JP4505252B2 - 高圧流体用フレキシブルチューブ - Google Patents

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Description

本発明は、水素燃料電池に用いられる高圧水素ガスなどといった高圧流体を、供給、移送するためのフレキシブルチューブに関するものである。
水素燃料電池は、燃料として外部より供給した水素ガスと、酸素(通常、大気中のもの)とを、該電池内で電気化学的に反応させて電気を発生させる装置である。該電池内での電気化学反応で発生する副産物は、熱と水蒸気だけなので、地球環境を汚染しないクリーンエネルギーとして注目されている。
なかでも、乗用車やバスなどの交通機関に動力用電源として搭載したもの(所謂、燃料電池車)は、次世代の交通機関として重要であり、実用化するための種々の技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−086213号公報 塑性と加工(日本塑性加工学会誌) 第32巻 第366号(1991-7) 第818〜823頁
燃料電池車を社会で実用化するには、車両に搭載される水素燃料電池自体の技術の他に、ガソリンスタンドのごとく、燃料電池車に対して水素ガスを供給するための設備が必要である。そのような水素ガス供給設備は、「水素ガス供給ステーション」、「水素スタンド」などの通称で、実用化が検討されている。
しかしながら、本発明者が上記水素ガス供給設備について検討したところ、供給設備に固定された貯蔵タンクから燃料電池車へ水素ガスを供給するためのフレキシブルホースについては、未だ充分に検討されておらず、問題が存在していることがわかった。該問題とは、供給すべき水素ガスが従来に無い高圧のガスである点に起因する問題である。
従来、車両用の燃料ガスとして圧縮天然ガスが用いられた例があるが、その場合のガス圧は約20MPa(200気圧)であった。
これに対して水素燃料電池に用いられる水素ガスは、25MPa(約250気圧)、35MPa(約350気圧)など、より高圧となっており、70MPa(約700気圧)、さらには90MPa〜100MPaという超高圧での供給が検討されており、将来的には、それ以上の超高圧が必要とされる可能性もある。
このような高圧の水素を、固定されたガスタンクから種々の大きさの車両(しかも車両停止位置にはバラツキがある)に供給するためには、その仲介として、フレキシブルチューブが必要となる。
従来、約20MPa程度の高圧ガス供給に用いられているフレキシブルチューブには、金属ワイヤーを含有することで強化された樹脂製のチューブや、金属編組体で被覆することで伸長を制限した金属製ベローズ管が挙げられる。
しかし、水素燃料電池に用いられる高圧水素ガスを供給するには、上記の樹脂製のチューブでは、水素ガスが管壁を透過するため、好ましくない。また、上記の金属製ベローズ管は、70MPaまたはそれ以上もの超高圧ガス供給に使用し得るようには形成されておらず、ガスの充填と開放とによる伸縮の繰り返し、管胴体の円周方向応力の繰り返し作用、管の曲げ変形を繰り返すことによる曲げ疲労などによって、蛇腹部分に金属疲労が生じ、破断するおそれがある。また、金属編組体の被覆にも改善がなされておらず、破断のおそれがある。
このような問題は、水素燃料電池における高圧水素ガス供給の場合のみならず、他の超高圧流体の供給においても同様に生じる問題である。
本発明の課題は、上記問題を解決し、20MPaを越える高圧流体、特に70MPaさらにはそれ以上の超高圧流体であっても、流体の分子を透過させることなく、また、その移送に安全に使用し得るフレキシブルチューブを提供することである。
本発明者は、金属製ベローズ管の蛇腹部分の波型を特殊な改良を加えることによって金属疲労を抑制し、かつ、該金属製ベローズ管の伸長を抑制するための編組体の強度を高めることによって、上記のような超高圧流体であっても、透過させず安全に移送し得るフレキシブルチューブを構成するに至った。
本発明は、70MPa以上の高圧流体を移送し得るフレキシブルチューブであって、
金属製ベローズ管と、該管の外側を覆う管状の金属製編組体とを有し、
金属製ベローズ管は、その蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がV字状となるように形成されており、
管状の金属製編組体は、その両端部がそれぞれに対応する金属製ベローズ管の両端部に接合されており、かつ、高圧流体が金属製ベローズ管を伸長させようとする力をF〔N〕、金属製編組体の横断面に現れる金属素線断面の総断面積をS〔mm2〕、金属製編組体の交角θ=50〜120度、該金属素線材料の引張り強さをσ〔MPa〕、安全率をnとして、
(σ×cos(θ/2))/n ≧ F/S
を満たすように、金属製編組体の総断面積Sと金属素線材料とが選択されていることを特徴とする高圧流体用フレキシブルチューブである
より具体的には、本発明は、次の特徴を有するものである。
(1)70MPaの高圧流体を移送し得る高圧流体用フレキシブルチューブであって、
金属製ベローズ管と、該管の外側を覆う管状の金属製編組体とを有し、
金属製ベローズ管は、その蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がV字状となるように形成されており、材料がステンレス鋼、壁厚が0.1〜0.5mm、山の高さが1〜4mm、蛇腹のピッチが2mm以下であって、
管状の金属製編組体は、その両端部がそれぞれに対応する金属製ベローズ管の両端部に接合されており、かつ、該金属製編組体は、金属製ベローズ管が管内の圧力によって伸長するのを規制できる強度となるように、素線の材料がステンレス鋼、素線径が0.3mm〜0.6mm、金属製編組体の交角が50〜120度の密編とした編組体層を、金属製ベローズ管の外側に4層〜5層に重ねた構造となっている、
前記高圧流体用フレキシブルチューブ。
