JP4499058B2 - 位置ずれ検出装置、位置ずれ検出方法、及び記録媒体 - Google Patents

位置ずれ検出装置、位置ずれ検出方法、及び記録媒体 Download PDF

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デジタル画像処理に関する技術であり、特に画像の撮像素子に対する位置ずれを検出する技術に関するものである。また、前記技術を適用したホログラフィックメモリ記録再生装置、ホログラフィックメモリ再生方法、ホログラフィックメモリ記録媒体に関するものである。
近年、ホログラフィックメモリが、次世代の大容量ストレージシステム候補として注目されており、実用化に向けて急速に開発が進められている(例えば、非特許文献1参照)。
ホログラフィックメモリ記録再生装置では、干渉性を持つ(コヒーレントな)レーザ光などを、信号光と参照光とに分岐し、信号光は、複数の画素からなる透過型または反射型の空間光変調器によって強度変調される。変調された信号光は、参照光と同時にホログラフィック記録メディア(ホログラフィック記録媒体、ホログラフィックメモリ)に集光される。このとき、信号光と参照光とが干渉し、その結果形成される干渉縞がホログラフィック記録メディアに記録される。干渉縞は、参照光の角度、波長、位置、偏光などを変えることによって多重化し(重ねて)体積記録される。これにより体積的に大量の情報の記録が可能となる。
情報の再生時には、参照光と同一の光をホログラフィック記録メディアに照射することにより、ホログラフィック記録メディアに記録されている干渉縞に対応する回折光として、再生光(記録した信号光)が再生される。再生光は、CCDやCMOSなどの複数の画素を持つ撮像素子(イメージセンサ)上に集光され、ビットパターンとして撮像素子に取り込まれる。撮像素子により得られた受光信号は、いくつかの処理を経てデータとして再生される。
記録する記録画像(信号光)は、記録データ(情報)を二次元的に符号化した二次元画像パターンであり、二次元画像を用いて記録再生が行われる。従来のディスク型の光メモリとは異なり、二次元画像を用いるため、ディスクの回転速度などの制限を受けることなく、また、画像あたりの情報量を増やすことにより、高速な記録再生の実現可能性を持つ。
ところで、実際の記録画像は、多くの画素から構成される(例えば、1024×1024画素)。記録画像の各画素に対応して、空間光変調器の各画素には、1と0とが割り当てられる。レーザ光は、空間光変調器によって強度変調され信号光として、ホログラフィック記録媒体に記録される。
再生時には、再生光が撮像素子上に照射され、1である画素は明るい点(明ピクセルと呼ぶ)となって再生され、撮像素子上に投影される。明ピクセルは互いに符号間干渉するため、複数の明ピクセルが干渉する距離内に存在する場合には、1という記録パターンが単純に1と出力されることにはならないという特性がある。また、このような符号間干渉に加え、光学系やホログラフィック記録媒体の特性に起因する各種ノイズが付加されることにより、撮像素子から出力される再生画像の各画素の受光強度値をヒストグラムにすると、1と0を中心に2つの分布を持つ形状となり、単純に1か0かの2値として強度変調されて再生されるわけではない。
更に、ホログラフィック記録再生装置において、投影画像の位置合わせが正確に行われないと、空間光変調器の画素から出た光が撮像素子の画素に正しく入射されなくなり、復号誤りが発生する。
図11を用いて復号誤りが発生する仕組みを説明する。投影画像は3×3画素からなり、撮像素子も3×3画素で構成されているとし、画素1つが1ビットの情報を表現しているとする。ホログラフィック記録メディアには、図11(d)に示す記録パターンが記録されており、3×3画素の中心のみが1である。1である点は明るい点(明ピクセル)となって再生され、円状の明ピクセル51が撮像素子の画素52上に投影される。ここでは、明ピクセルと撮像素子画素の大きさが同じであることを想定している。図11(a1)は、位置ずれ無く撮像している場合を表し、図11(b1)は、+x方向にのみ0.5画素分位置ずれが生じている場合を表し、(c1)は、+x方向に0.5画素分、かつ+y方向に0.5画素分位置ずれが生じている場合を表している。なお、x、yの方向は、図11(d)に示す矢印の向きの通り、図の右方向が+x方向であり、下方向が+y方向である。明ピクセル51が、位置ずれなく画素52で受光されると、光強度が1であるとして出力される。
図11(a1)、(b1)、および(c1)それぞれの出力結果を、図11(a2)、(b2)、および(c2)に示す。図11(b2)では、+x方向に0.5画素分位置ずれが生じているため、中心と右隣の画素が、明ピクセルの投影を0.5ずつ受光している。また、図11(c2)では、明ピクセルの投影は4画素に分割され、それぞれの画素が0.25ずつ受光している。ここで、0.5を閾値とし、0.5以上を1と判定し、復号すると、復号結果は図11(a3)、(b3)、および(c3)に示す通りとなる。この結果から、図11(a3)では、誤り無く復号できているが、(b3)および(c3)では、図11(d)の記録パターンと0および1が反転している画素があり、ビット誤りが発生していることがわかる。
