JP4526864B2 - 自動車部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は自動車部品の製造方法、特に内燃機関に用いる自動車部品の製造方法に関するものである。
自動車部品にはコネクティングロット、クランクシャフト等があるがここではコネクティングロットを例に説明する。自動車の内燃機関においては、ピストンとクランクシャフトとがコネクティングロットにより連結されており、ピストンの往復運動はコネクティングロットを介してクランクシャフトに伝達され回転運動に変換される。
車両等の内燃機関では多くは4気筒以上から構成されており、ピストンに連結している複数のコネクティングロットは高速で往復運動をしている。そのためコネクティングロットの重量のばらつきは車両の振動、騒音の原因になると同時に、動力効率の低下、内燃機関の寿命を低下させる原因などとなるため、コネクティングロットの重量調整は非常に重要な課題である。
図11に従来のコネクティングロットの製造工程を示す。また図4にコネクティングロットの概略構造図を示す。コネクティングロット20の基材は炭素鋼あるいは合金鋼から作られている。この基材を切断し、その後、高温加熱し、金型を用いた鍛造法により、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材が製造されている。
鍛造過程におけるバリの発生、金型の経時的な磨耗等により、鍛造後のコネクティングロット20に重量のばらつきが発生する。この重量のばらつきは1例を示すと、コネクティングロット20の本体部21の重量が720gの場合で、本体重量の数%が重量のばらつきになる。
その後、鍛造で作られたコネクティングロット20の粗材は機械加工される。機械加工されたコネクティングロット20は本体部21およびキャップ部22に分けられ、それぞれの重量が計測され、重量別に層別してグループに分けられロットに分類し保管管理される。
各ロット内のコネクティングロット20が一定数量集まった時点で、重量を調整することになる。図11に示したが、重量調整の方法には大きく分けて、ボスの切削加工を行うケース1と、重量の異なるナットとワッシャを取り付けるケース2の方法が実施されている。
ケース1では、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の端部の外周に重量調整用のボスを鍛造時に設置し、この重量調整用のボスを切削加工することにより、具体的には目標重量に合わせロットごとに切削量を決め切削し、コネクティングロット20の重量を調整している。
一方、ケース2では、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22はナット25およびワッシャ26で固定されるが、これらのナット25およびワッシャ26も重量の異なるものを製作し、重量別に層別してグループに分けて、ロットに分類し保管する。これらの重量の異なるナット25およびワッシャ26を用いて、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22を組み合わせ、重量調整を行っている。
重量調整されたコネクティングロット20は、製品として内燃機関に適用される。同一内燃機関には、複数のコネクティングロットが用いられているが、同一ロットのコネクティングロット20は、重量のばらつきが少ないため、これらを用いて同一内燃機関に取り付けることになる。ケース1のボスを切削加工する方法は、特に精度の高い重量調整が必要な、V型エンジンなどのコネクティングロット20に適用されている。
特開2000−145750号公報
ボスの切削加工し重量を調整する方法は、コネクティングロットの本体部およびキャップ部の端部外周に設置された重量調整用のボスを切削加工することにより、コネクティングロットの重量を調整している。そのため、ボスの切削加工による重量調整等の作業が発生すると同時に、加工後のコネクティングロットの本体部およびキャップ部の重量計測が必要であり、問題がある場合は再加工が要求される。
コネクティングロットの本体部およびキャップ部に設置されたボスは、コネクティングロット自身の機能には無関係であり、ボスの設置による重量の増加は自動車の動力効率の低下を招くことになる。
一方、重量の異なるナットとワッシャを用いる方法は、コネクティングロットの本体部とキャップ部を固定するナットおよびワッシャは重量を調整するため、異なる重量のものを予め製造し、重量別のロットに分け保管し、コネクティングロットの重量に対応して選択し、取り付ける必要がある。そのため、ナットおよびワッシャの重量計測作業、および保管場所の確保が必要になる。
従来の重量調整法では、重量調整を考慮したボスの切削加工、あるいは、重量が異なるナットおよびワッシャの製作、保管管理、重量を合わせるための選別作業など異なる専門作業が発生し、それぞれの工程で熟練した技術者が必要になる。これらの作業では、粗材の移動、作業の工程管理に時間を要するため 作業効率が低下する問題などがある。
