JP4522106B2 - リニアモータ - Google Patents

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本発明は、リニアモータ及びシリンダ型リニアモータに関するものである。
特開2002−359962号公報(特許文献1)には、複数の永久磁石からなる永久磁石列を備えて往復運動する可動子と、コアと励磁巻線とを有する電機子を備える固定子とを具備しリニアモータが示されている。コアは永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯と、隣接する2つの極歯の間にスロットが形成されるように複数の極歯を相互に連結するヨークとを備えている。また、励磁巻線は複数の極歯を励磁する役割を果たしている。このリニアモータでは、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、巻線が配置されるスロット列の運動方向の全長寸法よりも長く、且つコアの運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成されるタイプとなっている。
特開2002−359962号(図6)
しかしながら、この種のリニアモータでは、脈動(コギング力)を含むトルク及び推力が発生する。このようなコギング力は、円滑な往復動を阻害し、振動や速度変動の原因となる。なお、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、コアの運動方向の全長寸法よりも長いリニアモータでは、複数の極歯の両端に位置する二つの端部側極歯の極歯面を、それぞれ隣接する他の極歯から離れるに従って極歯面と永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜させて、コギング力の低下を図っている。しかしながら、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、巻線が配置されるスロット列の運動方向の全長寸法よりもそれほど長くないリニアモータでは、このような傾斜だけではコギング力を小さくできない。
本目的は、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、巻線が配置されるスロット列の運動方向の全長寸法よりも長く、コアの運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成されたリニアモータ及びシリンダ型リニアモータにおいて、コギング力を小さくできるリニアモータ及びシリンダ型リニアモータを提供することにある。
本発明が改良の対象とするリニアモータは、固定子に対して可動子が往復運動をするように構成されている。そして、固定子及び可動子の一方は、可動子が往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された1以上の永久磁石列を有している。また、固定子及び可動子の他方は、永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯及び隣接する2つの極歯の間にスロットが形成されるように複数の極歯を相互に連結するヨークを備えたコアと、コアに対して設けられて複数の極歯を励磁する励磁巻線とを有する電機子を備えている。そして、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、励磁巻線が配置されるスロットの列の運動方向の全長寸法よりも長く、且つコアの運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成され、複数の極歯のうち運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯の極歯面の形状が、コギング力の発生を低減するように定められている。本発明では、二つの端部側極歯の極歯面は、それぞれ永久磁石列と対向している状態において、隣接する他の極歯から離れるに従って極歯面と永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部と、第1の傾斜面部から離れるに従って極歯面と永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部とを含んでいる。本発明のように二つの端部側極歯の極歯面を形成すれば、可動子が往復動する際に、両端に位置する二つの端部側極歯においてそれぞれ生じるコギング力を最適に打ち消すことができる。
本発明は、永久磁石列側を可動子とし電機子側を固定子としてもよいし、永久磁石列側を固定子とし電機子側を可動子としてもよいが、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、コアの運動方向の全長寸法よりも短かいので、永久磁石列側を可動子とし、電機子側を固定子とすると、可動子の重量を小さくできる。
