JP4499451B2 - 転写印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇華性染料で転写シートに付した印刷模様を塗装金属板,塗装タイル,織物,塗装ガラス板,塗装セラミックボード,塗装石膏ボード,樹脂成形体等の被印刷物に転写印刷する装置に関する。
昇華性染料を含む着色組成物で印刷模様を付した転写シートを被印刷物に密着させて加熱すると、被印刷物の表面樹脂層に昇華性染料が浸透し、所定パターンで被印刷物が転写印刷される。
昇華性染料の浸透を利用した意匠の付与は、繊維ではすでに実用化されており、樹脂成形体,フィルム,塗装セラミックボード,塗装金属板等に対しても応用・展開が検討されている。
所定の印刷模様を均一にムラなく被印刷物に転写するためには、被印刷物に転写シートを均一に密着させることが必要である。被印刷物と転写シートの間にわずかでも空気が残留していると、被印刷物から転写シートが浮き上がり、被印刷物に昇華性染料が十分に移行せず、その部分の濃度が低下する。転写シートの浮上りは、転写シートに含まれていた水分が水蒸気となって逃げ場がなく被印刷物と転写シートの間に滞留する場合にも発生する。
本発明者等は、真空吸引で被印刷物に転写シートを密着させることにより、転写シートの浮上りに起因した印刷不良を解消した転写印刷装置を特許文献1で紹介した。この転写印刷装置は、作業台1に中蓋2,外蓋3を開閉可能に取り付け、作業台1の底板4上に断熱材5を配置し、中蓋2にゴムシート6,布7を貼り付けている(図1)。
この装置では、被印刷物及び転写シートを断熱材5と布7との間に挟み、中蓋2,外蓋3を閉じた後、真空ポンプ8で内部空間を減圧すると、真空吸引力で被印刷物に転写シートが均一に密着し、転写シートの浮上りが防止される。熱源9をオンし密着状態にある転写シートを加熱すると、転写シートに塗布されている昇華性染料が被印刷物表面の樹脂層に浸透し、所定の印刷模様が被印刷物に付与される。
しかしこの装置では、作業者の上半身が熱源9からの輻射熱に曝され、作業環境の良いものとはいえない。また、底板4上の所定位置に被印刷物,転写シートを配置させる作業を作業台1の手前側で行う必要性から、取り扱い可能な被印刷物のサイズに制約が加わる。しかも、真空吸引で転写シートが被印刷物に密着して加熱されている間、次回転写を準備できないため作業効率も低い。
このようなことから、本発明者等は、ホットプレートの開放を少なくして熱効率を向上させると共に、大型被印刷物に対する転写印刷を可能とし、作業効率,作業環境も改善された転写印刷装置を特許文献2で紹介した。
この転写印刷装置は、左右の側板から手前側に突出し、内側軌条,外側軌条が形成された左右一対の案内レールをもつ機枠と、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの内側軌条上を転動する水平方向に配置された下段作業フレームと、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの外側軌条上を転動し、下段作業フレームを跨いで配置された上段作業フレームと、収納位置にある下段作業フレーム又は上段作業フレームに対向して気密接触するヒータパネルの内側に熱源を内蔵した昇降可能なホットプレートと、ヒータパネルを貫通してヒータパネルとゴムシートとの間に真空排気管を臨ませ、下段作業フレーム又は上段作業フレームをヒータパネルに気密接触させたときに生じる密閉空間を真空排気する真空排気系とを備えており、下段作業フレーム,上段作業フレームの何れか一方を機枠に挿し込み、ゴムシートの上に重ね合わせて配置されている転写シート,被印刷物を加熱することにより転写シートの昇華性染料を被印刷物に昇華転写するように構成されている。
特開2000−325849号公報 特開2003−137239号公報
しかし、特許文献2で紹介した転写装置では、ヒータパネルを貫通してヒータパネルとゴムシートとの間に真空排気管を臨ませ、下段作業フレーム又は上段作業フレームをヒータパネルに気密接触させたときに生じる密閉空間を真空排気させている。