)高圧流体が、水素ガスであるか、または水素ガスと液体水素との混合物である、上記(1)記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)金属製ベローズ管の両端部には口金として金属パイプが接合されており、該口金に、金属製編組体の端部が溶接またはロウ付けによって接合されている、上記(1)記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)金属製ベローズ管と口金とが、タングステン・イナート・ガス・アーク溶接によって接合されている、上記()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)金属製ベローズ管の端面と口金の端面とが互いに合わせられた部分に、タングステン・イナート・ガス・アーク溶接が溶加材を加えずに施され、それによって金属製ベローズ管と口金とが直接的に接合されている、上記()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)口金の上記合わせ目側の端部には、端面から離れた位置に該口金の胴体外周を一周巡る溝が形成され、該溝の形成によって、該溝と端面との間の部分が、該溝の底面に対して相対的に凸状をなして胴体外周を一周巡る稜線部となっており、該稜線部の頂部と金属製ベローズ管の端面外周縁部とがタングステン・イナート・ガス・アーク溶接によって接合されている、上記()または()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)溶接前の口金のうちの少なくとも上記稜線部が、溶接前の金属製ベローズ管よりも大きい外径となるように形成され、該稜線部の頂部のうち金属製ベローズ管の外径を越える部分が、溶加材として接合に利用されている、上記()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)さらに、口金の接合部側の端部から、金属製ベローズ管と口金との接合部を越え、金属製ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間が、ロウ材によって覆われている、上記()〜()のいずれかに記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
)さらに、口金の接合部側の端部から、金属製ベローズ管と口金との接合部を越え、金属製ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間が、ロウ材によって覆われており、かつ、口金の胴体外周を一周巡る溝内がロウ材によって充填されている、上記()または()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
10)口金に、金属製編組体の端部がロウ付けによって接合されており、金属製編組体の端部には、さらにその上を覆う編組体押さえリングが装着され、口金に対して金属製編組体と編組体押さえリングとが端面を略揃えてロウ付けされる構造であって、編組体押さえリングには、端面から所定の位置に金属製編組体を露出させる貫通孔が設けられ、該貫通孔によって、少なくとも該所定の位置までロウが編組体中を浸透していることを確認することが可能となっている、上記()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
11)口金に、金属製編組体の端部がロウ付けによって接合されており、金属製編組体の端部には、さらにその上を覆う編組体押さえリングが装着され、口金に対して金属製編組体と編組体押さえリングとが端面を略揃えてロウ付けされる構造であって、編組体押さえリングの内側および口金の外側の、いずれか一方または両方には、ロウが流れ込んで抜け止めとなる環状の凹部または単発的な凹部が設けられている、上記()記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
12)上記ロウ付けのロウ材が、銀ロウである、上記(10)または(11)記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
13)金属製ベローズ管の内径が4〜17mmである、上記(1)記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
14)金属製ベローズ管が、下記(I)の製造方法によって形成されたものである上記(1)記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
(I)蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状の金属製ベローズ素管を作製し、次いで、該素管を管の長さ方向に圧縮して蛇腹状管壁の隣接する山同士及び谷同士を密着させ、さらにプレス加工で各山の内部空間及び隣接する山の間の隙間が実質的になくなるまで加圧成形した後、該加圧成形後の素管を、隣接する山の頂部間の間隔が所定の間隔になるまで、管の長さ方向へ引き伸ばすことを特徴とする、金属製ベローズ管の製造方法。
本発明では、先ず、金属製ベローズ管の蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がV字状となるように形成されており、それによってベローズ管の一定の長さの中には、従来よりも多くの山が存在する蛇腹構造となっているので、ベローズ管の曲げに対する1山当りの負荷が小さくなり、金属蛇腹部分の疲労が低減される。さらに、高圧流体の移送を前提とした金属製編組体の最適化によって、金属蛇腹部分の過剰な伸長が抑制される。これらの効果があいまって、従来の高圧流体はもちろんのこと、70MPaの高圧流体であっても、さらにはそれ以上(90MPa〜100MPaに達する高圧、それ以上の超高圧)の高圧流体であっても、安全に管内移送を行うことが可能となる。
図1は、本発明の高圧ガス用フレキシブルチューブ(以下、「当該チューブ」とも呼ぶ)の構造の一例を示す部分切欠き断面図である。
同図に示すように、当該チューブは、金属製ベローズ管1と、該管の外側を覆う管状の金属製編組体2とを有して構成される。金属製ベローズ管1は、内部に充填される流体の高圧に耐えるように金属材料と肉厚とを選択されており、かつ管状の金属蛇腹部分によって管としての可撓性を有するよう構成されている。
