JP4521669B2 - 映像編集支援システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はパソコン端末及びインターネットを利用した遠隔地からの映像情報検索に係わり、特に膨大な量の撮影済み映像の中から要求に合った映像を簡単に探し出す事が出来る映像編集支援システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ビデオ等映像撮影者は映像編集に必要なカットを探し出すために、一般的にカット割表というものを作成し利用している。映像編集者はカット割表の情報から、そこに記してあるテープ番号とタイムコードをたよりに撮影済み映像の中から必要な映像を探すことになるが、カット割表だけでは内容の判断が難しく、撮影済みテープを巻き戻し映像内容を確認するという作業を何度もくり返すため長時間を要する。
【０００３】
カット割表をコンピュータに登録しデータ化している場合でも、撮影済みテープを巻き戻し映像内容を確認するという作業を何度もくり返すことは省略できず多くの時間を必要とすることには変わりない。つまり、映像編集者は映像の動きやイメージを見ずに、編集映像を決定する事は出来ないのである。また、この作業をするためには映像が保管されている場所まで行かなければならない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
映像はテレビの記録番組ブームも手伝って年々増加の一途をたどる。片側では自然破壊などで二度と撮れないシーンも多い。番組編集や告知映像を作成する場合に過去の撮影映像から再編集したくても、従来の方法では時間が掛り過ぎる。貴重な映像も再利用に手間が掛り過ぎるため埋もれてしまうものが多い。また、映像を探すためには保管場所まで行かなければならずその手間が省ける方法が望まれている。
一方撮影者や映像管理者も、撮影済み映像の整理をカット割表等で行っていても、映像内容は文字情報だけでは表現しきれないため、映像カット内容を簡単に見る事ができ、情報の更新が手軽にできるシステムは有効である。
【０００５】
すでに撮影した多くの映像を貸出す映像レンタルビジネスも存在する。そこに行けば欲しいイメージの映像選び、編集用映像をダビングして借りることが出来るわけであるが、ここでも記録されたテープからその映像を取り出すまでの待ち時間がある。１回でぴたりとイメージ通りの映像に巡り合える訳ではないから、テープを巻き戻し映像を見る作業は多くの時間がかかる。また、映像を探す者はそこまで行かなくてはならないため、その移動時間もかかることになる。貸出す側も手間や待ち時間を貸出し価格に繁栄させるから料金も高くなる。
【０００６】
パソコンの普及により、プロに限らず一般の人たちにも簡単にビデオ映像の編集が出来るようになった。インターネットでも静止画からビデオ映像に人気が高まりつつある。プロばかりでなく一般コンシューママーケットでもビデオ映像が簡単に検索出来、ほしい映像が流通できるようになれば、マーケットの活性化にもつながる。
【０００７】
そこで、本発明は映像の編集支援を行うことにより、映像利用者、映像撮影者、映像レンタル業者が多くの無駄な時間を減らし、映像の再利用も活性化できる映像編集支援システムを提供する事を目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は、上記目的を達成するために案出された映像編集支援システムであり、タイムコード情報や撮影情報の記憶手段と、撮影カットごとにファイルにしたカット映像記憶手段と、
タイムコード情報及び撮影情報を構成する複数の撮影情報項目の中から検索したい条件を指定するための条件指定手段と、前記検索手段が取り出した撮影情報ならびにカット映像のサムネイル画像を所定フォーマットで表示する情報表示手段によりスタンドアローンあるいはネットワークを利用した遠隔処理表示による簡便な映像カット検索及び表示手段と撮影情報の入力手段を備え、前記表示情報のタイムコードを指定すると、その映像データをダビング用テープに出力する出力手段とを備えることを特徴とするものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係わる映像編集支援システムについて説明する。
【００１１】
本実施の形態における映像編集支援システムは、映像編集者、撮影者あるいは映像貸出し者に設置され、図１に示すようにカット映像記憶部１−２と、撮影情報記憶部１−３と、表示部１−４と、操作部１−６と、ダビング出力部１−５と外部通信部１−７と、必要に応じてＷｅｂサーバ１−８とこれらの各部を接続するバス１−９からなるものである。
【００１２】
