JP4522656B2 - Water-based low-contamination coating material - Google Patents

Water-based low-contamination coating material Download PDF

Info

Publication number
JP4522656B2
JP4522656B2 JP2003011138A JP2003011138A JP4522656B2 JP 4522656 B2 JP4522656 B2 JP 4522656B2 JP 2003011138 A JP2003011138 A JP 2003011138A JP 2003011138 A JP2003011138 A JP 2003011138A JP 4522656 B2 JP4522656 B2 JP 4522656B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
parts
aqueous
coating material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003011138A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2004224824A (en
Inventor
基巳 田中
貴寛 椋田
康敬 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2003011138A priority Critical patent/JP4522656B2/en
Publication of JP2004224824A publication Critical patent/JP2004224824A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4522656B2 publication Critical patent/JP4522656B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐汚染性、耐侯性、耐水性に優れた水性低汚染被覆材に関するものであり、特に耐雨だれ汚染性に優れた水性低汚染被覆材に関するものである。本発明の水性低汚染被覆材は、セメントモルタル、スレート板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート、金属、ガラス、磁器タイル、アスファルト、木材、防水ゴム材、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用することができ、特に、建築物、土木構造物等の躯体保護に使用する水性被覆材として有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物、土木構造物に使用する塗料分野においては、塗装作業者や周辺住民の健康および環境保護を考慮して、有機溶剤を溶媒とする溶剤系塗料から、水を溶媒とする水性塗料への変換が図られている。また、建物の美観を長期間保護するというユーザーのニーズに応えるために、耐候性と耐汚染性を兼ね備えた塗料の開発が行われている。
【0003】
そのような水性塗料として、シクロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体とピペリジル基を有する耐紫外線性を有するエチレン性不飽和単量体(以下、耐紫外線エチレン性単量体という。)との共重合体の水性樹脂分散液を使用した水性塗料(例えば、特許公報1参照。)が開発されているが、優れた耐候性を示すが、耐汚染性の面ではまだ満足できるものではない。
【0004】
また、金属含有ラジカル重合性単量体を共重合した水性樹脂エマルションを用いた水性防汚塗料(例えば、特許公報2参照。)が知られているが、塗膜の溶出速度を制御するために主骨格としてメチルメタクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸等の親水性モノマーを使用しているため、耐侯性の面で満足できるものではなく、建築物、土木構造物等の躯体保護に使用することは困難である。
【0005】
さらに、優れた耐候性、長期の撥水性、長期の耐汚染性を示すものとしてカルボニル基あるいはアルデヒド基を有するシリコン変性高分子ラテックスとヒドラジン化合物とを混合した常温自己架橋型水系塗料用樹脂組成物(例えば、特許公報3、特許公報4参照。)が開発されているが、都市部においては汚染物質の中心がカーボン等の疎水性物質であるために、汚染物質が付着し、さらに固着しやすくなるため、耐汚染性の面でまだ満足できるものではない。
【0006】
また、アクリルシリコン樹脂系エマルション等の水性塗料に低汚染化剤としてアルコキシシランの変性縮合物を配合した水性低汚染塗料組成物が優れた耐汚染性および汚染物質の染み込み抵抗性を示すことが知られている(例えば、特許公報5参照。)が、従来の水性塗料と比較すると塗膜の親水性は向上しているものの、降雨等による水が塗膜と汚染物質との界面に浸透、流入し、その水とともに汚染物質を洗い流す効果(ローリングアップ機能)が不十分であり、耐雨だれ汚染性はまだ満足できるものではない。
【0007】
【特許公報1】
特許第2637574号公報
【特許公報2】
特開2000−109729号公報
【特許公報3】
特開平4−214747号公報
【特許公報4】
特開平9−235507号公報
【特許公報5】
特開2000−44836号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した通り、従来の水性塗料は耐汚染性を十分に満足するに至っていない。さらに、耐候性、耐水性を含めるとこれらのバランス化はより一層困難となっている。
【0009】
そこで、本発明者らは、水性ビニル系樹脂分散液に、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有しかつヒダントイン骨格を有する有機ヒドラジン化合物を配合してなる水性低汚染被覆材が優れた低汚染性を有し、また、該水性ビニル系樹脂が、カルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体、t−ブチル(メタ)アクリレートおよび/またはシクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチレン性不飽和カルボン酸単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリレート、耐紫外線エチレン性不飽和単量体等の単量体を必要に応じて適宜使用して重合したものであることが、耐汚染性、耐侯性、耐水性をより向上することを見出した(特願2002−150878号)。
【0010】
さらに、本発明者らは、耐汚染性、特に耐雨だれ汚染性のさらなる向上を目的として、降雨等による水が塗膜と汚染物質との界面に浸透、流入し、その水とともに汚染物質を洗い流す効果(ローリングアップ機能)に着目し、塗装被膜の親水化による優れた耐汚染性と、優れた耐水性および耐候性を兼ね備えた水性被覆材を見出すために鋭意検討を行った。
【0011】
すなわち、本発明の課題は、塗装被膜の親水化による優れた耐汚染性と、優れた耐水性および耐候性を兼ね備えた水性被覆材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、少なくとも金属含有ラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体組成物を水性媒体中で重合して得られるシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液が、優れた耐汚染性、耐候性、耐水性を示す被覆材として有用であることを見出し、他のラジカル重合性単量体として特定のラジカル重合性単量体を使用することや、特定のシリコン成分や特定の架橋システムを導入することにより、さらに優れた耐汚染性、耐候性、耐水性を併せ持つことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、シリコン含有水性ビニル系樹脂を水に分散した分散液であって、該シリコン含有水性ビニル系樹脂が、下記一般式(I)で表される金属含有ラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体組成物を水性媒体中で重合してなり、かつ、オルガノシロキサンを繰り返し単位とする重合体ブロック(X)、下記一般式(I)で表される金属含有ラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体組成物を重合してなる重合体ブロック(Y)、および、重合体ブロック(X)と重合体ブロック(Y)に共重合したケイ素含有グラフト交叉剤(Z)から構成されるグラフトブロック共重合体である水性低汚染被覆材である。

