JP4511460B2 - 動力ハンマ装置及び動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は改良された装置に関する。
詳細には本発明は、物質を破砕しまたはもろくするために使用される装置の改良に関する。
建設または解体業界において、撤去または別の建設のために、コンクリート、岩、固い地面、アスファルトまたは不要な構造物を破砕するのに、油圧ハンマを使用することは、よくあることである。
破砕される物質の多くはコンクリートまたはアスファルトからなる。これらの物質は非常にさまざまな特性を有し、したがってこれらを破砕するためにはさまざまなタイプの機械または工具ビットが必要となる。コンクリートは非常に砕けやすい物質であり、したがってインパクション(impaction)によって粉々に砕くことができる。アスファルトは、インパクションによって加えられた多くのエネルギーを吸収する傾向がある延性または「塑性」物質である。したがって、アスファルトまたは同種の物質は割る必要がある。薄いブレードはアスファルトを効果的にスライスし、穿孔しまたは割り、したがって、ハンマで打つよりもむしろ切断によって解体を完了させることができる。
北米の多くの道路のようにコンクリートの上にアスファルトが敷かれている場合、仕事を完了させるために、アスファルトの厚さに応じて、2タイプのハンマ構成が必要となる。したがってこの2重層は、1つの仕事に対して2種類以上の解体機械が必要となることを意味し、これによって解体コストが2倍になり、アスファルト破砕機がコンクリートを露出させるように働く間に、コンクリート破砕機のダウン時間(down time)が生じる。
さらに、例えば北ヨーロッパにおいて永久凍土によって凍った地面も、非常に延性のまたは塑性の性質を有する。その結果、先の鈍いハンマを使用して力を加えた場合、その力は地面によって吸収される可能性があり、その結果、穴があくだけで割れが生じないか、またはその下の泥炭の弾性によって地面がはね戻るだけである。したがって、この物質を割るためにはより薄いブレード端が必要となる。この場合もやはり、追加の機械が必要となるか、または冬の数カ月、事業が遅延する。さらに、より寒冷な条件は、熱衝撃およびその結果としての割れにつながるハンマ内に生じる温度勾配のために機械が損傷する可能性を増大させる。
永久凍土で凍った地面を現行の技術で破砕することは事実上不可能であることがわかっており、そのため、建設工事は暖かい数カ月に限定され、場合によってはこの期間が10週から12週でしかないこともある。
建設期間を延ばすことは、たとえそれが暖かい数カ月の前または後の2、3週であっても利点であろう。
解体ハンマ装置の一型である一般的なドロップ・ハンマは、持ち上げて次いでリリースする重いプラグ(plug)またはコラム(column)からなる。重力がプラグまたはコラムを地面に向かって推進し、地面との衝突のタイプは、地面と接触するプラグまたはコラムの面の形状によって決まる。
単一の機械が、さまざまな条件およびさまざまなタイプの物質で動作することができるように、ドロップ・ハンマの下における衝突の性質を容易に変更することができると有利である。しかし、衝突の性質を変更できる能力は、通常の耐久性およびその事業に必要な全体強度と組み合わせられなければならない。変更することができるが、実現するために高度の保守または長いダウン時間を必要とするシステムを生み出すことは限界であろう。
この明細書に引用される特許または特許出願を含む全ての参照文献は参照によって本明細書に組み込まれる。あらゆる参照文献が従来技術を構成するとは認めない。参照文献の議論は、それらの執筆者が主張することを述べたものであり、本出願の出願者は、引用された文献の正確さおよび妥当性に疑問を呈する権利を留保する。本明細書では従来技術のいくつかの文献を参照するが、この参照は、これらの文献が、ニュージーランドまたは他の国における当技術分野の共通の一般知識の一部を構成することを認めたものではないことをはっきりと理解されたい。
用語「含む」は、さまざまな法域で、排他的な意味または包括的な意味を有すると考えられることが認められる。本明細書の目的上、特に明記しない限り、用語「含む」は包括的な意味を有する。すなわちこの用語は、この用語が直接に言及する記載の構成要素だけでなく、明示されていない他の構成要素または要素も含むことを意味する。方法またはプロセスの1つまたは複数のステップに関して用語「含まれる」または「含んでいる」が使用されるときにも、この理屈が使用される。
本発明の目的は、上記の問題に対処し、または少なくとも有用な選択肢を社会に提供することにある。
本発明の他の態様および利点は、単に例として示した以下の説明から明白となろう。
本発明の一態様によれば、
−少なくとも第1および第2の突起を有するハンマと、
−前記突起と係合するように適合された少なくとも1つの並進ドッグと、
−第1の方向と反対の第2の方向との間で実質的に逆向きに並進ドッグを移動させることができる駆動機構と
を含む動力ハンマ装置であって、
前記並進ドッグは、前記第1の突起と係合して前記ハンマを前記第1の方向に移動させ、次いで前記第2の突起と係合して前記ハンマを前記逆向きの第2の方向に移動させるように適合されている
ことを特徴とする動力ドロップ・ハンマ装置が提供される。
一実施形態では、前記第1の方向の少なくとも1つの成分が重力の作用に逆らう方向を向いている。
いくつかの実施形態では、ハンマのピーク垂直位置までハンマを第1の方向に持ち上げるための手段が、サイド・チェーンと並進ドッグの配置による。このチェーンは、ハンマの長手方向の(好ましくは平らな)面のそばに配置された第1および第2のスプロケットのまわりを回転する。このチェーンは、ハンマの側部に配置された第1の突起と係合する並進ドッグを有する。チェーンを回転させると、並進ドッグの上昇とともにハンマに取り付けられた第1の突起が第1の方向に上昇するので、ハンマは持ち上がる。ハンマがその最大垂直上昇高に達すると、並進ドッグは上側の第1のスプロケットのまわりを回転し、ハンマはリリースされる。