管状の金属製編組体2は、金属製ベローズ管1の外部を覆っており、該編組体2の両端部2a、2bは、それぞれに対応する金属製ベローズ管の両端部に接合されている。図1の例では、金属製ベローズ管1の両端部には、金属パイプが口金3、4としてそれぞれ接合されており、該口金3、4に、金属製編組体の端部部2a、2bがそれぞれ溶接またはロウ付けによって接合されている。この構成によって、金属製ベローズ管の可撓性を損なわないようにしながらも、金属製ベローズ管1の伸長を規制している。
当該チューブの重要な特徴は、金属製ベローズ管1の蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状が、V字状となるように形成されており、かつ、金属製編組体2が、70MPaまたはそれ以上に達する従来には無い管内の高圧に耐え得るように、金属製編組体の総断面積Sと金属素線材料とが選択されている点にある。
上記構成とすることによって、金属蛇腹部分の疲労が低減すると共に、金属製編組体が適切に金属蛇腹部分の伸長を抑制するので、従来の高圧流体はもちろんのこと、70MPa以上の高圧流体であっても、安全に管内移送を行うことが可能となる。
当該チューブによって移送すべき流体は、特に限定されず、例えば、水素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、酸素、アセチレンなどの流体が挙げられる他、高圧で移送すべきあらゆる流体であってよい。これらの流体は、ガスであっても、液化したものであっても、ガスと液体との混合であってもよい)、
また、特に、従来技術で述べたとおり、水素燃料電池に用いられる場合の水素ガス(ガスであっても、高圧によって液体水素となったものであっても、水素ガスと液体水素との混合であってもよい)は、従来にはない高圧(例えば、25MPa、35MPa、70MPaまたはそれ以上)とされ、このような高圧水素ガスを漏洩させないフレキシブルチューブの使用が必要である点からは、水素燃料電池への高圧水素ガスの供給用途において、本発明の有用性はより顕著となる。
当該チューブに用いられる金属製ベローズ管について説明する。
図2は、該金属製ベローズ管の一例の一部正面断面図である。該ベローズ管は、蛇腹状管壁11における山12及び谷13の断面形状がV字状となるように形成されている点が主たる特徴である。なお、管の外形は通常円筒状である。
ここで、「山」とは、蛇腹状管壁11における管の外部側へ突出する部位であり、「谷」とは蛇腹状管壁11における管の内部側へ突出する部位である。また、「山及び谷の断面形状」とは、「山」及び「谷」を管の軸線を含む平面で切った断面の形状を意味し、「山及び谷の断面形状がV字状である」とは、図2に示すように、前記断面に現れる山12の管内部側の面及び谷13の管外部側の面の各端辺(切断線)がV字を成して折れ曲がった状態にあることを意味する。
換言すると、「山及び谷の断面形状がV字状である」とは、「山」、「谷」のいずれであっても、折れ曲がった部分の内側の曲率半径が、従来の金属製ベローズ管の場合と比べて極めて小さくなった状態をいう。
これによって、ベローズ管の一定の長さの中には、従来よりも多くの山が存在する蛇腹構造となっている。
管の肉厚によっても異なるが、折れ曲がった部分の内側の曲率半径は、従来の断面U字型の金属製ベローズ管のそれよりも小さくなっており、例えば、0.4mm以下となっている場合が挙げられる。
本発明に用いられる金属製ベローズ管は、蛇腹状管壁11における山12及び谷13の断面形状がV字状であることで、曲げ変形しやすく、かつ、蛇腹状の管壁1における蛇腹のピッチを小さくすることができる。
ここで、「蛇腹のピッチ」とは、図2中の隣接する2つの山12の頂部間の間隔D1であり、該「蛇腹のピッチ(間隔D1)」は、金属製ベローズ管の管長さ方向における少なくとも繰り返しの曲げ運動に寄与する部分では実質的に同じであり、通常、管の長さ方向全体で実質的に同じである。なお、「実質的に同じ」とは、意図的にピッチを変更していないという意味であり、製造上の誤差で生ずるピッチの変動は許容される。
本発明に用いられる金属製ベローズ管は、蛇腹状管壁における山と谷の断面形状がV字状であることから、蛇腹状管壁の厚みを過剰に小さくせずに、ピッチD1を小さくすることができる。例えば、管壁の厚みが0.3mmの場合であれば、ピッチD1は、1.6mm以下、好ましくは1.4mm以下、より好ましくは1.2mm以下にすることができる。これにより、山と谷がV字状であることに加え、蛇腹のピッチが十分に小さくなることから、高いフレキシビリティーを有し、管壁の厚みも十分に確保されるので、耐曲げ疲労性が極めて向上する。ただし、ピッチD1が小さ過ぎると、隣接する山(谷)同士が干渉することから、フレキシビリティーが低下するので、前記の場合のピッチD1の下限は1.0mm以上が好ましい。
本発明に用いられる金属製ベローズ管は、従来の金属製ベローズ管では得られかった小さいピッチD1を達成しているので、曲げ反力が小さく、それによって上記のように優れた可撓性が得られる他、従来の粗いピッチのものと比べて、疲労寿命が向上し、また管径方向の破断に対する許容圧力が高くなり(管の長手軸を含む平面で切断したときの管壁部の断面積が高密度のピッチによってより大きくなるため)、内部を通過する流体の圧損が小さくなる(高密度のピッチによって管内壁の凹凸が細かくなり、渦ができ難くなるため)などの利点も新たに得られる。
なお、従来の製造方法で製造される蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状のベローズ管においては、蛇腹のピッチは本発明に用いられる金属製ベローズ管のピッチよりも大きい。
蛇腹状管壁11の壁厚(図2中の符号S)は、金属製ベローズ管の内径、外径、材質等によっても異なるが、使用時の圧力および製造工程を考慮すると、0.15〜0.5mm程度が好ましく、0.15〜0.4mm程度がより好ましい。これは、蛇腹状管壁11の壁厚が0.15mm未満であると、蛇腹加工する前の素管そのものの製造が困難であり、ベローズ管を高価なものにし、かつ上記高圧に絶えられず、一方、蛇腹状管壁11の壁厚が0.4mmより大きい場合は、ベローズ管が曲がりにくくなることから、耐曲げ疲労性が低下してしまうからである。
