JP4510035B2 - 電解セル、および水素酸素発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水等を電気分解して水素ガスおよび酸素ガスを発生させる水素酸素発生装置等の水電解装置に関し、詳しくは、水電解装置を構成する際に用いられる電解セルに関するものである。また、本発明は、かかる電解セルを用いて構成される水素酸素発生装置に関するものである。
従来技術に係る水素酸素発生装置を構成する電解セルとしては、例えば、特開平8−239788号公報(特許文献1)、あるいは特開2001−164391号公報(特許文献2)に開示された技術が知られている。
特許文献1にて開示された電解セルは、図14に示すように構成されており、この電解セル151は、電極板153aと電極板153bとの間に電極板152が配されており、電極板153a,153bと電極板152との間には、固体電解質膜154、多孔質給電体155、多孔質給電体155を外部から隔離するシリコーンゴム製の環状ガスケット156、環状保護シート157等が設けられた複極式の電解セルである。具体的には、電極板152,153a,153bと固体電解質膜154との間には、多孔質給電体155が設けられており、電極板152,153a,153bと多孔質給電体155との間には、環状ガスケット156が設けられ、多孔質給電体155と固体電解質膜154との間には、環状保護シート157が設けられている。また、多孔質給電体155は、メッシュや焼結体等の通気性材料から形成されており、その側面からも自在に流体が流通できるように構成されている。
電極板152には、酸素ガス取り出し用経路158、酸素ガス流通通路158a、陰極室用のドレン水排出用経路161、およびドレン水排出通路161a等が形成されている。なお、図14においては省略したが、この電極板152には、純水供給用経路、純水流通通路、水素ガス取り出し用経路、および水素ガス流通通路も形成されている。
また、電極板153a,153bの外側(固体電解質膜154等を有する面の反対側)には、それぞれ端板162が設けられており、端板162同士は、電極板152,153a,153b等を貫通させた状態で、締付ボルト等にて締め付けることによって固定されている。すなわち、締結ボルト等の締付手段を用いて端板162と端板162との間に設けられた各要素を所定間隔等に固定した状態で電解セル151が組み立てられている。
特許文献2にて開示された電解セルは、固体電解質膜と電極板ユニットとを複数積層して構成されている。電極板ユニットは、チタン板製の電極板の両面側に、多孔質給電体とスペーサとシール部材等とを配設して構成されている。スペーサ等には、発生した酸素ガス、水素ガスを取り出すために用いられる酸素用孔、水素用孔が形成され、加えて、電気分解に供される純水を供給するために用いられる純水用孔が形成されている。
この特許文献2にて開示された電解セルを成す電極板の周縁部近傍には、凹型の溝が形成されており、この溝にシール部材を配設した状態で各構成要素を積層させて組み立てることによって、特許文献2に記載された電解セルが構成されている。
特開平8−239788号公報 特開2001−164391号公報
しかしながら、上記従来技術にかかる電解セルには、次のような問題があった。
特許文献1に記載された電解セルを成す環状ガスケットは、酸素発生室と水素発生室とをセル外部から隔離するための耐圧部品としての機能を有する。しかし、環状ガスケット自体が軟質であり、この環状ガスケットは、平板状の電極板と接することによって耐圧部品として機能しているため、内圧が高くなれば、環状ガスケットがその内圧によって電極板上でずれて、締付ボルトの間から外方へ、はみ出すおそれがある。つまり、このように構成された電解セルは、環状ガスケットのずれによってシール性が低減するおそれがあるという問題があった。
特許文献2に記載された電解セルにおいては、上記環状ガスケットに相当するシール部材が、電極板に形成された溝内に配設されている。したがって、電解セルの内圧が高くなっても、電極板上でシール部材がずれる可能性は、特許文献1に記載された電解セルよりも低減し、耐圧性も持たせることができる。
しかしながら、かかる構成の電解セルはシール部材が線接触状態となり、このような線接触状態にあるシール部材と電極板との間に固体電解質膜が挟持されているため、高圧ガス発生用電解セルとして使用する場合、十分な耐圧性能を得ることは困難であった。よって、電解セルを高圧下にて使用する場合には、別に高圧仕様の構成要素(例えば、電解セルを内包可能な密閉容器等)が必要であった。また、固体電解質膜との接触部が線接触であるために、局部的に固体電解質膜に負荷がかかり、破損等が起こりやすいという問題があった。
さらに、この特許文献2によれば、上述したとおり、シール部材と電極板とで固体電解質膜を挟持して電解セルが構成されているため、電極板との接触箇所において、固体電解質膜が劣化しやすいという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来技術にかかる問題を解決するためになされたものであって、高いシール性を維持し、耐圧強度を向上させるべく構成された電解セルを提供することを課題とする。また、本発明は、シール部材による固体電解質膜の破損を防止し、劣化低減を実現可能な電解セルを提供することを課題とする。さらに、本発明は、これらの電解セルを用いて構成された水素酸素発生装置を提供することを課題とする。