ヒータパネルを貫通してヒータパネルとゴムシートとの間に真空排気管を臨ませたため、真空排気の速度を早くしようとすると、気流に乱れが生じ、被印刷物上に載置した転写シートがズレ、印刷後に印刷模様が変形することがある。このため、排気速度を早くすることができず、作業効率を良くすることには限界があった。また、真空排気口がヒータパネルの作業フレーム側内面に設けられているため、転写有効面積はヒータパネルの真空排気口の内側となり、ヒータパネル面積と比較して転写有効面積が狭くなるという問題点があった。
さらに、ヒータパネルはホットプレートの間口方向両側に突出しており、突出部に4つの密着用エアシリンダのピストンロッドが固着され、ホットプレートが収納状態にある作業フレームに対して昇降可能に配設されている。
4つのエアシリンダが用いられているので、ホットプレートを水平に昇降させるためには、それらの作動量が全く等しくなるように駆動させなければならない。このため、精度の高いエアシリンダが必要になるばかりでなく、それらが常に均等に作動するように細心の保守管理が必要となって、却ってコストを上昇させることになる。
このようなことから、転写印刷技術の普及を図る上では、大型被印刷物に対する転写印刷を精度良く行えるように、かつ簡便な機構にして装置そのもののコストを低減するように改善する必要がある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、上下二段の作業フレームを引出し式に組み込むことにより、ホットプレートの開放を少なくして熱効率を向上させると共に、印刷精度の高い転写印刷を安定的に行える転写印刷装置を低コストで提供することを目的とする。
本発明の転写印刷装置は、その目的を達成するため、左右の側板から手前側に突出し、内側軌条,外側軌条が形成された左右一対の案内レールをもつ機枠と、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの内側軌条上を転動する水平方向に配置された下段作業フレームと、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの外側軌条上を転動し、下段作業フレームを跨いで配置された上段作業フレームと、収納位置にある下段作業フレーム又は上段作業フレームに対向して気密接触するヒータパネルの内側に熱源を内蔵した昇降可能なホットプレートと、前記下段作業フレーム又は上段作業フレームがヒータパネルに気密接触させたときに生じる密閉空間を真空排気する真空排気系とを備え、前記下段作業フレーム及び上段作業フレームを形作る枠体が中空体から構成されているとともに当該中空体内面に排気口が穿たれ、前記下段作業フレーム又は上段作業フレームの何れか一方が前記機枠内に挿し込まれ、ゴムシートの上に重ね合わせて配置されている転写シート,被印刷物が加熱されることにより転写シートの昇華性染料が被印刷物に昇華転写されることを特徴とする。
ホットプレートは、左右の側板の上方にそれらを結ぶように橋渡しされた連結支持杆に取り付けられた一つのエアシリンダで昇降されることが好ましい。
また、作業フレームを形作る枠体を構成する中空体内面に排気口が穿たれ、中空枠体底面に真空継手口が穿設されているとともに、当該真空継手口と前記真空排気系を連結する真空継手が昇降自在に配置されていることが好ましい。
さらに、下段作業フレーム及び上段作業フレームのそれぞれの上部に、各作業フレームの作業面を覆うように耐熱布が張られた枠材が、下段作業フレーム及び上段作業フレームを構成する枠体に対して開閉自在に取り付けられていることが好ましい。ヒータパネルの内面には通気性を有する耐熱シートが設けられていてもよい。
下段作業フレーム,上段作業フレームの引出し位置及び収納位置は、案内レール上に設けた隆起部や突出部等で規制できる。また、収納位置を正確に検出するため、下段作業フレーム,上段作業フレームの手前方端部又は背面側端部を検出する位置検出センサを案内レール上に設けてもよい。該位置検出センサからの検出信号は、ホットプレートの昇降機構,熱源,真空排気系の駆動制御に利用できる。
本発明の転写印刷装置は、引出し方式の作業フレームを上下二段に設けているため、一方の作業フレームを用いて転写印刷している間に他方の作業フレーム上で次回転写印刷を準備できる。そのため、待ち時間なく転写印刷を断続的に繰り返すことができ、作業効率が大幅に向上する。しかも、真空吸引を、下段作業フレーム及び上段作業フレームを形作る中空枠体またはゴムシート上に設けた排気口を介して行うために、吸引速度を高めても気流を乱すことがないので転写シートがずれることもなく、印刷精度の高い模様を得ることができる。また、ホットプレートの昇降を一つのエアシリンダで行うので、ホットプレートの昇降動作が安定される。さらに、ヒータパネルと被加熱体との間には通気性を有する耐熱シートが介在されているので、ホットプレートの昇降時に転写シート,被印刷物が浮き上がることがなく、精度に優れた印刷模様が安定していられる。