蛇腹のピッチを、管の長さ方向の10cm当たりの山の数で表した場合、山の数は63〜83個、好ましくは71〜83個である。
また、蛇腹状管壁における山の高さ(図2中の符号H1)は、2〜5mmが好ましく、2.5〜4mmがより好ましい。これは、山の高さが大きくなると、ベローズ管の伸縮の点からは好ましいが、耐圧性の低下につながり、山の高さが小さくなると、ベローズ管が曲げにくくなって、耐曲げ疲労性の低下につながるためである。
金属製ベローズ管の有効径(管内圧が管長手方向に引張り力Fを作用させるときの計算に用い得る管径、即ち、図2における(D2+D3)/2で計算される直径)は、特に制限はされないが、12〜16mmが好ましく、13〜16mmがより好ましい一例である。
金属製ベローズ管を構成する材料は、内部の超高圧に対する強度、耐食性を考慮すると、後述のステンレス鋼が好ましい材料として挙げられる。
本発明に用いられる金属製ベローズ管は、上記のように、山及び谷の断面形状がV字状を呈する点に特徴を有しているが、このような金属製ベローズ管は、次に説明する製造方法によって形成することができる。
先ず、従来の金属製ベローズ管の製造方法により、蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状のベローズ管を作製する(第1工程)。該蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状のベローズ管の作製には、従来の金属製ベローズ管の製造方法の中でも、比較的細い径の管に対しても、比較的狭ピッチの蛇腹(比較的山数の多い蛇腹)を形成できる点から、連続ダイス成形法を使用するのが好ましい。連続ダイス成形法は、通常、図3に示すように、ベアリングを介装させたダイスホルダー21に取り付けられた波付けダイス22の中に金属管30を通し、管30の中心とダイス22の中心を偏心するように支持して、波付けダイス22を管30の中心の回りに回転させながらダイス22の突起23を金属管30に食い込ませて連続的に円周溝31を形成する。これによって、図4に示す、蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状の金属製ベローズ素管30Aが形成される。
当該第1工程で作製する金属製ベローズ素管30Aにおいて、蛇腹状管壁31における蛇腹のピッチD4は、3〜6mmであるのが好ましい。これは、次の第2工程での隣接する山同士及び谷同士の密着作業において、作業性が向上し、また、安定した形状(管長さ方向で一様な形状)の管を得やすくなるためである。
上記第1工程で作製した金属製ベローズ素管30Aを、例えば、外圧縮め機を用いて、管の長さ方向に圧縮し、蛇腹状管壁31の隣接する山32同士及び谷33同士を密着させる(図5)(第2工程)。
なお、該第2工程へ移行する前に、金属製ベローズ素管30Aを焼鈍しておくのが好ましい。該焼鈍により該第2工程と下記の第3工程で行う管の圧縮加工及び下記の第4工程で行う管の引き伸ばし加工における加工性が向上し、加工による管の疲労劣化を抑制することができる。該焼鈍は、管材料(素材)がステンレス鋼である場合、ステンレス鋼の表面に酸化スケールを形成させないために、光輝焼鈍するのが好ましい。なお、焼鈍条件は特に限定されず、金属管の素材に応じた従来公知の金属管への焼鈍条件を適用すればよいが、管材料(素材)がステンレス鋼(オーステナイト鋼)である場合の光輝焼鈍においては1010〜1100℃で焼鈍するのが好ましい。
次に、上記の蛇腹状管壁31の隣接する山32同士及び谷33同士を密着させた金属製ベローズ素管30Aの内側にシャフトを挿入し、例えば、油圧プレス機にて、該金属製ベローズ素管30Aを長さ方向に加圧して、図5に示す各山32の内部空間及び隣接する山32の間の隙間が実質的になくなるまで圧縮成形する(図6)(第3工程)。なお、ここでの「山の内部空間及び隣接する山の間の隙間が実質的になくなる」とは、山及び谷を成す隣接する壁が面接触するまで圧縮された状態を意味する。
次に、上記加圧成形後の金属製ベローズ素管30Aの両端を保持し、図7に示すように、隣接する山32の頂部間の間隔が所定の間隔(前記のピッチD1)になるまで当該素管を長さ方向へ引き伸ばすと、図2に示す、金属製ベローズ管が完成する(第4工程)。
ここで、従来の金属製ベローズ管との構造の差異を説明するために、従来の製法に言及する。
従来の金属製ベローズ管の中でも初期のものは、所要断面形状にプレス加工した円盤を複数枚重ね、互いに隣接する円盤の内周縁と外周縁とを溶接することで製造されていた。しかし、この方法は製造手数が多くなり、大量生産には適さないため、金属ベローズ管を高価にし、また、溶接部に応力が作用するとその部分で破断や亀裂が生じやすく、耐久性が十分でなかった。そこで、金属管(素管)からベローズ管を製造する方法が開発された。かかる方法としては、例えば、液圧成形法、エラストマー成形法、連続ダイス成形法等が挙げられる。
液圧成形法は、金属管の外周に環状の成形型を一定の間隔で配置し、この状態で管の内部に液体を満たし、加圧することで金属管の管壁を蛇腹状に成形する方法である。また、エラストマー成形法は、成形金型と芯金間に金属管をセットした状態で弾性体(エラストマー)を金属管内の所定部位に挿入し、該弾性体をその両端(管の長さ方向の両端)から加圧することで金属管の所定部位を弾性体の加圧変形力により膨出させ、ついで該膨出部を成形金型で圧縮成形するという作業を、金属管の長さ方向に成形部位を移動しながら繰り返し行って蛇腹を形成する方法である。連続ダイス成形法は、ベアリングを介装させたダイスホルダーに取り付けられた波付けダイスの中に金属管を通し、管の中心とダイスの中心を偏心するように支持して、波付けダイスを管の中心の回りに回転させながらダイスの突起を金属管に食い込ませて連続的に円周溝を形成し、管壁を蛇腹状に形成する方法である。これらの方法の詳細は、上記の非特許文献1に記載されている。
しかしながら、液圧成形法、エラストマー成形法、連続ダイス成形法など、従来の製造方法によって形成される蛇腹状管壁の「山」及び「谷」の断面形状は「U字状」であって、本発明におけるように「V字状」にはなり得ない。該「U字状」とは、「山」の管内部側の面及び「谷」の管外部側の面が湾曲している(図5の状態にある)ことである。
