mm直径の六角パターンでシェル上に分布した255個の要素の規則的アレイについての強度分布の評価を示す図である。(b)それぞれ5mm直径の正方形パターンでシェル上に分布した256個の要素の規則的アレイについての強度分布の評価を示す図である。(c)それぞれ3mm直径の正方形パターンでシェル上に配置した1024個の要素の規則的アレイについての強度分布の評価を示す図である。
【図8】 1024個の3mm直径要素の規則的正方形パターンアレイに対する強度分布を示す図である。
【符号の説明】
10、20,20a,20b,20c 要素
12 シェル
21,22,23,31,32,33 シェル
24,25,26,34,35,36 アレイ
28 全シェル領域
Claims (20)
- 所定の焦点ボリュームにわたって超音波エネルギーを合焦するために基板表面にわたって分散された超音波変換器要素のアレイであって、前記要素は擬ランダム分布で基板表面にわたって分散し、要素の全照射面積は全アレイ面積のほぼ40%から70%を占め、
所定の作動周波数で前記変換器要素を駆動する手段を備え、その作動周波数と要素の平均直径とが以下の式によって関係付けられている超音波変換器アレイ:
d=A×c/f
ここで、dは要素の平均直径、cは超音波エネルギーが照射される媒体における音速(1400−1600ms −1 の範囲)、fは超音波エネルギーの周波数、Aは約0.5から5の間の値。 - 周波数fは0.5MHzから3MHzである請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- 周波数fは0.5MHzから2MHzである請求項2に記載の超音波変換器アレイ。
- 周波数fは1MHzから2MHzである請求項3に記載の超音波変換器アレイ。
- 基板表面が曲がったシェルを備える請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- 変換器要素がシェルの凹型面から照射されるのに適合されている請求項5に記載の超音波変換器アレイ。
- アレイが、0.7R(Rはシェルの曲率半径)と同じかそれ以上の平均直径Dを有する請求項6に記載の超音波変換器アレイ。
- Rの値が70mmから200mmの範囲である請求項5に記載の超音波変換器アレイ。
- Rの値が約120mmの範囲である請求項6に記載の超音波変換器アレイ。
- アレイの変換器要素間の最小間隔が0.5mmである請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- 各変換器要素は、3mmから10mmの間の平均直径を有する請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- 要素数が約64個から1024個である請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- アレイは整相アレイである請求項1に記載の超音波変換器アレイ。
- アレイの各要素の超音波出力の位相及び振幅を制御する駆動手段を含む請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の超音波変換器アレイ。
- 前記駆動手段が、28の解像度を有するアレイの要素間の位相差を解消するように適合された請求項14に記載の超音波変換器アレイ。
- 前記駆動手段が、24から27の解像度を有するアレイの要素間の位相差を解消するように適合された請求項14に記載の超音波変換器アレイ。
- 所定の焦点ボリュームにわたって超音波エネルギーを合焦するために基板面にわたって分散された超音波変換器要素の整相アレイを用いて体内の組織に局所的超音波加熱を行う方法であって、
擬ランダム分布で基板面にわたって要素を分散する段階であって、その要素の全照射面積が全アレイ面積の約40%から70%を占めるものである段階と、
超音波要素の作動周波数と要素の平均直径とが以下の式によって関係付けられるように選択する段階とを備えた局所的超音波加熱を行う方法:
d=A×c/f
ここで、dは要素の平均直径、cは超音波エネルギーで照射される媒体における音速、fは超音波エネルギーの周波数、Aは約0.5から5の間の値。 - 周波数fが0.5MHzから3MHzである請求項17に記載の方法。
- 周波数fが0.5MHzから2MHzである請求項18に記載の方法。
- 周波数fが1MHzから2MHzである請求項19に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9903710.3 | 1999-02-19 | ||
GB9903710A GB2347043A (en) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | Ultrasound transducer arrays |
PCT/GB2000/000563 WO2000049598A1 (en) | 1999-02-19 | 2000-02-17 | Arrays of quasi-randomly distributed ultrasound transducers |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002542003A JP2002542003A (ja) | 2002-12-10 |
JP4527290B2 true JP4527290B2 (ja) | 2010-08-18 |
Family
ID=10848019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000600259A Expired - Fee Related JP4527290B2 (ja) | 1999-02-19 | 2000-02-17 | 擬ランダム分布超音波変換器アレイ |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6488630B1 (ja) |
EP (1) | EP1153386A1 (ja) |
JP (1) | JP4527290B2 (ja) |
CN (1) | CN1269540C (ja) |
AU (1) | AU2562600A (ja) |
GB (1) | GB2347043A (ja) |
HK (1) | HK1045015B (ja) |
WO (1) | WO2000049598A1 (ja) |
Families Citing this family (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0027510D0 (en) | 2000-11-10 | 2000-12-27 | Secr Defence | Surface with varying electrical or magnetic properties |
US20030069502A1 (en) | 2001-05-29 | 2003-04-10 | Makin Inder Raj. S. | Ultrasound feedback in medically-treated patients |
US7846096B2 (en) | 2001-05-29 | 2010-12-07 | Ethicon Endo-Surgery, Inc. | Method for monitoring of medical treatment using pulse-echo ultrasound |
US7112196B2 (en) * | 2003-06-13 | 2006-09-26 | Piezo Technologies, Inc. | Multi-element array for acoustic ablation |
US20050251127A1 (en) * | 2003-10-15 | 2005-11-10 | Jared Brosch | Miniature ultrasonic transducer with focusing lens for intracardiac and intracavity applications |