投影画像に位置ずれが発生する原因としては、ホログラフィックメモリ記録再生装置の可動部の位置合わせ誤差、ホログラフィック記録媒体の特性変化(例えば、媒体収縮)、情報を記録したホログラフィックメモリ記録装置と情報を再生するホログラフィックメモリ再生装置とが異なることに起因する光学系の持つ収差、などが考えられる。
このような投影画像の撮像素子画素に対する位置ずれを検出・補正する方法の一つとして、撮像後に信号処理により位置ずれ量を検出し、位置ずれを補正することが考えられる。
ホログラフィックメモリからの再生画像は、二次元画像であるため、位置ずれ量の検出方法には、再生画像の微分を用いてエッジを検出する方法が考えられる。再生画像に対して一次微分および二次微分の演算を行い、再生画像中に含まれるエッジ位置を検出する方法である。
特許文献1において、この方法が開示されている。図12を用いて説明を行う。図12(a)は、エッジ53を含む二次元画像パターンを示し、図12(b)は、図12(a)に示す任意の直線54上における二次元画像パターンの濃度変化を示す濃度曲線55を示し、図12(c)は、濃度曲線55に対して二次微分を行い、その結果に対してスプライン補間曲線を適用し、ゼロクロス点58が特定されることを示す図である。図12(d)は、濃度曲線55に対して一次微分を行い、その絶対値の値をスプライン補間により補間した状況を示す図である。
エッジ位置の検出は、図12(a)中の任意の直線54に沿った一次元濃度曲線55に対して二次微分処理を行い、その結果得られる二次微分値56の分布に対してスプライン補間を用いた補間を行い、補間曲線が0になる点(ゼロクロス点)を検出する。二次微分した結果を結んだ曲線であるスプライン補間曲線57のゼロクロス点(エッジ位置)58は、濃淡画像の濃淡変化の変曲点であり、画像のエッジ53と一致しているため、その位置を求めることができる。
また、図12(d)に示すように、別の方法として一次微分の絶対値をスプライン補間し、スプライン補間曲線の最大値の位置からエッジ位置61を検出することができる。一次微分により濃淡変化の傾きが最大の場所を検出してエッジ53としている。
特開平5−314161号公報 (1993年11月26日公開) IBM J.RES. DEVELOP VOL.44 No.3 MAY 2000 「Holographic data storage」
前記のような復号時のビット誤りを防ぐためには、撮像素子画素の中心からの明ピクセルの中心の位置ずれ量を、サブピクセル(画素以下)単位で、ずれ方向も含めて正確に検出し、補正することが必要となる。前記従来技術による、信号処理による検出方法を適用するためには、サイズの大きい位置ずれ検出用のパターンを記録し、再生することが必要となる。
しかしながら、サイズの大きいパターンの使用は、記録媒体の容量を多く消費するので、ユーザデータの記録容量の減少に繋がる。また、前記従来技術では、パターンのエッジを検出しているが、ホログラフィック記録メディアの再生における明ピクセルは画素単位で光変調されており、検出したエッジ位置は明ピクセルの中心位置とは一致しない。
前記従来技術を用いた場合、エッジ位置は検出できるが、中心位置は検出できない点を、図13を用いて説明する。図13(a)は、撮像素子画素に明ピクセルが投影されている様子を示す図である。図13(b)は、再生画像の濃度値の濃度曲線65を示す図である。図13(c)は、濃度曲線65に対して二次微分を行った結果を示した図である。図13(d)は、濃度曲線65に対して一次微分を行い、その絶対値の分布を示した図である。
濃度曲線65の二次微分のゼロクロスを用いた検出を行うと図13(c)に示すように、ゼロクロス点67が検出される。検出されたゼロクロス点がエッジ63となる。また、濃度曲線65の一次微分の絶対値の最大値をエッジ位置とする検出を行った場合にもエッジ位置69が検出される。以上のように、前記従来方法では、明ピクセルのエッジ63は検出できるが、明ピクセルの中心64は検出できない。
エッジ63の位置から中心位置64を計算する方法も考えられるが、光学系の特性などにより、明ピクセルの大きさが変化すると、エッジ位置63から中心64までの距離が変化し、正確な中心位置64を算出できなくなる。
また、スプライン補間を用いると計算量の増加を招く。計算量の増大は、記録情報の転送レートの低下や、回路規模の増大に繋がる。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な計算を用い、少ない演算量で明ピクセルの中心位置を正確に求め、サブピクセル(画素以下)の精度で正確に位置ずれを検出する位置ずれ検出装置を提供することにある。