前記並進ドッグが第1のスプロケットのまわりを回転し、ハンマが、(チェーンの移動速度に応じて)その上向行程を減速させ、静止し、または落下し始めた後、チェーンの回転によって、並進ドッグが、実質的に逆向きの第2の方向に移動し、それによって並進ドッグが、第1の突起と同じハンマ面の駆動機構からみて反対側に位置する第2の突起と係合する。したがって並進ドッグは追加の下向きの力をハンマに与え、重力だけによるハンマの加速度を増大させる。第2の方向のハンマの速度がチェーンの速度を上回ると、引き続き加わる重力のもとでハンマが下向きに加速したときに、並進ドッグは第2の突起から離れる。
好ましくは前記動力ハンマはさらに、前記第1の方向の前記ハンマの行程の極限点を画定するバイアス手段をさらに含み、前記バイアス手段は、前記逆向きの第2の方向に前記ハンマを戻す反作用的な運動力を提供することができる。
一実施形態では、前記第2の方向の前記ハンマの移動が、重力および/または前記反作用的な運動力によって少なくとも部分的に補助されてもよい。
代替実施形態では前記駆動機構が、ラム・ドライブ、または少なくとも2つの回転部材のまわりを回るように駆動されるエンドレス・ベルトである。
好ましい実施形態では前記駆動機構が、少なくとも上側の第1のスプロケットおよび下側の第2のスプロケットのまわりで回転係合するように配置されたエンドレス・チェーンを含む。
いくつかの実施形態では、この動力ドロップ・ハンマを、垂直軸から最大120度離れた角度のチェーン/並進ドッグ駆動機構配置を使用して操作することができる。この場合、ハンマのダウンストロークはアップストロークとなり、重力の効果は負の効果となる。したがって、第1および第2の突起の役割は逆になり、すなわち、このハンマ/並進ドッグ・ドライブダウン(drive-down)システムは本質的にドライブアップ(drive-up)システムとなる。
一般的な語法では、実質的に垂直な位置でドロップ・ハンマ装置を操作するとき、用語「第1の方向」をハンマの実質的に上向きの動きに典型的に関連づけることができる。しかし、ドロップ・ハンマ装置を水平よりも高い角度で操作する場合にはこの第1の動きが実質的に下向きの動きになるので、この用語を限定するための用語と理解してはならない。ただし、この用語の全体的な意図は同じであると解釈しなければならない。
さらに、用語「第2の方向」は一般に、ハンマの下向きの動き、すなわち第1の動きの方向とは反対の実質的に往復的な(逆向きの)動きに典型的に関連づけられるが、この場合もやはり上と同じように、この用語を限定するための用語と理解してはならない。
本明細書全体を通じて、用語「チェーン」または「駆動システム」にも言及するが、これらの用語は単に例として挙げたものであり、並進ドッグを動かすための手段を、ラム・ドライブの動きとともに並進ドッグが上下にピボット運動するラム・ドライブによって構成することもできるので、これらの用語を限定するための用語と理解してはならない。
さらに、用語「チェーン」は単に例として挙げたものであり、スプロケットのまわりで並進ドッグを動かす目的にはベルト・ドライブを使用することもできるので、この用語を限定するための用語と理解してはならない。
一態様によれば前記並進ドッグは、前記第2の突起と係合する前に前記第1の突起から離れ、逆もまた同様である(前記第1の突起と係合する前に前記第2の突起から離れる)。
好ましくは前記並進ドッグは、前記並進ドッグが前記上側の第1のスプロケットのまわりを回転するときに前記第1の突起から離れる。
好ましくは、前記ハンマは長手方向の軸に関して実質的に細長く、末端の(distal)衝突面および1つまたは複数の横方向の側面を有する。
好ましくは前記駆動機構は、前記第1および第2の方向に関して、前記ハンマの側面で、前記長手方向のハンマ軸に平行な軸に沿って、前記並進ドッグを往復運動させ、前記第1および第2の突起は、前記駆動機構の両側の前記ハンマ側面に横方向に配置されている。
一実施形態によれば、前記エンドレス・チェーン・ループは、前記ハンマの前記長手方向の側面に平行な平面内で駆動される。
代替実施形態では、前記エンドレス・チェーン・ループが、前記ハンマの前記長手方向の側面に垂直な平面内で駆動される。
好ましくは、前記駆動機構の前記長手方向の往復運動軸は、前記ハンマ側部の中心長手方向軸から横方向にオフセットされている。
好ましい実施形態では、突起が、ハンマに取り付けられ、並進ドッグと係合するように形成され、並進ドッグが第1の突起を通りすぎるときに並進ドッグが係合するように配置された突起である。並進ドッグは第1の突起と係合または当接し、ハンマを持ち上げる。並進ドッグが第1のスプロケットを越えて向こう側へ回転すると、第1の突起がリリースされ、リリースされたハンマは、その上向行程を減速させ、静止し、または落下し始める。
さらに、持上げ突起は取外し可能とすることができ、したがって摩耗したら取り替えることができることを理解されたい。
他の好ましい実施形態では、第2の突起が、ハンマの駆動機構の第1の突起の側とは逆側の、ハンマの下向きストロークで並進ドッグが第2の突起を通りすぎるときに並進ドッグが係合するような位置に取り付けられた突起である。並進ドッグは第2の突起と係合または当接し、所望の方向、通常は下向きにハンマを駆動する。ハンマの降下速度がチェーンの回転速度を上回ったとき、かつ/または並進ドッグが下側のスプロケットのまわりを回転するときに、第2の突起はリリースされる。
