JP4516740B2 - 形状推定装置 - Google Patents

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本発明は、構造物の形状を推定する装置に関する。
複数の部材を用いて構造物を組み立てるにあたって、各部材の形状精度が低いと、構造物を組み立てることができない、または組み立てられても構造物が不良になる。このような不具合が生じると、組立作業が無駄になるので、組立工程の事前に、部材の形状精度を評価する必要がある。部材の形状を高精度に計測する機器は存在するが、部材が自重に基づく荷重などの外力によって容易に変形する部材の場合、形状を計測するときに部材に作用する外力と、組立作業時に部材に作用する外力とが異なると、計測した形状と、組立工程で要求される形状とを単に比較しても、形状精度を評価することができない。したがって事前に形状精度を評価するためには、組立工程で想定される環境での外力を考慮して、この環境での形状を求める必要がある。このような想定される環境での形状を求める技術はなく、部材の形状精度を事前に評価できないので、部材を組立工程に持ち込んで取り付ける段階にならないと、部材形状の良し悪しが判定できなかった。
また部材は、不均一な温度分布を有する場合には、外力以外にも熱膨張によって変形してしまうので、そのままの状態で形状を計測し、形状精度を評価することができない。精度良く形状精度を確認するためには、部材を均一温度にすることが必要であり、恒温室に部材を長時間放置した後、形状を計測して形状精度を評価しなければならない。
また形状評価のための技術として、同一形状の部材を繰返し生産する形態の部材、つまり大量生産される部材の場合には、形状精度確認用のマスタ型を製作し、支持条件を一定にして、形状を計測することによって、外力を考慮して形状精度を評価する技術が知られている。このマスタ型を用いる技術では、大量生産される部材しか、形状精度を評価することができない。たとえば船舶および鉄鉱構造物などの一品個別受注形態で製造され、一定の形状ではない部材の場合には、マスタ型の適用範囲は非常に限られ、マスタ型を用いて形状精度を評価することができない。
このような課題を解決するために、想定される環境における外力、さらには熱膨張を考慮して、部材の形状を推定する技術が望まれている。
形状を予測する技術として、厚鋼板の面外変形量予測装置が知られている。この装置では、熱間圧延ラインにおいて、鋼板の板面温度プロフィールおよび板面の平坦度を計測する。これらの計測結果から、鋼板の冷却後の熱歪み量を演算し、鋼板の面外変形量を予測している(たとえば特許文献1参照)。
特開平10−249419号公報
従来の技術では、部材に作用する外力を考慮し、想定される環境での部材の形状を推定することができない。特許文献1では、熱歪みによる変形を考慮して、熱間圧延された鋼板の冷却後の変形量を予測しており、熱膨張を考慮して形状を推定することは可能であるかもしれないが、この技術をそのまま適用しても、部材に作用する外力を考慮して、想定される環境での部材の形状を推定することができない。
したがって本発明の目的は、構造物に作用する外力および温度などの変形要因を考慮して、想定される環境における構造物の形状を推定することができる形状推定装置を提供することである。
本発明は、変形要因として作用する荷重によって変形している構造物の形状から、前記 荷重が作用していない前記構造物の形状を推定する装置であって、
前記変形している構造物の形状を計測する計測手段と、
前記変形している構造物に作用している荷重を相殺するための相殺荷重を設定する設定手段と、
前記計測手段によって計測した前記構造物の計測形状に前記相殺荷重を与えることによ って、前記荷重が作用していない構造物の形状を推定する推定手段とを含み、
前記相殺荷重は、
前記構造物の計測時の自重による分布荷重を、該構造物に重力方向と反対方向に作用さ せる自重相殺荷重と、
前記構造物の計測時の支持点の反力作用方向と反対の方向に該反力と同量分の荷重を、 該構造物の支持点に作用させる反力相殺荷重とを含むことを特徴とする形状推定装置である。
本発明に従えば、構造物の形状を取得するとともに、形状を推定すべき想定環境において構造物変形要因として作用する荷重を除く、または加える設定を行い、取得した形状および設定した荷重に基づいて、想定環境における構造物の形状を推定する。これによって想定環境における構造物の形状を、作用する荷重を除く、または加えた上で、構造物前記変形要因として作用している荷重に伴う変形量を推定することができる。換言すれば、作用する荷重が変化すると形状が変化してしまう構造物に関して、環境を想定してその想定環境に設けられた状態で、構造物が取り得る形状を推定することができる。このように変形要因を考慮して形状を推定することが可能であるので、構造物の形状精度を評価するにあたって、変形要因の影響を受けずに評価することが可能になる。したがって信頼性の高い形状精度の評価が可能である。
また本発明の前記計測手段は、前記相殺荷重を負荷することによって推定された前記構 造物の形状を取得する機能を有し、
前記設定手段は、前記構造物が運用される環境における変形要因によって発生する運用 時荷重を設定する機能を有し、
前記推定手段は、推定された前記構造物の形状に前記運用時荷重を負荷することによっ て、前記運用される環境における前記構造物の形状を推定する機能を有することを特徴とする。
本発明に従えば、変形要因として荷重が作用していない環境における構造物の形状を取得し、構造物荷重が作用する環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。荷重が作用していない状態の形状は、たとえば設計形状として取得可能であり、このように取得される荷重が作用していない状態の形状に基づいて、想定環境の形状を推定することができる。たとえば設計形状に基づいて、実際の運用状態における形状を推定することができる。このようにして容易に形状を取得し、形状精度を評価することができる。
また本発明の前記設定手段は、温度変化による線膨張分を相殺するために、推定環境で の温度を基準温度とし、計測時の前記構造物の温度と該基準温度との差分を温度荷重とし て設定する機能を有し、
前記推定手段は、設定した前記温度荷重を含む変形要因に伴う変形量を推定する機能を することを特徴とする。
また本発明の前記計測手段は、前記構造物が均一な温度分布を有する計測環境における 形状を計測する機能を有し、
前記設定手段は、前記構造物が運用される環境における温度荷重を設定する機能を有す ことを特徴とする。
本発明に従えば、形状を推定すべき想定環境において、外力に加えて温度荷重を変形要因として設定し、この設定した外力および温度荷重に基づいて、想定環境における構造物の形状を推定する。これによって想定環境における構造物の形状を、外力に加えて温度 を考慮して推定することができる。このように外力だけでなく、温度荷重を考慮して形状を推定することが可能であるので、温度の影響も受けずに、構造物の形状精度を評価することができる。したがってさらに信頼性の高い形状精度の評価が可能である。さらに形状取得のために、構造物を恒温室に長時間放置して、温度分布を均一にする手間を必要とせず、短時間での形状精度の評価が可能である。したがって部材製造のリードタイム短縮に寄与することができる。
