JP4523702B2 - Pneumatic radial tire - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りラジアルタイヤ、さらに詳しくはタイヤのサイドウォール部にゴム補強層(サイド補強層)を配置し、カーカス層の補強用繊維コード(以下、プライコードということがある)には特定撚り係数のコードを用いた改良された空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空気入り安全タイヤは、パンクなどの理由で空気圧が失われた後においても、その状態のまま相当の距離を走行(いわゆるランフラット走行)ができるようにするため多くの提案がされている。
現在、開発されている空気入り安全タイヤはサイド補強タイプが多く、このサイド補強タイプは、サイドウォールにおけるカーカス層の内面に断面が三日月状の比較的硬質の補強ゴム層を、その一方の端部がカーカスを隔ててベルト層とオーバーラップし、また他方の端部はビードフィラーとオーバーラップするように配置して強化されている。走行中にタイヤがパンクして空気が抜けてしまうと、補強ゴム層で強化したサイドウォール固有の剛性によって荷重を支持し、速度は多少落とさなければならないとはいえ、所定の距離ランフラット走行を行うことができる。
【0003】
しかし、このような空気入りタイヤにおいて、プライコードにナイロン46,ナイロン66等の脂肪族ポリアミド繊維コードを用いた場合には、低モジュラスでかつクリープが大きいため、タイヤの寸法安定性に劣り、また、タイヤを自動車に装着した状態で長時間放置した場合にはフラットスポットを生じて乗心地性を悪化させるという欠点がある。
また最近では、プライコードに、初期モジュラスが比較的高く、寸法安定性に優れて高強度の改良ポリエステル繊維を使用することにより、乗用車用タイヤの性能向上を図ることも数多くなされている。しかし、この場合も、タイヤの内圧低下時の走行(ランフラット走行)においては、タイヤのサイドウォール部分が極端に変形されるため、タイヤ内部の自己発熱により内部温度が非常に高くなり、比較的耐熱接着性を有するポリエステル繊維コードにおいても、接着層界面での剥離が生じランフラット走行での耐久性は未だ不十分であった。
一方、近年の安全性に対する要求の高まりから、偏平率が60%以上である汎用の乗用車用タイヤでも安全タイヤが求められ、また同時に、車両の低燃費化に伴って、タイヤ重量軽減のためにタイヤサイドウォールの薄肉化の要求もある。さらに、ランフラット走行が可能と同時に内圧充填時の通常走行での性能も当然に要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況の下で、耐フラットスポット性に優れ、かつ走行時、特にランフラット走行時に、プライコードの接着層界面での剥離性、及びタイヤサイドウォール部の変形とリム外れを抑制するとともに、タイヤ発熱温度を抑え、タイヤの耐久性に優れた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、このような空気入りタイヤを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、カーカス層のうち最外層アウタープライコードの撚り係数をインナープライコードの撚り係数より小さくすることにより、その目的を達成することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、繊維コードで補強されたラジアルプライの少なくとも二枚からなるカーカス層を有し、該ラジアルプライのタイヤ半径方向最外層に配設されたアウタープライに埋設された補強用繊維コードの撚り係数NT(O) が0.15以上0.35未満であり、該アウタープライの内側に配設されたインナープライに埋設された補強用繊維コードの撚り係数NT(I) が0.35以上0.65以下であることを特徴とする空気入りラジアルタイヤを提供するものである。
但し、上記撚り係数NT(O) ,NT(I) は下記式
NT(O) =N1(O)×{0.1396×(0.9×DTOTAL(O)/2ρ(O) )}1/2 ×10-3 ・・・(I)
NT(I) =N1(I)×{0.1396×(0.9×DTOTAL(I)/2ρ(I) )}1/2 ×10-3 ・・・(II)
(上記式中、N1(O)及びN1(I)は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードの上撚り数(回/10cm)を示す。また、DTOTAL(O),DTOTAL(I)は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードのトータルデシテックス(dtex)数を示す。ρ(O) 及びρ(I) は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードを構成する樹脂の比重を示す。)