(1)本発明に係る位置ずれ検出装置は、上記課題を解決するために、投影画像と撮像素子の画素との画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出装置において、前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算手段と、前記一次微分値の符号が互いに異なる、隣接する二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出手段と、検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、曲線を用いて補間し、該一次微分値が0になる位置を検出するゼロクロス検出手段とを備えたことを特徴とする。
当該構成において、画素値の一次微分値を求める演算により、演算対象画素の画素間の濃度勾配(検出した光強度の勾配)の大きさと方向が求まる。画素間において一次微分値の符号が反転している画素の組を検出し、その画素間を曲線を用いて補間し、一次微分値が0になる点(ゼロクロス点)を検出する。ゼロクロス点は、濃度勾配が0となる点、すなわち光強度分布の最大点である明ピクセルの中心点を表す。
なお、前記曲線は、直線も含んでいる。
前記の構成によれば、ゼロクロス点は、投影画像の位置ずれ量および位置ずれ方向に対応して変化するので、隣接する二つの画素間に存在するゼロクロス点を検出することにより、一画素単位以上の画素から構成される投影画像において、サブピクセル精度(画素単位以下の精度)での位置ずれ量および位置ずれ方向を検出することができるという効果を奏する。
(2)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記投影画像は、
該投影画像と前記撮像素子の画素との相対的な位置ずれの検出を行うための予め定められた特定パターンを含んだ投影画像であることを特徴とする。
当該構成において、予め定められた特定パターンは、投影画像に挿入されているので、投影画像と共に撮像素子上に投影される。特定パターンは、二次元画像である投影画像の位置ずれを、二次元画像の面内において直交するx軸およびy軸方向への位置ずれを等しく検出できるパターンとすることが望ましい。なお、パターンとは、投影画像の1画素につき、明ピクセルで表される「1」の情報と暗ピクセルで表される「0」の情報とから構成される情報の並び方をいう。
前記の構成によれば、予め定められた特定パターンを用いることにより、より正確にサブピクセル精度の位置ずれを検出することができるという効果を奏する。
(3)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記投影画像は、少なくとも画素単位で光強度変調された二次元情報であることを特徴とする。
当該構成において、投影画像は、少なくともその画素単位で光強度が変調されている。すなわち、明ピクセルおよび暗ピクセルから構成される投影画像の解像度は、少なくともその画素単位である。特定パターンが再生された際に生成される前記投影画像は、特定パターンを含む二次元情報全体と同じく少なくとも画素単位で光強度変調されており、投影画像から検出される位置ずれ量および位置ずれ方向は、少なくとも投影画像の周囲の領域の位置ずれ量と一致する。
前記の構成によれば、少なくとも画素単位で光強度変調された二次元情報の一部の情報から、二次元情報全体、または、投影画像(特定パターン)周辺領域のサブピクセル精度の位置ずれ情報を検出することができるという効果を奏する。
(4)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記一次微分演算手段は、前記一次微分値を求める画素を中心として点対称かつ線対称となる第一の領域と第二の領域とに対して、各領域の画素の画素値を加算し、第一の領域における加算結果と第二の領域における加算結果との差分を、前記一次微分値を求める画素の一次微分値とすることを特徴とする。
当該構成において、一次微分値を求めるために、画素値の加算と減算のみが用いられる。
前記の構成によれば、簡易な演算のみにより、一次微分値が求められるという効果を奏する。
(5)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記一次微分演算手段は、前記一次微分値を求める際、前記投影画像の投影面内において直交する第一の方向と第二の方向とのそれぞれに対して前記一次微分値を求めることを特徴とする。
当該構成において、位置ずれ検出装置は、二次元画像である投影画像において、直交する第一の方向と第二の方向とのそれぞれに対して一次微分値を求める。
前記の構成によれば、投影画像の面内いずれの方向に位置ずれが発生している場合でも、投影画像の位置ずれ方向および位置ずれ量に対応したサブピクセル精度の位置ずれを検出することができる。
(6)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記特定パターンは、その中心に、少なくとも縦3画素、横3画素で構成される中心領域を含むことを特徴とする。
当該構成において、位置ずれ検出装置は、特定パターンの中心にある中心領域を構成する画素の並びを用いて位置ずれを検出する。例えば、横方向(x方向)の位置ずれを検出するためには、横3画素の一次微分値を用い、縦方向(y方向)の位置ずれを検出するためには、縦3画素の一次微分値を用いればよい。