Figure 0004522656
(式中、R 1 は水素原子またはメチル基、MはMg、Ca、Fe、Cu、ZnまたはZrの2価の金属イオン、R 2 は有機酸残基を示す。)
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の水性低汚染被覆材の主成分である水性ビニル系樹脂は、シリコン成分を有し、共重合成分として少なくとも金属含有ラジカル重合性単量体を含むことが必要であり、また、共重合成分であるその他のラジカル重合性単量体としては特に限定されないが、エチレン性不飽和単量体を含む複数種の単量体を共重合して得たビニル系共重合体が好ましい。
【0015】
そして、高度な耐汚染性、耐候性、耐水性等の特性を発現する為には、このビニル系共重合体の共重合成分として、以下に説明するような特定のエチレン性不飽和単量体を用いることは特に好ましい態様である。
【0016】
また、後述する特定のシリコン成分や特定の架橋システムを導入することも特に好ましい態様である。
【0017】
本発明において使用される金属含有ラジカル重合性単量体としては、下記一般式(I)で表される金属含有重合性単量体が示される。
【0018】
【化1】
Figure 0004522656
(式中、R1は水素原子またはメチル基、MはMg、Ca、Fe、Cu、ZnまたはZrの2価の金属イオン、R2は有機酸残基を示す。)
【0019】
なお、有機酸残基が(メタ)アクリル酸残基であるときは、2個の不飽和基を有する金属含有重合性単量体であり、具体的には、例えば、ジアクリル酸マグネシウム、ジメタクリル酸マグネシウム、アクリル酸メタクリル酸マグネシウム、ジアクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸カルシウム、アクリル酸メタクリル酸カルシウム、ジアクリル酸鉄、ジメタクリル酸鉄、アクリル酸メタクリル酸鉄、ジアクリル酸銅、ジメタクリル酸銅、アクリル酸メタクリル酸銅、ジアクリル酸亜鉛、ジメタクリル酸亜鉛、アクリル酸メタクリル酸亜鉛、ジアクリル酸ジルコニウム、ジメタクリル酸ジルコニウム、アクリル酸メタクリル酸ジルコニウム等が好ましい。
【0020】
他の金属含有重合性単量体のR2が(メタ)アクリル酸残基以外の有機酸残基であるとき、好ましい有機酸残基として、モノクロル酢酸、モノフルオロ酢酸、プロピオン酸、オクチル酸、バーサチック酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、クレソチン酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸、安息香酸、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、キノリンカルボン酸、ニトロ安息香酸、ニトロナフタレンカルボン酸、プルビン酸等の一価の有機酸から誘導されるものが例示される。
【0021】
すなわち、この金属含有重合性単量体の具体例としては、例えば、モノクロル酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸鉄(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸銅(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸鉄(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸銅(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、プロピオン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、プロピオン酸カルシウム(メタ)アクリレート、プロピオン酸鉄(メタ)アクリレート、プロピオン酸銅(メタ)アクリレート、プロピオン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、オクチル酸マグネシウム(メタ)アクリレート、オクチル酸カルシウム(メタ)アクリレート、オクチル酸鉄(メタ)アクリレート、オクチル酸銅(メタ)アクリレート、オクチル酸亜鉛(メタ)アクリレート、オクチル酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、バーサチック酸マグネシウム(メタ)アクリレート、バーサチック酸カルシウム(メタ)アクリレート、バーサチック酸鉄(メタ)アクリレート、バーサチック酸銅(メタ)アクリレート、バーサチック酸亜鉛(メタ)アクリレート、バーサチック酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、イソステアリン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、イソステアリン酸カルシウム(メタ)アクリレート、イソステアリン酸鉄(メタ)アクリレート、イソステアリン酸銅(メタ)アクリレート、イソステアリン酸亜鉛(メタ)アクリレート、イソステアリン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、パルミチン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、パルミチン酸カルシウム(メタ)アクリレート、パルミチン酸鉄(メタ)アクリレート、パルミチン酸銅(メタ)アクリレート、パルミチン酸亜鉛(メタ)アクリレート、パルミチン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸カルシウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸鉄(メタ)アクリレート、クレソチン酸銅(メタ)アクリレート、クレソチン酸亜鉛(メタ)アクリレート、クレソチン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸マグネシウム(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸カルシウム(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸鉄(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸銅(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸亜鉛(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸マグネシウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸カルシウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸鉄(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸銅(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸亜鉛(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、安息香酸マグネシウム(メタ)アクリレート、安息香酸カルシウム(メタ)アクリレート、安息香酸鉄(メタ)アクリレート、安息香酸銅(メタ)アクリレート、安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、安息香酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸鉄(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸銅(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸鉄(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸銅(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸カルシウム(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸鉄(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸銅(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸亜鉛(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸マグネシウム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸カルシウム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸鉄(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸銅(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸カルシウム(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸鉄(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸銅(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸ジルコニウム(メタ)アクリレート、プルビン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、プルビン酸カルシウム(メタ)アクリレート、プルビン酸鉄(メタ)アクリレートプルビン酸銅(メタ)アクリレート、プルビン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プルビン酸ジルコニウム(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】
これら金属含有重合性単量体は、1種または2種以上を必要に応じて適宜選択して使用することができるが、中でも、亜鉛含有重合性単量体が好ましい。
【0023】
金属含有ラジカル重合性単量体は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液を構成する共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜20質量部の範囲内で含有されていることが好ましい。この含有量が0.1質量部以上であると塗装被膜の耐汚染性が向上し、20質量部以下であると塗装被膜の耐水性および耐候性を低下させることなく耐汚染性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜15質量部である。
【0024】
本発明において使用されるその他のラジカルラジカル重合性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、p−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ヒドロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(エチレンオキシド/テトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリプロピレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(プロピレンオキシド/テトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、オクトキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレンオキシド基含有(メタ)アクリレート類;4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシシクロアルキル(メタ)アクリレート類;ラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有重合性単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類;γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のシリコン含有(メタ)アクリレート;2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールや、1−(メタ)アクリロイル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−アミノ−4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の耐紫外線基含有(メタ)アクリリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートメチルクロライド塩、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等の他の(メタ)アクリル系単量体;アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ピバリンアルデヒド、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニルアクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルデヒド基またはケト基に基づくカルボニル基含有単量体;スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル系単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン系単量体;(メタ)アクリル酸や、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸やそのハーフエステル等、2−(メタ)アクリロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有単量体;酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレン、プロピオン酸ビニル等が挙げられるが、ラジカル重合可能なものであればこれらに限られるものではない。
【0025】
上記のラジカル重合性単量体の中でも、下記に示す特定のラジカル重合性単量体を共重合することにより、より高度な耐汚染性、耐候性、耐水性等の特性を発現することができる。
【0026】
まず、塗装被膜の耐候性、耐水性の点から、ラジカル重合性単量体として、t−ブチルメタクリレートおよび/またはシクロヘキシルメタクリレートを含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、5〜80質量部の範囲内が好ましい。この含有量が5質量部以上であると、塗装被膜の耐水性および耐候性が向上し、80質量部以下であると、塗装被膜の可撓性を低下させることなく耐水性および耐侯性をさらに向上できる。より好ましい含有量は、10〜70質量部である。
【0027】
また、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の貯蔵安定性、顔料や添加物を入れ塗料化する際の配合安定性の点から、ラジカル重合性単量体として、エチレン性不飽和カルボン酸単量体を含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜10質量部の範囲内が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であるとシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の貯蔵安定性が向上し、本発明の水性被覆材に顔料を入れて着色した場合、凝集物が発生するような問題を回避することができる。また、この含有量が10質量部以下であると、塗装被膜の耐水性および耐候性を低下させることなく貯蔵安定性、配合安定性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜8質量部である。
【0028】
このエチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、ビニル安息香酸、シュウ酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフタル酸モノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、5−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフタル酸モノヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0029】
また、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性の点から、ラジカル重合性単量体として、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜15質量部の範囲内が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であるとシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性が向上し、15質量部以下であると塗装被膜の耐水性および耐候性を低下させることなくシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、および各種基材に対する密着性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜12質量部である。
【0030】
このヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレー等が挙げられる。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0031】
また、シリコン水性含有ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性の点から、ラジカル重合性単量体として、ポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜15質量部の範囲内が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であるとシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性が向上し、15質量部以下であると塗装被膜の耐水性および耐候性を低下させることなくシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の配合安定性や塗装被膜の耐汚染性、および各種基材に対する密着性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜12質量部である。
【0032】
このポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(エチレンオキシド/テトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリプロピレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリ(プロピレンオキシド/テトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート等の末端ヒドロキシ型ポリアルキレンオキシド基含有エチレン性不飽和単量体や、メトキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、オクトキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ(ポリエチレンオキシド−プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート等のアルキル基末端封止型ポリアルキレンオキシド基含有エチレン性不飽和単量体が挙げられる。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0033】
また、塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性の点から、ラジカル重合性単量体として、自己架橋性官能基含有エチレン性不飽和単量体を含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜15質量部の範囲内が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であると塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、および各種基材に対する密着性が向上し、15質量部以下であると塗装被膜の耐水性および耐候性を低下させることなく塗装被膜の耐汚染性、および各種基材に対する密着性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜12質量部である。
【0034】
ここで、自己架橋性官能基含有エチレン性不飽和単量体とは、樹脂が樹脂分散液中に分散し、室温で保管されている間は化学的に安定であって、塗装時の乾燥、加熱あるいはその他の外的要因によって側鎖官能基同士の反応を生じ、該側鎖基間に化学結合を生じるような官能基を有するエチレン性不飽和単量体を指す。
【0035】
この自己架橋性官能基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等のオキシラン基含有エチレン性不飽和単量体、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミドのアルキロールまたはアルコキシアルキル化合物が挙げられる。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0036】
また、塗装被膜の耐候性の点から、ラジカル重合性単量体として、耐紫外線エチレン性不飽和単量体を含有することが好ましい。この含有量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.1〜10質量部の範囲内が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であると塗装被膜の耐候性が向上し、10質量部以下であると重合安定性を低下させることなく塗装被膜の耐候性をさらに向上することができる。より好ましい含有量は、0.5〜8質量部である。
【0037】
この耐紫外線エチレン性不飽和単量体としては、代表的には、光安定化作用を有する(メタ)アクリレート、紫外線吸収性成分を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0038】
光安定化作用を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、4−(メタ)アクリロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
【0039】
紫外線吸収性成分を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−[2−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−(メタ)アクリロキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−t−アミル−5−(メタ)アクリロキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0040】
これら耐紫外線エチレン性不飽和単量体は必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0041】
さらに本発明では、塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、強度、耐溶剤性および各種基材に対する密着性の点から、ラジカル重合性単量体として、カルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体を使用し、このシリコン含有水性ビニル系樹脂分散液に、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する有機ヒドラジン化合物を配合することがより好ましい。これは、塗装被膜の乾燥時に、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合体中のカルボニル基と、配合された有機ヒドラジン化合物のヒドラジノ基との間で架橋反応が進行し、さらに優れた塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、強度、耐溶剤性および各種基材に対する密着性が得られるためである。
【0042】
使用されるカルボニル基またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルアルキルケトン等があり、好ましくは、炭素数4〜7個のビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、(メタ)アクリルオキシアルキルプロパナールの他、(メタ)アクリルアミド、ピバリンアルデヒド、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニルアクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、中でも、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトンが特に好ましい。これらは、必要に応じて1種以上を適宜選択して使用することができる。
【0043】
シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液に配合される分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する有機ヒドラジン化合物としては、例えば、エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等の炭素数2〜15のジカルボン酸のジヒドラジドおよび1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−(2−メチルメルカプトエチル)ヒダントイン、1−ヒドラジノカルボエチル−3−ヒドラジノカルボイソプロピル−5−(2−メチルメルカプトエチル)ヒダントイン等のヒダントイン骨格を有する有機ヒドラジン化合物が挙げられる。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。中でも、塗装被膜の耐汚染性の点から、ヒダントイン骨格を有する有機ヒドラジン化合物が好ましく、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインが特に好ましい。
【0044】
また、それぞれの使用量としては、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合体中のカルボニル基および/またはアルデヒド基のモル数を(P)、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液に配合される有機ヒドラジン化合物のヒドラジノ基のモル数を(Q)としたとき、その比率{(P)/(Q)}を0.1〜10の範囲とすることが好ましく、0.8〜2の範囲とすることがより好ましい。これは、{(P)/(Q)}が0.1未満ではカルボニル基またはアルデヒド基と架橋反応を起こさない有機ヒドラジン化合物が大過剰に存在するため耐水性が低下し、{(P)/(Q)}が10を超えると、架橋度が低いために架橋の効果が得られないためである。
【0045】
カルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体の使用量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の共重合成分(グラフト共重合時の被共重合樹脂分を含む)の合計を100質量部とするとき、0.5〜10質量部、好ましくは1〜8質量部である。その使用量が0.5質量部以上であると、塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、強度、耐溶剤性および各種基材に対する密着性が向上し、10質量部以下であると重合安定性や塗装被膜の伸び性を損なうことなく優れた塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性、強度、耐溶剤性および各種基材に対する密着性を発現することができる。なお、2個のヒドラジノ基を有する有機ヒドラジン化合物を配合する場合は、上記(P)/(Q)を適正にしておくことは当然である。
【0046】
上述した、金属含有重合性単量体とともに使用する、好ましい6種のラジカル重合性単量体類、すなわち、t−ブチルメタクリレートおよび/またはシクロヘキシルメタクリレート、エチレン性不飽和カルボン酸単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリレート、耐紫外線エチレン性不飽和単量体、カルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体は、必要に応じて2種以上を併用する。
【0047】
また、本発明の水性低汚染被覆材は、シリコン成分を有していることが必須であり、これにより塗装被膜の耐汚染性、耐候性、耐水性がさらに向上させることができる。
【0048】
シリコン成分を導入する方法は特に限定されず、例えば、以下の方法(イ)〜(ハ)が挙げられる。また、必要に応じて、方法(イ)〜(ハ)の2つ以上を組み合わせて実施することも可能である。
【0049】
(イ)水系媒質中に分散したポリシロキサンの粒子の存在下に、ラジカル重合性単量体を重合して水性ビニル系樹脂分散液を得る方法。
【0050】
(ロ)ラジカル重合性単量体および加水分解性シランを、水、界面活性剤、重合開始剤の存在下でラジカル重合して水性ビニル系樹脂分散液を得る方法。
【0051】
(ハ)ラジカル重合性単量体およびシリコーン系マクロモノマーを、水、界面活性剤、重合開始剤の存在下でラジカル重合して水性ビニル系樹脂分散液を得る方法。
【0052】
以下、上述の方法(イ)〜(ハ)について順次説明する。
【0053】
方法(イ)は、代表的には、オルガノシロキサンを繰り返し単位とする重合体ブロック(X)、エチレン性不飽和単量体を繰り返し単位とする重合体ブロック(Y)、および重合体ブロック(X)と重合体ブロック(Y)に共重合したケイ素含有グラフト交叉剤(Z)から構成されるグラフトブロック共重合体水性樹脂分散液を得る方法である。
【0054】
グラフトブロック共重合体を構成する重合体ブロック(X)は、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジメチルジアルコキシシラン類や、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、ジメチルサイクリックス(ジメチルシロキサン環状オリゴマー3〜7量体混合物)等のジメチルシロキサン環状オリゴマー類や、ジメチルジクロロシラン等を原料として合成することができる。原料の価格と得られる樹脂の熱安定性等の性能を考慮すると、重合体ブロック(X)の原料として最も好適なのは、ジメチルシロキサン環状オリゴマーである。
【0055】
グラフトブロック共重合体を構成する重合体ブロック(Y)に用いられるラジカル重合性単量体としては、先に述べたラジカル重合性単量体を、必要に応じて適宜選択して使用できる。
【0056】
重合体ブロック(Y)は、グラフトブロック共重合体100質量部中、50〜99.5質量部の範囲内で含有されていることが好ましい。重合体ブロック(Y)の含有量が50質量部以上であれば、塗装被膜の硬度、強度、耐汚染性が向上する傾向にある。また、99.5質量部以下であれば、塗装被膜の可撓性、耐水性、耐侯性の低下を抑制できる傾向にある。より好ましい含有量は、60〜99質量部である。
【0057】
グラフトブロック共重合体を構成するケイ素含有グラフト交叉剤(Z)は、得られる塗膜の透明性を確保する成分である。このケイ素含有グラフト交叉剤(Z)としては、例えば、分子中に1個以上の加水分解性シリル基、および1個以上のビニル重合性官能基またはメルカプト基を含有する化合物が挙げられる。加水分解性シリル基としては、重合反応性、取り扱いの容易さ、コスト等を考慮すると、アルコキシシリル基が好ましい。
【0058】
このケイ素含有グラフト交叉剤(Z)の具体例としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシアルキルシラン類;γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のアクリロキシアルキルシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプトアルキルシラン類;などが挙げられる。中でも、ビニル重合反応性、コストなどを考慮すると、メタクリロキシアルキルシラン類、アクリロキシアルキルシラン類、メルカプトアルキルシラン類が特に好ましい。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0059】
ケイ素含有グラフト交叉剤(Z)は、グラフトブロック共重合体中のケイ素原子の合計100モル%を基準にして、0.5〜50モル%の範囲内であることが好ましい。この含有量が0.5モル%以上であれば、塗装被膜の透明性が向上する傾向にあり、50モル%以下であれば、塗膜性能が向上する傾向にある。より好ましい含有量は、1〜15モル%である。含有量が1モル%以上であれば、得られる塗膜の透明性が極めて良好となり、15モル%以下であれば、乳化重合の際のラテックス安定性が良好となる。
【0060】
オルガノシロキサンを繰り返し単位とする重合体ブロック(X)およびケイ素含有グラフト交叉剤(Z)の合計量は、グラフトブロック共重合体100質量部中、0.5〜50質量部の範囲内で含有されていることが好ましい。(X)および(Z)の合計量が0.5質量部以上であれば、塗装被膜の可撓性、耐水性、耐侯性が向上する傾向にある。また、50質量部以下であれば、塗装被膜の硬度、強度の低下を抑制できる傾向にある。より好ましい含有量は、1〜40質量部である。
【0061】
方法(ロ)は、ラジカル重合性単量体および加水分解性シランを、水、界面活性剤、重合開始剤を必須成分としてラジカル重合して水性ビニル系樹脂分散液を得る方法である。
【0062】
ここで使用する加水分解性シランは、特に限定されず、酸触媒またはアルカリ触媒等によって加水分解および縮合し、オルガノポリシロキサンを形成するものであればよい。加水分解性シランの具体例としては、下記一般式(II)で表されるオルガノアルコキシシラン類が挙げられる。
【0063】
【化2】
(R1nSi(R24-n (II)
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、アリール基またはシクロアルキル基を示し、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基または水酸基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
【0064】
一般式(II)において、R1が2個または3個存在する場合は、R1がすべて
同一の基であってもよいし、一部または全部が異なる基であってもよい。R1としては、メチル基、フェニル基が特に好ましい。R2としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、水酸基が特に好ましい。
【0065】
一般式(II)で表されるオルガノアルコキシシラン類としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等が特に好ましい。
【0066】
また、一般式(II)以外のアルコキシシラン類として、ラジカル重合性単量体と共重合可能な、例えば、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を用いることもできる。
【0067】
また例えば、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、ビニルクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジクロロメチルシラン等のクロロシラン類;オクタメチルシクロテトラシラン、オクタフェニルシクロシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等の環状シラン;などを用いることもできる。
【0068】
これら加水分解性シランは、必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。また、ラジカル重合性単量体に共重合可能である加水分解性シランと、他の加水分解性シランを併用することが特に好ましい。
【0069】
加水分解性シランと共に使用するラジカル重合性単量体としては、先に述べた各種のラジカル重合性単量体を、必要に応じて適宜選択して使用できる。
【0070】
重合方法としては、エチレン性不飽和単量体および加水分解性シランを水、界面活性剤、ラジカル重合触媒、加水分解性シランの加水分解用および縮合用酸触媒を基本構成とする分散系において重合して、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液とする方法が好ましい。この乳化重合において、ラジカル重合性単量体および加水分解性シランは、同一反応系において同時に重合させてもよく、あるいはどちらかを先に重合させてもよいが、特に、同一反応系にて同時に重合させることが好ましい。
【0071】
加水分解性シランの加水分解用および縮合用酸触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸や、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、2−メシチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸等の有機系スルホン酸、ギ酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等の脂肪酸を使用することができる。ただし、これらに限定されない。その使用量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の固形分100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。
【0072】
乳化重合終了後、成膜時の硬化触媒として、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ラウリン酸錫、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、テトラブチルチタネート等の有機酸の金属塩を、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液に添加することができる。その使用量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の固形分100質量部に対して、0.0001〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましい。硬化触媒は、その使用に際して、界面活性剤と水を用いてエマルション化しておくことが望ましい。
【0073】
方法(ハ)は、ラジカル重合性単量体およびシリコーン系マクロモノマーを、水、界面活性剤、重合開始剤を必須成分としてラジカル重合して水性ビニル系樹脂分散液を得る方法である。
【0074】
ここで使用するシリコーン系マクロモノマーとは、ラジカル重合性基を有し、ポリシロキサン構造を持つ高分子量単量体の総称である。その分子量は1000〜10000程度が一般的である。シリコーン系マクロモノマーの重合性基は、エチレン性不飽和単量体との共重合の容易さから、アクリル基またはメタクリル基であることが好ましい。
【0075】
シリコーン系マクロモノマーは、例えば、市販品として入手できる。その具体例としては、チッソ(株)社製のFM0711、FM0721、FM0725、東亜合成(株)社製のAK−5、AK−30、AK−32、信越化学工業(株)社製のX−22−174DX等が挙げられる(以上、全て商品名)。これらは必要に応じて1種以上を適宜選択して使用できる。
【0076】
シリコーン系マクロマーの使用量は、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液の固形分100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましい。この使用量が0.5質量部以上であれば、シリコーン系マクロマーを構成成分としたことによる耐候性および耐水性の向上効果が発現する傾向にある。また、10質量部以下であれば、未反応のマクロマーが残ったり、シリコーン成分に富むポリマー成分が水性ビニル系樹脂分散液から分離したりするという現象を抑制できる。このような現象が生じると、水性ビニル系樹脂分散液の重合安定性を悪くするばかりではなく、水性ビニル系樹脂分散液を使用して製造した塗料で形成される塗膜が不均一なものとなり、未反応のマクロモノマーが形成する粘着層が汚染の原因となったり、シリコーン成分が多すぎる部分が堅牢な塗膜を生成しない結果、耐候性および耐水性に優れた塗膜を得ることができなくなったりするという問題を引き起こすからである。
【0077】
シリコーン系マクロマーと共に使用するラジカル重合性単量体としては、先に述べた各種のラジカル重合性単量体を、必要に応じて適宜選択して使用できる。
【0078】
以上のシリコン成分を水性ビニル系樹脂分散液に導入する方法(イ)〜(ハ)の中では、塗装被膜の耐汚染性、耐水性、可撓性の点から、方法(イ)が特に好ましい。すなわち、方法(イ)によれば、耐汚染性、耐候性、耐水性、可撓性を最もバランス良く実現することができる。
【0079】
シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液を構成する重合体のガラス転移温度は特に制約を受けないが、塗装被膜の非粘着性および耐汚染性の点から、ガラス転位温度(Tg)が−30℃以上であることが好ましく、−20℃以上がより好ましい。また、温冷繰り返し試験や凍結融解試験等での耐クラック性の点から70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。
【0080】
シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液は、各種のラジカル重合性単量体を、例えば、懸濁重合法、乳化重合法の公知の重合法により重合させて得ることができる。特に、乳化重合法によりエマルション形態の水性ビニル系樹脂分散液を得ることが、水性被覆材の貯蔵安定性、塗装被膜の硬度、耐水性、耐候性、耐汚染性等の諸物性の点から好ましい。乳化重合法によりエマルションを得る為には、例えば、界面活性剤の存在下、ラジカル重合性単量体混合物を重合系内に供給し、水溶性開始剤により重合を行わせる方法、また例えば、有機過酸化物とチオ硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤により重合を行わせる方法等の公知の方法を使用することができる。
【0081】
開始剤は一般的にラジカル重合に使用されるものが使用可能であり、その具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物類や2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}およびその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピンアミジン)およびその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]等の水溶性アゾ化合物、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類等が挙げられる。これらの開始剤は単独でも使用できるほか、2種類以上の混合物としても使用できる。また、重合速度の促進、および70℃以下での低温の重合を望まれるときには、例えば、重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有利である。
【0082】
シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液中の重合体の分子量を調整する場合には、分子量調整剤として、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等の公知の連鎖移動剤を用いる。
【0083】
また、シリコン含有水性ビニル系樹脂分散液は、樹脂成分100質量部に対し、界面活性剤0.1〜10質量部を含むことが好ましい。界面活性剤が0.1質量部以上存在することによって、水性被覆材の貯蔵安定性が向上し、界面活性剤存在下に乳化重合する場合には重合時の安定性も向上する。また、界面活性剤を10質量部以下とすることによって、耐水性を損なうことなく塗料化時の安定性、経時的安定性等を維持することができる。より好ましい含有量は、0.5〜8質量部である。
【0084】
この界面活性剤としては、公知のアニオン性、カチオン性、またはノニオン性の各種の界面活性剤、さらには高分子乳化剤が挙げられる。また、界面活性剤成分中にエチレン性不飽和結合を持つ、いわゆる反応性乳化剤も使用できる。
【0085】
乳化重合法により得たエマルションは、重合後、塩基性化合物の添加により系のpHを中性領域〜弱アルカリ性、すなわちpH6.5〜10.0程度の範囲に調整することで系の安定性を高めることができる。
【0086】
ここで用いる塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン、アミルアミン、1−アミノオクタン、2−ジメチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−プロピルアミノエタノール、エトキシプロピルアミン、アミノベンジルアルコール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0087】
本発明の水性低汚染被覆材は、通常、固形分20〜80質量%の範囲で使用される。また、コーティング材料として高度な性能を発現させるために、各種顔料、消泡剤、顔料分散剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、スリップ剤、防腐剤、造膜助剤等を含んでもよい。さらに、他のエマルション樹脂、水溶性樹脂、粘性制御剤、メラミン類等の硬化剤と混合して使用してもよい。
【0088】
造膜助剤の具体例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0089】
本発明の水性低汚染被覆材を用いて各種材料の表面に被膜を形成する為には、例えば、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアナイフコート法、刷毛塗り法、ディッピング法等の各種の塗装法を適宜選択して実施すればよい。また、本発明の水性低汚染被覆材は、室温乾燥または50〜180℃で加熱乾燥することで、十分に造膜した被膜を得ることができる。
【0090】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」は質量基準である。水性被覆材の物性試験については、下記配合組成で塗料を調整し、下記方法に従って試験を実施した。
【0091】
<白エナメル塗料の作製>
酸化チタン タイペークCR−97(商品名、石原産業(株)社製、塩素法酸化チタン)707g、顔料分散剤 アデカコール W−193(商品名、旭電化工業(株)社製)12gおよび消泡剤 サーフィノール DF−58(商品名、エア・プロダクツ(株)社製)25gを脱イオン水256gと十分に混合し、ガラスビーズを加えて高速分散機で30分間顔料分散を行い、次いでガラスビーズ等を300メッシュナイロン紗で濾別し、評価用ミルベースを得た(固形分71質量%)。
【0092】
次に、水性低汚染被覆材100g(固形分45質量%基準)に対し、上記の評価用ミルベースを42.7g、造膜助剤 キョウワノールM(商品名、協和発酵(株)社製)を最低造膜温度が0℃となるように適量(例えば、実施例1の水性被覆材においては7g)、プロピレングリコールを3g、増粘剤 RHEOLATE350(商品名、RHEOX(株)社製)を0.5g、順に加え、十分に攪拌し、フォードカップ #4で30秒程度になるように脱イオン水を加えて調整した。その後、再度300メッシュナイロン紗を用いて濾過を行い、評価用白エナメル塗料を得た。
【0093】
<耐汚染性試験板の作製>
リン酸亜鉛処理鋼鈑(ボンデライト#100処理鋼鈑、板厚0.8mm、縦300mm×横100mm)に、評価用白エナメル塗料を乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗装し、その後室温で3時間放置し、再度乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗装して、室温で1週間放置したものを、耐汚染性、耐候性評価用の塗板とした。
【0094】
<耐候性および耐水性試験板の作製>
リン酸亜鉛処理鋼鈑(ボンデライト#100処理鋼鈑、板厚0.8mm、縦150mm×横70mm)に、評価用白エナメル塗料を乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗装し、その後室温で3時間放置し、再度乾燥膜厚が50μmになるようにスプレー塗装して、室温で1週間放置したものを、耐候性、耐水性評価用の塗板とした。
【0095】
<試験方法>
(1)耐汚染性
縦300mm×横100mmの試験板を上方から3分の1の長さのところで、内角が135度になるように折り曲げ、その試験板を名古屋市東区で南面に向かせ、面積が広い面(垂直面)を垂直にし、さらに面積の狭い面(上部面)が上部になるように設置し、2002年4〜9月の6ヶ月間暴露したのち、上部面の塗膜の暴露前後の白さの差ΔLを色差計により測定し、垂直面は雨筋汚れの有無を目視にて評価した。
【0096】
(上部面の塗膜の暴露前後の白さの差ΔL)
「◎」 :5.0未満。
「○」 :5.0以上、7.5未満。
「○△」:7.5以上、10.0未満。
「△」 :10.0以上、12.5未満。
「△×」:12.5以上、15.0未満。
「×」 :15.0以上。
【0097】
(垂直面の雨筋汚れの有無)
「◎」 :雨筋汚染なし
「○」 :わずかに雨筋汚染が見られる
「×」 :明らかに雨筋汚染が見られる
【0098】
(2)耐候性
試験板を70mm×50mmの大きさに切り取り、ダイプラ・メタルウエザーKU−R4−W型(ダイプラ・ウィンテス(株)社製)にこの試験板を入れ、試験サイクル:照射6時間/結露2時間、UV強度:65mW/cm2、ブラックパネル温度:照射時63℃/結露時30℃、湿度:照射時50%RH/結露時96%RHの条件で、800時間経過後の60゜グロスの保持率を耐候性の指標とし、以下の基準で判定した。
「◎」 :80%以上。
「○」 :70%以上、80%未満。
「○△」:60%以上、70%未満。
「△」 :50%以上、60%未満。
「△×」:40%以上、50%未満。
「×」 :40%未満。
【0099】
(3)耐水性
試験板を20±2℃の水中に1ヶ月間浸した後、室温で2時間乾燥した。塗装被膜の状態および60゜グロスの保持率を耐水性の指標とし、以下の基準で判定した。
「◎」 :割れ・膨れ・剥がれが認められず、光沢保持率が90%以上。
「○」 :割れ・膨れ・剥がれが認められず、光沢保持率が80%以上。
「○△」:割れ・膨れ・剥がれが認められず、光沢保持率が70%以上。
「△」 :割れ・膨れ・剥がれが認められず、光沢保持率が60%以上。