また本発明の前記計測手段は、前記構造物が不均一な温度分布を有する計測環境におけ る形状を計測する機能を有し、
前記設定手段は、前記構造物が均一な温度分布となる環境における温度として均一な分 布の温度荷重を設定する機能を有することを特徴とする。
本発明に従えば、均一な温度分布を有する環境における構造物の形状を取得し、構造物が不均一な温度分布を有する環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。均一な温度分布を有する環境での形状は、たとえば設計形状として取得可能であり、このように取得される均一な温度分布を有する環境での形状に基づいて、想定環境の形状を推定することができる。たとえば設計形状に基づいて、実際の運用状態における形状を推定することができる。このようにして容易に形状を取得し、形状精度を評価することができる。
また本発明は、前記計測手段によって計測された前記構造物の設計形状に基づいて仮解 析要素を生成する仮メッシュ生成手段と、
前記構造物および仮解析要素に同様の座標系を設定して、相互に対応する参照点の座標 をそれぞれ求める座標計測手段と、
仮解析要素と前記構造物との複数の参照点における座標を比較し、仮解析要素の座標と 前記構造物の座標とが一致するように仮解析要素を変形させて、解析要素を得るメッシュ 変形手段とを含むことを特徴とする。
本発明に従えば、形状を推定するために用いる解析要素を形成するにあたって、仮メッ シュ生成手段によって、設計形状に基づいて仮解析要素が生成され、座標取得手段によっ て、仮解析要素と構造物の形状とに同様の座標系が設定されて、相互に対応する複数の参 照点の座標が求められる。そしてメッシュ変形手段によって、仮解析要素と構造物との参 照点の座標を比較し、仮解析要素の参照点の座標が、構造物の参照点の座標と一致するよ うに、仮解析要素が変形されて、解析要素が生成される。このようにして解析要素が生成 されるので、構造物の全体の形状を正確に計測することなく、解析要素が生成される。つ まり構造物の一部の部位となる参照点の座標だけが計測され、構造物の計測に要する手間 を少なくすることができる。したがって容易に解析要素を生成することができる。
請求項1〜記載の本発明によれば、想定環境における構造物の形状を、変形要因とし て作用する荷重を考慮して推定することができる。このように変形要因を考慮して形状を推定することが可能であるので、構造物の形状精度を評価するにあたって、変形要因の影響を受けずに評価することが可能になる。したがって信頼性の高い形状精度の評価が可能である。たとえば、複数の部材を形成し、これら各部材を用いて構造物を組み立てる場合に、従来は組立工程で各部材同士を突き合わせなければ判明しなかった部材形状の不具合を、各部材を構造物として形状を推定することによって、組立工程に移行する前に早期に判定することが可能となる。したがって不良の部材を用いて構造物を組み立てる無駄な作業を無くすことができる。また形状精度の評価結果を、早期に、切断等の部材を形成する上流工程にフィードバックすることができ、これによって、部材の形状精度の向上を図ることができる。
また、想定環境の温度または温度分布荷重として設定し、想定環境における構造物の形状を、外力に加えて温度または温度分布を考慮して推定することができる。このように温度または温度分布を考慮して形状を推定することが可能であるので、温度の影響も受けずに、構造物の形状精度を評価することができる。したがってさらに信頼性の高い形状精度の評価が可能である。さらに形状取得のために、構造物を恒温室に長時間放置して、温度分布を均一にする手間を必要とせず、短時間での形状精度の評価が可能である。したがって部材製造のリードタイム短縮に寄与することができる。
また請求項記載の本発明によれば、構造物の全体の形状を正確に計測しなくても、解析要素を生成することができる。つまり構造物の一部の部位となる参照点の座標だけを求めればよく、構造物の計測に要する手間を少なくすることができる。したがって容易に解析要素を生成することができる。
図1は、本発明の実施の一形態の形状推定装置1を示すブロック図である。形状推定装置1は、環境に応じて変化する変形要因によって変形する対象物の形状を推定する装置である。対象物は、設けられる環境が変ると、対象物の形状に影響を与える変形要因が変化することによって変形する。変形要因は、少なくとも対象物に作用する外力(以下、「荷重」という場合がある)を含み、本実施の形態では、加えて対象物の温度(以下、単に「温度」という場合がある)を含む。
荷重は、対象物の自重に基づく荷重と、支持装置および治具など他の物品による荷重とを含み、対象物に作用する荷重が変化すると対象物が変形する。この外力は、対象物の姿勢および支持状態などの環境によって変化する。また温度は、対象物の熱膨張に影響を与え、この熱膨張によって対象物が変形する。この温度は、恒温室であるか否かなど環境によって変化し、たとえば恒温室などの周囲の温度が一定に保持される環境に長時間放置される場合には均一な温度分布を有し、周囲の温度が時々刻々変化する環境にある場合には、不均一な温度分布を有する。温度分布が変化すると、部分的な熱膨張を生じて変形する。
形状推定装置1は、形状および変形要因を取得可能な取得環境における対象物の形状を取得するとともに、取得環境とは異なる環境を想定して解析モデルを生成し、その想定した環境(以下「想定環境」という場合がある)における形状を推定する。具体的には、想定環境において対象物に作用する変形要因を設定し、その設定される変形要因および取得した形状に基づいて解析モデルを生成し、解析モデルを用いて演算することによって、変形要因が対象物に作用する想定環境での形状を推定する。さらに詳細に説明すると、解析モデルを生成するにあたっては、想定環境の変形要因だけを用いるのではなく、取得環境と想定環境とにおける変形要因の差に基づいて解析モデルを生成する。
この形状推定装置1は、たとえば船舶建造、航空機製造等の大型製品の製造における部品を対象物として、その形状検査のための形状推定、ガスタービン等の高い形状精度を要求される部品を対象物として、その部品製造における形状検査のための形状推定、橋梁、建築物、プラント等の大型構造物を対象物として、その形状の把握のための形状推定などに用いられる。
形状推定装置1は、基本的に、入力手段2と、データ処理システム3と、出力手段4とを有する。入力手段2は、取得環境における対象物の形状および変形要因を取得する取得手段としての機能を有するとともに、形状を推定すべき想定環境における変形要因を設定する設定手段としての機能を有する。推定手段であるデータ処理システム3は、入力手段2によって入力される形状および変形要因を含む入力情報に基づいて、形状を推定するための演算を実行する手段である。このデータ処理システム3は、入力された形状および変形要因に基づいて、対象物の解析モデルを生成する生成手段としての機能を有するとともに、生成した解析モデルを用いて、設定した変形要因の想定環境における形状を推定する推定手段としての機能を有する。
入力手段2は、各種情報を取得するための手段であり、具体的には、操作者が操作して各種情報を入力するための手段である。この入力手段2は、形状入力部5と、荷重条件入力部6と、温度条件入力部7と、材料定数入力部8と、拘束条件入力部9とを有する。