いくつかの実施形態では、ドロップ・ハンマ装置を水平よりも高い角度で操作しているとき、または第2の方向の並進ドッグの速度が重力をかなり上回るときに、並進ドッグは、並進ドッグが第2のスプロケットのまわりを回転するまで第2の突起と係合し続けることができる。
さらに、第2の突起は取外し可能とすることができ、したがって摩耗したら取り替えることができることを理解されたい。
好ましい実施形態では、駆動機構に関連づけられた2つのスプロケット(すなわち上側および下側のスプロケット)がある。本明細書全体を通じて、これらのスプロケットはしばしば第1および第2のスプロケットと呼ばれる。しかし、これらの用語は動作中のハンマの位置に関するものであり、用語第1のスプロケットは、実質的に垂直な位置で操作されているときにドロップ・ハンマ装置の上端にあるスプロケットを指すことを理解されたい。同じ解釈が用語「第2のスプロケット」にも当てはまるが、このことを限定のためのものと理解してはならない。
並進ドッグはチェーンに固定することができ、チェーンはスプロケットのまわりを高速で回転することができる。したがって、並進ドッグが動いているときに並進ドッグは第1の突起と係合することができる。第1の突起はハンマに取り付けられており、そのため、並進ドッグが移動している方向にハンマは動かされ、ハンマが水平よりも低い位置で操作されているときにはハンマは上昇する。
並進ドッグが上側の第1のスプロケットに達し、上側の第1のスプロケットのまわりで回転されると、第1の突起はリリースされる。重力によってハンマの移動が止まるまでハンマは移動し続け、次いでハンマは方向を変化させる。
ハンマのダウンストロークで並進ドッグが第2の突起と係合した瞬間、チェーンの速度、したがって第1のスプロケットを越えて進む並進ドッグの移動速度に応じて、ハンマは上向きまたは下向きに動いており、あるいは静止していることを理解されたい。
いくつかの実施形態では、チェーンの回転速度が、ハンマがその最大高さ(重力による下向きの力がハンマの上向きの動きに等しく向きが反対になる高さ)に達するのに要する時間よりも遅い場合、並進ドッグは、ハンマがすでにその下向きの移動を始めているときに駆動突起と係合する。
したがって、並進ドッグが第2の突起と係合すると、チェーン、第2の突起と係合する並進ドッグの表面および第2の突起自体に、ある応力および摩耗が生じることを理解されたい。さらに、並進ドッグが駆動突起と係合するとノック(たたくこと:knock)またはジョルト(衝撃:jolt)が顕著になる可能性がある。
他の実施形態では、チェーンの回転速度が、(水平よりも低い位置で操作されたときに)ハンマがその最大高さに達するのに要する時間よりも速い場合、ハンマがまだ上向きに動いている間に並進ドッグは第2の突起と再び係合する。
したがって、ハンマの上向きの移動は、第1のスプロケットを越えて回転した後に並進ドッグが第2の突起と係合することによって妨げられることを理解されたい。ハンマの上向きの移動のこのような妨害は、チェーン、並進ドッグおよび突起に過度の応力を生じさせ、ドロップ・ハンマ装置の劣化を増大させる。
好ましい実施形態では、ハンマがそのピーク移動に達し、落下し始める前に瞬間的に静止するまでに要する時間の長さに、並進ドッグが取り付けられたチェーンの回転速度をマッチさせることができる。次いでハンマが下向きの運動量を持ち始めたときに、並進ドッグは、第2の突起となめらかに係合することができ、これによって並進ドッグ、チェーンおよび第2の突起の摩耗量は最小になる。
垂直位置での使用以外でもハンマの方向に関係なく、同じ状況が起こることを理解されたい。したがって、本明細書ではハンマがその最大高さに達すると記述することがあるが、この用語は限定するためのものでないことを当業者は理解されたい。水平付近または水平よりも高い位置でドロップ・ハンマ装置が操作されるとき、ハンマは破砕する物質からの最大距離に達する。
したがって、下向きストロークで並進ドッグが係合する突起を置く位置に関して理想的な位置を識別することができる。チェーンを約2.5メートル/秒の一定の高い速度で動作させた場合、ハンマはリリースされ、上昇速度によって与えられる運動量によってハンマはさらに約300mm上方へその移動を続けようとするだろう。ハンマが上向きの移動を止める前に、並進ドッグは、第1のスプロケットの頂部を越え、下方ヘ進みかけており、したがって、ハンマがまだ上方ヘ移動している間に並進ドッグはハンマの突起と係合し、場合によっては、ハンマは、上方への300mmの移動のうちの100mmしか進むことができない。
ハンマがまだ上方ヘ移動している間のこのような係合は高いレベルの衝突を引き起こし、ドロップ・ハンマ装置を潜在的に傷つける。
したがって、第1のスプロケットのまわりを並進ドッグが移動するのに要する時間を約70ミリ秒から120ミリ秒に増大させることができるように、スプロケットの速度を少しの間遅くすることができる。チェーンの回転速度を遅くすることには、並進ドッグが第2の突起と係合する前にハンマがその上方への動きを完了し、ゼロ運動点に達することができるという利点がある。
しかし、その回転速度を少しの間低下させることによるスプロケットの緩速化は単に例として挙げただけであり、これを限定するためのものと理解してはならないことを理解されたい。並進ドッグの位置をハンマの移動にマッチさせる他の手段を利用することもでき、このような手段は当業者には理解されるであろう。
好ましい一実施形態では、前記駆動機構およびハンマがハウジングの中に実質的に囲われている。
一実施形態では、前記ハンマは、横方向の運動が前記ハウジングによって抑制されているが、縦方向の運動は、前記第1および第2の突起と前記並進ドッグとの相互作用によってしか制限されていない。
他の実施形態では、前記ハンマは、横方向の運動が前記ハウジングによって抑制されているが、長手方向の運動は、
