JP4506047B2 - Master cylinder - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、車両の液圧ブレーキ装置等の構成要素として使用されるマスタシリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のマスタシリンダとして様々な構成のものが知られているが、小型、軽量、低価格のものとして、例えば特開平11−171003号公報に記載されたものがある。
【0003】
上記公報に記載されたマスタシリンダは、後端に開口するシリンダボアを有したシリンダボデーと、少なくとも前寄り部分が前記シリンダボア内に配置されたプライマリピストンと、前記プライマリピストンの前方に位置するように前記シリンダボア内に配置され且つ後端面から後方へ突出するガイド突起が同心的に設けられたセカンダリピストンと、前記プライマリピストンと前記セカンダリピストンとの間の圧力室内に配置され、後端部にて前記プライマリピストンに対し所定ストローク量だけ軸方向へ移動自在に連結され、前端部がその内周で前記セカンダリピストンの前記ガイド突起の外周と係合してセンタリングされており、且つ前記セカンダリピストンの後端面に当接する鍔を前端外周に有した鍔付筒状のストッパと、前記ストッパの前記鍔と前記プライマリピストンとの間に張設されたリターンスプリングとを備えている。上記ストッパには、その後端近傍から前端に亘って延在する多数のスリットが形成されている。これらスリットによってストッパの内部スペースが圧力室に連通され、マスタシリンダ内の空気を排気するに際して圧力室内の空気を排気することでストッパの内部スペース内の空気も圧力室を介して排気される。そして、排気後に圧力室に作動液を充填することでストッパの内部スペースにもブレーキ液が充填される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載されたマスタシリンダにおけるストッパは、金属板材に打ち抜き加工と折り曲げ加工を施して形成しなけらばならず、材料の歩留まりが悪い。その上、ストッパの前端部の径が容易に縮小できるため、マスタシリンダの作動時にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して前進し、セカンダリピストンのガイド突起がストッパの前端部内から抜け出したときリターンスプリング等からストッパの前端部に半径方向の外力が加わることでストッパの前端部が縮径し、その後にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して後退したときにガイド突起がストッパの前端部内にうまく進入されず、セカンダリピストンが所定の復帰位置に復帰しないことがあるという問題があった。プライマリピストンとセカンダリピストンの間の圧力室の液圧系統の失陥時にはプライマリピストンの前端がストッパの鍔を介してセカンダリピストンを前進作動させるのであるが、ストッパの鍔のプライマリピストンとの当接面積がスリットの存在によって狭くなるため、鍔の耐破壊強度が低いという問題がある。
【0005】
この出願の発明は、プライマリピストンとセカンダリピストン間の圧力室に配置されるストッパを形成する過程での材料の歩留まりが良く、ストッパの鍔の耐破壊強度が高く、ストッパの内部スペースが圧力室に連通される構成とすることを課題とする。
【0006】
また、この出願の発明は、プライマリピストンとセカンダリピストン間の圧力室に配置されるストッパを形成する過程での材料の歩留まりが良く、ストッパの鍔の耐破壊強度が高く、ストッパの前端部の径が容易に変化することがなく、ストッパの内部スペースが圧力室に連通される構成とすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの出願の発明は、請求項1に記載したように、後端に開口するシリンダボアを有したシリンダボデーと、少なくとも前寄り部分が前記シリンダボア内に配置されたプライマリピストンと、前記プライマリピストンの前方に位置するように前記シリンダボア内に配置されたセカンダリピストンと、前記プライマリピストンと前記セカンダリピストンとの間の圧力室内に配置され、後端部にて前記プライマリピストンに対し所定ストローク量だけ軸方向へ移動自在に連結され、前記セカンダリピストンの後端面に当接する鍔を前端外周に有した鍔付筒状のストッパと、このストッパの前記鍔と前記プライマリピストンとの間に張設されたリターンスプリングとを備えたマスタシリンダにおいて、前記ストッパの前記鍔が平坦な円板状に形成されており、この鍔に形成された複数の通孔と、これら通孔に及び前記ストッパの内部スペースに連通するように前記セカンダリピストンの前記後端面に形成された複数の凹部とによって前記ストッパの前記内部スペースと前記圧力室とが連通されている構成とした。
【0008】