第1の傾斜面部と第2の傾斜面部とは連続して形成してもよいし、第1の傾斜面部と第2の傾斜面部との間に1以上の面等を形成してもよい。第1の傾斜面部と第2の傾斜面部とを連続して形成する場合は、第1の傾斜面部と第2の傾斜面部との間の境界部が位置する境界位置と境界部から見た第1の傾斜面の終点位置との間の長さ寸法が、境界位置と境界部から見た第2の傾斜面の終点位置との間の長さ寸法よりも長くするのが好ましい。このようにすれば、両端に発生するコギングがバランスよく相殺され、全体のコギング力を小さくできる利点がある。
第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部は、それぞれ平坦面でもよいし、湾曲面でもよい。第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部が永久磁石列が位置する側に向かって凸部となるようにそれぞれ湾曲していれば、永久磁石列や電機子の寸法誤差に起因するコギング力のバランスを抑制できる利点がある。
第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部が永久磁石列が位置する側に向かって凹部となるようにそれぞれ湾曲していれば、極歯面寸法を決定する要素が少なくなり、磁極面の設計が容易になる。
二つの端部側極歯の極歯面は、可動子が運動方向の両端に定まる停止位置にあるときに、永久磁石列の端部を越えて運動方向の外側に延び出る延長面部を有しているのが好ましい。このように、延長面部を有していると、可動子が運動方向の両端に定まる停止位置のコギング力を小さくできる利点がある。この場合、延長面部の運動方向の長さ寸法δは、永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係がδ/τp≧0.05となるように定めるのが好ましい。このようにすると、全可動範囲内でコギング力を小さくすることができる。
延長面部は、第2の傾斜面部をそのまま延長させて構成してもよいし、永久磁石列とほぼ平行になるように形成してもよい。第2の傾斜面部をそのまま延長させて構成すれば、コアを簡単に形成できる利点がある。永久磁石列とほぼ平行になるように形成すれば、可動子が運動方向の両端に定まる停止位置近傍のコギング力を小さくできる利点や、永久磁石列や電機子の寸法誤差に起因するコギング力のバランスを抑制できる利点がある。
第1の傾斜面部の終点位置と第2の傾斜面部の終点位置とを結ぶ仮想水平線と該仮想水平線と直交し境界位置を通る仮想垂直線とを想定して、仮想水平線と仮想垂直線との交点と前記境界位置との間の距離をhとした場合に、永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpと距離hとの関係がh/τp=0.1〜0.4となるように前記第1及び第2の傾斜面部が形成さるのが好ましい。このようにすると、コギング力を最適に小さくすることができる。
二つの端部側極歯の一方の極歯面の境界部と他方の極歯面の境界部との間の距離寸法LKと、永久磁石列の運動方向の全長寸法LMと永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係は、(LK−LM)/τp=0.25〜1.25とするのが好ましい。このようにすると、コギング力を最適に小さくすることができる。
コアは、運動方向と直交する方向に複数枚の鋼板を積層して構成するのが好ましい。このようにすれば、コアの製造コストを低くすることができる。
本発明の改良の対象とするシリンダ型リニアモータは、可動子と固定子とを具備している。可動子は、軸線方向に往復動する直動軸、直動軸に固定された磁石取付部及び磁石取付部に固定され直動軸の軸線方向に並ぶ複数の永久磁石からなる4つの永久磁石列を有し
ている。固定子は、4つの永久磁石列のうち対応する1つの永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯及び隣接する2つの極歯の間にスロットが形成されるように複数の極歯を相互に連結するヨークを備えた4つのコアと、4つのコアに対して装着されて複数の極歯を励磁する励磁巻線と有する電機子を備えている。そして、永久磁石列の運動方向の全長寸法が、励磁巻線が配置されるスロットの列の運動方向の全長寸法よりも長く、且つコアの運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成され、コアに含まれる複数の極歯のうち運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯の極歯面の形状が、コギング力の発生を低減するように定められている。本発明では、二つの端部側極歯の極歯面は、それぞれ永久磁石列と対向している状態において、運動方向に隣接する他の極歯から離れるに従って極歯面と永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部と、第1の傾斜面部から離れるに従って極歯面と永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部とを含んでいる。このようなシリンダ型リニアモータに本発明を適用すると、コギング力を小さくできるのに加えて、一つの巻線を4面にまたがるように巻き回すことで、コイルエンドを少なくでき、低発熱のシリンダ型リニアモータを得ることができる。
