JP4501696B2 - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は画像処理装置及びプログラムに係り、特に、原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データを、文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置、及び、コンピュータを前記画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムに関する。
原稿をスキャンし、原稿の画像を画像データファイルとして外部機器へ出力したり、記録用紙に複写する際の画質向上のため、カラースキャナやこのカラースキャナが設けられたカラー複写機には、原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データに対して一連の画像処理、例えばRGB色空間のカラー画像データをL*a*b*色空間のデータへ変換する前段色補正処理(ENL)、エッジ検出処理、モアレ防止のためのMTF補正(デジタルフィルタ)処理、下地除去処理、データ圧縮処理等を行う専用ハードウェア(画像処理システム(IPS)と称する)が内蔵されている。また、原稿の画像を記録用紙に複写する際には、上記の画像処理システムにより、更に、L*a*b*色空間のデータをCMYK色空間のデータへ変換する後段色補正処理、階調補正処理、スクリーン生成処理等の画像処理が行われる。
ところで、原稿のスキャンにおいては、スキャン対象の原稿として、例えばカラーの領域とモノクロの領域が混在していたり、文字領域と写真領域が混在している等、種類の異なる素材が混在している原稿が用いられる可能性がある。各素材のデータに対して実行すべき最適な画像処理は素材の種類等によって相違しているので、原稿をスキャンすることで得られた画像データに対して画像処理システムで行う画像処理についても、一定の処理を一律に行うことに代えて、原稿の内容(原稿に含まれる素材の種類等)等に応じて処理を切替えることが望ましい。
上記に関連して特許文献1には、ハードウェア構成の画像処理システムにおいて、シリアルにパイプラインで繋がった複数の画像処理モジュールの制御をオブジェクトタグによって切り替えることで、柔軟かつリアルタイムでの画像処理を実現する技術が開示されている。
また、特許文献2には、カラー複写機に適用される画像処理システムにおいて、画像データに含まれる注目画像がテキスト画素又はエッジ画素の場合とそれ以外の場合とで異なる画像処理を行う技術が開示されている。
また、特許文献3には、画像データを複数のブロックに分割し、各ブロックに対してトリミング処理、マスキング処理、単純2値化処理、疑似中間調処理等の画像処理を並列に行う技術が開示されている。
特開平11―167627号公報 特開2001−274990号公報 特開平5―268479号公報
原稿に含まれる素材の種類等に応じて画像データに対する画像処理を切替えることは、特許文献3等にも記載されているように、入力された画像データに対し、互いに異なる複数種の画像処理を組み合わせた一連の工程を並列に実行可能な処理部(処理パス)を複数用意しておくことで実現できる。具体的には、例えば入力された画像データに対して互いに異なる一連の工程を行う複数の処理パスA,B,…を設けておき、原稿をスキャンすることで得られた画像データを複数の処理パスA,B,…で各々並列に処理させると共に、入力された画像データに対応する原稿に含まれる素材の種類等を判別する判別処理を行い、各処理パスによって得られた処理結果のうち、判別処理による判別結果に応じた処理結果を選択的に出力することが考えられる。
しかしながら、上記の手法では、複数の処理パスのうち処理結果が選択・出力された処理パス以外の処理パスにおける処理が無駄になるので、ハードウェア資源や消費電力が浪費されるという問題がある。また、画像処理をハードウェアによって実現しているので、新たな機能追加や処理内容の変更等が困難という問題もある。一方、原稿をスキャンすることで得られた画像データに対する画像処理をハードウェアに代えてソフトウェアによって行うようにすれば、機能追加や処理内容の変更等には容易に対応できるものの、複数の処理パスに相当する処理をCPUで並列に実行させたとすると、CPUに多大な負荷が加わることで処理速度の著しい低下を招くという別の問題が生ずる。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、原稿をスキャンすることで得られる画像データに対する画像処理の効率化を実現できる画像処理装置及び画像処理プログラムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置であって、前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、分割した個々のブロックのデータを均等色空間のデータへ変換した後に、変換後のデータを用いて明度及び色度に関するヒストグラムを前記個々のブロック毎に作成し、前記個々のブロックについて、明度及び色度に関するヒストグラムが各々なだらかで明確なピークが存在していない形状である場合には、対応するブロックをカラーの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライトを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央と中央からずれた2箇所にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをカラーの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーのみにピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの下地のブロックに分類し、明度及び色度に関するヒストグラムが上記以外の形状である場合には、対応するブロックを属性不明のブロックに分類することで、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段と、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係る画像処理装置は、原稿をスキャンすることで得られた、原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分(線画部分もこの文字部分に含めてもよい)と絵柄部分(例えば写真部分等)を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する。この多層フォーマットとしては、例えばカラー画像中の文字部分のデータを組み込むための前景レイヤ(フォアグラウンド(Foreground)層)と、カラー画像中の絵柄部分のデータを組み込むための後景レイヤ(バクグラウンド(Background)層)を含むフォーマット(例えばMRC(Mixed Raster Contents)フォーマット)を用いることができる。原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データを多層フォーマットの画像データファイルへ変換する際には、従来、元のカラー画像に含まれる絵柄部分を一律にカラーの絵柄として扱い、絵柄部分のデータをカラーの絵柄データとして圧縮して画像データファイルに組み込んでいるが、元のカラー画像に含まれる絵柄部分がモノクロの絵柄であった場合、或いは元のカラー画像に含まれる絵柄部分の中にモノクロの絵柄が混在していた場合に、モノクロの絵柄をカラーの絵柄として扱うことは、画像データファイルのデータ量の増大に繋がる。
これに対して請求項1記載の発明の抽出手段は、原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、分割した個々のブロックのデータを均等色空間のデータへ変換した後に、変換後のデータを用いて明度及び色度に関するヒストグラムを個々のブロック毎に作成し、個々のブロックについて、明度及び色度に関するヒストグラムが各々なだらかで明確なピークが存在していない形状である場合には、対応するブロックをカラーの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライトを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央と中央からずれた2箇所にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをカラーの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーのみにピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの下地のブロックに分類し、明度及び色度に関するヒストグラムが上記以外の形状である場合には、対応するブロックを属性不明のブロックに分類することで、前記カラー画像から、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する。
