JP4512239B2 - エチレン系樹脂組成物及びそれを被覆してなる電線・ケーブル - Google Patents

エチレン系樹脂組成物及びそれを被覆してなる電線・ケーブル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物及びそれを被覆してなる電線・ケーブルに関し、さらに詳しくは、従来のものと比べて誘電正接が少なく、さらに耐熱安定性が改善された電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物及び該樹脂組成物を被覆してなる高周波信号伝送に好適に使用される減衰量や誘電体損の改善された電線・ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁電線や信号伝送に用いられる同軸ケーブル、LAN(ローカルエリアネットワーク)ケーブル(以下、これらをまとめて単に電線・ケーブルという。)においては、誘電体損、誘電率や誘電正接の低下などを図り、これにより電線・ケーブルからの減衰量を低減させ、画像や音声の鮮明化及び中継器の数の減少を図っている。
こうした電線・ケーブルでは、通常、芯線の周りが被覆用樹脂組成物で覆われているが、被覆用樹脂組成物には、従来から、樹脂の加工時や使用時の耐熱安定性を確保するために、ヒンダードフェノール構造を持つチオビス型酸化防止剤などの安定剤等が配合されている。
また、電線・ケーブルの誘電正接は、被覆用樹脂組成物に使用される樹脂自体の属性に依存してその製造方法や構造により決定されるから、被覆用樹脂組成物には、誘電正接が小さいとされるエチレン系等の樹脂が好適に採用されている。
さらに、こうした電線・ケーブルでは、それ自身からの信号の減衰量を低減するために、好ましくは、発泡された樹脂組成物が用いられている。
【0003】
樹脂組成物の発泡法には、大きく分けて、次の化学発泡法とガス発泡法の2つのやり方がある。
前者の方法は、高圧法低密度ポリエチレンなどのエチレン系樹脂からなる樹脂に化学発泡剤をその分解温度以下で配合し、それを押出機に供給し、前記化学発泡剤の分解温度以上の温度で金属導体上に押出被覆し、次いでこれを大気中で発泡させた後、水等で冷却固化する方法である。
後者の方法は、化学発泡剤の代わりに不活性ガス(炭酸ガス、窒素、フロンガス)を発泡剤として用いる方法であり、これによると、発泡率が80%前後の高発泡体を容易に得ることができるだけではなく、機械的強度の強い高密度ポリエチレンが使用できるために、高品位のケーブルの製造に適している。また、後者の方法では、前者の化学発泡剤を発泡助剤として用いる方法も公知である。
ところで、近年になって、通信技術の革新に伴い、上記同軸ケーブルなど通信用電線・ケーブルにおいては、より多くの情報を伝送するために、用いる周波数を従来のVHFやUHFの数百メガヘルツから、BS、CSなどの1ギガヘルツ以上というより高周波のものに代えることが必要となり、その対応策として、このような高周波でも減衰量が少なく、かつ長期の使用に耐える耐久性のある電線・ケーブルが求められるようになった。
こうした状況の下で、従来の電線・ケーブルのもつ問題点を改善するために、これまで、種々の試みが行われてきたが、何れも十分に満足の行くものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の樹脂組成物と同程度の機械的特性を確保したまま、樹脂組成物の誘電正接の増加を抑制するだけでなく、誘電体損をも抑制し、その結果、減衰量がJCS(日本電線工業会)の衛星放送テレビジョン受信用同軸ケーブル規格(JCS423号付属書2)に規定する1.77ギガヘルツ、20℃での規格値(例えば、S−5C−FBケーブル規格では、377dB/km以下)に合格するとともに、優れた耐熱安定性を有する電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物、さらには該エチレン系樹脂組成物を被覆してなる電線・ケーブルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題に鑑み、従来の電線・ケーブルのもつ問題点を改善するために鋭意研究を重ねた結果、電線・ケーブルからの電気や信号の減衰量は、使用する樹脂の誘電正接と直接関係し、樹脂組成物を製造するために配合する酸化防止剤の中から少なくとも2種の特定の構造を有する化合物を選択し、それらの酸化防止剤を特定の割合で組み合わせることにより、樹脂組成物の誘電正接が抑制され、その結果減衰量が低減できるばかりでなく、耐熱安定性にも相乗的な効果があることを見出した。
また、さらには、こうした樹脂組成物に上記の少なくとも2種の酸化防止剤に加えて化学発泡剤を配合させることにより、化学発泡剤の配合量を減少させても、従来技術と同程度の発泡率が達成でき、この樹脂組成物で被覆された電線・ケーブルは、JCSの衛星放送テレビジョン受信用の同軸ケーブル(JCS423号付属書2)に規定する1.77ギガヘルツの20℃における減衰量の規格を満たし、しかも優れた耐熱安定性を有していることを見出した。そして、本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものである。