本発明によれば、可動子が往復動する際に、両端に位置する二つの端部側極歯においてそれぞれ生じるコギング力を打ち消すことができる。そのため、コギング力を小さくすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明のシリンダ型リニアモータの可動子及び固定子の実施の形態の一例の概略斜視図であり、図2は、図1をII-II線で切断した概略断面図である。両図に示すように、本例のシリンダ型リニアモータは可動子1と固定子3とから構成されている。可動子1は直動軸5に磁石取付部7が固定された構造体に永久磁石列9,11,13,15が取付けられて構成されている。直動軸5は磁性材料である鉄により形成されており、往復運動可能に図示しない一対のリニア軸受に支持されている。直動軸5に固定されている磁石取付部7は、直動軸5の軸線方向に沿って延びる四角柱形状を有しており、その4つの側面(直動軸を囲む4つの辺)7a,7b,7c,7dの上には永久磁石列9,11,13,15がそれぞれ取付けられている。永久磁石列9〜15は平板状の9枚の永久磁石(図2においては9a)が軸線方向に並んでそれぞれ構成されている。図1に示すように、4つの永久磁石列9〜15の平板状の永久磁石は、周方向に隣接している他の平板状の永久磁石列9〜15と接触して取付けられている。4つの平板状の永久磁石列9〜15の周方向の長さは、磁石取付部7の周方向の長さよりも平板状の永久磁石列9〜15の厚み分だけ長くなっている。したがって磁石取付部7の側面7a,7b,7c,7dの端部からは平板状の永久磁石列9〜15の厚みに相当する突出部9a,11a,13a,15aが突出しており、この突出部9a,11a,13a,15aが他の平板状の永久磁石列11,13,15,9の端面11b,13b,15b,9bとそれぞれ接触している。
固定子3は、4つのコア17…と6つの環状の励磁巻線19A〜19Fとを有する電機子から構成されている。4つのコア17…は可動子1の周囲に配置されており、図2に示すように、7つの極歯23A〜23Gと該7つの極歯23A〜23Gを相互に連結するヨーク21とを備えている。7つの極歯23A〜23Gは、永久磁石列1〜9のうち対応する1つの永久磁石列(図2に示す例では永久磁石列9)と対向する極歯面23aを端部に有している。また、4つのコア17…は、図1に示すように、極歯面23aが可動子1の永久磁石列9〜15とそれぞれ対向するように周方向に等しい間隔(この例では90°間隔)をあけて配置されている。そして、隣接する2つのコア17の間には、両コア17を磁気的に連結する磁性連結体25が配置されている。磁性連結体25の2つの面には、隣接する2つのコア17にネジ部材29によりネジ止めして固定するための貫通孔31,33が軸線方向に並んで形成されている。このネジ部材29によって磁性連結体25は隣接するコア17間にしっかり固定される。
4つのコア17…は、可動子1の往復運動する運動方向と直交する方向に複数枚のケイ素鋼板が積層されてそれぞれ構成されている。図2に示すように、各コア17の隣接する2つの極歯23間に形成される6個のスロット26には、巻線導体を環状に巻回してなる環状の励磁巻線19A〜19Fの一部がそれぞれ嵌合されている。本例では、スロット26は、励磁巻線19A〜19Fが嵌合されやすいように、軸線方向の対向面26a,26aが平行に延びている。
コア17の7つの極歯23A〜23Gのうち可動子1の運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯23A,23Gの極歯面23aは、永久磁石列9〜15と対向している状態において、運動方向にそれぞれ隣接する他の極歯23B,23Fから離れるに従って極歯面23aと永久磁石列9との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部23bと、第1の傾斜面部23bと連続して形成され、第1の傾斜面部23bから離れるに従って極歯面23aと永久磁石列9〜15との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部23dとを含んでいる。これにより、極歯23A,23Gの永久磁石列9側の部分には、凹部27がそれぞれ形成されることになる。
永久磁石列9〜15のそれぞれの運動方向の全長寸法LMは、励磁巻線19A〜19Fが配置されるスロット26の列の運動方向の全長寸法よりも長く、且つコア17の運動方向の全長寸法LEより、ほぼ端部側極歯(23Aまたは23G)分だけ短かくなっている。また、第1の傾斜面部23bと第2の傾斜面部23dとの間の境界部23cが位置する境界位置と境界部23cから見た第1の傾斜面23bの終点位置との間の長さ寸法L1が、境界位置と境界部23cから見た第2の傾斜面の終点位置との間の長さ寸法L2よりも長くなっている。更に、二つの端部側極歯23A,23Gの極歯面23aは、可動子1が運動方向の両端に定まる停止位置にあるときに、永久磁石列9〜15の端部を越えて運動方向の外側に延び出る延長面部17aを有している。延長面部17aは、永久磁石列9〜15とほぼ平行になるように形成されている。これにより、コア17の運動方向の全長寸法LEと永久磁石列9〜15の運動方向の全長寸法LMと可動子1のストロークの長さSと延長面部17aの運動方向の長さ寸法δとの関係は、LE=LM+S+2δとなる。