そして変換手段は、抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、モノクロの絵柄部分のデータを変換し、組込手段は、変換手段による変換を経たカラーの絵柄部分のカラー画像データを多層フォーマットにおける絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として画像データファイルに組み込むと共に、変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、多層フォーマットにおける絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として画像データファイルに組み込む。このように、請求項1記載の発明では、モノクロの絵柄部分をカラーの絵柄部分と区別し、モノクロの絵柄部分のカラー画像データを、カラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮するので、モノクロの絵柄部分のデータのデータ量が大幅に削減されることになり、画像データファイルのデータ量の低減を実現することができる。
そして、請求項1記載の発明では、カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分が区別して抽出され、モノクロの絵柄部分のカラー画像データがモノクロ画像データへ変換(圧縮)されるので、画像データファイルへ組み込むにあたり絵柄部分のデータに対して圧縮等の所定の画像処理を行う場合にも、絵柄部分のデータをカラーのデータとして扱って所定の画像処理を行うことと、絵柄部分のデータをモノクロのデータとして扱って所定の画像処理を行うことを並列に行って2種類の画像データを各々生成すると共に、絵柄部分がカラーかモノクロかを判別した結果に基づいて、生成した2種類の画像データの中から対応する画像データを選択する等の態様と比較して、原稿をスキャンすることで得られる画像データ(詳しくは該画像データが表す画像中の絵柄部分のデータ)に対する画像処理の効率化を実現することができる。従って、請求項1記載の発明に係る画像処理装置を、コンピュータが所定のプログラム(後述する請求項6記載の画像処理プログラム)を実行することで実現されるように構成した場合にも、コンピュータ(のCPU)に多大な負荷が加わることで処理速度の著しい低下が生ずることを回避することができる。また、モノクロの絵柄部分のカラー画像データに対してはモノクロ画像データへの変換と圧縮が同時に行われることになり、モノクロの絵柄部分のカラー画像データに対する画像処理を効率化することができる。
請求項2記載の発明に係る画像処理装置は、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置であって、前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをカラーの絵柄に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第5閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロの絵柄に分類することを、前記カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段と、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段と、を備えたことを特徴としている。
このように、請求項2記載の発明も、請求項1記載の発明と同様に、カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分が区別して抽出され、モノクロの絵柄部分のカラー画像データがモノクロ画像データへ変換(圧縮)されるので、原稿をスキャンすることで得られる画像データ(詳しくは該画像データが表す画像中の絵柄部分のデータ)に対する画像処理の効率化を実現することができ、請求項2記載の発明に係る画像処理装置を、コンピュータが所定のプログラム(後述する請求項7記載の画像処理プログラム)を実行することで実現されるように構成した場合にも、コンピュータ(のCPU)に多大な負荷が加わることで処理速度の著しい低下が生ずることを回避することができる。また、モノクロの絵柄部分のカラー画像データに対してはモノクロ画像データへの変換と圧縮が同時に行われることになり、モノクロの絵柄部分のカラー画像データに対する画像処理を効率化することができる。
なお、請求項2記載の発明において、抽出手段は、例えば請求項3に記載したように、カラー画像データが表すカラー画像のうち、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第6閾値よりも小さく、濃度が第7閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がθ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第8閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第9閾値よりも小さい場合に、処理対象のブロックをモノクロの下地に分類することを、カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、カラー画像から、前記カラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分に加えて前記カラー画像中のモノクロの下地部分も抽出するように構成することが好ましい。
また、請求項2記載の発明において、抽出手段は、例えば請求項4に記載したように、 カラー画像データが表すカラー画像のうち、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第10閾値よりも大きく、濃度が第11閾値よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第12閾値よりも小さく、各画素のa*,b*から求めた処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が第13閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロ文字及び周辺の下地に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第10閾値よりも大きく、濃度が第11閾値よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第14閾値よりも大きく、処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が第15閾値よりも大きい場合には、処理対象のブロックをカラー文字及び周辺の下地に分類することを、前記カラー画像を構成するブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記モノクロ文字及び周辺の下地部分と、前記カラー文字及び周辺の下地部分も各々抽出するように構成することが好ましい。
また、請求項1又は請求項3記載の発明において、例えば請求項5に記載したように、変換手段は、抽出手段によって抽出されたモノクロの下地部分のカラー画像データも、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、モノクロの下地部分のデータを変換し、組込手段は、変換手段による変換を経たモノクロの下地部分のモノクロ画像データを、多層フォーマットにおける絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として画像データファイルに組み込むように構成することが好ましい。これにより、カラー画像中のモノクロの下地部分のカラー画像データのデータ量についても大幅に削減されることになるので、画像データファイルのデータ量を更に低減することができる。