形状入力部5は、取得環境における対象物の形状を入力するための手段である。この形状入力部5は、対象物の形状を計測することによって、その計測結果である形状データが入力される構成であってもよいし、予め計測されて記録媒体などに記録された対象物の形状データが、読み込まれて入力される構成であってもよいし、記録媒体などに記録された対象物のキャド(CAD)データなどの設計データが、形状データとして、読み込まれて入力される構成であってもよい。形状データは、本実施の形態では、三次元形状データであってもよいし、二次元形状データであってもよい。
荷重条件入力部6は、荷重条件を入力するための手段であり、想定環境における荷重を設定するための手段として機能する。対象物には、その自重に基づく荷重(重力)、この自重に基づく荷重に抗して対象物を支持する装置からの荷重(支持力)などの荷重が作用する。この荷重、具体的には荷重分布が、荷重条件として入力される。この荷重条件入力部6では、想定環境における荷重を設定するために、取得環境および想定環境における各荷重または取得環境および想定環境における荷重差が入力される。
温度条件入力部7は、対象物の温度条件を入力するための手段であり、想定環境における温度を設定するための手段として機能する。対象物は、周囲の影響を受けて自身の温度が変化する。この自身の温度、具体的には温度分布が、温度条件として入力される。この温度条件入力部7では、想定環境における温度を設定するために、取得環境および想定環境における各温度または取得環境および想定環境における温度差が入力される。
材料定数入力部8は、ヤング率、ポアソン比、密度、熱膨張率および熱伝達率などの材料定数を入力するための手段である。材料定数は、対象物に作用する変形要因と、対象物の変形との関係を表す対象物の特性であり、形状を推定するために必要な対象物の特性である。
拘束条件入力部9は、対象物を拘束する拘束条件を入力するための手段である。拘束条件は、他の装置などによって、対象物の変位阻止される位置およびその位置での変位阻止の方向などを含む。
データ処理システム3には、入力手段2から、形状データ、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件を含む各種情報が与えられる。データ処理システム3では、入力手段2から与えられる各種情報に基づいて、想定環境における対象物の形状を推定する。このデータ処理システム3は、形状を推定するにあたって、たとえば、材料力学に基づいく解析式を利用する構成であってもよいし、有限要素法(以下「FEM」という場合がある)を利用する構成であってもよいし、境界要素法を利用する構成であってもよいし、ニューラルネットワークなどの推論装置を利用する構成であってもよい。
データ処理システム3が、材料力学に基づく解析式を利用する構成である場合およびFEMを利用する構成である場合、このデータ処理システム3は、入力される形状データおよび変形要因に基づいて解析モデルを生成し、解析モデルの解析演算を実行する。解析モデルの生成および解析演算を実行するにあたって、材料定数および拘束条件を考慮して、解析モデルを生成し、解析演算する。このようにして想定環境における対象物の形状を推定、つまり演算して求める。
出力手段4は、データ処理システム3から、演算して求められた想定環境における対象物の形状を表す形状データが与えられ、形状データを出力する。この出力手段4は、たとえば情報を表示する表示手段、情報を印字する印字手段、情報を記録媒体に記録する記録手段などによって実現される。
図2は、形状推定装置1を用いて実行される形状推定方法を示すフローチャートである。図2には、形状推定方法に従う推定手順の一例として、解析式またはFEMを利用する場合のように、解析モデルを利用する場合の手順を示す。
ステップs0で、推定手順を開始すると、ステップs1で、形状入力部5によって、形状データを入力し、ステップs2に移行する。ステップs2では、荷重条件入力部6、温度条件入力部7、材料定数入力部8および拘束条件入力部9によって、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件を入力し、ステップs3に移行する。
ステップs3では、データ処理システム3によって、入力した形状データ、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件に基づいて、解析モデルを生成し、ステップs4に移行する。ステップs4では、データ処理システム3によって、生成した解析モデルを用いて、解析演算を実行し、ステップs5に移行する。ステップs5では、解析演算の結果を出力、つまり解析演算して得られる形状データを出力手段によって出力、具体的には表示する。形状データを出力すると、ステップs6に移行して、形状推定方法に従う推定手順を終了する。
図2に示す手順は、推定手順の一例であり、形状を推定するにあたってニューラルネットワークを利用する場合には、ステップs3,s4に代えて、入力した形状データ、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件に基づいて、データ処理システム3によって、形状を推定するステップを実行する。またFEMを利用する場合、形状データに基づいて解析要素であるFEMメッシュを生成し、これに荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件を設定して、解析モデルを生成するが、解析要素を生成するステップは、解析モデルを生成するステップに含まれるとしてもよいし、ステップs1,s2の間に別途に設けるようにしてもよい。
図3は、形状推定装置1による形状推定の第1の具体例を説明するための図である。第1の具体例では、データ処理システム3は、材料力学に基づく解析式を利用して形状を推定する。対象物は、単純梁、具体的には両端が支持される梁10であり、自重に基づく荷重で撓んだ梁10の自然状態における梁10の形状を推定する。また、理解を容易にするために、厚みを省略しかつ2次元座標系を想定して単純化し、温度を考慮せずに、外力だけを考慮して形状を推定する。
まず図3(1)に示すように、梁10の形状を計測し、形状データを、入力手段2によって入力する。形状データは、梁10にXY座標系(2次元座標系)を設定し、その座標として表す。たとえば梁10の長手方向(水平)をX軸、鉛直方向をY軸とする。
具体的には、表1に示すように、梁10に長手方向に間隔をあけて設定した複数(n個)の解析点Piの座標(Xi,Yi)を、形状データとして入力する。ここで、iは、解析点の識別番号1〜nであり、以下、他の具体例も含めて同様の意味で用いる。第1の具体例では、解析点は、形状を計測する計測点でもあり、13個の解析点P1〜P13の座標(X1,Y1);(X2,Y3);…;(X13,Y13)が、計測されて取得される形状データである。形状計測には、たとえば第4の具体例で説明する計測装置を用いてもよい。
Figure 0004516740