US7806839B2 (en) | 2004-06-14 | 2010-10-05 | Ethicon Endo-Surgery, Inc. | System and method for ultrasound therapy using grating lobes |
CN100446827C (zh) * | 2005-05-19 | 2008-12-31 | 上海交通大学 | 自聚焦阵列超声换能器 |
US20080281202A1 (en) * | 2005-12-14 | 2008-11-13 | Koninklijke Philips Electronics, N.V. | Transducer Cuff for Guidance and Application of High Intensity Focused Ultrasound for Control of Bleeding Due to Severed Limbs |
KR101505828B1 (ko) * | 2006-10-23 | 2015-03-25 | 코닌클리케 필립스 엔.브이. | 초음파 치료를 위한 대칭적이고 우선적으로 조종된 임의 배열들 |
US20100056925A1 (en) * | 2006-11-28 | 2010-03-04 | Chongqing Ronghai Medical Ultrasound Industry Ltd. | Ultrasonic Therapeutic Device Capable of Multipoint Transmitting |
JP5670635B2 (ja) * | 2006-11-28 | 2015-02-18 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 3d超音波撮像及びセラピーに対する装置 |
FR2923612B1 (fr) * | 2007-11-12 | 2011-05-06 | Super Sonic Imagine | Dispositif d'insonification comprenant un reseau tridimensionnel d'emetteurs disposes en spirale apte a generer un faisceau d'ondes focalisees de grande intensite |
US7587291B1 (en) | 2008-05-05 | 2009-09-08 | Artann Laboratories | Focusing of broadband acoustic signals using time-reversed acoustics |
FR2960789B1 (fr) * | 2010-06-07 | 2013-07-19 | Image Guided Therapy | Transducteur d'ultrasons a usage medical |
ES2375857B1 (es) * | 2012-01-13 | 2012-09-12 | Universitat Ramón Llull Fundació Privada | Fuente sonora omnidireccional y procedimiento para generar sonidos omnidireccionales. |
FR2991807B1 (fr) * | 2012-06-06 | 2014-08-29 | Centre Nat Rech Scient | Dispositif et procede de focalisation d'impulsions |
DE102014102157A1 (de) * | 2014-02-20 | 2015-08-20 | Karlsruher Institut für Technologie | Vorrichtung für die ultraschallgestützte Reflexions- und Transmissions-Tomographie |
US10123782B2 (en) * | 2014-07-07 | 2018-11-13 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Integrated system for ultrasound imaging and therapy using per-pixel switches |
RU2589649C1 (ru) * | 2015-03-19 | 2016-07-10 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Московский государственный университет имени М.В. Ломоносова" (МГУ) | Способ и устройство для неинвазивного локального разрушения биологической ткани |
JP2017047180A (ja) * | 2015-09-04 | 2017-03-09 | キヤノン株式会社 | 探触子アレイ、および、該探触子アレイを備えた音響波測定装置。 |
FR3051693B1 (fr) * | 2016-05-31 | 2018-05-11 | Imasonic | Reseau d'elements transducteurs ultrasonores |
US11273331B2 (en) | 2019-02-12 | 2022-03-15 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Systems and methods for high intensity focused ultrasound |
CN112098982B (zh) * | 2020-09-15 | 2024-01-05 | 海南大学 | 追踪式吊放声呐和声呐控制方法 |
CN112562632B (zh) * | 2020-11-27 | 2023-10-31 | 南京师范大学 | 一种具有避障操控功能的聚焦涡旋声镊操控系统及方法 |
CN113712631B (zh) * | 2021-09-02 | 2024-05-03 | 南京广慈医疗科技有限公司 | 一种随机分布三维相控阵探头的制备方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4207463C2 (de) * | 1992-03-10 | 1996-03-28 | Siemens Ag | Anordnung zur Therapie von Gewebe mit Ultraschall |
US6135971A (en) * | 1995-11-09 | 2000-10-24 | Brigham And Women's Hospital | Apparatus for deposition of ultrasound energy in body tissue |
JPH09192139A (ja) * | 1996-01-17 | 1997-07-29 | Olympus Optical Co Ltd | 超音波プローブ |
-
1999
- 1999-02-19 GB GB9903710A patent/GB2347043A/en not_active Withdrawn
-
2000
- 2000-02-17 AU AU25626/00A patent/AU2562600A/en not_active Abandoned
- 2000-02-17 EP EP00903874A patent/EP1153386A1/en not_active Ceased