請求項6記載の発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムであって、前記コンピュータを、前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、分割した個々のブロックのデータを均等色空間のデータへ変換した後に、変換後のデータを用いて明度及び色度に関するヒストグラムを前記個々のブロック毎に作成し、前記個々のブロックについて、明度及び色度に関するヒストグラムが各々なだらかで明確なピークが存在していない形状である場合には、対応するブロックをカラーの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライトを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央と中央からずれた2箇所にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをカラーの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーのみにピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの下地のブロックに分類し、明度及び色度に関するヒストグラムが上記以外の形状である場合には、対応するブロックを属性不明のブロックに分類することで、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段、前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段、及び、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段として機能させることを特徴としている。
請求項6記載の発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、上記の抽出手段、変換手段及び組込手段として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが請求項7記載の発明に係る画像処理プログラムを実行することにより、コンピュータが請求項1に記載の画像処理装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、原稿をスキャンすることで得られる画像データに対する画像処理の効率化を実現することができる。
請求項7記載の発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムであって、前記コンピュータを、前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをカラーの絵柄に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第5閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロの絵柄に分類することを、前記カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段、前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段、及び、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段として機能させることを特徴としている。
請求項7記載の発明に係る画像処理プログラムは、コンピュータを、上記の抽出手段、変換手段及び組込手段として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが請求項7記載の発明に係る画像処理プログラムを実行することにより、コンピュータが請求項に記載の画像処理装置として機能することになり、請求項記載の発明と同様に、原稿をスキャンすることで得られる画像データに対する画像処理の効率化を実現することができる。
以上説明したように本発明は、原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データが表すカラー画像から、該カラー画像におけるカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出し、カラーの絵柄部分のカラー画像データをデータ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することでカラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、モノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することでモノクロの絵柄部分のデータを変換し、カラーの絵柄部分のカラー画像データを多層フォーマットにおける絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として画像データファイルに組み込むと共に、モノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、多層フォーマットにおける絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として画像データファイルに組み込むようにしたので、原稿をスキャンすることで得られる画像データに対する画像処理の効率化を実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本発明に係る画像処理装置としての機能を備えたカラー複写機10が示されている。カラー複写機10はスキャナ12、制御部80及び画像形成装置18を備えている。スキャナ12は、プラテンガラス14上の所定位置に載置された原稿16の画像を、カラーCCDセンサ13によって多数個の画素に分割すると共にR,G,Bに分解して読み取る。図2に示すように、スキャナ12は信号処理部15を備えており、カラーCCDセンサ13から出力されたカラー画像信号は信号処理部15によってデジタルのカラー画像データへ変換されて制御部80へ出力される。
制御部80はCPU80A,ROM80B,RAM80C,HDD80D(ハードディスクドライブ)を含んで構成されており、カラー複写機10の各部の動作を制御する。また、HDD80Dには画像データファイル生成処理(詳細は後述)を行うための画像データファイル生成プログラムがインストールされており、制御部80は、CPU80Aが画像データファイル生成プログラムを実行することで、スキャナ12から入力されたカラー画像データに対して所定の画像処理を行って多層フォーマットの画像データファイルを生成する画像データファイル生成処理を行う。なお、上記の画像データファイル生成プログラムは請求項に記載の画像処理プログラムに対応しており、CPU80Aが画像データファイル生成プログラムを実行することで画像データファイル生成処理を行う制御部80は、本発明に係る画像処理装置に対応している。
制御部80にはPC等の外部機器86が接続されており、上記の画像データファイル生成処理によって生成された画像データファイルは外部機器86へ出力される。また、カラー複写機10の上面には、メッセージ等を表示するディスプレイ84Aと、オペレータが各種コマンド等を入力するためのキーボード84Bとを含んで構成された操作部84が設けられており、この操作部84は制御部80に接続されている。また、制御部80には画像形成装置18が接続されており、制御部80によって生成された印刷用データは画像形成装置18(の後述する走査露光部20A)へ出力される。また制御部80は、原稿16の画像の複写が指示された際には、スキャナ12から入力されたカラー画像データに所定の画像処理を行って印刷用データを生成する印刷用データ生成処理を行い、生成した印刷用データを画像形成装置18へ出力する。
画像形成装置18は、駆動ローラ32、34、36、38に巻き掛けられた無端の中間転写ベルト30を備えている。中間転写ベルト30はトナー像を静電転写するためにカーボンにより体積抵抗が調整された誘電体であり、駆動ローラ32、34、36、38によって所定方向(駆動ローラ32、38間では図1の矢印B方向)に周回搬送される。中間転写ベルト30の上側には、図1の矢印B方向に沿って、中間転写ベルト30上にY(イエロー)のトナー像を形成する画像形成部20、中間転写ベルト30上にM(マゼンダ)のトナー像を形成する画像形成部22、中間転写ベルト30上にC(シアン)のトナー像を形成する画像形成部24、中間転写ベルト30上にK(黒)のトナー像を形成する画像形成部26が順に設けられている。
画像形成部20は、略円筒状で軸線を中心に図1の矢印A方向に回転可能とされ中間転写ベルト30に外周面が接するように配置された感光体20Cを備えており、感光体20Cの外周には、感光体20Cの外周面を所定の電位に帯電させる帯電器20Dが設けられ、図1の矢印A方向に沿って帯電器20Dよりも下流側には、感光体20Cの周面にレーザビームを照射する走査露光部20Aが設けられている。図示は省略するが、走査露光部20Aはレーザダイオード(LD)を備え、このLDから射出されるレーザビームを制御部80から入力されたYの印刷用データに応じて変調すると共に、LDから射出されたレーザビームが、感光体20Cの軸線に平行な方向に沿って感光体20Cの周面上を走査(主走査)するように偏向させる。なお、副走査は感光体20Cが回転することによって成される。これにより、感光体20Cの外周面上の帯電された部分に画像のY色成分の静電潜像が形成される。
一方、感光体20Cの外周面へのレーザビーム照射位置よりも図1の矢印A方向に沿って下流側には、現像装置20B、転写装置20F及びクリーニング装置20Eが順に設けられている。現像装置20Bは、トナー供給部20GよりYのトナーが供給され、走査露光部20Aにより形成された静電潜像をYのトナーによって現像しYのトナー像を形成させる。また、転写装置20Fは中間転写ベルト30を挟んで感光体20Cの外周面と対向するように配置されており、感光体20Cの外周面に形成されたYのトナー像を中間転写ベルト30の外周面に転写する。また、トナー像転写後に感光体20Cの外周面に残存しているトナーはクリーニング装置20Eによって除去される。