で表わされる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の空気入りラジアルタイヤは、カーカス層を形成するラジアルプライコードには、有機繊維フィラメントからなる原糸束で下撚りがされた下撚り糸の複数本を束ね、該下撚り糸と逆方向に上撚りがされた双撚り糸が用いられており、サイドウォール部内方に荷重を分担支持するゴム補強層を備えた場合に特に有効である。そして、カーカス層において、アウタープライの繊維コードは、前記(I)式で表わされる撚り係数NT(O) が0.15以上0.35未満であるとともに、インナープライの繊維コードは、前記(II)式で表わされる撚り係数NT(I ) が0.35以上0.65以下であることが必要である。
さらに、アウタープライ繊維コードは、撚り係数NT(O) が0.20〜0.30であることが好ましく、特に0.20〜0.25の範囲が好ましい。また、インナープライ繊維コードは、撚り係数NT(I) が0.41〜0.60の範囲が好ましい。
ここで、アウタープライとは、カーカス層のうち最もタイヤ半径方向外側に配置されたラジアルプライをいい、サイドウォール部分の曲率の中立軸より外側に配置されている。また、インナープライとは、該アウタープライよりタイヤ半径方向内側に配置されている一枚以上のプライをいう。これらのプライの少なくとも一枚は両端部がビードリングの回りに軸方向外側に巻き上げて固定されている。また、インナープライが複数層である場合は、全てのインナープライのプライコードの撚り係数NT(I) が0.35以上0.65以下であることを必要とする。
【0007】
本発明において、サイドウォール部分の曲率の中立軸より外側に配設されたアウタープライの補強コードは、内側に配設されたインナープライの補強コードよりも弾性率が高くなるため、ランフラット走行時のタイヤサイドウォール部の変形を抑制し、タイヤの自己発熱を抑えることによりコードへの接着低下減少を抑制することができるので、コーナーリング時のタイヤへのサイドフォース入力におけるリム外れ性が著しく改良される。
また、アウタープライ繊維コードの撚り係数NT(O) が上記の範囲にある場合にはコード径を小さくでき、コード上下のコーティングゴムゲージを従来のものと同一にしてもプライ製造に必要なゴムボリュームを減少できるのでサイドウォールの厚さを薄くできる。その結果、ランフラット走行によるサイドウォール部の発熱を減少させることができる。
【0008】
さらに、前記アウタープライ繊維コードは、上撚り数N1 (回/10cm)と下撚り数N2 (回/10cm)との比N1 /N2 が1.17以上1.70以下であることが好ましく、特に1.25以上1.55以下であることが好ましい。その理由は、上撚り数N1 と下撚り数N2 とが等しいいわゆるバランス撚りコードを使用した場合よりは、サイドウォールの厚さを薄くでき、ランフラット走行によるサイドウォール部の発熱をより減少できるからである。
また、カーカス層に用いられるプライコードの材質は特に限定されるものではなく、例えばナイロン66などの脂肪族ポリアミド繊維,バラフェニレンテレフタルアミドなどの芳香族ポリアミド繊維,ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維,レーヨン繊維,分子中にCO単位とオレフィン単位との結合を有するポリオレフィンケトン繊維などが挙げられるが、好ましくは、芳香族ポリアミド繊維,ポリエステル繊維,レーヨン繊維およびポリオレフィンケトン繊維が用いられる。
また、本発明の空気入りタイヤのカーカスコードにおいては、撚り係数NT(O) 及びNT(I) が上記の範囲を満たす限り、アウタープライコードとインナープライコードでは同種、または異種材質のコードを任意に組合わせて使用することができるが、耐疲労性の点からはアウタープライコードには芳香族ポリアミド繊維以外の材質のものを用いることが好ましい。
【0009】
本発明の空気入りタイヤは、空気が抜けた際のサイドウォールのたわみを抑えるために、サイドウォール部からショルダー部にかけての少なくとも一部にゴム補強層を用いることが好ましいが、このゴム補強層の配設位置は特に制限されず、カーカスプライとの位置関係や、サイドウォール部の一部分に配置するか全体に配置するか、あるいはその端部をショルダー部にまで及ばせるかなどその目的に応じて配設位置を適宜選択することができる。また、その形状も特に制限されない。さらに、ゴム補強層は実質的に均質なゴム組成物からなってもよいし、粒子,繊維などとの複合体によりなっていてもよい。
なお、このゴム補強層は、例えば、サイドウォール内側の圧縮変形を抑制する機能を発現するために通常高硬度のゴムが用いられる。
ゴム補強層のゴム成分としては、特に制限されないが、例えば、天然ゴム(NR),ブタジエンゴム(BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),イソプレンゴム(IR)などを挙げることができ、中でも効果の点から天然ゴム,ブタジエンゴムが好ましい。
【0010】