ここで各部について順に説明する。カット映像記憶部１−２は、ハードディスク等の記憶装置からなるものであり撮影カット単位の映像が圧縮されたファイル形式で記憶されそれぞれのファイルには固有番号がふられている。
カット映像は映像の動きや内容を確認するためのプレビュー映像であるから、画質よりも扱いやすさを重視したい。従って画像サイズをフル画面にする必要はなく送信に負担のない小サイズがよい。画面サイズと圧縮形式は送信速度と画質の関係から判断して扱いやすいサイズとファイル形式を選択すればよく、音声情報も持つ事が出来る。
【００１３】
撮影情報記憶部は、撮影情報に関する各種情報を記憶しているものであり、検索のキーワードとしても利用する部分である。前記カット映像記憶部に記憶された各ファイルの固有番号と一致する番号を撮影情報の一つとして記憶する。オリジナルデータ映像に対しても固有番号を設定し、前記カット映像記憶部１−２に記憶されたカット映像のタイムコードとともに同一データベースとして記憶蓄積される。その他具体的な撮影情報項目の例としては、撮影地、撮影者名、被写体名、撮影時間、天候、カメラワークなどである。
【００１４】
表示部１−４はＣＲＴモニタや液晶モニタからなるものであり、検索結果の表示や、映像の表示を行うものである。操作部１−６はキーボード、マウスなどからなり、検索条件を入力したりするために操作するものである。ダビング出力部は、デジタルビデオデッキなどデジタル映像を磁気テープなど記録媒体に記録するものである。
【００１５】
外部通信部１−６は、モデムあるいはネットワークインターフェースからなるもので、公衆回線や光ファイバー、ＬＡＮなどを介して接続する外部装置、例えばインターネットで通信を行うものである。
Ｗｅｂサーバ１−８は内部ネットワークと結ばれ、インターネットアクセスにも使うことができるが、カット映像記憶部１−２と、撮影情報記憶部１−３のデータをＷｅｂサーバ１−８に記録させることでインターネットを使用した遠隔地からの検索やカット映像表示が行え、遠隔地からの撮影情報入力および撮影情報記憶蓄積も行えるようになる。
撮影情報入力手段および撮影情報記憶蓄積手段は、Ｗｅｂサーバの中にプログラムアプリケーションとして設定される。
【００１６】
制御部はピュータのＣＰＵであり、本システムの動作制御を中心的に行うものである。この制御部１−１が行う動作制御としては、例えば撮影情報記憶部１−３からと、カット映像記憶部１−２からのの情報取り出し制御、表示部に対する表示制御などがある。
【００１７】
ここで制御部１−１が行う動作制御について図２のフローチャートで説明する。
本システムの制御部１−１は、まずメニュー画面で検索項目を表示し（２−２）検索条件の指定（２−３）を要求する。この指定は操作部１−６の操作によって指定することが可能になる。この指定はプルダウン形式でもキー入力形式でもよい。
遠隔地からの入力および検索は、インターネットに接続出来るパソコンからインターネット操作で行う。
【００１８】
検索項目が指定されると、制御部１−１はこれを検索条件として撮影情報記録部に記憶蓄積されたデータの中から検索して取り出し、その撮影情報データの持つカット映像ファイルの固有番号と一致するカット映像ファイルを、カット映像記憶部から検索して取り出し、撮影情報の文字およびタイムコードとカット映像のサムネイル（小画像）を表示部１−４に表示（２−４）する。
【００１９】
このとき制御部１−１は、検索結果に対する次の指定を要求する。カット映像の表示を指定（２−５）すると、制御部１−１はカット映像の圧縮ファイルを解凍し表示部に表示する。このプレビュー映像を見て要求する映像として満足できる映像であれば、その映像の前記オリジナルデータ映像の番号とタイムコードを指定する事でオリジナルデータ映像から編集用映像をダビング出力（２−１２）する事が出来る。この時このシステムがＷｅｂサーバを利用したインターネットからの遠隔操作を実行している場合は、ダビングを依頼したり映像貸出し業務における編集用映像を発注することができる。この場合、ダビングされた映像は物流によって編集者のもとに配送される形が一般的であろう。手許に届くまでの時間差があるが編集者は必要なイメージをプレビュー映像から得る事が出来ているので他の作業に進む事ができる。
【００２０】
検索結果表示（２−４）で制御部１−１の要求に対し、撮影情報の入力指定（２−６）をすると制御部１−１は撮影情報の入力画面を表示する（２−８）。この画面では撮影情報の変更や追加などが行え、新規映像データの入力もできる。入力内容が確定すれば入力の決定指示（２−１０）をだすと制御部１−１は撮影情報を更新する。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の映像編集支援システムによれば、膨大な量の映像の中から自分の要望に合った内容の映像を素早く取り出す事ができ、しかも映像編集に欠かせない被写体のイメージや動きを見る事ができる。特にプロの編集作業には正確なタイムコードが要求される。タイムコードとオリジナルデータ映像の固有番号から簡単に編集用ダビング作業に連動できることは、大幅な効率アップとなり編集作業者は本来の編集業務に時間をさく事ができる。
