JP4502180B2 - Ptc面状発熱体 - Google Patents
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Description
また、PTC特性を有する導電性塗料をたとえば繊維布帛上に形成し、これを面状発熱体として使用することが知られている。導電性塗料にPTC特性を付与する付与剤としてパラフィンが知られている。一般的にパラフィンはその融点が低く、60℃以下であるのが通常である。かかるパラフィンを用いた導電性塗料は、これから得られる面状発熱体が比較的低い温度で軟化してしまうという欠陥を有している。
(1)厚さが0.6mm〜1.2mmの範囲内であること
(2)D25が250W/m2〜500W/m2の範囲であること
(3)D25/D45が1.5以下であること
(4)D45/D80が13以上であること
ただし、D25、D45、D80は、それぞれ25℃、45℃、80℃における電力密度(W/m2)を意味する。
パラフィンのカーボンブラック或いはグラファイトに対する重量比が1.5〜3.5の範囲内であることが好ましく、1.5未満であると、所望のPTC特性を付与することが困難となり、また3.5を超えるとカーボンブラックの濃度を極端に低下させる結果になり、初期電気抵抗が高くなりすぎてしまう。
本発明において、パラフィンが熱可塑性エラストマを含む樹脂成分及びパラフィンの合計量に対して、40重量%〜80重量の範囲内であることが好ましい。この値が40重量%未満であると所望のPTC特性を付与することが困難となり、また80重量%を超えると、構造材としての樹脂成分が少なくなりすぎ、得られる面状発熱体の機械的物性が損なわれる傾向がある。
より好ましい範囲は50重量%〜70重量%である。本発明に使用されるパラフィンはイソパラフィン含有量の少ないものが顕著なPTC特性を得るために好ましい。またパラフィンは微粉末状であることが好ましい。
本発明において、D25、D45、D80は、それぞれ25℃、45℃、80℃における電力密度を意味する。
本発明においては、電力密度に関する下記の条件を満足する必要がある。
条件1:D25が250W/m2〜500W/m2の範囲内であること。
条件2:D25/D45が1.5以下であること。
条件3:D45/D80が7以上であること。
D25が250W/m2未満であると、初期の発熱量が少なすぎ、対象物を暖める速度が遅くなり好ましくなく、またD25が500W/m2を超えると、初期の発熱量が多すぎ、通常の暖房システムでの特定温度たとえば80℃の発熱量を所望の値に低減することが難しくなり、好ましくない。特に好ましいD25は300W/m2〜500W/m2の範囲である。また、D25/D45が1.5を超えると、面状発熱体の発熱能力が使用時間の経過とともに低下しすぎることになり、好ましくない。この値が1.4以下であることがより好ましい。本発明においてはD45/D80が7以上である必要があり、7未満であると、面状発熱体を床暖房用等の暖房用に使用する場合に、高温での発熱量が多くなりすぎ、不経済になるばかりでなく、別途温度コントロールを行う工夫が必要となり、好ましくない。この値が13以上であることがより好ましい。
本発明にあっては、D25/D80が20以上なるような充分高いPTC倍率であることが好ましい。
アセチレンブラック(電気化学社製:デンカブラック)3kg、をエチレン/プロピレン/スチレンコポリマー(シェル社製:KratonG1701)4kg、ポリスチレン1kg、融点83℃のパラフィン7kg、及びMEK/キシレン=20/80の混合溶媒15kgよりなる溶液に添加し、充分撹拌した後、3本ロールにより混練して均一なペーストとした後、これを1.5倍量のキシレンで希釈・撹拌して発熱材を含むコーティング液を調整した。
取得した面状発熱体の特性は下記の通りであった。
▲1▼厚さ:0.7mm
▲2▼25℃における電力密度:410W/m2
▲3▼45℃における電力密度:300W/m2
▲4▼80℃における電力密度:17W/m2
従って、D25/D45は1.37であり、D45/D80は17.6であった。
この面状発熱体は、極めて薄く、柔軟性に富み、発熱性能が抜群であり、しかもPTC倍率が極めて高く優れた安全性を具備しているものであった。また、この面状発熱体は、ホットラインとかホットスポットと称される局部過熱は全く認められなかった。
アセチレブラック(電気化学社製:デンカブラック)3.2kg、をエチレン/プロピレン/スチレンコポリマー(シェル社製:KratonG1701)3.8kg、ポリスチレン1.2kg、融点83℃のパラフィン6.8kg、及びMEK/キシレン=20/80の混合溶媒15kgよりなる溶液に添加し、充分撹拌した後、3本ロールにより混練して均一なペーストとした後、これを1.5倍量のキシレンで希釈・撹拌して発熱材を含むコーティング液を調整した。
取得した面状発熱体の特性は下記の通りであった。
▲1▼厚さ:0.69mm
▲2▼25℃における電力密度:460W/m2
▲3▼45℃における電力密度:340W/m2
▲4▼80℃における電力密度:22W/m2
従って、D25/D45は1.35であり、D45/D80は15.5であった。
この面状発熱体は、極めて薄く、柔軟性に富み、発熱性能が抜群であり、しかもPTC倍率が極めて高く優れた安全性を具備しているものであった。また、この面状発熱体は、ホットラインとかホットスポットと称される局部過熱は全く認められなかった。
アセチレブラック(電気化学社製:デンカブラック)2.7kg、をエチレン/プロピレン/スチレンコポリマー(シェル社製:KratonG1701)3.8kg、ポリスチレン1.2kg、融点83℃のパラフィン7.3kg、及びMEK/キシレン=20/80の混合溶媒15kgよりなる溶液に添加し、充分撹拌した後、3本ロールにより混練して均一なペーストとした後、これを1.5倍量のキシレンで希釈・撹拌して発熱材を含むコーティング液を調整した。
取得した面状発熱体の特性は下記の通りであった。
▲1▼厚さ:0.71mm
▲2▼25℃における電力密度:360W/m2
▲3▼45℃における電力密度:261W/m2
▲4▼80℃における電力密度:13W/m2
従って、D25/D45は1.38であり、D45/D80は20.1であった。
この面状発熱体は、極めて薄く、柔軟性に富み、発熱性能が抜群であり、しかもPTC倍率が極めて高く優れた安全性を具備しているものであった。また、この面状発熱体は、ホットラインとかホットスポットと称される局部過熱は全く認められなかった。
2:電極
3:電源線
4及び5:均熱シート
6及び7:絶縁フィルム
Claims (1)
- カーボンブラック或いはグラファイト、融点が70℃〜85℃の範囲内であるパラフィン、熱可塑性エラストマ、結晶性熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂からなり、PTC導電性組成物中のカーボンブラック或いはグラファイトの量が14重量%〜22重量%の範囲内であるPTC導電性組成物が繊維布帛に含浸乃至塗布されて成る面状発熱シートに順次片面もしくは両面に均熱シートが、両面に絶縁フィルムが被覆されてなり、かつ下記(1)〜(4)の条件を満足するPTC面状発熱体;
(1)厚さが0.6mm〜1.2mmの範囲内であること
(2)D25が250W/m2〜500W/m2の範囲であること
(3)D25/D45が1.5以下であること
(4)D45/D80が13以上であること
ただし、D25、D45、D80は、それぞれ25℃、45℃、80℃における電力密度(W/m2)を意味する。
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