「△×」:割れ・膨れ・剥がれが認められず、光沢保持率が40%以上。
「×」 :どれか1項目でも上記耐水性評価「△」に示される項目を満たさなかったもの。
【0100】
実施例1〜5:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物98部、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン2部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0101】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た(固形分20質量%)。
【0102】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液50部、脱イオン水60部、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り50部、脱イオン水20部および下記表1に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)2部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表1に示す。
【0103】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0104】
実施例6、9,10:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0105】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0106】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液50部、脱イオン水60部、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表1−1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り50部、脱イオン水20部および下記表1に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)2部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表1に示す。
【0107】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0108】
実施例7、8、11:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0109】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0110】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液50部、脱イオン水60部、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り50部、脱イオン水20部および下記表1に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)2部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表1に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液(懸濁液)を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表1に示す。
【0111】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0112】
実施例12:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0113】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0114】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液100部、脱イオン水25部、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部、脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り40部、脱イオン水16部および下記表1に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)2部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表1に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液(懸濁液)を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表1に示す。
【0115】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0116】
実施例13:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0117】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0118】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液175部、下記表1に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの35部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り30部、脱イオン水12部および下記表2に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)0.5部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表2に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液(懸濁液)を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表2に示す。
【0119】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0120】
実施例14〜17:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0121】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0122】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液25部、脱イオン水70部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り55部、脱イオン水22部および下記表2に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)2部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表2に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液(懸濁液)を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表2に示す。
【0123】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0124】
実施例18,19:シリコン成分の導入方法(イ)
環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物95部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部、脱イオン水310部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部からなる組成物を、ホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、シリコーン原料プレエマルションを得た。
【0125】
次いで、水90部およびドデシルベンゼンスルホン酸9部を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、上記シリコーン原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、ドデシルベンゼンスルホン酸と当モル量の水酸化ナトリウムを加えて、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液を得た。
【0126】
次いで、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、上記ポリオルガノシロキサン重合体水分散液25部、脱イオン水80部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの40部およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を50℃に昇温した後、硫酸第一鉄0.0002部、ロンガリット0.05部および脱イオン水1部の水溶液を添加し、1時間攪拌を継続した。その後、フラスコの内温を80℃に昇温し、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物の残り55部、脱イオン水22部および下記表2に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、旭電化(株)社製、商品名アデカリアソープ SE−10N)3部を予め乳化分散させたPE液と過硫酸アンモニウム5%水溶液2部とを、2時間かけて2系列滴下した。この滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表2に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液(懸濁液)を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表2に示す。
【0127】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0128】
参考例1:シリコン成分の導入方法(ロ)
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、脱イオン水60部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの18部、および下記表2に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、花王(株)社製、商品名ラテムルS−180A)0.8部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を80℃に昇温した後、過硫酸アンモニウム5%水溶液10部を添加し、1時間攪拌を継続した。これによってシードエマルションを得た。
【0129】
次に、脱イオン水50部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの72部、下記表2に示す界面活性剤(ラテムルS−180A)0.8部および過硫酸アンモニウム1.0部を予め乳化分散させたPE液と、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.4部、ジメチルジメトキシシラン4.8部およびメチルトリメトキシシラン4.8部からなる混合液とを3時間かけて2系列滴下した。滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してから85℃にして6時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHは下記表2に示す。
【0130】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0131】
参考例2:シリコン成分の導入方法(ロ)
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、脱イオン水60部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの18部、および下記表2に示す界面活性剤(反応型アニオン性界面活性剤、花王(株)社製、商品名ラテムルS−180A)0.8部を仕込み、室温で1時間、窒素雰囲気下で攪拌した。そして、フラスコの内温を80℃に昇温した後、過硫酸アンモニウム5%水溶液10部を添加し、1時間攪拌を継続した。これによってシードエマルションを得た。
【0132】
次に、脱イオン水50部、下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物のうちの72部、下記表2に示す界面活性剤(ラテムルS−180A)0.8部、および過硫酸アンモニウム1.0部を予め乳化分散させたPE液と、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.4部、ジメチルジメトキシシラン4.8部およびメチルトリメトキシシラン4.8部からなる混合液とを3時間かけて2系列滴下した。滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してから85℃にして6時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表2に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表2に示す。
【0133】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0134】
参考例3:シリコン成分の導入方法(ハ)
下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物99部およびシリコーンマクロモノマー(チッソ(株)社製、商品名FM0725、分子量10000)1部の混合液に、過硫酸アンモニウム0.1部、脱イオン水65部および下記表2に示す界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)2部を溶解させたものを加え、ホモミキサーで10000rpmの攪拌速度で10分間攪拌して、PE液を作製した。
【0135】
次に、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、脱イオン水60部および下記表2に示す界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)1部を仕込み、外温を80℃に昇温し、その後4時間かけてPE液を滴下した。滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHは下記表2に示す。
【0136】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0137】
参考例4:シリコン成分の導入方法(ハ)
下記表2に示す組成のラジカル重合性単量体の混合物99部およびシリコーンマクロモノマー(チッソ(株)社製、商品名FM0725、分子量10000)1部の混合液に、過硫酸アンモニウム0.1部、脱イオン水65部および下記表2に示す界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)2部を溶解させたものを加え、ホモミキサーで10000rpmの攪拌速度で10分間攪拌して、PE液を作製した。
【0138】
次に、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、滴下ポンプおよび窒素導入管を備えたフラスコに、脱イオン水60部および下記表2に示す界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)1部を仕込み、外温を80℃に昇温し、その後4時間かけてPE液を滴下した。滴下中はフラスコの内温を80℃に保持し、滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表2に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表2に示す。
【0139】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0140】
比較例1、3、4
まず、下記表3に示す組成のラジカル重合性単量体混合物100部、界面活性剤1部および脱イオン水35部を十分に混合し、均一な乳化状態のPE液を作製した。次いで、攪拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた反応容器に、脱イオン水70部、界面活性剤1部およびPE液10部を投入し、反応容器の内温を80℃に昇温した。その後、過硫酸アンモニウム0.1部を脱イオン水1部に溶解したものを投入して1時間保ち、これによりシード粒子を作製した。
【0141】
さらに、PE液の残り全部と、過硫酸ナトリウム0.2部を脱イオン水10部に溶解したものとを、反応容器の内温を80℃に維持しながら3時間かけて2系列滴下した。滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHは下記表3に示す。
【0142】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0143】
比較例2
まず、下記表3に示す組成のラジカル重合性単量体混合物100部、界面活性剤1部および脱イオン水35部を十分に混合し、均一な乳化状態のPE液を作製した。次いで、攪拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた反応容器に、脱イオン水70部、界面活性剤1部およびPE液10部を投入し、反応容器の内温を80℃に昇温した。その後、過硫酸アンモニウム0.1部を脱イオン水1部に溶解したものを投入して1時間保ち、これによりシード粒子を作製した。
【0144】
さらに、PE液の残り全部と、過硫酸ナトリウム0.2部を脱イオン水10部に溶解したものとを、反応容器の内温を80℃に維持しながら3時間かけて2系列滴下した。滴下が終了してからさらに80℃で2時間保持し、その後室温まで冷却し、28%アンモニア水溶液で中和した。最後に下記表3に示す有機ヒドラジン化合物の20%水溶液を添加して、水性被覆材を得た。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表3に示す。
【0145】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0146】
比較例5:シリコン成分の導入方法(イ)
実施例1〜5と同様な方法で、下記表3に示す組成からなる水性被覆材を作製した。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表3に示す。
【0147】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0148】
比較例6:シリコン成分の導入方法(イ)
実施例7、8、11と同様な方法で、下記表3に示す組成からなる水性被覆材を作製した。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表3に示す。
【0149】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0150】
比較例7:シリコン成分の導入方法(ロ)
実施例19と同様な方法で、下記表3に示す組成からなる水性被覆材を作製した。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表3に示す。
【0151】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0152】
比較例8:シリコン成分の導入方法(ロ)
参考例2と同様な方法で、下記表3に示す組成からなる水性被覆材を作製した。この水性被覆材の固形分、粘度、pHを下記表3に示す。
【0153】
また、この水性被覆材を用いて塗料を調製し、耐汚染性、耐候性、耐水性の試験を行った。その結果を下記表4に示す。
【0154】
【表1】
Figure 0004522656
【0155】
【表2】
Figure 0004522656
【0156】
【表3】
Figure 0004522656
【0157】
表1、表2および表3中の略号は、以下の化合物を示す。
ジメチルサイクリックス:環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物FM0725:シリコーンマクロモノマー、分子量10000(商品名、チッソ(株)社製)
(MAA)2Mg:ジメタクリル酸マグネシウム
(MAA)2Ca:ジメタクリル酸カルシウム
(MAA)2Cu:ジメタクリル酸銅
(MAA)2Zn:ジメタクリル酸亜鉛
(AA)2Zn:ジアクリル酸亜鉛
t−BMA:ターシャリーブチルメタクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
DAAm:ジアセトンアクリルアミド
2−HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
ブレンマー70PEP350B:ヒドロキシ(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名、日本油脂(株)社製)
RMA−450M:メトキシ(ポリエチレングリコール)モノメタクリレート(商品名、日本乳化剤(株)社製)
GMA:グリシジルメタクリレート
N−BMAAm:N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド
アデカスタブLA−82:1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(商品名、旭電化工業(株)社製)
RUVA−93:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商品名、大塚化学(株)社製)
MAA:メタクリル酸
MMA:メチルメタクリレート
n−BMA:ノルマルブチルメタクリレート
2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
n−BA:ノルマルブチルアクリレート
St:スチレン
ADH:アジピン酸ジヒドラジド
VDH:1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(商品名 アミキュアVDH、味の素ファインテクノ(株)社製)
アデカリアソープSE−10N:反応型アニオン性界面活性剤(商品名、旭電化(株)社製)
ラテムルS−180A:反応型アニオン性界面活性剤(商品名、花王(株)社製)
【0158】
【表4】
Figure 0004522656
【0159】
表4から明らかなように、実施例の水性低汚染被覆材は、耐汚染性、特に耐雨筋汚染性に優れ、耐候性および耐水性を兼ね備えている。これに対して、比較例の水性被覆材は、表4に示す通り、耐汚染性が実施例の水性低汚染被覆材よりも劣っている。
【0160】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、水性被覆材の主成分である水性ビニル系樹脂分散液が、シリコン成分を含有し、共重合成分として金属含有ラジカル重合性単量体を含むことにより、優れた耐汚染性、耐候性、耐水性を有する水性被覆材を提供できる。さらに、共重合成分として特定のラジカル重合性単量体を用いることや、特定のシリコン成分、特定の架橋システムを導入することにより、さらに優れた耐汚染性、耐候性、耐水性を発現することができる。
【0161】
本発明の水性低汚染被覆材は工業上極めて有用なものであり、具体的には、例えば、金属、ガラス、磁器タイル、コンクリート、アスファルト、スレート、木材、ALC、サイディングボード、防水ゴム材、押出成形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げ等に使用することができ、主に建築物、土木構造物等の躯体保護に使用する水性被覆材として極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aqueous low-contamination coating material excellent in stain resistance, weather resistance, and water resistance, and particularly relates to an aqueous low-contamination coating material excellent in raindrop contamination. The water-based low-contamination coating material of the present invention is a surface finish of various materials such as cement mortar, slate board, gypsum board, extrusion-molded board, expandable concrete, metal, glass, porcelain tile, asphalt, wood, waterproof rubber material, and plastic. In particular, it is useful as a water-based coating material used for the protection of building bodies such as buildings and civil engineering structures.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the field of paints used for buildings and civil engineering structures, water-based paints that use water as a solvent, from solvent-based paints that use organic solvents as solvents, in consideration of the health and environmental protection of painters and residents Conversion to is planned. In order to meet the user's need to protect the aesthetics of buildings for a long period of time, paints having both weather resistance and contamination resistance have been developed.
[0003]
As such a water-based paint, an ethylenically unsaturated monomer containing a cycloalkyl group and an ethylenically unsaturated monomer having piperidyl group and having UV resistance (hereinafter referred to as UV-resistant ethylenic monomer). An aqueous paint (for example, see Patent Publication 1) using an aqueous resin dispersion of a copolymer has been developed, but exhibits excellent weather resistance, but is still unsatisfactory in terms of stain resistance.
[0004]
In addition, an aqueous antifouling paint using an aqueous resin emulsion copolymerized with a metal-containing radical polymerizable monomer is known (for example, see Patent Publication 2), but in order to control the elution rate of the coating film. Since hydrophilic monomers such as methyl methacrylate, ethyl acrylate, and methacrylic acid are used as the main skeleton, it is not satisfactory in terms of weather resistance, and it is difficult to use for protection of buildings such as buildings and civil engineering structures. It is.
[0005]
Furthermore, a room temperature self-crosslinking resin composition for water-based coatings in which a silicon-modified polymer latex having a carbonyl group or an aldehyde group and a hydrazine compound are mixed to exhibit excellent weather resistance, long-term water repellency, and long-term stain resistance. (For example, see Patent Publication 3 and Patent Publication 4). However, in urban areas, since the center of the pollutant is a hydrophobic substance such as carbon, the pollutant adheres and is more easily fixed. Therefore, it is not yet satisfactory in terms of contamination resistance.
[0006]
In addition, it is known that an aqueous low-contamination paint composition prepared by blending an alkoxysilane-modified condensate as a low-contamination agent with an aqueous paint such as an acrylic silicone resin emulsion exhibits excellent stain resistance and contamination penetration resistance. Although the hydrophilicity of the coating film is improved as compared with conventional water-based paints, water from rain permeates and flows into the interface between the paint film and contaminants. However, the effect of rinsing the contaminants together with the water (rolling up function) is insufficient, and the resistance to raindrops is still not satisfactory.
[0007]
[Patent Publication 1]
Japanese Patent No. 2633754
[Patent Publication 2]
JP 2000-109729 A
[Patent Publication 3]
JP-A-4-214747
[Patent Publication 4]
JP-A-9-235507
[Patent Publication 5]
JP 2000-44836 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, conventional water-based paints do not sufficiently satisfy the stain resistance. Furthermore, it is even more difficult to balance these when weather resistance and water resistance are included.
[0009]
Accordingly, the present inventors have found that an aqueous low-contamination coating material obtained by blending an aqueous vinyl-based resin dispersion with an organic hydrazine compound having at least two hydrazino groups in the molecule and a hydantoin skeleton is excellent. The water-based vinyl-based resin has a carbonyl group and / or an aldehyde group-containing ethylenically unsaturated monomer, t-butyl (meth) acrylate and / or cyclohexyl (meth) acrylate, Polymerized using monomers such as saturated carboxylic acid monomers, hydroxyalkyl (meth) acrylates, polyoxyalkylene group-containing (meth) acrylates, and ultraviolet-resistant ethylenically unsaturated monomers as needed. Has been found to further improve the stain resistance, weather resistance and water resistance (Japanese Patent Application No. 2002-150878).
[0010]
Furthermore, the present inventors have sought to further improve the stain resistance, particularly the raindrop stain resistance, by allowing water from rain to penetrate and flow into the interface between the coating film and the pollutant and wash away the pollutant together with the water. Focusing on the effect (rolling-up function), intensive studies were conducted to find a water-based coating material that had excellent anti-fouling properties due to the hydrophilicity of the paint film, as well as excellent water resistance and weather resistance.
[0011]
That is, an object of the present invention is to provide an aqueous coating material that has both excellent stain resistance due to the hydrophilization of a paint film and excellent water resistance and weather resistance.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent studies to solve the above problems, the inventors have obtained a silicon-containing aqueous vinyl-based polymer obtained by polymerizing a radical polymerizable monomer composition containing at least a metal-containing radical polymerizable monomer in an aqueous medium. It is found that the resin dispersion is useful as a coating material exhibiting excellent stain resistance, weather resistance, and water resistance, and using a specific radical polymerizable monomer as another radical polymerizable monomer The inventors have found that by introducing a specific silicon component or a specific cross-linking system, it is possible to further have excellent stain resistance, weather resistance, and water resistance, and the present invention has been completed.
[0013]
  That is, the present invention is a dispersion in which a silicon-containing aqueous vinyl resin is dispersed in water, and the silicon-containing aqueous vinyl resin isRepresented by the following general formula (I)A polymer block (X) obtained by polymerizing a radically polymerizable monomer composition containing a metal-containing radically polymerizable monomer in an aqueous medium and having an organosiloxane as a repeating unit;Represented by the following general formula (I)Polymer block (Y) obtained by polymerizing radical polymerizable monomer composition containing metal-containing radical polymerizable monomer, and silicon copolymerized into polymer block (X) and polymer block (Y) It is an aqueous low-contamination coating material which is a graft block copolymer composed of the containing graft crossing agent (Z).
Figure 0004522656
(Wherein R 1 Is a hydrogen atom or a methyl group, M is a divalent metal ion of Mg, Ca, Fe, Cu, Zn or Zr, R 2 Represents an organic acid residue. )
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The aqueous vinyl resin that is the main component of the aqueous low-contamination coating material of the present invention has a silicon component, and must contain at least a metal-containing radical polymerizable monomer as a copolymerization component. Although it does not specifically limit as another radically polymerizable monomer which is a component, The vinyl-type copolymer obtained by copolymerizing several types of monomers containing an ethylenically unsaturated monomer is preferable.
[0015]
And in order to express characteristics such as high stain resistance, weather resistance, and water resistance, as a copolymer component of this vinyl copolymer, a specific ethylenically unsaturated monomer as described below is used. The use of is a particularly preferred embodiment.
[0016]
It is also a particularly preferable aspect to introduce a specific silicon component and a specific cross-linking system described later.
[0017]
Examples of the metal-containing radical polymerizable monomer used in the present invention include a metal-containing polymerizable monomer represented by the following general formula (I).
[0018]
[Chemical 1]
Figure 0004522656
(Wherein R1Is a hydrogen atom or a methyl group, M is Mg, Ca, Fe, Cu, ZnOr ZrDivalent metal ion, R2Represents an organic acid residue. )
[0019]
When the organic acid residue is a (meth) acrylic acid residue, it is a metal-containing polymerizable monomer having two unsaturated groups. Specifically, for example, magnesium diacrylate, dimethacrylate Magnesium acrylate, magnesium acrylate methacrylate, calcium diacrylate, calcium dimethacrylate, calcium acrylate methacrylate, iron diacrylate, iron dimethacrylate, iron acrylate methacrylate, copper diacrylate, copper dimethacrylate, acrylic acid Copper methacrylate, zinc diacrylate, zinc dimethacrylate, zinc acrylate methacrylate, zirconium diacrylate, zirconium dimethacrylate, zirconium acrylate methacrylate and the like are preferred.
[0020]
R of other metal-containing polymerizable monomers2Is an organic acid residue other than a (meth) acrylic acid residue, preferred organic acid residues include monochloroacetic acid, monofluoroacetic acid, propionic acid, octylic acid, versatic acid, isostearic acid, palmitic acid, cresotic acid, Monovalents such as α-naphthoic acid, β-naphthoic acid, benzoic acid, 2,4,5-trichlorophenoxyacetic acid, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid, quinolinecarboxylic acid, nitrobenzoic acid, nitronaphthalenecarboxylic acid, and puruvic acid Those derived from organic acids are exemplified.
[0021]
That is, as specific examples of the metal-containing polymerizable monomer, for example, monochloromagnesium acetate (meth) acrylate, monochlorocalcium acetate (meth) acrylate, monochloroiron acetate (meth) acrylate, monochloroacetate copper (meth) acrylate, Monochloro zinc acetate (meth) acrylate, zirconium monochloro acetate (meth) acrylate, magnesium monofluoroacetate (meth) acrylate, calcium monofluoroacetate (meth) acrylate, iron monofluoroacetate (meth) acrylate, copper monofluoroacetate (meth) Acrylate, zinc monofluoroacetate (meth) acrylate, zirconium monofluoroacetate (meth) acrylate, magnesium propionate (meth) acrylate, calcium propionate (meth) a Relate, iron propionate (meth) acrylate, copper propionate (meth) acrylate, zinc propionate (meth) acrylate, zirconium propionate (meth) acrylate, magnesium octylate (meth) acrylate, calcium octylate (meth) acrylate, Iron octylate (meth) acrylate, copper octylate (meth) acrylate, zinc octylate (meth) acrylate, zirconium octylate (meth) acrylate, magnesium versatate (meth) acrylate, calcium calcium versatate (meth) acrylate, versatic acid Iron (meth) acrylate, versatic acid copper (meth) acrylate, versatic acid zinc (meth) acrylate, versatic acid zirconium (meth) acrylate, isos Magnesium allate (meth) acrylate, calcium isostearate (meth) acrylate, iron (meth) isostearate, copper (meth) isostearate, zinc isostearate (meth) acrylate, zirconium isostearate (meth) acrylate, palmitic acid Magnesium (meth) acrylate, calcium palmitate (meth) acrylate, iron palmitate (meth) acrylate, copper palmitate (meth) acrylate, zinc palmitate (meth) acrylate, zirconium palmitate (meth) acrylate, magnesium cresotate ( (Meth) acrylate, calcium cresotate (meth) acrylate, iron cresotate (meth) acrylate, copper cresotate (meth) acrylate , Zinc cresotinate (meth) acrylate, zirconium cresotate (meth) acrylate, α-magnesium naphthoate (meth) acrylate, α-calcium naphthoate (meth) acrylate, α-iron naphthoate (meth) acrylate, α- Naphthoic acid copper (meth) acrylate, α-naphthoic acid zinc (meth) acrylate, α-naphthoic acid zirconium (meth) acrylate, β-magnesium naphthoic acid (meth) acrylate, β-calcium naphthoic acid (meth) acrylate, β- Naphthoic acid iron (meth) acrylate, β-naphthoic acid copper (meth) acrylate, β-naphthoic acid zinc (meth) acrylate, β-naphthoic acid zirconium (meth) acrylate, magnesium benzoate (meth) acrylate, calcium benzoate ( Meta) Relate, iron benzoate (meth) acrylate, copper benzoate (meth) acrylate, zinc benzoate (meth) acrylate, zirconium benzoate (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxymagnesium acetate (meth) acrylate, 2 , 4,5-trichlorophenoxyacetate calcium (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxyacetate iron (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxyacetate copper (meth) acrylate, 2,4,5- Zinc trichlorophenoxyacetate (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxyacetate zirconium (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxymagnesium acetate (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetate calcium (meth) acrylate 2,4-dichlorophenoxyacetic acid iron (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid copper (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid zinc (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid zirconium (meth) Acrylate, magnesium quinolinecarboxylate (meth) acrylate, calcium quinolinecarboxylate (meth) acrylate, quinolinecarboxylate iron (meth) acrylate, quinolinecarboxylate copper (meth) acrylate, quinolinecarboxylate zinc (meth) acrylate, quinolinecarboxylic acid Zirconium (meth) acrylate, magnesium nitrobenzoate (meth) acrylate, calcium nitrobenzoate (meth) acrylate, iron nitrobenzoate (meth) acrylate, copper nitrobenzoate (meth) Acrylate, Zinc nitrobenzoate (meth) acrylate, Zirconium nitrobenzoate (meth) acrylate, Magnesium nitronaphthalenecarboxylate (meth) acrylate, Calcium nitronaphthalenecarboxylate (meth) acrylate, Iron (meth) acrylate nitronaphthalenecarboxylate, Nitrobenzoic acid copper (meth) acrylate, nitrobenzoic acid zinc (meth) acrylate, nitrobenzoic acid zirconium (meth) acrylate, magnesium puruvate (meth) acrylate, calcium puruvate (meth) acrylate, iron puruvate (meth) acrylate Examples thereof include copper (meth) acrylate puruvate, zinc (meth) acrylate, and zirconium (meth) acrylate.