次に、当該チューブに用いられる金属製編組体について説明する。
当該金属製編組体は、「ブレード(braid)」とも呼ばれる管状編組体であって、その編組構成は、図8に示すように、複数の金属素線を並列配置して1束としたものを、金属製ベローズ管の外径に応じて、隙間が生じない交角θおよび打数にて管状に編んだ構造を基本の1層としたものである。これを必要な層数だけ重ね合わせて引張り強度を確保する。
同一層内では、素線径は同一とすることが好ましいが、異なる層同士の間では、素線径は異なっていてもよい。
1束中の素線の数を「持数」と呼び、編組に用いた束の本数を「打数」と呼ぶ。よって、金属製ベローズ管の周囲を取り巻く金属素線の総数は、持数×打数×層数である。
編組パターン、編組技術については、従来公知の技術を参照してよい。
金属製編組体は、上記したとおり、
式(σ×cos(θ/2))/n ≧ F/S
を満たすように、金属製編組体の総断面積Sと金属素線材料とを選択して形成する。σは、金属素線材料の引張り強さ〔MPa〕である。本発明では、70MPa以上に達する高圧流体を取り扱うため、金属素線として、強度と耐食性を備えた材料を用いる。そのような金属素線の材料としては、ステンレス鋼が好ましい。
本発明において、金属製ベローズ管、金属製編組体に用いられるステンレス鋼としては、JIS G4305に規定されたステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS329J1など)が好ましいものとして挙げられるが、JIS規定のステンレス鋼をさらに改良したものであってもよい。そのような改良されたステンレス鋼としては、オーステナイト・フェライト2相ステンレス鋼(C;0.012重量%、Si;0.74重量%、Mn;0.70重量%、Ni;6.30重量%、Cr;25.00重量%、Mo;3.30重量%、N;0.10重量%)が挙げられ、例えば、日本冶金工業株式会社製の耐食鋼(製品番号NAS64)として入手することができる。
また、金属製ベローズ管の材料は、水素脆性が生じ難い点からは、SUS316Lが好ましい材料として挙げられる。
ステンレス鋼の引張り強さは、NAS64などの改良品を含めて、通常、480〜853〔MPa〕である。例えば、SUS304の引張り強さは520〔MPa〕、SUS329J1の引張り強さは590〔MPa〕である。NAS64は冷間圧延板としての引張り強さが853〔MPa〕である。JIS規格以外の材料の引張り強さについては、JIS Z2241に規定された試験法に基づいて試験された値を用いるものとする。
金属素線は、従来公知の金属編組体用として製造されたものを用いてよく、JIS G4309に規定されたものが挙げられる。該金属素線の径は、限定されないが、0.3mm〜0.6mm、特に0.3mm〜0.5mmが好ましい。
金属製編組体の横断面(管の長手方向に対して垂直に切断したときの断面)に現れる金属素線断面の総断面積S〔mm〕は、金属素線1本当たりの断面積×金属素線の総数(持数×打数×層数)によって求められる。
交角は、50度〜120度、好ましくは60度〜100度である。
金属製編組体の層数は、70MPaの内圧を考慮すると、4層〜5層、特に、現状利用可能な素線径と材料の強度を鑑みれば、5層が好ましく、これによって、当該チューブの可撓性と強度とを両立させることが可能となる。
金属製ベローズ管の周囲に5層の金属製編組体を設けたフレキシブルチューブは従来には無い。これは、本発明に用いた金属製ベローズ管の優れた可撓性によって、可能となった層数であるとも言える。
また、金属製ベローズ管の内径をより小さくし、高圧流体が金属製ベローズ管を伸長させようとする力F〔N〕を小さくすることによって、金属製編組体の層数を4層、3層などとした方が好ましい場合もある。
高圧流体が金属製ベローズ管を伸長させようとする力F〔N〕は、高圧流体による内圧(例えば、70MPa)と金属製ベローズ管の有効径との積によって求められる。
例えば、金属製ベローズ管の有効径を5mm〜18mmとするならば、70MPaの水素ガスが充填されるとして、力Fは、1374〔N〕〜17813〔N〕となる。
安全率は、超高圧の水素ガスを扱う関係上、安全を充分に考慮して決定した値であればよいが、過剰な補強を避ける点からは、2〜4が適当である。また、高圧ガス保安法など、管の安全を規定した法律があれば、その時の法から設計上導かれる安全率(例えば、目的内圧の4倍の内圧力による試験が規定されているならば、安全率4など)を満たす値を採用し、法改正によって安全率に変更があればそれに準拠して、設計値を微調整すればよい。
70MPaの水素ガス移送に利用可能な当該チューブの仕様の一例を示す。
金属製ベローズ管:材料NAS64、内径9.5mm、外径16.5mm、蛇腹状管壁の壁厚0.2mm〜0.4mm、管長100mm当たりの蛇腹の山の数83、山の高さ3.2mm。尚、金属製ベローズ管の材料は、水素脆性が生じ難い点からは、SUS316Lが好ましい。
金属製編組体:素線材料SUS304、素線径0.3mm〜0.5mm、持数6〜8、打数24〜32、交角約90度、層数5(または、素線材料NAS64の場合には、持数6、打数24、交角約90度、層数3)。
チューブの総外径23mm。
金属製編組体の両端部を、金属製ベローズ管の両端部にそれぞれ接合するための構造に限定はないが、図1に示すように、金属パイプを口金3、4として、金属製ベローズ管の両端部に溶接またはロウ付けによって接合しておき、該口金を覆う位置まで金属製編組体2の端部2a、2bを延ばし、溶接またはロウ付けによって接合する構造が好ましい。即ち、金属製編組体と金属製ベローズ管とを口金を介して接合する構造である。
編組体を金属に溶接・ロウ付けするための技術自体は、公知技術を参照してもよい。
口金に用いる金属パイプの材料としては、ステンレス鋼が好ましいものとして挙げられ、外径、内径は、金属製ベローズ管との接合を鑑みて、該ベローズ管の蛇腹の総外径、内径と略一致させることが好ましい。
この口金は、最外端部に、ネジや管継手構造など、外部管路との接続のための構造J(図9)を備えていてもよい。
