JP4524385B2 - ラックにおける支柱とビームの結合方式 - Google Patents
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即ち、支柱間をラチス等によって支持しながらビームとサブビームを保持させようとしてもビームの保持形態が完全でないために、連結用部材を大型に構成して係止用突起を数多く採用する必要があると同時に差込孔47からの脱抜を防止するための抜止部材のような余分な部品を必要としていたので、連結用部材関連の部材を大型に構成し、支柱に設ける差込孔にそのための細工を施すと共に抜止部材のような過剰な設備部品を必須にするために加工や品揃いに要する経費面と部材管理面での繁雑さ故のコスト増大問題が発生していた。
支柱の基本的な実施の形態は、図1、2において示すものであって正面図と平面図から構成されている。
支柱1は、平面図の左右に構成されているビームとの接合面2、2とこれらの接合面2、2と直角方向に位置するビームとの結合面3とから形成されており、支柱1におけるビームとの結合面3の背面に相当する裏面部分4は、ラチス等の他のラック構成部品に任意に対応できるような構造に形成されていて図示の例では両側のビームとの接合面2、2によって両側から押さえ込める形状でラチス等にも対応できるように構成されている。
ビームとの結合面3には、平面図が示すように中央部に所定幅の平面部5を形成しており、この平面部5の両側には傾斜部6を対照的に配置して成る窪み7を支柱1の垂直方向に連続的に形成している。この窪み7を構成する傾斜部6は、後述するビームの端部に配備された連結部材の傾斜形状に対応させて類似する形態で構成するものであることから、必ずしも平面部5の両側に構成することを必須にするものではなく状況によっては平面部5の片面のみに配置することも可能であって窪み7の構造的には任意に構成できるものである。
正面図に示すように支柱の窪み7には、平面部5と傾斜部6とに亘る境界位置にビームの連結部材に形成されている係合突起を挿入できるように複数の結合孔8を垂直方向に配列状態に形成している。
結合孔8の形状については後述する図5において詳述するが、支柱1の窪み7に形成される結合孔8は、ビームの連結部材に形成された係合突起を円滑に挿入させられる上孔部9と係合突起を強固に保持できる下孔部10とを連結状態に構成することによって支柱1の垂直方向に所定のピッチで複数個に及んで配列された形態に形成されている。
以上のように、支柱1に形成されている窪み7は、そこに形成されている連結部材の傾斜形状に対応させながら類似させた形態の傾斜部6とビームの連結部材に複数個に及んで配列されている係合突起を挿入できる垂直方向に配列されてこれを強固に保持できる複数の結合孔8とを備えることによって、支柱1と支柱間に連結される図示されていない水平方向のビームとの結合状態にあって両者を確実かつ堅固に保持することを達成している。
支柱11は、ラックの角部を形成するために採用される支柱であって、図(a)における平面図の上面と右側面とに構成されているビームとの接合面12、13とこれらの接合面12、13と直角方向に位置するビームとの結合面14、15とから形成されており、支柱11における一方の表面角部16は美麗に湾曲されて他方の裏面角部17は支柱材の各端面が対峙される形態で構成されている。
結合面14には、図(b)に示されているようにビームとの接合面12に対応させて、上述した図1の基本的な実施の形態におけるビームとの結合面3にあって中央部に形成した所定幅の平面部5の片側のみに配置した傾斜部6と同様に構成し、反対側には傾斜部6を設けずに垂直面18を形成して成る窪み19を支柱11の垂直方向に連続的に形成している。結合面14の窪み19を構成する傾斜部6は、当然に図示されていないビームの端部に配備された連結部材の傾斜形状に対応させて構成するものであり、窪み19には、図1の基本的な実施の形態と同様に平面部5と傾斜部6とに亘る境界位置にビームの連結部材に形成されている係合突起を挿入できる複数の結合孔8を垂直方向に一列だけ構成している。