このように構成されたこの出願の発明においては、ストッパは、その前後両端間に孔等のない形状とすることができる。従って、ストッパは、金属板材に絞り加工を施すことにより形成することができ、材料の歩留まりが良い。また、プライマリピストンの前端面がストッパの鍔に対して全面当たりするので、当接面積を広くして耐破壊強度を向上させることができる。
【0009】
また、上記課題を解決するためにこの出願の発明は、請求項2に記載したように、後端に開口するシリンダボアを有したシリンダボデーと、少なくとも前寄り部分が前記シリンダボア内に配置されたプライマリピストンと、前記プライマリピストンの前方に位置するように前記シリンダボア内に配置され且つ後端面から後方へ突出するガイド突起が同心的に設けられたセカンダリピストンと、前記プライマリピストンと前記セカンダリピストンとの間の圧力室内に配置され、後端部にて前記プライマリピストンに対し所定ストローク量だけ軸方向へ移動自在に連結され、前端部がその内周で前記セカンダリピストンの前記ガイド突起の外周と係合してセンタリングされており、且つ前記セカンダリピストンの後端面に当接する鍔を前端外周に有した鍔付筒状のストッパと、このストッパの前記鍔と前記プライマリピストンとの間に張設されたリターンスプリングとを備えたマスタシリンダにおいて、前記ストッパの前記鍔が平坦な円板状に形成されており、この鍔に形成された複数の通孔と、これら通孔に連通するように前記セカンダリピストンの前記後端面に形成された複数の凹部と、これら凹部と前記ストッパの内部スペースとを連通するように前記セカンダリピストンの前記ガイド突起の外周に設けられた複数の切欠によって前記ガイド突起の外周と前記ストッパの前端部の内周との間に形成された複数の通路とによって前記ストッパの前記内部スペースと前記圧力室とが連通されている構成とした。
【0010】
このように構成されたこの出願の発明においては、ストッパは、その前後両端間に孔等のない形状とすることができる。従って、ストッパは、金属板材に絞り加工を施すことにより形成することができ、材料の歩留まりが良い。その上、ストッパの前端部の径が容易には変化しないので、マスタシリンダ作動時にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して前進し、セカンダリピストンのガイド突起がストッパの前端部内から抜け出たとしても、その後にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して後退したときにガイド突起がストッパの前端部内に的確に進入し、セカンダリピストンが所定の復帰位置に復帰することができる。更には、プライマリピストンの前端面がストッパの鍔に対して全面当たりするので、当接面積を広くして耐破壊強度を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1はこの出願の発明を一実施形態に係るブレーキマスタシリンダ10の通常状態における断面図である。図1に示すように、ブレーキマスタシリンダ10のシリンダボデー11は、部分11Aと部分11Bとを結合して成り、後端(図1で右端)に開口するシリンダボア12と作動液の入口13A、13B及び出口14A、14Bとを有する。入口13A、13Bは作動液を貯えるリザーバ(図示せず)と接続されるものであり、出口14A、14Bはホイールブレーキシリンダ(図示せず)と接続されるものである。
【0012】
シリンダボア12内には、前方からピストンガイド15、スリーブ16、ピストンガイド17が収容されている。これらピストンガイド15、スリーブ16、ピストンガイド17は、シリンダボデー11に対して固定される。ピストンガイド15は、直筒状の外周を持ったセカンダリピストン18を摺動自在に支持する。また、ピストンガイド17は、直筒状の外周を持ったプライマリピストン19を摺動自在に支持する。プライマリピストン19は、その前端がシリンダボア12の開口からシリンダボア12内に挿入されており、その後端がシリンダボデー11外に位置する。
【0013】
プライマリピストン19の外周とシリンダボデー11の内周との間にはリング状シーリングカップ20が配設され、セカンダリピストン18の外周とピストンガイド15の内周との間にはリング状シーリングカップ21が配設され、セカンダリピストン18の外周とシリンダボデー11の内周との間にはリング状シーリングカップ22が配設される。これにより、プライマリピストン19の前進によりブレーキ液を加圧するための圧力室23がプライマリピストン19とセカンダリピストン18との間に形成され、また、プライマリピストン19の前進に伴うセカンダリピストン18の前進によってブレーキ圧を加圧するための圧力室24がセカンダリピストン18とシリンダボデー11の前端壁との間に形成される。圧力室27はスリーブ16の内周に設けられた溝等を介して出口14Aと連通し、また圧力室24は出口14Bと連通する。
【0014】