さらに荷重条件、材料定数および拘束条件を、入力手段2によって入力する。荷重条件は、取得環境および想定環境における荷重である。取得環境の荷重は、図3(2)に示す自重に基づく等分布荷重wおよび反力としての支持荷重(以下「支持力」という場合がある)Fhである。ここで、hは、対象物が支持される支持点の識別番号1〜oであり、以下、他の具体例も含めて同様の意味で用いる。第1の具体例では、各解析点P1,P13と一致する支持点での支持力F1,F2である。これら荷重は、計測してもよいが、単純梁である梁10では、自重から演算で求めることができる。想定環境における荷重は、0である。材料定数は、表2に示すように、梁10のヤング率E、断面二次モーメントI、ポワソン比ρおよび密度dである。拘束条件は、梁10の両端となる解析点P1,P13の下方への変位阻止である。
Figure 0004516740
取得環境における梁10は、図3(2)に示すように、梁10全体に等分布荷重wが作用し、解析点P1に支持力F1が作用し、解析点P13に支持力F2が作用し、取得した形状のように撓んでいる。データ処理システム3では、座標列をモデル素材とし、取得環境と想定環境との変形要因の差に相当する変形要因としての荷重を与える解析条件を設定して、解析モデルを生成する。具体的には、図3(3)および表3に示すように、自然状態(外力が0)を想定するために、その外力を0にする解析条件、つまり取得環境で梁10に作用している等分布荷重wおよび各支持力F1,F2を把握して、これら荷重を相殺(キャンセル)する荷重として、等分布荷重−wを与え、各支持点に支持力−F1,−F2を与える解析条件を設定する。ここで、荷重および支持力に付加された負の符号は、ベクトルとしての向きが逆で、大きさが同じことを示している。たとえば、w+(−w)=0となる。
Figure 0004516740
そしてデータ処理システム3では、生成した解析モデルを、図3(4)に示すように、解析演算して、梁10が設けられる環境が、取得環境から想定環境に換わったときに生じる撓み、つまり変形を求めることによって、取得環境における外力をキャンセルして、図3(5)に示すように、自然状態における形状を求める。2次元の単純両端支持梁である梁10では、材料定数、拘束条件および解析条件に基づいて、次式(1)を用いて撓みv(X)を求めることができ、この式(1)を用いて図3(4)に示すように、計算、つまり解析演算する。
Figure 0004516740
ここで、Eは、ヤング率であり、Iは、断面二次モーメントであり、wは、等分布荷重である。また、Xは、解析点P1からのX軸方向の距離であり、Lは、X軸方向の梁10の全長であり、v(X)は、解析点P1から距離Xの部位における撓み(Y軸方向の変位)である。
式(1)を用いて解析演算をすることによって、解析条件による変形後の形状データ、つまり自然状態にある想定環境における形状データを得ることができる。形状データは、図3(5)および表4に示すように、解析点P1の座標(X1,Y1+v(X1))、解析点P2の座標(X2,Y2+v(X2))、…、解析点P13の座標(X13,Y13+v(X13))のように、各解析点P1〜P13の座標(Xi,Yi+v(Xi))として得られる。v(Xi)、ここではv(X1)〜v(X13)は、解析演算で求められる各解析点P1〜P13の撓みである。このようにして求めた形状データは、出力手段4に与えられて出力される。
Figure 0004516740
図3に示す具体例では、2次元の両端支持梁10を例に挙げたけれども、両端固定梁、片持ち梁など、他の梁をはじめ、柱、平板、円板、円筒、球、骨組み構造、薄肉構造など、材料力学に基づく解析式を用いて解析解が得られるものについては、全て同様にして、形状を推定することができる。また温度について考慮しなかったけれども、さらに温度を考慮し、熱膨張を考慮して解析するようにしてもよい。
図4は、形状推定装置1による形状推定の第2の具体例を説明するための図である。第2の具体例では、データ処理システム3は、FEMを利用して形状を推定する。対象物は、第1の具体例と同様の梁10であり、自然状態における梁10の形状を推定する。この例では、理解を容易にするために、第1の具体例と同様の2次元座標系を想定するが、梁10の厚みを考慮するとともに、温度を考慮する。
まず第1の具体例と同様に、図4(1)に示すように、梁10の形状を計測し、形状データを、入力手段2によって入力する。具体的には、表5に示すように、梁10にY軸方向(厚み方向)両側の表面部に、梁10の長手方向に間隔をあけてそれぞれ設定した複数(n個)の解析点Piの座標(Xi,Yi)を、形状データとして入力する。iは、解析点の識別番号であり、1〜nである。第2の具体例では、一方側の表面部に13個の解析点P1〜P13、および他方側の表面部の解析点P14〜P26の座標(X1,Y1);(X2,Y3);…;(X26,Y26)が、形状データである。これら26の解析点は、計測して座標が求められる計測点である。
Figure 0004516740
データ処理システム3では、得られた形状データに基づいて、表6に示すように、梁10を要素分割し、図4(2)に示すようなFEM解析に用いる解析メッシュ(以下「FEMメッシュ」という場合がある)を生成する。このFEMメッシュは、2つの解析点間に新たな解析点(分割点に相当)を設定して、前記2つの解析点を結ぶ線分を、複数に分割して生成する。たとえば各解析点P1,P14間を3等分する2の解析点P27,P28を設定し、各解析点P2,P15間を3等分する2の解析点P29,P30を設定するように、Y軸方向に対応する2つの解析点間に、解析点P27〜P52(図では符号を省略)を設定する。
さらに計測点に相当する各解析点P1〜P26と、分割点に相当する各解析点P27〜P52とを含む各解析点Piを基準にして、表6に示すように、隣接する4つの解析点で囲まれる、複数(m個)のメッシュ要素Mjを生成する。ここで、jは、メッシュ要素の識別番号1〜mであり、以下、他の具体例も含めて同様の意味で用いる。たとえば、この例では、各解析点P1,P2,P29,P27によってメッシュ要素M1を生成し、各解析点P2,P3,P31,P29によってメッシュ要素M2を生成し、…、各解析点P50,P52,P26,P25によってメッシュ要素M36を生成するようにして、36個のメッシュ要素M1〜M36(図では符号省略)が生成される。このように複数のメッシュ要素に分割してFEMメッシュが生成される。
Figure 0004516740
FEMメッシュの形成は、このような手順に限らず、他の手順で形成してもよい。たとえば、形状データを入力することによって自動的にFEMメッシュを生成するソフトウエアおよび装置を組み込むことによって、FEMメッシュを生成するようにしてもよい。
また温度条件、荷重条件、材料定数および拘束条件を、入力手段2によって入力する。温度条件は、表7に示すような各解析点P1〜P26における計測した温度Ti(T1〜T26)と、想定環境における温度である。想定環境における温度は、たとえば均一な温度分布を想定して、全ての解析点P1〜P26について一律に温度Tとする。各解析点P1〜P26における温度は、たとえばサーモグラフィなどの温度センサを用いて計測する。荷重条件は、取得環境および想定環境における荷重である。取得環境の荷重は、図4(2)に示す自重に基づく等分布荷重wおよび反力としての支持力Fh(F1,F2)である。これら荷重は、計測してもよいが、単純梁である梁10では、自重から演算で求めることができる。想定環境における荷重は、0である。材料定数は、表8に示すように、梁10のヤング率E、ポワソン比ρ、密度dおよび熱膨張率αである。拘束条件は、梁10の両端となる解析点P14,P25の下方への変位阻止である。