なお、画像形成部22、24、26は画像形成部20と同一構成である(但し、形成するトナー像の色は互いに異なる)ので説明を省略する。画像形成部20、22、24、26は、各々が形成した各色のトナー像が中間転写ベルト30の外周面上で互いに重なり合うようにトナー像を転写させる。これにより、中間転写ベルト30の外周面上にフルカラーのトナー像が形成される。また、中間転写ベルト30の周回路に沿って、画像形成部20よりも中間転写ベルト30の周回方向上流側には、中間転写ベルト30のトナーの吸着性を良好にするために中間転写ベルト30の表面電位を所定電位に維持する吸着ローラ40、中間転写ベルト30からトナーを除去するクリーニング装置42が順に設けられている。
また、中間転写ベルト30配設位置の下方には、多数枚の用紙50を積層状態で収容するトレイ54が設けられている。トレイ54に収容されている用紙50は、引出しローラ52の回転に伴ってトレイ54から引出され、搬送ローラ対55、56、58によって転写位置(駆動ローラ36及び転写ローラ60が配設されている位置)へ搬送される。転写ローラ60は中間転写ベルト30を挟んで駆動ローラ36と対向するように配置されており、転写位置へ搬送された用紙50は、転写ローラ60と中間転写ベルト30とに挟持されることにより、中間転写ベルト30の外周面上に形成されたフルカラーのトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙50は、搬送ローラ対62により定着装置46へ搬送され、定着装置46によって定着処理が施された後、用紙トレイ64へ排出される。
次に本実施形態の作用を説明する。カラー複写機10のプラテンガラス14上の所定位置に原稿16が載置された状態で、原稿16の画像を読み取り、読み取りによって得られたカラー画像データを、原稿の画像を表す多層フォーマットの画像データファイルへ変換して外部機器86へ出力する処理(ファイル出力処理)の実行が操作部84を介して指示されると、制御部80はまずスキャナ12に対して原稿16の読み取りを指示する。そして、スキャナ12によって原稿16の画像を読み取る読取処理が行われ、読取結果がカラー画像データとしてスキャナ12から入力されると、HDD80Dにインストールされている画像データファイル生成プログラムをCPU80Aが実行することで、制御部80は画像データファイル生成処理を行う。以下、この画像データファイル生成処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
ステップ100では、スキャナ12から入力されたカラー画像データが表す画像の全面を、例として図4(B)に示すように一定形状かつ一定サイズの複数個のブロックに分割する。なお、図4(B)の例ではブロックを正方形状としており、この場合、ブロックのサイズは、例えば6×6mm〜3×3mm程度とすることができるが、ブロックの形状は矩形状等の他の形状であってもよく、ブロックのサイズについても上記数値範囲以外のサイズを適用してもよい。ステップ102では、ステップ100で分割した個々のブロックの画像データの中から、次のステップ104以降の処理を未実行の単一のブロック(処理対象のブロック)の画像データを抽出する。
ステップ104では、ステップ102で抽出した処理対象のブロックの画像データ(R,G,B色空間の画像データ)を、例えば多次元LUT(DLUT)によって変換することで、均等色空間の1つであるL*a*b*色空間の画像データを生成する。また、次のステップ106では、ステップ104の処理によって得られたL*a*b*色空間の画像データを用いて、L*(明度)、a*及びb*(色度)のヒストグラムを各々作成する。そしてステップ108では、ステップ106で作成したL*,a*及びb*の各々のヒストグラムの形状に基づいて、処理対象のブロックを「カラー絵柄ブロック」「カラー文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ絵柄ブロック」「モノクロ文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ下地ブロック」及び「属性不明ブロック」の6種類のカテゴリの何れかに分類する。
すなわち、画像中のカラー写真等のようにカラーの絵柄に相当する領域では、図5に「カラー絵柄」と表記して示すように、L*,a*及びb*のヒストグラムが、各々なだらかで明確なピークが存在していない形状となる。なお、図5に示すL*のヒストグラムは、左側を高輝度側、右側を低輝度側としている。また、画像中のモノクロ写真等のようにモノクロの絵柄に相当する領域では、図5に「モノクロ絵柄」と表記して示すように、L*のヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状となり、a*及びb*のヒストグラムは中央に大きなピークが存在している形状となる。また、画像のうち着色された文字が下地上に表示されている領域では、図5に「カラー文字」と表記して示すように、L*のヒストグラムが、ハイライトに大きなピークが存在しかつより右側の低輝度領域に若干のピークが存在している形状であり、a*及びb*のヒストグラムが、中央に大きなピークが存在しかつ中央からずれた位置にも若干のピークが存在している形状となる。更に、画像のうちモノクロの文字が下地上に表示されている領域では、図5に「モノクロ文字」と表記して示すように、L*のヒストグラムが、ハイライト(又はシャドー)に大きなピークが存在しかつより右側の低輝度領域(又はより左側の高輝度領域)に若干のピークが存在している形状であり、a*及びb*のヒストグラムが、中央にのみ大きなピークが存在している形状となる。また、画像中のモノクロの下地に相当する領域では、図5に「モノクロ下地」と表記して示すように、L*のヒストグラムがハイライト(又はシャドー)にのみ大きなピークが存在している形状であり、a*及びb*のヒストグラムが、中央にのみ大きなピークが存在している形状となる。
このように、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムは、処理対象のブロックの属性(元の画像のうちのどのような領域に対応するブロックか)によって形状が相違するので、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムの形状に基づいて、処理対象のブロックが何れのカテゴリに分類すべきブロックかを判断することができる。
本実施形態では、制御部80のHDD80Dに辞書が記憶されており、この辞書には上述した各カテゴリ毎のL*,a*及びb*の代表的なヒストグラムが各々登録されている。ステップ108では、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムについて、辞書に登録されている各カテゴリのヒストグラムとのマッチングを行って積算誤差(L*軸,a*軸,b*軸上の各位置におけるヒストグラム曲線同士の距離を積算したもの)を各々演算し、辞書に登録されている各カテゴリのヒストグラムのうち積算誤差が最小のヒストグラムを判断することで、処理対象のブロックを分類する。また、最小の積算誤差が閾値以上の場合には、処理対象のブロックを「属性不明ブロック」に分類する。
なお、処理対象のブロックの分類はヒストグラムのマッチングに基づいて行うことに限られるものではなく、例えば処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対してピーク探索を行うことで、処理対象のブロックを分類するようにしてもよい。具体的には、例えば処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対して前後の傾きの絶対値が所定値以上でかつ高さが所定値以上のピークを探索し、何れのヒストグラムからも該当するピークが検出されなかった等の場合には、処理対象のブロックを「カラー絵柄ブロック」に分類し、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対して前述のピーク探索を行った結果、L*のヒストグラムからは該当するピークが検出されず、a*及びb*のヒストグラムからは該当するピークが検出されると共に、検出されたピークの位置が何れも中央であった場合には、処理対象のブロックを「モノクロ絵柄ブロック」に分類し、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対して前述のピーク探索を行った結果、L*,a*及びb*のヒストグラムから上述した大きなピークが各々検出され、更に探索条件を変更してピーク探索を行った結果、上述した若干のピークが検出された場合には、処理対象のブロックを「カラー文字及び周辺の下地ブロック」に分類し、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対して前述のピーク探索を行った結果、L*,a*及びb*のヒストグラムから上述した大きなピークが各々検出され、更に探索条件を変更してピーク探索を行った結果、L*のヒストグラムからは上述した若干のピークが検出され、a*及びb*のヒストグラムからは「カラー文字及び周辺の下地ブロック」のような若干のピークが検出されなかった場合には、処理対象のブロックを「モノクロ文字及び周辺の下地ブロック」に分類し、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムに対して前述のピーク探索を行った結果、L*,a*及びb*のヒストグラムから上述した大きなピークが各々検出され、更に探索条件を変更してピーク探索を行った結果、L*,a*及びb*の何れのヒストグラムからも「カラー文字及び周辺の下地ブロック」のような若干のピークが検出されなかった場合には、処理対象のブロックを「モノクロ下地ブロック」に分類し、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムの形状が、上述した何れの条件にも合致しない場合には、処理対象のブロックを「属性不明ブロック」に分類するようにしてもよい。