圧力室23内には、プライマリピストン19に結合されたリテーナ25、このリテーナ25の後端が結合された頭付ロッド26、この頭付ロッド26に対して軸方向へ所定ストローク量だけ相対変位可能に組付けられたストッパ27、及びリテーナ25とストッパ27との間に張設されたリターンスプリング28が配置される。また、圧力室24内には、セカンダリピストン18とシリンダボデー11の前端壁との間に張設されたリターンスプリング29が配置される。リターンスプリング28の取付荷重はリターンスプリング29の取付荷重より大きくされている。プライマリピストン19の図1に示す位置は、プライマリピストン19に前方向への作動入力を印加する入力部材(図示せず)がプライマリピストン19に係合され且つ通常状態にある入力部材によって規定される所定の復帰位置である。セカンダリピストン18は、リターンスプリング28、29により復帰位置にあるプライマリピストン19に対して、ストッパ27の後端が頭付ロッド26の前端の頭に当接し且つストッパ27の前端がセカンダリピストン18の後端に当接した図1の所定の復帰位置に位置付けされる。
【0015】
プライマリピストン19が所定の復帰位置にあるときには圧力室23が入口13Aと連通するようにするため、入口13Aのブレーキ液をピストンガイド17の外周に導く通路30がシリンダボデー11設けられると共に、この通路30のブレーキ液をリング状シーリングカップ20の後側に導く通路31がピストンガイド17の外周から前後端面にかけて設けられ、更にプライマリピストン19に連通孔32が設けられている。
【0016】
セカンダリピストン18が所定の復帰位置にあるときには圧力室24が入口13Bと連通するようにするため、入口13Bのブレーキ液をピストンガイド15の外周に導く通路33がシリンダボデー11設けられると共に、この通路33のブレーキ液をリング状シーリングカップ22の後側に導く通路34がピストンガイド15の外周から前端面にかけて設けられ、更にセカンダリピストン18に連通孔35が設けられている。
【0017】
ピストンガイド17の通路31内のブレーキ液がプライマリピストン19の外周とシリンダボデー11との間の隙間を通ってシリンダボデー11外へ漏れるのを防止するため、シリンダボデー11の後端開口部の内周に環状溝36が形成され、この環状溝36内にリング状シーリングカップ37が収容されている。
【0018】
セカンダリピストン18の後端面の形状を図2に示し、ストッパ27の前端面の形状を図3に示す。図1〜図3に示すように、セカンダリピストン18は、後端面から後方へ突出するガイド突起38を同心に設けられている。このガイド突起38の基本形状は、ストッパ27の前端部の内径より僅かに小さい外径の円柱形状であり、その先端外周角部にはストッパ27の前端部内への挿入を容易にするために面取が施されている。ストッパ27の前端部は、その内周とセカンダリピストン18のガイド突起38の外周との係合によりセンタリングされる。ストッパ27の後端のロッド26の軸部が挿通される孔42の内径はロッド26の軸部の外径より僅かに大きくされており、ロッド26の軸部の外周と孔42の内周との係合によりストパ27の後端がセンタリングされる。
【0019】
ストッパ27は、リターンスプリング28の前端を受け止める鍔39を前端外周に有する。この鍔39は、プライマリピストン19の先端面が当接したときの両者の当接面積をより広くするために平坦な円板上に形成されている。
【0020】
ブレーキマスタシリンダ10内の空気を排気してブレーキ液と入れ替えるため、及びブレーキマスタシリンダ10の作動時にセカンダリピストン18の後端面とストッパ27の鍔39との当接関係を持続させるため、ストッパ27の内部スペース45と圧力室23とが連通していることが必要である。ストッパ27は、材料の歩留まりを良くし、またストッパ27の前端部の径が容易に変化することのないようにするため、金属板材に絞り加工を施すことによって形成されたものであり、その前後両端間部分にはその内部スペース45を圧力室23に連通する孔等は存在しない。ストッパ27の孔42の内周とロッド26の軸部の外周との間のクリアランスも内部スペース45を圧力室23に連通する機能は果たさない。
【0021】
そこで、ストッパ27の内部スペース45を圧力室23に連通させるため、ストッパ27の鍔39には周方向に長くされた6個の通孔40が同一円上に等間隔で形成され、セカンダリピストン18の後端面には径方向に長くされた4個の凹部41が周方向に等間隔で形成され、セカンダリピストン18のガイド突起38の外周に設けられた4個の切欠によってガイド突起38の外周とストッパ27の前端部の内周との間に4個の通路46が形成されている。4個の凹部41と4個の通路46とは同位相に配置されており、各凹部41の半径方向内方端部は各通路46の前端に連通している。ストッパ27の鍔39の通孔40は、半径方向において、プライマリピストン19の前端面の内周よりも半径方向内方に配置されており、セカンダリピストン18の凹部41の半径方向外端部と同位置にある。各通孔40は4個の凹部42の何れか1つに連通する。而して、ストッパ27の内部スペース45は、通路46、凹部41及び通孔40を順次介して圧力室23と連通する。
【0022】