次に、本発明における空気入りタイヤを図面により更に説明する。図1(右半断面図)に示す本発明の一例である空気入りタイヤ1は、クラウン部の両端からタイヤ半径方向に向かって先端部にビードリング2を埋設したサイドウォール部3が連なり、これらサイドウォール部の一方からクラウン部を通り他方のサイドウォール部に至る間を繊維コードで補強されたラジアルプライの両端部がビードリングの回りに軸方向外側に巻き上げられている一枚のインナープライ4aとその外側にある一枚のアウタープライ4bからなるカーカス層4が形成されている。そして、カーカス層のクラウン部上にはベルト層5とトレッド部6とが順次配設されている。さらに、サイドウォール部からショルダー部にかけての少なくとも一部を含んでゴム補強層7が配設されている。
ここで、インナープライ4aの折り返し端部は、ビードフィラーの上部付近で止めてもよいが、クラウン部両端部まで折り返し例えば図1に示す如き構造のものでもよい。また、アウタープライ4bの折り返し端部は、ビードリングを外側から内側に折り返したのものでもよいが、また図1に示されるように、ビードリングの回りに巻き上げのない、いわゆるダウンプライ構造であってもよい。
【0011】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらによって制約されるものではない。
なお、タイヤの各種測定は下記の方法により行なった。
(1)ランフラット耐久性
内圧3.0(kgf/cm2 )で38(℃)の室温中に24時間放置後、バルブコアを抜き内圧を0(kgf/cm2 )にして、荷重570(kg)、速度89(km/hrs)、室温38(℃)の条件でドラム走行テストを行った。この時の故障発生までの走行距離をランフラット耐久性とし、比較例1のタイヤ(コントロール)を100とした指数で表わした。指数が大きいほどランフラト耐久性は良好である。
(2)通常走行耐久性
内圧3.0(kgf/cm2 )で25(℃)の室温中に24時間放置後、内圧を3.0(kgf/cm2 )に再調整して、JATMA最大荷重の2倍の荷重下、周速度60(km/hrs)で回転するドラムに押し当て、故障発生までの走行距離を測定した。タイヤの実用化判断の評価として、2万(km)以下を(×)、2万(km)を超えるものを(○)とした。
【0012】
実施例1〜6および比較例1〜3
サイドウォール部のカーカス層の内側に補強ゴム層を配置し、カーカスプライの構造は、インナープライ1枚の両端部をビードリングの回りに軸方向外側に巻き上げてカーカスの端をトレッド部まで折り返すとともに、アウタープライ1枚の両端部をビードリングの回りに軸方向内側へ折り返して、サイズ225/60R16のラジタルタイヤを常法により試作した。すなわち、図1において、アウタープライをダウンプライとはせず、ビードリングの回りに軸方向内側へ折り返したこと以外は図1と同様のタイヤ構造とした。
この試作タイヤのカーカス層のアウタープライおよびインナープライに用いたコードの詳細は、第1表に示すが、カーカスプライの材質にはレーヨンコード、ポリエステルコード(PET)及びナイロン66コードを用い、撚り係数NT(O) とN1 /N2 の値を適宜変えたものコードを用いた。このようにして得られた試作タイヤについて、ランフラット耐久性および通常走行耐久性を前記の方法により測定した。結果を第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
第1表に示されるように、アウタープライとインナープライのコードに、本発明における特定の撚り係数を有するコードを用いた実施例1〜6の空気入りタイヤは、ランフラット耐久性が優れていることがわかる。また、特に上撚り数N1 と下撚り数N2 との比(N1 /N2 )が1.17〜1.70の場合には、ランフラット耐久性が優れていることがわかる。なお、全てのタイヤについて、内圧充填時の通常走行耐久性は問題のないレベルであった。
【0016】
【発明の効果】
上述のとおり、本発明の空気入りラジアルタイヤは、ランフラット走行時において、サイドウォール部の変形が抑制され、カーカス層の補強コードのゴム接着層との界面剥離が防止されるのでランフラット耐久性に優れている。また本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の薄肉化によるタイヤの内部発熱の抑制ができるため、内圧充填時の通常走行においても問題を生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空気入りラジアルタイヤ右半断面図の一例である。
【符号の説明】
1: 空気入りタイヤ
2: ビードリング
3: サイドウォール部
4: カーカス層
4a:インナープライ
4b:アウタープライ
5: ベルト層
6: トレッド部