【0006】
すなわち、本発明の第1発明は、エチレン系樹脂(A)および酸化防止剤(B)を含有するエチレン系樹脂組成物において、酸化防止剤(B)は、少なくとも1種のイオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)と、少なくとも1種のアリールアミン型酸化防止剤(B)とからなることを特徴とする電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0007】
本発明の第2発明は、さらに、化学発泡剤(C)を含有することを特徴とする第1発明に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0008】
本発明の第3発明は 酸化防止剤(B)の割合は、エチレン系樹脂100重量部に対して、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部と、アリールアミン型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部であることを特徴とする第1発明に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0009】
本発明の第4発明は、酸化防止剤(B)と化学発泡剤(C)の割合は、エチレン系樹脂100重量部に対して、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部と、アリールアミン型酸化防止剤(B)0.003〜1.0重量部と、化学発泡剤(C)0.03〜3.0重量部であることを特徴とする第2発明に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0010】
本発明の第5発明は、酸化防止剤(B)は、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)20重量%〜80重量%に対して、アリールアミン型酸化防止剤(B)80重量%〜20重量%からなり、かつ、酸化防止剤(B)の合計量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.01重量部〜1.3重量部であることを特徴とする第1発明〜第4発明いずれかに記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0011】
本発明の第6発明は、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)は、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンゼル)イソシアヌル酸、および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンシル)ベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、一方、アリールアミン型酸化防止剤(B)は、4,4’−ビス(α,α’ジメチルベンジル)ジフェニルアミン又は4,4’−ジオクチルジフェニルアミンから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする第1発明〜第5発明のいずれかに記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を提供する。
【0012】
本発明の第7発明は、第1発明〜第6発明のいずれかに記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を被覆してなる電線・ケーブルを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】
1)エチレン系樹脂(A)
本発明においては、エチレン系樹脂(A)とは、高圧法低密度エチレン単独重合体、高密度エチレン共重合体、中密度エチレン共重合体、直鎖状低密度共重合体、直鎖状超低密度共重合体等を挙げることができる。
これらのエチレン系樹脂(A)は、それぞれ公知の重合方法を用いて調製でき、重合触媒としては、高圧法の場合にあっては、有機過酸化物、アゾ化合物、酸素等のラジカル発生触媒、その他の重合法にあっては、フィリップス系触媒、チグラー系触媒、スタンダード系触媒およびメタロセン系触媒を例示できる。
エチレンと共重合させるα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1等が例示される。
エチレン系樹脂(A)は、1種単独であるいは2種以上混合(例えば、高圧法低密度エチレン単独重合体の2種以上を含む)して用いてよい。
【0015】