従って、入口13A、13Bが吸引式排気装置(図示せず)に連通されて圧力室23、24内の空気が排気されれば、ストッパ27の内部スペース45内の空気も圧力室23を介して排気されるものであり、排気後に入口13A、13Bが吸引式排気装置からブレーキ液充填装置に切り換え連通され、ブレーキ液充填装置からブレーキ液が供給されることによりブレーキマスタシリンダ内がブレーキ液で満たされる。
【0023】
また、ストッパ27の前端部の径が容易に変化することがないため、ブレーキマスタシリンダ10の作動時にセカンダリピストン18がプライマリピストン19に対して前進し、セカンダリピストン18のガイド突起38がストッパ27の前端部内から抜け出たとしても、その後にセカンダリピストン18がプライマリピストン19に対して後退したときにガイド突起38がストッパ27の前端部内に的確に進入し、セカンダリピストン18が所定の復帰位置に復帰することができる。従って、セカンダリピストン18がプライマリピストン19に対して後退したときにガイド突起38がストッパ27の前端部内に進入せず、セカンダリピストン18が所定の復帰位置に復帰しないという、従来マスタシリンダに見られた問題も発生しない。
【0024】
ストッパ27の鍔39の外周には2個の突起43が形成されており、この突起43はスリーブ16の内周に形成された軸方向の溝44内に配置される。プライマリピストン19が図1に復帰位置から後方へ摺動すると、突起43が溝44の後端に当接し、この当接によってプライマリピストン19のシリンダボデー11からの抜け出しが阻止される。
【0025】
尚、プライマリピストン19に作動入力が印加されたときのブレーキマスタシリンダとしての作動は従来マスタシリンダと実質的に同じであるため、その説明を省略する。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、この出願の発明のマスタシリンダにおいては、ストッパの鍔が平坦な円板状に形成されており、この鍔に形成された複数の通孔と、これら通孔に及びストッパの内部スペースに連通するようにセカンダリピストンの後端面に形成された複数の凹部とによってストッパの内部スペースと圧力室とが連通されている構成としたので、ストッパは、その前後両端間に孔等のない形状とすることができる。従って、ストッパは、金属板材に絞り加工を施すことにより形成することができ、材料の歩留まりが良い。また、プライマリピストンの前端面がストッパの鍔に対して全面当たりするので、当接面積を広くして耐破壊強度を向上させることができる。
【0027】
また、この出願の発明のマスタシリンダにおいては、プライマリピストンとセカンダリピストン間の圧力室に配置されるストッパの鍔が平坦な円板状に形成されており、この鍔に形成された複数の通孔と、これら通孔に連通するようにセカンダリピストンの後端面に形成された複数の凹部と、これら凹部とストッパの内部スペースとを連通するようにセカンダリピストンのガイド突起の外周に設けられた複数の切欠によってガイド突起の外周とストッパの前端部の内周との間に形成された複数の通路とによってストッパの内部スペースと圧力室とが連通されている構成としたので、ストッパは、その前後両端間に孔等のない形状とすることができる。従って、ストッパは、金属板材に絞り加工を施すことにより形成することができ、材料の歩留まりが良い。その上、ストッパの前端部の径が容易には変化しないので、マスタシリンダ作動時にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して前進し、セカンダリピストンのガイド突起がストッパの前端部内から抜け出たとしても、その後にセカンダリピストンがプライマリピストンに対して後退したときにガイド突起がストッパの前端部内に的確に進入し、セカンダリピストンが所定の復帰位置に復帰することができる。更には、プライマリピストンの前端面がストッパの鍔に対して全面当たりするので、当接面積を広くして耐破壊強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の一実施形態に係るマスタシリンダの通常状態の断面図である。
【図2】図1のセカンダリピストン18の後端面の形状を示す図である。
【図3】図1のストッパ27の前端面の形状を示す図である。
【符号の説明】
10・・・ブレーキマスタシリンダ
11・・・シリンダボデー
12・・・シリンダボア
18・・・セカンダリピストン
19・・・プライマリピストン
23・・・圧力室
27・・・ストッパ
28・・・リターンスプリング
38・・・ガイド突起
39・・・鍔
40・・・通孔
41・・・凹部
45・・・通路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The invention of this application relates to a master cylinder used as a component of a vehicle hydraulic brake device or the like.