本発明に従った転写印刷装置は、基本的には特許文献2で提案した装置と類似の構造を有している。例えば図2の全体斜視図に示すように、機枠10に下段作業フレーム20及び上段作業フレーム30を引出し可能に水平配置している。収納状態にある作業フレーム20,30の上方に、ホットプレート40が配置される。
機枠10は、下段作業フレーム20,上段作業フレーム30の側面を覆う側板11R,11Lを備えており、案内レール12R,12Lが前方に突出している。案内レール12R,12Lの前方端部は、支柱13R,13Lで下方から支持されている。転写印刷装置のサイズにもよるが、間口の大きな転写印刷装置では必要に応じて左右の支柱13R,13Lの間に単数又は複数の補強支柱を設けても良い。
下段作業フレーム20及び上段作業フレーム30の構造を図3〜6に示す。
案内レール12R,12Lには、下段作業フレーム20を走行させるための軌条(図示せず)が内側に、上段作業フレーム30の双方を走行させるための軌条(図示せず)が外側に設けられている。案内レール12R,12Lの前方端面にストッパ(図示せず)が固着されており、下段作業フレーム20,上段作業フレーム30が手前側に引き抜かれることを防止している。
下段作業フレーム20は、ゴムシート21を矩形状の枠体22で取り囲んでいる。枠体22の両側に突出する縁辺23R,23Lの底面に案内レール12R,12Lの内側軌条を転動するスライドベアリング24R,24Lが設けられ、枠体22の両側辺上面にシールゴム25(図6)が貼り付けられている。また、枠体22の手前側面に、下段作業フレーム20の引出し作業を容易にするハンドル26が固着されている。
枠体22の縁辺23R,23Lは逆L型になっており、側面に固着されたブラケット27(図6)と上部水平部との間にゴムシート21及び支持ネット28を挟み込み、ボルト,ビス,リベット等の固着具29でゴムシート21,支持ネット28を固定している。
ゴムシート21には、シリコーンゴム,フッ素ゴム,ブチルゴム,ネオプレンゴム等の軟質弾性体を使用できるが、150℃以上の温度で昇華転写を断続的に繰り返す使用形態を考慮すると耐熱性に優れたシリコーンゴムやフッ素ゴムが好ましい。また、ゴムシート21の上に、必要に応じて断熱クッション材21aを積層しても良い。
上段作業フレーム30も、下段作業フレーム20と同様にゴムシート31(図6)を矩形状の枠体32で取り囲み、枠体32の両側に縁辺33R、33Lを突出させている。縁辺33R,33Lは、下段作業フレーム20を跨った状態で上段作業フレーム30が水平配置されることから、作業フレーム20,30の厚みを考慮した高さに設計されており、案内レール12R,12Lの外側軌条を転動するスライドベアリング34R,34Lが底面に設けられ、上面にシールゴム35が貼り付けられている。枠体32の手前側面にも、上段作業フレーム30の引出し作業を容易にするハンドル36が固着されている。
ゴムシート31も、下段作業フレーム20のゴムシート21と同様に、支持ネット38で下方から支持され、固着具39で枠体32の縁辺33R,33Lに固定されている。
収納状態にある作業フレーム20,30の上方には、左右の側板11R,11Lを結ぶ連結支持杆16が橋渡しされ、この連結支持杆16にホットプレート40を昇降させる一つの昇降用エアシリンダ51が取り付けられ、そのピストンロッド52にホットプレート40が固着されている。
ホットプレート40は熱源41を内蔵し、作業フレーム20,30に対向する面にヒータパネル42が設けられている(図3)。熱源41としては、遠赤外線ヒータやマイカヒータ等が用いられるが、熱応答性を考慮するとマイカヒータを用いることが好ましい。また、熱源41からの熱をヒータパネル42に指向させるため、ホットプレート40の上方内面が断熱材45でライニングされている。転写時の温度降下を軽減するためには、ヒータパネル42の厚さは10mm以上にすることが好ましい。特に熱伝導性と蓄熱性のバランスを苦慮すると、ヒータパネル42の厚さは15〜25mmにすることが好ましい。ホットプレート40を形作る材料には、熱伝導性と重量を考慮するとアルミニウム合金を用いることが好ましい。