本発明においては、密度が0.910〜0.930g/cm、好ましくは0.915〜0.925g/cm、でメルトマスフローレートが0.01〜10g/10分、好ましくは1〜5g/10分の高圧法低密度エチレン重合体、及びこれと他のエチレン系樹脂との混合物で、見かけ上の融点が125℃、好ましくは120℃未満のものが好適に使用される。これらのエチレン系樹脂(A)は、発泡温度範囲である130〜200℃において溶融張力が大きく発泡ガスのセルからの抜けを少なくする効果があり、後述する好ましい化学発泡剤の分解温度も130〜160℃の範囲であるので、エチレン系樹脂(A)を用い発泡性樹脂組成物を製造するときの温度120〜130℃では分解せず、導体にこの発泡性樹脂組成物を発泡被覆するときの適性温度130〜200℃で分解させるためである。
また、使用するエチレン系樹脂(A)は、1MHz(メガヘルツ)、23℃での誘電正接が、80×10−6以下、好ましくは65×10−6以下、さらに好ましくは50×10−6以下のものを好適に使用することができる。誘電正接からは、減衰量を予測することができ、エチレン系樹脂(A)の製造方法、製造時に使用する触媒や連鎖移動剤の種類で、誘電正接は決定されるものである。
好ましいエチレン系樹脂(A)としては、具体的には、高圧法低密度エチレン単独重合体であり、誘電正接が44×10−6のNUC−766(日本ユニカー製)、誘電正接が42×10−6のNUC−2460MD(日本ユニカー製)、及び誘電正接が36×10−6のL−2340(旭化成製)等を挙げることができる。
【0016】
2)イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B
イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)とは、ヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤で、その構造中にイオウ原子を含まないものであればよく、具体的には、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス1010)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン(チバスペシアルティケミカル社製 イルガノックス1024)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸(サイテック社製 サイアノックス1790)、1,3,5−トリメチル−2,4−6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(アルベールコーポレーション製 エタノックス330)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス259)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス1076)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス3114)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバスペシャルティケミカル社製 イルガノックス1135)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(旭電化社製 アデカ・スタブAO−30)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール(旭電化社製 アデカ・スタブAO−40)等を例示することができる。
【0017】
イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)の誘電正接の増加が、イオウを含むものより有意に少ない機構は明らかではないが、試験結果では、明らかに後者の誘電正接の増加が大きいことを示した。
本発明ではイオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)の1種以上が配合される。この酸化防止剤の配合量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.003重量部〜1.0重量部、好ましくは0.01重量部〜0.5重量部、さらに好ましくは0.02重量部〜0.3重量部である。
この酸化防止剤の配合量が上記の下限値より小さければ、誘電正接の増加には問題がないが、アリールアミン型酸化防止剤(B)との相乗効果がなくなり、耐熱安定性が不十分となる。一方、上記の上限値を越えると、耐熱安定性は問題がないが、誘電正接が有意に増加するとともに、この酸化防止剤は高価であるので、経済性が落ち好ましくない。
【0018】
3)アリールアミン型酸化防止剤(B