また、処理対象のブロックの分類は、処理対象のブロックのL*,a*及びb*のヒストグラムを用いて行うことに限られるものでもなく、例えば処理対象のブロックにおけるL*,a*及びb*の分散値や平均値等に基づいて処理対象のブロックを分類することも可能である。具体的には、モノクロの文字に相当する領域では、画素濃度の分散値が大きく、かつ黒に相当する濃度の画素が多い(彩度成分を有する画素が少ない)ため、彩度の平均値が彩度の中央値(=0)に近くなる。このため、各画素のL*(明度)から求めた処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が閾値TH1(請求項4に記載の第10閾値に相当)よりも大きく、濃度が閾値TH2(請求項4に記載の第11閾値に相当)よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々閾値TH3(請求項4に記載の第12閾値に相当)よりも小さく、各画素のa*,b*(色度)から求めた処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が閾値TH4(請求項4に記載の第13閾値に相当)よりも小さい場合には、処理対象のブロックを「モノクロ文字及び周辺の下地ブロック」に分類する。
また、カラーの文字に相当する領域では、画素濃度の分散値が大きく、かつ彩度成分を有する画素が多数存在している。このため、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が閾値TH1よりも大きく、濃度が閾値TH2よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々閾値TH5(請求項4に記載の第14閾値に相当)よりも大きく、処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が閾値TH6(請求項4に記載の第15閾値に相当)よりも大きい場合には、処理対象のブロックを「カラー文字及び周辺の下地ブロック」に分類する。
また、カラーの絵柄に相当する領域では、画素濃度の分散値が小さく、中間的な濃度値の画素が多数存在しており、各画素の彩度の分散値も小さい。このため、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が閾値TH7(請求項2に記載の第1閾値に相当)よりも小さく、濃度が閾値TH8(請求項2に記載の第2閾値に相当)よりも大きくかつ閾値TH9(請求項2に記載の第3閾値に相当)よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々閾値TH10(請求項2に記載の第4閾値に相当)よりも小さい場合には、処理対象のブロックを「カラー絵柄ブロック」に分類する。
更に、モノクロの絵柄に相当する領域では、画素濃度の分散値が小さく、中間的な濃度値の画素が多数存在しており、各画素の彩度の分散値も小さく、彩度の平均値が彩度の中央値(=0)に近くなる。このため、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が閾値TH7よりも小さく、濃度が閾値TH8よりも大きくかつ閾値TH9よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々閾値TH10よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が閾値TH11(請求項2に記載の第5閾値に相当)よりも小さい場合には、処理対象のブロックを「モノクロ絵柄ブロック」に分類する。
また、モノクロ(詳しくは白)の下地に相当する領域では、画素濃度の分散値が小さく、かつ白に相当する濃度の画素が多い(彩度成分を有する画素が少ない)ため、彩度の平均値が彩度の中央値(=0)に近くなる。このため、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が閾値TH12(請求項3に記載の第6閾値に相当)よりも小さく、濃度が閾値TH13(請求項3に記載の第7閾値に相当)よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がθ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々閾値TH14(請求項3に記載の第8閾値に相当)よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が閾値TH15(請求項3に記載の第9閾値に相当)よりも小さい場合には、処理対象のブロックを「モノクロ下地ブロック」に分類する。また、処理対象のブロックが上述した何れの条件にも合致しない場合には、処理対象のブロックを「属性不明ブロック」に分類する。上記のように処理対象のブロックにおけるL*,a*及びb*の分散値や平均値等に基づいて処理対象のブロックを分類するようにしてもよい。
上記のように処理対象のブロックにおけるL*,a*及びb*の分散値や平均値等に基づいて処理対象のブロックを分類する態様は請求項2(より詳しくは請求項3,4)記載の発明に対応しており、上記態様を実現する画像データファイル生成プログラムは請求項7に記載の画像処理プログラムに対応している。
ステップ108で処理対象のブロックの分類を完了するとステップ110へ移行し、上述したステップ102〜108の処理を全てのブロックに対して行ったか否か判定する。判定が否定された場合はステップ102に戻り、ステップ110の判定が肯定される迄ステップ102〜ステップ110を繰り返す。これにより、先のステップ100における画像の分割によって得られた全てのブロックが、「カラー絵柄ブロック」「カラー文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ絵柄ブロック」「モノクロ文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ下地ブロック」及び「属性不明ブロック」の各カテゴリの何れかに分類されることになり、プラテンガラス14上の所定位置に載置されてスキャナ12によって読み取られた原稿16の画像が、例として図4(A)に示すような画像であった場合、図4(B)に示す各ブロックは、ステップ102〜ステップ110の処理によって図4(C)に示すように分類されることになる。なお、上述したステップ100〜110は請求項1に記載の抽出手段に対応している。
ステップ110の判定が肯定されるとステップ112へ移行し、画像を構成する全ブロックの中に「カラー絵柄ブロック」に分類されたブロック(本発明におけるカラーの絵柄部分に相当)が有るか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ122へ移行するが、判定が肯定された場合は、まず「カラー絵柄ブロック」に分類された全てのブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を取り込んだ後に、取り込んだ「カラー絵柄ブロック」のデータに対して次のステップ114以降でカラー絵柄ブロックに適した画像処理(カラー絵柄ブロックのデータをカラーのデータとして扱う画像処理)を行う。すなわち、ステップ114では、カラー絵柄ブロックの全面に平滑化フィルタをかける平滑化処理を行うことで、カラー絵柄ブロック内のカラーの絵柄の階調を滑らかにすると共に、カラーの絵柄に含まれるノイズを除去する。
