JP4507033B2 - デバイス装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデバイス装置に関し、例えば複数のメールサーバ内に記憶されている電子メール及び送信元の各電子メールアドレスを一元管理する場合に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インターネット等のネットワークを介して通信端末装置間で電子メール(E−mail:Electronic Mail)の授受を行うようになされた通信システムがある。
【0003】
この通信システムにおいて、送信元のパーソナルコンピュータは送信用のプロトコルを用いて電子メールをその送信先アドレスと共にネットワーク上のメールサーバに送信する。送信先であるパーソナルコンピュータは受信用のプロトコルを用いてメールサーバから自分宛の電子メールを取り出すことにより、送信元からの電子メールを取得することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば図12に示す通信システム1において、自宅に設置されるパーソナルコンピュータ2は、公衆回線網3に接続され、当該公衆回線網3及びインターネットサービスプロバイダ(以下、これを単にサービスプロバイダと呼ぶ)4を順次介してメールサーバ4Aと電子メールの授受を行うようになされている。
【0005】
また、社内に設置されたパーソナルコンピュータ5は、LAN(Local Area Network)6内に接続されており、当該LAN6を介してメールサーバ6Bと電子メールの授受を行うと共に、LAN6、インターネット7及びサービスプロバイダ4を順次介してメールサーバ4Aとも電子メールの授受を行うようになされている。
【0006】
ここで、ユーザが複数のメールサーバに対して認証を得るための権利である電子メールアカウントを所持している場合、各メールサーバにおける自分宛に送信された電子メール(以下、これを送信メールと呼ぶ)をある1つのメールサーバに集める電子メール管理方法がある。
【0007】
この電子メール管理方法において、パーソナルコンピュータ5は、メールサーバ6Bにアクセスし、当該メールサーバ6Bに格納される送信メールをインターネット7及びサービスプロバイダ4を順次介してメールサーバ4Aに格納する。これによりメールサーバ4Aには、全ての送信メールが格納される。
【0008】
また、家庭に設置されたパーソナルコンピュータ2又は社内に設置されたパーソナルコンピュータ5は、メールサーバ4A(マスターサーバ)から全ての送信メールをダウンロードしてハードディスク等の記憶媒体に記憶し、当該記憶した各送信メールに明記されている送信元の電子メールアドレスをデータベースとして記憶媒体に記憶することによりアドレス帳を作成するようになされている。
【0009】
かかる通信システム1においては、同一のユーザが複数の通信端末装置を使用する場合、各端末装置のアドレス帳の電子メールアドレスが分散されて管理し難いという問題があった。
【0010】
またパーソナルコンピュータ2で作成したアドレス帳を例えばユーザが所持するPDA(Personal Digital Assistants) やIrDA(Infrared Data Association) が設けられた携帯電話等にダウンロードした場合、パーソナルコンピュータ2とPDAとの間、又はパーソナルコンピュータ2と携帯電話との間において、ユーザが定期的にアドレス帳を同一にする同期処理を行わなければ、アドレス帳の電子メールアドレスが分散されて管理し難いという問題があった。
【0011】
さらにかかる通信システム1においては、電子ビジネスカードの標準規格が存在する。ここで電子ビジネスカードとは、電子メーラやブラウザに搭載されている機能であり、自分の電子ビジネスカードを例えば署名として付加した電子メールを送信し、その機能を搭載した受信側の電子メーラやブラウザで電子メールに付加された電子ビジネスカードを読み出すと、当該電子メールの送信元電子メールアドレスをユーザの操作無しにアドレス帳に追加する。しかし、この電子ビジネスカードでは、パーソナルコンピュータ毎に処理が行われ、ユーザが複数の通信端末装置を使用する場合、アドレス帳の電子メールアドレスが分散されて管理し難いという問題があった。
【0012】
また通信システム1におけるアドレス帳の管理及び電子メールの管理は、それぞれ異なる装置(通信端末機器及びメールサーバ)で管理するようになされている。このためユーザは、管理する装置を同一にすることができれば、利便性が向上すると考えられる。
【0013】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、情報の管理を容易にし得るデバイス装置を提案しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明は、ネットワークに接続可能な端末装置に対して着脱自在のデバイス装置であって、端末装置に装着された際に、該端末装置に対して、登録対象のメールサーバから電子メールを取得させる取得制御手段と、取得制御手段が取得させた電子メールを記憶するための記憶媒体と、記憶媒体に記憶される電子メールが操作された場合、該電子メールに対して操作内容を示すヘッダを付加する付加手段と、所定のタイミングの際に装着対象である端末装置に対して、記憶媒体に記憶される電子メールを、デバイス装置単位で電子メールを蓄積するとともに該電子メールの発信元アドレス帳を作成し更新する情報管理サーバに送信させる送信制御手段とを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0016】
図1において10は全体として情報通信システムを示し、自宅に設置されるパーソナルコンピュータ30は、公衆回線網51に接続され、当該公衆回線網51及びインターネットサービスプロバイダ(以下、ISP:Internet Service Providerをサービスプロバイダと呼ぶ)52を順次介してメールサーバ52Aにアクセスし得ると共に、当該公衆回線網51及びプロバイダ52、インターネット53を順次介して情報管理サーバ60にアクセスし得るようになされている。
【0017】
また社内に設置されるパーソナルコンピュータ40は、LAN(Local Area Network)54に接続されており、当該LAN54を介してメールサーバ54Bにアクセスし得ると共に、当該LAN54及びインターネット53を介して情報管理サーバ60にアクセスし得るようになされている。
【0018】
パーソナルコンピュータ30は、当該パーソナルコンピュータ30に対して着脱自在であるスティック状の小型周辺装置20を接続するスロット(小型周辺装置インターフェイス30E)を有する。ユーザは固有に所有するデバイス装置としての小型周辺装置20を例えばPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association )等でなる小型周辺装置インターフェイス30Eに接続することにより、パーソナルコンピュータ30は通信手段であるインターネット1を介してメールサーバ52Aから小型周辺装置20の所有者宛に届けられた個人情報である電子メールの取得処理を実行すると共に、小型周辺装置20内の認証情報を用いて情報管理サーバ60との間で認証を行い、当該認証結果に基づいて情報管理サーバ60と種々の情報の授受を行うことができる。
【0019】
因みにPCMCIAは、パーソナルコンピュータ用のカード型周辺装置の規格であり、異なる秩序を持つ装置間を接続する接続手段である。
【0020】
またパーソナルコンピュータ40もパーソナルコンピュータ30と同様に、当該パーソナルコンピュータ40に対して着脱自在の小型周辺装置20を接続するスロット(小型周辺装置インターフェイス40E)を有する。ユーザは固有に所有する小型周辺装置20を例えばPCMCIA等でなる小型周辺装置インターフェイス40Eに接続することにより、パーソナルコンピュータ40は通信手段であるインターネット1を介して小型周辺装置20の所有者宛に届けられた電子メールの取得処理を実行すると共に、小型周辺装置20内の認証情報を用いて情報管理サーバ60との間で認証を行い、当該認証結果に基づいて情報管理サーバ60と種々の情報の授受を行うことができる。
【0021】
ここで、各パーソナルコンピュータ30又は40の各スロットに接続される小型周辺装置20は図2に示すように、各パーソナルコンピュータ30又は40のスロットに接続するためのコネクタ21と、当該コネクタに対してデータバスBUSを介して接続されたEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory) 等の蓄積手段であるメモリ22と、CPU23とによって構成される。
【0022】
小型周辺装置20のCPU23によって実行させる機能として、図3に示すように、パーソナルコンピュータ30又は40の入力手段を介して入力されたコマンドを理解し、当該コマンドに応じた処理を各機能部に実行させるユーザインターフェイス25Aと、小型周辺装置20が接続されているパーソナルコンピュータ30又は40に対して、小型周辺装置20の所有者宛の電子メールをメールサーバ52A又は54Bからダウンロードさせるメール取得コントロール機能部25Cと、小型周辺装置20が接続されているパーソナルコンピュータ30又は40に対して情報管理サーバ60と種々の情報の授受を実行させるサーバ通信コントロール機能部25Dと、電子メールに対して返信や消去等の種々の操作をパーソナルコンピュータ30又は40に実行させるメールアプリケーションソフトウェア(以下、これをメールソフトと呼ぶ)25Eと、メモリ22に記憶する電子メールの記憶容量を常時監視する蓄積監視機能部25Fと、小型周辺装置インターフェイス機能部25Gと、メール記録処理機能部25Bとからなる。
【0023】
またメモリ22は、図4に示すメモリマップで指定される領域に小型周辺装置20を所有するユーザ固有の各種データを記憶するようになされている。すなわち、このメモリ22の記憶領域のうち、第1の領域AR11は、ユーザが所有する各メールサーバのメールボックスにアクセスするための複数の接続情報を記憶する領域であり、サービスプロバイダとネットワークを確立するためのTCP/IP(Transmmission Control Protocol/Internet Protocol)、PPP(Point to Point Protocol )、DNS(Domain Name Server)アドレス、アクセスポイントの電話番号、プロバイダとの間で認証を行うためのログインID(IDentifier)及びログインパスワード、メールサーバとの間で認証を行うためのメールID及びパスワードなどを記憶するようになされている。
【0024】
また第2の領域AR12は、小型周辺装置20を装着したパーソナルコンピュータが情報管理サーバ60と情報の授受を行うための当該小型周辺装置20を所有するユーザ固有の各種情報を記憶する領域であり、小型周辺装置20を端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に接続したとき、情報管理サーバ60から認証を受けるための小型周辺装置固有の小型周辺装置ID及びユーザ固有のパスワード(認証情報)を予め登録するようになされている。
【0025】
さらに第3の領域AR13は、小型周辺装置20を装着したパーソナルコンピュータに対して当該小型周辺装置20の各機能部(図3)を実現するための各種プログラムを記憶する領域である。
【0026】
さらに第4の領域AR14は、メールサーバ(メールサーバ52A、54B等)からダウンロードした新着電子メール又は情報管理サーバ60からダウンロードした電子メール等の個人情報を格納する領域である。
【0027】
認証情報の登録処理においては、例えばユーザが小型周辺装置20を購入したとき、情報管理サーバ60に対して所定の登録装置を介して小型周辺装置ID及びパスワードを小型周辺装置内部のメモリ22に記憶させると共に、当該情報管理サーバ内にも記憶させる。これにより、小型周辺装置20及び情報管理サーバ60には、小型周辺装置ID及びパスワードの同じ組み合わせが登録されることになる。
【0028】
かかる認証情報の初期登録がなされた後、ユーザは購入した固有に所有する小型周辺装置20を端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に設けられる小型周辺装置用スロットを有するPCMCIA規格の小型周辺装置インターフェイス30E又は40Eへ挿入するようになされている。
【0029】
パーソナルコンピュータ30及び40はそれぞれ同様の構成を有することにより、ここではパーソナルコンピュータ30の構成を説明する。
【0030】
図5に示すように、パーソナルコンピュータ30は、ROM30Cに格納されている処理プログラムに従って種々の処理を実行するようになされており、当該処理に応じて各回路部を制御する。そしてCPU30Aは、ユーザが入力部30I及び入力インターフェイス30Eを介して入力したコマンドに従って、ハードディスク30K内から所定のプログラムを読み出し、これもRAM30B上に展開することにより、当該プログラムに従った処理を実行するようになされている。
【0031】
またパーソナルコンピュータ30において、小型周辺装置20がスロット(小型周辺装置インターフェイス30E)に挿入されると、小型周辺装置の検出用接点(図示せず)と小型周辺装置インターフェイス30Eの検出用接点(図示せず)とが接続されることにより、インターフェイス処理部30Jは、信号レベルの変化(論理「L」レベルから論理「H」レベルへの変化)を検出する。そしてインターフェイス処理部30Jは、CPU30Aに対してインタラプト信号を送出することにより、割り込み処理を行う。
【0032】
これにより、パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、小型周辺装置20が接続されたことを検出する。因みにインターフェイス処理部30Jは、小型周辺装置20に対するデータの授受において、そのインターフェイス仕様に則ったプロトコル処理を行う処理ブロックである。これによりインターフェイス処理部30Jは、小型周辺装置20に対してデータの書き込み又は読み出しを行い得る状態となる。
【0033】
このように端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)の各スロット(小型周辺装置インターフェイス30E又は40E等)に小型周辺装置20が接続されると、当該小型周辺装置20が接続された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)は、小型周辺装置内の取得手段であるメール取得コントロール機能部25C、情報送信手段及び個人情報取得手段であるサーバ通信コントロール機能部25D、蓄積監視機能部25Fの各機能部から供給される種々のコマンドに応じた処理を実行するようになされている。
【0034】
従ってCPU30Aは、ユーザにより入力部30Iを介して入力されたコマンドを小型周辺装置インターフェイス30Eを介して小型周辺装置20に供給し得ると共に、当該小型周辺装置20から供給される各種コマンドに応じた処理を実行し得ることになる。
【0035】
ここで、小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、メールボックスにアクセスするための接続情報の入力を促す接続情報入力データをパーソナルコンピュータ30に出力する。パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、接続情報入力データをVRAM30Fを介して表示部30Gに出力することにより、接続情報の入力を促す。このとき、ユーザが入力部30Iを介して所定の入力操作を行うと、CPU30Aは、当該入力された接続情報を小型周辺装置20に出力する。
【0036】
小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、ユーザにより入力された接続情報を受け取ると、内部のメモリ22の第1の領域AR11に格納する。因みに、この接続情報の登録処理は、ユーザが意図するときに所定の操作を介していつでも変更又は新規登録することができる。
【0037】
かかる接続情報の初期登録設定後、ユーザが小型周辺装置20を所望の端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に挿入すると、小型周辺装置20のサーバ通信コントロール機能部25Dは、そのとき挿入された端末装置に対して、予め登録されている接続情報を用いて電子メール取得処理を実行させるようになされている。
【0038】
すなわち小型周辺装置20がパーソナルコンピュータ30に接続されると、小型周辺装置20のメール取得コントロール機能部25Cは、電子メール取得コマンドをパーソナルコンピュータ30に出力することにより、当該パーソナルコンピュータ30に対して電子メール取得処理を実行させる。
【0039】
パーソナルコンピュータ30は、電子メール取得コマンドを受けると、小型周辺装置20内のメモリ22の第1の領域AR11に記憶された接続情報を読み出し、当該接続情報に従って電子メールをダウンロードする際に使用するプロトコルPOP3(Post Office Protocol version3)を用い、メールサーバ(メールサーバ52A、54B等)から通信インターフェイス30Dを介して小型周辺装置20の所有者宛の新着電子メールをダウンロードし、当該ダウンロードした新着電子メールをRAM30Bに一旦格納する。
【0040】
これによりユーザは、小型周辺装置20を挿入するだけで、当該ユーザが所有するメールサーバに届けられた新着電子メールを小型周辺装置20が挿入された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に取得し得る。
【0041】
ここで、パーソナルコンピュータ30のCPU30Aが新着電子メールをRAM30Bに一旦格納すると、小型周辺装置20のサーバ通信コントロール機能部25Dは、選択コマンドをパーソナルコンピュータ30に出力することにより、RAM30Bに一旦格納した電子メールを情報管理サーバ60にアップロードするか、もしくは小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積(保存)するようにパーソナルコンピュータ30に対して実行させるようになされている。
【0042】
すなわち、CPU30Aは、小型周辺装置20から供給された選択コマンドをVRAM(Video RAM )30Fを介して表示部30Gに出力することにより、例えば「小型周辺装置に蓄積する」又は「情報管理サーバにアップロードする」等の選択画面を表示部30Gに表示し、ユーザに対して選択を促す。
【0043】
そしてユーザが入力部30Iを介して「情報管理サーバにアップロードする」を選択すると、CPU30Aは、アップロードコマンドを小型周辺装置インターフェイス30Eを介して小型周辺装置20に出力する。
【0044】
小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、電子メールのアップロードコマンドを受け取ると、当該コマンドに従ってサーバ通信コントロール機能部25Dを動作させる。これによりサーバ通信コントロール機能部25Dはパーソナルコンピュータ30に対して情報管理サーバ60と認証処理を行わせた後、新着メールをアップロードさせるようになされている。
【0045】
この場合サーバ通信コントロール機能部25Dは、アップロードコマンドをパーソナルコンピュータ30に出力する。パーソナルコンピュータ30のCPU30Aはアップロードコマンドを受けると、図6に示すように、まず情報管理サーバ60に発信を行い通信路を確保する。そして、CPU30Aは小型周辺装置20のメモリ22から小型周辺装置固有の小型周辺装置ID及びユーザ固有のパスワードD1を読み出し、これらをコネクタ21、小型周辺装置インターフェイス30E及び通信インターフェイス30Dを順次介して情報管理サーバ60に送信する。
【0046】
図7に示すように、情報管理サーバ60は、当該情報管理サーバ60をインターネット53と接続可能にするネットワークインターフェイス60Eと、CPU60A、各種プログラムを展開しているメモリ60Bと、小型周辺装置ID毎に電子メールを格納するメールプロファイル蓄積部60F及びアドレス帳を格納するアドレス帳蓄積部60Gからなるハードディスク60Dとによって構成される。このアドレス帳は、小型周辺装置を所持するユーザ宛の電子メールに明記された送信元アドレスから作成されるようになされている。
【0047】
因みに図8は、各種プログラムにおける情報管理サーバ60の機能ブロックを示し、小型周辺装置20と種々の情報の授受を行う小型周辺装置インターフェイス60Hと、個人情報管理手段でありアドレス帳を作成するアドレス帳作成機能部60I及びアドレス帳、電子メール等をハードディスク60Dに蓄積する蓄積処理機能部60Lと、電子メールを検索するメール検索機能部60Jと、ネットワークインターフェイス60Eを介してデータの授受を行うネットワークインターフェイス機能部60Mとからなる。
【0048】
情報管理サーバ60のCPU60Aは、必要に応じて小型周辺装置インターフェイス機能部60H、アドレス帳作成機能部60I、メール検索機能部60J、蓄積処理機能部60L、ネットワークインターフェイス機能部60Mの各機能部により各々の処理を実行するようになされている。
【0049】
ここで情報管理サーバ60のCPU60Aは、小型周辺装置インターフェイス60Hにおいて小型周辺装置20が挿入されているパーソナルコンピュータ30から認証要求データD1を受け取ると、当該認証要求データD1に基づいて小型周辺装置20から受け取った小型周辺装置ID及びユーザ固有のパスワードと一致する小型周辺装置ID及びユーザ固有のパスワードの組み合わせをハードディスク60Dのメールプロファイル蓄積部60Fから検索し、同一の組み合わせがあるか否かを判断する。
【0050】
そしてCPU60Aは、同一の組み合わせがメールプロファイル蓄積部60Fに存在するとき、アクセスが登録済の小型周辺装置20からの正規のアクセスであると判断する。
【0051】
そして、CPU60Aは、再び小型周辺装置インターフェイス60Hにより認証要求データD1の送信元であるパーソナルコンピュータ30(小型周辺装置20が装着されている端末装置)に対して認証結果を含む応答データD2をネットワークインターフェイス60Eを介して送信する(図4)。
【0052】
応答データD2を受け取ったパーソナルコンピュータ30は、当該応答データD2に基づいて内部のRAM30Bに一旦格納されている新着電子メールをアップロードし得る状態になる。
【0053】
このように、小型周辺装置20が挿入された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)のCPUは、情報管理サーバ60にアップロードする際、小型周辺装置内のメモリ22に登録した小型周辺装置ID及びユーザ固有のパスワードの組み合わせを当該端末装置から情報管理サーバ60に送信し、認証を受けるようにする。これにより情報管理サーバ60は、第三者からの不正のアクセスを防止し得、かくして小型周辺装置を所持する各々のユーザに対して秘匿性を確立し得る。
【0054】
アップロード処理において、小型周辺装置20のステータス記録手段であるメール記録機能部25Bは、送信フラグ変換コマンドをパーソナルコンピュータ30に出力する。CPU30Aは送信フラグ変換コマンドを受け取ると、RAM30Bに一旦格納されている新着電子メールのヘッダ内の送信フラグをオン状態に変換し、これを情報管理サーバ60に送信する。
【0055】
因みに、ヘッダ内の送信フラグとは、当該送信フラグが付加されている電子メールを情報管理サーバ60に対して一度でも送信された電子メールか否かを識別するフラグであり、当該フラグが付加された電子メールが情報管理サーバ60に一旦送信されると、その後オン状態が保持され、情報管理サーバ60に送信されずに小型周辺装置20内に蓄積されたときは、オフ状態とされる。また一旦オン状態になされた送信フラグ(情報管理サーバ60に一度でも格納された電子メール)は、その後の格納先にかかわらず、オン状態が保持される。これにより小型周辺装置20が挿入されたパーソナルコンピュータ30は、小型周辺装置20に蓄積された電子メールのうち、どの電子メールが未だ情報管理サーバ60に一度もアップロードされていない電子メールであるかを識別し得る。
【0056】
これに対して、小型周辺装置20がパーソナルコンピュータ30に接続されることにより、メールサーバ(メールサーバ52A、54B等)から新着電子メールがパーソナルコンピュータ30のRAM30Bに一旦格納された状態において、ユーザが入力部30Iを介して「小型周辺装置に蓄積する」を選択した場合、パーソナルコンピュータ30のRAM30Bに一旦格納された新規の電子メールは、そのまま小型周辺装置20に出力され、メモリ22に蓄積(保存)される。
【0057】
因みに、このとき蓄積される電子メール内の電子メールヘッダの送信フラグは、未だ情報管理サーバ60に送信されていないことにより、未送信を表すオフ状態のままである。また、情報管理サーバ60に未送信のまま小型周辺装置20のメモリ22に蓄積された電子メールは、後述する電子メールの蓄積管理処理により必要に応じて情報管理サーバ60にアップロードされる。
【0058】
またユーザは、情報管理サーバ60に格納した電子メールから所望の電子メールを選択して、再びパーソナルコンピュータ30を介して小型周辺装置20にダウンロードさせることができる。但し、この場合においては、電子メールヘッダに付加されている送信フラグは、送信済を表すオン状態のままとされる。
【0059】
すなわち、ユーザがパーソナルコンピュータ30の入力部30Iを介して全リスト表示ボタンをクリック操作すると、CPU30Aは、電子メール要求コマンドを小型周辺装置20に出力する。小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、電子メール要求コマンドを受け取ると、当該コマンドに従ってサーバ通信コントロール機能部25Dを動作させる。これによりサーバ通信コントロール機能部25Dは、パーソナルコンピュータ30に対してユーザの希望する電子メールをダウンロードさせるようになされている。
【0060】
この場合CPU30Aは、入力部30Iから全リスト表示コマンドを受けると、情報管理サーバ60との間で上述した(図6)認証処理を実行する。認証処理後、CPU30は、全リスト取得要求コマンドを生成し、これをコネクタ21、小型周辺装置インターフェイス30E及び通信インターフェイス30Dを順次介して情報管理サーバ60に送信する。
【0061】
情報管理サーバ60のCPU60Aは、パーソナルコンピュータ30から供給された全リスト取得要求コマンドをネットワークインターフェイス60Eを介して受信すると、メール検索機能部60Jによりメールプロファイル蓄積部60Fから小型周辺装置20の所有者宛の電子メールについての全リストデータを作成し、これをパーソナルコンピュータ30に送信する。
【0062】
パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、情報管理サーバ60から供給された全リストデータを通信インターフェイス30Dを介して受信すると、当該受信した全リストデータをVRAM30Fを介して表示部30Gに表示すると共に、「ここからダウンロード希望の電子メールを選んで下さい」等のメッセージを表示部30Gに表示し、ユーザに対して選択を促す。
【0063】
ここでユーザが表示部30Gに表示された全リストデータより希望する電子メールのダウンロード要求を入力部30Iを介して入力すると、CPU30Aは、当該ユーザが希望する電子メール内の電子メールヘッダに明記されるタイトルデータを集録し、タイトルリストデータを作成する。そしてCPU30Aは、作成したタイトルリストデータを情報管理サーバ60に送信する。
【0064】
情報管理サーバ60のCPU60Aは、パーソナルコンピュータ30から供給されたタイトルリストデータをネットワークインターフェイス60Eを介して受信すると、メール検索機能部60Jによりメールプロファイル蓄積部60Fから当該タイトルリストデータに基づいて同一のタイトルデータをもつ電子メールを抽出し、これらをパーソナルコンピュータ30に送信する。
【0065】
パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、情報管理サーバ60から供給された電子メールを通信インターフェイス30Dを介して受信すると、当該受信した電子メールを小型周辺装置インターフェイス30E及びコネクタ21を順次介して小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積(保存)する。
【0066】
このように、小型周辺装置20が挿入された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)は、ユーザにより入力部30Iを介して入力された処理コマンドに応じて小型周辺装置ID毎に管理している情報管理サーバ60から小型周辺装置の所有者宛の電子メールの授受を行うことができる。これによりユーザは、当該ユーザ所望の電子メールをいつでも小型周辺装置に格納することができる。
【0067】
またここで、ユーザは小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積した各電子メールに対して目読や返信等の開封操作を行うことができる。すなわちユーザがパーソナルコンピュータ30の入力部30Iを介して開封操作を入力すると、パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、開封操作要求コマンドを小型周辺装置20に出力する。
【0068】
小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、開封操作要求コマンドを受けると、内部のメモリ22に格納されているメールアプリケーション25E及びユーザ所望の電子メールを読み出し、これらをパーソナルコンピュータ30内のRAM30B上に展開する。
【0069】
これによりCPU30Aは、小型周辺装置20のメモリ22に蓄積される電子メールに対して返信や消去等のユーザが入力部30Iを介して入力した種々の処理コマンドに応じた処理(入力や返信や消去等)を実行することができる。
【0070】
このときメール記録機能部25Bは、開封操作を行った電子メールに対して識別情報である拡張ヘッダに例えば電子メールに対する目読や消去等のユーザが電子メールに対して行った操作(以下、これをユーザの行為と呼ぶ)に対応する文字を記述し、当該ユーザの行為を記述した拡張ヘッダを電子メールヘッダに付加するようになされている。またメール記録機能部25Bは、予め拡張ヘッダが付加されている電子メールに対して開封操作を行った場合には、当該拡張ヘッダの記述を書き換えるようになされている。
【0071】
この拡張ヘッダとは、予め情報管理サーバ60と小型周辺装置20間で例えば「X-mailproc. 」等で定義されており、この定義に基づいて「X-mailproc. 」の末尾にユーザの行為が記述される。因みに、電子メールに拡張ヘッダが付加されていない電子メールにおいては、当該電子メールに対して何ら操作を行われていないことを表している。
【0072】
すなわちメール記録機能部25Bは、例えばユーザが電子メールを目読した場合、「X-mailproc.READ 」のように記述する。またメール記録機能部25Bは、例えば「READ」が記述される拡張ヘッダを付加した電子メールに対して返信用電子メールを送信元に返信する等、拡張ヘッダの記述に対して当該拡張ヘッダを付加した電子メールにおけるユーザの行為が変わったとき、拡張ヘッダの記述を新たなユーザの行為に書き換える。因みにユーザの行為としては、「READ」(目読)及び「DELETED 」(消去)及び「REPLY 」(返信)がある。またメール記録機能部25Bは、電子メールを消去した場合には、電子メールヘッダ及び拡張ヘッダを消去することなく残す。
【0073】
このように小型周辺装置20のメール記録機能部25Bは、小型周辺装置20内のメモリ22に格納される各電子メールに対してユーザの行為を明記し、これらを情報管理サーバ60に送信し、当該情報管理サーバ60は、小型周辺装置20が接続された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)から送信された各電子メールに対応する電子メールのユーザの行為を書き換えることにより小型周辺装置20と情報管理サーバ60間では、電子メールに付加されるユーザの行為について、常に同期処理されていることになる。
【0074】
因みに、CPU30Aは、パーソナルコンピュータ30内のハードディスク30Kに電子メールに関するアプリケーションソフトウェアが格納されている場合であっても当該アプリケーションソフトウェアを使用せず、小型周辺装置20内に格納されているメールソフト25Eを用いる。
【0075】
これにより端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)及び情報管理サーバ60は、端末装置内の様々なメールアプリケーションソフトウェアのプログラムに左右されることなく、1つ(小型周辺装置20内のメールソフト25E)のプログラムで電子メールに対して種々の操作をすることができる。かくしてユーザは、各電子メールに応じてメールアプリケーションソフトウェアを使い分ける必要がなくなる。
【0076】
ここで、小型周辺装置20の蓄積監視機能部25Fは、常時メモリ22に蓄積された電子メール(個人情報)の容量を監視しており、メモリ22に予め与えられている閾値容量(メモリ22全体容量のα〔%〕とする)に対して蓄積した電子メールのデータ容量が越えたことを確認すると、メモリ22に蓄積されている電子メールのうち、送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メール等を情報管理サーバ60にアップロードするようになされている。
【0077】
すなわち、図9に示すように小型周辺装置20のCPU23は、蓄積管理処理手順ルーチンRT1に入ると、続くステップSP1においてCPU23は、メールサーバ(メールサーバ52A又は54B)又は情報管理サーバ60から新着電子メール又は情報管理サーバ60に一旦格納された電子メールをユーザの指示に応じてダウンロードし、これを蓄積する蓄積処理を実行し、次のステップSP2に移る。
【0078】
ステップSP2においてCPU23(蓄積監視機能部25F)は、小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている電子メールの容量がα〔%〕を越えたか否かを確認する。ここで否定結果が得られると、このことは小型周辺装置20のメモリ22に蓄積された電子メールの容量がα〔%〕を越えていないことを表しており、このときCPU23は、ステップSP1に戻って再び電子メールをメモリ22に蓄積する。
【0079】
これに対してステップSP2で肯定結果が得られると、このことは小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている電子メールの容量がα〔%〕を越えたことを表しており、このときCPU23はステップSP3に移る。
【0080】
ステップSP3においてCPU23(蓄積監視機能部25F)は、メモリ22における電子メールの蓄積量に応じた電子メールの自動アップロード設定が既になされているか否かを確認する。自動設定とは、CPU23(サーバ通信コントロール機能部25D)が、そのとき小型周辺装置20が挿入されている端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に対して、メモリ22に蓄積されている電子メールの送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メールをメモリ22に蓄積されている電子メールの蓄積量に応じて情報管理サーバ60にアップロードさせることである。ステップSP3において肯定結果が得られると、このことはユーザが小型周辺装置20を挿入した端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)により自動設定を既に行っていることを表しており、このときCPU23はステップSP4に移る。
【0081】
ステップSP4においてCPU23(メール記録機能部25B)は、小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている電子メールの送信フラグが送信済を表すオン状態である(情報管理サーバ60に一度でもアップロードされたことがある)電子メールを削除して次のステップSP5に移る。
【0082】
ステップSP5においてCPU23(蓄積監視機能部25F)は、小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている電子メールのうち、送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メール(情報管理サーバ60に一度もアップロードされていない電子メール)を検索し、当該検索された電子メールに対して送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メールの閾値容量がβ〔%〕を越えているか否かを確認する。ここで否定結果が得られると、このことは小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メールの容量がβ〔%〕を越えていないことを表しており、このときCPU23はステップSP1に戻って再び電子メールをメモリ22に蓄積する。
【0083】
これに対してステップSP5において肯定結果が得られると、このことは小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている送信フラグが未送信を表すオフ状態である電子メールの容量がβ〔%〕を越えていることを表しており、このときCPU23はステップSP8に移る。
【0084】
これに対してステップSP2で肯定結果が得られると、このことはユーザが小型周辺装置20を挿入した端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)により自動アップロード設定を行っていないことを表しており、このときCPU23はステップSP6に移る。
【0085】
ステップSP6においてCPU23(ユーザインターフェイス25A)は、ユーザに対して小型周辺装置20のメモリ22に蓄積されている電子メールを情報管理サーバ60にアップロードして情報管理サーバ60のメールプロファイル蓄積部60Fに格納されている電子メールを更新するか否かを促す。ここで否定結果が得られると、このことは電子メールの情報管理サーバ60へのアップロードを希望しないユーザの意思を表しており、このときステップSP7に移る。
【0086】
ステップSP7においてCPU23(ユーザインターフェイス25A)は、そのとき小型周辺装置20が挿入されている端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)の入力部を介してユーザ自身で例えばPDA(Personal Digital Assistants) 等の他のデバイス(端末装置)の記憶媒体に送信フラグが送信済を表すオン状態である電子メールを格納(保存)させるように促す。そして小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積されている電子メールがユーザの入力命令により他のデバイス(端末装置)の記憶媒体に格納(保存)されると、CPU23はステップSP1に戻って、再び電子メールをメモリ22に蓄積する。
【0087】
因みに他のデバイス(端末装置)の記憶媒体に格納(保存)し得る電子メールは、当該電子メールの送信フラグがオン状態である電子メールのみである。
【0088】
これに対してステップSP6で肯定結果が得られると、このことは電子メールの情報管理サーバ60へのアップロードを希望とするユーザの意思を表しており、このときCPU23はステップSP8に移る。
【0089】
ステップSP8においてCPU23(サーバ通信コントロール機能部25D)は、情報管理サーバ60との間で認証処理(図6)を実行した後、当該サーバ(情報管理サーバ60)から最後に保存したメッセージ(電子メール)の日時及びメッセージ(電子メール)の内容情報(集録情報)をこのとき小型周辺装置20が挿入されている端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に取得させ、次のステップSP9に移る。
【0090】
ステップSP9においてCPU23A(サーバ通信コントロール機能部25D)は、情報管理サーバ60から供給された集録情報に基づいて拡張ヘッダ及び当該拡張ヘッダが付加される電子メールの電子メールヘッダと、小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積されている電子メールのうち、電子メールヘッダのフラグ(送信フラグ)がオフ状態である電子メールと(ステップSP1以降(最後に保存した電子メールの日時以降の新着電子メール及びユーザの行為が変更された電子メール)のデータ全て)を読み出し、これらを情報管理サーバ60に対して小型周辺装置20が挿入されている端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に送信させ、次のステップSP10に移る。
【0091】
因みにCPU23A(メール記録機能部25B)はステップSP9において、情報管理サーバ60に送信する電子メールの送信フラグをオン状態に書き換える。
【0092】
ステップSP10においてCPU23(メール記録機能部25B)は、ステップSP9で情報管理サーバ60に送信した電子メールに対応するメモリ22内の電子メールヘッダの送信フラグをオン状態に書き換え、ステップSP1に戻って、再び電子メールをメモリ22に蓄積する。
【0093】
次に情報管理サーバ60の処理を説明する。情報管理サーバ60のCPU60Aは、パーソナルコンピュータ30から供給された電子メールヘッダの送信フラグがオフ状態である電子メールをメールプロファイル蓄積部60Fに格納する。またCPU60Aは小型周辺装置インターフェイス60Hにより、既にメールプロファイル蓄積部60Fに格納されている電子メール中からパーソナルコンピュータ30より供給された電子メールヘッダと同一の電子メールを抽出する。そしてCPU60Aは、抽出した電子メールに拡張ヘッダが付加されている場合には、当該拡張ヘッダの記述をパーソナルコンピュータ30から供給された拡張ヘッダの記述に書き換える。また抽出した電子メールに拡張ヘッダが付加されていない場合には、パーソナルコンピュータ30から供給された拡張ヘッダを当該抽出された電子メールに付加する。
【0094】
さらにユーザは、パーソナルコンピュータ30の表示部30Gに表示される更新ボタンをクリック操作することにより、希望するときにいつでもアップロード処理をそのとき小型周辺装置20に挿入されているパーソナルコンピュータ30に実行させることができる。この場合、CPU23(ユーザインターフェイス25A)は、パーソナルコンピュータ30から入力部30Iを介して入力された更新コマンドを受けると、サーバ通信コントロール機能部25D動作させることにより、小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積されている電子メールが閾値容量(αパーセント又はβパーセント)を越えていないときであっても当該電子メール(拡張ヘッダ及び当該拡張ヘッダが付加される電子メールの電子メールヘッダ及び電子メールヘッダの送信フラグがオフ状態である電子メール)を情報管理サーバ60にアップロードさせることができる。
【0095】
このように、小型周辺装置20が挿入された端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)は、ユーザの所望とするタイミング又は、小型周辺装置20内のメモリ22の容量が所定の容量を越えた際、電子メールヘッダの送信フラグがオフの電子メールと、当該小型周辺装置に残した電子メールに付加される拡張ヘッダの記述に変更があれば、記述が変更された拡張ヘッダ及び当該拡張ヘッダが付加される電子メール内の電子メールヘッダとを情報管理サーバ60にアップロードする。
【0096】
情報管理サーバ60は、端末装置から供給された拡張ヘッダ及び電子メールヘッダに基づいてメールプロファイル蓄積部60Fに格納する電子メールの各識別情報を小型周辺装置内に記憶される電子メールの各識別情報と一致させる同期処理を行う。これにより、情報管理サーバ60は、常時小型周辺装置20毎に電子メールを一元管理し得ると共に、小型周辺装置20の所有者宛の電子メールを一元管理し得る。
【0097】
さらに、ユーザは小型周辺装置20が挿入されたパーソナルコンピュータ30の表示部30Gに表示されるアドレス帳作成ボタンを入力部30Iを介してクリック操作をすることにより、情報管理サーバ60は、アドレス帳を作成する処理を実行する。そしてパーソナルコンピュータ30は、情報管理サーバ60において作成されたアドレス帳を当該情報管理サーバ60からダウンロードすることができる。
【0098】
すなわち図10に示すように、CPU30Aは入力部30Iを介してアドレス帳作成要求コマンドを受けると、当該コマンドを小型周辺装置20に出力する。
【0099】
小型周辺装置20のユーザインターフェイス25Aは、アドレス帳作成要求コマンドを受けると、当該コマンドに従ってサーバ通信コントロール機能部25Dを動作させる。これによりサーバ通信コントロール機能部25Dは、アドレス帳作成要求コマンドをパーソナルコンピュータ30に出力することにより、当該パーソナルコンピュータ30に対してアドレス帳の作成処理を実行させる。
【0100】
この場合CPU30Aは、アドレス帳作成要求コマンドを受けると、情報管理サーバ60との間で上述(図5)した認証処理を実行し、認証を受ける(図4)。
【0101】
認証処理後、CPU30Aは、アドレス帳作成要求コマンドをコネクタ21、小型周辺装置インターフェイス30E及び通信インターフェイス30Dを順次介して情報管理サーバ60に送信する。
【0102】
情報管理サーバ60のCPU60Aは、パーソナルコンピュータ30から供給されたアドレス帳作成要求コマンドをネットワークインターフェイス60Eを介して受けると、アドレス帳作成機能60Iにより小型周辺装置20の所有者宛の各電子メールの電子メールヘッダに明記されている送信元の署名データ及び送信元アドレスを収集することによりアドレス帳を作成する。
【0103】