本発明に係る電解セルは、一対の電極板と、該一対の電極板の間に配置される固体電解質膜と、一方の電極板及び固体電解質膜の間に配置される陽極側給電体と、該陽極側給電体の周囲を覆う陽極側ガスケットと、他方の電極板及び固体電解質膜の間に配置される陰極側給電体と、該陰極側給電体の周囲を覆う陰極側ガスケットとを備え、前記一対の電極板には、前記固体電解質膜での電気分解に供される純水を供給するための純水用のポートと、該純水が電気分解されることによって発生する酸素を取出すための酸素用のポートと、前記純水が電気分解されることによって発生する水素を取出すための水素用のポートとがそれぞれ形成されており、前記陽極側給電体は、前記一方の電極板の純水用のポートに対応した位置に純水用のポートが、前記一方の電極板の酸素用のポートに対応した位置に酸素用のポートがそれぞれ形成され、且つ、前記一方の電極板の水素用のポートに対応した位置に切欠き部が形成された導電プレートを備え、前記陽極側ガスケットには、前記陽極側給電体の導電プレートの切欠き部に対応した位置に、前記水素用のポートの周囲を覆うように前記一方の電極板側に突起したポートシール部が形成されており、前記陰極側給電体は、前記他方の電極板の水素用のポートに対応した位置に水素用のポートが形成され、且つ、前記他方の電極板の純水用のポート及び酸素用のポートに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された導電プレートを備え、前記陰極側ガスケットには、前記陰極側給電体の導電プレートの各々の切欠き部に対応した位置に、前記純水用のポート及び前記酸素用のポート各々の周囲を覆うように前記他方の電極板側に突起したポートシール部が形成されており、前記陽極側給電体は、その導電プレートよりも前記固体電解質膜側に配置され、且つ、該導電プレートの純水用のポートと酸素用のポートと切欠き部とのそれぞれに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された焼結体を備え、前記陰極側給電体は、その導電プレートよりも前記固体電解質膜側に配置され、且つ、該導電プレートの水素用のポートと各々の切欠き部とのそれぞれに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された焼結体を備え、前記陽極側給電体の焼結体の純水用のポート及び酸素用のポートのそれぞれに対応した切欠き部と、前記陰極側給電体の焼結体の水素用のポートに対応した切欠き部とには、前記各々のポートをシールするためのシール部材が配置されていることを特徴とする。
また、前記シール部材は、前記各ポートの形状と同じ形状の孔を有する平板状であることが好ましい。
更に、前記シール部材は、チタンからなることが好ましい。
また、本発明に係る素酸素発生装置は、請求項1乃至3の何れかに記載の電解セルを用いて構成されることを特徴とする水素酸素発生装置。
尚、電解セルは、固体電解質膜と、前記固体電解質膜の両側に設けられた電極板と、前記固体電解質膜と前記電極板との間に介在する給電体とを有する電解セルであって、前記電極板の周縁部近傍にはシール部材を配するための溝部が形成されており、前記溝部に嵌合した状態で、前記給電体の周囲を覆い、前記固体電解質膜の各面に接するように、第一シール部材および第二シール部材が設けられ、前記第一シール部材側に位置し、前記第二シール部材との間に前記固体電解質膜を挟持する第三シール部材が設けられ、前記第三シール部材が前記第一シール部材よりも前記給電体側に配設されるように構成することもできる。
このような構成によれば、前記電極板に嵌合された状態のシール部材を用いて、前記電極板、前記給電体、および前記固体電解質膜のシールを行っているため、電解セル内の圧力が高まっても、嵌合状態であるが故に、各シール部材のずれ等が生じない。よって、従来よりも高いシール性、耐圧強度を有する電解セルを得ることができる。
また、このような構成によれば、前記固体電解質膜の周囲が第二シール部材と第三シール部材とで挟持されているため、従来(特許文献2参照)の場合のように一方が電極板で挟持されている場合と比較して、固体電解質膜の劣化低減を実現可能な電解セルを得ることができる。
さらに、このような構成によれば、固体電解質膜の両側面にそれぞれシール部材を有し、一方のシール部材が第一シール部材と第三シール部材とを組み合わせて構成されているため、より高いシール性を得ることができる。
なお、上記シール部材がそれぞれ電極板および固体電解質膜と平面接触するような形状を有していれば(すなわち各構成要素を積層した際におけるシール部材の接触部が面状に接触した状態(「面」でシールした状態)であれば)、従来(特許文献2参照)のような線接触状態のシール部を有する構成に比較して、高いシール性を有する電解セルを得ることができ、局部的に負荷がかかることも避けられるため、固体電解質膜の破損も防止することができる。
また、電解セルは、前記第一シール部材と前記第三シール部材とが一体的に構成されていることが好ましい。
この好ましい構成によれば、電解セル内の圧力が高まった場合であっても、第一シール部材と第三シール部材とが一体的であるため、より強固にシール部材のずれを防止することができる。
また、電解セルは、前記固体電解質膜における圧力が低い面側に接するように、前記第三シール部材が配設されている構成が好ましい。
前記電解セルを構成する前記電極板が、前記第一シール部材、第二シール部材、および第三シール部材を配設可能な溝部を有する場合、前記電極板をプレス成型等にて形成すると、前記第二シール部材を配設する溝部の同一面側であって前記第一シール部材の外側部分に、若干の空隙領域が形成される。前記空隙領域が形成された状態において、前記第一および第三シール部材が配設された側が高圧状態となると、前記空隙領域方向に前記第一および第三シール部材がずれ込むおそれがある。
上述した好ましい構成によれば、前記固体電解質膜における圧力が低い面側に接するように、前記第三シール部材が配設されるため、このような前記空間領域方向への前記第一および第三シール部材のずれ込みを効果的に防止することができる。
なお、このようなずれ込みを防止する構成としては、前記空間領域に何等かのスペーサを設ける構成があげられる。かかる構成によれば、前記空間領域が前記スペーサによって埋められるため、前記第一シール部材側であっても前記第二シール部材側であっても、高圧状態に対応可能となる。
また、電解セルは、前記電極板が外周縁に沿って凹部と凸部とが交互に整列するように屈曲されてなる周縁部を有し、前記電極板が積層された際、上下に位置する前記電極板の凹部と凸部とが対向すべく配設される構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、従来の電極板と比較して薄い電極板を使用しながら、前記電解セルの耐圧強度を維持または向上させることができる。