7: ゴム補強層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a pneumatic radial tire, more specifically, a rubber reinforcing layer (side reinforcing layer) is disposed on a sidewall portion of the tire, and is specified for a reinforcing fiber cord (hereinafter sometimes referred to as a ply cord) of the carcass layer. The present invention relates to an improved pneumatic radial tire using a twist coefficient cord.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, many proposals have been made for pneumatic safety tires so that even after the air pressure is lost due to puncture or the like, the vehicle can travel a considerable distance (so-called run-flat driving) in that state. Yes.
Currently, pneumatic safety tires that have been developed have many side-reinforcement types. This side-reinforcement type has a relatively hard reinforcement rubber layer with a crescent cross section on the inner surface of the carcass layer in the side wall, and one end of the rubber safety tire. Is overlapped with the belt layer across the carcass and the other end is reinforced to overlap with the bead filler. If the tire punctures and the air escapes during driving, the load is supported by the rigidity inherent to the sidewalls reinforced with the reinforcing rubber layer, and the speed must be reduced somewhat, but the run is flat for a predetermined distance. It can be carried out.
[0003]
However, in such a pneumatic tire, when an aliphatic polyamide fiber cord such as nylon 46, nylon 66 or the like is used as the ply cord, the tire has low modulus and large creep, so that the dimensional stability of the tire is inferior. In the case where the tire is left in a state where it is mounted on a car for a long time, there is a drawback that a flat spot is generated and the riding comfort is deteriorated.
Recently, the use of improved polyester fibers having a relatively high initial modulus, excellent dimensional stability, and high strength for the ply cord has also been attempted to improve the performance of passenger car tires. However, in this case as well, in running (run-flat running) when the internal pressure of the tire decreases, the sidewall portion of the tire is extremely deformed, so the internal temperature becomes very high due to self-heating inside the tire, and relatively Even in a polyester fiber cord having heat-resistant adhesiveness, peeling at the interface of the adhesive layer occurred, and durability in run flat running was still insufficient.