また、基材を加熱した後、鍛造でコネクティングロットが製造されるため、表面に脱炭層が形成され、強度が低下する問題もある。
自動車部品における鍛造等で製造された後の複数の粗材を、粗材重量により層別して分類し、層別されたグループごとに、それぞれの前記自動車部品の重量から、目標の前記自動車部品の重量までエッチング条件を選定し、前記自動車部品の表面をエッチングして、その重量を軽減し目標範囲まで調整して、以降の製造では、前記自動車部品の重量別層別を廃止して、前記自動車部品の組立を行うことを特徴とする。
自動車部品における鍛造等で製造された後の粗材をサイジングし、複数の粗材重量により層別して分類し、層別されたグループごとに、それぞれの前記自動車部品の重量から、目標の前記自動車部品の重量までエッチング条件を選定し、前記自動車部品の表面をエッチングして、その重量を軽減し目標範囲まで調整して、以降の製造では、前記自動車部品の重量別層別を廃止して、前記自動車部品の組立を行うことを特徴とする。前記サイジングにおいて、前記粗材のサイジングを冷間加工により行うことを特徴とする。
個々の前記自動車部品における重量の層別の範囲は、少なくとも前記自動車部品の重量の目標範囲より小さい範囲で設定することを特徴とする。前記自動車部品を鍛造等で製造する際の、重量のばらつきによる下限値は、少なくとも完成時の前記自動車部品における重量の目標範囲の下限値より大きく設定することを特徴とする。
前記エッチングは、ハンガー式搬送方式のエッチング装置で行い、搬送速度で前記自動車部品のエッチング量を決め、前記自動車部品の目標範囲に収めることを特徴とする。
前記エッチングにおいて、エッチング液は塩化第2鉄を用いることを特徴とする。前記エッチングにおいて、エッチングを必要としない部分にはマスキング部材で被覆して、エッチング液から保護しエッチングを行わないことを特徴とする。
コネクティングロットの本体部およびキャップ部の粗材は、重量にばらつきがあるが、粗材をエッチングにより減量し重量調整することで、その後の重量調整工程を大幅に削減できる。
具体的には、重量調整のために行っていたコネクティングロットの本体部およびキャップ部の、ボスの切削加工による重量調整作業をおこなっていたがこれらの作業が不要になる。あるいは、重量が異なるナットおよびワッシャを組み込むことによる重量調整、すなわち重量が異なるナットおよびワッシャの製作、保管作業、重量別の選別による取り付け、保管場所の確保などが不要になる。
そのため、ボスの切削加工、あるいは重量の異なるナットとワッシャの製造に必要な、作業場の確保、ボスの切削加工後の重量測定、再加工の判定、あるいは、重量調整のための重量の異なるナットとワッシャの選定など複雑な工程管理が必要となるが、エッチング法による重量調整ではこれらの工程管理も大幅に削減することができる。
また、それぞれの作業工程で必要であった熟練した専門の技術者も不要となる、すなわち、エッチング法による重量調整では、直接人手を介さず自動的に処理できるため、特別な熟練技術者を必要としない特徴がある。
ボスの切削加工、あるいは重量の異なるナットとワッシャの取り付けによる重量調整はコネクティングロットの特定な部分の重量調整により、全体の重量を調整する方法であるため、コネクティングロット自身の重心の位置など重量バランスはそれぞれ異なる。内燃機関にコネクティングロットを取り付けた場合、この重量バランスの微妙な差も振動、騒音、動力効率の低下の要因になる。
これに対し、エッチング法はコネクティングロットの全面をエッチングして、重量を調整する方法であるため、これらの問題も無く、効果的な重量調整方法である。
さらに、加熱後、鍛造で作られたコネクティングロットの表面は、炭素含有量が低い層が形成されており、この脱炭層は疲労強度に弱い性質がある。コネクティングロットの表面をエッチングすることにより、重量調整すると同時に、表面の脱炭層を除去することができる重要な特徴がある。
ここでは自動車部品であるコネクティングロットを例に取り、本発明を具体的に説明する。
まず図4を参照して本発明を適用するコネクティングロットを説明する。コネクティングロット20の基材は炭素鋼あるいは合金鋼から作られている。この基材を切断し、その後、高温加熱し、金型を用いた鍛造法により、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材が製造されている。コネクティングロット20には大端部23、小端部24を有し、大端部23がクランクに接続され、小端部24がピストンに接続されて、エンジンの往復運動を回転運動に変換している。ナット25およびワッシャ26は本体部21およびキャップ部22を一体化するものである。
図1を参照して本発明に基づくコネクティングロットの製造工程を説明する。