また、電解セルは、側面部が、前記電極板の周縁部によって形成されるハニカム構造を有することが好ましい。
この好ましい構成によれば、前記ハニカム構造の側面部を有するため、高い内圧に対しても十分な強度を得ることができる。また、前記ハニカム構造であることから、本発明にかかる電解セルは、その材料および形状から生ずる適度な弾性力をも有することとなって、熱膨張による接触面圧の上昇を吸収することができる。
さらに、水素酸素発生装置は、上述したいずれかの電解セルを用いて構成されてもよい
以上説明したように、本発明によれば、高いシール性を維持し、耐圧強度を向上させるべく構成された電解セルを得ることができる。また、本発明によれば、固体電解質膜のシール部材による破損を防ぎ、劣化低減を実現可能な電解セルを得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電解セルの概略図を示したものであり、図1(a)は電解セルの平面図を示し、図1(b)は図1(a)の一部を断面にしたI−I線矢視の側面図を示している。また、図2は、図1(a)のII−II線断面のうちの要部を示す断面図である。また、図3は、図1(a)のIII−III線断面のうちの要部を示す断面図である。また、図4は、本発明に係る電解セルを構成する電解セルユニットの分解斜視図を示したものである。本実施形態においては、この図4に示した電解セルユニットを複数積層することによって、電解セルが構成されている。
図1〜図3に示す電解セル1は、固体電解質膜2、電極板3、多孔質給電体4(本発明の「給電体」に相当)、陰極側ガスケット5(本発明の「シール部材」に相当)、および陽極側ガスケット6(本発明の「シール部材」に相当)を備えた電解セルユニット(図4参照)を複数積層して構成されている。図4に示すように、本実施形態にかかる電解セル1を成す電解セルユニット10は、一対の電極板3間に、固体電解質膜2、多孔質給電体4、およびガスケット5,6を挟持して構成されている。
つまり、本実施形態にかかる電解セル1は、積層状態にある複数の電解セルユニット10が、両端側のそれぞれに設けられた端板22で挟持され、締付ボルト23によって締め付けられることによって構成されている。
また、本実施形態にかかる電解セル1においては、締付ボルト23に対し複数の皿バネ25を介してナット24が取り付けられている。そして、電解セルの組立時においては、複数の電解セルユニット10を積層した後に、プレス機で締め付けた状態で、締付ボルト23等による締め付けが行われている。
さらに、上述した電解セル1(を成す電解セルユニット10)には、発生した酸素ガスを取り出すために用いられる酸素用孔(ポート)13、発生した水素ガスを取り出すために用いられる水素用孔(ポート)14、電気分解に供される純水を供給するために用いられる純水用孔(ポート)15,16が形成されている。
つまり、固体電解質膜2、電極板3、および多孔質給電体4には、それぞれ対応する位置に、酸素用孔(ポート)13、水素用孔(ポート)14、および純水用孔(ポート)15,16が設けられている。また、各ガスケット5,6には、必要に応じて、各ポートに流入出する流体の制御を行うポートシール部が設けられている。
電解セルユニット10についてさらに詳細に説明すると、図4に示すように、電解セルユニット10は、固体電解質膜2の両側に、電極板3および陽極側給電体4A(本発明の「給電体」に相当)等から成る酸素発生室A側領域と、電極板3および陰極側給電体4C(本発明の「給電体」に相当)等から成る水素発生室C側領域とを備えるように構成されている。
酸素発生室A側領域は、電極板3、この電極板3と固体電解質膜2とに接するように設けられた陽極側給電体4A、および電極板3の所定箇所に嵌合するガスケット本体部と陽極側給電体4A周辺における所定のポートに対する流体(液体、気体)の流入出状態を制御するポートシール部とを有する陽極側ガスケット6等を用いて構成されている。
また、水素発生室C側領域は、電極板3、この電極板3と固体電解質膜2とに接するように設けられた陰極側給電体4C、および電極板3の所定箇所に嵌合するガスケット本体部と陰極側給電体4C周辺における所定のポートに対する流体の流入出状態を制御するポートシール部とを有する陰極側ガスケット5等を用いて構成されている。
固体電解質膜2としては、イオン導電性の高分子膜の両面に白金族金属等からなる多孔質層の触媒電極が化学メッキもしくはホットプレスによって形成された、いわゆる固体高分子電解質膜が用いられる。この固体高分子電解質膜は比較的薄くて柔らかい膜であるため、多孔質給電体4との接触面圧が高くなれば損傷する可能性がある。従来技術のように線接触状態で挟持すると、局部的に接触面圧が高くなることとなり、固体高分子電解質膜に負担をかけることとなる。しかしながら、本実施形態によれば、複数の電解セルユニット10の積層時において、面圧の均一化を実現可能であるので、固体電解質膜2は損傷せず、水電解が安定に維持される。また、後述するガスケット5,6の作用によっても、固体電解質膜2が損傷する可能性は、従来より大きく低減する。詳細は後述する。
電極板3は、その内方部分たる板部分3aと、この板部分3aの外周部に設けられた周縁部3b等とから形成され、この板部分3aと周縁部3bとの間には、外方側凹凸部3c(本発明の「溝部」に相当)および外方側凹凸部3よりも溝部の深さの低い内方側凹凸部3d(本発明の「溝部」に相当)が形成されている(図2、図3等参照)。これらの凹凸部3c,3dは、後に詳細に説明するガスケット5,6が、適切に嵌合し得るように屈曲形成されている。また、電極板3は、チタン板を型プレスによって成形することにより得ることができる。
また、この電極板3は、上述したように型プレスによって成形され、図10に示すように、その周縁部3bは、屈曲されることによって凹部38と凸部39とが外周縁に沿って交互に形成されている。ここで、図10(a)は電極板3の平面図を示し、図10(b)は図10(a)のB−B線断面図を示し、図10(c)は図10(a)のC−C線断面図を示している。
本実施形態にかかる電極板3は、その周縁部3bを成す凹部38および凸部39が、それぞれともに正六角形をその対角同士を結ぶ中心線で切った形状(台形の一種)にされている(図10(c)参照)。