ステップ116では、カラー絵柄ブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を、DLUT等を用いて、本実施形態に係る多層フォーマットの画像データファイルにおける標準色空間(以下では標準色空間としてsRGB色空間を例に説明するが、他の色空間であってもよい)のデータへ変換する色空間変換処理を行う。またステップ118では、色空間変換処理を経たカラー絵柄ブロックのデータに対し、コントラストが強調されるようにsRGB色空間のR,G,B各フレームのデータを各々変換する階調補正処理を行う。なお、カラー絵柄ブロックのデータに対しては、文字のブロックよりもコントラスト強調の程度が小さくなるように階調補正処理のパラメータが調整されている。
そしてステップ120では、階調補正処理を経たカラー絵柄ブロックのデータを、1画素当たり24ビットのデータを割り当てる24ビットjpeg形式の画像データ(単一の画素のR,G,B各色成分毎の濃淡を各々8ビットで表現することで、単一の画素の色を24ビットのデータで表現するカラー画像データ)へ変換することで、カラー絵柄ブロックのデータを圧縮する。なお、この処理は本発明に係る変換手段による「カラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データ圧縮することで、カラーの絵柄部分のデータを変換」する処理に対応している。また、本実施形態に係る画像データファイルのフォーマットである多層フォーマットは、例として図6に示すように、フォアグラウンド層と称する前景レイヤと、バックグラウンド層と称する後景レイヤを含んで構成されており、オリジナル画像(本実施形態では読み取りを行った原稿16の画像がこのオリジナル画像に相当する)中の文字部分や線画部分のデータはフォアグラウンド層に組み込み、絵柄部分や下地部分等のデータはバックグラウンド層に組み込むように規定されている。このため、ステップ120では、24ビットjpeg形式に圧縮したカラー絵柄ブロックのデータに対し、組み込み先のレイヤがバックグラウンド層であることを識別するためのタグを付加する。
次のステップ122では、全ブロックの中に「モノクロ絵柄ブロック」に分類されたブロック(本発明におけるモノクロの絵柄部分に相当)が有るか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ130へ移行するが、判定が肯定された場合は、まず「モノクロ絵柄ブロック」に分類された全てのブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を取り込んだ後に、取り込んだ「モノクロ絵柄ブロック」のデータに対して次のステップ124以降でモノクロ絵柄ブロックに適した画像処理を行う。すなわち、まずステップ124では前述のステップ114と同様に、モノクロ絵柄ブロックの全面に平滑化フィルタをかける平滑化処理を行うことで、モノクロ絵柄ブロック内のモノクロの絵柄の階調を滑らかにすると共に、モノクロの絵柄に含まれるノイズを除去する。またステップ126では、平滑化処理を経たモノクロ絵柄ブロックのデータに対し、前述のステップ118と同様に、コントラストが強調されるように変換する階調補正処理を行う。なお、モノクロ絵柄ブロックのデータに対しても、カラー絵柄ブロックのデータと同様に、文字のブロックよりもコントラスト強調の程度が小さくなるように階調補正処理のパラメータが調整されている。
そしてステップ128では、階調補正処理を経たモノクロ絵柄ブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を、1画素当たり8ビットのデータを割り当てる8ビットjpeg形式の画像データ(単一の画素の濃淡を8ビットで表現するモノクロの画像データ)へ変換することで、モノクロ絵柄ブロックのデータを圧縮する。モノクロ絵柄ブロックのデータの8ビットjpeg形式画像データへの変換にあたっては、元のデータにおける個々の画素を単位とするR,G,B毎の画素値から個々の画素の濃度値(8ビットの濃度データ)が演算され、この濃度データが個々の画素の8ビットのデータとして設定される。8ビットjpeg形式画像データは1画素当たりのデータ量が24ビットjpeg形式の1/3であるので、モノクロ絵柄ブロック(原稿16の画像中のモノクロの絵柄部分)のデータは、24ビットjpeg形式の画像データへ変換する場合と比較してデータ量が大幅に削減されると共に変換処理も短時間で完了する。上記処理は、本発明に係る変換手段による「モノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロのデータへ圧縮することで、モノクロの絵柄部分のデータを変換する」処理に対応している。またステップ128では、8ビットjpeg形式に圧縮したモノクロ絵柄ブロックのデータに対し、組み込み先のレイヤがバックグラウンド層であることを識別するためのタグを付加する。
次のステップ130では、画像を構成する全ブロックの中に「モノクロ下地ブロック」に分類されたブロック(請求項1,3に記載のモノクロの下地部分に相当)が有るか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ136へ移行するが、判定が肯定された場合は、まず「モノクロ下地ブロック」に分類された全てのブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を取り込んだ後に、次のステップ132において、取り込んだ「モノクロ下地ブロック」のデータに対してコントラストを強調する階調補正処理を行う。
そしてステップ134では、階調補正処理を経たモノクロ下地ブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を、前述のステップ128と同様に8ビットjpeg形式の画像データ(単一の画素の濃淡を8ビットで表現するモノクロの画像データ)へ変換することで、モノクロ下地ブロックのデータを圧縮する。これにより、モノクロ下地ブロック(原稿16の画像中のモノクロの下地部分)のデータについても、24ビットjpeg形式の画像データへ変換する場合と比較してデータ量が大幅に削減されると共に変換処理も短時間で完了する。上記処理は、請求項に記載の変換手段による「モノクロの下地部分のカラー画像データも、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの下地部分のデータを変換」する処理に対応している。またステップ134では、8ビットjpeg形式に圧縮したモノクロ下地ブロックのデータに対し、組み込み先のレイヤがバックグラウンド層であることを識別するためのタグを付加する。
次のステップ136では、画像を構成する全ブロックのうち、上述したステップ112〜ステップ134で未処理の全てのブロック(「カラー文字ブロック」、「モノクロ文字ブロック」及び「属性不明ブロック」の何れかに分類されたブロック)のデータ(R,G,B色空間のデータ)を取り込み、ステップ140では、ステップ136でデータを取り込んだ各ブロックのデータの全画素を対象として、隣り合う画素との明度差又は濃度差が所定値以上の画素(エッジ)を検出するエッジ検出処理を行うことで、各ブロック内の各画素を非エッジ部に相当する画素又はエッジ部に相当する画素に分類する。このエッジ検出処理により、原稿16の画像中の文字部分や線画部分(本実施形態に係る画像データファイルのフォーマットである多層フォーマットにおいてフォアグラウンド層(前景レイヤ)にデータを組み込むべき部分)がエッジ部として検出され、ステップ136でデータを取り込んだ各ブロックのうちのその他の部分(多層フォーマットにおいてバックグラウンド層(後景レイヤ)にデータを組み込むべき部分、この部分はエッジ検出処理で非エッジ部と判断される)と分別されることになる。
ステップ142では、各ブロック内の全画素のうち、非エッジ部に属する各画素に対しては平滑化フィルタをかけ、エッジ部に属する画素に対してはエッジ強調フィルタ(エッジ部に相当する画素と隣り合う画素との明度差又は濃度差をより大きくするフィルタ)をかける適応型フィルタリング処理を行う。これにより、各ブロック内のうち非エッジ部については階調が滑らかになると共にノイズが除去され、エッジ部については鮮鋭度が向上される。次のステップ144では各ブロックのデータ(R,G,B色空間のデータ)を標準色空間としてのsRGB色空間のデータへ変換する色空間変換処理を行う。またステップ146では、色空間変換処理を経た各ブロックのデータに対してコントラストを強調する階調補正処理を行う。なお、この階調補正処理では、各ブロック内の非エッジ部に対してはコントラストが若干強調され、エッジ部に対しては非エッジ部よりも強くコントラストが強調されるように、階調補正処理のパラメータが適宜変更される。
また、例として図6に示すように、本実施形態に係る多層フォーマットでは、オリジナル画像のうちフォアグラウンド層(前景レイヤ)に組み込む部分(本実施形態では各ブロック内のエッジ部)における色の種類数と同数の画像プレーンが生成され(図6ではカラーaプレーン〜カラーfプレーンとして図示している)、文字部分や線画部分の各画素のデータは各画素の色に対応するプレーンに2値データとして組み込まれ、各画像プレーンには各画像プレーンの色(各画像プレーンに組み込まれた画素の色)を識別するための色インデックス(色番号)が付加される。