図示されていないが、結合面15にも同様にビームとの接合面13に対応する窪み19が形成されているものであって、結果として本実施の形態における支柱11は上述したような正面図(a)の平面図を構成するのである。
ビーム20は、ビーム本体21の長短は状況によって異なるがビーム本体21の両端22、22には連結部材23が配備されている。
連結部材23は、平面図で示すように一方端を開放状態に形成した湾曲状に構成されており、矩形状に構成される端面版24はビーム本体21の端部22に配備されてビーム本体21等の荷重を支えて両端に結合している支柱にその荷重を確実に伝達できるように強固に結合されている。ビーム本体21の端部22と連結部材23の端面版24との結合方式は、両者の直接的な溶接もしくは螺子やボルト等による他の結合部材を介在させた各種の方式が採用可能であるがその選択は他の状況を勘案しながら随意に選択可能である。
端面版24の反対側に展開している結合部25は、端面版24の一端26側から湾曲されて構成されており、端面版24から全体的に折り曲げながら傾斜させられて傾斜部対応部位27を所定の傾斜角を維持させた形状に構成している。傾斜している傾斜部対応部位27の端部からは所定の間隔で複数に分断された状態に区分された係合突起28が、端面版24と平行な状態まで更に湾曲させられることで連結部材23の全体像を形成している。係合突起28は、上述した支柱の窪み7、19に個別に形成した複数の結合孔8に容易に挿入されると共に容易には離脱することなく堅固に保持されるものである。
図4は、本発明によるラックにおける支柱とビームの基本的な結合状態を示すものであって、支柱の両側にビームを配置した正面図と正面図を(a−a)矢視した断面図で表示している。
図示のように支柱1の両側にはビーム20が配置されており、各ビーム20の端部には連結部材23が配備されている。支柱1は、図1で表示したように左右に構成されているビームとの接合面2、2とこれらの接合面2、2と直角方向に位置するビームとの結合面3とから形成されており、結合面3には中央部に所定幅の平面部5を形成されると共にその両側には傾斜部6を対照的に配置した窪み7が支柱1の垂直方向に形成されている。
そして、窪み7には、平面部5と傾斜部6とに亘る境界位置にビームの連結部材23に形成されている係合突起28を挿入できるように複数の結合孔8が所定の間隔で垂直方向に配列されているので、その端面版24を溶接によってビーム20の端部に配備されている連結部材23を支柱1に形成されている窪み7の傾斜部6に傾斜部対応部位28を沿わせながら端面版24の反対側に展開している結合部25の係合突起28を結合孔8に挿入させることによってビーム20は支柱1に強固に結合されて容易には離脱することなく堅固に保持されている。
支柱1の結合孔8は、図示のように窪み7の中央部に形成された所定幅の平面部5とその両側に対照的に配置されている傾斜部6、6との結合部位29に形成されている。
結合孔8は、図示されていないビームの端部に配置されている連結部材の係合突起が挿入できるようにその形状を形成するものであって、係合突起が結合孔に対して垂直方向に容易に挿入できるだけの余裕がある幅30と高さ31とを以って形成される上孔部9と係合突起を結合孔に定着させて連結部材を配備したビームが支柱に対して最終的に設定された際にも連結部材を強固な安定状態に確保できるように係合突起を厳密に定着させられる幅32と高さ33で形成されている下孔部10とを連続的に繋げることで一体的に構成されている。
又、結合孔8の上孔部9は、部分正面図(a)を(b−b)矢視した断面図(c)に示しているように、その形成位置を窪み7の底部にあって平面部5と傾斜部6とに亘っている結合部位29に形成することで係合突起を結合孔8に対して挿入し易くしている。これに対して、結合孔8の下孔部10は、部分正面図(a)を(c−c)矢視した断面図(d)が示しているように、その形成位置を窪み7の平面部5のみにすることで下孔部10の位置が平面部5に対して直角に貫通させられて結合孔8と係合突起とを可能な限り緊密に納めるように配慮している。