金属パイプからなる口金を、金属製ベローズ管(以下、単に「ベローズ管」とも言う)の端部に接合する方法は、内部の高圧に耐える機械的強度を有し、接合部分から流体が外部に漏洩しない気密性を有する接合方法であればよい。このような接合方法としては、タングステン・イナート・ガス・アーク溶接(以下、「TIG溶接」と呼ぶ)が好ましい方法として挙げられる。
TIG溶接は、アーク溶接の一種であり、タングステン電極と被溶接材料(口金、金属製ベローズ管)との間にアークを発生させ、アルゴンやヘリウムなどの不活性ガスの雰囲気中において溶接する溶接法である。
既述のとおり、本発明は超高圧流体を移送するための管であるから、機械的強度、耐食性の点からは、該流体に接する部分は全てステンレス鋼によって形成することが好ましい。TIG溶接を口金とベローズ管との接合に適用することによって、(口金、ベローズ管、これらの接合部分)を全てステンレスによって形成することが可能になる。例えば、ロウ付けやステンレス以外の溶加材を加える他の溶接法によって口金とベローズ管との接合を行った場合、口金・ベローズ管の材料が共にステンレスであっても、接合部において、ロウ材や溶加材が管内の高圧流体に接触することになり、好ましくない。
従って、ベローズ管と口金とを共にステンレスによって形成し、ステンレス製の溶加材を用いてTIG溶接するか、または、溶加材を用いずに両者の合せ目を溶融させて直接的にTIG溶接することが好ましい態様である。特に、溶加材を用いない態様は、加工工程において必要な材料点数が少ないという点で好ましい態様である。
図10は、溶加材を別途用意することなく、ベローズ管と口金との合わせ目を直接的にTIG溶接によって接合する場合の、好ましい構造例を示す断面図である。
図10(a)は、TIG溶接前の状態を示しており、口金3の合わせ目側の端面3aと、ベローズ管1の端面1aとが互いに合わせられた状態となっている。同図の口金3には、端面3aから離れた位置に該口金の胴体外周を一周巡る溝3bが形成されている。溝3bを形成したことによって、溝3bと端面3aとの間の部分は、稜線部3cとなって、溝3bの底面3dに対して相対的に凸状を呈し、胴体外周を一周巡っている。また、溶接前における稜線部3cの外径d1は、ベローズ管の外径D2よりも大きい値とされている。図10(a)の例では、口金は直管であって、全体が均一な外径d1となっているが、少なくとも稜線部3cがベローズ管よりも大きい外径であればよい。
このように溝3bを形成することで得られる稜線部3cは、溶接前には、図10(a)に示すように、その頂部がベローズ管1の端面1aよりも外側に張り出して突起し、局所的に溶加材の役目をはたす。従って、溶加材を別途用意することなく、好ましいTIG溶接が可能となる。図10(b)は、溶接後の状態を示す図であって、稜線部の頂部が符号3eで示すように全周にわたって溶けて、口金とベローズ管との接合部を覆い、機械的強度が大きく、隙間の無い、好ましい接合状態となっている。
前記態様に対して、口金に溝を形成することなく単純な直管の状態(ただし管の外径はベローズ管の外径よりも大きくする)でTIG溶接を行ってもよいが、その場合には、口金溶接部の熱容量がベローズ溶接部の熱容量よりも大きくなるので、ベローズ側の溶け込みの方が大きくなり過ぎる。そのため、好ましい溶融状態を達成させるためには、非常に高度な溶接技能が必要となってしまい、生産性が低下する。
当該フレキシブルチューブは、70MPaまたはそれ以上の高圧流体の移送に耐え得る構造を有しており、かつ、実使用圧力の4倍の圧力まで内圧が高められても破壊しない(ただし可撓性は失われる)構造を有している。
しかし、チューブ内に過大な内圧が作用すると、図11(b)に符号1bで示すように、ベローズの蛇腹が部分的に膨らむという現象が生じる。本発明者の研究によれば、このような現象は、図11(b)に示すように、ベローズ管の端部(接合部近傍)に集中的に発生する。
そこで本発明では、図11(a)に示すように、口金3の接合部側の端部から、ベローズ管と口金との接合部を越え、ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間を、ロウ材Rによって覆っておく構造を、好ましい一態様として推奨する。これによって、ベローズ管の端部は補強され、蛇腹が端部付近で変形する現象は抑制され、より十分な安全性が確保される。
図11(a)の態様において接合部を覆うために用いられるロウ材は、隙間への浸透性が良好であるという点から銀ロウが好ましい。
図11(a)の態様において、ロウ材Rを盛る場合の厚さ(ベローズ管の外径をD2、ロウ材Rの外径をd2とした場合の肉厚(d2−D2)/2)は、0.5mm〜1mm、特に0.25mm〜0.5mm程度が好ましい。
ロウ材が口金を覆う範囲は、図11(a)に示すように、溝3bを充填する程度が適当である。また、ロウ材がベローズ管を覆う範囲については、接合部からの距離L1までをロウ材で覆うとして、L1は5mm〜10mm程度、特に3mm〜7mm程度が適当である。
TIG溶接を行う際の溶接条件(電圧値、電流値、シールドガス流量、溶接速度など)については、公知のTIG溶接技術を参照してもよい。また、TIG溶接を行う際の注意点も、公知のTIG溶接技術に従えばよく、例えば、溶接すべき面に有害なキズ、油脂、異物付着などが無いことや、溶接部の寸法・形状が設計値に従っていることなどに注意すればよい。
図9に示すように、口金3と金属製編組体2との接合部には、さらにその上を覆う編組体押さえリング5を装着し、金属製編組体2と編組体押さえリング5とを、端面を略揃えて口金にロウ付けまたは溶接にて接合する構造が好ましい。編組体押さえリング5を設けることによって、接合部分は保護され、かつ、編組端部の外観を美しく仕上げることができる。
編組体押さえリング5を用い、接合方法をロウ付けとする場合、編組体中をロウ(例えば、銀ロウ)がどこまで浸透したかが編組体押さえリングの存在によって不明になる。