本発明ではコネクティングロット20の材料となる基材1を切断した後、高温加熱した基材1を鍛造することによりコネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1を製造する。製造されたコネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1はそれぞれ、重量が測定され、重量別に層別してグループに分けたロットに分類される。
重量別に層別してグループに分けられたロットは、その後、ハンガー式搬送方式によりエッチングを行い、各ロットの重量に見合ってエッチング量を制御することにより、目標重量の範囲に調整される。重量調整後のコネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22は重量を計測し、機械加工される。機械加工されたコネクティングロット20は製品として用いられる。そのため従来の重量調整法であるボスの設置、切削加工、あるいは重量の異なるナット25およびワッシャ26の製造、重量調整のための選別、取り付け工程が省略される。
図1では、コネクティングロット20を重量別に層別して、グループに分けたロットを対象にし、エッチング法による重量調整について説明したが、さらに、厳密な重量調整が要求される高級エンジンに対しては、個々のコネクティングロット20に対し、それぞれエッチング時間を調整したエッチング法を採用する方法が有効である。また、コネクティングロット20の厚みに厳密な精度が要求される場合、予め、サイジングを行う方法が有効である。
図2では事前にサイジング工程を加えた場合の、コネクティングロットの製造工程である。コネクティングロット20を鍛造成形後にサイジングを行い、コネクティングロット20の厚みを一定精度内に入れる。その後図1と同様にエッチングを行うことにより、精度の高い厚みを持つコネクティングロット20を作ることができる。
図3に本発明に基づいたコネクティングロットのエッチングによる重量調整装置の1例を示す。エッチングはハンガー式搬送方式のエッチング装置で行っており、エッチング部と洗浄部からなっている。エッチング部はエッチング槽3、洗浄部は水洗浄槽4、水洗槽5、湯槽6から構成されている。
コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1は、予め重量を計測することで目標重量との差を求める。次に、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1を、重量別に層別してグループに分けたロットをハンガー式のホルダー2に取り付ける。このホルダー2はエッチング部と洗浄部を巡回し移動するコンベア9に懸垂されている。
コンベア9でホルダー2をエッチング槽3の上部に搬送させ、エッチング槽3内へ下ろす。エッチング槽3の内部は、複数のシャワーノズル8aが取り付けられており、このシャワーノズル8aからは、エッチング液である塩化第2鉄を35%から45%含む水溶液がシャワー状に散布されている。
このエッチング液により、ホルダー2内のコネクティングロット20の本体部21、およびキャップ部22の粗材1表面のほぼ全体を、均一にエッチングして重量を低減する。
その後、ホルダー2はエッチング槽3より吊り上げられ、コンベア9により水洗浄槽4に搬送される。水洗浄槽4の内部はエッチング槽3と同様に複数個のシャワーノズル8bが取り付けられ、このシャワーノズル8bからは水が散布されており、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1に付着している、塩化第2鉄を洗い落とすことになる。
水洗されたコネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1は、さらに水洗槽5に搬送され、水に浸漬するか、水に浸漬すると共に超音波をかけることで、粗材1に付着している微量の塩化第2鉄が除去される。
その後、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1は、湯槽6に送られ、微量の塩化第2鉄を除去すると共に、粗材1の温度を高める。粗材1の温度をあげることで、その後の乾燥時間を短くすることができ、腐食が防止される。
表面洗浄を厳しく要求される条件では、最終工程で鉄球等によるショットブラストを実施し、さびを除去すると同時に、細部に浸透した塩化鉄を除去する方法が効果的である。
エッチング部のエッチング槽3は、シャワー方式または浸漬方式、洗浄部は水シャワー方式、水浸漬方式、望ましくは超音波洗浄およびショットブラストの組み合わせにより構成することができる。
図5は本発明の鍛造後におけるコネクティングロットの本体部の重量とその分布割合の1例である。コネクティングロットを重量別に層別したロットに分け横軸に示した。例えば横軸が720gのロットは、重量が720g±0.5g範囲内のコネクティングロット20からなるロットであり、棒グラフの高さは、製造された全コネクティングロット20の4%であることを示している。