Figure 0004516740
Figure 0004516740
要素分割して得られるFEMメッシュ対応させると、梁10は、図4(2)に示すように、梁10全体に等分布荷重wが作用することによって、各メッシュ要素M1〜M36の各重心に、分割状態に応じた荷重gj、具体的には荷重g1〜g36が、それぞれ作用し、解析点P14と一致する支持点に支持力F1が作用し、解析点P25と一致する支持点に支持力F2が作用し、取得した形状のように撓んでいる。データ処理システムでは、各メッシュ要素Mjの荷重gjを入力される荷重条件から演算して求める。
さらにデータ処理システム3では、生成したFEMメッシュをモデル素材として、取得環境と想定環境との変形要因の差に相当する変形要因を与える解析条件を設定して、解析モデルを生成する。具体的には、図4(3)および表9に示すように、自然状態(外力が0)を想定するために、その外力を0にする解析条件、つまり取得環境における外力である各メッシュ要素M1〜M36に作用する荷重g1〜g36および各支持力F1,F2を把握して、これら荷重をキャンセルする荷重として、各メッシュ要素毎に荷重−g1〜−g36を与え、各支持点に支持力−F1,−F2与える解析条件を設定する。ここで、荷重および支持力に付加された負の符号は、ベクトルとしての向きが逆で、大きさが同じことを示している。たとえば、g1+(−g1)=0となる。
Figure 0004516740
また表10に示すように、各解析点P1〜P52における温度T1〜T52と、想定した温度Tとの温度差ΔT1〜ΔT52を与える解析条件を設定する。各解析点の温度T1〜T52のうち、計測点である各解析点P1〜P26の温度T1〜T26は実測値であるが、分割点である各解析点P27〜P52の温度T27〜T52は、実測値ではなく、各温度T1〜T26と、各解析点P1〜P52の位置関係に基づいて、演算して求める。
Figure 0004516740
そしてデータ処理システム3では、生成した解析モデルを、材料定数および拘束条件を考慮して、図4(4)に示すように解析演算、すなわちFEM計算する。FEM計算は、市販されるFEM解析ソフトウエアを組み込むことによって実行するようにしてもよい。
このようにFEM計算することによって、梁10が設けられる環境が、取得環境から想定環境に換わったときに生じる変形を求め、取得環境における外力をキャンセルした図4(5)に示す自然状態における形状を求める。このようにして想定環境における形状データを得ることができる。
具体的には、FEM計算によって、想定環境における各解析点P1〜P52の座標が求められる。これの座標から、図4(5)および表11に示すように、計測点である各解析点P1〜P26の座標(Xi’,Yi’)、たとえば解析点P1の座標(X1’,Y1’)、解析点P2の座標(X2’,Y2’)、…、解析点P26の座標(X26’,Y26’)が、抽出されて想定環境における梁の形状データとして得られる。このようにして求めた形状データは、出力手段4に与えられて出力される。
Figure 0004516740
図5は、形状推定装置による形状推定の第3の具体例を説明するための図である。第3の具体例では、データ処理システム3は、FEMを利用して形状を推定するので、第2の具体例と類似しており、要点だけを説明し、同様の部分は、説明を省略する。対象物は、板状のウェブ11の幅方向一側部に、厚み方向両側に突出して長手方向に沿ってフランジ12が設けられる曲りロンジ13であり、自然状態における曲りロンジ13の形状を推定する。この第3の具体例では、3次元の形状について推定する。
まず曲りロンジ13に、相互に直交するX軸、Y軸およびZ軸を有するXYZ座標系(3次元座標系)を設定し、その座標として表される曲りロンジ13の形状データを、入力手段によって入力する。具体的には、第2の具体例と同様に、取得環境において曲りロンジ13の形状を計測して計測データを入力する。3次元形状の計測には、一般に市販される3次元形状計測装置を用いてもよく、たとえば後述する第4の具体例の計測装置を用いることができる。
そして入力された形状データに基づいて、データ処理システム3でFEMメッシュを生成する。FEMメッシュの生成は、第2の具体例で説明したような手順で生成してもよいし、CADデータとして入力される場合には、市販のFEMメッシュ作成ソフトウエア(たとえばEDS社製FEMAPなど)を用いて生成しても良い。
また形状データを入力してFEMメッシュを生成するにあたって、FEMメッシュの節点(解析点)となるべき位置を計測点として、この計測点での座標を計測して求めるようにしてもよいし、FEMメッシュとは無関係に計測点を設定して計測し、このデータからキャド(CAD)データを生成し、そのCADデータを形状データとして入力してもよい。計測データからCADデータを生成するにあたっては、市販される変換ソフトウエア(たとえばLeica Geosystems社製モデリングソフトウエア Cycloneなど)を用いて生成してもよい。さらに、形状推定装置1に、計測データからCADデータを生成する手段を備えるようにしてもよい。
また第2および第3の具体例と同様に、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件を入力する。これらの入力は、FEMメッシュの生成前でも生成後でもよい。これら荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件に基づいて、図5(1)に示すように、想定環境である自然状態における変形要因が作用する状態となるような解析条件を設定して、解析モデルを生成する。つまり取得環境(形状計測時)で曲りロンジ13を支持していた支持点に、向きが反対で大きさが同じ外力−Fhを、キャンセル外力として与え、さらに、FEMメッシュの各メッシュ要素Mjの重心に、そのメッシュ要素に作用する荷重(重力)と同じ大きさの外力−gjを反対方向に与える解析条件を設定する。また第2の具体例と同様にして温度に関する解析条件を設定する。
そしてデータ処理システム3によって、生成した解析モデルを用いて、材料定数および拘束条件を考慮して、図5(2)に示すようにFEM計算する。このようにして、図5(3)に示す曲りロンジ13の自然状態における形状を推定する。求めた形状データは、出力手段4に与えられて出力される。
また形状データを出力するにあたって、単に各解析点の座標を出力するだけでもよいが、対象物、ここでは曲りロンジ13の生産工程における精度管理を容易かつ信頼性の高いものにするために、得られた形状を基にして、精度管理に要求される特徴量を計算して表示しても良い。もちろん曲りロンジの図形を出力してもよい。
図6は、曲りロンジ13における精度管理の特徴量の一例を示す図である。具体的な精度管理の特徴量としては、曲りロンジ13の場合、たとえば曲り量L、捩れ量θ、端面平行度ψなどである。曲り量Lは、図6(3)に示すように、曲りロンジ13をウェブ11に沿う仮想平面に投影した場合の長手方向両端部を結ぶ線からの長手方向中間部の最大距離である。捩れ量θは、長手方向両端部の長手方向に平行な軸線まわりのずれ量である。平行度ψは、長手方向両端部の端面の平行度である。