熱源41は、ヒータパネル42のサイズに応じて所定の領域にブロック化されており、各ブロックごとに温度検出センサを備えている。温度検出センサからの検出値をヒータコントロールボックス44に出力し、ヒータコントロールボックス44からの指令で各ブロックの熱源41をオン・オフすることにより、所定温度分布でヒータパネル42が加熱される。
本発明に従った転写印刷装置では、図7に示すように、下段作業フレーム20及び上段作業フレーム30のそれぞれの上部に、耐熱布61が張られた枠材62が、各作業フレームの作業面を覆うように、作業フレームを構成する枠体に対して開閉自在に取り付けられている。
耐熱布61を張った枠材62に代わって、ヒータパネル42の内面に、通気性の高い耐熱シートを設けてもよい。この通気性の高い耐熱布・耐熱シートの作用により、ホットプレート40を上昇させる際の転写シート,被印刷物の浮き上がりが防止され、印刷ズレの発生を抑制することができる。耐熱布を介在させていないと、ホットプレート40を上昇させたときに、ホットプレート40と一緒に転写シート,被印刷物が浮き上がってしまい、印刷ズレが発生しやすい。本発明では、この点も改善できている。
耐熱布としては、芳香族ポリアミド繊維を織った布が好ましい。耐熱シートとしては、シリコンスポンジ等が用いられる。それらの厚みは、熱伝導性を考慮すると0.1mm以下にすることが好ましい。
制御コントロールボックス53からの指令で昇降用エアシリンダ51を駆動しピストンロッド52を伸長させると、ヒータパネル42が下方に平行移動して作業フレーム20,30の枠体22,32に押し当てられる。このとき、ヒータパネル42と枠体22,32との間にシールゴム25,35が介在するため、枠体22,32にヒータパネル42の縁部42aが気密接触し、密閉空間V(図8)が形成される。
本発明に従った転写印刷装置では、さらに、図9に示すように、下段作業フレーム20及び上段作業フレーム30を形作る枠体22,32を中空体で構成し、枠体22,32の内面に排気口56を穿設して中空枠体そのものを排気管路(図中の矢印)として利用している。枠体22,32の底面に真空継手口57をも穿設し、この真空継手口57を真空排気系に連結させるための連結継手58と真空排気管59を、収納状態にある作業フレーム20,30の下部にエアシリンダ60を付設して昇降自在に配置している。枠体で囲まれた作業フレームのゴムシートの下には、図9に示すように数枚の緩衝用シートが敷き込まれている。
真空排気管61は、適宜の真空源に接続されており、制御コントロールボックス53からの指令に従って作業フレーム20,30とヒータパネル42との間を真空吸引する。枠体22,32の内面に穿設する排気口57の大きさ、あるいは個数は、作業フレーム20,30とヒータパネル42との間隙が均一に真空吸引されるように作業フレーム20,30のサイズに応じて適宜変更する。
作業フレーム20,30の収納位置は、適宜の位置検出センサによって案内レール12R,12Lに対して位置決めされる。たとえば、縁辺23R,23L又は縁辺33R,33Lの手前側底面に発光素子を、案内レール12R,12Lの所定位置上面に受光素子を取り付け、発光素子からの光を受光素子で検出することにより、作業フレーム20,30の収納位置が定まる。あるいは、作業フレーム20,30の前方部又は後方部を検出する位置検出センサを案内レール12R,12L上の所定位置に設けても良い。位置検出センサからの検出信号は、ヒータコントロールボックス44,昇降機構50,真空排気系に出力され、それぞれの機構を駆動又は駆動停止することに利用される。
引出された作業フレーム20,30は、抜落ち防止用のストッパでも位置規制できるが、案内レール12R,12Lの手前側上面に設けた隆起部(図示せず)によって位置決めすることが好ましい。
本発明に従った転写印刷装置では、上下2段の作業フレーム20,30を備えているため、一方の作業フレーム20又は30を印刷転写に、他方の作業フレーム30又は20を次回の印刷転写に使用できる。すなわち、作業フレーム20又は30を印刷転写に使用している間に、他方の作業フレーム30又は20のゴムシート21,21上で次回転写作業を準備できる。