[0022]
These metal-containing polymerizable monomers can be used by appropriately selecting one or two or more kinds as necessary, and among them, a zinc-containing polymerizable monomer is preferable.
[0023]
When the total of the copolymerization components (including the copolymerized resin component at the time of graft copolymerization) constituting the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion is 100 parts by mass, the metal-containing radically polymerizable monomer is 0. It is preferably contained within a range of 1 to 20 parts by mass. When this content is 0.1 parts by mass or more, the stain resistance of the paint film is improved, and when it is 20 parts by mass or less, the stain resistance is further improved without lowering the water resistance and weather resistance of the paint film. be able to. A more preferable content is 0.5 to 15 parts by mass.
[0024]
Examples of other radical radical polymerizable monomers used in the present invention include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, i-propyl (meth) acrylate, n- Butyl (meth) acrylate, i-butyl (meth) acrylate, sec-butyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, n-amyl (meth) acrylate, i-amyl (meth) acrylate, n-hexyl ( (Meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, n-octyl (meth) acrylate, nonyl (meth) acrylate, decyl (meth) acrylate, dodecyl (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, etc. 1 to 1 carbon Alkyl (meth) acrylates having 8 alkyl groups; cycloalkyl (meth) acrylates such as cyclohexyl (meth) acrylate and pt-butylcyclohexyl (meth) acrylate; 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2- Hydroxyalkyl (meth) acrylates such as hydroxypropyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, glycerol mono (meth) acrylate; hydroxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, Hydroxy polypropylene oxide mono (meth) acrylate, hydroxy (polyethylene oxide-polypropylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy poly (ethylene oxide) Propylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy (polyethylene oxide-polytetramethylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy poly (ethylene oxide / tetramethylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy (polypropylene oxide-polytetramethylene oxide) Mono (meth) acrylate, hydroxy poly (propylene oxide / tetramethylene oxide) mono (meth) acrylate, methoxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, lauroxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, stearoxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate , Allyloxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, nonylphenoxypolyethylene oxide mono (meth) Polyalkylene oxide group-containing (meth) such as acrylate, nonylphenoxypolypropylene oxide mono (meth) acrylate, octoxy (polyethylene oxide-polypropylene oxide) mono (meth) acrylate, nonylphenoxy poly (ethylene oxide / propylene oxide) mono (meth) acrylate Acrylates; hydroxycycloalkyl (meth) acrylates such as 4-hydroxycyclohexyl (meth) acrylate; lactone-modified hydroxyalkyl (meth) acrylates; 2-aminoethyl (meth) acrylate, 2-dimethylaminoethyl (meth) acrylate Aminoalkyl (meth) acrylates such as 2-aminopropyl (meth) acrylate and 2-butylaminoethyl (meth) acrylate; ) Amide group-containing polymerizable monomers such as acrylamide, N-methylolacrylamide, N-butoxymethyl (meth) acrylamide; ethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, butylene glycol di (meth) Multifunctional (meth) acrylates such as acrylate and trimethylolpropane tri (meth) acrylate; γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropylethyldiethoxy Silicon-containing (meth) acrylates such as silane and γ- (meth) acryloxypropyltriethoxysilane; 2- (2′-hydroxy-5 ′-(meth) acryloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, 1 -(Meth) acryloyl-4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1- (meth) acryloyl-4-methoxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1- (meth) UV-resistant (meth) acrylates such as acryloyl-4-amino-4-cyano-2,2,6,6-tetramethylpiperidine; dimethylaminoethyl (meth) acrylate methyl chloride salt, allyl (meth) acrylate, glycidyl (Meth) acrylate, (meth) acrylonitrile, phenyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, methoxyethyl (meth) acrylate, ethoxyethyl (meth) acrylate, etc. Other (meth) acrylic Monomers: acrolein, diacetone acrylamide, formyl styrene, vinyl methyl ketone, vinyl ethyl ketone, vinyl isobutyl ketone, pivalin aldehyde, diacetone (meth) acrylate, acetonyl acrylate, acetoacetoxyethyl (meth) acrylate, and other aldehyde groups Or a carbonyl group-containing monomer based on a keto group; aromatic vinyl monomers such as styrene, methylstyrene, chlorostyrene, methoxystyrene; 1,3-butadiene, isoprene, 2-chloro-1,3-butadiene, etc. Conjugated diene monomers: (meth) acrylic acid, itaconic acid, fumaric acid, maleic acid and half esters thereof, 2- (meth) acryloxyethylphthalic acid, 2- (meth) acryloxyethylhexahydro Carboxy such as phthalic acid Group-containing monomers; vinyl acetate, vinyl chloride, ethylene, and vinyl propionate, and the like, not limited to these as long as it can radical polymerization.
[0025]
Among the above-mentioned radical polymerizable monomers, more specific characteristics such as stain resistance, weather resistance, and water resistance can be expressed by copolymerizing the specific radical polymerizable monomers shown below. .
[0026]
First, it is preferable to contain t-butyl methacrylate and / or cyclohexyl methacrylate as a radical polymerizable monomer from the viewpoint of the weather resistance and water resistance of the coating film. This content is within the range of 5 to 80 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin at the time of graft copolymerization) is 100 parts by mass. preferable. When the content is 5 parts by mass or more, the water resistance and weather resistance of the paint film are improved, and when it is 80 parts by mass or less, the water resistance and weather resistance are further improved without reducing the flexibility of the paint film. It can be improved. A more preferable content is 10 to 70 parts by mass.
[0027]
In addition, from the viewpoint of storage stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion, and blending stability when pigments and additives are added to form a paint, an ethylenically unsaturated carboxylic acid monomer is used as a radical polymerizable monomer. It is preferable to contain. This content is in the range of 0.1 to 10 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin during graft copolymerization) is 100 parts by mass. The inside is preferable. When the content is 0.1 parts by mass or more, the storage stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion is improved, and aggregates are generated when the aqueous coating material of the present invention is colored with a pigment. Problems can be avoided. Further, when the content is 10 parts by mass or less, storage stability and blending stability can be further improved without reducing the water resistance and weather resistance of the coating film. A more preferable content is 0.5 to 8 parts by mass.
[0028]
Examples of the ethylenically unsaturated carboxylic acid monomer include (meth) acrylic acid, itaconic acid, citraconic acid, maleic acid, monomethyl maleate, monobutyl maleate, monomethyl itaconate, monobutyl itaconate, vinylbenzoic acid, Oxalic acid monohydroxyethyl (meth) acrylate, tetrahydrophthalic acid monohydroxyethyl (meth) acrylate, tetrahydrophthalic acid monohydroxypropyl (meth) acrylate, 5-methyl-1,2-cyclohexanedicarboxylic acid monohydroxyethyl (meth) acrylate , Monohydroxyethyl phthalate (meth) acrylate, monohydroxypropyl phthalate (meth) acrylate, monohydroxyethyl maleate (meth) acrylate, hydroxypropyl maleate ( ) Acrylate, tetrahydrophthalic acid mono-hydroxybutyl (meth) acrylate. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0029]
Further, from the viewpoint of blending stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion, stain resistance of the coating film, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates, hydroxyalkyl ( It is preferable to contain (meth) acrylate. This content is in the range of 0.1 to 15 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin at the time of graft copolymerization) is 100 parts by mass. The inside is preferable. When this content is 0.1 parts by mass or more, the compounding stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion and the stain resistance of the coating film, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates are improved. When the amount is 15 parts by mass or less, the blending stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion, the stain resistance of the coating film, and the adhesion to various substrates are further improved without lowering the water resistance and weather resistance of the coating film. can do. A more preferable content is 0.5 to 12 parts by mass.
[0030]
Examples of the hydroxyalkyl (meth) acrylate include hydroxymethyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, and 4-hydroxybutyl. (Meth) acrylate, 6-hydroxyhexyl (meth) acrylate, etc. are mentioned. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0031]
In addition, polyoxyalkylene is used as a radically polymerizable monomer from the viewpoints of compounding stability of the aqueous silicone-containing vinyl resin dispersion, stain resistance of the coating film, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates. It is preferable to contain a group-containing (meth) acrylate. This content is in the range of 0.1 to 15 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin at the time of graft copolymerization) is 100 parts by mass. The inside is preferable. When this content is 0.1 parts by mass or more, the compounding stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion and the stain resistance of the coating film, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates are improved. When the amount is 15 parts by mass or less, the blending stability of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion, the stain resistance of the coating film, and the adhesion to various substrates are further improved without lowering the water resistance and weather resistance of the coating film. can do. A more preferable content is 0.5 to 12 parts by mass.
[0032]
Examples of the polyoxyalkylene group-containing (meth) acrylate include hydroxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, hydroxypolypropyleneoxide mono (meth) acrylate, hydroxy (polyethyleneoxide-polypropyleneoxide) mono (meth) acrylate, and hydroxypoly ( Ethylene oxide / propylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy (polyethylene oxide-polytetramethylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy poly (ethylene oxide / tetramethylene oxide) mono (meth) acrylate, hydroxy (polypropylene oxide-polytetramethylene) Oxide) mono (meth) acrylate, hydroxypoly (propylene oxide / tetramethylene oxide) Terminally unsaturated polyalkylene oxide group-containing ethylenically unsaturated monomers such as mono (meth) acrylate, methoxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, lauroxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, stearoxypolyethylene oxide mono (meta) ) Acrylate, allyloxypolyethylene oxide mono (meth) acrylate, nonylphenoxypolyethyleneoxide mono (meth) acrylate, nonylphenoxypolypropyleneoxide mono (meth) acrylate, octoxy (polyethyleneoxide-polypropyleneoxide) mono (meth) acrylate, nonylphenoxy ( Polyethylene oxide-propylene oxide) alkyl group end-capped polyalkylene oxide groups such as mono (meth) acrylate Yes ethylenically unsaturated monomers. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0033]
In addition, it contains a self-crosslinkable functional group-containing ethylenically unsaturated monomer as a radical polymerizable monomer from the viewpoint of stain resistance, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates of the paint film. It is preferable. This content is in the range of 0.1 to 15 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin at the time of graft copolymerization) is 100 parts by mass. The inside is preferable. When the content is 0.1 parts by mass or more, the stain resistance, weather resistance, water resistance, and adhesion to various substrates of the paint film are improved, and when the content is 15 parts by mass or less, the water resistance of the paint film and The contamination resistance of the coating film and the adhesion to various substrates can be further improved without lowering the weather resistance. A more preferable content is 0.5 to 12 parts by mass.
[0034]
Here, the self-crosslinkable functional group-containing ethylenically unsaturated monomer means that the resin is dispersed in the resin dispersion and chemically stable while being stored at room temperature, The term refers to an ethylenically unsaturated monomer having a functional group that causes a reaction between side chain functional groups by heating or other external factors to form a chemical bond between the side chain groups.
[0035]
Examples of the self-crosslinkable functional group-containing ethylenically unsaturated monomer include oxirane group-containing ethylenically unsaturated monomers such as glycidyl (meth) acrylate, N-methylol (meth) acrylamide, N-butoxymethyl ( Examples include alkylols or alkoxyalkyl compounds of ethylenically unsaturated amides such as (meth) acrylamide and N-methoxymethyl (meth) acrylamide. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0036]
Moreover, it is preferable to contain an ultraviolet-ray ethylenically unsaturated monomer as a radical polymerizable monomer from the point of the weather resistance of a coating film. This content is in the range of 0.1 to 10 parts by mass when the total of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin during graft copolymerization) is 100 parts by mass. The inside is preferable. When this content is 0.1 parts by mass or more, the weather resistance of the coating film is improved, and when it is 10 parts by mass or less, the weather resistance of the coating film can be further improved without lowering the polymerization stability. A more preferable content is 0.5 to 8 parts by mass.
[0037]
Typical examples of the ultraviolet-resistant ethylenically unsaturated monomer include (meth) acrylate having a light stabilizing action and (meth) acrylate having an ultraviolet-absorbing component.
[0038]
Examples of the (meth) acrylate having a photostabilizing action include 4- (meth) acryloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (meth) acryloylamino-2,2,6,6- Tetramethylpiperidine, 4- (meth) acryloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4- (meth) acryloylamino-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4-cyano -4- (meth) acryloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine and the like.
[0039]
Examples of the (meth) acrylate having an ultraviolet absorbing component include 2- [2-hydroxy-5- (meth) acryloxyethylphenyl] -2H-benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3-t-butyl. -5- (meth) acryloxyethylphenyl] -2H-benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3-t-amyl-5- (meth) acryloxyethylphenyl] -2H-benzotriazole, and the like.
[0040]
These ultraviolet-resistant ethylenically unsaturated monomers can be used by appropriately selecting one or more kinds as necessary.
[0041]
Furthermore, in the present invention, from the viewpoint of stain resistance, weather resistance, water resistance, strength, solvent resistance and adhesion to various substrates, the coating film contains a carbonyl group and / or an aldehyde group as a radical polymerizable monomer. More preferably, an ethylenically unsaturated monomer is used, and an organic hydrazine compound having at least two hydrazino groups in the molecule is added to the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion. This is because when the coating film is dried, a crosslinking reaction proceeds between the carbonyl group in the copolymer of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion and the hydrazino group of the blended organic hydrazine compound, and thus an excellent coating. This is because the stain resistance, weather resistance, water resistance, strength, solvent resistance and adhesion to various substrates of the coating can be obtained.
[0042]
Examples of the carbonyl group or aldehyde group-containing ethylenically unsaturated monomer to be used include acrolein, diacetone acrylamide, formyl styrene, vinyl alkyl ketone, and the like, preferably vinyl methyl ketone having 4 to 7 carbon atoms. , Vinyl ethyl ketone, vinyl isobutyl ketone, (meth) acryloxyalkylpropanal, (meth) acrylamide, pivalin aldehyde, diacetone (meth) acrylate, acetonyl acrylate, acetoacetoxyethyl (meth) acrylate, etc. Of these, acrolein, diacetone acrylamide, and vinyl methyl ketone are particularly preferable. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0043]
Examples of the organic hydrazine compound having at least two hydrazino groups in the molecule blended in the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion include ethylene-1,2-dihydrazine, propylene-1,3-dihydrazine, and butylene. -1,4-dihydrazine, oxalic acid dihydrazide, malonic acid dihydrazide, succinic acid dihydrazide, glutaric acid dihydrazide, adipic acid dihydrazide, sebacic acid dihydrazide, maleic acid dihydrazide, fumaric acid dihydrazide, isophthalic acid dihydrazide, etc. Dihydrazide of dicarboxylic acid of 2 to 15 and 1,3-bis (hydrazinocarboethyl) -5-isopropylhydantoin, 1,3-bis (hydrazinocarboethyl) -5- (2-methylmercaptoethyl) hydantoin 1- hydrazinocarboethyl 3 hydrazinocarboethyl-isopropyl-5- (2-methyl-mercaptoethyl) organic hydrazine compounds having a hydantoin skeleton such hydantoin and the like. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary. Among these, from the viewpoint of stain resistance of the paint film, an organic hydrazine compound having a hydantoin skeleton is preferable, and 1,3-bis (hydrazinocarboethyl) -5-isopropylhydantoin is particularly preferable.
[0044]
In addition, as the amount of each used, the number of moles of carbonyl group and / or aldehyde group in the copolymer of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (P) is blended into the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion. When the number of moles of the hydrazino group of the organic hydrazine compound is (Q), the ratio {(P) / (Q)} is preferably in the range of 0.1 to 10, and in the range of 0.8 to 2. More preferably. This is because when {(P) / (Q)} is less than 0.1, there is a large excess of an organic hydrazine compound that does not cause a crosslinking reaction with a carbonyl group or an aldehyde group, resulting in a decrease in water resistance, and {(P) / If (Q)} exceeds 10, the degree of crosslinking is low, so that the effect of crosslinking cannot be obtained.
[0045]
The amount of the carbonyl group and / or aldehyde group-containing ethylenically unsaturated monomer used is the sum of the copolymerization components of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion (including the copolymerized resin during graft copolymerization) being 100. When it is made into a mass part, it is 0.5-10 mass parts, Preferably it is 1-8 mass parts. When the amount used is 0.5 parts by mass or more, the stain resistance, weather resistance, water resistance, strength, solvent resistance and adhesion to various substrates of the coating film are improved, and the amount is 10 parts by mass or less. The coating film can be excellent in stain resistance, weather resistance, water resistance, strength, solvent resistance and adhesion to various substrates without impairing the polymerization stability and the elongation of the coating film. In addition, when mix | blending the organic hydrazine compound which has two hydrazino groups, it is natural to make said (P) / (Q) appropriate.
[0046]
Six preferred radical polymerizable monomers for use with the metal-containing polymerizable monomers described above: t-butyl methacrylate and / or cyclohexyl methacrylate, ethylenically unsaturated carboxylic acid monomer, hydroxyalkyl (Meth) acrylate, polyoxyalkylene group-containing (meth) acrylate, UV-resistant ethylenically unsaturated monomer, carbonyl group and / or aldehyde group-containing ethylenically unsaturated monomer, Combined.
[0047]
Moreover, it is essential that the water-based low-contamination coating material of the present invention has a silicon component, whereby the stain resistance, weather resistance, and water resistance of the coating film can be further improved.
[0048]
The method for introducing the silicon component is not particularly limited, and examples thereof include the following methods (A) to (C). Moreover, it is also possible to implement combining 2 or more of method (A)-(C) as needed.
[0049]
(A) A method in which an aqueous vinyl resin dispersion is obtained by polymerizing a radical polymerizable monomer in the presence of polysiloxane particles dispersed in an aqueous medium.
[0050]
(B) A method in which an aqueous vinyl resin dispersion is obtained by radical polymerization of a radical polymerizable monomer and a hydrolyzable silane in the presence of water, a surfactant and a polymerization initiator.
[0051]
(C) A method of radically polymerizing a radical polymerizable monomer and a silicone macromonomer in the presence of water, a surfactant and a polymerization initiator to obtain an aqueous vinyl resin dispersion.