また、図10(a)から明らかなように、凹部38と凸部39との並びは、対向辺同士で半ピッチだけずれている。したがって、同一構成の二枚の電極板3を相互に180゜旋回させて重ね合わせると、いずれの部位においても凹部38と凸部39とが対向することになる。多数段の電極板ユニット3をこのように交互に180゜旋回させて重ね合わせて電解セル1を組み立てると、図1(b)に示すように、この電解セル1の側面は、複数の電極板3の周縁部3bによって形成される蜂の巣状の構造、すなわち、立体的な六角形ハニカム構造となる。
このような構成であれば、従来の電極板と比較して薄い電極板を使用しながら、電解セルの耐圧強度を維持または向上させることができる。また、このような形状を有する電極板3は、電解セル1の積層方向に弾性を有するため、電解セルのシール面圧を均一化させることも可能となる。さらに、このようなハニカム構造を有する電解セル1は、その材料および形状から生ずる適度な弾性力をも有することとなって、熱膨張による接触面圧の上昇を吸収することができる。
なお、各電極板3は、複極式であるため、複数の電解セルユニット10を積層させる際には、一方面が陽極側として他方面が陰極側として機能し、それぞれの面が積層されている上面および下面の電解セルユニット10を構成する。つまり、図4においては、上方(酸素発生室(+)側)に位置する電極板3はその下面が電解セルユニット10の陽極として機能し、その上面が他の電解セルユニット(さらに上方に設けられる電解セルユニット(図示省略))の陰極として機能する。同様に、図4において下方(水素発生室(−)側に)位置する電極板3はその上面が電解セルユニット10の陰極として機能し、その下面が他の電解セルユニット(さらに下方に設けられる電解セルユニット(図示省略))の陽極として機能する。
また、本実施形態にて用いられる電極板3の形成材料としては、プレス成型し得る厚さの板状部材を採用することが好ましい。プレス成型し得る厚さの板状部材であれば、凹部と凸部とを有する電極板3を容易且つ安価に製造することができるからである。
多孔質給電体4としては、上述したように、酸素発生室A側に設けられた陽極側給電体4Aと水素発生室C側に設けられた陰極側給電体4Cとが用いられる。
陽極側給電体4Aは、純水を適切に流通させ、電極板3間の電気抵抗が小さく、固体電解質膜2に損傷を発生させないような構成が好ましく、例えば、二層構造を有するように構成されている。具体的には、所定の空隙率を有するチタン製等のパンチングメタル、エキスパンドメタル等を用いて構成された電極板側近接部と、チタン、タンタル、ジルコニウム等の金属繊維や粉末、粒子を焼結して構成された電解質膜側近接部によって、陽極側給電体4Aが構成されている。
また、陰極側給電体4Cは、例えば、所定の空隙率を有するチタン製、ステンレス製のパンチングメタル、エキスパンドメタル等を用いて構成された電極板側近接部と、カーボンあるいはステンレス等の金属繊維や粉末、粒子を焼結して構成された電解質膜側近接部により構成されている。
さらに、これらの給電体4は、白金等の貴金属メッキを施したものでもよい。
また、図4に示すように、本実施形態によれば、陽極側給電体4Aには、その四隅の一カ所に切り欠き部が設けられ、残りの三カ所にポートが設けられており、陰極側給電体4Cには、その四隅の三カ所に切り欠き部が設けられ、残りの一カ所にポートが設けられている場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。
したがって、例えば、この給電体におけるシール性を向上させるために、給電体を二重構造として、その四隅の構造を変更してもよい。具体的には、例えば、給電体を、電極板側に設けた導電プレート(導電性板)と、電解質膜側に設けた繊維焼結体(導電性焼結体)とを用いた二重構造(二重構造給電体)とし、導電プレートには、図4に示した給電体4と同様の切り欠き部を設け、それに重ねる繊維焼結体の四隅には全て切り欠き部を設け、シールが必要な切り欠き部には、別途平板状のシール部材を配設すべく構成すればよい。ここで、「平板状のシール部材」は、チタンあるいはステンレス等の剛性、機械的強度の高い材料にて形成された平板状の部材であって、繊維焼結体の切り欠き部にきっちりと収まる外形を有すべく構成され、その内径は図4に示された各給電体4のポートと同様の形状に構成されている。すなわち、導電プレートと、その上に重ねられた繊維焼結体および平板状シール部材とを用いて給電体を構成してもよい。このような構成によれば、コーナーのポートが平板状シール部材(剛性、機械的強度の高い平板状部材)にてシールされるため、ポートにおけるシール性を向上させることが可能となって、コーナーにおける水素と酸素との混合を防止することができる。
上述した導電プレートとしては、例えば、平板状の板部分と、この板部分から突出した複数の突出部とを備え、その厚さ方向を貫通する複数の貫通孔が形成されたものを用いてもよい。ここで、突出部は、貫通孔の周縁部から延びる脚部と、板部分と略平行な平面部とを備えた突出片であることが好ましい。また、突出片は、板部分に貫通孔を形成する切り目を入れて片面側に突出させて形成されたものであることが好ましい。さらに、突出片の脚部と板部分とが成す角度が30°以上であることが好ましい。また、導電プレートの開口率(複数の貫通孔の総開口面積/導電性板の片面の総面積)が30%以上70%以下であることが好ましい。さらに、導電性板は導電性を有する板材を加工して得られたものであり、この板材の厚さは0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
陰極側ガスケット5は、例えば、図5に示すように構成されている。図5は、図2のV−V線方向から見た陰極側ガスケット5の平面図を示したものである。また、図8は、図5のVIII−VIII線断面図を示したものである。
これらの図に示すように、本実施形態にかかる陰極側ガスケット5は、ガスケット本体部50(本発明の「シール部材」、「第二シール部材」に相当)と、このガスケット本体部50の三方の隅部に設けられたポートシール部53とを用いて構成されている。