本発明で使用されるアリールアミン型酸化防止剤(B)は、アリール基を有する2級アミンで公知のものであればよく、具体的に例示すると、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(精工化学社製 ノンフレックスDCD)、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン(精工化学社製 ノンフレックスOD)、フェニル−1−ナフチルアミン(大内新興社製 ノックラックPA)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(大内新興社製 ノックラックホワイト)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(大内新興社製 ノックラックDP)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(大内新興社製 ノックラック810−NA)、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(大内新興社製 ノックラック6C)、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(大内新興社製 ノックラックG−1)等を挙げることができる。
【0019】
本発明ではアリールアミン型酸化防止剤(B)の1種以上が配合される。この酸化防止剤の配合量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.003重量部〜1.0重量部、好ましくは0.01重量部〜0.5重量部、さらに好ましくは0.02重量部〜0.3重量部である。
この酸化防止剤の配合量が上記の下限値より小さければ、誘電正接の増加には問題がないが、ヒンダードフェノール型酸化防止剤との相乗効果がなくなり、耐熱安定性が不十分となる。一方、上記の上限値を越えると、耐熱安定性は問題がないが、誘電正接が増加するとともに、この酸化防止剤は高価であるので、経済性が落ち好ましくない。
イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)と、アリールアミン型酸化防止剤(B)の配合比は、任意でよいが、前者20〜80重量%に対し、後者80〜20重量%の範囲が望ましい。一方が20重量%未満になると、両者の配合による誘電正接の低減、酸化誘導期間の増大等の相乗効果の発現が顕著でなくなる。両者の配合比が50:50に近づくほど相乗効果が発現されやすくなり好ましい。イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)と、アリールアミン型酸化防止剤(B)の配合量の総量は、エチレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜1.3重量部、好ましくは0.02〜1.0重量部である。
0.01重量部未満であると、耐熱安定性が不十分となり、1.3重量部を超えると、誘電正接値が増加し、電線・ケーブルの特性を悪化し望ましくない。
【0020】
4)化学発泡剤(C)
本発明で使用される化学発泡剤(C)は、熱分解してNH、N、CO等の不活性ガスを発生し、エチレン系樹脂を発泡させるものであり、例えばp,p’−オキシ−ビス−ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル等を例示することができる。
化学発泡剤(C)は、1種単独であるいは2種以上混合して用いてよい。
本発明では、p,p’−オキシ−ビス−ベンゼンスルホニルヒドラジド(以下、OBSHと称する。)または、OBSHと発泡助剤で処理されたアゾジカルボンアミド(以下、ADCAと称する。)の混合物(OBSH1重量部に対してADCAの混合割合0.3重量部以下)が好適に使用される。これらは、他の化学発泡剤に比べて分解温度が低いため、本発明の発泡性樹脂組成物の適正な発泡温度である130〜200℃において十分に分解し、発泡ガスを発生できるからである。
【0021】
なお、発泡助剤処理とは、サルチル酸、ステアリン酸、これらの亜鉛塩、マグネシウム塩等をADCA1重量部に対して0.0003〜0.6重量部配合し、リボンミキサー等の混合機で30〜80℃混合処理することをいう。
化学発泡剤の配合量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.03〜3.0重量部、好ましくは0.5〜2.0重量部である。
化学発泡剤の配合量が上記の下限値より小さいと、発泡率が小さく均一でなくなり、化学発泡剤を配合する効果が少なくなり、一方上記の上限値を超えると、化学発泡剤はエチレン系樹脂組成物の誘電正接を大幅に増加させるので、減衰量がかえって上昇し、発泡させる効果が見られなくなることもあり、また、過発泡や経済性の面からも好ましくない。
【0022】
5)その他の成分
本発明のエチレン系樹脂組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で使用目的に応じて、各種添加剤や補助資材を配合することができる。この各種添加剤や補助資材としては、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、加工性改良剤、充填剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、化学発泡剤含有不純物捕捉剤、気泡防止剤、着色剤等を挙げることができる。