On the other hand, due to the recent increase in demand for safety, safety tires are required even for general-purpose passenger car tires with a flatness ratio of 60% or more, and at the same time, in order to reduce tire weight as vehicle fuel efficiency is reduced. There is also a demand for thinner tire sidewalls. Furthermore, it is naturally required to be able to perform run-flat travel and at the same time perform normal travel when filling with internal pressure.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Under such circumstances, the present invention has excellent flat spot resistance and is capable of peeling at the interface of the ply cord adhesive layer during running, particularly during run flat running, and deformation of the tire sidewall and rim removal. The object of the present invention is to provide a pneumatic tire that suppresses tire heat generation and suppresses tire heat generation temperature and has excellent tire durability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest research to develop such a pneumatic tire, the inventor has made the object by making the twist coefficient of the outermost outer ply cord out of the carcass layer smaller than the twist coefficient of the inner ply cord. Found to achieve. The present invention has been completed based on such findings.
That is, the present invention has a carcass layer composed of at least two radial plies reinforced with a fiber cord, and a reinforcing fiber cord embedded in an outer ply disposed in the outermost radial layer of the radial ply. The twist coefficient NT (O) is 0.15 or more and less than 0.35, and the twist coefficient NT (I) of the reinforcing fiber cord embedded in the inner ply disposed inside the outer ply is 0.35 or more A pneumatic radial tire characterized by being 0.65 or less is provided.
However, the above-mentioned twist coefficients NT (O) and NT (I) are expressed by the following formula NT (O) = N 1 (O) × {0.1396 × (0.9 × D TOTAL (O) / 2ρ (O) )} 1/2 × 10 -3 (I)
NT (I) = N 1 (I) × {0.1396 × (0.9 × D TOTAL (I) / 2ρ (I) )} 1/2 × 10 −3 (II)
(In the formula,
It is represented by
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the pneumatic radial tire of the present invention, the radial ply cord that forms the carcass layer is bundled with a plurality of lower twisted yarns that have been twisted with an original fiber bundle made of organic fiber filaments, and the upper direction is opposite to the lower twisted yarn. Twisted twisted yarn is used, which is particularly effective when a rubber reinforcing layer that shares and supports a load is provided inside the sidewall portion. In the carcass layer, the fiber cord of the outer ply has a twist coefficient NT (O) represented by the formula (I ) of 0.15 or more and less than 0.35, and the fiber cord of the inner ply has the (II ) It is necessary that the twist coefficient NT (I ) represented by the formula is 0.35 or more and 0.65 or less.
Furthermore, the outer ply fiber cord preferably has a twist coefficient NT (O) of 0.20 to 0.30, and particularly preferably in the range of 0.20 to 0.25. The inner ply fiber cord preferably has a twist coefficient NT (I) in the range of 0.41 to 0.60.
Here, the outer ply refers to a radial ply disposed on the outermost side in the tire radial direction in the carcass layer, and is disposed on the outer side of the neutral axis of curvature of the sidewall portion. The inner ply refers to one or more plies arranged on the inner side in the tire radial direction from the outer ply. At least one of these plies is fixed by winding both ends around the bead ring outward in the axial direction. Further, when the inner ply has a plurality of layers, it is necessary that the twist coefficient NT (I) of the ply cords of all the inner plies be 0.35 or more and 0.65 or less.
[0007]
In the present invention, the reinforcement cord of the outer ply arranged outside the neutral axis of the curvature of the sidewall portion has a higher elastic modulus than the reinforcement cord of the inner ply arranged inside, so that when running on a run flat By suppressing the deformation of the tire sidewall and suppressing the decrease in adhesion to the cord by suppressing the self-heating of the tire, the rim detachability at the side force input to the tire during cornering is remarkably improved. The
Also, when the twist coefficient NT (O) of the outer ply fiber cord is in the above range, the cord diameter can be reduced, and the rubber volume required for ply production can be reduced even if the coating rubber gauges at the top and bottom of the cord are the same as the conventional one. The thickness of the sidewall can be reduced. As a result, it is possible to reduce the heat generation of the sidewall portion due to run-flat running.