[0052]
Hereinafter, the above-described methods (a) to (c) will be sequentially described.
[0053]
The method (a) typically comprises a polymer block (X) having an organosiloxane as a repeating unit, a polymer block (Y) having an ethylenically unsaturated monomer as a repeating unit, and a polymer block (X ) And a silicon-containing graft crossing agent (Z) copolymerized with the polymer block (Y) to obtain a graft block copolymer aqueous resin dispersion.
[0054]
The polymer block (X) constituting the graft block copolymer is composed of dimethyldialkoxysilanes such as dimethyldimethoxysilane and dimethyldiethoxysilane, hexamethylcyclotrisiloxane, octamethylcyclotetrasiloxane, decamethylcyclopentasiloxane. , Dimethylsiloxane cyclic oligomers such as dodecamethylcyclohexasiloxane, tetradecamethylcycloheptasiloxane, dimethyl cyclic (dimethylsiloxane cyclic oligomer 3-7 mer mixture), dimethyldichlorosilane, etc. can be synthesized as raw materials. . Considering performance such as the raw material price and the thermal stability of the resulting resin, the most suitable raw material for the polymer block (X) is a dimethylsiloxane cyclic oligomer.
[0055]
As the radical polymerizable monomer used in the polymer block (Y) constituting the graft block copolymer, the radical polymerizable monomer described above can be appropriately selected and used as necessary.
[0056]
The polymer block (Y) is preferably contained in the range of 50 to 99.5 parts by mass in 100 parts by mass of the graft block copolymer. If content of a polymer block (Y) is 50 mass parts or more, it exists in the tendency for the hardness of a coating film, intensity | strength, and stain resistance to improve. Moreover, if it is 99.5 mass parts or less, it exists in the tendency which can suppress the fall of the flexibility of a coating film, water resistance, and weather resistance. A more preferable content is 60 to 99 parts by mass.
[0057]
The silicon-containing graft crossing agent (Z) constituting the graft block copolymer is a component that ensures the transparency of the resulting coating film. Examples of the silicon-containing graft crossing agent (Z) include compounds containing one or more hydrolyzable silyl groups and one or more vinyl polymerizable functional groups or mercapto groups in the molecule. The hydrolyzable silyl group is preferably an alkoxysilyl group in view of polymerization reactivity, ease of handling, cost, and the like.
[0058]
Specific examples of the silicon-containing graft crossing agent (Z) include vinyl silanes such as vinylmethyldimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, and vinyltriethoxysilane; γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxy. Methacryloxyalkylsilanes such as silane and γ-methacryloxypropyltriethoxysilane; acryloxyalkylsilanes such as γ-acryloxypropyltrimethoxysilane, γ-acryloxypropylmethyldimethoxysilane, and γ-acryloxypropyltriethoxysilane And the like; mercaptoalkylsilanes such as γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, and γ-mercaptopropylmethyldiethoxysilane; That. Of these, methacryloxyalkylsilanes, acryloxyalkylsilanes, and mercaptoalkylsilanes are particularly preferable in consideration of vinyl polymerization reactivity and cost. One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0059]
The silicon-containing graft crossing agent (Z) is preferably in the range of 0.5 to 50 mol% based on the total of 100 mol% of silicon atoms in the graft block copolymer. If this content is 0.5 mol% or more, the transparency of the paint film tends to be improved, and if it is 50 mol% or less, the film performance tends to be improved. A more preferable content is 1 to 15 mol%. When the content is 1 mol% or more, the transparency of the resulting coating film is extremely good, and when it is 15 mol% or less, the latex stability during emulsion polymerization is good.
[0060]
The total amount of the polymer block (X) having a repeating unit of organosiloxane and the silicon-containing graft crossing agent (Z) is contained within a range of 0.5 to 50 parts by mass in 100 parts by mass of the graft block copolymer. It is preferable. If the total amount of (X) and (Z) is 0.5 parts by mass or more, the flexibility, water resistance and weather resistance of the coating film tend to be improved. Moreover, if it is 50 mass parts or less, it exists in the tendency which can suppress the fall of the hardness of a coating film, and an intensity | strength. A more preferable content is 1 to 40 parts by mass.
[0061]
The method (b) is a method in which a radically polymerizable monomer and a hydrolyzable silane are radically polymerized with water, a surfactant and a polymerization initiator as essential components to obtain an aqueous vinyl resin dispersion.
[0062]
The hydrolyzable silane used here is not particularly limited as long as it hydrolyzes and condenses with an acid catalyst or an alkali catalyst to form an organopolysiloxane. Specific examples of the hydrolyzable silane include organoalkoxysilanes represented by the following general formula (II).
[0063]
[Chemical 2]
(R1)nSi (R2)4-n            (II)
(Wherein R1Represents a hydrogen atom, an aliphatic hydrocarbon group having 1 to 16 carbon atoms, an aryl group or a cycloalkyl group, and R2Represents an alkoxy group having 1 to 8 carbon atoms, an acetoxy group or a hydroxyl group, and n represents an integer of 1 to 3. )
[0064]
In the general formula (II), R1If there are 2 or 3, R1Is all
The same group may be sufficient, and a part or all may be different groups. R1As such, a methyl group and a phenyl group are particularly preferable. R2As such, a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, a butoxy group, a methoxyethoxy group, and a hydroxyl group are particularly preferable.
[0065]
The organoalkoxysilanes represented by the general formula (II) include methyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, methyltriethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, phenyltriethoxysilane, and diphenyl. Particularly preferred are diethoxysilane, isobutyltrimethoxysilane, methylphenyldimethoxysilane and the like.
[0066]
In addition, as alkoxysilanes other than the general formula (II), for example, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ- ( (Meth) acryloxypropyltrimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropyltriethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropyldimethoxymethylsilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) ) Γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane and the like can also be used.
[0067]
Also, for example, chlorosilanes such as methyldichlorosilane, dimethyldichlorosilane, trimethylchlorosilane, phenyltrichlorosilane, diphenylchlorosilane, vinylchlorosilane, γ- (meth) acryloxypropyltrichlorosilane, γ- (meth) acryloxypropyldichloromethylsilane Cyclic silanes such as octamethylcyclotetrasilane, octaphenylcyclosiloxane, hexamethylcyclotrisiloxane, decamethylcyclopentasiloxane, tetramethyltetravinylcyclotetrasiloxane; and the like can also be used.
[0068]
One or more of these hydrolyzable silanes can be appropriately selected and used as necessary. Further, it is particularly preferable to use a hydrolyzable silane copolymerizable with the radical polymerizable monomer in combination with another hydrolyzable silane.
[0069]
As the radical polymerizable monomer used together with the hydrolyzable silane, various radical polymerizable monomers described above can be appropriately selected and used as necessary.
[0070]
As a polymerization method, an ethylenically unsaturated monomer and a hydrolyzable silane are polymerized in a dispersion system based on water, a surfactant, a radical polymerization catalyst, an acid catalyst for hydrolysis and condensation of hydrolyzable silane. Thus, a method of preparing a silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion is preferable. In this emulsion polymerization, the radically polymerizable monomer and the hydrolyzable silane may be polymerized simultaneously in the same reaction system, or one of them may be polymerized first. It is preferable to polymerize.
[0071]
Examples of the acid catalyst for hydrolysis and condensation of hydrolyzable silane include inorganic acids such as hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, methanesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, β-naphthalenesulfonic acid, 2- Organic sulfonic acids such as mesitylenesulfonic acid, 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid, and alkylbenzenesulfonic acid, and fatty acids such as formic acid, acetic acid, maleic acid, fumaric acid, and (meth) acrylic acid can be used. However, it is not limited to these. The amount to be used is preferably 0.01 to 10 parts by mass, and more preferably 0.05 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the solid content of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion.
[0072]
After completion of emulsion polymerization, as a curing catalyst during film formation, for example, dibutyltin dilaurate, dioctyltin dilaurate, dibutyltin diacetate, tin octylate, tin laurate, tin octylate, lead octylate, tetrabutyl titanate, etc. An acid metal salt can be added to the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion. The amount used is preferably 0.0001 to 10 parts by mass and more preferably 0.01 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the solid content of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion. The curing catalyst is desirably emulsified with a surfactant and water when used.
[0073]
Method (c) is a method in which an aqueous vinyl resin dispersion is obtained by radical polymerization of a radical polymerizable monomer and a silicone macromonomer with water, a surfactant and a polymerization initiator as essential components.
[0074]
The silicone-based macromonomer used here is a general term for high molecular weight monomers having a radical polymerizable group and having a polysiloxane structure. The molecular weight is generally about 1000 to 10,000. The polymerizable group of the silicone-based macromonomer is preferably an acryl group or a methacryl group from the viewpoint of ease of copolymerization with the ethylenically unsaturated monomer.
[0075]
The silicone-based macromonomer can be obtained as a commercial product, for example. Specific examples thereof include FM0711, FM0721, FM0725 manufactured by Chisso Corporation, AK-5, AK-30, AK-32 manufactured by Toa Gosei Co., Ltd., and X-manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. 22-174DX, etc. (all are trade names). One or more of these can be appropriately selected and used as necessary.
[0076]
The amount of the silicone macromer used is preferably 0.5 to 10 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the solid content of the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion. When the amount used is 0.5 parts by mass or more, the effect of improving weather resistance and water resistance due to the silicone macromer as a constituent component tends to be exhibited. Moreover, if it is 10 mass parts or less, the phenomenon that an unreacted macromer remains or a polymer component rich in a silicone component is separated from an aqueous vinyl resin dispersion can be suppressed. When such a phenomenon occurs, not only does the polymerization stability of the aqueous vinyl resin dispersion become worse, but the coating film formed with the paint produced using the aqueous vinyl resin dispersion becomes uneven. As a result, the adhesive layer formed by the unreacted macromonomer may cause contamination, or a portion having too much silicone component will not produce a robust coating, resulting in a coating with excellent weather resistance and water resistance. It causes the problem of disappearing.
[0077]
As the radical polymerizable monomer used together with the silicone-based macromer, various radical polymerizable monomers described above can be appropriately selected and used as necessary.
[0078]
Among the methods (a) to (c) for introducing the above silicon component into the aqueous vinyl resin dispersion, the method (a) is particularly preferable from the viewpoint of stain resistance, water resistance and flexibility of the coating film. . That is, according to the method (a), the stain resistance, weather resistance, water resistance, and flexibility can be realized in the most balanced manner.
[0079]
The glass transition temperature of the polymer constituting the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion is not particularly limited, but the glass transition temperature (Tg) is −30 ° C. or higher from the point of non-adhesiveness and stain resistance of the coating film. It is preferable that it is -20 degreeC or more. Moreover, 70 degreeC or less is preferable and 60 degreeC or less is more preferable from the point of the crack resistance in a heating / cooling repetition test, a freeze-thaw test, etc.
[0080]
The silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion can be obtained by polymerizing various radical polymerizable monomers by, for example, a known polymerization method such as a suspension polymerization method or an emulsion polymerization method. In particular, it is preferable to obtain an aqueous vinyl resin dispersion in the form of an emulsion by emulsion polymerization from the viewpoint of various physical properties such as storage stability of the aqueous coating material, hardness of the coating film, water resistance, weather resistance, and stain resistance. . In order to obtain an emulsion by an emulsion polymerization method, for example, a method in which a radical polymerizable monomer mixture is supplied into a polymerization system in the presence of a surfactant and polymerization is performed with a water-soluble initiator, A known method such as a method of performing polymerization with a redox initiator in which a peroxide and a reducing agent such as sodium thiosulfate are combined can be used.
[0081]
As the initiator, those generally used for radical polymerization can be used. Specific examples thereof include persulfates such as potassium persulfate, sodium persulfate and ammonium persulfate, azobisisobutyronitrile, 2, 2'-azobis (2-methylbutyronitrile), 2,2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2'-azobis (4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile), 2 -Oil-soluble azo compounds such as phenylazo-4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile and 2,2'-azobis {2-methyl-N- [1,1-bis (hydroxymethyl) -2-hydroxyethyl ] Propionamide}, 2,2′-azobis {2-methyl-N- [2- (1-hydroxyethyl)] propionamide}, 2,2′-azobis {2-methyl N- [2- (1-hydroxybutyl)] propionamide}, 2,2′-azobis [2- (5-methyl-2-imidazolin-2-yl) propane] and its salts, 2,2′-azobis [2- (2-imidazolin-2-yl) propane] and salts thereof, 2,2′-azobis {2- [1- (2-hydroxyethyl) -2-imidazolin-2-yl] propane} and salts thereof , 2,2′-azobis (2-methylpropyneamidine) and its salts, water-soluble azo compounds such as 2,2′-azobis [N- (2-carboxyethyl) -2-methylpropionamidine], peroxidation Benzoyl, cumene hydroperoxide, t-butyl hydroperoxide, t-butyl peroxy-2-ethylhexanoate, t-butyl peroxyisobutylene Organic peroxides such as bets and the like. These initiators can be used alone or as a mixture of two or more. Further, when acceleration of the polymerization rate and low temperature polymerization at 70 ° C. or lower are desired, for example, when using a reducing agent such as sodium bisulfite, ferrous sulfate, ascorbate, Rongalite in combination with a radical polymerization catalyst It is advantageous.
[0082]
When adjusting the molecular weight of the polymer in the silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion, a known chain transfer agent such as n-dodecyl mercaptan, t-dodecyl mercaptan, or α-methylstyrene dimer is used as the molecular weight modifier. .
[0083]
The silicon-containing aqueous vinyl resin dispersion preferably contains 0.1 to 10 parts by mass of a surfactant with respect to 100 parts by mass of the resin component. When the surfactant is present in an amount of 0.1 part by mass or more, the storage stability of the aqueous coating material is improved, and when emulsion polymerization is performed in the presence of the surfactant, the stability during polymerization is also improved. Further, when the surfactant is 10 parts by mass or less, the stability at the time of coating, stability over time, etc. can be maintained without impairing water resistance. A more preferable content is 0.5 to 8 parts by mass.
[0084]
Examples of the surfactant include various known anionic, cationic, and nonionic surfactants, and polymer emulsifiers. A so-called reactive emulsifier having an ethylenically unsaturated bond in the surfactant component can also be used.
[0085]
The emulsion obtained by the emulsion polymerization method has a stability of the system by adjusting the pH of the system to neutral to weakly alkaline, that is, in the range of about pH 6.5 to 10.0 by adding a basic compound after polymerization. Can be increased.
[0086]
Examples of the basic compound used here include ammonia, triethylamine, propylamine, dibutylamine, amylamine, 1-aminooctane, 2-dimethylaminoethanol, ethylaminoethanol, 2-diethylaminoethanol, 1-amino-2-propanol. 2-amino-1-propanol, 2-amino-2-methyl-1-propanol, 3-amino-1-propanol, 1-dimethylamino-2-propanol, 3-dimethylamino-1-propanol, 2-propyl Examples include aminoethanol, ethoxypropylamine, aminobenzyl alcohol, morpholine, sodium hydroxide, and potassium hydroxide.
[0087]
The aqueous low-contamination coating material of the present invention is usually used in the range of 20 to 80% by mass of solid content. In addition, various pigments, antifoaming agents, pigment dispersants, leveling agents, anti-sagging agents, matting agents, UV absorbers, antioxidants, heat resistance improvers, slips are used to develop high performance coating materials. An agent, a preservative, a film-forming aid, and the like may be included. Furthermore, you may mix and use hardening agents, such as another emulsion resin, water-soluble resin, a viscosity control agent, and melamines.
[0088]
Specific examples of the film-forming aid include methanol, ethanol, 2-propanol, ethylene glycol, propylene glycol, 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol monoisobutyrate, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, propylene glycol. Examples include monomethyl ether, propylene glycol mono n-butyl ether, dipropylene glycol n-butyl ether, and tripropylene glycol n-butyl ether.
[0089]
In order to form a film on the surface of various materials using the aqueous low-contamination coating material of the present invention, for example, spray coating method, roller coating method, bar coating method, air knife coating method, brush coating method, dipping method, etc. Various coating methods may be selected as appropriate. Moreover, the aqueous | water-based low-contamination coating material of this invention can obtain the film formed into a film sufficiently by drying at room temperature or heat-drying at 50-180 degreeC.
[0090]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these. In the following description, “part” is based on mass. About the physical property test of the aqueous coating material, the paint was prepared with the following composition, and the test was performed according to the following method.
[0091]
<Preparation of white enamel paint>
707 g of titanium oxide Type CR CR-97 (trade name, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd., chlorine method titanium oxide), 12 g of pigment dispersant Adekacol W-193 (trade name, manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) and an antifoaming agent 25 g of Surfinol DF-58 (trade name, manufactured by Air Products Co., Ltd.) is thoroughly mixed with 256 g of deionized water, added with glass beads, dispersed for 30 minutes with a high-speed disperser, and then glass beads, etc. Was filtered off with a 300 mesh nylon kneader to obtain a mill base for evaluation (solid content: 71% by mass).
[0092]
Next, 42.7 g of the above-mentioned mill base for evaluation and Kyowanol M (trade name, manufactured by Kyowa Hakko Co., Ltd.) are used for 100 g of the aqueous low-pollution coating material (based on a solid content of 45% by mass). Appropriate amount (for example, 7 g in the case of the aqueous coating material of Example 1), propylene glycol 3 g, thickener RHEOLATE 350 (trade name, manufactured by RHEOX Co., Ltd.) 0. 5 g was added in order, stirred well, and adjusted with Ford Cup # 4 by adding deionized water to about 30 seconds. Thereafter, filtration was again performed using a 300 mesh nylon bag to obtain a white enamel paint for evaluation.
[0093]
<Preparation of stain resistance test plate>
A zinc phosphate-treated steel plate (bonderite # 100-treated steel plate, plate thickness 0.8 mm, length 300 mm x width 100 mm) is spray-coated with a white enamel paint for evaluation to a dry film thickness of 50 μm, and then at room temperature. The plate was left to stand for 3 hours, sprayed again so that the dry film thickness was 50 μm, and left at room temperature for 1 week to prepare a coated plate for stain resistance and weather resistance evaluation.
[0094]
<Preparation of weather resistance and water resistance test plate>
A zinc phosphate-treated steel plate (bonderite # 100-treated steel plate, plate thickness 0.8 mm, length 150 mm x width 70 mm) is spray-coated with a white enamel paint for evaluation so that the dry film thickness is 50 μm, and then at room temperature. The plate was left to stand for 3 hours, spray-coated again to a dry film thickness of 50 μm, and left at room temperature for 1 week to prepare a coated plate for weather resistance and water resistance evaluation.
[0095]
<Test method>
(1) Pollution resistance
A test plate measuring 300 mm in length and 100 mm in width is folded at a third of the length from the top so that the inner angle is 135 degrees, and the test plate is directed to the south surface in Higashi-ku, Nagoya. The surface of the upper surface is set to be vertical and the surface of the smaller surface (upper surface) is on top. After exposure for 6 months from April to September 2002, the whiteness of the upper surface before and after exposure The difference ΔL was measured with a color difference meter, and the vertical surface was visually evaluated for the presence of rain streak.
[0096]
(Difference in whiteness before and after exposure of the upper surface coating ΔL)
“◎”: Less than 5.0.
“◯”: 5.0 or more and less than 7.5.
“◯ △”: 7.5 or more and less than 10.0.
“Δ”: 10.0 or more and less than 12.5.
“Δ ×”: 12.5 or more and less than 15.0.
“X”: 15.0 or more.
[0097]
(Presence or absence of rain stripes on the vertical surface)
“◎”: No rain-strip contamination
“○”: Slightly contaminated with rain stripes
"X": Rain line contamination is clearly seen
[0098]
(2) Weather resistance
The test plate is cut into a size of 70 mm × 50 mm, and the test plate is put into a die plastic metal weather KU-R4-W type (manufactured by Daipura Wintes Co., Ltd.). Test cycle: irradiation 6 hours / condensation 2 hours, UV intensity: 65 mW / cm2Under the conditions of black panel temperature: 63 ° C. during irradiation / 30 ° C. during condensation, humidity: 50% RH during irradiation / 96% RH during condensation, the retention of 60 ° gloss after 800 hours is used as an indicator of weather resistance. Judgment was made according to the following criteria.