また、本発明のエチレン系樹脂組成物には、その使用目的に応じてベースのエチレン系樹脂に本発明の特性を損なわない範囲で他のオレフィン系樹脂を少量配合することもできる。
【0023】
6)エチレン系樹脂組成物
本発明のエチレン系樹脂組成物は、所定量の上記成分、すなわちエチレン系樹脂(A)、酸化防止剤(B)、必要に応じて化学発泡剤(C)、さらに必要に応じて上記各種添加剤、補助資材等を適当量配合して、一般的な方法、例えばニーダー、バンバリーミキサー、コンティニュアスミキサーあるいは押出機を用いて均一に混合混練することにより調製することができる。
具体的に調製法を例示すれば、バンバリーミキサーを使用して、エチレン系樹脂の融点以上の温度で混練し、化学発泡剤を使用する場合にあっては、次いで所定量の化学発泡剤を添加し、その化学発泡剤の分解温度よりも低い温度で混練し、冷却してシート状物とし、このシート状物を切断してペレットにすることができる。また、押出機をもちいて同様に混練し、押出し、円柱状物とし、これを切断してペレットとすることもできる。
本発明のエチレン系樹脂組成物は無発泡(ソリッド)でも、化学発泡法、ガス発泡法あるいはこれらの併用発泡法で発泡して、用いることができる。
本発明のエチレン系樹脂組成物は、周知のケーブル被覆法により銅やアルミニウムのような金属導体上に絶縁被覆層として被覆することができる。
具体的には、上記のようにして調製されたペレットを押出機に供給し、所定の温度に加熱して得た溶融エチレン系樹脂組成物を、予熱された金属導体上に同軸押出し、エチレン系樹脂組成物の被膜を形成させることができる。化学発泡剤を配合したペレットを使用する場合は、該ペレットを化学発泡剤の分解温度以上に加熱し、押出すことにより、発泡絶縁エチレン被膜を形成させることができる。ガス発泡法の場合には、不活性ガスを用いて公知の方法で発泡させて、発泡絶縁被膜を形成させることができる。これら、ケーブル(電線)被覆法における種々のパラメーターは、当業者により容易に決定することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中で用いられた物性値及び実施例等で評価された評価物性値は、それぞれ以下にまとめた測定方法によるものである。
【0025】
[測定方法]
1.メルトマスフローレート
JIS K 6922−2に準拠して行い、荷重2.16kg、測定温度190℃で測定した。
2.密度
JIS K 6922−2に準拠して行った。
3.誘電正接
JIS K 6922−2に準拠して行い、電圧上昇比法(Qメーター法)を採用した。
得られた樹脂組成物につき、150kg/cm、140℃で予熱5分間後3分間圧縮成形して得られた1mm厚のシートから100mm×68mm角の試料を2枚調製し、1メガヘルツ、23℃で測定した。
【0026】
4.耐熱安定性 酸化誘導時間(OIT)
耐熱安定性は、ASTM−D150に準拠する酸化誘導時間(OIT)で評価した。誘電正接の測定と同様に調製した1mm厚のシートより5mgの試料を秤量し、リファレンス及び試料共にアルミニウムパンを用いて、示差走査熱量計にて流速100ml/分の窒素雰囲気下、毎分50℃で210℃まで昇温し、この温度を5分間保持後、空気流速100ml/分を導入し測定したもので、分で表示した。
OITは、樹脂組成物の酸化に対する抵抗性を示し、耐熱安定性の指標となるもので、この数値が大きい程、熱安定性がよい。
5.比誘電率
誘電正接と同様にJIS K 6922−2に準拠して行なった。
6.減衰量
無発泡の樹脂組成物についてはJIS C 3051高周波同軸ケーブル(ポリエチレン絶縁編組型)に基づき、銅線よりなる内部導体上に得られた樹脂組成物を被覆し、コアを形成し、さらに外部導体として軟銅線の編組を施し、さらにその外側に塩化ビニル樹脂よりなるシースを被覆した5D−2Vケーブルを作成して評価した。
発泡樹脂組成物については、JIS C 3502に準拠して行い、銅線よりなる内部導体上に本発明の樹脂組成物からなる発泡性樹脂組成物を被覆し、さらに外部導体として両面アルミニウム箔張付けプラスチックテープ及び錫メッキ軟銅線編組をかけ、その上に塩化ビニル樹脂からなるシース材料を被覆したS−5C−FBケーブル100mを作成し評価した。
減衰量は、作成したケーブルをヒューレットパッカード社製ネットワークアナライザー8753Eを用いて測定したもので、dB/kmで表示した。
減衰量が大きいことは、すなわちその周波数における減衰が大きいことであり、伝送される信号の減衰が大きく、その品質の劣化が大きいことを意味する。
【0027】
7.酸化防止剤
使用した酸化防止剤(B)は、以下のとおりであり、実施例、比較例においては、それぞれ付与した名称で示す。
イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B
(1)A−1 テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカル社製 イルガノックス1010(Irganox1010))
(2)A−2 N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキフェニル)プロピオニル]ヒドラジン(チバスペシャリティケミカル社製 イルガノックス1024(Irganox1024))
(3)A−3 1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンゼル)イソシアヌル酸(サイテック社製 サイアノックス1790(Cyanox1790))
(4)A−4 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンシル)ベンゼン(アルベールコーポレーション製エタノックス330(Ethanox330))
アリールアミン型酸化防止剤(B
(1)B−1 4,4’−ビス(α,α’ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(精工化学社製 ノンフレックスDCD(NonflexDCD))
(2)B−2 4,4’−ジオクチルジフェニルアミン(精工化学社製 ノンフレックスOD(NonflexOD))
比較例で用いられた酸化防止剤(イオウを含むヒンダードフェノール型酸化防止剤)
(1)C−1 4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(シプロ化成社製 シーノックスBSC(SeenoxBSC))
(2)C−2 2,2’−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティケミカル社製 イルガノックス1035(Irganox1035))
【0028】
実施例1〜5
高圧法低密度エチレン単独重合体(日本ユニカー製 NUC−766、メルトマスフローレート2.0g/10分、密度0.922g/cm、誘電正接44×10−6、誘電率2.2823)にイオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤であるA−1とアリールアミン型酸化防止剤であるB−1を1:1の重量比で表1に示すように配合し、ブラベンダーミキサーを用いて140℃で10分間溶融混練し、本発明のエチレン系樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物から1mm厚のシートを調製し、得られたシートにつき、その静電正接と酸化誘導時間(OIT)を測定した。
結果は、表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0004512239
表1から明らかなように、本発明のエチレン系樹脂組成物は、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤及びアリールアミン型酸化防止剤をそれぞれ0.075重量部、合計0.15重量部配合した場合であっても、誘電正接のベース樹脂として使用したエチレン系樹脂自体からの増加は24×10−6程度であり、後述する比較例と比べて少なかった。一方、酸化誘導時間(OIT)は、酸化防止剤をそれぞれ0.025重量部、合計0.05重量部配合した場合であっても51.2分と、後述する比較例と比べて顕著に長く、耐熱安定性が優れているものであった。
【0030】
比較例1〜3
酸化防止剤をそれぞれ単独で用い、配合量を0.07重量部(比較例1)、0.1重量部(比較例2)および0.15重量部(比較例3)とした以外は、実施例1と同様の試験を行い、同様に誘電正接および酸化誘導時間(OIT)を測定した。結果は、表2〜4に示した。
表2〜4から明らかなようにヒンダードフェノール構造を持つチオビス型酸化防止剤であるC−1およびC−2を配合したエチレン系樹脂組成物は、本発明のエチレン系組成物と比べて酸化誘導時間は0.07重量部の配合で50分あり使用できるレベルであっが、誘電正接の増加値が大きかった。
イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤である、A−1、A−2、A−3、A−4をそれぞれ単独で配合したエチレン系組成物は、本発明のエチレン系樹脂組成物に比べ、誘電正接値の上昇は同程度であったが、酸化誘導時間(OIT)は、同一配合量で比べ小さく、耐熱安定性が劣っていた。これは、アリールアミン型酸化防止剤(B−1、B−2等)を併用していないからである。
アリールアミン型酸化防止剤であるB−1、B−2をそれぞれ単独で配合したエチレン系樹脂組成物の誘電正接値は、小さく良好なものであったが、酸化誘導時間(OIT)は、非常に小さく、耐熱安定性に劣り、実用性のないものであった。これは、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(A−1、A−2、A−3、A−4等)を併用していないからである。