支柱11は、ラックの角部を形成するために採用される支柱であって、部分正面図(a)を(b−b)矢視した断面図(c)及び(c−c)矢視した断面図(d)における平面図の上面と右側面とに構成されているビームとの接合面12、13とこれらの接合面12、13と直角方向に位置するビームとの結合面14、15とが示すように支柱11における一方の表面角部16を美麗に湾曲して他方の裏面角部17は支柱材の各端面が対峙される形態で構成している。結合面14、15には、図(c)(d)に示されているように中央部に形成した平面部5の片側のみに配置した傾斜部6が形成されると共に反対側には垂直面18を形成して成る窪み19を支柱11の垂直方向に連続的に形成している。
支柱11の結合孔8は、図示のように窪み19の中央部に形成された平面部5とその片側に配置されている傾斜部6との結合部位29に形成されている。
結合孔8は、図示されていないビームの端部に配置されている連結部材の係合突起が挿入できるようにその形状を形成するものであって、係合突起が結合孔に対して垂直方向に容易に挿入できるだけの余裕がある幅30と高さ31とを以って形成される上孔部9と係合突起を結合孔に定着させて連結部材を配備したビームが支柱に対して最終的に設定された際にも連結部材を強固な安定状態に確保できるように係合突起を厳密に定着させられる幅32と高さ33で形成されている下孔部10とを連続的に繋げることで一体的に構成されている。
又、結合孔8の上孔部9は、断面図(c)に示しているように、その形成位置を窪み19の底部にあって平面部5と傾斜部6とに亘っている結合部位29に形成することで係合突起を結合孔8に対して挿入し易くしている。これに対して、結合孔8の下孔部10は、断面図(d)が示しているように、その形成位置を窪み19の平面部5のみにすることで下孔部10の位置が平面部5に対して直角に貫通させられて結合孔8と係合突起とを可能な限り緊密に納めるように配慮している。
本発明におけるビーム20は、ビーム本体21の両端22に連結部材23を配備しており、ビーム本体21の端部22と連結部材23の端面版24との結合方式は、一般的な直接溶接や螺子、ボルト等による他の結合方式よって随意に選択可能である。
特徴的な連結部材23は、一方端を開放状態に形成した湾曲状に構成されており、矩形状に構成される端面版24はビーム本体21の端部22に配備されてビーム本体21等の荷重を支えながらビーム20を結合している一対の支柱と一体に成って堅固なラックを構成すると共にビーム本体21からの荷重を支柱に対して確実に伝達している。
連結部材23を構成している端面版24の反対側に展開している結合部25は、端面版24の一端26側から湾曲された状態に構成されている。端面版24の一端26から全体的に折り曲げられて支柱の窪みを形成している傾斜部に対応させた形状に傾斜させることで所定の傾斜角で湾曲された傾斜部対応部位27を構成している。傾斜している傾斜部対応部位27の端部からは、所定の間隔で複数に分断された状態に区分された複数の係合突起28が、所定の間隔で端面版24と平行な状態にまで更に湾曲させられると共に支柱に形成された結合孔の下孔部における支柱の板厚だけ伸長させた後に垂直方向に屈曲させることで連結部材23は形成されている。
連結部材23に形成された係合突起28は、支柱の窪みにこれと対応させて個別に形成した複数の結合孔に容易に挿入されることによって連結部材23の傾斜部対応部位27を支柱に形成されている窪みの傾斜部と密接に係合させると共に複数の係合突起28を窪みの結合孔と可能な限り緊密に納めることで、支柱とビームとは連結部材23を支柱から容易には離脱させることなく堅固に保持されるものである。
図8は、本発明のラックにおける支柱とビームの結合方式を採用しているラック34の斜視図である。本ラック34は、その4隅の端部を上記実施の態様で説明した支柱11で構成すると共にその前後面を形成している支柱11の中間点には両側にビームを配備できる上記実施の態様で説明した支柱1を配置することで立体的な矩形状に形成されており、前後に配置した一対の支柱11間には上下3段のビーム35を配備すると共に前後面を形成している支柱11と中間点に配置の支柱1との間には同じく3段を構成する複数のビーム36を配備して、前後面のビーム36、36間には必要とする多数のサブビーム37を渡すことによってラックとしての構造体を形成している。