前記の構成によれば、縦横それぞれ3画素分の一次微分値を求めればよいので、少ない演算量により投影画像と撮像素子の間で生じるサブピクセル精度の相対的な位置ずれを検出することができるという効果を奏する。
(7)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記中心領域は、その周囲に暗ピクセルで構成される緩衝領域を有することを特徴とする。
当該構成において、緩衝領域は、特定パターン外の明ピクセルからの、中心領域に対する光の干渉を抑える。
前記の構成によれば、位置ずれ検出に用いる特定パターンの中心領域に対する、特定パターンの外側の明ピクセルによる光の干渉を最小限に抑え、より正確な位置ずれ量を検出することができるという効果を奏する。
(8)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記中心領域において、画素の並びは、点対称の並びであり、かつ該中心領域の中心を通る、一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称の並びであることを特徴とする。
当該構成において、中心領域の画素の並びは、点対称かつ該中心領域の中心を通る、一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称である。すなわち、一次微分演算を行う際に、その一次微分演算を行う方向により、検出される位置ずれ量が異なることはない。
前記の構成によれば、一次微分演算を行う方向により、検出される位置ずれ量が異なることはないので、正確な位置ずれ量の検出が可能となる効果を奏する。
(9)また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記構成に加え、前記中心領域において、「0」および「1」の情報を持つ画素の並びは、{000,010,000}、{101,010,101}、{101,000,101}、{010,101,010}、{111,101,111}、{010,111,010}、または{111,111,111}のいずれかで表されることを特徴とする。
当該構成において、中心領域の画素の並びは、点対称かつ該中心領域の中心を通る、一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称である。すなわち、一次微分演算を行う際に、その一次微分演算を行う方向により、検出される位置ずれ量が異なることはない。
前記の構成によれば、一次微分演算を行う方向により、検出される位置ずれ量が異なることはないので、正確な位置ずれ量の検出が可能となる効果を奏する。
(10)一方、本発明に係る位置ずれ検出方法は、投影画像と撮像素子の画素との画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出方法において、前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算行程と、前記一次微分値の符号が互いに異なる、二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出行程と、検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、曲線を用いて補間し、該一次微分値が0になる位置を検出するゼロクロス検出行程とを含んだことを特徴とする。
当該構成において、画素値の一次微分値を求める演算により、演算対象画素の画素間の濃度勾配(検出した光強度の勾配)の大きさと方向が求まる。画素間において一次微分値の符号が反転している画素の組を検出し、その画素間を曲線を用いて補間し、一次微分値が0になる点(ゼロクロス点)を検出する。
なお、前記曲線は、直線も含んでいる。
前記の構成によれば、ゼロクロス点は、投影画像の位置ずれ量および位置ずれ方向に対応して変化するので、隣接する二つの画素間に存在するゼロクロス点を検出することにより、一画素単位以上の画素から構成される投影画像において、サブピクセル精度(画素単位以下の精度)での位置ずれ量および位置ずれ方向を検出することができるという効果を奏する。
(11)本発明に係る記録媒体は、前記特定パターンを記録した、前記位置ずれ検出装置による読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
当該構成において、記録媒体とは、例えばホログラフィック記録媒体などである。位置ずれ検出装置は、この記録媒体から再生され撮像素子上に投影された、特定パターンを含む投影画像の位置ずれを検出する。
前記の構成によれば、位置ずれ検出のための特定パターンを記録した記録媒体と位置ずれ検出装置とを用いるので、正確な位置ずれ検出ができるという効果を奏する。