図5より鍛造後のコネクティングロット20の重量には、ばらつきがあることが分かる。この重量差は自動車の振動、騒音の発生、動力効率の低下などの原因になるため、製品として用いるためには、コネクティングロット20の本体部21の重量を低減する必要がある。重量調整のため、本発明ではエッチング法を採用している。
図6はコネクティングロットの本体部をエッチングした場合の、エッチング時間とエッチングによる重量の減少量との関係である。この図から分かるようにエッチング時間に比例して、エッチングによる重量の減少量が決まっている。一方、ロットの搬送は移動停止を繰り返しており、エッチング槽3に送られたロットは搬送を停止させ、一定時間エッチング液と接触させエッチングを行う方法を取っている。そのため、この接触時間によりエッチング量が決まり、エッチング時間はロットの搬送速度で調整することになる。
水溶液中の塩化第2鉄は、コネクティングロット20の本体部21およびキャップ部22の粗材1の材料である鉄の一部と反応させ、塩化第1鉄の水溶液に変えることで、重量を低減する。なお、塩化第1鉄はその後加水分解し、水酸化鉄と塩化第2鉄になる。反応した鉄は水酸化鉄として取り出され、塩化第2鉄を含む水溶液は、再びエッチング液として利用される。
図7はコネクティングロットの重量別に層別した、ロットのエッチングよる重量調整における重量変化の概念の1例である。図7ではロットの数が6個の場合を示している。重量の重いロットはエッチング時間を長く取り、重量減少量を多くし、目標重量範囲に調整することになる。
そのため、個々のロットにおけるコネクティングロット20の重量は目標重量より重い重量であり、ロット内のコネクティングロット20における、重量の層別の範囲は、少なくとも重量の目標範囲より小さい範囲で設定することになる。
また、自動車部品を鍛造等で製造する際の、重量のばらつきによる下限値は、少なくとも完成時の自動車部品における重量の目標範囲の下限値より大きく設定することになる。
これまでは、設置されたボスの切削加工、あるいは重量の異なるナット25およびワッシャ26の取り付けで、重量調整を行っているが、エッチング法はこれらの方法に比べ、機能に無関係なボスの設置、あるいは重量の異なるナット25およびワッシャ26の取り付けが不要になるため、効果的な重量調整法といえる。
また、これらの方法はコネクティングロット20の特定な場所での重量調整を行う方法であるが、エッチング法はコネクティングロット20の表面全体をエッチングし、重量を低減する方法であるため、コネクティングロット20自身における、重心位置等の重量バランスもほぼ同一にすることができる。
なお、実際に内燃機関に適用した場合、コネクティングロット20の大端部23、小端部24の首部等に応力が集中する部分が存在するが、この部分の強度を維持するため、あるいは他の理由により減肉を避ける必要がある部分についてはテーピング、塗装等によりマスキングすることにより、エッチング液との接触を避け、減肉を防止することも可能である。
図8はコネクティングロットの本体部をエッチングした場合のエッチング後における重量分布の1例である。なお、エッチング前の重量分布については図5に示す。図8は図5と同様に、例えば横軸が720gのロットは、重量が720g±0.5g範囲内のコネクティングロットからなるロットであり、棒グラフの高さは、全体のコネクティングロットの22%であることを示している。
エッチング前におけるコネクティングロット20の本体部21の重量差は、最大14gであるが、処理時間を変えてエッチングを行うことにより、重量の誤差範囲は2gから3gまで低減している。この結果より、エッチング処理によりコネクティングロット20の本体部21の重量を、ほぼ均一にできることが分かる。
個々のロットにおけるコネクティングロット20の重量は、目標重量より重い重量であり、ロット内のコネクティングロット20における重量の層別の範囲は、少なくとも重量の目標範囲より小さい範囲に設定することで、目標重量を達成している。
また、自動車部品を鍛造等で製造する際の、重量のばらつきによる下限値は、エッチングにより重量を減少するため、少なくとも完成時の自動車部品における重量の目標範囲の下限値より大きくなっている。
図9はコネクティングロットのエッチング処理前後における、大端部厚さとコネクティングロットの分布割合の1例である。例えば、横軸の大端部の厚さが28.8mmものは27.8mm±0.025mmの範囲のものを示しており、この範囲のコネクティングロットの分布割合は、エッチング後で17%である。エッチングをすることにより、コネクティングロットの大端部の寸法差は0.70mm〜0.75mmであるのに対し、0.45mm〜0.50mmまで減少している。