−前記第1および第2の突起と前記並進ドッグとの係合、ならびに/または、
−前記第1の方向に移動している前記ハンマと前記バイアス手段との衝突、ならびに/または、
−前記第2の方向に移動している前記ハンマの前記衝突端と外部の表面または物体との接触
によってしか制限されていない。
本発明の他の態様では前記駆動機構が、前記並進ドッグを可変速度で往復運動させることができる。
本発明の他の態様によれば、動力ハンマを、ハンマに動力を与えて物体または接触表面と繰り返し衝突させるように動作させる方法であって、
・前記駆動機構を作動させて、前記並進ドッグを前記第1の方向に移動させ、前記第1の突起と係合させること、
・前記第1の突起を取り付けた前記ハンマを前記第1の方向に移動させること、
・前記第1の突起から前記並進ドッグを解放すること、
・前記並進ドッグが前記第2の突起と係合するまで、前記並進ドッグを、前記実質的に逆向きの第2の方向に移動させること、
・前記第2の突起を取り付けた前記ハンマを前記第2の方向に移動させること、
・前記ハンマが前記物体または接触表面と衝突する前に、前記第2の突起から前記並進ドッグを解放すること
を含む方法が提供される。
好ましくは、前記並進ドッグが前記第1の突起から離れた後に、前記ハンマはバイアス手段に衝突し、前記バイアス手段は、前記ハンマを減速させて静止させ、前記逆向きの第2の方向に戻す反作用的な力を提供する。
好ましくは、前記第1の方向の少なくとも1つの成分は重力の作用に逆らう方向を向いている。
好ましくは、前記並進ドッグが前記第1の突起から離れた後に、前記第1の方向の前記ハンマの前記移動は重力によって減速される。
一実施形態では、前記第1の方向の移動の後の前記ハンマが実質的に静止しているときに前記並進ドッグと前記第2の突起との係合が起こることを保証するために、前記並進ドッグの前記速度が変更される。
他の実施形態では、前記第1の突起からの解放と前記第2の突起との再係合との間で、前記並進ドッグの前記速度が低減される。
他の態様によれば、本発明は、以上に実質的に記載した記載の動力ハンマとともに使用される駆動機構であって、前記ハンマ上に位置する第1および第2の突起と係合するように適合された少なくとも1つの並進ドッグを含み、第1の方向と反対の第2の方向との間で実質的に逆向きに前記並進ドッグを移動させることができる駆動機構を提供する。
好ましい実施形態では、駆動システムが加圧作動油(加圧された液状流体)によって駆動される。
他の好ましい実施形態では、駆動システムを駆動するのに使用される作動油(液状流体)の流量を変化させることによって駆動システムの速度を変更する。
スプロケット・ドライブへの作動油(液状流体)の流量を調整することによって、スプロケットは少しの間、回転を休止しまたは回転速度を遅くし、チェーンに速度の変化を与え、それによってチェーンの速度をハンマの上昇および落下にマッチさせることができることを理解されたい。このチェーン速度の変化は、ハンマの移動を並進ドッグのドライブダウン(押し下げ)にマッチさせる能力を提供する。したがって、ハンマを可能な最も高い地点から押し下げることができ、したがって、ハンマが水平線よりも低い位置で使用されるときにハンマの残りのダウンストロークに対して、重力から最大の利益を得ることができる。
これは1つの利点であり、ハンマをより高速で動作させる場合、並進ドッグの下向きの動きのマッチングを、速度に関係なしにハンマの瞬時ゼロ運動点にマッチさせることができ、ハンマ装置を最適に操作することができる。
さらに、並進ドッグの下向きの動きのタイミングをハンマのこの瞬間に最適化することによって、同じ重量のハンマを使用し、1分あたりの打撃(blow)数を同じにしたときに、最高100%のパワー増を達成することができる。
あるいは、1分あたりの打撃率を100%増大させ、ハンマの重量を半分にした場合、ドライブダウン・チェーン、並進ドッグおよび突起の組合せを利用しないハンマと同じパワーを達成することができる。
さらに、ドロップ・ハンマ装置を水平よりも低い角度でまたは実質的に水平で操作すると、ドライブダウン・チェーン、並進ドッグおよび突起の組合せを利用しない標準ハンマ装置のパワーが全くない場合に比べて、40%のパワー増を達成することができる。
他の実施形態では、ストロークの頂点でハンマの動きを阻止するばねなどのバイアス手段を、ドロップ・ハンマ装置の中で利用することもできる。このバイアス手段は、ハンマ装置がさまざまな角度またはさまざまな潤滑段階で動作しているときに、第2の方向における並進ドッグと第2の突起の間のより信頼性の高い接触を可能にする。
最適に動作させるためには定期的にハンマにグリースを塗る必要がある。グリースが減少すると、ハンマが達成することができる1分あたりの打撃数が摩擦によって低下する。新たにグリースが塗られたハンマは、上向きストロークで並進ドッグからリリースされたときに、乾いたハンマよりも高くまで移動し、そのため、並進ドッグからリリースされた後にハンマが減速するのに要する時間に一貫性のなさが導入される。
好ましい実施形態では、ハンマの最大高さよりも上方の領域へのばねの導入が、ハンマが並進ドッグからリリースされた後にハンマの上向きの運動を阻止するのを助け、ドロップ・ハンマ装置のグリースのレベルに関係なく動作の一貫性を提供する。
他の実施形態では、垂直から大きく離れた角度でハンマが操作されているとき、特に新たにグリースが塗られた状態で操作されているときに、並進ドッグがハンマをリリースした後にハンマの動きを阻止する重力がほとんどない。したがって、ハンマは、ドロップ・ハンマ・ケーシングの上端を潜在的に傷つける十分な力を有し、最悪のシナリオではドロップ・ハンマ・ケーシングの上端に潜在的に穴をあける。先に述べたようにドロップ・ハンマ装置にバイアス手段を導入することによって、ハンマの動きを阻止することができ、したがってドロップ・ハンマ・ケーシングの上端の損傷を防ぐことができる。