また、本実施形態にかかる陰極側ガスケット5は、図2および図3に示したように、電極板3の内方側凹凸部3dの上面側(図2等における上方面側)に嵌合した状態で、陰極側給電体4Cからの流体の漏洩を防止すべく、陰極側給電体4Cの周囲を覆うように設けられている。つまり、陰極側ガスケット5のガスケット本体部50は、図2等に示すように、一方面(突出したポートシール部53を有する面)が内方側凹凸部3dの上面側に嵌合し、他方面(平滑面)が固体電解質膜2に接するように構成されている。
上記の通り、本実施形態においては、ポートシール部53が電極板3側に接し、具体的には、ポートシール部53は、電極板3の板部分3aに形成されたポートの周囲を覆う状態で接する。本実施形態は、このような位置にポートシール部53が接するため、各構成要素を積層してプレス機で締め付けた際に、ポートシール部53が圧縮され、酸素用孔および純水用孔内外における流体の漏洩等(酸素用孔および純水用孔からの酸素および純水の漏洩、および給電体4Cから酸素用孔および純水用孔に対する水素の進入)を適切に防止することができる。
陽極側ガスケット6は、例えば、図6に示すように構成されている。図6は、図3のVI−VI線方向から見た陽極側ガスケット6の平面図を示したものである。また、図9は、図6のIX−IX線断面図を示したものである。
これらの図に示すように、本実施形態にかかる陽極側ガスケット6は、ガスケット本体部60(本発明の「シール部材」に相当)と、このガスケット本体部60の一つの隅部に設けられたポートシール部63とを用いて構成されている。ガスケット本体部60は、外側本体部61(本発明の「第一シール部材」に相当)と内側本体部62(本発明の「第三シール部材」に相当)とを用いて構成されている。
また、本実施形態にかかる陽極側ガスケット6は、図2および図3に示したように、外側本体部61が外方側凹凸部3cの下面側(図2等における下方面側)に嵌合し、内側本体部62が内方側凹凸部3dの下面側(図2等における下方面側)に嵌合した状態で、陽極側給電体4Aからの流体の漏洩を防止すべく、陽極側給電体4Aの周囲を覆うように設けられている。つまり、陽極側ガスケット6のガスケット本体部60は、図2等に示すように、一方面(突出したポートシール部63を有する面)が外方側凹凸部3cおよび内方側凹凸部3dの下面側に嵌合し、他方面(平滑面)が固体電解質膜2に接するように構成されている。
上記の通り、本実施形態においては、ポートシール部63が電極板3側に接し、具体的には、ポートシール部63は、電極板3の板部分3aに形成されたポート(水素用孔14)を覆う状態で接する。本実施形態は、このような位置にポートシール部63が接するため、各構成要素を積層してプレス機で締め付けた際に、ポートシール部63が圧縮され、水素用孔14内外における流体の漏洩等(水素用孔14からの水素の漏洩、および給電体4Aから水素用孔14に対する純水および酸素の浸入)を適切に防止することができる。
以上のように、固体電解質膜2、電極板3、多孔質給電体4、および各ガスケット5,6は、積層して構成されており、その積層状態を拡大して示しているのが、図7である。図7は、本実施形態にかかる電解セルの周縁部近傍の部分拡大図を示したものである。
この図7に示すように、本実施形態にかかるガスケット5,6を成すガスケット本体部50,60は、それぞれ突起状のポートシール部53,63(図8、図9参照)を有する面が電極板3に接触して、平滑面(ポートシール部53,63を有しない面)が固体電解質膜2に接触するように構成されている。そして、ガスケット本体部50,60が電極板3の各凹凸部3c,3dに嵌合した状態で、ガスケット本体部50,60の内周面が各給電体4C,4Aの周囲を覆うように構成されている。
つまり、本実施形態においては、図7に示すように、上述したような位置関係を有する、固体電解質膜2、電極板3、多孔質給電体4、および各ガスケット5,6を複数積層することによって、電解セル1が構成されている。
本実施形態にかかる電解セルは、以上のように構成されており、次のようにして、酸素および水素が発生し、適切に抽出される。
まず、本実施形態においては、純水用孔15,16を介して純水を陽極側給電体4Aへ供給し、各電極板3に対して電流を供給する(通電する)。そうすると、主に酸素発生室A(陽極側給電体4A)側に位置する固体電解質膜2の陽極側触媒層で純水が分解され、酸素ガスが発生することとなる。この際、純水の一部は電解セル等を冷却するための冷却水としても機能するため、すべての純水が分解されるわけではない。
酸素発生室Aで酸素ガスが発生すると、電極板3に設けられた酸素用孔13を介して、酸素ガスおよび純水が、電解セル1の外部に抽出されることとなる。なお、電極板3に設けられた水素用孔14の周囲は、陽極側ガスケット6に設けられたポートシール部63によって適切にシールされているため、酸素ガスおよび純水が水素用孔14側に漏洩することはない。
次に、本実施形態においては、酸素ガスと同時に生成されたH+イオンが、電場の働きによって固体電解質膜2内を移動する。したがって、本実施形態においては、H+イオンが移動することによって、水素発生室C(陰極側給電体4C)側に位置する固体電解質膜2の陰極側触媒層で水素イオンが電子を得ることとなり、水素ガスが発生する。
水素発生室Cで水素ガスが発生すると、電極板に設けられた水素用孔14を介して、水素ガスが、電解セル1の外部に抽出されることとなる。なお、水素発生室C側の各ポート(酸素用孔13、純水用孔15,16)は、陰極側ガスケット5に設けられたポートシール部53によって適切にシールされているため、発生された水素ガスが水素用孔14以外のポートに漏洩することはない。
本実施形態にかかる電解セルは、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施形態においては、図7等に示したように、電極板3の周縁部近傍にはガスケット5,6を配するための凹凸部3c,3dが形成されており、この凹凸部3c,3dに嵌合した状態で、ガスケット5,6の内周が多孔質給電体4の外周を覆い、固体電解質膜2の各面にガスケット5,6を成すガスケット本体部50,60の平滑面が接するように構成されている。また、陽極側のガスケット本体部60は、外側本体部61と内側本体部62とから成り、内側本体部62と陰極側のガスケット本体部50とで固体電解質膜2を挟持し、内側本体部62と陰極側のガスケット本体部50との外方側に外側本体部61が設けられている。