なお、上記位置ずれ検出装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記位置ずれ検出装置をコンピュータにて実現させる位置ずれ検出装置の位置ずれ検出プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置は、投影画像と撮像素子の画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出装置であって、撮像素子から出力された画素値に対して一次微分を行う一次微分演算手段と、一次微分演算手段の出力結果の符号が反転している前記画素の組を検出する符号反転画素検出手段と、前記符号反転画素検出手段により検出された画素間の一次微分値を曲線で補間し、曲線が0になる位置を検出するゼロクロス検出手段とを備えている構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記投影画像は、投影画像と撮像素子の相対的な位置ずれの検出を行うための特定パターンに対応した投影画像であることを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記投影画像は、少なくとも画素単位で光強度変調された二次元情報であることを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記一次微分演算手段は、一次微分値を求める対象画素の前後にある一定領域において複数画素の画素値の加算を行い、前後2つの一定領域の加算結果の差分を一次微分値として求めることを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記特定パターンは、中心に少なくとも3×3画素を含み、その周囲にはガイド領域を含むことを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置では、前記特定パターンは、中心に少なくとも3×3画素を含み、該3×3画素は点対称のパターンであって、{000,010,000}、{101,010,101}、{101,000,101}、{010,101,010}、{111,101,111}、{010,111,010}{111,111,111}のいずれかであることを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出装置は、画素精度の位置検出を行った後に、画素以下の精度の位置ずれ検出を行うことを特徴とする構成でもよい。
また、本発明に係る位置ずれ検出方法は、投影画像と撮像素子の画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出方法であって、撮像素子から出力された画素値に対して一次微分を行う一次微分演算ステップと、一次微分演算ステップの出力結果の符号が反転している前記画素の組を検出する符号反転画素検出ステップと、前記符号反転画素検出手段により検出された画素間の一次微分値を曲線で補間し、曲線が0になる位置を検出するゼロクロス検出ステップとを備えている構成でもよい。
また、本発明に係る記録媒体は、位置ずれ検出のための特定パターンを記録した構成でもよい。
本発明に係る位置ずれ検出装置は、以上のように、前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算手段と、前記一次微分値の符号が互いに異なる、隣接する二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出手段と、検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、曲線を用いて補間し、該一次微分値を補間した曲線が0になる位置を検出するゼロクロス検出手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る位置ずれ検出方法は、以上のように、前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算行程と、前記一次微分値の符号が互いに異なる、二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出行程と、検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、前記各画素を曲線を用いて補間し、該一次微分値が0になる位置を検出するゼロクロス検出行程とを含んだことを特徴とする。
それ故、隣接する二つの画素間に存在するゼロクロス点を検出することにより、一画素単位以上の画素から構成される投影画像において、サブピクセル精度(画素単位以下の精度)での位置ずれ量および位置ずれ方向を検出することができるという効果を奏する。
〔第一の実施の形態〕
本発明の一実施形態について説明すれば、以下の通りである。なお、以下の説明では、本発明に係る位置ずれ検出装置を、ホログラフィックメモリ再生装置及びホログラフィックメモリ再生画像に適用した場合について説明するが、後述するようにそれに限定されるものではない。
<位置ずれ検出装置の構成について>