“◎”: 80% or more.
“◯”: 70% or more and less than 80%.
“◯ △”: 60% or more and less than 70%.
“△”: 50% or more and less than 60%.
“Δ ×”: 40% or more and less than 50%.
"X": Less than 40%.
[0099]
(3) Water resistance
The test plate was immersed in water at 20 ± 2 ° C. for 1 month and then dried at room temperature for 2 hours. The condition of the coating film and the 60 ° gloss retention were used as indicators of water resistance, and the following criteria were used.
“◎”: No cracking, swelling, or peeling, and gloss retention of 90% or more.
“◯”: No cracking, swelling, or peeling, and gloss retention of 80% or more.
“◯ △”: No cracking, blistering, or peeling, and gloss retention of 70% or more.
“△”: No cracking, blistering, or peeling, and gloss retention of 60% or more.
“Δ ×”: no cracking, blistering, or peeling, and gloss retention of 40% or more.
“X”: Any one of the items did not satisfy the items shown in the above water resistance evaluation “Δ”.
[0100]
Examples 1 to 5: Method for introducing silicon component (a)
A composition comprising 98 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 2 parts of γ-methacryloxypropyldimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer and pressure 200 kg / cm using a type homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0101]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion (solid content 20% by mass). .
[0102]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump and a nitrogen introduction tube, 50 parts of the polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 60 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 1 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 50 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 1 below, 20 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 1 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N), 2 parts of PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution over 2 hours. Series dripped. During this dropping, the internal temperature of the flask is maintained at 80 ° C. After the dropping is completed, the flask is further maintained at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature, neutralized with a 28% aqueous ammonia solution, Obtained. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 1 below.
[0103]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0104]
Examples 6, 9, and 10: Method for introducing silicon component (a)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0105]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0106]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump and a nitrogen introduction tube, 50 parts of the polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 60 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 1 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 50 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 1-1 below, 20 parts of deionized water, and the surfactant shown in Table 1 below. (Reactive anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N) 2 parts of PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution pre-emulsified and dispersed over 2 hours Two series were dripped. During this dropping, the internal temperature of the flask is maintained at 80 ° C. After the dropping is completed, the flask is further maintained at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature, neutralized with a 28% aqueous ammonia solution, Obtained. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 1 below.
[0107]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0108]
Examples 7, 8, and 11: Introduction method of silicon component (A)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0109]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0110]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump and a nitrogen introduction tube, 50 parts of the polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 60 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 1 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 50 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 1 below, 20 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 1 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N), 2 parts of PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution over 2 hours. Series dripped. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C., and after the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution (suspension) of the organic hydrazine compound shown in Table 1 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 1 below.
[0111]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0112]
Example 12: Method for introducing silicon component (a)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0113]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0114]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen introduction tube, 100 parts of the above polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 25 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 1 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, the aqueous solution of 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water was added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 40 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 1 below, 16 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 1 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N), 2 parts of PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution over 2 hours. Series dripped. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C., and after the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution (suspension) of the organic hydrazine compound shown in Table 1 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 1 below.
[0115]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0116]
Example 13: Method for introducing silicon component (a)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0117]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0118]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen introduction tube, 175 parts of the above polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, the radical polymerizable monomer having the composition shown in Table 1 below, 35 parts of the mixture and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour under a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 30 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, 12 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 2 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N) in advance, 0.5 parts PE solution and 2 parts ammonium persulfate 5% aqueous solution over 2 hours Two series were dripped. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C., and after the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution (suspension) of the organic hydrazine compound shown in Table 2 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0119]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0120]
Examples 14 to 17: Introduction method of silicon component (A)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0121]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0122]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen introduction tube, 25 parts of the polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 70 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 2 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 55 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, 22 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 2 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N), 2 parts of PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution over 2 hours. Series dripped. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C., and after the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution (suspension) of the organic hydrazine compound shown in Table 2 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0123]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0124]
Examples 18 and 19: Introduction method of silicon component (a)
A composition comprising 95 parts of a cyclic dimethylsiloxane oligomer 3 to 7-mer mixture, 5 parts of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 310 parts of deionized water and 1 part of sodium dodecylbenzenesulfonate was premixed with a homomixer, 200kg / cm using a pressure homogenizer2The silicone raw material pre-emulsion was obtained by forcibly emulsifying at a pressure of.
[0125]
Next, 90 parts of water and 9 parts of dodecylbenzenesulfonic acid were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, and a dropping pump, and the silicone temperature was kept at 85 ° C. with stirring. The raw material pre-emulsion was dropped over 4 hours. After completion of the dropping, the polymerization was further allowed to proceed for 1 hour, cooled, and dodecylbenzenesulfonic acid and an equimolar amount of sodium hydroxide were added to obtain a polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion.
[0126]
Next, in a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen inlet tube, 25 parts of the polyorganosiloxane polymer aqueous dispersion, 80 parts of deionized water, and radicals having the compositions shown in Table 2 below. 40 parts of the mixture of polymerizable monomers and 0.1 part of t-butyl hydroperoxide were charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 50 degreeC, 0.0002 part of ferrous sulfate, 0.05 part of Rongalite, and 1 part of deionized water were added, and stirring was continued for 1 hour. Thereafter, the internal temperature of the flask was raised to 80 ° C., the remaining 55 parts of the mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, 22 parts of deionized water, and the surfactant (reaction shown in Table 2 below) Type anionic surfactant, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd., trade name Adekaria Soap SE-10N), 2 parts over 2 hours with PE solution and 2 parts of 5% ammonium persulfate aqueous solution. Series dripped. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C., and after the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution (suspension) of the organic hydrazine compound shown in Table 2 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0127]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0128]
Reference example 1: Silicon component introduction method (b)
  In a flask equipped with a stirrer, reflux condenser, temperature controller, dropping pump and nitrogen inlet tube, 60 parts of deionized water, 18 parts of a mixture of radically polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, and 0.8 parts of a surfactant (reactive anionic surfactant, manufactured by Kao Corporation, trade name: Latemul S-180A) shown in Table 2 below was charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 80 degreeC, 10 parts of 5% aqueous solution of ammonium persulfate was added, and stirring was continued for 1 hour. This gave a seed emulsion.
[0129]
Next, 50 parts of deionized water, 72 parts of a mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, 0.8 part of a surfactant (Latemul S-180A) shown in Table 2 below, and excess A PE solution in which 1.0 part of ammonium sulfate is pre-emulsified and dispersed, and a liquid mixture comprising 0.4 part of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 4.8 parts of dimethyldimethoxysilane and 4.8 parts of methyltrimethoxysilane Two series were dripped over 3 hours. During dripping, the internal temperature of the flask is maintained at 80 ° C., and after dripping is completed, the temperature is maintained at 85 ° C. for 6 hours, then cooled to room temperature, and neutralized with 28% aqueous ammonia solution to obtain an aqueous coating material. It was. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0130]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0131]
Reference example 2: Silicon component introduction method (b)
  In a flask equipped with a stirrer, reflux condenser, temperature controller, dropping pump and nitrogen inlet tube, 60 parts of deionized water, 18 parts of a mixture of radically polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, and 0.8 parts of a surfactant (reactive anionic surfactant, manufactured by Kao Corporation, trade name: Latemul S-180A) shown in Table 2 below was charged and stirred at room temperature for 1 hour in a nitrogen atmosphere. And after raising the internal temperature of a flask to 80 degreeC, 10 parts of 5% aqueous solution of ammonium persulfate was added, and stirring was continued for 1 hour. This gave a seed emulsion.
[0132]
Next, 50 parts of deionized water, 72 parts of a mixture of radical polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below, 0.8 part of a surfactant (Latemul S-180A) shown in Table 2 below, and A PE solution in which 1.0 part of ammonium persulfate is pre-emulsified and dispersed, and a liquid mixture comprising 0.4 part of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 4.8 parts of dimethyldimethoxysilane and 4.8 parts of methyltrimethoxysilane; Was dripped in 2 series over 3 hours. During the dropping, the internal temperature of the flask was maintained at 80 ° C., and after dropping was completed, the temperature was maintained at 85 ° C. for 6 hours, then cooled to room temperature, and neutralized with a 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution of an organic hydrazine compound shown in Table 2 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0133]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0134]
Reference example 3: Introduction of silicon component (C)
  In a mixed solution of 99 parts of a mixture of radically polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below and 1 part of a silicone macromonomer (manufactured by Chisso Corporation, trade name FM0725, molecular weight 10,000), 0.1 part of ammonium persulfate, A solution obtained by dissolving 65 parts of deionized water and 2 parts of a surfactant (sodium lauryl sulfate) shown in Table 2 below was added, and the mixture was stirred with a homomixer at a stirring speed of 10,000 rpm for 10 minutes to prepare a PE solution.
[0135]
Next, 60 parts of deionized water and 1 part of a surfactant (sodium lauryl sulfate) shown in Table 2 below were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen introduction pipe. The temperature was raised to 80 ° C., and then the PE solution was added dropwise over 4 hours. During dripping, the internal temperature of the flask is maintained at 80 ° C. After the dropping is completed, the flask is further maintained at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution to obtain an aqueous coating material. It was. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0136]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0137]
Reference example 4: Introduction of silicon component (C)
  In a mixed solution of 99 parts of a mixture of radically polymerizable monomers having the composition shown in Table 2 below and 1 part of a silicone macromonomer (manufactured by Chisso Corporation, trade name FM0725, molecular weight 10,000), 0.1 part of ammonium persulfate, A solution obtained by dissolving 65 parts of deionized water and 2 parts of a surfactant (sodium lauryl sulfate) shown in Table 2 below was added, and the mixture was stirred with a homomixer at a stirring speed of 10,000 rpm for 10 minutes to prepare a PE solution.
[0138]
Next, 60 parts of deionized water and 1 part of a surfactant (sodium lauryl sulfate) shown in Table 2 below were charged into a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a temperature controller, a dropping pump, and a nitrogen introduction pipe. The temperature was raised to 80 ° C., and then the PE solution was added dropwise over 4 hours. During the dropping, the internal temperature of the flask was kept at 80 ° C. After the dropping was finished, the flask was further kept at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with a 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution of an organic hydrazine compound shown in Table 2 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 2 below.
[0139]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0140]
Comparative Examples 1, 3, 4
First, 100 parts of a radical polymerizable monomer mixture having a composition shown in Table 3 below, 1 part of a surfactant and 35 parts of deionized water were sufficiently mixed to prepare a PE solution in a uniform emulsified state. Next, 70 parts of deionized water, 1 part of a surfactant and 10 parts of PE solution are charged into a reaction vessel equipped with a stirrer, reflux condenser, dropping tank and thermometer, and the internal temperature of the reaction vessel is raised to 80 ° C. Warm up. Thereafter, 0.1 part of ammonium persulfate dissolved in 1 part of deionized water was added and kept for 1 hour, thereby producing seed particles.
[0141]
Further, all of the remaining PE solution and 0.2 part of sodium persulfate dissolved in 10 parts of deionized water were dropped in two series over 3 hours while maintaining the internal temperature of the reaction vessel at 80 ° C. After completion of dropping, the mixture was further maintained at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0142]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0143]
Comparative Example 2
First, 100 parts of a radical polymerizable monomer mixture having a composition shown in Table 3 below, 1 part of a surfactant and 35 parts of deionized water were sufficiently mixed to prepare a PE solution in a uniform emulsified state. Next, 70 parts of deionized water, 1 part of a surfactant and 10 parts of PE solution are charged into a reaction vessel equipped with a stirrer, reflux condenser, dropping tank and thermometer, and the internal temperature of the reaction vessel is raised to 80 ° C. Warm up. Thereafter, 0.1 part of ammonium persulfate dissolved in 1 part of deionized water was added and kept for 1 hour, thereby producing seed particles.
[0144]
Further, all of the remaining PE solution and 0.2 part of sodium persulfate dissolved in 10 parts of deionized water were added dropwise in two series over 3 hours while maintaining the internal temperature of the reaction vessel at 80 ° C. After completion of dropping, the mixture was further maintained at 80 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature and neutralized with 28% aqueous ammonia solution. Finally, a 20% aqueous solution of an organic hydrazine compound shown in Table 3 below was added to obtain an aqueous coating material. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0145]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0146]
Comparative Example 5: Method for introducing silicon component (A)
An aqueous coating material having the composition shown in Table 3 below was produced in the same manner as in Examples 1 to 5. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0147]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0148]
Comparative Example 6: Method for introducing silicon component (A)
In the same manner as in Examples 7, 8, and 11, aqueous coating materials having the compositions shown in Table 3 below were produced. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0149]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0150]
Comparative Example 7: Method for introducing silicon component (b)
In the same manner as in Example 19, an aqueous coating material having the composition shown in Table 3 below was produced. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0151]
In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The results are shown in Table 4 below.
[0152]
Comparative Example 8: Method for introducing silicon component (b)
  Reference example 2By the same method, an aqueous coating material having the composition shown in Table 3 below was produced. The solid content, viscosity, and pH of this aqueous coating material are shown in Table 3 below.
[0153]
  In addition, a coating material was prepared using this aqueous coating material, and tests for contamination resistance, weather resistance, and water resistance were conducted. The result is belowTable 4Shown in
[0154]
[Table 1]
Figure 0004522656
[0155]
[Table 2]
Figure 0004522656
[0156]
[Table 3]
Figure 0004522656
[0157]
The abbreviations in Table 1, Table 2, and Table 3 indicate the following compounds.
Dimethyl cyclic: cyclic dimethylsiloxane oligomer 3-7 mer mixture FM0725: silicone macromonomer, molecular weight 10,000 (trade name, manufactured by Chisso Corporation)
(MAA)2Mg: Magnesium dimethacrylate
(MAA)2Ca: calcium dimethacrylate
(MAA)2Cu: Copper dimethacrylate
(MAA)2Zn: zinc dimethacrylate
(AA)2Zn: Zinc diacrylate
t-BMA: Tertiary butyl methacrylate
CHMA: cyclohexyl methacrylate
DAAm: diacetone acrylamide
2-HEMA: 2-hydroxyethyl methacrylate
BLEMMER 70PEP350B: Hydroxy (polyethylene glycol-polypropylene glycol) monomethacrylate (trade name, manufactured by NOF Corporation)
RMA-450M: Methoxy (polyethylene glycol) monomethacrylate (trade name, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.)
GMA: Glycidyl methacrylate
N-BMAAm: N-butoxymethyl (meth) acrylamide
ADK STAB LA-82: 1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl methacrylate (trade name, manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.)
RUVA-93: 2- (2'-hydroxy-5'-methacryloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole (trade name, manufactured by Otsuka Chemical Co., Ltd.)
MAA: Methacrylic acid
MMA: Methyl methacrylate
n-BMA: normal butyl methacrylate
2-EHA: 2-ethylhexyl acrylate
n-BA: Normal butyl acrylate
St: Styrene
ADH: Adipic acid dihydrazide
VDH: 1,3-bis (hydrazinocarboethyl) -5-isopropylhydantoin (trade name Amicure VDH, manufactured by Ajinomoto Fine Techno Co., Ltd.)
ADEKA rear soap SE-10N: reactive anionic surfactant (trade name, manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.)
LATEMUL S-180A: reactive anionic surfactant (trade name, manufactured by Kao Corporation)
[0158]
[Table 4]
Figure 0004522656
[0159]
As is apparent from Table 4, the water-based low-contamination coating materials of the examples are excellent in stain resistance, particularly rain-stain stain resistance, and have both weather resistance and water resistance. On the other hand, as shown in Table 4, the water-based coating material of the comparative example is inferior to the water-based low-pollution coating material of the examples.
[0160]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the aqueous vinyl resin dispersion that is the main component of the aqueous coating material contains a silicon component, and includes a metal-containing radical polymerizable monomer as a copolymerization component. An aqueous coating material having excellent stain resistance, weather resistance, and water resistance can be provided. Furthermore, by using a specific radical polymerizable monomer as a copolymerization component, or by introducing a specific silicon component or a specific cross-linking system, further excellent stain resistance, weather resistance, and water resistance can be expressed. Can do.
[0161]
The water-based low-contamination coating material of the present invention is extremely useful industrially. Specifically, for example, metal, glass, porcelain tile, concrete, asphalt, slate, wood, ALC, siding board, waterproof rubber material, extrusion It can be used for surface finishing of various materials such as molded plates and plastics, and is extremely useful as a water-based coating material used mainly for protecting buildings such as buildings and civil engineering structures.