したがって、チェーン、並進ドッグならびに第1および第2の突起とバイアス手段の組合せは、ドロップ・ハンマ装置を高い角度、例えば垂直よりも高い角度で利用することを可能にする。これは、従来技術に優る明瞭な利点であり、建築物全体などを1台の機械によって破砕することを可能にする。
他の実施形態では、ハンマ・ハウジングは、ハンマがハウジングから出る点の近くに配置され、かつ、クッションで支えられたいくつかの柱または支柱を有することができる。このクッションは、側部ハンマ・ハウジングの突起の衝突を小さくし、ハンマ自体の寿命を潜在的に延ばす。クッションは時間がたってすり減ったときに取り替えることができる。
ハンマは、破砕する物質または地面から適当な高さのところに配置され、そのため、地面が大部分の衝突力を受け取り、突起またはクッションは受け取らないことを理解されたい。したがって、クッションはすり減るので、任意のクッション・システムは、わずかなダウン時間で容易に取り外し、取り替えられるように設計されるだろう。
さまざまな状況に適用可能なドロップ・ハンマ装置の能力も利点であり、本明細書に記載されたドロップ・ハンマ装置は、衝突の振動をエキスカベータ(破砕機:excavator)に返さず、したがってオペレータに返さない。張力手段(tensioned means)によって接続されない限り、ハンマはハウジングに物理的に接続されないので、ハンマの衝突はハウジングに振動を与えない。したがって、オペレータは高レベルの振動にさらされず、したがって作業は長期にわたってより耐えることができるものとなる。さらに、オペレータは、異なるタイプの物質が現れ、それを破砕する必要があり、新しい機械が必要なときの中断を歓迎しない。その代わりに、オペレータの快適性は高く、大きな振動によるエキスカベータの損傷は存在しない。
ドライブダウン手段を含むドロップ・ハンマ装置の他の利点は、衝突の圧力を実質的に増大させることができ、同じ機械がその作業負荷を増大させることを可能にする点である。さらに、ハンマの重量を半分にした場合、同じ衝突圧を維持しながら衝突速度を増大させることができる。これはさらに従来技術の改良を提供し、単一の機械が、仕事能力またはドロップ・ハンマ装置による衝突に適用可能な物質のタイプを増大させることを可能にする。
さらに、ドライブダウン手段を追加することは、実質的に垂直の位置から離れた角度でドロップ・ハンマを操作できることである。ドロップ・ハンマは、垂直から最大120度離れた角度で使用することもでき、このことは、このハンマが、動力ドロップ・ハンマとしてでなく駆動ハンマとして動作しており、1台の機械が、ドロップ・ハンマ装置とジャック・ハンマなどの両方の仕事を実行することができることを意味する。
本発明の他の利点は、駆動システムがチェーンの回転速度を変化させて、並進ドッグが理想的な位置すなわち「スイート・スポット」で駆動突起と係合するようにすることができることである。ドロップ・ハンマ装置の摩耗は最小化され、動作のなめらかさは最大になり、オペレータは十分に集中してより長い時間作業することができる。
さらに、ハンマのグリーシングの変動によってもたらされるハンマ速度の違いは、ばねを含めることによって最小化される。動作の変動も最小化され、それによって摩耗およびドロップ・ハンマ装置の応答性の変動も低減し、装置のより一貫した動作が可能になる。
本発明の他の態様によれば、少なくとも2つの末端状態を有するハンマが提供される。このロッドは、必要なときにこれらの末端状態の位置を逆にすることができることを特徴とする。
本発明の他の態様によれば、少なくとも2つの末端状態を有するように形成されたハンマを含む動力ハンマ装置が提供される。この装置は、必要なときにこれらの末端状態の位置を逆にすることができることを特徴とする。
本発明に基づく用語「ハンマ」は、衝突を与えるために物質に向かって推進される細長いシャフトを意味すると理解されなければならない。
このようなハンマの推進は、重力によって、または加速手段によって、またはこの2つの組合せによって提供することができる。
好ましい実施形態では、ハンマが、リリースされる前に実質的に垂直の方向に持ち上げることができる円筒形または多面プロポーションの細長いシャフトである。
いくつかの実施形態では、ハンマの下の地面に力を与えるために必要な推進を提供するのに重力が使用される。
他の実施形態では、ハンマが垂直から離れた方向でも機能することができ、それによって地面よりも高い位置にある物質を破砕することができる。加速手段を導入することによって、重力に大幅に依存して破砕する地面または物質に向かってハンマを推進することなしにこのアセンブリが機能することを可能にする。
好ましい実施形態では、ハンマは、ドロップ・ハンマ・アセンブリまたは装置で使用するためのものである。ハンマはハンマ・ハウジングの中に収容され、その内部での作用は、ハンマを持ち上げ、リリースして、ハンマよりも低い地面に力を与えることを可能にする。
ハンマが破砕したい物質に直接に衝突し、中間工具に衝突しないことは本発明の利点であることを理解されたい。このことは、システムが全体として単純であり、時のたつにつれて摩耗し故障する可動部品が少ないことを意味する。それぞれの面を強化し、または摩耗した後に増強することができ、ハンマ自体を取り替えることができる。
他の実施形態では、ハンマ・ハウジングとハンマの上端の間にバイアス手段が提供される。