[0002]
[Prior art]
Various types of master cylinders are known as this type of master cylinder. For example, there is one described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-171003 as a small, lightweight, and low-cost one.
[0003]
The master cylinder described in the above publication includes a cylinder body having a cylinder bore that opens at the rear end, a primary piston having at least a front portion disposed in the cylinder bore, and a front side of the primary piston. A secondary piston disposed in the cylinder bore and concentrically provided with a guide protrusion protruding rearward from the rear end surface; and a pressure chamber between the primary piston and the secondary piston, and the primary end at the rear end It is connected to the piston so as to be movable in the axial direction by a predetermined stroke amount, and its front end is centered by engaging with the outer periphery of the guide projection of the secondary piston at its inner periphery, and on the rear end surface of the secondary piston A hooked cylindrical stopper having a hook to be in contact with the outer periphery of the front end; And a stretched been a return spring between said collar path and said primary piston. The stopper is formed with a number of slits extending from the vicinity of the rear end to the front end. The internal space of the stopper communicates with the pressure chamber by these slits, and when the air in the master cylinder is exhausted, the air in the internal space of the stopper is also exhausted through the pressure chamber. Then, by filling the pressure chamber with hydraulic fluid after exhaust, the brake fluid is also filled in the internal space of the stopper.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the stopper in the master cylinder described in the above publication must be formed by punching and bending a metal plate material, resulting in poor material yield. In addition, since the diameter of the front end of the stopper can be easily reduced, when the master cylinder is operated, the secondary piston moves forward with respect to the primary piston, and when the guide projection of the secondary piston comes out of the front end of the stopper, the return spring etc. When the external force in the radial direction is applied to the front end portion of the stopper, the front end portion of the stopper is reduced in diameter, and when the secondary piston moves backward with respect to the primary piston after that, the guide projection does not enter the front end portion of the stopper well, There is a problem that the piston may not return to a predetermined return position. When the hydraulic system of the pressure chamber between the primary piston and the secondary piston fails, the front end of the primary piston moves the secondary piston forward through the stopper collar, but the contact area of the stopper collar with the primary piston However, there is a problem that the fracture resistance of the ridge is low.
[0005]
In the invention of this application, the yield of the material in the process of forming the stopper disposed in the pressure chamber between the primary piston and the secondary piston is good, the fracture strength of the stopper flange is high, and the internal space of the stopper is in the pressure chamber. It is an object to have a configuration that allows communication.
[0006]
In addition, the invention of this application provides a good material yield in the process of forming a stopper disposed in the pressure chamber between the primary piston and the secondary piston, has a high fracture resistance against the flange of the stopper, and has a diameter at the front end of the stopper. It is an object of the present invention to provide a configuration in which the internal space of the stopper is communicated with the pressure chamber without easily changing.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the invention of this application includes, as described in claim 1, a cylinder body having a cylinder bore that opens at a rear end, a primary piston having at least a front portion disposed in the cylinder bore, A secondary piston disposed in the cylinder bore so as to be positioned in front of the primary piston, and a pressure chamber between the primary piston and the secondary piston, and at a rear end portion with respect to the primary piston. A hooked cylindrical stopper that is connected to the rear end face of the secondary piston so as to be movable in the axial direction by the stroke amount and has a hooked cylindrical stopper on the outer periphery of the front end, and a tension between the hook of the stopper and the primary piston. A master cylinder having a return spring provided, wherein the flange of the stopper It is formed in a flat disk shape, and a plurality of through holes formed in the flange, and a plurality of holes formed on the rear end surface of the secondary piston so as to communicate with the through holes and the internal space of the stopper. The internal space of the stopper and the pressure chamber are in communication with each other through the recess.
[0008]
In the invention of the present application configured as described above, the stopper can have a shape without a hole between the front and rear ends. Therefore, the stopper can be formed by drawing the metal plate material, and the yield of the material is good. Further, since the front end surface of the primary piston comes into contact with the entire surface of the stopper collar, the contact area can be increased and the fracture resistance can be improved.