Claims (9)

シリコン含有水性ビニル系樹脂を水に分散した分散液であって、該シリコン含有水性ビニル系樹脂が、下記一般式(I)で表される金属含有ラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体組成物を水性媒体中で重合してなり、かつ、オルガノシロキサンを繰り返し単位とする重合体ブロック(X)、下記一般式(I)で表される金属含有ラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体組成物を重合してなる重合体ブロック(Y)、および、重合体ブロック(X)と重合体ブロック(Y)に共重合したケイ素含有グラフト交叉剤(Z)から構成されるグラフトブロック共重合体である水性低汚染被覆材。
Figure 0004522656
(式中、R 1 は水素原子またはメチル基、MはMg、Ca、Fe、Cu、ZnまたはZrの2価の金属イオン、R 2 は有機酸残基を示す。)
A dispersion in which a silicon-containing aqueous vinyl resin is dispersed in water, wherein the silicon-containing aqueous vinyl resin contains a metal-containing radical polymerizable monomer represented by the following general formula (I): A polymer block (X) obtained by polymerizing a monomer composition in an aqueous medium and having an organosiloxane as a repeating unit, and a metal-containing radical polymerizable monomer represented by the following general formula (I) It is composed of a polymer block (Y) obtained by polymerizing a radical polymerizable monomer composition, and a silicon-containing graft crossing agent (Z) copolymerized with the polymer block (X) and the polymer block (Y). An aqueous low-contamination coating material that is a graft block copolymer.
Figure 0004522656
(In the formula, R 1 represents a hydrogen atom or a methyl group, M represents a divalent metal ion of Mg, Ca, Fe, Cu, Zn, or Zr, and R 2 represents an organic acid residue.)
前記金属含有ラジカル重合性単量体が、前記ラジカル重合性単量体組成物(含むグラフト用樹脂分)100質量部中、0.01〜20質量部である請求項1に記載の水性低汚染被覆材。 The metal-containing radical-polymerizable monomer, the radically polymerizable monomer composition in 100 parts by weight (graft resin component containing), aqueous low contamination of claim 1 wherein 0.01 to 20 parts by weight Coating material. 前記ラジカル重合性単量体組成物中の他のラジカル重合性単量体として、t−ブチルメタクリレートおよび/またはシクロヘキシルメタクリレートが含まれる請求項1または2に記載の水性低汚染被覆材。 The radical polymerizable Other radical-polymerizable monomer of monomer composition, the aqueous low-pollution coating material according to claim 1 or 2 include t- butyl methacrylate and / or cyclohexyl methacrylate. 前記シリコン含有水性ビニル系樹脂がカルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体をさらに共重合してなるものであり、かつ、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する有機ヒドラジン化合物が配合されてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の水性低汚染被覆材。 The silicon-containing aqueous vinyl resin is one obtained by further copolymerizing a carbonyl group and / or an aldehyde group-containing ethylenic unsaturated monomer mer and organic hydrazine compounds having at least two hydrazino groups in the molecule The water-based low-contamination coating material according to any one of claims 1 to 3, comprising: 前記有機ヒドラジン化合物が、さらにヒダントイン骨格を有するものである請求項4に記載の水性低汚染被覆材。The aqueous low-pollution coating material according to claim 4, wherein the organic hydrazine compound further has a hydantoin skeleton. 前記ラジカル重合性単量体組成物が、さらにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含むものである請求項1〜5何れか1項に記載の水性低汚染被覆材。The aqueous low-pollution coating material according to any one of claims 1 to 5 , wherein the radical polymerizable monomer composition further contains a hydroxyalkyl (meth) acrylate. 前記ラジカル重合性単量体組成物が、さらにポリオキシアルキレン基含有(メタ)アクリレートを含むものである請求項1〜6の何れか1項に記載の水性低汚染被覆材。The aqueous low-pollution coating material according to any one of claims 1 to 6, wherein the radical polymerizable monomer composition further contains a polyoxyalkylene group-containing (meth) acrylate. 前記ラジカル重合性単量体組成物が、さらに自己架橋性官能基含有エチレン性不飽和単量体を含むものである請求項1〜7の何れか1項に記載の水性低汚染被覆材。The aqueous low-pollution coating material according to any one of claims 1 to 7, wherein the radical polymerizable monomer composition further contains a self-crosslinkable functional group-containing ethylenically unsaturated monomer. 前記ラジカル重合性単量体組成物が、さらに耐紫外線性を有するエチレン性不飽和単量体を含むものである請求項1〜8の何れか1項に記載の水性低汚染被覆材。The aqueous low-pollution coating material according to any one of claims 1 to 8, wherein the radical polymerizable monomer composition further contains an ethylenically unsaturated monomer having ultraviolet resistance.
JP2003011138A 2003-01-20 2003-01-20 Water-based low-contamination coating material Expired - Lifetime JP4522656B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003011138A JP4522656B2 (en) 2003-01-20 2003-01-20 Water-based low-contamination coating material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003011138A JP4522656B2 (en) 2003-01-20 2003-01-20 Water-based low-contamination coating material