好ましい実施形態では、バイアス手段が弾性変形を受けることができ、それによって張力がかかった状態に保持されているときに位置エネルギーを蓄積することができる。ハンマがその第1の方向の垂直運動のピークにあるとき、バイアス手段は張力がかかる位置まで伸ばされている。ハンマが減速されて停止した後、張力の形で接続手段に蓄積された位置エネルギーが解放され、ハンマは、重力だけによって提供されるエネルギーよりも大きなエネルギーで地面に向かって加速される。
米国特許第4844661号には、逆転する電磁石を利用してハンマに上昇と斥力の両方を提供するドロップ・ハンマが記載されている。この電磁石は、その運動半径の最上部までドロップ・ハンマを持ち上げるように組み込まれている。次いで電磁石が逆にされ、重力と逆にされた電磁石の斥力とが組み合わさって、地面に向かってドロップ・ハンマを加速し、ドロップ・ハンマが地面をたたく力を増大させる。
しかし、このようなシステムの限界は、ハンマによって破砕される地面または物質のタイプがハンマの形状によって決まり、これを容易に変更することができないことである。装置が延性物質でうまく機能するように構成されているときに、砕けやすい物質でうまくいくようにするためには、新しいハンマをはめ込むために相当な量のダウン時間が必要となろう。
米国特許第5248001号には、ハンマが落下する前の最大垂直高さにあるときに完全に圧縮される、ドロップ・ハンマ・ハウジングの中の1つまたは複数のばねを利用するドロップ・ハンマが記載されている。ばねが伸びると、ハンマは地面に向かって加速され、ハンマの面がその下の領域をたたく力を増大させる。
このシステムの欠点も、ハンマによって破砕される物質のタイプがハンマの端部の形状によって決められ、これを容易に変更できないことである。したがって、このハンマは、砕けやすい物質、延性物質などの1つのタイプの物質を破砕するためだけに使用することができ、他の物質に対する現場では第2の機械が必要となろう。
本発明に基づく用語「状態」は、ハンマのそれぞれの末端の表面の形状を意味すると理解されなければならない。この形状は、実質的に平坦な面、ブレード、凸形または凹形のカップあるいは点を含むことができるが、これらは単に例として挙げたにすぎない。参照を容易にするため、本明細書全体を通じて、用語「面」は、ハンマのそれぞれの端部の状態を指すために使用される。しかし、ブレードまたは点は通常、面とは呼ばれないが、用語「面」が使用されるときにはこれらの形状も含まれることが意図されるので、この用語を限定のためのものと理解してはならない。
好ましい実施形態では、少なくとも2つの端面を有するハンマであって、これらの端面が異なる輪郭を有することを特徴とするものとなっている。
他の好ましい実施形態では、ハンマがそれぞれの端に1つずつ、合わせて2つの面を有し、ハンマの下の衝突領域を大きくして、砕けやすい物質のより大きな領域をもろくしまたは破砕することができるようにするために、ハンマの一方の端面が実質的に平坦な幅の広い面となっている。
他の好ましい実施形態では、ハンマの他端の端面がブレードの形態であり、したがって延性または塑性物質を破砕することができる。
ハンマの先端または端部を、他のタイプの物質または解体作業に適するように別の方法で構成することもできることを理解されたい。先端を例えば、ブレードの代わりにスパイクまたは鋭い先端の形状にすることができる。ただしこれらは例として挙げたにすぎず、これらを限定のためのものと理解してはならない。
さまざまなタイプの物質を処理するように構成されたドロップ・ハンマが存在するが、これらは、多くのタイプの物質を同じ機械ピースによって破砕することができ、これを達成するために機械仕事またはダウン時間をあまり必要としない単一のドロップ・ハンマ装置ではないようである。
いくつかのドロップ・ハンマ装置は、先端または面を新しくするため、または幅の広い衝突面と狭い衝突面とを交替するためにハンマの端部の衝突面を取り外すことができることが理解されるが、その領域のナットまたはボルトにかかる応力および歪みの量は莫大であろう。高衝撃荷重による破損によってボルトなどが剪断される可能性は大幅に増大する。デッドラインの圧力、または、資源を修理するための限定されたアクセスがあるときに、このことは不利である。
交換可能な先端において他の固有の問題は、新しい先端が、その台座(seat)および引張りボルトに正確に取り付けられる(このボルトはそうするために適当なツールを有している)ことを保証するためにある程度の専門知識が必要なことである。新しい先端と台座とのミスアラインメントは、先端の急速な損傷ならびに先端および台座取付けの全ての精度の損失に帰着する。
本発明に関して、物質の性質がハンマ面の輪郭を決定することを理解されたい。したがって、いくつかのタイプの物質での仕事に対して機械が必要な場合、ハンマを取り出し、異なる面を有する新しいハンマ全体をハウジングに入れることができるので、2つ以上の2端ハンマを供給することができることが予想される。
ハンマの平坦端とブレード端の両方の面および先端を物質で強化し、または摩耗のために再建(rebuilt)することもできる。
前述のとおり、ハンマは、ハンマ・ハウジングの中でハンマをそのピーク垂直位置まで持ち上げることを可能にする第1および第2の突起を備える。ハンマの方向を逆にし、それによってハンマの他端を露出させるために、これらの突起はもう一方の側でもマッチさせる必要があるだろう。
好ましい実施形態では、これらの追加の突起が、同じ面の最初の突起の左または右に配置されるだろう。
しかし、ハンマ・ハウジングの形状および逆転時にブレードをハウジングに再び挿入する方法に応じて、突起はもう一方の面上に配置することができることを理解されたい。
ハンマが張力ケーブルに接続されている場合には、ケーブルを外し、ハンマの方向を変えた後で再び接続する必要があり、したがってこのことは、接続手段をハンマのもう一方の側にマッチさせる必要があることを意味する。