本実施の態様では、支柱とビームとの結合方式を上述したような連結部材23を用いているところから、支柱とビーム間の結合力が連結部材23によって支柱1、11からビーム35、36を容易には離脱させることなく堅固に保持されるので、従来のラックのように前後面を形成している各支柱1、11の間を連結するラチスを不要にしている。そして、このラチスについては、所定のラックに要求される強度に対応させて前後面を形成している各支柱1、11の間に適宜に配置することも可能である。
図9は、支柱11の断面図であってラック34の4隅の端部を構成する実施の形態を示している。図において支柱11の上面と右側面とにはビーム35、36との接合面12、13が構成されており、各接合面の直角方向にはビームとの結合面14、15を位置させて支柱11の表面角部16は美麗に湾曲していると共に支柱11の裏面角部17は支柱材の各端面が対峙される形態で構成している。
結合面14、15には中央部に形成した平面部5の片側のみに傾斜部6が配置され、反対側は垂直面18を形成した窪み19を形成しており、ビーム35、36の端部に装備された連結部材23が傾斜している傾斜部対応部位27の端部から複数に分断された複数の係合突起28を伸長させて支柱に形成された結合孔の下孔部に定着されている。
従って、支柱11とビーム35、36の端部に装備された連結部材23とは、連結部材23の傾斜部対応部位27を支柱に形成されている窪みの傾斜部と密接に係合させると共に複数の係合突起28を支柱11の窪みに形成された結合孔と緊密に納められることで、支柱11とビーム35、36とは容易には離脱させることなく堅固に保持されるものである。
Claims (4)
- ビームの配置面と直角方向に位置するビームとの結合面に中央に形成する所定幅の平面部と該平面部の少なくとも片側に形成する傾斜部とで構成される窪みを垂直方向に形成し、該窪みにビームの端部に配備される連結部材の係合突起が挿入可能な幅と高さで形成される上孔部と連結部材の係合突起を定着させる幅と高さで形成される下孔部とで構成される係合突起との結合孔を垂直方向に複数個を1乃至2列に配列して成る支柱と、該支柱に形成された窪みの傾斜部に対峙させて屈曲伸長する傾斜部対応部位と該傾斜部対応部位から上記窪みの平面部と水平方向で直交する方向に屈曲伸長させた後に垂直方向に屈曲させて成る複数個の上記結合孔との係合突起とから構成される連結部材を端部に配備されたビームとを用いて、一対の支柱間に複数のビームを垂直方向に設置する際にビームの端部に配備された連結部材の係合突起を支柱の結合面に形成された結合孔に上孔部から挿入させ窪みの傾斜部に連結部材の傾斜部対応部位を順応させながら下孔部に定着させることを特徴とするラックにおける支柱とビームの結合方式。
- 支柱に設ける連結部材の係合突起との結合孔を窪みの平面部と傾斜部との結合部位に容易に挿入可能な幅と高さで平面部と傾斜部とに亘って形成される上孔部と連結部材の係合突起を定着させた後に拘束できる幅と高さで平面部側のみに形成される下孔部とで構成することを特徴とする請求項1に記載のラックにおける支柱とビームの結合方式。
- ビームの端部に配備された連結部材の係合突起を支柱に形成した窪みの平面部との直交方向に屈曲させてから結合孔の下孔部における支柱の板厚だけ伸長させた後に垂直方向に屈曲させて構成することを特徴とする請求項1、2に記載のラックにおける支柱とビームの結合方式。
- 支柱とビームとを用いて支柱間に複数のビームを垂直方向に設置するに際して、隣接する一対の支柱間同士を直行する交叉状に配置させてラックの端部として構成することを特徴とする請求項1〜3に記載のラックにおける支柱とビームの結合方式。
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