転写印刷作業に際しては、下段作業フレーム20又は上段作業フレーム30の何れか一方を引き出す。以下の説明では、上段作業フレーム30を引出し、下段作業フレーム20を用いて転写印刷している場合(図4)を説明する。
機枠10から所定位置に引き出された上段作業フレーム30のゴムシート31上に、あるいは断熱クッション材31を介してゴムシート31の上に転写シートS及び被印刷物Mを配置する。このとき、所定の印刷パターンで昇華性染料を塗布した模様面が被印刷物Mに対向するように重ね合わせる。転写シートS及び被印刷物Mの間に相対的なズレが生じないように、転写シートS及び被印刷物Mを相互に固定する。場合によっては、被印刷物Mに耐熱布を被せ、被印刷物Mとヒータパネル42との直接接触を防止する。
熱伝導性の良好な塗装金属板を被印刷物Mに使用する場合、被印刷物Mを介して転写シートSを加熱できることから、ゴムシート21の上に転写シートS,被印刷物Mの順に配置することができる。熱伝導性の低い樹脂成形体,塗装セラミックボード,塗装石膏ボード等を被印刷物Mに使用する場合には、ヒータパネル42から転写シートSへの熱伝達を考慮して被印刷物Mの上に転写シートSを重ね合わせる。必要に応じて、転写シートSとゴムシート21又はヒータパネル42との間に昇華性染料移行防止用シートを挟み、模様面の反対側から昇華性染料が抜けることを防止する。
他方の下段作業フレーム20では、このように転写シートS及び被印刷物Mが重ね合わせてゴムシート21上に配置されており、さらに耐熱布が張られた枠材で覆われて、機枠10内の所定位置に収容されている。ゴムシート21に向けてホットプレート40を下降させると、ヒータパネル42の縁部42aがシールゴム25を介してフレーム22の上面に気密接触し、転写シートS,被印刷物Mが密閉空間Vに保持される。
次いで、真空排気系を駆動し、真空排気管59を介して密閉空間Vを真空排気する。密閉空間Vの減圧に伴い、ゴムシート21が弾性変形しヒータパネル42側に吸着される。ゴムシート21の弾性変形により、転写シートS,被印刷物Mは密着状態でヒータパネル42に押し付けられる。
密閉空間Vの雰囲気圧を適宜の圧力計で測定し、密閉空間Vが所定レベルまでに減圧されたとき、圧力検出値を制御信号として圧力計からヒータコントロールボックス44に出力する。ヒータコントロールボックス44では、ヒータパネル42を介して転写シートS,被印刷物Mを加熱する。その結果、模様面から昇華性染料が昇華し、被印刷物Mに移行する。表面に樹脂塗膜をもつ塗装金属板,塗装セラミックボード,塗装石膏ボード等を被印刷物Mに使用する場合、樹脂塗膜に昇華性染料が浸透し、染料染着層が形成される。染着性の良好な織物,樹脂成形体等を被印刷物Mに使用する場合、織物,樹脂成形体等が昇華性染料で直接染着される。昇華性染料の昇華転写によって、模様面が被印刷物Mに移し取られ、所定パターンの印刷模様が被印刷物Mに付与される。
転写印刷終了後、真空排気系をオフし、ホットプレート40を上昇させる。次いで、所定の位置関係で転写シートS,被印刷物Mをゴムシート31上に配置した上段作業フレーム30を機枠10に押し込み、転写印刷終了後の下段作業フレーム20を機枠10から引き出す。
そして、前回の転写印刷時と同様に昇降機構50を駆動させ、転写シートS,被印刷物Mを密閉空間Vに保持する。その後、真空排気系で密閉空間Vを減圧した後、ヒータパネル42を介して転写シートS,被印刷物Mを加熱し、被印刷物Mを転写印刷する。
このように、引出し方式で作業フレーム20,30を上下二段に設けていることから、一方の作業フレーム30で転写印刷の準備を進めながら、機枠10に収納している他方の作業フレーム20で被印刷物Mを転写印刷できる。そのため、従来の転写印刷装置(図1)のような転写印刷の準備のための待ち時間がなく、効率よく転写印刷作業を進めることができる。
また、作業フレーム20,30を機枠10に交互に引出し又は収納しながら転写印刷するため、ホットプレート40が大気に開放されることもない。そのため、熱源41からの熱が転写印刷に消費される割合が格段に高まり、熱効率が向上する。しかも、ゴムシート21,31が上下二段に配置されていることから、一方の作業フレーム20又は30が引き出されても、他方の作業フレーム30又は20のゴムシート31,21がホットプレート40の放熱を抑制する。これによっても熱効率の向上が図られる。