図1において、本実施の形態に係る位置ずれ検出装置1の構成をブロック図で示す。位置ずれ検出装置1は、撮像素子2、メモリ3、一次微分演算回路(一次微分演算手段)4、ゼロクロス画素特定回路(符号反転画素組合せ検出手段)5、およびゼロクロス演算回路(ゼロクロス検出手段)6を備えている。撮像素子2は、二次元の画素配列により構成されるCCDやCMOSイメージセンサであり、入力される再生光を受光し、再生画像(画素値pの配列)を出力する。メモリ3は、撮像素子2から出力される再生画像を一時的に記憶する。一次微分演算回路4は、再生画像中の一定領域に含まれる画素値pを用いて一次微分演算を行う。ゼロクロス画素特定回路5は、対象とする複数の画素間において、画素値pの一次微分演算結果の符号が反転している隣り合う画素の組合せを特定する。ゼロクロス演算回路6は、特定された2つの画素値pの一次微分演算結果を用いて、その間を直線補間し、該直線がゼロクロスする位置を算出する。ゼロクロス位置からサブピクセル精度の位置ずれ量が出力される。
<再生光について>
再生光について説明する。以下では、ホログラフィック記録メディアから再生された再生光は、記録された二次元画像情報に従って、撮像素子画素単位で光を強度変調した二次元画像であるとして説明する。
しかし、再生光はこれ以外に、オーバーサンプリングを行って得られた二次元画像である場合にも有効である。オーバーンプリングとは、再生光の一画素に対して、複数の撮像素子画素を割り当てて受光する方法であり、例えば3×3の9画素を再生光の一画素分に対応させる。オーバーサンプリングを用いる場合には、複数の撮像素子画素による出力を加算して一つの撮像素子画素からの出力として扱う。
<位置ずれ検出方法の具体例>
次に、具体的な位置ずれ検出方法を説明する。
前記のように再生光は、撮像素子2によって撮像され、再生画像(画素値p)として出力される。撮像素子2によって取り込まれた再生画像の一部である、予め決められた領域、または予め別の手段(例えば、パターンマッチング)により特定された再生画像の領域は、メモリ3に一時保存される。メモリ3に一時保存される画像は、位置ずれ検出用の特定パターンを含んでいる。位置ずれ検出装置1は、特定パターンを含む画像に対して処理を行い、サブピクセル精度の位置ずれ検出を行う。特定パターン利用することにより、再生画像全体、または特定パターンの周辺領域の位置ずれを検出する。
図2において、特定パターン、その再生画像、およびその画素値pの一例を示す。図2(a)は、ホログラフィックメモリに記録されている特定パターンを示し、(b)は、当該特定パターンの再生時に、撮像素子2の画素上に再生画像が投影される様子を示し、(c)は、撮像素子2が受光した再生画像の実際の画素値pを示す。
図2(a)に示す特定パターンにおいて、「1」は明ピクセルを表し、「0」は暗ピクセルを表している。ホログラフィックメモリの情報記録領域においては、1ピクセルで1ビットを表す場合、「1」および「0」はそれぞれ、デジタル情報の「1」および「0」に対応する。
図2(b)に示す明ピクセル8は、図2(a)の特定パターンに対応し、撮像素子2の画素配列7上に投影される。本実施の形態において、明ピクセル8は撮像素子2の画素と同程度の大きさに再生されているので(オーバーサンプリングを行っていない)、図2(b)に示すように、各明ピクセル8の中心と撮像素子2の各画素の中心とが一致している状態が、最適な状態である。実際には、明ピクセルは、矩形開口(シンク関数)や円形開口(ベッセル関数)をモデルとするような、光強度の分布を持っているので、明ピクセルにこの分布が反映された結果が、図2(c)に示すような画素値pとして出力される。
<位置ずれ発生時の再生画像のイメージと出力される画素値pについて>
図3(a)および(c)において、図2(b)に示した再生画像が位置ずれを発生した場合の再生画像のイメージを示す。また、図3(b)および(d)において、出力される画素値pを示す。
図3(a)は、x方向に−0.25画素、y方向に−0.25画素ずれた再生画像のイメージを表し、図3(b)は、そのときの出力画素値pを表している。図3(c)は、x方向に+0.25画素、y方向に+0.25画素ずれた再生画像のイメージを表し、図3(d)は、そのときの出力画素値pを表している。以下において、これらの再生画像から位置ずれを検出する。
<位置ずれ検出方法の手順について>
図2(a)に示す特定パターンが位置ずれを発生した場合における、位置ずれ検出装置1が位置ずれを検出する手順を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、一次微分演算回路4が、前記特定パターンの中心3画素に対して、一次微分演算を行い、各画素のΔx(x方向の一次微分値)とΔy(y方向の一次微分値)とを求める(ステップ1、以下S1と略す)。
中心3画素とは、図5に示す画素配列9内の、x方向では、画素(i,j−1)、画素(i,j)、および画素(i,j+1)の3画素を指し、y方向では、画素(i−1,j)、画素(i,j)、および画素(i+1,j)の3画素を指す。
一次微分の定義を、画素(i,j)を例にして簡単に示すと次のとおりである。なお、p(i,j)は、画素(i,j)における画素値pを表す。