すなわち、本実施形態によれば、各ガスケット5,6が、それぞれ凹凸部3c,3dに嵌合した状態で、シール面を構成しているため、電解セル1内の圧力が高まった場合であっても、ガスケット5,6が電極板3上でずれたり、はみ出すことがない。したがって、従来(特許文献1参照)の構成に比較して、高いシール性を有する電解セル1を得ることができる。
また、本実施形態によれば、各構成要素を積層した際におけるガスケット5,6の接触部が面状に接触した状態(「面」でシールした状態)となるため、従来(特許文献2参照)のような線接触状態のシール部を有する構成に比較して、高いシール性を有する電解セル1を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、固体電解質膜2の周囲がガスケット5,6によって挟持されている。したがって、従来(特許文献2参照)の場合のように一方が電極板で挟持されている場合と比較して、本実施形態によれば、固体電解質膜の劣化低減を実現可能な電解セル1を得ることができる。
また、本実施形態においては、陽極側ガスケット6のガスケット本体部60を成す外側本体部61と内側本体部62とが一体的に構成されている。
したがって、本実施形態によれば、電解セル1内の圧力が高まった場合であっても、より強固にガスケット6のずれを防止することができる。
また、本実施形態においては、上記のように二つの要素61,62を用いて構成されたガスケット6を圧力が低い面側(上記実施形態においては酸素発生室A側)に接するように構成することが好ましい。
なぜならば、本実施形態にかかる電極板3はプレス成型のため屈曲部が垂直でなく、電極板3における陰極側ガスケット(ガスケット本体部50)を配設する溝部の同一面側であって、陽極側ガスケットの外側本体部61のさらに外側部分に、ガスケット(シール部材)の押さえがきかない若干の空隙領域71(図7参照)が形成されるからである。つまり、このような空隙領域71が形成された常態において、ガスケット6側が高圧状態となると、空隙領域71方向にガスケット6がずれ込むおそれがあるため、上述したように、ガスケット6は圧力が低い面側(酸素発生室A側)に接するように構成することが好ましい。
なお、上述したような空隙領域71を有することによる不具合を是正するためには、例えば、図11に示すように、空隙領域71にスペーサ72を設ける構成が好ましい。
このようにスペーサ72を設ければ、いずれの面側を高圧状態としても、ガスケットのずれ込みが生じないため、より高圧対応の電解セルとすることができる。
さらに、本実施形態においては、図8および図9等に示したように、ガスケット本体部50,60とポートシール部53,63とが一体的に構成されているため、従来(特許文献2参照)のようなスペーサを設けることなく、電解セル1を構成することが可能となる。よって、部品点数を削減させて、組み立て工程の煩雑さを解消可能な電解セル1を得ることができる。
また、本実施形態によれば、ガスケット本体部50,60にて確実に多孔質給電体4(酸素発生室A、水素発生室C)の周囲を封止し、ポートシール部53,63にて確実に流体の流入出状態を制御可能であるため、スペーサをなくして従来よりも構成が簡略化された上に、高いシール性を有する電解セル1とすることができる。
さらに、本実施形態によれば、従来のようなスペーサ(特許文献2参照)を用いることなく電解セル1が構成されているため、その分だけ、固体電解質膜2と給電体4との接触面積を広げて、電解面積の拡大を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、各ポートシール部53,63が突起状に形成されているため、各構成要素を積層して電解セル1を構成した際に、突起状のポートシール部53,63が圧縮されて、各ポートの周囲をより効果的に封止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態においては、一段構成(嵌合部がガスケット本体部50のみ)のガスケット(陰極側ガスケット5)と、二段構成(嵌合部が外側本体部61と内側本体部62との二つ)のガスケット(陽極側ガスケット6)との組合せによって、電解セル1が構成されている場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、一段構成と三段構成以上との組合せ、複数段構成同士の組合せ等、電極板および電解セルの大きさの許容範囲、あるいは必要なシール性等に応じて、適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態においては、ガスケットと各ポートシール部とを結合した場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、必要に応じて、ガスケットと各ポートシール部とを別体としてもよい。例えば、従来技術のようにスペーサを設け、このスペーサと各ポートシール部とを一体的に構成してもよい。
また、上記実施形態においては、陰極ガスとして水素、陽極ガスとして酸素を発生する水の電気分解装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、陽極ガスとしてオゾンを発生させるもののように、水の電気分解によってガスを発生させるような装置であれば、その用途および適用範囲は特に限定されない。
また、上記実施形態においては、ガスケット5,6の材料については特に言及しなかったが、所望の耐久性および弾力性等を有するものであれば、何等かの材料に限定されるものではない。したがって、例えば、ガスケット5,6の形成材料としては、フッ素ゴム、シリコンゴム等を用いることが可能である。
また、ガスケット5,6を保護するために、固体電解質膜2とガスケット5,6との間に、保護部材を入れるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、電極板の周縁部が台形形状である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、半円状の凹部および凸部が交互に連続したような波形、または上記実施形態と異なる台形、あるいは長方形等の形状を有する周縁部であってもよい。