また、本例のシリンダ型リニアモータでは、延長面部17aの運動方向の長さ寸法δは、永久磁石列9〜15の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係がδ/τp≧0.05となるように定められている。また、第1の傾斜面部23bの終点位置と第2の傾斜面部23dの終点位置とを結ぶ仮想水平線LHと該仮想水平線LHと直交し境界位置を通る仮想垂直線LPとを想定して、仮想水平線LHと仮想垂直線LPとの交点と境界位置との間の距離(凹部27の深さ寸法)をhとした場合に、永久磁石列9〜15の永久磁石を配置するためのピッチτpと凹部27の深さ寸法hとの関係がh/τp=0.1〜0.4となるように第1及び第2の傾斜面部23b,23dは形成されている。更に第1及び第2の傾斜面部23b,23dは、二つの端部側極歯23A,23Gの一方の極歯面23aの境界部23cと他方の極歯面23aの境界部23cとの間の距離寸法(境界部距離寸法)LKと、永久磁石列9〜15の運動方向の全長寸法LMと、永久磁石列9〜15の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係が(LK−LM)/τp=0.25〜1.25となるように形成されている。
本例では、永久磁石列9〜15のそれぞれの運動方向の全長寸法LMは、144mmであり、コア17の運動方向の全長寸法は、180mmであり、ストロークの長さSは、32mmであり、延長面部17aの運動方向の長さ寸法δは、2mmであった。
また、永久磁石列9〜15の永久磁石を配置するためのピッチτpは、16mmであり、凹部27の深さ寸法hは、3.5mmであり、極歯間のピッチは、18.7mmであり、境界部距離寸法LKは、152mmであった。
次に本例のシリンダ型リニアモータにおいて、寸法を種々に変えたものを作り、試験を行った。まず、ストロークの長さSが32mm、24mm、16mmの3種類のシリンダ型リニアモータXS1,XS2,XS3において、第1及び第2の傾斜面部23b,23dを形成したもの(実施例)と、第1及び第2の傾斜面部23b,23dを形成せず、二つの端部側極歯の極歯面が平坦なもの(比較例)とを作り、第1及び第2の傾斜面部23b,23dを形成しないシリンダ型リニアモータのコギング力をそれぞれ100とした場合の第1及び第2の傾斜面部23b,23dを形成した各シリンダ型リニアモータのコギング力を測定した。表1はその測定結果を示している。
Figure 0004522106
表1より、いずれのストロークの長さSにおいても、第1及び第2の傾斜面部23b,23dを形成することにより、コギング力を大きく低下できるのが分かる。
次に、延長面部17aの運動方向の長さ寸法δを永久磁石を配置するためのピッチτpで割った値(δ/τp)を種々に変え、その他は本例と同様のシリンダ型リニアモータを作り、各シリンダ型リニアモータのコギング力を測定した。本試験では、τpの値を一定にし、δの値を変えてδ/τpの値を種々に変化させた。図3はその測定結果を示している。図3よりδ/τp≧0.05とするとコギング力が低下するのが分かる。
次に、凹部27の深さ寸法hを永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpで割った値(h/τp)を種々に変え、その他は本例と同様のシリンダ型リニアモータを作り、各シリンダ型リニアモータのコギング力を測定した。本試験では、ピッチτpの値を一定にし、深さ寸法hの値を変えて(h/τp)の値を種々に変えた。図4はその測定結果を示している。図4よりh/τp=0.1〜0.4とするとコギング力が低下するのが分かる。
次に、前述のストロークの長さSが異なる3種類のシリンダ型リニアモータXS1,XS2,XS3のそれぞれにおいて、境界部距離寸法LKと永久磁石列9〜15の運動方向の全長寸法LMと永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係が(LK−LM)/τpとなる値を種々に変え、その他は本例と同様のシリンダ型リニアモータを作り、各シリンダ型リニアモータのコギング力を測定した。本試験では、全長寸法LM及びピッチτpの値を一定にし、境界部距離寸法LKの値を変えて(LK−LM)/τpの値を種々に変えた。図5はその測定結果を示している。図5より、いずれのストロークの長さSにおいても、(LK−LM)/τp=0.25〜1.25とするとコギング力が低下するのが分かる。
第1及び第2の傾斜面部及び延長面部は、種々の形状に形成することができる。例えば、図6に示すように、第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部123b,123dを永久磁石列109が位置する側に向かって凸となるようにそれぞれ湾曲させることができる。このようにすれば、永久磁石列9〜15や電機子の寸法誤差に起因するコギング力のバランスを抑制できる利点がある。