【００２２】
プロの編集作業において、ダビング映像はクオリティーの高いものでなくてはならないためオリジナル映像からのダビング要求が強い。オリジナル映像の管理はどこも慎重であるためあまり移動する事を好まない。本発明の映像編集支援システムのＷｅｂサーバをオリジナル映像の管理側に置く事で利用者が遠隔操作で映像を探す事が出来、映像決定までの管理者側の手間がほとんどなくなる。撮影情報の登録作業も映像管理者がこれまで行ってきたカット割表作成と殆ど変わらない作業で登録ができるのと、カット映像ファイルの登録が出来ていれば、撮影情報の詳細登録は撮影者が遠隔で作業してもよいため便利になる。
【００２３】
映像の貸出し業務（映像ライブラリー）においても、本発明の映像編集支援システムは有効である。貸す側も借りる側も大幅に手間と時間が節約できる。従って料金も安く設定できるし、何よりも一般を対象にしたマーケット展開も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係わる映像編集支援システム実施の形態の一例の概略校正を示すブロック図である。
【図２】本発明の実施の形態の一例における処理動作例を示すフローチャートである。
【図３】メニュー画面の具体例を示す説明図である。
【図４】検索結果の表示画面の具体例を示す説明図である。
【図５】撮影情報の入力画面の具体例を示す説明図である。
【図６】発注内容を示の具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
１−１ 制御部
１−２ カット映像記憶部
１−３ 撮影情報記憶部
１−４ 表示部
１−５ ダビング出力部
１−６ 操作部
１−７ 外部通信部
１−８ Ｗｅｂサーバ
１−９ バス

Claims (2)

1. デジタル化された撮影済み映像（オリジナルデータ映像）を、撮影カットごとに圧縮ファイル化して記憶蓄積するカット映像ファイルの記憶手段と、オリジナルデータ映像の、撮影カット別タイムコード情報並びに被写体名や撮影場所など具体的な撮影情報を記憶蓄積する撮影情報記憶手段を備え、
   前記タイムコード情報及び撮影情報を構成する複数の撮影情報項目の中から検索したい条件を指定するための条件指定手段と、
   前記条件指定手段で指定された検索条件に該当する撮影情報及びカット映像を、前記撮影情報記憶手段及びカット映像記憶手段から検索して取り出す撮影情報検索手段と、前記検索手段により検出された撮影情報ならびにカット映像を所定フォーマットで表示する情報表示手段と、表示された撮影情報に変更や追加を加え、前記記憶情報を更新する手段を備え、
   タイムコードからオリジナルデータ映像のコピーをダビング用テープに出力する手段とを備えており、
   被写体や撮影地など検索したい撮影情報項目を指定検索すると、該当する映像とそのタイムコードが表示され、表示された撮影カット映像を見る事で、要求した内容に合ったものかどうかの判断が簡単にでき、要求に合っていればそのタイムコードを指定することでオリジナルデータ映像から編集用の映像を簡単にダビング出来る事を特徴とした映像編集支援システム。
2. 請求項１の映像編集支援システムにおいて、前記カット映像ファイルの記憶データと、前記撮影情報データと、前記カット映像ファイルの記憶データ及び前記撮影情報データの中から検索したい条件を指定するための条件指定手段と、前記条件指定手段で指定された検索条件に該当する撮影情報及びカット映像を、前記撮影情報データ及びカット映像データから検索して取り出す撮影情報検索手段と、前記検索手段により検出された撮影情報ならびにカット映像を所定フォーマットで表示する情報表示手段をＷｅｂサーバ装置に備え、インターネット上から撮影情報を入力するための撮影情報入力手段と、入力された撮影情報データを前記撮影情報に記憶蓄積する撮影情報記憶蓄積手段を備え、撮影情報項目の中から検索したい条件を指定するための条件指定手段と、前記検索手段により検出された撮影情報ならびにカット映像を所定フォーマットで表示する情報表示手段を備えており、
   インターネット上から被写体や撮影地など検索したい撮影情報項目を指定検索すると、該当する映像とそのタイムコードが表示され、表示されたカット映像を遠隔地から見る事ができ、また撮影情報項目の入力を遠隔地から出来る事を特徴とした映像編集支援システム。

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