このため、まずステップ148では色インデックスを生成し、生成した色インデックスを実際の色(sRGB色空間でのR,G,B各色成分毎の値)と対応付けるテーブルを生成する。次のステップ150では、ステップ136でデータを取り込んだ各ブロック内のエッジ部に相当する個々の画素に、個々の画素の色に対応する色インデックスを付加すると共に、組み込み先のレイヤがフォアグラウンド層であることを識別するためのタグを付加する。またステップ152では、各ブロック内のエッジ部に相当する各画素(組み込み先がフォアグラウンド層であることを表すタグを付加した全ての画素)を、同一の色インデックが付加された画素毎にグループ化し、各グループ毎に、グループ内の各画素のデータに基づいて単一の画像プレーンを生成し、生成した各画像プレーンに対応する色インデックスを各々付加することで、各ブロック内のエッジ部に相当する各画素を、同一の色インデックが付加された画素を単位として、フォアグラウンド層の複数の画像プレーンの何れかに統合する。
そしてステップ154では、生成したフォアグラウント層の各画像プレーンを二値化し、更にG4ファクシミリ用の圧縮方式であるMMR(Modified Modified Read)符号によって圧縮する。MMR符号による圧縮は可逆圧縮であるので、画像データファイルのフォアグラウンド層の各画像プレーンの圧縮データを二値データへ解凍し、各画像プレーンに付加されている色インデックスに基づいて元の原稿16の画像のエッジ部を再現した場合、元の原稿16のエッジ部(文字部分や線画部分)が鮮明に再現されることになる。
一方、次のステップ156では、ステップ136でデータを取り込んだ各ブロック内の非エッジ部のデータを24ビットjpeg形式の画像データへ変換することで、非エッジ部のデータを圧縮すると共に、24ビットjpeg形式に圧縮した非エッジ部のデータに対し、組み込み先のレイヤがバックグラウンド層であることを識別するためのタグを付加する。またステップ158では、24ビットjpeg形式に圧縮した非エッジ部のデータを、同じく24ビットjpeg形式に圧縮したカラー絵柄ブロックのデータと統合することで、バックグラウンド層のカラー画像プレーン(図6も参照)を生成すると共に、8ビットjpeg形式に圧縮したモノクロ絵柄ブロックのデータを、同じく8ビットjpeg形式に圧縮したモノクロ下地ブロックのデータと統合することで、バックグラウンド層のモノクロ画像プレーン(図6も参照)を生成する。
そしてステップ160では、MMR符号による圧縮を経たフォアグラウンド層の各画像プレーンのデータと、ステップ158で生成されたバックグラウンド層のカラー画像プレーンのデータ及びバックグラウンド層のモノクロ画像プレーンのデータを、多層フォーマットの単一の画像データファイルとして統合し(図6も参照)、画像データファイル生成処理を終了する。なお、上述したステップ158,160は本発明に係る組込手段に対応している。そして、上述した処理を経て生成された多層オーマットの画像データファイルは、ファイル出力処理の実行指示時に指定された外部機器86へ転送される。上記の画像データファイル生成処理において、各カテゴリのブロックのデータに対して行われる処理の内容を図7に纏めて示す。
従来の多層フォーマットでは、オリジナル画像のうちバックグラウンド層に組み込むべき領域を一律にカラーの領域として扱い、前記領域のデータをカラー用の圧縮方式(例えば24ビットjpeg形式)で圧縮してバックグラウンド層に組み込むことで、バックグラウンド層が単一の画像プレーンで構成されているが、本実施形態では、原稿16の画像中のモノクロの絵柄ブロック及びモノクロの下地ブロックをカラーの絵柄ブロック(及びそれ以外のブロック内の非エッジ部)と区別し、モノクロの絵柄ブロック及びモノクロの下地ブロックのデータをモノクロ用の圧縮方式(8ビットjpeg形式)で圧縮し、カラーの絵柄ブロック及び非エッジ部のデータとは別の画像プレーン(モノクロ画像プレーン)としてバックグラウンド層に組み込んでいるので、原稿16の画像におけるモノクロの絵柄部分及びモノクロの下地部分の面積にも依存するが(但し、特にモノクロの下地部分は原稿の画像中の比較的広い面積を占めていることが一般的である)、画像データファイル全体のデータ量を大幅に削減することができる。
また、本実施形態では、原稿をスキャンすることで得られたカラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、個々のブロックを「カラー絵柄ブロック」「カラー文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ絵柄ブロック」「モノクロ文字及び周辺の下地ブロック」「モノクロ下地ブロック」及び「属性不明ブロック」の6種類のカテゴリの何れかに分類し、バックグラウンド層へ組み込むべきブロックのうち、モノクロ絵柄ブロック及びモノクロ下地ブロックのデータをモノクロ用の圧縮方式(8ビットjpeg形式)で圧縮しているので、バックグラウンド層へ組み込むべき全てのブロックのデータに対し、カラー用の圧縮方式での圧縮とモノクロ用の圧縮方式での圧縮を並列に行って2種類の圧縮データを各々生成した後に、各ブロックがカラーかモノクロかを判別した結果に基づいて、生成した2種類の圧縮データの中から対応する圧縮データを選択する等の態様と比較して、モノクロの絵柄部分及びモノクロの下地部分のデータに対する画像処理を効率化することができ、CPU80Aが画像データファイル生成プログラムを実行することで制御部80が画像データファイル生成処理を行う際にも、制御部80のCPU80Aに多大な負荷が加わることで処理速度の著しい低下が生ずることを防止することができる。
なお、上記では非エッジ部分のデータを全てカラー用の圧縮方式で圧縮する例を説明したが、非エッジ部分をカラー領域とモノクロ領域に分割し、カラー領域のデータはカラー用の圧縮方式で圧縮してバックグラウンド層のカラー画像プレーンに組み込み、モノクロ領域のデータはモノクロ用の圧縮方式で圧縮してバックグラウンド層のモノクロ画像プレーンに組み込むようにしてもよい。
また、上記ではカラー用の圧縮方式として24ビットjpeg形式を、モノクロ用の圧縮方式として8ビットjpeg形式を例に説明したが、カラー用/モノクロ用の圧縮方式として、個々の画素に割り当てるデータのビット数が上記と異なるjpeg形式を用いてもよいし、jpeg形式以外の圧縮方式を適用してもよいことは言うまでもない。
また、上記ではカラー複写機10の制御部80が本発明に係る画像処理装置として機能する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、PCにスキャナ及びプリンタが各々接続されている構成において、PCを本発明に係る画像処理装置として機能させることも可能である。
本実施形態に係るカラー複写機の概略構成図である。 カラー複写機の制御部とその周辺の接続関係を示す概略ブロック図である。 画像データファイル生成処理の内容を示すフローチャートである。 (A)は原稿の画像の一例、(B)は原稿の画像を読み取ることで得られた画像のブロック分割の一例、(C)は各ブロックの分類結果の一例を各々示すイメージ図である。 各カテゴリに分類されるブロックにおけるL*,a*,b*のヒストグラムの形状の一例を各々示すイメージ図である。 画像データファイルのフォーマットの一例を示すイメージ図である。 各カテゴリに分類されたブロックのデータに対して行われる画像処理の内容を示すブロック図である。
符号の説明
10 カラー複写機
12 スキャナ
16 原稿
18 画像形成装置
80 制御部
86 外部機器

Claims (7)

  1. 原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置であって、
    前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、分割した個々のブロックのデータを均等色空間のデータへ変換した後に、変換後のデータを用いて明度及び色度に関するヒストグラムを前記個々のブロック毎に作成し、前記個々のブロックについて、明度及び色度に関するヒストグラムが各々なだらかで明確なピークが存在していない形状である場合には、対応するブロックをカラーの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライトを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央と中央からずれた2箇所にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをカラーの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーのみにピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの下地のブロックに分類し、明度及び色度に関するヒストグラムが上記以外の形状である場合には、対応するブロックを属性不明のブロックに分類することで、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段と、