【0031】
【表2】
Figure 0004512239
【0032】
【表3】
Figure 0004512239
【0033】
【表4】
Figure 0004512239
【0034】
実施例6〜10
実施例1と同様の試験を、表5に示すようにイオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤であるA−1、A−2、A−4およびアリールアミン型酸化防止剤であるB−1、B−2を組み合わせて、配合量を変化させて行い、実施例1と同様に評価した。この試験では比誘電率も測定した。
結果は、表5に示した。
表5から明らかなように酸化防止剤A−1を 0.018重量部、B−1を0.053重量部を配合した実施例6、A−1を 0.053重量部、B−1を0.018重量部を配合した実施例7のエチレン系樹脂組成物は、誘電正接の増加が少なく、酸化誘導時間(OIT)も酸化防止剤A−1、B−1単味と比較して長く、耐熱安定性の優れたものであった。
また、A−1とB−2のそれぞれ0.05重量部の配合、A−2とB−1のそれぞれ0.05重量部の配合、A−4とB−1のそれぞれ0.05重量部の配合の実施例8〜10の本発明のエチレン系樹脂組成物も、良好な誘電正接と酸化誘導時間(OIT)を持っているものであった。
これらの実施例で得られたエチレン系樹脂組成物の比誘電率は、ベースレジンの2.2823とほぼ同等で有り、良好である事が確認された。
【0035】
【表5】
Figure 0004512239
【0036】
実施例11〜13、比較例4
実施例1で使用したエチレン系樹脂を用いて、表6にそれぞれ示したように酸化防止剤および滑剤としてステアリン酸カルシウムを配合し、バンバリーミキサーで35rpmにて温度が116℃に上昇するまで混練した。得られた溶融樹脂組成物を押出機を用いて126℃で押出し、この円柱状物を水中で切断し直径3mm、長さ約3mmのペレットを得た。
このペレットにつき、実施例1と同様にして、シートを調製し、誘電正接を測定した。
また、このペレットを50mmφの押出機(L/D=24)に供給し、供給領域のシリンダー温度130℃、圧縮領域のシリンダー温度140℃、計量領域のシリンダー温度147℃で、1.05mmφの70℃に予熱した銅芯線上に線巻取り速度20m/分で押出し被覆し、外経5.1mmの発泡絶縁同軸ケーブルコアを得た。得られたコアについて、樹脂組成物部分のみを採取し、この重量を測り、さらに水中で重量を測り、体積を算出し、これより発泡率を評価した。
結果は、表6に示すように、比較例4のC−1を使用した樹脂組成物の誘電正接211×10−6に比べ、本発明のエチレン系樹脂組成物は、有意に小さい値を示した。
また、試験結果から明らかなように、化学発泡剤は、誘電正接を大きく増加させることが見出されたが、本発明のエチレン系樹脂組成物は、比較例のものと比べて化学発泡剤の配合量を10%削減しても、同レベルの発泡率が達成できることが示し、よって発泡に対する良好な効果および誘電正接をさらに小さくできる効果が確認された。
【0037】
【表6】
Figure 0004512239
【0038】
実施例14〜15、比較例5
エチレン系樹脂として、実施例で使用したNUC−766とL−2340(旭化成製、高圧法低密度エチレン単独重合体、メルトマスフローレート3.8g/10分、密度0.923g/cm、誘電正接36×10−6、誘電率2.2829)を用いて、表7にそれぞれ示した配合で酸化防止剤および滑剤としてステアリン酸カルシウムを配合し、実施例と同様ににしてペレットを得た。
このペレットにつき、実施例1と同様にして、シートを調製し、誘電正接を測定した。
また、このペレットを50mmφの押出機(L/D=24)に供給し、銅芯線上に線巻取り速度25m/分で押出し被覆し、外径4.8mmの絶縁同軸ケーブルコアを得た。得られたコアを用いて、5D−2Vケーブルを作成し、10波長での減衰量を測定した。
結果は、表7に示すように、比較例5のC−1を使用した樹脂組成物の誘電正接119×10−6と比べ、本発明のエチレン系樹脂組成物は、有意に小さい値を示した。また、酸化誘導時間(OIT)も、比較例より優れていた。
また、試験結果から明らかなように、減衰量も比較例より優れており、高品質の同軸ケーブルであった。
【0039】
【表7】
Figure 0004512239
【0040】
実施例16、比較例6〜7
表8の実施例16、比較例6〜7に示すように、エチレン系樹脂、酸化防止剤滑剤(ステアリン酸カルシウム)をそれぞれ配合し、実施例11と同様に混練し、得られた各々の混練物にOBSHを示された配合量で配合し、実施例11と同様に予備発泡度4%のペレットを得た。このペレットを使用して、同様にシートを調製し、誘電正接と酸化誘導時間(OIT)をそれぞれ測定した。