- 2000-02-17 CN CNB008038333A patent/CN1269540C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2000-02-17 US US09/913,965 patent/US6488630B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-02-17 WO PCT/GB2000/000563 patent/WO2000049598A1/en not_active Application Discontinuation
- 2000-02-17 JP JP2000600259A patent/JP4527290B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2002
- 2002-09-11 HK HK02106660.4A patent/HK1045015B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
HK1045015A1 (en) | 2002-11-08 |
AU2562600A (en) | 2000-09-04 |
CN1340184A (zh) | 2002-03-13 |
GB2347043A (en) | 2000-08-23 |
EP1153386A1 (en) | 2001-11-14 |
CN1269540C (zh) | 2006-08-16 |
GB9903710D0 (en) | 1999-04-14 |
HK1045015B (zh) | 2006-11-17 |
WO2000049598A1 (en) | 2000-08-24 |
JP2002542003A (ja) | 2002-12-10 |
US6488630B1 (en) | 2002-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4527290B2 (ja) | 擬ランダム分布超音波変換器アレイ | |
Gavrilov et al. | A theoretical assessment of the relative performance of spherical phased arrays for ultrasound surgery | |
US6135971A (en) | Apparatus for deposition of ultrasound energy in body tissue | |
Ebbini et al. | A cylindrical-section ultrasound phased-array applicator for hyperthermia cancer therapy | |
Sun et al. | Focusing of therapeutic ultrasound through a human skull: a numerical study | |
EP1449563A1 (en) | Externally-applied high intensity focused ultrasound (hifu) for therapeutic treatment | |
JP2020501826A (ja) | 経頭蓋超音波治療及び撮像手順を行うためのシステム及び方法 | |
US10589129B2 (en) | Therapeutic ultrasound with reduced interference from microbubbles | |
WO1997017018A9 (en) | Aperiodic ultrasound phased array | |
Lu et al. | Focused beam control for ultrasound surgery with spherical-section phased array: sound field calculation and genetic optimization algorithm | |
WO2016099279A1 (en) | High intensity focused ultrasound apparatus | |
US20100312150A1 (en) | System and method for medical treatment using ultrasound | |
Hutchinson et al. | Intracavitary ultrasound phased arrays for noninvasive prostate surgery | |
Liu et al. | Development of a spherically focused phased array transducer for ultrasonic image-guided hyperthermia | |
US20210077834A1 (en) | Multi-frequency ultrasound transducers | |
Gavrilov et al. | A method of reducing grating lobes associated with an ultrasound linear phased array intended for transrectal thermotherapy | |
Firouzi et al. | Efficient transcranial ultrasound delivery via excitation of lamb waves: Concept and preliminary results | |
Ellens et al. | Frequency considerations for deep ablation with high‐intensity focused ultrasound: a simulation study | |
Sasaki et al. | Effect of split-focus approach on producing larger coagulation in swine liver | |
Saleh et al. | A 63 element 1.75 dimensional ultrasound phased array for the treatment of benign prostatic hyperplasia | |
Ji et al. | Multi-element ultrasound phased array applicator for the ablation of deep-seated tissue | |
Ji et al. | High-intensity focused ultrasound with large scale spherical phased array for the ablation of deep tumors | |
Gavrilov et al. | High-power ultrasound phased arrays for medical applications | |
Hynynen | Ultrasound heating technology | |
Barthe et al. | Efficient wideband linear arrays for imaging and therapy |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091208 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100302 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100506 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100603 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |