JP4506310B2 - W−cdma通信端末用上り伝送情報識別コード選択制御回路 - Google Patents

W−cdma通信端末用上り伝送情報識別コード選択制御回路 Download PDF

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本発明は、W−CDMA通信端末用上り伝送情報識別コードを表すTFCI(Transport Format Combination Indicator)の選択を行う伝送情報コード選択制御回路に関するものである。
W−CDMAは、3GPP(Third Generation Partnership Project)で、携帯端末用の世界標準が討論され、標準規格が作成されている(非特許文献1)。
W−CDMAでは、世界統一標準方式の確立と同時に、携帯通信利用の主流となりつつある広帯域マルチメディア通信を、限られた帯域資源を使用してより効率的に行なうことが意識されている。
即ち、電話、映像付き電話等のリアルタイムの情報や、電子メ−ル、ホ−ムペ−ジ閲覧等の非リアルタイムのデ−タ伝送などの、同時伝送形態を含むマルチメディア伝送は、各々の情報伝送速度が数kbpsから数百kbps以上の速度まで、様々な範囲の値をとる。
また、信号の性質も、電話やホ−ムペ−ジ閲覧、電子メ−ル転送等のバ−スト的な信号から、インタ−ネットにおけるWEB放送局からの音声放送や映像付き放送、動画像付電話などの如く、連続的な信号まで様々な信号が伝送される。
W−CDMAでは、同じ伝送帯域を同じチップレ−トを使って、時分割多重伝送と符号多重伝送を組み合わせマルチメディア多重伝送が行なわれ、符号多重伝送では直交符号検出とフィルタリング処理による伝送信号の復調を基本技術とする為、他のチャネルからの不要な漏れ込み信号は、極力少なくする必要がある。
とくに、複数の加入者からの信号を、同時に所定の品質レベルを維持しながら受信しなければならない基地局に対して、携帯端末から送信される信号レベルは、十分な受信品質を保証すると同時に、他のチャネルへの干渉が極力小さな値に抑える必要がある。
即ち、フィルタリング処理後の符号波形識別点における誤率を所定のレベル以下に保つ為に、復調検出点における信号レベルと符号間干渉を含む帯域内雑音レベルの比率を一定以上の値に保つ必要がある。
この結果、映像等の広帯域の信号では、復調SN比率を維持する為に、送信レベルを高い値に設定する必要があるが、低速の信号では復調帯域が狭く他チャネルからの干渉や帯域内雑音レベルも小さい為、送信レベルを下げることが出来る。
また、デ−タ伝送の中断時の無信号状態では、信号を送る必要がない為、無信号レベルまで落とすことが出来る。
この為に、W−CDMAでは、上位レイヤからの指示に応じて、基地局への上りの制御信号チャネル送信レベルとデ−タチャネル送信レベルを、上位レイヤからのデ−タ受け渡しの基本フレームである10 ms刻みのTTI(Transmission Time Interval)のradio frameをさらに均等に時間細分したスロットと称する時間単位で、きめ細かに制御している。
図16に、上り送信出力回路における送信電力制御構成を示す。
図16で、200は上り送信出力回路、210は直交符号乗算部、220はゲインファクタ乗算部、230、240は、I、Q各々の成分に対する加算回路、250は直交振幅変調用の乗算部、260は、I,Q成分の出力加算部を示す。
図16に示す如く、音声や画像、デ−タ信号等の各種マルチメディアデ−タを時間多重形式で送るデ−タ専用チャネルDPDCH(Dedicated Physical Data Channel)、携帯端末から基地局へ制御情報を伝達する為の制御専用チャネルの制御入力信号DPCCH(Dedicated Physical Control Channell)、基地局から映像放送配信等を目的とした高速ダウンリンク共用チャネルHS−DSCH(High Speed Downlink Shared Channel)による高速デ−タ配信がある場合の高速応答チャネルHS−DPCCH(High Speed Dedicated Physical Control Channel)の各信号に対して、直交符号乗算部210で各々に割り当てられた直交符号Cd1〜Cd3、Chsが乗算され、ゲインファクタ乗算部220で各々に応じた適切なゲインファクタβc、βd、βhsが乗算され、直交振幅変調部250、出力加算部260を経て、送信出力が行なわれる。
後述する如く、デ−タチャネル用のゲインファクタβd、制御チャネル用のゲインファクタβcは、呼接続時に上位レイヤから指定された値を初期値として0〜15の変動値をとる。
また、高速応答チャネル用のゲインファクタβhsは、呼接続時に上位レイヤから指定され、1〜8の間のいずれかの固定値をとる。
他方、音声・画像やデ−タパケットなどのマルチメディア情報を各々の要求に応じた複数の伝送速度で符号化し、共通のフレ−ムに時間多重化し伝送するマルチメディア多重伝送方式が既に実用化され、3GPPでも採用されている。
このマルチメディア多重化伝送方式では、伝送速度を主とした各伝送情報形式に対応して1対1に定まるTF(Transport Format)の複数組み合わせであるTFS(Transport Format Set)が上位レイヤから指定される。
TFSに、ゲインファクタ情報を加味し、さらに、送信最大電力の制約を考慮して求められた、3GPP規定の状態遷移ルールを基に、最終的なTFC(Transport Format Combination)がスロット毎に選択される。
このTFCをコ−ド化したトランスポ−ト形式組合せ識別子TFCI(Transport Format Combination Indicator)を受信側に通知する。
受信側では、TFCIを識別し、送信側で行なった送信情報の組合せや伝送速度に応じた、復調処理を行なう事によって効率的な受信復調処理を行なうことが出来る。
図17は、TFとTFC、TFCI、ゲインファクタの相互関係を示す。
図17で、300は、アプリケ−ションに応じたTFのセットの割当を行なうTFS割当部、100は、TFの組合せとゲインファクタ、最大送信電力制約に応じて適切なTFCを決定し、TFCIを送信する伝送情報コード選択制御回路(以下、略してTFC選択制御回路と呼称)を示す。
携帯端末で、電話やメ−ル、ホ−ムペ−ジアクセス、画像電話等のアプリケ−ションが起動され、上位レイヤ(レイヤ2、3)からの指示があると、それに応じて、TFS割当部300で各アプリケ−ション毎に適した各TFが決定され、TFの組合せであるTFSと、ゲインファクタ、最大送信電力制約による状態遷移条件を考慮して、フレーム毎に各スロットにおけるTFCIが最終的に決定され送信される。
図18は、上りフレ−ムとTFCIの構成位置を示す。
図18で、デ−タチャネルDPDCH、制御チャネルDPCCHが同じスロットに符号多重される。TFCIは、制御チャネルDPCCHの中に時間多重されて、他の制御情報であるPilot信号、FBI信号、基地局へのト−タルパワ−制御信指示号TPCと一
緒に送信される。
尚、基地局からの高速ダウンリンク共用チャネルHS−DSCHの利用がある場合の応答信号である高速応答チャネルHS−DPCCH信号も、受信信号品質を表すCQI信号と、ACK又はNACKの組合せ応答信号が時間多重され、同じスロットを使って、符号多重され送信される。
TFCIコ−ドの構成は、後述する如く、マルチメディアデ−タの種類と、ゲインファクタ、最大送信電力制約の組合せに応じて決まり、最大10ビット構成をとる。
即ち、TFC選択により、各アプリケーションに対応したトランスポートチャネルの無線区間で送信するTTI単位時間あたりのビット数即ちビットレートが確定する。
また、そのビットレートに対応して各トランスポートチャネルのTFIからTFCIが確定し、TFCIの値は、0〜1023計1024通りの10ビットで表される。
その際、各トランスポートチャネルの送信ビット数と、上位レイヤからの指定パラメータであるReferenceTFCI、βref、βcrefとから、ゲインファクタβd、βcが計算される。
図19は、従来のTFC選択制御回路の機能ブロック構成図を示す。
図19で、100はTFC選択制御回路、110は、上位レイヤからの指示に応じて、ゲインファクタβc、βd、βhsを決定するゲインファクタ部で、120はゲインファクタ部110の出力と上位アプリケ−ションからの指示に応じて、TFCIの決定を行なうTFC選択部を示す。
ゲインファクタ部110は、通信開始時のβc、βdの初期値であるβcref、βdref、TCFIの初期値であるreferenceTFCIと、上位レイヤからのアプリケ−ションの動的な変化に応じて、指示されるTFCS(Transport Format Combination Set)指示信号Kjを基に、ゲインファクタβc、βdの決定を行なうゲインファクタ演算部111と、高速チャネル応答信号のHS−DPCCH信号を送信する場合にHS−DPCCHのゲインファクタβhsを定める為に必要なβhs演算部112、ゲインファクタ演算部111の中間演算出力を基にゲインファクタβc、βdを決定するTFCI−βc、βd対応管理部113を示す。
さらに、TFC選択部120において、121は、上位アプリケ−ションからの指示で決まるスロット毎の制御チャネルDPCCHの送信電力Pc(s)レベルと、ゲインファクタ部110から出力されるゲインファクタβc、βd、βhsを基に、スロット毎送信電力P(s,j)を算出するP(s,j)演算部、122はP(s,j)演算部121のスロット毎の送信出力P(s,j)と、最大送信電力Pmaxレベル、高速応答チャネルの使用に伴い使用される確認応答信号であるACK、NACK、CQI、DTXの情報を基に、スロット毎送信電力と最大送信電力Pmaxの比較を行なうP(s,j),Pmax比較部、123はP(s,j),Pmax比較部122からの30スロット分のP(s,j)演算結果とPmaxの比較結果を基に、30スロット分の単位タイムスロットに対応して設定されたP(s,j)がPmaxを超過している個数をカウントするTFC毎Pmax越え数管理部、124はTFC越え数管理部123の出力であるTFC毎Pmax越え管理情報を基にTFCの状態制御を行なうTFC状態遷移制御部、125はTFC状態遷移制御部のTFC状態遷移制御情報を基にTFC状態の管理を行なうTFC状態管理部、126はTFC状態管理部125の出力結果を基に、最終的にTFCIの決定を行なうTFC選択制御部、を示す。
ゲインファクタ演算部111は、送信開始時に、上位アプリケ−ションからその都度指定されたトランスポ−ト形式識別子の初期値であるreferenceTFCI、ゲインファクタβc、βdの初期値であるβcref、βdrefを初期値として通信中に動的に変化するゲインファクタβc、βdを求める為の中間処理値を求める為の演算処理を行なう。
又、βhs演算部112は、高速ダウンリンク共用チャネルHS−DSCHによるデ−タ送信があった時に確認応答信号のゲインファクタ演算用として、通常の制御信号チャネルDPCCH、デ−タチャネルDPDCH用のTFCI−β,βd対応管理部113とは別途設けられる。
図16の上り送信出力回路における送信電力制御構成にしめした如く、HS−DPCCHが使用される場合は、HS−DPCCHを使って基地局に返信される応答用のACKかNACKと、CQI(Channel QuAlity Information)信号がセットで時分割多重・符号多重されたHS−DPCCH信号に対してレベルファクタβhsをかけてレベル調整する。
レベルファクタβhsは、上位レイヤから指示する各制御信号の差分信号として決まる△ACK、△NACK、△CQIを基に求まり、1〜8の値をとる。
即ち、ゲインファクタ部110では、通信アプリケ−ションから指定された通信開始時の初期状態からスタ−トして、通信中の上位アプリケ−ションの変化に応じてスロット毎に計算される最大1024通りの選択指示信号TFCS信号Kjを受けて、ゲインファクタβc、βdが動的に決定される。
又、TFC選択部120で、通信中の上位アプリケ−ションの変化に応じてW−CDMAのradio frameである10ms周期のタイムフレ−ムを15等分したスロット毎に、ゲインファクタ部110からのゲインファクタβc、βd、βhsの出力結果と、指示される選択指示信号TFCS信号Kjを受けて、TFCIの決定が動的に行なわれる。
以下に、さらにゲインファクタ部、TFC選択部について詳細な説明を行う。
1)ゲインファクタ部
ゲインファクタ演算部111では、TFC選択およびその他の送信電力制御の為必要なゲインファクタβd,βcの計算をTFC数全て(最大1024)について求める必要があり、呼接続時等にTFCI−βc,βd対応管理部113にて管理を行う。
βcとβdの演算方法は、3GPP規格では以下のようになる。
Kj:j番目TFCIのDPDCH送信ビット数(整数の積和演算で求まる)
Kref:演算の基準となるTFCIのDPDCH送信ビット数(整数の積和演 算で求まる)
βdref:演算の基準となるTFCIのβd
βcref:演算の基準となるTFCIのβc
βdref、βcrefは、通信開始時の初期値で上位からの指定値。
Aj = sqrt(Kj/Kref)×(βdref/βcref)・・・式1
βd = 15,
βc = Rounddown(15/Aj)・・βc=1〜15の整数 (Aj>1)・・・式2
βd = Roundup(15×Aj),
βc = 15………βd=0〜14の整数
(Aj≦1)・・・式3
βdとβcを求める為に必要な浮動小数点演算を伴う平方根演算および除算処理が必要になる。
HS−DPCCH送信がある場合はHS−DPCCH有時βhs演算部112にてHS−DPCCHのゲインファクタβhsを算出する。
βhsは、
ΔHS−DPCCH:ΔACK(ACK送信時),ΔNACK(NACK送信時),
ΔCQI(CQI送信時)ΔACK,ΔNACK,ΔCQIはそれぞれ0,1,…,8の値をとる。
βhs = βc×10^(ΔHS−DPCCH/20)・・・式4
=βc×N ( N=10^(ΔHS−DPCCH/20) )
で表せ、10のべき乗の計算が必要となる。
一般的には10^(ΔHS−DPCCH/20)をテ−ブル化して置く方法が考えられ る。ΔHS−DPCCHはスロット毎に、ACK、NACK、CQIの差分値であるΔ ACK(ACK送信時),ΔNACK(NACK送信時),ΔCQI(CQI送信時)およびDTX(送信なし)で求められ、1〜8の値をとるが、呼の接続時に上位レイヤから指定された固定値をとる。
2)TFC選択部
TFC選択部は1フレ−ム(10ms)毎に動作する。
(1)HS−DPCCH送信が有る場合
P(s,j)演算部121にてj番目のTFCのsスロット目の推定送信電力値P(s,j)を計算し、P(s,j),Pmax比較部122にてその値が接続時に上位より通知される最大送信電力値Pmax(dBm)と比較して大きいか小さいかをスロット毎に比較をして比較結果をTFC毎Pmax越え数管理部123で保持する。
10ms毎に最新30スロットの各TFCの比較結果より、TFC状態遷移制御部124にて各TFCそれぞれがSupported state/Exess−Power state/Blocked stateの3状態のどの状態にあるかを判断し、TFC状態管理部125で管理を行う。
TFC選択制御部126では、TFC状態管理部125の情報を元にBlocked state状態のTFCは送信しないようにTFC選択する。
(2)HS−DPCCHが無い場合
DPDCHとDPCCHがIQ多重されて送信されて、BPSK変調形式で送信されるために、gain factorとして計算されるβdとβcは、DPDCHとDPCCHの電圧比となる。
DPDCHの送信電力PdとDPCCHの送信電力Pcの関係は以下となる。
Pd:Pc = βd2:βc2
これより
Pd=(βc2/βd2)×Pc
となる。
sスロット、j番目のTFCにおける推定送信電力値P(s,j) は、DPDCHの電力値をPd(s,j)、DPCCHの電力値Pc(s)として、
P(s,j) = Pd(s,j) + Pc(s)
= (βd(j)2/βc(j)2)Pc(s) + Pc(s)
= (1 + βd(j)2/βc(j)2)Pc(s)
対数変換して(dBm)単位の送信電力値をP(s,j) (dBm)とすると、
P(s,j)= (10Log10(1 + βd(j)2/βc(j)2) + Pc(s))
(dBm)・・・式5
s:slot番号0〜14
j:TFCI番号0〜1023(max)
P(s,j)演算部121では、式1の演算を行うが、処理の簡略化の為に10Log10(1 + βd(j)2/βc(j)2)はβdとβcの組合せ毎にテ−ブル化することは一般的に考えられる。
その場合も式5はTFC毎に加算処理が必要となる。
P(s,j)演算部121で求めたj番目のTFCのsスロットの推定送信電力値P(s,j)は、上位より通知される最大送信電力Pmax(dBm)を超えるかどうかをP(s,j),Pmax比較部122にて比較され、結果はTFC毎Pmax越え数管理部123にて蓄積され管理される。
この結果を元にTFC状態遷移制御部124では、図20の3GPP規定のTFC選択状態遷移図に示す状態遷移の制御を行う。
図20の選択状態遷移図中の3状態の定義を以下に示す。
A)Supported state(送信可能状態)
推定した送信電力値が最大送信電力値を超えていない状態。
このTFCは送信を行なってもよいTFC。
B)Exess−Power state(送信パワ−超過状態)
推定した送信電力値が最大送信電力値以上になった状態。
このTFCは送信を行なってもよいTFC。
C)Blocked state(TFC制限状態)
推定した送信電力値が最大送信電力値以上になることがしばらく続いた状態。このT FCは送信不可。
また、図20中の3状態を遷移する状態遷移の定義を以下に示す。
1)送信パワ−基準超え
推定した送信電力値が連続する測定区間30スロット中15スロット以上最大送信電力 値以上となった場合に遷移する。遷移の検出は10ms毎に行なう。
2)TFC制限基準超え
下記の式で定義される測定区間Tblocking(ms)内で送信可能復帰条件を満足できない場合に最長TTIのタイミングに合わせて遷移する。
これは、遷移時に制限前のTFCで送信している場合はこのTFCでの送信を終了させてから遷移させたいためである。
blocking=30ms+Tmodify
modify=MAX(TAdapt_max,TTTI
Adapt_max;AMRサ−ビス40ms、他のサ−ビスでは0ms
TTI:選択したTFCの中で最長のTTI
3)送信可能復帰
推定した送信電力値が連続30スロット最大送信電力値未満だった場合に遷移する。
TFC状態遷移制御部124における状態の結果はTFC状態管理部125にて管理され、TFC選択制御部125でBlocked stateでない状態のTFCの中から最適なものを選択する。
図21にHS−DPCCH無し時のTFCI0,TFCI1の送信電力イメ−ジ例を示す。
TFCは3GPPの規定によって、で最大1024個の可能性がある。
その場合、P(s,j)演算部121では30スロットで1024個TFCの推定電力値の式1を計算し、P(s,j),Pmax比較部122にて1024個分の計算結果と最大送信電力値との比較を行い、TFC状態遷移制御部124およびTFC状態管理部125では1024個TFCの状態遷移を制御して管理をする必要がある。
この為、膨大な計算量、計算結果値保持のためのメモリ容量が必要となる。
例えばTFC数が54個でTFCインジケ−タTFCIがTFCI=0〜53の場合、TFC状態管理部125では、図22のTFC状態管理部125の管理テーブル例の様に管理テーブルを構成しTFC状態の管理を行う。
この例では54WORDのメモリが必要になるが、TFC数最大1024個のために1024WORDのメモリ量を確保する必要がある。
HS−DPCCH送信がある場合はHS−DPCCHのゲインファクタをβhsとすると、DPCCHとHS−DPCCHを加算したゲインファクタβc’は、
βc’ = βc + βhs・・・式6
となり、式5などでβcと置き換えてP(s,j)演算部121にて送信電力P(s,j)を算出する。
ここで、βhsはHS−DPCCH送信デ−タは、応答信号がACK、NACK、CQI、DTX(HS−DPCCH送信無し)かによってそれぞれ値が異なる。
図23にHS−DPCCH有り時のTFCI0,TFCI1の送信電力イメ−ジ例を示す。
上記に説明した如く、従来の技術では、式1の演算を行うP(s,j)演算部121にて推定送信電力P(s,j)を求め、P(s,j),Pmax比較部122にて予め決められた最大送信可能電力Pmaxと比較する必要があり、この処理を最新15slot×最大1024TFCに対して行う必要がある。
1フレ−ム(10ms)毎にTFC選択をする機能の1つである為に処理時間的に厳しいという問題がある。
また、従来の技術のTFC選択で説明した様に、TFC状態遷移制御部124では上位レイヤから与えられた最大1024ありうる全TFCに対してSupported state/Exess−Power state/Blocked stateの3つのステ−トを持つ状態遷移を行う必要がある。
この処理は1フレ−ム(10ms)毎に行う必要がある為に処理時間的に厳しいと共に、状態遷移後にTFC状態管理部125で、管理する場合、遷移状態を保持するメモリとして最大で1024WORD分が必要になる。
このメモリは最大1024TFC分が必要となる可能性がある為、必ず1024WORDが必要となる。
さらに、従来の方法では、TFC状態遷移制御部124にて行う状態遷移条件判断を全TFCに対して行う必要がある。1フレ−ム(10ms)毎にTFC選択をする機能の1つである為に時間的に厳しいという問題がある。
また、各部の制御に必要なメモリについてもそれぞれ最大TFC分である1024WORDが必要となる。
TFC選択を行うにはDPCCHとDPDCHのゲインファクタであるゲインファクタβcとβdを全TFCについて算出する必要がある。
この処理は、1フレ−ム(10ms)毎に行う必要は無いので、呼接続時にまとめて計算する方法をとることが考えられるが、浮動小数点を含む平方根演算が含まれる式2、式3を最大1024通りで算出するのは多くの処理時間を要するという問題がある。
処理時間が不足するという問題は、決められた時間に複数の処理を行う必要があるシステムでは他の処理を圧迫するだけでなく、処理が間に合わないといった場合にはシステムのア−キテクチャそのものを変更する必要さえ生じる。
尚、TFCIの送信・受信に係る回路実現技術に関しては、先願発明(特許文献1、2)が開示されているが、送信回路構成の規模削減、処理の容易化については、これまで技術開示が行われていない。
特開2002−247127号公報 特開2003−304195号公報 特表2005−531967号公報 特開2005−252388号公報 「Requirements for support of radio resource management(FDD),3GPP TS 25.133 V5.9.0(2003−12)
W−CDMA通信端末用の基地局向け上り伝送伝送情報情報識別コードを表すTFCI(Transport Format Combination Indicator)の決定を行う伝送情報コード選択制御回路(TFC選択制御回路)において、最大送信電力の制約に応じた送信処理を、処理に必要なメモリテ−ブル規模を削減し、処理時間の余裕度を向上させて実現するTFC選択制御回路を提供する。
上記課題を解決するための第1の発明は、
最大送信電力制約に従って状態遷移を行いながら、W−CDMA通信端末用に基地局向けの上り信号の伝送情報識別コード選択制御処理を送信を行う前に行う伝送情報識別コード選択制御回路において、
全送信電力が最大送信電力となる制御チャネルの閾値送信電力を、データチャネルのレベル制御に使われるゲインファクタβdと制御チャネルのレベル制御の為に使われるゲインファクタβcの可能な組合せと前記最大送信電力Pmaxとから、事前に制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブルとして、
Pc_t(k) = Pmax −10Log 10 (1 +βd(k) 2 /βc(k) 2
k:GFテーブルNo.0〜29
の30通りの組合せとしてテーブル化する制御チャネル閾値電力テーブル化手段
該制御チャネル閾値電力テーブル化手段のテーブル値と所定単位時間毎の前記制御チャネルの送信電力を比較する電力比較手段を備え、伝送情報識閾値電力テーブルとしてテーブル化する制御チャネル閾値電力テーブル化手段、
該制御チャネル閾値電力テーブル化手段のテーブル値と所定単位時間毎の前記制御チャネルの送信電力を比較する電力比較手段、を有し、伝送情報識別コードの選択制御を行うことを特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路を提供する。
本発明によれば、従来は1024ワード分の比較テーブルを持ち、各単位時間スロットにおける全送信電力が最大送信電力となるかどうかをチェックして状態遷移の制御を行っていたが、小規模比較テーブルを該最大電力指定後に作成しておき、このテーブルに格納された制御チャネルの閾値電力値とスロットの電力を比較するだけで判定が行える。
この為、メモリ規模の大幅な削減と処理時間の低減を実現することが出来る。
上記課題を解決するための第2の発明は、第1の発明に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
基地局からの高速ダウンリンク共用チャネルに対する応答チャネルの利用が開始された場合に、
前記制御チャネル閾値電力テーブル化手段は、
該応答チャネルの確認応答信号に対して呼接続時に上位レイヤから指定された該応答チャネルのゲインファクタによる変化分を差し引いた、前記制御チャネル閾値電力テーブルの作成を行う、伝送情報識別コード選択制御回路を提供する。
本発明によれば、基地局からの高速ダウンリンク共用チャネルに対する高速応答チャネルの利用が開始された場合でも、高速応答チャネルの各応答信号に対して上位レイヤから指定される呼接続時の固定ゲインファクタ分を考慮しながら、制御チャネル閾値電力テーブルの作成を行うことが出来る。
又、テーブルの規模も第1の発明の4倍と従来に比べて小規模で済み、処理の高速化を実現できる。
上記課題を解決するための第3の発明は、
第1の発明また第2の発明に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
最大送信電力制約を基にした前記伝送情報識別コード選択制御処理における状態遷移管理を、前記制御チャネル閾値電力テーブルにおけるデータチャネルのゲインファクタβdと、制御チャネルのゲインファクタβcの組合せ値を基に行う事を特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路を提供する。
本発明によれば、最大送信電力の制約による伝送情報識別コードの選択の為の状態遷移
制御を、従来の1024通りある伝送情報識別コード(TFCI)に対して行うのでなく、30通りの制御チャネルとデータチャネルのゲインファクタの組合せ値に対して行えば良い為、処理負荷の大幅な削減を実現することができる。
上記課題を解決するための第4の発明は、
第3の発明に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い組合せ順に並べて作成し、
伝送情報識別コード決定の為の最新測定区間に対して特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が最大送信電力を該最新測定区間の内、半数の前記所定単位時間で超えている場合は、
該送信電力を閾値としてそれより送信電力が高い組合せの該βdと該βcは全て半数以上の所定単位時間で越えているとして判断し、
特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が前記最新測定
区間で最大送信電力を超えていない場合は、
該送信電力を閾値としてそれより送信電力が低い組合せのゲインファクタβdとゲインファクタβcによる送信電力は最新測定区間で超えていないとして判断し、
状態遷移条件の判断を行う伝送情報識別コード選択制御回路を提供する。
本発明によれば、第3の発明の効果に加え、状態遷移条件を満たす切れ目を見つけることによって、最小4回の条件判断で状態遷移の判断を完了することが出来る。
上記課題を解決するための第5の発明は、
第4の発明に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い方から並べて管理し、
送信電力が、最大送信電力を前記最新測定区間の内、初めて半数以上の前記所定単位時間で超えたゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せと、
送信電力が、最大送信電力を最新測定区間全てで初めて越えていないゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せを閾値として保持し、
次のフレ−ムで閾値を探す時に、保持した閾値の場所から新しい閾値を探す伝送情報識別コード選択制御回路を提供する。
本発明によれば、送信電力値は徐々に変化する特性がある為に、閾値は急激に変化することはないので、前のフレームの閾値をを保持し、次フレームで処理を行う際にその前後の閾値を探していくことで容易に遷移条件を満たす新しい切れ目を探すことが出来る。
W−CDMA通信端末用上り伝送情報識別コード選択制御回路(TFC選択制御回路)において、最大送信電力の制約に応じた状態遷移、伝送情報識別コード(TFCI)の選択処理を処理に必要なメモリテ−ブル規模と処理時間の大幅な削減した、伝送情報識別コード選択制御回路が実現できる。
最大送信電力制約に従って状態遷移制御を行いながら、W−CDMA通信端末用上り伝送情報識別コードとなるTFCI(Transport Format Combination Indicator)の選択制御処理を行う伝送情報識別コード選択制御回路において、全送信出力電力が最大送信電力となる制御チャネルの閾値送信電力を、データチャネルと制御チャネルのレベル制御の為に使われるゲインファクタの可能な組合せと前記最大送信電力とから、制御チャネル閾値電力テーブルとしてテーブル化する制御チャネル閾値電力テーブル化手段、該制御チャネル閾値電力テーブル化手段のテーブル値と送信出力の所定単位時間毎の制御チャネル電力を比較する電力比較手段、を有する伝送情報識別コード選択制御回路。
図1に、本発明のTFC選択制御回路の機能ブロック構成図を示す。
図1で、図19の従来のTFC制御回路の機能ブロック構成図のTFC選択部に対して、追加された127は、βc、βd組合せに対して、下記に説明する閾値制御電力Pc_t(k)を算出する為のPc_t(k)テーブル作成部、128は、作成されたPc_t(k)テーブルを保持するPc_t(k)テーブル部、129は、スロット毎の制御電力Pc(s)とPc_t(k)テーブルに保持された閾値制御電力Pc_t(k)の比較を行うPc(s),Pc_t(k)比較部、を示す。
尚、図19におけるP(s,j)演算部121、P(s),Pmax比較部122は、各々、Pc_t(k)テーブル部128、Pc(s),Pc_t(k)比較部129と置き換えられている。
上記の回路構成にした理由を以下に説明する。
前述の式1からsスロット目のj番目のTFCIにおける送信電力P(s,j)が最大送信電力Pmax(dBm)と等しくなる各TFC毎のDPCCH電力値Pc(dBm)をPc_t(dBm)とすると以下の様に表せる。
Pc_t(j) = Pmax −10Log10(1 + βd(j)2/βc(j)2
j:TFCI番号0〜1023(max)
図2は、制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブル例である。図2は、最大送信電力Pmaxが24dBm時の例として、ゲインファクタβc、βdの可能な組合せに対して、送信電力が最大送信電力値になる時の制御チャネルの閾値電力値を算出した制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブルをしめす。
ゲインファクタ値βd(j),βc(j)の組合せは、TFC数がいくつであっても図2の制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブル例に示す如く、30通り(GF Table No.)の組合せに集約される。これは、式7として表せる。
Pc_t(k) = Pmax −10Log10(1 + βd(k)2/βc(k)2 ) ・・・式7
k:GF Table No. 0〜29
1)HS−DPCCH送信が無い場合で、βhsは入力されない場合
本発明では式7により図2の制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブルを作成するPc_t(k)テ−ブル作成部127を持ち、固定値であるPmax上位から与えられた際に各GF Table No.毎に図2の表の様にテ−ブル化してPc_t(k)テ−ブル128を作成する。
この図2の表の例では、Pmax=24dBmとして表を作成している。このテ−ブルは上位からPmaxを与えられた直後から作成することが出来るので、1フレ−ム(10ms)毎に処理を行う必要がない。
式7ではLog10(1 + βd(j)2/βc(j)2)のに対数の計算が必要であるが、ゲインファクタ値の組合せ数である30通りの値として予めテ−ブル化することで容易に計算することが出来る。
その後、本来の目的であるj番目のTFCのsスロットの送信電力値P(s,j)が最大送信電力Pmaxを越えるかどうかをPc(s),Pc_t(k)比較部129にてPc(s)とPc_t(k)を比較することで判定出来る。
この時、j番目のTFCがどのβc,βdの組合せのkとなるかをTFCI−βc,βd対応管理部113から参照する。
2)HS−DPCCH送信があり、βhsを考慮する必要がある場合
式6のβc’を式5のβcに置き換えて計算を行い、βhsには式6を使用する。
βhsを求めるのに必要なΔHS−DPCCHは、ACK/NACK/CQIに応じてΔACK/ΔNACK/ΔCQIが上位から与えられる。
この値は、呼接続毎に決められる固定値であり、HS−DPCCH送信なしの場合と同様に考え、DTXHS−DPCCH送信なしのDTX時を加えてPc_t(k)テ−ブル作成部127にて、式6からACK送信時、NACK送信時、CQI送信時、未送信時の4種類のPc_t(k)のテ−ブル(βcとβdの30組合せ×4種類)を呼接続時に作成し、Pc_t(k)テ−ブル128とする。
HS−DPCCH送信ありの時と同様にj番目のTFCのsスロットの送信電力値P(s,j)が最大送信電力Pmaxを越えるかどうかをPc(s),Pc_t(k)比較部129にてPc(s)とPc_t(k)を比較することで判定する。
但し、閾値電力Pc_t(k)は毎フレ−ム(10ms)毎に変化するACK/NACK/CQI/DTXを元に参照するPc_t(k)テ−ブルを選択して参照する。
それ以外は、HS−DPCCH送信ありの時と同様に動作する。
この様に、本発明では、呼接続時などの最大送信電力値Pmaxが与えられた時に、Pc_t(k)テ−ブル作成部127にて図23のようにGF Table No.毎にPc_tをあらかじめ計算しておく。
但し、上記の如く、HS−DPCCH送信ありの時を考慮する場合は4種類計算する。
これによって、Pc(s)とPc_t(k)テ−ブル128から得たPc_t(k)の比較のみで最大送信電力値を超えるかどうかをPc(s),Pc_t(k)比較部129にて判断することが出来るようになる。
これに対して、従来技術では、P(s,j)演算部121にて式1を用いて計算した送信電力P(s,j)と最大送信電力値Pmaxを比較して最新30slotで何スロットが最大送信電力Pmaxを超えているか判断しており、P(s,j),Pmax比較部122の処理を、毎フレ−ム(10ms)毎に15slot×1024TFC(max)について行っていた。
また、従来の技術ではこの頻度でP(s,j)演算部121の演算も行なう必要があったが本発明ではP(s,j)演算部121の演算の必要なくなった為に処理が軽減する。
さらに、詳細な考察・検討を行うと全てのTFCの状態遷移はゲインファクタの値を元に計算された送信電力により遷移を行うのでゲインファクタの組合せである30種類に集約されることが分かる。
つまり同じゲインファクタの組合せとなるTFCは同じ状態遷移をする。
したがって、TFCの状態遷移管理を、TFCI毎ではなく、図2の制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブルのGF Table No毎に行う構成とすると状態遷移の判断処理がより簡単に行える。
図3に、本発明のTFC選択制御回路の第2の機能ブロック構成図を示す。
図3では、図1の本発明のTFC選択制御回路の機能ブロック構成図において、Pc(s),Pc_t(k)比較部129はPc(s),Pc_t(k)比較部129’、TFC毎Pmax越え数管理部123はβc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130、TFC状態遷移制御部124はβc,βd組合せ毎状態遷移制御部131、TFC状態管理部125はβc,βd組合せ毎状態管理部132にに置き換えられ、これまでTFC毎に動作していた各部はβc,βd組合せ毎に制御および管理される。
図4のβc,βd組合せ毎状態管理部132の管理テーブル例として、図22のTFC状態管理部125の管理テーブル例を集約して作成される、βc,βd組合せ毎状態管理部130で管理される管理テ−ブル例を示す。
図22の例ではTFCの数は54であるが、実際には最大1024TFCある管理テ−ブルを図4の様に30列のテ−ブルとして集約することが出来る。
βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130においても、従来最大1024TFC分を管理する必要があったが、同様にβc,βd組合せ毎に30列のテ−ブルとして管理することが出来る。
TFC毎の状態遷移管理をβcとβdの組合せ毎に行うことで、TFC状態遷移管理部125において従来は最大で1024状態の管理を必要としていた処理を、βc,βd組合せ毎状態管理部132のおける図5のβc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130の管理テーブル例に示す如く、GF Table No.0〜29の30パターン列の管理のみで良くなる。
あるTFCの状態を知りたい場合には、TFC−βc,βd対応管理部113からそのTFCに対応したβcとβdを参照し、βc,βd組合せ毎状態管理部132から対応する状態を選ぶだけでよい。
これは、状態をメモリや配列に保持して置き、それを参照するだけで容易に構成することが出来るものである。
同時に、Pc(t),Pc_t(k)比較部129’とβc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130とβc,βd組合せ毎状態遷移制御部131は従来最大1024個について処理していたが30個のみの処理で済む様になる。
この状態遷移処理は毎フレーム10ms毎に行うべき処理であり、最大1024TFCそれぞれにて行うものである為、1024個のTFCで状態遷移を行うものとして処理の見積もりを行う必要があったが、本発明によれば30個固定の処理だけでよくなる。
さらに、図5において、βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130における管理テ−ブルを、送信電力が大きい順に並べて管理する。
式5からβd→大、βc→小ほど送信電力値が大きくなる。
図5では、βc,βdの組合せを送信電力が大きい順に並べてGF Table No. kを0から29として作成している。
従来の技術で説明したTFC選択による状態遷移の定義には、
1)送信パワ−基準超え、2)TFC制限基準超え、3)送信可能復帰があるが、その判断条件として、
(a)推定した送信電力値が連続する測定区間30スロット中15スロット以上最大送信
電力値以上となった場合
(b)推定した送信電力値が連続30スロット最大送信電力値未満だった場合
が必要となる。
図5の管理テ−ブルによるβc,βd組合せ毎状態遷移制御部131の処理は、(a)の15スロット以上最大送信電力値以上となったβcとβdの組合せ(1つ目の閾値)以下のGF Table No.では(a)の条件を満たしていると判断出来る。
また、(b)の連続30スロット最大送信電力値未満となったβcとβdの組合せ(2つ目の閾値)以上のGF Table No.では(b)の条件を満たしていると判断出来る。
本発明によれば、(a)、(b)それぞれの場合に、GF Table No.0〜29でその条件判断を行っていたが、条件を満たす切れ目を見つけることで最小4回の条件判断で完了することが出来るものである。
さらに、従来の技術の図20で説明で説明したβc,βd組合せ毎状態遷移制御部131にて制御時に使用される状態遷移の定義で必要となっていた、最新30slot中15slotがPmaxを越えるGF Table No:kと、全30slotがPmaxを越えないkを、の各々を閾値として次フレ−ムで効率良く処理を行う為に保持する構成とする。
送信電力値は、スロット毎に0.5dBまたは1.0dBずつ変化し、徐々に変化する特性がある為に、前記2つの閾値は急激に変化することはないので、2つの閾値となるGF Table No.を保持し、次フレ−ムで処理を行う際にその前後を探していくことで容易に新しい切れ目を探し出すことが出来る。
さらに、図4のβc、βd組合せ毎Pmax越え数管理部132の管理テーブル例の如くβc,βd組合せ毎状態管理部132の状態管理テ−ブルを、送信電力が大きい順に並べて管理する。
図4では、βc,βdの組合せを送信電力が大きい順に並べてGF Table No. kを0から29として作成している。
従来の技術で説明したTFCの状態には
A)Supported state
B)Exess−Power state
C)Blocked state
があるが、図4の管理テ−ブルによればβc,βd組合せ毎状態遷移制御部131にてBlocked stateとなるβcとβdの組合せ以下のGF Table No.では全てBlocked stateになると判断出来る。
また、Supported stateとなるβcとβdの組合せ以上のGF Table No.では全てSupported stateになると判断出来る。
最後にBlocked stateでもSupported stateでもないGF Table No.では、Exess−Power stateと判断する。
本発明によれば、GF Table No.0〜29で状態遷移の判断をおこなう代わりに、βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130の管理テ−ブルを元に最低4回で状態遷移の判断を行うことが出来る。
以下に、さらに、処理数を減らすことができる発明について説明する。
上記に説明した如く、図19の従来技術でも、図1、図3の本発明の技術でも、ゲインファクタ演算部111で各tfcのβdとβcを求めて、TFCI−βc、βd対応管理部113のテーブルを作成する必要がある。
この時、ゲインファクタ演算部111で必要な浮動小数点演算を伴う平方根演算βcを計算する際に、式全体を2乗するという工夫をする。
Aj = sqrt(Kj/Kref)×(βdref/βcref)・・・式1再掲
Aj2 = (Kj×βdref2) / (Kref×βcref2
= y / x・・・(但し、y = Kj×βdref2, x = Kref×βcref2
ここで、y = Kj×βdref2, x = Kref×βcref2は共に乗算のみで計算可能である。
y > xの時はAj>1と判断することができ、式2は、
βd = 15,
βc = Rounddown(15/Aj)・・βc=1〜15の整数
(Aj>1)・・式2再掲
であるので、15/Ajの切り捨てがβcであることを考えると、
βc≦15/Aj<βc+1・・・βcは1〜15の整数
βc2≦(225×x) / y<(βc+1)2
βc 2×y ≦ 225×x <(βc +1)2×y
となり、1〜15の整数を満たすβcが求めるβcである。(βd = 15)
同様に、y ≦ xの時はAj≦1と判断することができ、式3は、
βd = Roundup(15×Aj),
βc = 15・・・βd=0〜14の整数
(Aj≦1)・・・式3再掲
であるので、15×Ajの小数点以下切り上げがβdであることを考えると、
βd−1<15×Aj≦βd ………βdは0〜14の整数
(βd−1) 2 <(225×y) / x≦βd 2
(βd−1) 2×x < 225×y ≦βd2×x
となり、0〜14の整数を満たすβdが求めるβdである。(βc = 15)
以上をまとめると、
y = Kj×βdref2
x = Kref×βcref2
・y > xの時
βc 2×y ≦ 225×x <(βc +1)2×y…βcは1〜15の整数
βd = 15 ・・・式8
・y ≦ xの時
βc = 15
(βd−1) 2×x < 225×y ≦βd2×x・・βdは0〜14の整数・・・式9
とすることが出来る。
従来の技術にて式1、式2、式3を使用して浮動小数点および平方根演算を含んだ演算を行う処理と比較し、式8、式9において、xおよびyの計算を行い式を満たすβcおよびβdを算出することは単純な整数の乗算で行うことができ、容易に実現することが出来る。
これらの計算は、上位から与えられた最大1024のTFC数分について行う必要があり、ハードウェアで構成した場合やDSPなどのプロセッサを使用した場合でも本発明によれば半分以下の処理量で実現することが出来る。
図3の本発明のTFC選択制御回路の第2の機能ブロック構成図を基に、具体的な数値例を上げながら本発明の実施例をさらに詳細に説明する。
図6に、実施例によるTFCS54通りの説明を示す。
図6では、TFCIとTFCSから計算したKj、ゲインファクタβd、βcの対応テーブルの例が示されている。
1)呼接続時
呼接続時には、以下の情報が上位レイヤから与えられる。
・TFCS(54通り)・・・図6の説明表のうちTFCIに対応するTrBLK長, TrBLK数,CRCbit長,符号化種別が与えられる。
・reference TFCI = 53
・βcref = 5・・・図6の説明表のうちreference TFI = 53
のβcとなる。
・βdref = 15・・・図6の説明表のうちreference TFCI = 53のβcとなる。
・最大送信電力Pmax = 22.5dBm
・ΔACK=8:式4からβhs=βc×32 (N=32)
・ΔNACK=6:式4からβhs=βc×20 (N=20)
・ΔCQI=2:式4からβhs=βc×9 (N=9)
上位レイヤからTFCSが54通りあることが通知され、それぞれTFCI0〜53に対応するKjを3GPPの規定に基づき以下のように符号化種別により算出することが出来る。
畳み込み符号(符号化率=1/3):
Kj=[((TrBLK長+CRCbit長)×TrBLK数)+8]×3
タ−ボ符号(符号化率=1/3):
Kj=[(TrBLK長+CRCbit長)×TrBLK数]×3+12
図6は実施例によるTFCS54通りの説明である。
reference TFCI = 53であることから、KrefはTFCI = 53のKjであるので、Kref = 2002225であることが分かる。
式2および式3から図6のゲインファクタ演算結果βdとβcを計算する。
ここでは、例としてTFCI=10とTFCI=40を計算する。
・TFCI=10の計算例
y = Kj×βdref2 = 159730×152 = 35939250
x = Kref×βcref2 = 2002225×52 = 50055625
y ≦ xであるのでβc = 15となり、βdは0〜14を満たす整数として、
(βd−1) 2×x < 225×y ≦ βd 2×x
(βd−1) 2×50055625 < 225×35939250 ≦βd2×
50055625
(βd−1) 2×50055625 < 8086331250 ≦βd2×
50055625
βd=0から順に演算して条件を満たすのはβd = 13ということが分かる。
・TFCI=40の計算例
y = Kj×βdref2 = 1348630×152 = 303441750
x = Kref×βcref2 = 2002225×52 = 50055625
y > xであるのでβd = 15となり、βcは1〜15を満たす整数として、
βc 2×y ≦ 225×x <(βc +1)2×y
βc 2×303441750 ≦ 225×50055625 <(βc +1)2×
303441750
βc 2×303441750 ≦ 11262515625 <(βc +1)2×
303441750 βc=1から順に演算して条件を満たすのはβc = 6ということが分かる。
全てTFCIについてゲインファクタ演算部111で演算を行い、図6の表の実施例のようにβcとβdの組合せを作成してTFCI−βc,βd対応管理部113で管理を行う。
呼接続時にはPc_t(k)テーブル作成部127にてPc_t(k)テーブルの作成を行う。
テーブルの作成に当たり、HS−DPCCH送信無しの場合は、式6でγ=1 + βd(k)2/βc(k)2として小数点第2位を繰り上げて作成した図7に示すゲインファクタパワー比の対数速算表である10Log10γテーブルを予め用意しておく。
また、HS−DPCCH送信有りの場合は、式3のN=10^(ΔHS−DPCCH/20)として、N=32,26,20,16,13,9,8,6,5のいずれかがそれぞれΔACK、ΔNACK、ΔCQIとして与えられる。
この為全てのNについて式6と式7から10Log10γのテーブルを予め用意しておく。
この例では全ての10Log10γテーブルを示すのは省略し、上位からの要求で実際に使用するΔACK:N=32、ΔNACK:N=20、ΔCQI:N=9についてのみ、それぞれ図8、図9、図10の10Log10γテーブルの試算例に示す。
また、HS−DPCCH送信有り時で、hs−DTX時(送信なし時)は通常時のテーブル図7を使用する。
呼接続時に行うPc_t(k)テーブル作成部127によるPc_t(k)テーブルは最大送信電力Pmax=22.5dBおよび式7から図7、図8、図9、図10にそれぞれ対応して作成して、図11、図12、図13、図14のPc_t(K)テーブルとする。これはPc_t(k)テーブル128にて管理される。
(フレーム毎動作の説明)
図15に実施例3のTFC選択動作説明を示す。図15で、T−Aは、スロット番号とHS−DPCCH送信情報、各スロットの制御チャネル送信電力、T−Bは、ゲインファクタβd、βcの可能な組合せ30通りに対して、各スロットのHS−DPCCH送信情報を基に、Pc_t(k)テーブルから読み出した制御チャネルの閾値電力Pc_t(k)の一覧テーブル、T−Cは、T−Bを基にした、現15スロット、前15スロット、最新30スロットに対するPmax越え数のカウント結果と、βc,βd組合せ毎状態管理部の遷移状態の対応例を示す。
呼接続後にはフレーム毎動作を行うが、図3による本発明のTFC選択制御回路の第2の機能ブロック構成図にも示されるようにPc(s),Pc_t(k)比較部129’には最新15スロットのDPCCH送信電力Pc(s)とACK / NACK / CQI / DTXのどれを送信したかの情報を他のブロックより得ることが出来る。
実施例3では図15のスロット番号0〜14に対応したPc(s)とHS−DPCCH送信情報(ACK/NACK/CQI/DTX)がそれである。
Pc(s),Pc_t(k)比較部129’では、ACK/NACK/CQI/DTXに対応したPc_t(k)テーブルである図11、図12、図13、図14のPc_t(k)テーブルを元に各βcとβdの組合せ毎に比較し、組合せ毎Pmax越え数管理部130にてPmaxを越えた数を管理する。
図15では、各スロットにおけるβc,βdの組合せ毎にACK/NACK/CQI/DTXに対応したPc_t(k)を示し、βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130の現15スロットPmax越えの数をカウントしている。
また、前15スロットPmax越えの数を保持しており、合わせて最新30スロットPmax越えの数を算出している。
βc,βd組合せ毎状態遷移制御部131では、状態遷移で判断する項目である、
(a)推定した送信電力値が連続する測定区間30スロット中15スロット以上最大送信 電力値以上となった場合
(b)推定した送信電力値が連続30スロット最大送信電力値未満だった場合を判定する。
例えば中間に位置するβd:βc=15:15であるk=14から条件(a),(b)を満たすかを検索する。
最新30スロットPmax越え数をNoverとするとk=14ではNover=0となり(b)を満たしている。
電力的には余裕があるということなので、kを1つ下げて電力の高い方向であるk=13を検索するとNover=0であり(b)を満たしている。
同様にk=12を検索するとNover=1であり(b)を満たさなくなり、(a)の条件も満たさない。
したがってk=13が(b)を満たす閾値であり、これより低い電力のk=13〜29は全て(b)を満たす。続けてk=11から電力の高い方向に検索してk=4でNover=19となり、初めて(a)を満たす。
したがってk=4が(a)を満たす閾値であり、これより高い電力のk=0〜4は全て(a)を満たす。
また、(a)を満たす閾値k=4と(b)を満たす閾値k=13を保持しておき、次フレームで同様の検索を行う場合には中間であるk=14からでなくそれぞれの閾値から検索することで、容易に新たな閾値を見つけることが出来る。
βc,βd組合せ毎状態遷移制御部131ではさらに各βcとβdの組合せの(a),(b)の条件判断の結果を元に従来の技術で説明した状態遷移の定義に基づいて状態遷移を行う。
初回の状態は全てSupported stateであるので(a)のを満たすk=0〜4は全てExcess-power stateとなり、それ以外のkは全てSupported stateとなる。
図15の例では、k=0〜2はBlocked stateとしている。これは、k=4から電力の高い方向に状態遷移を行っていき、k=2でBlocked stateとなった為に、k=0〜2は全てBlocked stateと判断出来る。
このようにして、βc,βd組合せ毎状態管理部132では各βc,βdの組合せ毎に状態表が作成される。
最後にTFC選択制御部126では、Blocked stateでないTFCを1つの条件として選択するが、54のTFCのどのTFCがどの状態であるかはTFCI-βc,βd対応管理部113を参照することで容易に判別することが出来る。
(付記1)
最大送信電力制約に従って状態遷移を行いながら、W−CDMA通信端末用に基地局向けの上り信号の伝送情報識別コード選択制御処理を行う伝送情報識別コード選択制御回路において、
全送信電力が最大送信電力となる制御チャネルの閾値送信電力を、データチャネルと制御チャネルのレベル制御の為に使われるゲインファクタの可能な組合せと前記最大送信電力とから、事前に制御チャネル閾値電力テーブルとしてテーブル化する制御チャネル閾値電力テーブル化手段、
該制御チャネル閾値電力テーブル化手段のテーブル値と所定単位時間毎の前記制御チャネルの送信電力を比較する電力比較手段、を有し、伝送情報識別コードの選択制御を行うことを特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記2)
付記1に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
基地局からの高速ダウンリンク共用チャネルに対する応答チャネルの利用が開始された場合に、
前記制御チャネル閾値電力テーブル化手段は、
該応答チャネルの確認応答信号に対して呼接続時に上位レイヤから指定された該応答チャネルのゲインファクタによる変化分を差し引いた、前記制御チャネル閾値電力テーブルの作成を行う、伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記3)
付記1又は付記2に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
最大送信電力制約を基にした前記伝送情報識別コード選択制御処理における状態遷移管 理を、前記制御チャネル閾値電力テーブルにおける制御チャネル、データチャネルのゲ インファクタの組合せ値を基に行う事を特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記4)
付記3に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い組合せ順に並べて作成し、
伝送情報識別コード決定の為の最新測定区間に対して特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が最大送信電力を該最新測定区間の内、半数の前記所定単位時間で超えている場合は、
該送信電力を閾値としてそれより送信電力が高い組合せの該βdと該βcは全て半数以上の所定単位時間で越えているとして判断し、
特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が前記最新測定
区間で最大送信電力を超えていない場合は、
該送信電力を閾値としてそれより送信電力が低い組合せのゲインファクタβdとゲインファクタβcによる送信電力は最新測定区間で超えていないとして判断し、
状態遷移条件の判断を行う伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記5)
付記4に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い方から並べて管理し、
送信電力が、最大送信電力を前記最新測定区間の内、初めて半数以上の前記所定単位時間で超えたゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せと、
送信電力が、最大送信電力を最新測定区間全てで初めて越えていないゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せを閾値として保持し、
次のフレ−ムで閾値を探す時に、保持した閾値の場所から新しい閾値を探す伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記6)
付記4に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
状態遷移条件を判断後、3GPP規定により実際に状態遷移を行った場合、あるゲインファクタβdとゲインファクタβcに対して送信電力値が最大電力値以上になる状態であるTFC制限状態が所定期間続いた場合にそれより小さいテ−ブルは全てTFC制限状態として処理を行い、
あるゲインファクタβdとゲインファクタβcで送信可能状態になった場合はそれより大きいテ−ブルは全て送信可能状態として処理を行い、
その間を送信パワー超過状態として処理を行うことで、電力比を考慮して状態遷移を行う伝送情報識別コード選択制御回路。
(付記7)
付記1に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
伝送情報識別コードTFC毎の送信電力を計算する際に必要となるゲインファクタβdとゲインファクタβcを計算する際に、
浮動小数点演算を含む平方根演算および除算を行わず、整数の乗算および比較のみで行うゲインファクタ演算手段を有する伝送情報識別コード選択制御回路。
W−CDMA用の通信端末の送信回路において、マルチメディア通信を行う上で、重要な役割を果たすTFCの決定を、よりメモリ規模を小さくし、処理時間を短縮しながら実現することが出来る様になる。
本発明のTFC選択制御回路の機能ブロック構成図である。 制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブル例である。 本発明に係るTFC選択制御回路の第2の機能ブロック構成図である。 βc,βd組合せ毎状態管理部132の管理テーブル例である。 βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部130の管理テーブル例である。 実施例によるTFCS54通りの説明である。 通常時(HS−DPCCH送信無し)の10Logγテーブルである。 N=32時(HS−DPCCH送信有り)の10Log10γテーブルである。 N=20時(HS−DPCCH送信有り)の10Log10γテーブルである。 N=8時(HS−DPCCH送信有り)の10Log10γテーブルである。 通常時(HS−DPCCH送信無し)のPc_t(k)テーブルである。 N=32時(HS−DPCCH送信有り)のPc_t(k)テーブルである。 N=20時(HS−DPCCH送信有り)のPc_t(k)テーブルである。 N=9時(HS−DPCCH送信有り)のPc_t(k)テーブルである。 実施例3のTFC選択動作説明である。 上り送信出力回路における送信電力制御構成である。 TF、TFCとTFCI、ゲインファクタの相互関係である。 上りフレ−ムとTFCIの構成位置である。 従来のTFC選択制御回路の機能ブロック構成図である。 3GPP規定のTFC選択状態遷移図である。 HS−DPCCH無し時のTFCI0,TFCI1の送信電力イメ−ジ例である。 TFC状態管理部125の管理テーブル例である。 HS−DPCCH有り時のTFCI0,TFCI1の送信イメ−ジ例である。
符号の説明
100 TFC選択制御部
110 ゲインファクタ部
111 ゲインファクタ演算部
112 HS−DPCCH有時βhs演算部
113 TFCI−βc,βd対応管理部
120 TFC選択部
121 P(s,j)演算部
122 P(s,j),Pmax比較部
123 TFC毎Pmax越え数管理部
124 TFC状態遷移制御部
125 TFC状態管理部
126 TFC選択制御部
127 Pc_t(k))テーブル作成部
128 Pc_t(k)テーブル
129 Pc(s),Pc_t(k)比較部
130 βc,βd組合せ毎Pmax越え数管理部
131 βc,βd組合せ毎状態遷移制御部
132 βc,βd組合せ毎状態管理部

Claims (5)

  1. 最大送信電力制約に従って状態遷移を行いながら、W−CDMA通信端末用に基地局向けの上り伝送情報識別コード選択制御処理を送信を行う前に行う伝送情報識別コード選択制御回路において、
    全送信電力が最大送信電力となる制御チャネルの閾値送信電力を、データチャネルのレベル制御に使われるゲインファクタβdと制御チャネルのレベル制御に使われるゲインファクタβcの可能な組合せと前記最大送信電力Pmaxとから、制御チャネル閾値電力Pc_t(k)テーブルとして、
    Pc_t(k) = Pmax −10Log 10 (1 +βd(k) 2 /βc(k) 2
    k:GFテーブルNo.0〜29
    の30通りの組合せとしてテーブル化する制御チャネル閾値電力テーブル化手段
    該制御チャネル閾値電力テーブル化手段のテーブル値と所定単位時間毎の前記制御チャネルの送信電力を比較する電力比較手段を備え、伝送情報識別コードの選択制御を行うことを特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路。
  2. 請求項1に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
    基地局からの高速ダウンリンク共用チャネルに対する応答チャネルの利用が開始された場合に、
    前記制御チャネル閾値電力テーブル化手段は、
    該応答チャネルの確認応答信号に対して呼接続時に上位レイヤから指定された該応答チャネルのゲインファクタによる変化分を差し引いた、前記制御チャネル閾値電力テーブルの作成を行う、伝送情報識別コード選択制御回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
    最大送信電力制約を基にした前記伝送情報識別コード選択制御処理における状態遷移管理を、前記制御チャネル閾値電力テーブルにおけるデータチャネルのゲインファクタβdと、制御チャネルのゲインファクタβcの組合せ値を基に行う事を特徴とする伝送情報識別コード選択制御回路。
  4. 請求項3に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
    前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い組合せ順に並べて作成し、
    伝送情報識別コード決定の為の最新測定区間に対して特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が最大送信電力を該最新測定区間の内、半数の前記所定単位時間で超えている場合は、
    該送信電力を閾値としてそれより送信電力が高い組合せの該βdと該βcは全て半数以上の所定単位時間で越えているとして判断し、
    特定のゲインファクタβdとゲインファクタβcにより決まる送信電力が前記最新測定区間で最大送信電力を超えていない場合は、
    該送信電力を閾値としてそれより送信電力が低い組合せのゲインファクタβdとゲインファクタβcによる送信電力は最新測定区間で超えていないとして判断し、
    状態遷移条件の判断を行う伝送情報識別コード選択制御回路。
  5. 請求項4に記載の伝送情報識別コード選択制御回路において、
    前記ゲインファクタβdとゲインファクタβcの組合せ毎に作成する状態管理テ−ブルを送信電力の高い方から並べて管理し、
    送信電力が、最大送信電力を前記最新測定区間の内、初めて半数以上の前記所定単位時間で超えたゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せと、
    送信電力が、最大送信電力を最新測定区間全てで初めて越えていないゲインファクタβcとゲインファクタβdの組合せを閾値として保持し、
    次のフレ−ムで閾値を探す時に、保持した閾値の場所から新しい閾値を探す伝送情報識別コード選択制御回路。
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