Δx(i,j)={p(i−1,j+1)+p(i,j+1)+p(i+1,j+1)}
−{p(i−1,j−1)+p(i,j−1)+p(i+1,j−1)}
・・・(1)
Δy(i,j)={p(i+1,j−1)+p(i+1,j)+p(i+1,j+1)}
−{p(i−1,j−1)+p(i−1,j)+p(i−1,j+1)}
・・・(2)
式(1)、式(2)を用いて、図3(b)に示す画素値pに対して一次微分演算を行い、画素(i,j−1)、画素(i,j)、および画素(i,j+1)の一次微分値Δxを求めた結果、および画素(i−1,j)、画素(i,j)、および画素(i+1,j)の一次微分値Δyを求めた結果は、次の通りである。
Δx(i,j−1)= 2.62
Δx(i,j) =−0.87
Δx(i,j+1)=−2.85
Δy(i−1,j)= 2.62
Δy(i,j) =−0.87
Δy(i+1,j)=−2.85
次に、ゼロクロス画素特定回路5が、S1において求めた、中心3画素の一次微分値ΔxおよびΔyそれぞれの内から、中間に一次微分値が0になるゼロクロス点がある画素の組を、検出し選択する(S2)。
具体的には、画素値の一次微分値の符号(正・負)が反転している画素の組を検出すればよい。Δx(i,j−1)×Δx(i,j)の計算結果およびΔx(i,j)×Δx(i,j+1)の計算結果の正負を判断することにより、判断が可能である。計算結果が負になれば、中間にゼロクロス点を含んでいることになる。この計算により、ゼロクロス点検出の対象となる画素の組を検出することができる。
次に、ゼロクロス演算回路6が、S2において検出された画素の組から、ゼロクロス点を求め、x方向およびy方向それぞれの位置ずれ値を求める(S3)。
ゼロクロス点は、再生画像の位置ずれ量に対応して変化するので、ゼロクロス点を検出することにより、サブピクセル精度の位置ずれ量を検出することができる。一次微分値のゼロクロス点を用いることで、撮像素子2の画素の中心からの位置ずれ量と位置ずれの方向とが検出できる。
具体的な演算は、画素値を直線で補間し、その直線が0を横切る点の座標を求めることにより行う。図6において、既に求めた、図3(b)に示す画素値pの、x方向についての一次微分結果Δx(i,j−1)、Δx(i,j)、およびΔx(i,j+1)の値をプロットしたグラフを示す。縦軸に一次微分値Δx、横軸に明ピクセル位置(座標)を示している。このとき、画素(i,j)の横軸座標を0とし、画素(i,j−1)の座標を−1、画素(i,j+1)の座標を+1としている。
図6のグラフに示す通り、Δxのゼロクロス点13は、画素(i,j−1)の一次微分値10および画素(i,j)の一次微分値11の中間にあることが、ゼロクロス画素特定回路5の出力によりわかっている。ゼロクロス点の図6の横軸上の位置(図3のx方向の位置ずれ量)Zxは、画素(i,j−1)の一次微分値10および画素(i,j)の一次微分値11の直線補間により、次の計算から求めることができる。
Zx=Δx(i,j)/{Δx(i,j−1)−Δx(i,j)}
=−0.249 ・・・(3)
同様に、Δyのゼロクロス点の横軸上の位置(図3のy方向の位置ずれ量)Zyは、Δy値を用いて、以下のように計算される。
Zy=Δy(i,j)/{Δy(i−1,j)−Δy(i,j)}
=−0.249 ・・・(4)
図3(a)および(b)に示す位置ずれ方向とは反対方向(+x方向に0.25画素分、+y方向に0.25画素分)の位置ずれが発生した場合(図3(c)および(d))のゼロクロス位置ZxおよびZyは以下の通りである。
Δx(i,j−1)= 2.85
Δx(i,j) = 0.87
Δx(i,j+1)=−2.62
Δy(i−1,j)= 2.85
Δy(i,j) = 0.87
Δy(i+1,j)=−2.62
Zx=Δx(i,j)/{Δx(i,j)−Δx(i,j+1)}
=0.250 ・・・(5)
Zy=Δy(i,j)/{Δy(i,j)−Δy(i+1,j)}
=0.250 ・・・(6)
以上のように、0.25画素分の位置ずれに対して、正確な位置ずれ量を検出することができている。
<本発明に係る位置ずれ検出方法の効果について>
本発明に係る位置ずれ検出方法を用いれば、簡易な計算により、サブピクセル精度の位置ずれ量が検出できる。そのため、本発明に係る位置ずれ検出装置1では、高速な処理が可能である。そして、再生画像の転送速度を下げることなく、また回路規模の増大を招くことなく、サブピクセル精度の位置ずれ検出装置1が実現できる。さらに、一次微分値の補間によるゼロクロス点検出を用いることで、撮像素子2の画素の中心を0とした、位置ずれ方向も含めた、画素の中心からの位置ずれ量の検出が可能である。
<明ピクセルの中心点を求める点について>
一次微分演算結果の補間により求められるゼロクロス点は、濃度勾配が0となる点、すなわち光強度分布の最大点である明ピクセルの中心点を表している。そのため、撮像素子2の画素の中心からの、明ピクセルの位置ずれ量を検出することが可能になる。位置ずれ検出装置1の出力を利用することで、より高精度な位置ずれ補正が実現できる。