[0009]
Further, in order to solve the above-mentioned problems, the invention of this application includes a cylinder body having a cylinder bore that opens at a rear end, and a primary body in which at least a front portion is disposed in the cylinder bore. A piston, a secondary piston disposed in the cylinder bore so as to be positioned in front of the primary piston and concentrically provided to protrude rearward from the rear end surface; and between the primary piston and the secondary piston Disposed in the pressure chamber, and is connected to the primary piston so as to be movable in the axial direction by a predetermined stroke amount at the rear end, and the front end engages with the outer periphery of the guide protrusion of the secondary piston on the inner periphery thereof. The flange that is centered and contacts the rear end surface of the secondary piston is arranged on the outer periphery of the front end. In a master cylinder comprising a cylindrical stopper with a flange and a return spring stretched between the flange of the stopper and the primary piston, the flange of the stopper is formed in a flat disk shape. A plurality of through holes formed in the flange, a plurality of recesses formed in the rear end surface of the secondary piston so as to communicate with the through holes, and the recesses and the internal space of the stopper. The plurality of passages formed between the outer periphery of the guide protrusion and the inner periphery of the front end portion of the stopper by a plurality of notches provided on the outer periphery of the guide protrusion of the secondary piston. The internal space and the pressure chamber are in communication with each other.
[0010]
In the invention of the present application configured as described above, the stopper can have a shape without a hole between the front and rear ends. Therefore, the stopper can be formed by drawing the metal plate material, and the yield of the material is good. In addition, since the diameter of the front end of the stopper does not change easily, even if the secondary piston moves forward with respect to the primary piston when the master cylinder is operated and the guide projection of the secondary piston comes out of the front end of the stopper, When the secondary piston moves backward with respect to the primary piston, the guide protrusion accurately enters the front end portion of the stopper, and the secondary piston can return to the predetermined return position. Furthermore, since the front end surface of the primary piston comes into contact with the entire surface of the stopper, the contact area can be increased and the fracture resistance can be improved.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a sectional view of a brake master cylinder 10 according to an embodiment of the present invention in a normal state. As shown in FIG. 1, the
[0012]
In the cylinder bore 12, a
[0013]
A ring-
[0014]
In the
[0015]
In order to allow the
[0016]
In order to allow the
[0017]
In order to prevent the brake fluid in the
[0018]
The shape of the rear end surface of the
[0019]
The
[0020]
In order to exhaust the air in the brake master cylinder 10 to replace the brake fluid, and to maintain the contact relationship between the rear end surface of the
[0021]
Therefore, in order to allow the
[0022]
Therefore, if the
[0023]
Further, since the diameter of the front end portion of the
[0024]
Two
[0025]
The operation as a brake master cylinder when an operation input is applied to the
[0026]
【The invention's effect】
As described above, in the master cylinder of the invention of this application, the stopper flange is formed in a flat disk shape, and a plurality of through holes formed in the flange, the through holes, and the stoppers are formed. The internal space of the stopper and the pressure chamber are communicated with each other by a plurality of recesses formed on the rear end surface of the secondary piston so as to communicate with the internal space. It can be made into the shape without. Therefore, the stopper can be formed by drawing the metal plate material, and the yield of the material is good. Further, since the front end surface of the primary piston comes into contact with the entire surface of the stopper collar, the contact area can be increased and the fracture resistance can be improved.
[0027]
Further, in the master cylinder of the invention of this application, the stopper flange disposed in the pressure chamber between the primary piston and the secondary piston is formed in a flat disk shape, and a plurality of through holes formed in the flange A plurality of recesses formed on the rear end surface of the secondary piston so as to communicate with these through holes, and a plurality of recesses provided on the outer periphery of the guide projection of the secondary piston so as to communicate with the recesses and the internal space of the stopper. Since the internal space of the stopper and the pressure chamber are communicated with each other by a plurality of passages formed between the outer periphery of the guide protrusion and the inner periphery of the front end portion of the stopper by the notch, the stopper has both front and rear ends. It can be made into the shape without a hole etc. in between. Therefore, the stopper can be formed by drawing the metal plate material, and the yield of the material is good. In addition, since the diameter of the front end of the stopper does not change easily, even if the secondary piston moves forward with respect to the primary piston when the master cylinder is operated and the guide projection of the secondary piston comes out of the front end of the stopper, When the secondary piston moves backward with respect to the primary piston, the guide protrusion accurately enters the front end portion of the stopper, and the secondary piston can return to the predetermined return position. Furthermore, since the front end surface of the primary piston comes into contact with the entire surface of the stopper, the contact area can be increased and the fracture resistance can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a master cylinder in a normal state according to an embodiment of the invention of this application.
FIG. 2 is a view showing a shape of a rear end surface of the
FIG. 3 is a view showing the shape of the front end face of the
[Explanation of symbols]
10 ...
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