[0008]
Further, in the outer ply fiber cord, the ratio N 1 / N 2 of the number of upper twists N 1 (times / 10 cm) and the number of lower twists N 2 (times / 10 cm) is 1.17 or more and 1.70 or less. It is preferable that it is especially 1.25 or more and 1.55 or less. The reason is that the thickness of the sidewall can be made thinner than when a so-called balanced twisted cord with the same number of upper twists N 1 and lower twist N 2 is used, and the heat generation at the side walls due to run-flat running is further reduced. Because it can.
The material of the ply cord used for the carcass layer is not particularly limited. For example, an aliphatic polyamide fiber such as nylon 66, an aromatic polyamide fiber such as rosephenylene terephthalamide, a polyester fiber such as polyethylene terephthalate, or a rayon fiber. , Polyolefin ketone fiber having a bond of CO unit and olefin unit in the molecule, and aromatic polyamide fiber, polyester fiber, rayon fiber and polyolefin ketone fiber are preferably used.
In the carcass cord of the pneumatic tire of the present invention, the outer ply cord and the inner ply cord can be of the same type or different materials as long as the twist coefficients NT (O) and NT (I) satisfy the above range. The outer ply cord is preferably made of a material other than aromatic polyamide fiber from the viewpoint of fatigue resistance.
[0009]
The pneumatic tire of the present invention preferably uses a rubber reinforcing layer for at least a part from the sidewall portion to the shoulder portion in order to suppress the deflection of the sidewall when air escapes. Arrangement position is not particularly limited, depending on the positional relationship with the carcass ply, whether it is arranged on a part of the sidewall part or the whole, or whether the end part can reach the shoulder part, etc. The arrangement position can be appropriately selected. Moreover, the shape is not particularly limited. Furthermore, the rubber reinforcing layer may be made of a substantially homogeneous rubber composition, or may be made of a composite with particles, fibers and the like.
For the rubber reinforcing layer, for example, a rubber having a high hardness is usually used in order to exhibit a function of suppressing the compressive deformation inside the sidewall.
The rubber component of the rubber reinforcing layer is not particularly limited, and examples thereof include natural rubber (NR), butadiene rubber (BR), styrene-butadiene rubber (SBR), and isoprene rubber (IR). From this point, natural rubber and butadiene rubber are preferable.
[0010]
Next, the pneumatic tire in the present invention will be further described with reference to the drawings. A
Here, the folded end portion of the
[0011]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are shown and this invention is demonstrated concretely, this invention is not restrict | limited by these.
Various measurements of tires were performed by the following methods.
(1) Run-flat durability After leaving for 24 hours at a room temperature of 38 (° C.) with an internal pressure of 3.0 (kgf / cm 2 ), the valve core is removed and the internal pressure is set to 0 (kgf / cm 2 ), and a load of 570 (kg ), A speed running of 89 (km / hrs), and a room temperature of 38 (° C.). The distance traveled until the failure occurred was represented by an index with run-flat durability and the tire (control) of Comparative Example 1 as 100. The higher the index, the better the runflat durability.
(2) 24 hours after standing in a room temperature of 25 (° C.) in a normal running durability pressure 3.0 (kgf / cm 2), and re-adjust the internal pressure to 3.0 (kgf / cm 2), JATMA maximum Under a load twice that of the load, it was pressed against a drum rotating at a peripheral speed of 60 (km / hrs), and the travel distance until the failure occurred was measured. As evaluation of the practical use judgment of a tire, 20,000 (km) or less was set as (x) and the thing exceeding 20,000 (km) was set as ((circle)).
[0012]
Examples 1-6 and Comparative Examples 1-3
A reinforcing rubber layer is arranged inside the carcass layer of the side wall, and the structure of the carcass ply is such that both ends of one inner ply are rolled up around the bead ring in the axial direction and the end of the carcass is folded back to the tread. Then, both ends of one outer ply were folded inward in the axial direction around the bead ring, and a radial tire of size 225 / 60R16 was prototyped by a conventional method. That is, in FIG. 1, the tire structure is the same as that in FIG. 1 except that the outer ply is not a down ply and is folded back inward in the axial direction around the bead ring.