図9に同時に事前にサイジングを行った後、エッチングをした結果を示したが、コネクティングロットの大端部の寸法差は、さらに減少し0.20mm〜0.25mm以下に低減することができる。
すなわちエッチングにより、局部的な減肉は見られず、コネクティングロット20の表面が均一に減肉されており、信頼性の高い重量調整ができることが分かる。
図10は本発明にもとづく、エッチング法によるコネクティングロット表面の脱炭効果の1例である。
加熱後、鍛造で作られたコネクティングロットの表面は、炭素含有量が低い層が形成されており、この脱炭層は疲労強度に弱い性質がある。コネクティングロットの表面をエッチングすることにより、重量調整すると同時に、表面の脱炭層を除去することができる重要な特徴がある。
自動車部品であるコネクティングロット、クランクシャフト等に適用することができる。
本発明に基づく、コネクティングロットの製造工程を説明するフロー図である。 本発明に基づく、事前にサイジング工程を加えた場合の、コネクティングロットの製造工程を説明するフロー図である。 本発明に基づくコネクティングロットのエッチングによる重量調整装置の1例を説明する側面図である。 本発明を適用するコネクティングロットの概略構造図である。 本発明の鍛造後におけるコネクティングロットの本体部の重量とその分布割合の1例を説明する特性図である。 本発明のコネクティングロットの本体部をエッチングした場合のエッチング時間とエッチングによる重量の減少量との関係を示す特性図である。 本発明のコネクティングロットの重量別に層別したロットのエッチングよる重量調整における重量変化の概念図である。 本発明のコネクティングロットの本体部をエッチングした場合の、エッチング後における本体部の重量とその分布割合の1例を説明する特性図である。 本発明のコネクティングロットのエッチング処理前後における、大端部の寸法差の1例を説明する特性図である。 本発明のエッチング法によるコネクティングロット表面の脱炭効果の1例を説明する特性図である。 従来のコネクティングロットの製造工程を説明するフロー図である。
符号の説明
1 粗材
2 ハンガー
3 エッチング槽
4 水洗浄槽
5 水洗槽
6 湯槽
7 ワイヤー
8a、8b シャワーノズル
9 コンベア
20 コネクティングロット
21 本体部
22 キャップ部
23 大端部
24 小端部
25 ナット
26 ワッシャ

Claims (9)

  1. 自動車部品における鍛造等で製造された後の複数の粗材を、粗材重量により層別して分類し、層別されたグループごとに、それぞれの前記自動車部品の重量から、目標の前記自動車部品の重量までエッチング条件を選定し、前記自動車部品の表面をエッチングして、その重量を軽減し目標範囲まで調整して、以降の製造では、前記自動車部品の重量別層別を廃止して、前記自動車部品の組立を行うことを特徴とする自動車部品の製造方法。
  2. 自動車部品における鍛造等で製造された後の粗材をサイジングし、複数の粗材重量により層別して分類し、層別されたグループごとに、それぞれの前記自動車部品の重量から、目標の前記自動車部品の重量までエッチング条件を選定し、前記自動車部品の表面をエッチングして、その重量を軽減し目標範囲まで調整して、以降の製造では、前記自動車部品の重量別層別を廃止して、前記自動車部品の組立を行うことを特徴とする自動車部品の製造方法。
  3. 個々の前記自動車部品における重量の層別の範囲は、少なくとも前記自動車部品の重量の目標範囲より小さい範囲で設定することを特徴とする請求項1またはに記載の自動車部品の製造方法。
  4. 前記自動車部品を鍛造等で製造する際の、重量のばらつきによる下限値は、少なくとも完成時の前記自動車部品における重量の目標範囲の下限値より大きく設定することを特徴とする請求項1またはに記載の自動車部品の製造方法。
  5. 前記エッチングは、ハンガー式搬送方式のエッチング装置で行い、搬送速度で前記自動車部品のエッチング量を決め、前記自動車部品の目標範囲に収めることを特徴とする請求項1またはに記載の自動車部品の製造方法。
  6. 前記エッチングにおいて、エッチング液は塩化第2鉄を用いることを特徴とする請求項1、2またはのいずれかに記載の自動車部品の製造方法。
  7. 前記エッチングにおいて、エッチングを必要としない部分にはマスキング部材で被覆して、エッチング液から保護しエッチングを行わないことを特徴とする請求項1、2またはのいずれかに記載の自動車部品の製造方法。
  8. 前記エッチングにより、鍛造製造時に前記自動車部品の表面に生成した、脱炭層を除去することを特徴とする請求項1、2またはのいずれかに記載の自動車部品の製造方法。
  9. 前記サイジングにおいて、前記粗材の前記サイジングを冷間加工により行うことを特徴とする請求項に記載の自動車部品の製造方法。
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