さらに、本実施形態にかかる電解セルは、以上説明したように、高いシール性および耐圧強度を有するため、高圧型のシステム(例えば、高圧水素を生成するシステム)を構成するのに適している。
より具体的には、電極板が凹凸プレス成形板であって、ガスケットがシール性を高める突起付きであるため、電解セルの耐圧性が従来よりも大きく向上する。また、給電体について、先に説明した二重構造(導電プレートと繊維焼結体とを用いた二重構造)を採用することによって、膜の破損と電圧上昇とを防ぐことが可能となって、耐差圧性を向上させ得る。さらに、突起付きのガスケットを使用しているため、ポート周囲のシール性を高めて、水素ガス、酸素ガスの各ポート間(各通路間)の差圧保持を効果的に行うことができる。
高圧水素を発生させる場合、従来は、電解タンク(O2タンク)内に電解セルを入れて、電解セル内外の圧力差が小さくなるよう、また、電解セルの酸素側と水素側との圧力差が小さくなるように、水素および酸素の圧力あるいは差圧を制御すべく、高圧型システム(例えば、高圧水素発生装置)が構成されていた。
しかしながら、上述した実施形態にかかる電解セルは、非常に高いシール性および耐圧強度を有するため、高圧側システムを構成する場合においても、電解タンク(O2タンク)内に電解セルを入れる必要がなく、小さな電解タンク(O2タンク)を用いて高圧型システム(図12,図13)(本発明の「水素酸素発生装置」に相当)を構成することができる。
図12は、上述した電解セルを用いて構成された高圧型システム(本発明の「水素酸素発生装置」に相当)の一例を示したものである。
図12に示されたシステムは、電解セル1が大気中に配設され、この電解セル1に対して、補給水タンクWT、酸素分離器(O2タンク)ST、および水素分離器HTが接続されている。
補給水タンクWTと、その上流側の水源との間を接続する配管には、補給水制御バルブ125Wと、補給水タンクWTに補給水を供給する第一ポンプP1とが設けられている。また、補給水タンクWTには、水位センサ121Wが設けられており、この水位センサ121Wでの検出値に基づいて、補給水タンクWT内の水位が適切な状態となるように、補給水制御バルブ125Wが制御される。
補給水タンクWT内の水は、補給水タンクWTと電解セル1とを接続する配管に設けられた第二ポンプP2によって電解セル1に供給され、この水を用いて電解セル1内にて、酸素および水素が生成される。
電解セル1内にて生成された酸素は、配管を介して酸素分離器STに送られる。酸素分離器STには、水位センサ121Sと圧力センサ122Sとが設けられ、これらの各センサを用いて水位制御バルブ125Sと圧力制御バルブ124Sとが制御される。酸素分離器ST内の水は、水位制御バルブ125Sを介して、補給水タンクWTに戻され、再び電解セル1内に供給される。
電解セル1内にて生成された水素は、配管を介して水素分離器HTに送られる。水素分離器HTには、水位センサ121Hと圧力センサ122Hとが設けられ、これらの各センサを用いて水位制御バルブ125Hと圧力制御バルブ124Hとが制御される。水素分離器HTから水素が供給される配管には(図12においては、水素分離器HTと圧力制御バルブ124Hとの間)、除湿器123が設けられており、生成された水素は、この除湿器123にて除湿されて所定の箇所に供給される。
すなわち、この図12によれば、電解セル1を大気中に配設した状態であっても、水素と酸素の圧力あるいは差圧を制御して運転することが可能となり、低圧から高圧まで所定圧力の水素を発生させて供給することができる。つまり、先に説明した実施形態にかかる電解セル1を用いることによって、従来技術における低圧型と同様のシステムを用いて、高圧型にも対応可能となる。
この図12に示すような構成によれば、従来電解セルを入れる必要があった電解タンクを酸素分離器STとして分離して小型にすることができるため、システム全体の小型化を実現可能である。
図13は、上述した電解セルを用いて構成された高圧側システム(本発明の「水素酸素発生装置」に相当)の他例を示したものである。
図13に示されたシステムは、電解セル1が大気中に配設され、この電解セル1に対して、補給水タンクWTと水素分離器HTとが接続されている。
補給水タンクWTと、そのさらに上流側の水源との間を接続する配管には、補給水制御バルブ125Wが設けられている。また、補給水タンクWTには、水位センサ121Wが設けられており、この水位センサ121Wでの検出値に基づいて、補給水タンクWT内の水位が適切な状態となるように、補給水制御バルブ125Wが制御される。
補給水タンクWT内の水は、補給水タンクWTと電解セル1とを接続する配管に設けられた第二ポンプP2によって電解セル1に供給され、この水を用いて電解セル1内にて、酸素および水素が生成される。
電解セル1内にて生成された酸素は、配管を介して補給水タンクWTに送られ、生成された水素は、配管を介して水素分離器HTに送られる。
水素分離器HTには、水位センサ121Hと圧力センサ122Hとが設けられ、これらの各センサを用いて水位制御バルブ125Hと圧力制御バルブ124Hとが制御される。水素分離器HTから水素が供給される配管には(図13においては、水素分離器HTと圧力制御バルブ124Hとの間)、除湿器123が設けられており、生成された水素は、この除湿器123にて除湿されて所定の箇所に供給される。
すなわち、この図13によれば、電解セル1を大気中に配設した状態であっても、酸素側を大気圧にして水素圧力のみを制御して運転することが可能となり、低圧から高圧まで所定圧力の水素を発生させて供給することができる。
この図13に示すような構成によれば、酸素分離器が不要となり、補給水タンクWTで兼用可能となる。また、酸素側が大気圧となるので、補給水を供給するためのポンプが不要となる。さらに、酸素分離器の圧力センシングが不要となるため、小型化を図ることができる。また、循環水ラインの耐圧性が不要となるので、配管が容易になる。