図7は、曲り板15を示す斜視図である。図8は、支持装置16を示す斜視図である。図9は、3次元形状計測装置(以下、単に「形状計測装置」という場合がある)17の一例を示す斜視図である。図10は、支持力計測装置18の一例を示す斜視図である。図11は、形状推定装置1による形状推定の第4の具体例を説明するための図である。図12は、FEMメッシュの一例を模式的に示す平面図である。第4の具体例では、データ処理システム3は、FEMを利用して形状を推定するので、第2および第3の具体例と類似しており、要点だけを説明し、同様の部分は、説明を省略する。対象物は、図7に示すように、中央部が膨出する板状の部材(以下「曲り板」という場合がある)15であり、自然状態における曲り板15の形状を推定する。この第4の具体例では、3次元の形状について推定する。
曲り板15は、取得環境において、図8に示すような支持装置16に支持されている。定盤などと呼ばれる支持装置16は、上端部によって曲り板15を支持するための複数の支持体19を有し、各支持体19の上端部が曲り板15にほぼ沿う仮想曲面に配置されるように設けられている。
このような取得環境にある曲り板15にXYZ座標系(3次元座標系)を設定し、その座標で表す曲り板15の形状データを、入力手段2によって入力する。具体的には、第3の具体例と同様に、取得環境において曲り板15の形状を計測して入力する。形状の計測には、図9に示すような、レーザトラッカおよびレーザスキャナなどである形状計測装置17を用いる。形状計測装置17は、送受信部21を有し、送受信部21から曲り板15にレーザ光を照射し、反射して戻るまでの時間や位相差などから送受信部21までの距離を計測し、この距離とレーザ光を照射した方向(水平角および垂直角)とに基づいて、形状を求める。
そして入力された形状データに基づいて、データ処理システム3で、入力された形状データに基づいて、図12に示すような複数の解析点P1〜P42を有する曲り板15のFEMメッシュを生成する。FEMメッシュの生成は、第2の具体例で説明したような手順で生成してもよいし、CADデータとして入力される場合には、市販のFEMメッシュ作成ソフトウエア(たとえばEDS社製FEMAPなど)を用いて生成しても良い。
また形状データを入力してFEMメッシュを生成するにあたって、第3の具体例と同様に、FEMメッシュの節点となるべき位置を解析点として、この解析点だけを計測しても良いし、FEMメッシュとは無関係に解析点を設定して計測し、このデータからキャド(CAD)データを生成し、そのCADデータを形状データとして入力してもよい。計測データからCADデータを生成するにあたっては、市販される変換ソフトウエア(たとえばLeica Geosystems社製モデリングソフトウエア Cycloneなど)を用いて生成してもよい。さらに形状推定装置1に、計測データからCADデータを生成する手段を備えるようにしてもよい。
また第2および第3の具体例と同様に、荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件を入力する。これらの入力は、FEMメッシュの生成前でも生成後でもよい。これら荷重条件、温度条件、材料定数および拘束条件に基づいて、図11(1)および表12に示すように、想定環境である自然状態における変形要因が作用する状態となるような解析条件を設定して、解析モデルを生成する。つまり取得環境(形状計測時)で曲り板15を支持していた支持点に、向きが反対で大きさが同じ外力−Fhを、キャンセル外力として与え、さらに、FEMメッシュの各メッシュ要素Mjの重心に、そのメッシュ要素に作用する荷重(重力)と同じ大きさの外力−gjを反対方向に与える解析条件を設定する。また第2の具体例と同様にして温度に関する解析条件を設定する。
Figure 0004516740
そしてデータ処理システム3によって、生成した解析モデルを用いて、材料定数および拘束条件を考慮して、図11(2)に示すようにFEM計算する。このようにして、図11(3)に示す曲り板15の自然状態における形状を推定する。求めた形状データは、出力手段4に与えられて出力される。
図13は、形状推定装置1による形状推定の第5の具体例を説明するための図である。第5の具体例では、データ処理システム3は、FEMを利用して形状を推定するので、第2〜第4の具体例と類似しており、要点だけを説明し、同様の部分は、説明を省略する。対象物は、複数の部材を組み立てて構成され中組立ブロック30であり、自然状態における中組立ブロック30の形状を推定する。中組立ブロック30は、たとえば船舶などを組み立てるために用いられる。この第5の具体例では、3次元の形状について推定する。また図示は省略するが、同様のXYZ座標系を設定して、3次元の形状について推定する。
第5の具体例では、図13(1)に示すように、中組立ブロック30の設計形状データが、入力手段2の形状入力部5によって入力される。そしてデータ処理システム3によって、設計形状データに基づいて、図13(2)に示すようにして仮FEMメッシュが生成される。この仮FEMメッシュは、第2〜第4の具体例と同様の手順で生成することができる。
また図13(3)および図13(4)に示すように、図8の支持装置と同様の支持装置16に支持された状態の中組立ブロック30の形状を、図9に示す形状計測装置と同様の形状計測装置17によって計測して、その形状データが入力手段2によって入力される。計測した形状データは、この形状データだけでFEMメッシュを生成することができる程度まで細かいものではなく、中組立ブロック30の主要位置の座標を表すデータである。
そして図13(5)に示すように、仮FEMメッシュと計測した形状データとの座標系合せをし、図13(6)に示すように、計測した位置を参照点として、仮FEMメッシュにおける対応した位置に参照点を設定して、計測した形状データと仮FEMメッシュとの参照点同士を対比する。具体的には、各参照点の座標を比較する。座標系合せは、互いに異なる座標系を設定している場合だけ実行すればよく、これによって同様の座標系が設定された状態となる。
この比較結果に基づいて、図13(7)に示すように、仮FEMメッシュにおける参照点の座標が、計測データの参照点の座標と一致するように、仮FEMメッシュを強制的に変形させるFEM計算を実行し、図13(8)に示すように、計測した形状データに基づく解析モデルであるFEMメッシュを生成する。このようにすれば、対象物を高精度に計測しなくても、設計形状データを利用して、FEMメッシュを生成することができる。
このようにして生成したFEMメッシュを用いて、図13(9)に示すように、第2〜第4の具体例と同様にして、別途入力する荷重条件、温度条件、拘束条件および材料定数に基づいて、自然状態となる想定環境を想定した解析条件を設定し、図13(10)に示すようにFEM計算して、図13(11)のように想定環境における形状データを得る。求めた形状データを、表示手段による表示などによって出力する。
図14は、形状推定装置1による形状推定の第6の具体例を説明するための図である。第6の具体例では、データ処理システム3は、FEMを利用して形状を推定するので、第2〜第5の具体例と類似しており、要点だけを説明し、同様の部分は、説明を省略する。対象物は、第3の具体例と同様の曲りロンジ13であり、運用状態、すなわち使用条件下での3次元の形状について推定する。