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004224824A JP2004224824A (en) 2004-08-12
JP4522656B2 true JP4522656B2 (en) 2010-08-11

Family

ID=32900128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003011138A Expired - Lifetime JP4522656B2 (en) 2003-01-20 2003-01-20 Water-based low-contamination coating material

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4522656B2 (en)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5207264B2 (en) * 2005-07-21 2013-06-12 三菱レイヨン株式会社 Water-based antifouling paint composition and method for producing the same
JP2007153930A (en) * 2005-11-30 2007-06-21 Sk Kaken Co Ltd Water-based coating composition
JP4859099B2 (en) * 2005-12-21 2012-01-18 エスケー化研株式会社 Painting method
JP5089049B2 (en) * 2006-01-18 2012-12-05 三菱レイヨン株式会社 Water-based antifouling paint composition
WO2018100805A1 (en) * 2016-12-01 2018-06-07 Dic株式会社 Resin-coated metal pigment
JP7241479B2 (en) * 2018-06-28 2023-03-17 小林製薬株式会社 Coating agent for toilet bowl

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000109729A (en) * 1998-10-06 2000-04-18 Kansai Paint Co Ltd Aqueous antifogging coating material
JP2000273385A (en) * 1999-03-23 2000-10-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd Antifouling coating composition
JP2001200129A (en) * 2000-01-18 2001-07-24 Jsr Corp Composite particle, dispersion system containing the same, method for producing the dispersion system, and coating material
JP2001240620A (en) * 2000-02-25 2001-09-04 Sanwha Paint Kogyo Kk Raw material composition for high solid acrylic resin composition, high solid acrylic resin composition, coating material including high solid acrylic resin composition and method for producing high solid acrylic resin composition
JP2002338632A (en) * 2001-05-22 2002-11-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd Metal-containing copolymer and coating material

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3642846B2 (en) * 1995-11-17 2005-04-27 三菱レイヨン株式会社 Resin composition for paint
JPH10298489A (en) * 1997-04-28 1998-11-10 Nippon Paint Co Ltd Water-based coating composition and agent for hydrophilizing surface of film of water-based coating composition

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000109729A (en) * 1998-10-06 2000-04-18 Kansai Paint Co Ltd Aqueous antifogging coating material
JP2000273385A (en) * 1999-03-23 2000-10-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd Antifouling coating composition
JP2001200129A (en) * 2000-01-18 2001-07-24 Jsr Corp Composite particle, dispersion system containing the same, method for producing the dispersion system, and coating material
JP2001240620A (en) * 2000-02-25 2001-09-04 Sanwha Paint Kogyo Kk Raw material composition for high solid acrylic resin composition, high solid acrylic resin composition, coating material including high solid acrylic resin composition and method for producing high solid acrylic resin composition
JP2002338632A (en) * 2001-05-22 2002-11-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd Metal-containing copolymer and coating material

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004224824A (en) 2004-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4673224B2 (en) Aqueous coating material, coating film using the same, and coated article with coating film formed thereon
JP5817117B2 (en) Water-based coating materials and painted products
JPWO2008102816A1 (en) Water-based resin composition for paint
JP2008056751A (en) Aqueous resin dispersion
JP4480932B2 (en) Water-based low-contamination coating material
JP5269471B2 (en) Water-based coating materials and painted products
JP5324885B2 (en) Resin dispersion for aqueous coating material, method for producing the same, and aqueous coating material
JP5379355B2 (en) Water-based coating material
JP2009108187A (en) Coating film, aqueous coating material, and its manufacturing method
JP4522659B2 (en) Water-based low-contamination coating material
JP2005029685A (en) Water-based coating material for protecting soft groundwork
JP4522656B2 (en) Water-based low-contamination coating material
JP4564236B2 (en) Water-based low-contamination coating material
JP2009144047A (en) Polymer emulsion and water-based coating material
JP2008189884A (en) Aqueous coating material and coated article
JP5840824B2 (en) Aqueous coating and painted
JP2007031648A (en) Coated film and coated product
JP2009167279A (en) Water-based curable coating agent
JP5089049B2 (en) Water-based antifouling paint composition
JP2016069385A (en) Aqueous coating material and coated article
JP2005247922A (en) Water-based coating material
JP5336816B2 (en) Aqueous coating material and method for producing emulsion
JP5828216B2 (en) Water-based coating material
JP3161595B2 (en) Non-staining paint composition
JP2010138256A (en) Method for producing emulsion, and aqueous coating material

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060120

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100526

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4522656

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term