    前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置であって、
    前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをカラーの絵柄に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第5閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロの絵柄に分類することを、前記カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段と、
    前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記抽出手段は、前記カラー画像データが表すカラー画像のうち、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第6閾値よりも小さく、濃度が第7閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がθ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第8閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第9閾値よりも小さい場合に、処理対象のブロックをモノクロの下地に分類することを、前記カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記カラーの絵柄部分と前記モノクロの絵柄部分に加えて前記カラー画像中のモノクロの下地部分も抽出することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記抽出手段は、前記カラー画像データが表すカラー画像のうち、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第10閾値よりも大きく、濃度が第11閾値よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第12閾値よりも小さく、各画素のa*,b*から求めた処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が第13閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロ文字及び周辺の下地に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第10閾値よりも大きく、濃度が第11閾値よりも大きい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がβ%以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第14閾値よりも大きく、処理対象のブロック内の各画素の彩度の平均値の絶対値が第15閾値よりも大きい場合には、処理対象のブロックをカラー文字及び周辺の下地に分類することを、前記カラー画像を構成するブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記モノクロ文字及び周辺の下地部分と、前記カラー文字及び周辺の下地部分も各々抽出することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記変換手段は、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの下地部分のカラー画像データも、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの下地部分のデータを変換し、
    前記組込手段は、前記変換手段による変換を経たモノクロの下地部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の画像処理装置。
  6. コンピュータを、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、分割した個々のブロックのデータを均等色空間のデータへ変換した後に、変換後のデータを用いて明度及び色度に関するヒストグラムを前記個々のブロック毎に作成し、前記個々のブロックについて、明度及び色度に関するヒストグラムが各々なだらかで明確なピークが存在していない形状である場合には、対応するブロックをカラーの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライトを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央と中央からずれた2箇所にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをカラーの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがなだらかで明確なピークが存在していない形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの絵柄のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーを含む2箇所にピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの文字及び周辺の下地のブロックに分類し、明度に関するヒストグラムがハイライト又はシャドーのみにピークが存在している形状であり、かつ色度に関するヒストグラムが中央にピークが存在している形状である場合には、対応するブロックをモノクロの下地のブロックに分類し、明度及び色度に関するヒストグラムが上記以外の形状である場合には、対応するブロックを属性不明のブロックに分類することで、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段、
    前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段、
    及び、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段
    として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  7. コンピュータを、原稿をスキャンすることで得られた、前記原稿の画像の色を個々の画素毎に複数の色成分毎の濃淡に分解して表すカラー画像データを、該カラー画像データが表すカラー画像中の文字部分と絵柄部分を別レイヤのデータとして保持する多層フォーマットの画像データファイルへ変換する画像処理装置として機能させるための画像処理プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記カラー画像データが表すカラー画像を複数個のブロックに分割し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをカラーの絵柄に分類し、処理対象のブロック内の各画素の濃度の分散値が第1閾値よりも小さく、濃度が第2閾値よりも大きくかつ第3閾値よりも小さい画素が処理対象のブロック内の全画素に占める割合がγ%個以上で、処理対象のブロック内の各画素のa*,b*の分散値が各々第4閾値よりも小さく、各画素の彩度の平均値の絶対値が第5閾値よりも小さい場合には、処理対象のブロックをモノクロの絵柄に分類することを、前記カラー画像を構成する個々のブロックに対して各々行うことで、前記カラー画像から、前記カラー画像中のカラーの絵柄部分とモノクロの絵柄部分を区別して抽出する抽出手段、
    前記抽出手段によって抽出されたカラーの絵柄部分のカラー画像データを、データ量がより小さくなる別形式のカラー画像データへ圧縮することで、前記カラーの絵柄部分のデータを変換すると共に、前記抽出手段によって抽出されたモノクロの絵柄部分のカラー画像データを、個々の画素毎の濃淡を表し前記別形式のカラー画像データよりも圧縮率の高いモノクロ画像データへ圧縮することで、前記モノクロの絵柄部分のデータを変換する変換手段、
    及び、前記変換手段による変換を経た前記カラーの絵柄部分のカラー画像データを前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのカラー画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込むと共に、前記変換手段による変換を経たモノクロの絵柄部分のモノクロ画像データを、前記多層フォーマットにおける前記絵柄部分のレイヤのモノクロ画像プレーンの情報として前記画像データファイルに組み込む組込手段
    として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
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