さらには、真空吸引を下段作業フレーム20及び上段作業フレーム30を形作る中空枠体に設けた排気口を介して行うために、吸引速度を高めても気流を乱すことがないので転写シートがずれることもなく、印刷精度の高い模様を得ることができる。また、ホットプレートの昇降が一つのエアシリンダで行われるので、ホットプレートの昇降動作が安定される。しかも、ヒータパネルと被加熱体との間には通気性を有する耐熱シートが介在されているので、ホットプレートの昇降時に転写シート,被印刷物が浮き上がることがなく、精度に優れた印刷模様が安定して得られる。
本発明者等が先に提案した転写印刷装置の概略斜視図 本発明に従った転写印刷装置の概略斜視図 同転写印刷装置の正面図 同転写印刷装置の側面図 同転写印刷装置の一部平面図 同転写印刷装置の要部断面図 同転写印刷装置の耐熱布開放時の概略斜視図 転写印刷中の要部断面図 本発明転写印刷装置の真空排気系への連結構造を説明する断面図
符号の説明
10:機枠 12R,12L:案内レール 16:連結支持杆
20:下段作業フレーム 30:上段作業フレーム
21,31:ゴムシート 22,32:枠体 25,35:シールゴム
28,38:支持ネット
40:ホットプレート 41:熱源 42:ヒータパネル
44:ヒータコントロールボックス
50:昇降機構 51:密着用エアシリンダ 52:ピストンロッド
56:排気口 57:真空継手口 58:連結継手 59:真空排気管
60:エアシリンダ 61:耐熱布 62:枠材
S:転写シート M:被印刷物 V:密閉空間

Claims (7)

  1. 左右の側板から手前側に突出し、内側軌条,外側軌条が形成された左右一対の案内レールをもつ機枠と、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの内側軌条上を転動する水平方向に配置された下段作業フレームと、ゴムシートを取り囲む枠体の左右縁辺の底面に設けられたスライドベアリングが案内レールの外側軌条上を転動し、下段作業フレームを跨いで配置された上段作業フレームと、収納位置にある下段作業フレーム又は上段作業フレームに対向して気密接触するヒータパネルの内側に熱源を内蔵した昇降可能なホットプレートと、前記下段作業フレーム又は上段作業フレームがヒータパネルに気密接触させたときに生じる密閉空間を真空排気する真空排気系とを備え、前記下段作業フレーム及び上段作業フレームを形作る枠体が中空体から構成されているとともに当該中空体内面に排気口が穿たれ、前記下段作業フレーム又は上段作業フレームの何れか一方が前記機枠内に挿し込まれ、ゴムシートの上に重ね合わせて配置されている転写シート,被印刷物が加熱されることにより転写シートの昇華性染料が被印刷物に昇華転写されることを特徴とする転写印刷装置。
  2. 左右の側板の上方にそれらを結ぶ連結支持杆が橋渡しされ、該連結支持杆にホットプレートを昇降させる一つのエアシリンダが取り付けられている請求項1に記載の転写印刷装置。
  3. 作業フレームを形作る枠体を構成する中空体内面に排気口が穿たれ、中空枠体底面に真空継手口が穿設されているとともに、当該真空継手口と前記真空排気系を連結する真空継手が昇降自在に配置されている請求項1又は2に記載の転写印刷装置。
  4. 下段作業フレーム及び上段作業フレームのそれぞれの上部に、各作業フレームの作業面を覆うように耐熱布が張られた枠材が、下段作業フレーム及び上段作業フレームを構成する枠体に対して開閉自在に取り付けられている請求項1〜3の何れかに記載の転写印刷装置。
  5. 通気性を有する耐熱シートがヒータパネルの内面に設けられている請求項1〜3の何れかに記載の転写印刷装置。
  6. 案内レール上に設けた隆起部又は突出部で下段作業フレーム又は上段作業フレームの引出し位置が規制される請求項1〜5の何れかに記載の転写印刷装置。
  7. 下段作業フレーム,上段作業フレームの手前方端部又は背面側端部を検出する位置検出センサを案内レール上に設け、該位置検出センサからの検出信号に基づいてホットプレートの昇降機構,熱源,真空排気系が駆動制御される請求項1〜5の何れかに記載の転写印刷装置。
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