別に、ペレットを50mmφの押出機(L/D=24)に供給し、供給領域のシリンダー温度を130℃、圧縮領域のシリンダー温度140℃、計量領域のシリンダー温度を147℃とし、1.05mmφの70℃に予熱した銅芯線上に巻取速度で押出被覆し、外径5.1mmの発泡絶縁同軸ケーブルコアを得た。この同軸ケーブルコアの発泡率を測定した。
この同軸ケーブルコアの周囲に、減衰量評価方法で記載した方法によりS−5C−FBケーブル100mを作成し評価した。
結果は表8に示したように、本発明のエチレン系樹脂組成物は、比較例6、7と比べて、誘電正接の増加が少なく、酸化誘導時間が長く、優れた電気特性と耐熱安定性をもっていた。また、発泡率は、化学発泡剤OBSHを1.0重量部配合した実施例16は52.0%であり、同量配合した比較例6(発泡率 44.6%)、1.13%配合した比較例7に(発泡率 49.8%)に比較して明らかなように、発泡に対する障害の少ない発泡性エチレン系樹脂組成物であり、よって誘電正接の増加をさらに少なくできることを示した。
得られた同軸ケーブルからの、減衰量の測定で、本発明の発泡性エチレン系樹脂組成物および同軸ケーブルは、比較例と比べて、より小さい減衰を示し、特に高周波の送信に優れたものであった。
【0041】
【表8】
Figure 0004512239
【0042】
【発明の効果】
本発明のエチレン系樹脂組成物は、誘電正接の増加の少ない、すなわち減衰量が小さく、さらに耐熱安定性が従来のものより優れたものであり、さらに、従来品に比べ化学発泡剤の使用量を減少させても同等の発泡率のものが得られるので、絶縁電線や通信用電線・ケーブルの絶縁層、シース層の被覆材料として優れたものであり、これを被覆して得られた電線・ケーブルは、減衰量が小さく、よって誘電損失が小さく電気や信号を効率的に送ることができ、中継器の数を減らすことができ、高品質の信号を伝送することができる。

Claims (7)

  1. エチレン系樹脂(A)および酸化防止剤(B)を含有するエチレン系樹脂組成物において、酸化防止剤(B)は、少なくとも1種のイオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)と、少なくとも1種のアリールアミン型酸化防止剤(B)とからなることを特徴とする電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  2. さらに、化学発泡剤(C)を含有することを特徴とする請求項1に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  3. 酸化防止剤(B)の割合は、エチレン系樹脂100重量部に対して、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部と、アリールアミン型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部であることを特徴とする請求項1に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  4. 酸化防止剤(B)と化学発泡剤(C)の割合は、エチレン系樹脂100重量部に対して、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)0.003重量部〜1.0重量部と、アリールアミン型酸化防止剤(B)0.003〜1.0重量部と、化学発泡剤(C)0.03〜3.0重量部であることを特徴とする請求項2に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  5. 酸化防止剤(B)は、イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)20重量%〜80重量%に対して、アリールアミン型酸化防止剤(B)80重量%〜20重量%からなり、かつ、酸化防止剤(B)の合計量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.01重量部〜1.3重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  6. イオウを含まないヒンダードフェノール型酸化防止剤(B)は、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンゼル)イソシアヌル酸、および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンシル)ベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、一方、アリールアミン型酸化防止剤(B)は、4,4’−ビス(α,α’ジメチルベンジル)ジフェニルアミン又は4,4’−ジオクチルジフェニルアミンから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電線・ケーブル被覆用のエチレン系樹脂組成物を被覆してなる電線・ケーブル。
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