図14(1)〜図14(3)に示すように、まず、第3の具体例と同様にして、自然状態における形状を推定し、自然状態の曲りロンジ13のFEMメッシュを得る。そしてデータ処理システム3によって、得られた自然状態のFEMメッシュに、曲りロンジ13を実際に用いる運用状態を想定環境として、その想定環境において作用する外力および温度を含む変形要因を解析条件として設定して解析モデルを生成し、図14(4)に示すように、FEM計算し、図14(5)に示すように、運用状態における形状を推定する。この求めた形状データは、出力手段に与えられて出力される。
第6の具体例では、計測した形状データから、一旦、外力が作用しない状態での形状を求め、これからさらに運用状態での形状を求めているが、計測した形状データと使用状態との変形要因の差を、解析条件として設定し、計測した形状データから直接運用状態における形状を推定するようにしてもよい。
また第1〜第6の具体例では、実際の環境を取得環境として、計測したデータから想定環境における形状を推定しているが、図14(3)〜図14(5)のように、外力が作用しない自然状態を取得環境とし、運用状態など外力が作用する想定環境での形状を推定するようにしてもよい。この場合、温度を考慮してもよいことは言うまでもない。また自然状態を取得環境とする場合には、形状データは、設計形状データを用いることができる。この設計形状データを用いる場合、温度は、均一温度分布として、常温としてもよい。
また第1〜第6の具体例では、解析式およびFEMを利用する例だけを述べたが、もちろんその他の境界要素法、ニューラルネットワークを利用して、形状を推定するようにしてもよい。
このような本実施の形態によれば、形状を取得可能な取得環境における対象物の変形要因(形状および温度を含む)が、入力手段2によって入力されて取得されるとともに、形状を推定すべき想定環境における変形要因が、入力手段2によって入力されて設定される。そしてデータ処理システム3で、取得した形状および設定した変形要因に基づいて、想定環境における形状を推定する。
これによって想定環境における対象物の形状を、作用する外力を考慮して推定することができる。換言すれば、支持条件などの環境が変化することによって、作用する外力が変化して形状が変化してしまう対象物に関して、環境を想定してその想定環境に設けられた状態で、対象物が取り得る形状を推定することができる。このように外力を考慮して形状を推定することが可能であるので、外力の影響を受けずに、対象物の形状精度を評価することができる。したがって信頼性の高い形状精度の評価が可能である。
たとえば、複数の部材を形成し、これら各部材を用いて構造物を組み立てる場合に、従来は組立工程で各部材同士を突き合わせなければ判明しなかった部材形状の不具合を、各部材を対象物として形状を推定することによって、組立工程に移行する前に早期に判定することが可能となる。したがって不良の部材を用いて構造物を組み立てる無駄な作業を無くすことができる。また形状精度の評価結果を、早期に、切断等の部材を形成する上流工程にフィードバックすることができ、これによって、部材の形状精度の向上を図ることができる。
また形状を推定すべき想定環境の温度を、外力に加えて設定し、この設定した外力および温度に基づいて、想定環境における対象物の形状を推定する。このように外力だけでなく、温度を考慮して形状を推定することが可能であるので、温度の影響も受けずに、対象物の形状精度を評価することができる。したがってさらに信頼性の高い形状精度の評価が可能である。さらに形状取得のために、対象物を恒温室に長時間放置して、温度分布を均一にする手間を必要とせず、短時間での形状精度の評価が可能である。したがって部材製造のリードタイム短縮に寄与することができる。
また外力が0、つまり外力が作用していない環境における対象物の形状を取得し、対象物に外力が作用する環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。外力が作用していない状態の形状は、たとえば設計形状として取得可能であり、このように取得される外力が作用していない状態の形状に基づいて、想定環境の形状を推定することができる。たとえば設計形状に基づいて、実際の運用状態における形状を推定することができる。このようにして容易に形状を取得し、形状精度を評価することができる。
また外力が作用する環境、たとえば実際に対象物が設けられている環境における対象物の形状を取得し、対象物に外力が作用しない環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。外力が作用していない状態の形状は、たとえば設計形状であり、実際の対象物が設計どおりの形状に形成されているか、形状精度の評価が可能である。
また均一な温度分布を有する環境における対象物の形状を取得し、対象物が不均一な温度分布を有する環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。均一な温度分布を有する環境での形状は、たとえば設計形状として取得可能であり、このように取得される均一な温度分布を有する環境での形状に基づいて、想定環境の形状を推定することができる。たとえば設計形状に基づいて、実際の運用状態における形状を推定することができる。このようにして容易に形状を取得し、形状精度を評価することができる。
また不均一な温度分布を有する環境における対象物の形状を取得し、対象物の温度分布が均一となる環境を想定して、その想定環境における形状を推定することができる。温度分布が均一な環境の形状は、たとえば設計形状であり、実際の対象物が設計どおりの形状に形成されているか、形状精度の評価が可能である。
また第5の具体例で示したように、FEM解析によって対象物の形状を推定するために用いられるFEMメッシュは、対象物の設計形状に基づいて仮FEMメッシュを生成し、対象物および仮FEMメッシュの相互に対応する参照点に関して、同様に設定される座標系で座標を取得し、仮解析メッシュと対象物との参照点における座標を比較し、仮FEMメッシュの座標と対象物の座標とが一致するように仮FEMメッシュを変形させて、FEMメッシュを得るようにしてもよい。この場合、設計形状データは、入力手段によって入力され、仮FEMメッシュは、データ処理システム3によって生成され、対象物の参照点の座標は、入力手段2によって入力されて取得され、仮FEMメッシュの参照点の座標は、データ処理システム3で、抽出して取得され、各参照点の座標の比較、座標を一致させるように仮FEMメッシュを変形させてFEMメッシュを得る演算は、データ処理システム3で実行される。したがって入力手段は、対象物の参照点を取得する座標取得手段の一部としての機能を有し、データ処理システム3は、仮FEMメッシュの参照点を取得する座標取得手段の一部としての機能、仮メッシュ生成手段およびメッシュ変換手段としての機能を有する。
このようにしてFEMメッシュを生成すれば、対象物の全体の形状を正確に、つまり高精度に計測しなくても、FEMメッシュを生成することができる。つまり対象物の一部の部位となる参照点の座標だけを求めればよく、対象物の計測に要する手間を少なくすることができる。したがって容易にFEMメッシュを生成することができる。
また本件発明者は、FEMを利用する形状推定によって、自重に基づく荷重をキャンセルできることを確認するために、実験を行った。実験は、図15に示す梁40を供試体とし、図16に示すようなケース1〜4の支持状態に設けて、形状を計測し、FEM計算によって、自然状態における形状を推定して評価した。