以上説明したように、図12および図13のようなシステムであれば、装置の小型化を実現可能であって、装置の設置面積が小さくなり、延いては、装置の製作面および設置面からコストダウンを図ることができる。
また、このように小型化することにより、省電力型の水電解装置を構成することが可能となる。
省電力化するためには、セル電圧の低い電極膜接合体を使用するが、この場合、電解による発熱量(熱ロス)が小さくなるため、さらに電解温度を高めて電極触媒の活性を上げるには、発熱量が不足し水電解装置に外部加熱機構を設けなければならない(つまり、従来は、セル電圧が高く発熱量が大きいので循環水ラインには熱交換器等の冷却機構を設けていた。)。
しかしながら、以上に説明した本実施形態にかかる電解セルを使用して装置を小型化すれば、配管および機器類を含む装置全体の保有水量を低減することができ、電解による発熱のみで80℃以上に温度を上昇させることができる。また、水素の発生圧力0.85MPa〜1MPa(差圧0.85MPa〜1MPa)で、膜の破損が無く消費電力量4.0kWh/Nm3以下を達成している。
本発明の実施形態にかかる電解セルの概略図である。 図1(a)のII−II線断面のうちの要部を示す断面図である。 図1(a)のIII−III線断面のうちの要部を示す断面図である。 本実施形態にかかる電解セルを構成する電解セルユニットの分解斜視図である。 図2のV−V線方向から見た陰極側ガスケットの平面図である。 図3のVI−VI線方向から見た陽極側ガスケットの平面図である。 本実施形態にかかる電解セルの周縁部近傍の部分拡大図である。 図5のVIII−VIII線断面図である。 図6のIX−IX線断面図である。 本実施形態にかかる電解セルを構成する電極板の概略図であり、図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)のB−B線断面図、図10(c)は図10(a)のC−C線断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる電解セルの周縁部近傍の部分拡大図である。 本実施形態にかかる電解セルを用いて構成された高圧型システムの一例を示したシステム構成図である。 本実施形態にかかる電解セルを用いて構成された高圧型システムの他例を示したシステム構成図である。 従来技術にかかる電解セルの分解断面図である。
符号の説明
1…電解セル、2…固体電解質膜、3…電極板、3a…板部分(内方部分)、3b…周縁部、3c…外方側凹凸部、3d…内方側凹凸部、4…多孔質給電体(4A…陽極側給電体、4C…陰極側給電体)、5…陰極側ガスケット、6…陽極側ガスケット、10…電解セルユニット、13…酸素用孔、14…水素用孔、15,16…純水用孔、22…端板、23…締付ボルト、24…ナット、25…皿バネ、38…凹部、39…凸部、50…ガスケット本体部、53…ポートシール部、60…ガスケット本体部、61…外側本体部、62…内側本体部、63…ポートシール部、71…空隙領域、72…スペーサ、A…酸素発生室、C…水素発生室ペース

Claims (4)

  1. 一対の電極板と、該一対の電極板の間に配置される固体電解質膜と、一方の電極板及び固体電解質膜の間に配置される陽極側給電体と、該陽極側給電体の周囲を覆う陽極側ガスケットと、他方の電極板及び固体電解質膜の間に配置される陰極側給電体と、該陰極側給電体の周囲を覆う陰極側ガスケットとを備え、
    前記一対の電極板には、前記固体電解質膜での電気分解に供される純水を供給するための純水用のポートと、該純水が電気分解されることによって発生する酸素を取出すための酸素用のポートと、前記純水が電気分解されることによって発生する水素を取出すための水素用のポートとがそれぞれ形成されており、
    前記陽極側給電体は、前記一方の電極板の純水用のポートに対応した位置に純水用のポートが、前記一方の電極板の酸素用のポートに対応した位置に酸素用のポートがそれぞれ形成され、且つ、前記一方の電極板の水素用のポートに対応した位置に切欠き部が形成された導電プレートを備え、
    前記陽極側ガスケットには、前記陽極側給電体の導電プレートの切欠き部に対応した位置に、前記水素用のポートの周囲を覆うように前記一方の電極板側に突起したポートシール部が形成されており、
    前記陰極側給電体は、前記他方の電極板の水素用のポートに対応した位置に水素用のポートが形成され、且つ、前記他方の電極板の純水用のポート及び酸素用のポートに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された導電プレートを備え、
    前記陰極側ガスケットには、前記陰極側給電体の導電プレートの各々の切欠き部に対応した位置に、前記純水用のポート及び前記酸素用のポート各々の周囲を覆うように前記他方の電極板側に突起したポートシール部が形成されており、
    前記陽極側給電体は、その導電プレートよりも前記固体電解質膜側に配置され、且つ、該導電プレートの純水用のポートと酸素用のポートと切欠き部とのそれぞれに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された焼結体を備え、前記陰極側給電体は、その導電プレートよりも前記固体電解質膜側に配置され、且つ、該導電プレートの水素用のポートと各々の切欠き部とのそれぞれに対応した位置に切欠き部がそれぞれ形成された焼結体を備え、
    前記陽極側給電体の焼結体の純水用のポート及び酸素用のポートのそれぞれに対応した切欠き部と、前記陰極側給電体の焼結体の水素用のポートに対応した切欠き部とには、前記各々のポートをシールするためのシール部材が配置されていることを特徴とする電解セル。
  2. 前記シール部材は、前記各ポートの形状と同じ形状の孔を有する平板状であることを特徴とする請求項1に記載の電解セル。
  3. 前記シール部材は、チタンからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解セル。
  4. 請求項1乃至の何れかに記載の電解セルを用いて構成されることを特徴とする水素酸素発生装置。
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