The details of the cords used for the outer ply and inner ply of the carcass layer of this prototype tire are shown in Table 1. The carcass ply is made of rayon cord, polyester cord (PET) and nylon 66 cord, and the twist coefficient A code obtained by appropriately changing the values of NT (O) and N 1 / N 2 was used. The prototype tire thus obtained was measured for run-flat durability and normal running durability by the above methods. The results are shown in Table 1.
[0013]
[Table 1]
[0014]
[Table 2]
[0015]
As shown in Table 1, the pneumatic tires of Examples 1 to 6 using cords having a specific twist coefficient in the present invention for the cords of the outer ply and the inner ply have excellent run-flat durability. I understand that. Further, especially when the ratio of the upper twist N 1 and the lower twist N 2 (N 1 / N 2 ) is 1.17 to 1.70 It can be seen that the run-flat durability is excellent. For all tires, the normal running durability at the time of filling with internal pressure was at a level with no problem.
[0016]
【The invention's effect】
As described above, the pneumatic radial tire of the present invention has run-flat durability because the deformation of the sidewall portion is suppressed during run-flat running, and the interface peeling between the reinforcing cord of the carcass layer and the rubber adhesive layer is prevented. Is excellent. Further, the pneumatic tire of the present invention can suppress the internal heat generation of the tire due to the thinning of the sidewall portion, so that no problem occurs during normal running during filling with internal pressure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an example of a right half sectional view of a pneumatic radial tire of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Pneumatic tire 2: Bead ring 3: Side wall part 4:
Claims (7)
但し、上記撚り係数NT(O) ,NT(I) は下記式
NT(O) =N1(O)×{0.1396×(0.9×DTOTAL(O)/2ρ(O) )}1/2 ×10-3 ・・・(I)
NT(I) =N1(I)×{0.1396×(0.9×DTOTAL(I)/2ρ(I) )}1/2 ×10-3 ・・・(II)
(上記式中、N1(O)及びN1(I)は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードの上撚り数(回/10cm)を示す。また、DTOTAL(O),DTOTAL(I)は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードのトータルデシテックス(dtex)数を示す。ρ(O) 及びρ(I) は、それぞれアウタープライ及びインナープライに埋設された補強用繊維コードを構成する樹脂の比重を示す。)で表わされる。A pneumatic radial run flat tire having a carcass layer composed of at least two radial plies reinforced with fiber cords, and a reinforcing rubber layer disposed inside the carcass layer of the sidewall portion, the radial ply The reinforcing fiber cord embedded in an outer ply disposed in the outermost layer in the tire radial direction has a twist coefficient NT (O) of 0.15 or more and less than 0.35, and is disposed inside the outer ply. A pneumatic radial run flat tire characterized in that the reinforcing fiber cord embedded in the inner ply has a twist coefficient NT (I) of 0.35 or more and 0.65 or less.
However, the above twist coefficients NT (O) and NT (I) are represented by the following formula: NT (O) = N 1 (O) × {0.1396 × (0.9 × D TOTAL (O) / 2ρ (O) )} 1/2 × 10 -3 (I)
NT (I) = N 1 (I) × {0.1396 × (0.9 × D TOTAL (I) / 2ρ (I) )} 1/2 × 10 −3 (II)
(In the formula, N 1 (O) and N 1 (I) indicate respectively the number of twists on the reinforcing fiber cord embedded in the outer ply and an inner ply (times / 10 cm). Also, D TOTAL (O ) And D TOTAL (I) indicate the total decitex (dtex) number of the reinforcing fiber cord embedded in the outer ply and the inner ply, respectively, and ρ ( O) and ρ (I) indicate the outer ply and inner ply, respectively. The specific gravity of the resin that constitutes the reinforcing fiber cord embedded in is shown.
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