そしてCPU60Aは、小型周辺装置インターフェイス部60Hにより、作成されたアドレス帳をパーソナルコンピュータ30(小型周辺装置20が装着されている端末装置)にネットワークインターフェイス60Eを介して送信すると共に、作成されたアドレス帳をアドレス帳蓄積部60Fに保存する。
【0104】
パーソナルコンピュータ30のCPU30Aは、情報管理サーバ60から供給されたアドレス帳を通信インターフェイス30Dを介して受信し、これを小型周辺装置インターフェイス30E及びコネクタ21を順次介して小型周辺装置20内のメモリ22に格納し、アドレス帳作成要求及びそのダウンロードを終了する。
【0105】
このようにアドレス帳を記憶している小型周辺装置20をユーザが所望とする端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)に挿入することにより、当該小型周辺装置20が挿入された端末装置は、小型周辺装置20内に格納されるアドレス帳に基づいて電子メールを返信及び送信し得る。かくしてユーザは、新しい電子メールが届く毎に逐一電子メールアドレスを入力部30Iを介して入力操作することなく、情報管理サーバ60に対して小型周辺装置20が挿入された端末装置からアドレス帳作成要求させるだけで常に新しく更新されるアドレス帳を取得することができる。
【0106】
因みに情報管理サーバ60は、作成したアドレス帳に対して新しい送信者の署名データ及び送信元アドレスからなる電子メールをメールプロファイル蓄積部60Fに格納した場合においても、当該作成したアドレス張に新しい送信者の署名データ及び送信元アドレスを加える更新処理を行わない。情報管理サーバ60は、小型周辺装置20が挿入された端末装置からアドレス帳作成要求コマンドを受けたときのみ、アドレス帳の更新処理を実行するようになされている。
【0107】
これにより、例えばユーザがアドレス帳を誤って消去した場合等において、ユーザは、再び情報管理サーバ60からユーザの意図により作成したときのアドレス帳を引き出すことができる。すなわち、小型周辺装置20内のメモリ22と、情報管理サーバ60内のアドレス帳蓄積部60Gとは、常時同一のアドレス帳を格納していることになる。
【0108】
かくして、情報管理サーバ60は、電子メール及びアドレス張の両方を一元管理することができる。かくして小型周辺装置20を所持するユーザは、当該小型周辺装置20を所持するだけで、複数の端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)を使用する場合においても、電子メール及びアドレス張の管理を煩雑な操作を行うことなく、一元管理できる。
【0109】
以上の構成において、図11に示すように、ユーザがいずれかの端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)を使用してメールサーバからダウンロードした新着電子メールは、情報管理サーバ60又は小型周辺装置20に格納される。小型周辺装置20に格納された電子メールは、所定のタイミングで情報管理サーバ60に送信され、格納される。これにより全ての新着電子メールは最終的に情報管理サーバ60で管理されることになる。
【0110】
ここでユーザがいずれかの端末装置(パーソナルコンピュータ30又は40等)を使用して情報管理サーバ60又はメールサーバに格納されている電子メールのダウンロードや当該電子メールに対して開封操作等を行った場合、その結果は拡張ヘッダに記述され、情報管理サーバ60に送信される。
【0111】
従ってユーザがそのとき使用する他の端末装置を用いてダウンロードや開封操作等が行われた電子メールであっても、その電子メールに対して行われたダウンロードや開封操作といった種々の行為履歴は当該電子メールに付加された拡張ヘッダ内に反映されており、これら電子メールに関する情報は情報管理サーバ60において一元管理されることになる。
【0112】
情報管理サーバ60は蓄積した電子メールに基づいてアドレス帳等のメール発信者に関する個人情報を作成し、小型周辺装置20は情報管理サーバ60からアドレス帳等の個人情報を取得することにより、当該小型周辺装置20のメモリ22には各端末装置においてダウンロードされた各電子メールに基づいて作成されたアドレス帳を持つことができる。
【0113】
以上の構成によれば、情報管理サーバ60及び小型周辺装置20を用いてユーザ宛の電子メールを一元管理するようにしたことにより、ユーザ宛の電子メールやユーザ宛の電子メールに基づいて作成されたアドレス帳が分散して管理されることを回避し得、かくしてユーザは、情報の管理を容易に行い得る。
【0114】
なお上述の実施の形態においては、電子メールを管理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば電子メールを作成する際の作業報告のメッセージや電子メールを送信する際のエラーのメッセージ等、他の情報を管理するようにしても良い。これにより、ユーザは種々の情報を効率よく管理することができる。
【0115】
また上述の実施の形態においては、小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間にて情報の授受を行う際、情報管理サーバ60と小型周辺装置20との間にて認証処理を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間において、認証処理と共にディジタル署名標準案として提案されたDSA(Digital Signature Algorithm) 等のディジタル署名を用いるようにしても良い。これにより小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間にて情報の授受を行う場合、小型周辺装置20及び情報管理サーバ60は、第3者による情報(電子メール等)の盗用等をより有効に防止し得る。
【0116】
すなわち、予め小型周辺装置20及び情報管理サーバ60内には、アップロード又はダウンロードする電子メールに対して暗号化を施すための秘密鍵が所持される。ここで小型周辺装置20が情報管理サーバ60からユーザ所望の電子メールをダウンロードする場合、情報管理サーバ60は、小型周辺装置20に対して認証処理を行うことにより第三者からのアクセスであるか否かを判断し、判断結果として正規のユーザからのアクセスであると判断すると、秘密鍵によりユーザ所望の電子メールに対して暗号化を施し、これを小型周辺装置20に送信する。小型周辺装置20は、秘密鍵により暗号化されたデータを復号するための公開鍵を予め情報管理サーバ60から取得しており、このとき情報管理サーバ60から供給された暗号化された電子メールに対して、当該公開鍵により復号し、元の電子メールを取得する。
【0117】
また小型周辺装置20が情報管理サーバ60へユーザ所望の電子メールをアップロードする場合、小型周辺装置20は、情報管理サーバ60により正規のユーザからのアクセスであると判断(認証処理)された後、予め所持している秘密鍵によりユーザ所望の電子メールに対して暗号化を施し、これを情報管理サーバ60に送信する。情報管理サーバ60は、予め各小型周辺装置に対する公開鍵を予め所持しており、このとき小型周辺装置20から供給された暗号化された電子メールに対して、当該小型周辺装置20用の公開鍵(認証処理した際にどの公開鍵を使用するかは分かっている)により復号し、元の電子メールを取得する。
【0118】
このように小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間においてディジタル署名を用いることにより、小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間にて情報の授受を行う場合、小型周辺装置20及び情報管理サーバ60は、第3者による情報(電子メール等)の盗用等をより有効に防止し得る。
【0119】