対象とした直梁40は長さ5000mm、幅300mm、厚さ16mmの鋼材であり、図16に示すように、ケース1の支持なし、ケース2の片側支持、ケース3の両側支持、ケース4の中間支持の4通りの置き方での形状を計測した。計測は図15に示した33個所にケガキ線を入れ、同一計測点の3次元座標値を接触式の計測装置によって取得した。この接触式計測装置は、1mm以内の計測精度である。
形状比較においては、ウレタンの上に鋼材が置かれているケース1の支持なし状態では、自重分がウレタンの弾性で受けとめられているので、変形はおきていない(自然状態にある)ものとし、この状態での形状を評価基準のデータにした。自重による変形が起きて入るケース2の片側支持、ケース3の両側支持、ケース4の中間支持の計測結果に対して、計測した状態での座標値と、自重影響を取り除く条件を与えたFEM計算結果の座標値を比較したものを図17に示す。ケース2の片側支持、ケース3の両側支持、ケース4の中間支持の各状態については、計測形状(変形後)を●で、FEM計算の結果を□でプロットしている。比較するケース1の支持なし状態は計測形状(変形前)として×で示した。ただし、比較する各支持状態に対して支持位置が揃うように、計測座標値に平行移動および回転の座標変換を行っている。
比較の結果は、ケース3の両側支持とケース4の中間支持の場合については、FEM計算後の推定形状と、自重変形がない状態の計測形状がよく一致しており、自重変形をキャンセルした形状が得られた。ケース2の片側支持では自重を打ち消すような計算結果となっているが、若干の形状の不一致が見られる。その原因は床面の接触部分で計算条件が実際の状態と合わないなど、FEM計算モデルや条件の設定にあるものと考えられ、条件を正確に設定すればよい。この結果から本発明が有効であることが確認できる。
上述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば入力手段2が、推定した形状の精度を判定するための基準となる比較対象の形状を入力できる構成とし、データ処理システム3が、推定した形状と比較対象の形状とを比較して、形状精度を評価する機能を有するように構成してもよい。形状精度の評価は、推定した形状と比較対象の形状とのずれ量、具体的には対応する位置同士の座標のずれ量を求めることによって達成されてもよく、この場合、このずれ量を評価値として、出力手段4に与えて出力してもよい。このように形状推定装置1および形状推定方法を利用した形状評価装置および形状評価方法として実施してもよい。
本発明の実施の一形態の形状推定装置1を示すブロック図である。 形状推定装置1を用いて実行される形状推定方法を示すフローチャートである。 形状推定装置1による形状推定の第1の具体例を説明するための図である。 形状推定装置1による形状推定の第2の具体例を説明するための図である。 形状推定装置による形状推定の第3の具体例を説明するための図である。 曲りロンジ13における精度管理の特徴量の一例を示す図である。 曲り板15を示す斜視図である。 支持装置16を示す斜視図である。 3次元形状計測装置17の一例を示す斜視図である。 支持力計測装置18の一例を示す斜視図である。 形状推定装置1による形状推定の第4の具体例を説明するための図である。 FEMメッシュの一例を模式的に示す平面図である。 形状推定装置1による形状推定の第5の具体例を説明するための図である。 形状推定装置1による形状推定の第6の具体例を説明するための図である。 計算精度確認実験に用いた梁40を示す平面図である。 計算精度確認実験における梁40の支持状態を示す正面図である。 計算精度確認実験の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 形状推定装置
2 入力手段
3 データ処理システム
4 出力手段
5 形状データ入力部
6 荷重条件入力部
7 温度条件入力部
8 材料定数入力部
9 拘束条件入力部
10 梁
13 曲りロンジ
15 曲り板
30 中組立ブロック

Claims (6)

  1. 変形要因として作用する荷重によって変形している構造物の形状から、前記荷重が作用 していない前記構造物の形状を推定する装置であって、
    前記変形している構造物の形状を計測する計測手段と、
    前記変形している構造物に作用している荷重を相殺するための相殺荷重を設定する設定手段と、
    前記計測手段によって計測した前記構造物の計測形状に前記相殺荷重を与えることによ って、前記荷重が作用していない構造物の形状を推定する推定手段とを含み、
    前記相殺荷重は、
    前記構造物の計測時の自重による分布荷重を、該構造物に重力方向と反対方向に作用さ せる自重相殺荷重と、
    前記構造物の計測時の支持点の反力作用方向と反対の方向に該反力と同量分の荷重を、 該構造物の支持点に作用させる反力相殺荷重とを含むことを特徴とする形状推定装置。
  2. 前記計測手段は、前記相殺荷重を負荷することによって推定された前記構造物の形状を取得する機能を有し、
    前記設定手段は、前記構造物が運用される環境における変形要因によって発生する運用 時荷重を設定する機能を有し、
    前記推定手段は、推定された前記構造物の形状に前記運用時荷重を負荷することによっ て、前記運用される環境における前記構造物の形状を推定する機能を有することを特徴とする請求項1記載の形状推定装置。
  3. 前記設定手段は、温度変化による線膨張分を相殺するために、推定環境での温度を基準 温度とし、計測時の前記構造物の温度と該基準温度との差分を温度荷重として設定する機 能を有し、
    前記推定手段は、設定した前記温度荷重を含む変形要因に伴う変形量を推定する機能を 有することを特徴とする請求項1または2に記載の形状推定装置。
  4. 前記計測手段は、前記構造物が均一な温度分布を有する計測環境における形状を計測す る機能を有し、
    前記設定手段は、前記構造物が運用される環境における温度荷重を設定する機能を有す ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の形状推定装置。
  5. 前記計測手段は、前記構造物が不均一な温度分布を有する計測環境における形状を計測 する機能を有し、
    前記設定手段は、前記構造物が均一な温度分布となる環境における温度として均一な分布の温度荷重を設定する機能を有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の形状推定装置。
  6. 前記計測手段によって計測された前記構造物の設計形状に基づいて仮解析要素を生成する仮メッシュ生成手段と、
    前記構造物および仮解析要素に同様の座標系を設定して、相互に対応する参照点の座標をそれぞれ求める座標計測手段と、
    仮解析要素と前記構造物との複数の参照点における座標を比較し、仮解析要素の座標と前記構造物の座標とが一致するように仮解析要素を変形させて、解析要素を得るメッシュ変形手段とを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の形状推定装置。
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