そこで、本発明では、図9に示すように、編組体押さえリング5に、端面から所定の位置mに金属製編組体を露出させる貫通孔6を設けておくことを提案する。「所定の位置」とは、接合に必要な最低限のロウ材浸透距離である。該貫通孔を設けることによって、少なくとも所定の位置までロウが編組体中を浸透していることを目視等で確認することが可能となり、充分な強度にて金属製編組体が金属製ベローズ管に接合されていることが容易に確認できる。
図9では、ロウがハッチングで示したPの範囲まで浸透しており、貫通孔6を通して、編組体中に浸透したロウを確認できる。
口金と金属製編組体とをロウ付けする場合、ロウ材としては銀ロウが好ましいものとして挙げられる。即ち、口金と金属製編組体とを銀ロウ付けすることが好ましい。
銀ロウとしては、例えば、JIS Z 3261に規定されたものが挙げられる。銀ロウは、ひらがなを用いて「銀ろう」と記載される場合が多いが、本明細書では、他の文言との識別のためにカタカナを用いて「銀ロウ」と記載している。
銀ロウ付けは、TIG溶接を含む電気アーク溶接のように母材(被溶接部材)を完全に溶かすことがなく、ロウ材と母材との界面だけで強固な結合が可能であるので、口金と金属製編組体とのロウ付けには好ましいロウ材である。しかも、ロウ材が隙間へ浸透し易いので、金属製編組体などの隙間の多いものは、結合面積が大きくなるので最適であり、また、アーク溶接に比べて母材への熱影響も少ない。
口金と金属製編組体とを銀ロウ付けするためのロウ付け技術自体に関しては、従来公知の技術を参照してもよい。また、銀ロウ付けに際しては、ロウ付けすべき面の油脂分、異物を除去することや、ロウが固まるまで外力をかけないこと等に注意すべきである。
編組体押さえリングに設ける貫通孔の位置、形状、大きさ、個数は限定されないが、位置は限定されないが、充分なロウ付けの浸透距離(=強度)を確保し、かつ、それを明確に確認するためには、端面から所定の位置を5mm以上、特に7mm以上とすることが好ましい。端面からの位置の上限は特に限定されないが、過剰な浸透を避ける実際的な範囲としては、15mm以下、特に13mm以下が好ましい。実使用上の推奨値としては、10mmが挙げられる。
貫通孔の開口径は、特に限定はないが、確認のし易さ、リングの強度低下などを考慮すると7mm〜13mm程度とするのが好ましい。該貫通孔は、編組体押さえリングの胴体円周方向については、強度を考慮して、複数設けてもよい。
ロウ付けによって接合する場合、図9に示すように、編組体押さえリングの内側および/または口金の外側には、ロウが流れ込んで抜け止めとなり得る凹部7を設けることが好ましい。
凹部は、編組体押さえリングの内周方向、口金の外周方向を巡る環状の溝であってもよいし、単発的な穴であってもよい。凹部の態様を、前記の環状の溝とする場合、螺旋状の溝としてもよいし、個々に一周して閉じた環状の溝を1以上(複数の場合は平行縞状となる)設ける態様であってもよい。螺旋状の溝は、加工が容易であって好ましい。
また、凹部は、編組体押さえリングの内側、口金の外側のいずれに設けてもよいが、組み立て時の編組体への影響を考慮すると、口金の外側だけに設ける態様が好ましい(図9では、説明のために、凹部を両方に設けている)。
凹部の数、凹部の開口寸法、形状、深さは、凹部内にロウが充填することによって得られる強度に応じて適宜決定してよい。例えば、凹部を螺旋状の溝や平行縞状の溝とする場合であれば、溝の幅は2mm〜3mm程度、深さは0.5mm〜1mm程度、溝が周回する数(ターン数)は2回〜3回程度が好ましい値である。
当該チューブは、固定されたタンクと水素燃料電池車の間を接続する用途のみならず、タンク周辺での配管、車両内部での配管に利用してもよい。また、70MPaまたはそれ以上の高圧水素、超高圧流体だけに限定されず、それ以下の高圧流体を扱う産業設備・装置の可動配管などに使用できる。
以上説明したとおり、当該フレキシブルチューブによって、25MPa以上の高圧流体、特に70MPaまたはそれ以上に達する水素燃料電池用の高圧水素であっても、当該管内を通じて安全かつ漏洩なく供給移送することが可能である。
本発明の高圧流体用フレキシブルチューブの構造の一例を示す部分断面図である。金属製ベローズ管は、断面に現れた端面だけを示している。金属製編組体の編組構造は、詳細に描写せず、模式的に示している。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の構造を示す断面図である。同図は、金属製ベローズ管の長手方向に沿って切断した場合の断面に現れた端面だけを示している。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の製造に使用する装置の一例を示す断面図である。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の製造方法における第1工程で作製される金属製ベローズ素管を示す要部破断図である。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の製造方法における第2工程で加工された金属製ベローズ素管を示す要部破断図である。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の製造方法における第3工程で加工された金属製ベローズ素管を示す要部破断図である。 本発明に用いられる金属製ベローズ管の製造方法における第4工程で加工される途上の金属製ベローズ素管を示す要部破断図である。 金属製編組体の編組構成を説明するための模式図である。編組の外観は、持数(図では持数5)の素線を1束としてこれを交互に編み込まれた模様を呈する。中心線は、管の長手方向を示している。素線の1つにハッチングを施して示している。 本発明の高圧流体用フレキシブルチューブの構造の一例を示す部分断面図であって、編組体押さえリング5を備えた構造例を示す図である。 本発明において、溶加材を別途用意することなく、ベローズ管と口金との合わせ目を直接的にTIG溶接によって接合する場合の、好ましい構造例を示す断面図である。 本発明において、口金3の接合部側の端部から、ベローズ管と口金との接合部を越え、ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間を、ロウ材によって覆う構造の一例を示す部分断面図である。
符号の説明
1 金属製ベローズ管