また、図7に示すように、第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部223b,223dは、永久磁石列209が位置する側に向かって凹部となるようにそれぞれ湾曲させることができる。このようにすれば、極歯面寸法を決定する要素が少なくなり、磁極面の設計が容易になる。また、第1の傾斜面部と第2の傾斜面部は、連続して形成されていなくてもよく、例えば、図8に示すように、第1の傾斜面部323bと第2の傾斜面部323dとの間に永久磁石列209と平行に延びる1以上の面323e等を設けても構わない。
また、上記例では、延長面部は、永久磁石列とほぼ平行になるように形成したが、延長面部は第2の傾斜面部をそのまま延長して構成しても構わない。
本発明のシリンダ型リニアモータの可動子及び固定子の実施の形態の一例の概略斜視図である。 図1をII-II線で切断した概略断面図である。 延長面部の運動方向の長さ寸法δを永久磁石を配置するためのピッチτpで割った値(δ/τp)とシリンダ型リニアモータのコギング力との関係を示す図である。 凹部の深さ寸法hを永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpで割った値(h/τp)とシリンダ型リニアモータのコギング力との関係を示す図である。 境界部距離寸法LKと永久磁石列の運動方向の全長寸法LMと永久磁石列の永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係が(LK−LM)/τpとなる値とシリンダ型リニアモータのコギング力との関係を示す図である。 本発明の他の実施の形態のシリンダ型リニアモータの部分拡大図である。 本発明の他の実施の形態のシリンダ型リニアモータの部分拡大図である。 本発明の他の実施の形態のシリンダ型リニアモータの部分拡大図である。
符号の説明
1 可動子
3 固定子
9,11,13,15 永久磁石列
17 コア
19A〜19F 励磁巻線
21 ヨーク
23A〜23G 極歯
26 スロット
23b 第1の傾斜面部
23c 境界部
23d 第2の傾斜面部

Claims (13)

  1. 固定子に対して可動子が往復運動をするように構成され、
    前記固定子及び可動子の一方は、前記可動子が前記往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された1以上の永久磁石列を有し、
    前記固定子及び可動子の他方は、前記永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯及び隣接する2つの前記極歯の間にスロットが形成されるように前記複数の極歯を相互に連結するヨークを備えたコアと、前記コアに対して設けられて前記複数の極歯を励磁する励磁巻線とを有する電機子を備え、
    前記永久磁石列の前記運動方向の全長寸法が、前記励磁巻線が配置される前記スロットの列の前記運動方向の全長寸法よりも長く、且つ前記コアの前記運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成され、
    前記複数の極歯のうち前記運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯の前記極歯面の形状が、コギング力の発生を低減するように定められているリニアモータであって、
    前記二つの端部側極歯の前記極歯面は、それぞれ前記永久磁石列と対向している状態において、隣接する他の前記極歯から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部と、前記第1の傾斜面部から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部とを含んでいることを特徴とするリニアモータ。
  2. 固定子に対して可動子が往復運動をするように構成され、
    前記可動子は、該可動子が前記往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された複数の永久磁石列を有し、
    前記固定子は、前記複数の永久磁石列のうち対応する1つの前記永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯及び隣接する2つの前記極歯の間にスロットが形成されるように前記複数の極歯を相互に連結するヨークを備えた複数のコアと、前記複数のコアに対して装着されて前記複数の極歯を励磁する励磁巻線と有する電機子を備え、
    前記永久磁石列の前記運動方向の全長寸法が、前記励磁巻線が配置される前記スロットの列の前記運動方向の全長寸法よりも長く、且つ前記コアの前記運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成され、
    前記コアに含まれる前記複数の極歯のうち前記運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯の前記極歯面の形状が、コギング力の発生を低減するように定められているリニアモータであって、