さらに、ハンマはさまざまな端部輪郭を有するので、ハンマを持ち上げるための手段は、ハンマの端部ではなくハンマの側部に配置される必要があることを理解されたい。
本発明の他の態様によれば、ハンマの方向を逆にする方法が提供される。この方法は、ハンマを引き出し、逆にし、その動作位置に再び挿入することができることを特徴とする。
本発明の他の態様によれば、少なくとも2つの端面を有するハンマの方向をハンマ・ハウジングの中で逆にする方法が提供される。この方法は、ハンマをハンマ・ハウジングから引き出し、端面の位置を逆にし、ハンマをその動作位置に再び挿入することができることを特徴とする。
本発明の1つの利点は、ハンマ・ハウジングからハンマを取り出し、ハンマの方向を逆にし、それをハウジングに再び挿入することができることが、1人で実施できる単純なことであることである。
容易に逆にすることができる2つの異なる面を有するドロップ・ハンマ装置を有する利点は、さまざまなタイプの物質を破砕する必要がある現場で同じ装置ピースを使用できることである。これによって、砕けやすいコンクリートと延性のアスファルトなどの両方を破砕する必要がある仕事のコストが低減する。それはさらに、オペレータが、急に、両方のタイプの衝撃を容易にスイッチすることを可能にする。
本発明の他の態様は、単に例示のために添付図面を参照して示す以下の説明から明白となろう。
図1を参照すると、その全体が矢印3によって指示された油圧(液圧)掘削機(hydraulic excavator)に取り付けられたハンマ・ハウジング(2)の中に収容された動力ハンマ(powered hammer)(1)が示されている。
図2を参照すると、その全体が矢印4によって指示された動力ハンマ装置の拡大図が示されている。ハンマ装置(4)は、鈍端(5)および鋭端(6)を有するハンマ(1)と、第1の突起(7)と、2つの歯車(cog)(10aおよびb)を有する回転チェーン(9)の形態である持上げ機構(その全体が矢印8によって指示されている)と、油圧(液圧)起動手段(11)と、ハンマ・ハウジング(2)とからなる。
図3を参照すると、回転チェーン(9)(明瞭にするために一部が除かれている)と、チェーン(9)がそのまわりを回転する上側の第1のスプロケット(10a)および下側の第2のスプロケット(10b)と、並進ドッグ(12)と、ハンマ(1)上の第1の突起(7)とを有するハンマ(1)の側面図が示されている。
図3は、ハンマ(1)がその行程の最も低い垂直位置にあるときハンマ(1)を示している。ハンマ(1)が使用されていない場合、突起(7)はクッション手段(13)に寄りかかり、そのため、ハンマがハンマ・ハウジングに激しくぶつかったり、または回転チェーンなどを損傷したりすることなく、ハンマを移動させまたは運搬することができる。
ドロップ・ハンマ(1)が動作しているとき、回転チェーン(8)は、並進ドッグが第1および第2のスプロケット(10a、b)のまわりを回るときの第1の方向と第2の方向との間の実質的に往復運動の経路上で並進ドッグ(12)を移動させる。
第1の方向に上方へ移動する並進ドッグ(12)は、ハンマの側部に、回転チェーン(9)に対して垂直に位置する突起(7)と係合する。
チェーン(9)がその回転を続けると、上昇する並進ドッグ(12)が突起(7)を持ち上げ、突起(7)がハンマ(1)を持ち上げる。
第1のスプロケット(10a)の高さまで突起(7)が上昇すると、並進ドッグ(12)は第1のスプロケット(10a)の頂部を越えて向こう側へ回転し、突起(7)をリリースする。その垂直行程の頂点で、ハンマ(1)は、前記第2の方向に下方へ落下し始める。
ハンマ(1)がその落下を完了すると、回転チェーン(9)に配置された並進ドッグ(12)が突起(7)と係合し、この垂直持上げを繰り返す。
ドロップ・ハンマ(1)の上端の直ぐ下に取り付けることができる張力手段は図示されていない。ハンマ(1)がその垂直上限まで上昇すると、張力手段が引っ張られる。並進ドッグ(12)が回転され、突起(7)がリリースされると、ハンマ(1)は下方ヘ引っ張られ、張力手段のリリースによって地面に向かってハンマ(1)は加速される。
図4に、このハンマ装置の動作サイクルを示す一連の概略図a)〜f)を示す。図4a)は、前記第1の方向に上方へ移動している、第1の突起(7)と係合した並進ドッグ(12)を示している。図4b)は、第1の突起(7)から離れて、上側の第1のスプロケット(10a)の向こう側へ回転し始めた並進ドッグ(12)を示している。図4c)は、上方への、ハンマのさらなる小変位を示しており、これによって、上側スプロケット(10a)のまわりの並進ドッグ(12)の引続きの回転が引き起こされる。
図4d)は、重力の効果のもとで前記第2の方向に下方へ移動しているハンマ(1)を示している
図4e)は、その下向行程の終わりに向か並進ドッグ(12)を示している。図4f)は、地面に衝突する前の自由落下中のハンマ(1)を示している。並進ドッグ(12)は第2の突起からすでに離れており、下側の第2のスプロケット(10b)のまわりを回転している。
本発明の諸態様を単なる例として記載した。これらの範囲から逸脱することなくこれらに変更および追加を実施することができることを理解されたい。
本発明の好ましい一実施形態の概略図である。 持上げ手段を有するハンマ装置の側面を示す本発明の好ましい一実施形態の概略図である。 クッション手段および回転チェーンを示すハンマ装置の側面の拡大概略図である。 図2〜3に示したハンマの1動作サイクル中の動きを示す概略連続図である。

Claims (22)

  1. 少なくとも第1および第2の突起を有するハンマと、
    前記突起と係合するように構成された少なくとも1つの並進ドッグと、
    第1の方向と第2の反対の方向との間で実質的に往復的に並進ドッグを移動させることができる駆動機構と