また上述の実施の形態においては、小型周辺装置20と情報管理サーバ60との間における情報の授受をインターネット53を介して行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば衛星通信等を使用してもよい。要は小型周辺装置と情報管理サーバとが情報の授受を行い得るネットワークであれば良い。
【0120】
また上述の実施の形態においては、情報管理サーバ60の管理者が所定の登録装置を使用し、端末装置20と情報管理サーバ60とが同じ組み合わせの端末装置ID及びパスワードを登録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第3者が行うようにしても良い。要は小型周辺装置と情報管理サーバとが同じ組み合わせの小型周辺装置ID及びパスワードを登録できれば良い。
【0121】
また上述の実施の形態においては、所定の容量(α%及びβ%)を越えたとき、又は更新キーを入力したときに情報管理サーバ60へアップロードする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、小型周辺装置を端末装置(パーソナルコンピュータ等)に挿入してから所定の時間を越えた際に情報管理サーバへアップロードするように設定しても良い。
【0122】
また上述の実施の形態においては、端末装置としてのパーソナルコンピュータ30又は40に小型周辺装置20を挿入し、当該小型周辺装置20を挿入したパーソナルコンピュータ30又は40と情報管理サーバ60間で電子メールの授受を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、PDA(Personal Digital Assistants )及び携帯電話等、種々の端末装置を広く適用することができる。
【0123】
また上述の実施の形態においては、デバイス装置としての小型周辺装置20がスティック状である場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の形状であるデバイス装置を適用することができる。
【0124】
また上述の実施の形態においては、小型周辺装置20、パーソナルコンピュータ30及び40内にPCMCIA規格に準拠したインターフェイスを設け、当該インターフェイスを介して小型周辺装置20とパーソナルコンピュータ30及び40との間において情報の授受を行うようにする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、小型周辺装置20とパーソナルコンピュータ30及び40との間において、例えば赤外線通信や近距離無線通信等の種々の通信手段を用いて情報の授受を行うようにしても良い。要は小型周辺装置と端末装置(パーソナルコンピュータ等)との間において、情報の授受が行えれば良い。
【0125】
さらに上述の実施の形態においては、小型周辺装置20を端末装置に挿入すると、当該小型周辺装置20が、挿入された端末装置に対して新着電子メールを取得処理を実行させることにより、端末装置がメールサーバからダウンロードしてきた新着電子メールをRAMに一旦格納し、格納した新着電子メールを情報管理サーバ60にアップロードするか、もしくは小型周辺装置20内のメモリ22に蓄積するかを選択する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、端末装置(パーソナルコンピュータ等)がメールサーバからダウンロードしてきた新着電子メールをRAMに一旦格納することなく、直接情報管理サーバにアップロードしても良い。
【0126】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ネットワークに接続可能な端末装置に対して着脱自在のデバイス装置が、端末装置に装着された際に、該端末装置に対して、登録対象のメールサーバから電子メールを取得させて自己の記憶媒体に記憶し、所定のタイミングの際に装着対象である端末装置に対して、記憶媒体に記憶される電子メールを、デバイス装置単位で電子メールを蓄積するとともに該電子メールの発信元アドレス帳を作成し更新する情報管理サーバに送信させる。自己の記憶媒体に記憶した電子メールが操作された場合、該電子メールに対して操作内容を示すヘッダを付加する。このようにすることで、登録対象のメールサーバにおける電子メールと、該電子メールの発信元アドレスとを一元管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による通信システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】小型周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図3】小型周辺装置の機能ブロック図である。
【図4】小型周辺装置のメモリマップを示す略線図である。
【図5】パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】パーソナルコンピュータと情報管理サーバの認証シーケンスを示す略線図である。
【図7】情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図8】情報管理サーバの機能ブロック図である。
【図9】蓄積管理処理手順を示すフローチャートである。
【図10】アドレス帳作成シーケンスを示す略線図である。
【図11】電子メールの流れを示す略線図である。
【図12】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
20……端末装置、21……コネクタ、22……メモリ、25A……ユーザインターフェイス、25B……メール記録機能、25C……メール取得コントロール機能、25D……サーバ通信コントロール機能、25E……メールアプリケーションソフトウェア、25F……蓄積監視機能、30・40……パーソナルコンピュータ、52A・54B……メールサーバ、60……情報管理サーバ、30A・60A……中央処理ユニット、30D……通信インターフェイス、30E……端末インターフェイス、30G……表示部、30I……入力部、30J……インターフェイス処理部、60H……端末装置インターフェイス、60J……メール検索機能、60I……アドレス張作成機能、60F……メールプロファイル蓄積部、60G……アドレス張蓄積部。
Claims (4)
- ネットワークに接続可能な端末装置に対して着脱自在のデバイス装置であって、
上記端末装置に装着された際に、該端末装置に対して、登録対象のメールサーバから電子メールを取得させる取得制御手段と、
上記取得制御手段が取得させた電子メールを記憶するための記憶媒体と、
上記記憶媒体に記憶される電子メールが操作された場合、該電子メールに対して操作内容を示すヘッダを付加する付加手段と、
所定のタイミングの際に装着対象である端末装置に対して、上記記憶媒体に記憶される電子メールを、デバイス装置単位で電子メールを蓄積するとともに該電子メールの発信元アドレス帳を作成し更新する情報管理サーバに送信させる送信制御手段と
を有するデバイス装置。 - 上記記憶媒体に記憶される電子メールを、該電子メールに対して上記付加手段が付加したヘッダを残して削除する削除手段
をさらに有する請求項1に記載のデバイス装置。 - 上記付加手段は、
上記記憶媒体に記憶される電子メールに対して、上記情報管理サーバに送信されたことがあるか否かを示す識別子を付加する
請求項1に記載のデバイス装置。 - 上記送信制御手段は、
デバイス装置固有の情報を用いて上記情報管理サーバから認証を受けさせた後、該情報管理サーバに上記記憶媒体に記憶される電子メールを送信させる
請求項1に記載のデバイス装置。
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