    前記二つの端部側極歯の前記極歯面は、それぞれ前記永久磁石列と対向している状態において、前記運動方向に隣接する他の前記極歯から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部と、前記第1の傾斜面部から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部とを含んでいることを特徴とするシリンダ型のリニアモータ。
  3. 前記第1の傾斜面部と前記第2の傾斜面部とが連続して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータ。
  4. 前記第1の傾斜面部と前記第2の傾斜面部との間の境界部が位置する境界位置と前記境界部から見た前記第1の傾斜面の終点位置との間の長さ寸法が、前記境界位置と前記境界部から見た第2の傾斜面の終点位置との間の長さ寸法よりも長いことを特徴とする請求項3に記載のリニアモータ。
  5. 前記第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部は、前記永久磁石列が位置する側に向かって凸部となるようにそれぞれ湾曲している請求項1または2に記載のリニアモータ。
  6. 前記第1の傾斜面部及び第2の傾斜面部は、前記永久磁石列が位置する側に向かって凹部となるようにそれぞれ湾曲している請求項1または2に記載のリニアモータ。
  7. 前記二つの端部側極歯の前記極歯面は、前記可動子が前記運動方向の両端に定まる停止位置にあるときに、前記永久磁石列の端部を越えて前記運動方向の外側に延び出る延長面部を有しており、
    前記延長面部の前記運動方向の長さ寸法δは、前記永久磁石列の前記永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係がδ/τp≧0.05となるように定められていることを特徴とする請求項3に記載のリニアモータ。
  8. 前記延長面部は、前記第2の傾斜面部がそのまま延長されて構成されている請求項7に記載のリニアモータ。
  9. 前記延長面部は、前記永久磁石列とほぼ平行になるように形成されている請求項7に記載のリニアモータ。
  10. 前記第1の傾斜面部の前記終点位置と前記第2の傾斜面部の前記終点位置とを結ぶ仮想水平線と該仮想水平線と直交し前記境界位置を通る仮想垂直線とを想定して、前記仮想水平線と前記仮想垂直線との交点と前記境界位置との間の距離をhとした場合に、前記永久磁石列の前記永久磁石を配置するためのピッチτpと前記距離hとの関係がh/τp=0.1〜0.4となるように前記第1及び第2の傾斜面部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のリニアモータ。
  11. 前記二つの端部側極歯の一方の前記極歯面の前記境界部と他方の前記極歯面の前記境界部との間の距離寸法LKと、前記永久磁石列の前記運動方向の全長寸法LMと、前記永久磁石列の前記永久磁石を配置するためのピッチτpとの関係が(LK−LM)/τp=0.25〜1.25となるように前記第1及び第2の傾斜面部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のリニアモータ。
  12. 前記コアは、前記運動方向と直交する方向に複数枚の鋼板が積層されて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータ。
  13. 軸線方向に往復動する直動軸、前記直動軸に固定された磁石取付部及び前記磁石取付部に固定され前記直動軸の軸線方向に並ぶ複数の永久磁石からなる4つの永久磁石列を有する可動子と、
    前記4つの永久磁石列のうち対応する1つの前記永久磁石列と対向する極歯面を端部に有する複数の極歯及び隣接する2つの前記極歯の間にスロットが形成されるように前記複数の極歯を相互に連結するヨークを備えた4つのコアと、前記4つのコアに対して装着されて前記複数の極歯を励磁する励磁巻線と有する電機子を備えた固定子とを具備し、
    前記永久磁石列の前記運動方向の全長寸法が、前記励磁巻線が配置される前記スロットの列の運動方向の全長寸法よりも長く、且つ前記コアの前記運動方向の全長寸法よりも短くなるように構成され、
    前記コアに含まれる前記複数の極歯のうち前記運動方向の両端に位置する二つの端部側極歯の前記極歯面の形状が、コギング力の発生を低減するように定められているシリンダ型リニアモータにおいて、
    前記二つの端部側極歯の前記極歯面は、それぞれ前記永久磁石列と対向している状態において、前記運動方向に隣接する他の前記極歯から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に大きくなるように傾斜する第1の傾斜面部と、前記第1の傾斜面部から離れるに従って前記極歯面と前記永久磁石列との間の間隙寸法が徐々に小さくなるように傾斜する第2の傾斜面部とを含んでいることを特徴とするシリンダ型リニアモータ。
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