    を含む動力ハンマ装置であって、
    使用時において、前記並進ドッグは、前記第1の突起と係合して前記ハンマを前記第1の方向に移動させ、次いで前記第2の突起と係合して前記ハンマを前記第2の方向に移動させる
    ことを特徴とする動力ハンマ装置。
  2. 前記第1の方向の少なくとも1つの成分は重力の作用に逆らう方向を向いている、請求項1に記載の動力ハンマ装置。
  3. 前記第1の方向における前記ハンマの行程の極限点を画定するバイアス手段をさらに含み、前記バイアス手段は、前記第2の方向での前記ハンマの動きを阻止することができる、請求項1または請求項2に記載の動力ハンマ装置。
  4. 前記駆動機構は、ラム・ドライブ、または少なくとも2つの回転部材のまわりを回るように駆動されるエンドレス・ベルトである、請求項1に記載の動力ハンマ装置。
  5. 前記駆動機構は、少なくとも上側の第1のスプロケットおよび下側の第2のスプロケットのまわりで回転係合するように配置されたエンドレス・チェーンを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の動力ハンマ装置。
  6. 前記少なくとも1つの並進ドッグは前記エンドレス・チェーンに取り付けられている、請求項5に記載の動力ハンマ装置。
  7. 前記並進ドッグは、前記第2の突起と係合する前に前記第1の突起から離れ、逆もまた同様である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力ハンマ装置。
  8. 前記並進ドッグは、前記並進ドッグが前記上側の第1のスプロケットのまわりを回転するときに前記第1の突起から離れる、請求項5から7のいずれか1項に記載の動力ハンマ装置。
  9. 前記ハンマは、長手方向でのハンマの軸に関して実質的に細長く、末端における衝突面および1つまたは複数の横方向の側面を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の動力ハンマ装置。
  10. 前記駆動機構は、前記第1および第2の方向に関して、前記ハンマの側面で、前記長手方向のハンマ軸に平行な、往復における長手方向の軸に沿って、前記並進ドッグを往復運動させ、前記第1および第2の突起は、前記駆動機構の両側の前記ハンマ側面に横方向に配置されている、請求項9に記載の動力ハンマ装置。
  11. 前記エンドレス・チェーンは、前記ハンマにおける長手方向の側面に平行な平面内で駆動される、請求項5又は6に記載の動力ハンマ装置。
  12. 前記駆動機構での往復における前記長手方向の軸は、前記ハンマ側部の中心長手方向軸から横方向にオフセットされている、請求項10に記載の動力ハンマ装置。
  13. 前記ハンマに備えられた前記第1の突起は、前記並進ドッグが前記第1の方向に動くと前記並進ドッグと係合するように配置されている、請求項1〜12のいずれかに記載の動力ハンマ装置。
  14. 前記ハンマに備えられた前記第2の突起は、前記並進ドッグが前記第2の方向に動くと前記並進ドッグと係合するように配置されている、請求項1〜13のいずれかに記載の動力ハンマ装置。
  15. 前記第1および/または第2の突起は取り替えることができる、請求項1〜14のいずれか1項に記載の動力ハンマ装置。
  16. 前記駆動機構およびハンマはハウジングの中に実質的に囲われている、請求項1〜15のいずれかに記載の動力ハンマ装置。
  17. 前記ハンマは、横方向の運動が前記ハウジングによって抑制されているが、長手方向の運動は、前記第1および第2の突起と前記並進ドッグとの相互作用によってしか制限されていない、請求項16に記載の動力ハンマ装置。
  18. 前記ハンマは、横方向の運動が前記ハウジングによって抑制されているが、縦方向の運動は、
    前記第1および第2の突起と前記並進ドッグとの係合、ならびに/または、
    前記第1の方向に移動している前記ハンマと前記バイアス手段との衝突、ならびに/または、
    前記第2の方向に移動している前記ハンマの前記衝突端と外部の表面または物体との接触
    によってしか制限されていない、請求項16に記載の動力ハンマ装置。
  19. 前記駆動機構は前記並進ドッグを可変速度で往復運動させることができる、請求項1〜18のいずれかに記載の動力ハンマ装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の動力ハンマ装置を、ハンマに動力を与えて物体または接触表面と繰り返し衝突させるように動作させる方法であって、
    前記駆動機構を作動させて、前記並進ドッグを前記第1の方向に移動させ、前記第1の突起と係合させること、
    前記第1の突起を取り付けた前記ハンマを前記第1の方向に移動させること、
    前記第1の突起から前記並進ドッグを解放すること、
    前記並進ドッグが前記第2の突起と係合するまで、前記並進ドッグを、前記第2の方向において移動させること、
    前記第2の突起を取り付けた前記ハンマを前記第2の方向に移動させること、
    前記ハンマが前記物体または接触表面と衝突する前に、前記第2の突起から前記並進ドッグを解放すること
    を含む方法。
  21. 前記並進ドッグが前記第1の突起から離れた後に、前記ハンマはバイアス手段に衝突する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記第1の突起からの前記並進ドッグの解放と前記第2の突起との再係合との間で、前記スプロケットの前記速度が遅くされる、請求項5を引用する請求項2に記載の方法。
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