2 金属製編組体
3、4 口金

Claims (14)

  1. 70MPaの高圧流体を移送し得る高圧流体用フレキシブルチューブであって、
    金属製ベローズ管と、該管の外側を覆う管状の金属製編組体とを有し、
    金属製ベローズ管は、その蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がV字状となるように形成されており、材料がステンレス鋼、壁厚が0.1〜0.5mm、山の高さが1〜4mm、蛇腹のピッチが2mm以下であって、
    管状の金属製編組体は、その両端部がそれぞれに対応する金属製ベローズ管の両端部に接合されており、かつ、該金属製編組体は、金属製ベローズ管が管内の圧力によって伸長するのを規制できる強度となるように、素線の材料がステンレス鋼、素線径が0.3mm〜0.6mm、金属製編組体の交角50〜120度の密編とした編組体層を、金属製ベローズ管の外側に4層〜5層に重ねた構造となっている、
    前記高圧流体用フレキシブルチューブ。
  2. 高圧流体が、水素ガスであるか、または水素ガスと液体水素との混合物である、請求項1記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  3. 金属製ベローズ管の両端部には口金として金属パイプが接合されており、該口金に、金属製編組体の端部が溶接またはロウ付けによって接合されている、請求項1記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  4. 金属製ベローズ管と口金とが、タングステン・イナート・ガス・アーク溶接によって接合されている、請求項記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  5. 金属製ベローズ管の端面と口金の端面とが互いに合わせられた部分に、タングステン・イナート・ガス・アーク溶接が溶加材を加えずに施され、それによって金属製ベローズ管と口金とが直接的に接合されている、請求項記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  6. 口金の上記合わせ目側の端部には、端面から離れた位置に該口金の胴体外周を一周巡る溝が形成され、該溝の形成によって、該溝と端面との間の部分が、該溝の底面に対して相対的に凸状をなして胴体外周を一周巡る稜線部となっており、該稜線部の頂部と金属製ベローズ管の端面外周縁部とがタングステン・イナート・ガス・アーク溶接によって接合されている、請求項または記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  7. 溶接前の口金のうちの少なくとも上記稜線部が、溶接前の金属製ベローズ管よりも大きい外径となるように形成され、該稜線部の頂部のうち金属製ベローズ管の外径を越える部分が、溶加材として接合に利用されている、請求項記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  8. さらに、口金の接合部側の端部から、金属製ベローズ管と口金との接合部を越え、金属製ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間が、ロウ材によって覆われている、請求項のいずれか1項に記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  9. さらに、口金の接合部側の端部から、金属製ベローズ管と口金との接合部を越え、金属製ベローズ管の接合部側の端部に至るまでの区間が、ロウ材によって覆われており、かつ、口金の胴体外周を一周巡る溝内がロウ材によって充填されている、請求項または記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  10. 口金に、金属製編組体の端部がロウ付けによって接合されており、金属製編組体の端部には、さらにその上を覆う編組体押さえリングが装着され、口金に対して金属製編組体と編組体押さえリングとが端面を略揃えてロウ付けされる構造であって、編組体押さえリングには、端面から所定の位置に金属製編組体を露出させる貫通孔が設けられ、該貫通孔によって、少なくとも該所定の位置までロウが編組体中を浸透していることを確認することが可能となっている、請求項記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  11. 口金に、金属製編組体の端部がロウ付けによって接合されており、金属製編組体の端部には、さらにその上を覆う編組体押さえリングが装着され、口金に対して金属製編組体と編組体押さえリングとが端面を略揃えてロウ付けされる構造であって、編組体押さえリングの内側および口金の外側の、いずれか一方または両方には、ロウが流れ込んで抜け止めとなる環状の凹部または単発的な凹部が設けられている、請求項記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  12. 上記ロウ付けのロウ材が、銀ロウである、請求項10または11記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  13. 金属製ベローズ管の内径が4〜17mmである、請求項1記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
  14. 金属製ベローズ管が、下記(I)の製造方法によって形成されたものである請求項1記載の高圧流体用フレキシブルチューブ。
    (I)蛇腹状管壁における山及び谷の断面形状がU字状の金属製ベローズ素管を作製し、次いで、該素管を管の長さ方向に圧縮して蛇腹状管壁の隣接する山同士及び谷同士を密着させ、さらにプレス加工で各山の内部空間及び隣接する山の間の隙間が実質的になくなるまで加圧成形した後、該加圧成形後の素管を、隣接する山の頂部間の間隔が所定の間隔になるまで、管の長さ方向へ引き伸ばすことを特徴とする、金属製ベローズ管の製造方法。
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