<直線補間による誤差について>
本実施の形態で用いているホログラフィックメモリからの再生画像の特徴として、撮像素子2の一画素分から数画素分(例えば3×3画素により一つの明ピクセルを受光する場合)の単位で再生画像が光変調されているために、明ピクセルのエッジ部分の濃度勾配が急峻であることが挙げられる。
また、位置ずれ検出のための特定パターンは、ホログラフィックメモリ上でユーザデータを記録する情報記録領域を確保するために、ホログラフィックメモリ上で占有する画素領域の少ない特定パターンが望まれるので、特定パターンを構成する画素数は少なくなり、エッジ部分の濃度勾配が急峻となる。
このようなエッジ部分の濃度勾配が急峻となる特徴を持つ再生画像では、直線による補間を実行した場合でも、検出したゼロクロス点の位置と実際のゼロクロス点の位置との誤差は、顕著には現れない。
しかし、ホログラフィック再生装置の特性上、異なる補間方法が必要である場合には、直線以外の曲線により補間を行うことも可能である。ホログラフィック再生装置およびホログラフィック記録メディアの特性に応じて、補間に用いる曲線を選択すれば、より正確な位置ずれ検出が可能となる。
例えば、予め2次関数または3次関数などの曲線の式を用意しておき、2つの画素の一次微分値を補間することで、より高精度な位置ずれ検出が可能となる場合もある。
また、位置ずれ検出結果と実際の位置ずれに差がある場合には、ホログラフィック再生装置およびホログラフィック記録メディアの特性に合わせて検出値を補正することで、より正確な位置ずれ検出を実現することが可能となる。
<特定パターンについて>
ここで、特定パターンについてさらに詳細に説明する。
本実施の形態では、位置ずれ検出のために特定パターンを用いる。
特定パターンは、ある量の位置ずれが生じている場合、その位置ずれがx方向であってもy方向であっても、位置ずれ量が同一であれば、同一の一次微分値が計算される必要がある。そのためには、特定パターンの形状は、点対称型であることが必要となる。
本実施の形態において、特定パターンは、3×3画素を中心に持ち、その周囲に0(暗ピクセル)が配置された、すなわち3×3の中心画素領域を暗ピクセルが囲んでいる特定パターンである。位置ずれ量検出のために必要となる核の部分が、3×3画素とサイズの小さい画素領域で構成されているため、ホログラフィックメモリ上でユーザデータを記録する情報記録領域の容量を圧迫することがなく、また位置ずれ検出のための演算量も少なくすることが可能となる。
中心画素領域の周囲に配置されている暗ピクセル領域は、特定パターンの外側にある明ピクセルからの光学的干渉を低減し、一次微分演算をより正確にするための緩衝領域である。この緩衝領域により周囲の明ピクセルからの干渉による影響を低減することができ、より正確な位置ずれ量を検出することが可能となる。
緩衝領域をどれだけ設けるかは、干渉の影響が撮像素子2上でどこまで届くかに依存するため、ホログラフィック再生装置およびホログラフィック記録メディアの特性によって異なる。そのため、ホログラフィック再生装置およびホログラフィック記録メディア個々に定めればよい。
点対称性を考慮すると、考えられる特定パターンの中心画素領域の種類は、図7に示す(A)〜(G)の7種類となる。このような形状の中心画素領域を用いることで、x方向、y方向共に、同一の位置ずれ量に対しては、同一の一次微分値が計算され、正確な位置ずれ量の検出が可能となる。
<一次微分の計算方法について>
一次微分の計算方法について以下に説明する。
一次微分演算結果は、演算対象画素における画素間の濃度(画素値pの強度)勾配の大きさと方向を表しており、この一次微分演算結果から、位置ずれの方向と大きさが求められる。対象画素の画素間の濃度勾配とは、対象画素(i,j)における、画素(i−1,j)および画素(i+1,j)の間の濃度勾配のことである。
特定パターンの中心画素領域の上下および左右のエッジにおける、濃度変化の方向と大きさの情報を、一次微分演算を用いて取り出すことにより、撮像素子2の画素に対する、画像(明ピクセル)の中心の位置ずれを検出できる。
ところで、x方向のみに位置ずれが発生し、y方向には位置ずれが発生していない場合と、x方向にもy方向にも位置ずれが発生した場合とにおいて、もしx方向の位置ずれ量が両方の場合で同じならば、いずれの場合でも同量のx方向の位置ずれ量が検出されなければならない。
そのためには、まず、一定方向に重み付けをすることなしに、一次微分演算に用いる第一および第二の画素領域(演算利用画素領域)のそれぞれに含まれるすべての画素の画素値pを加算する。次に、第一の演算利用画素領域の加算結果と、第二の演算利用画素領域の加算結果との差分演算を行うことにより、一次微分演算を行うことが望ましい。
なお、第一の演算利用画素領域および第二の演算利用画素領域は、一次微分演算を求める対象画素に対して、互いに点対称である。また、演算利用画素領域内の画素は、連続していなくてもよい。
例えば、一般的な微分方法として使用されている、以下の式(7)に示すような重み付けは避けた方が良い。
Δx=[{p(i−1,j+1)+2×p(i,j+1)+p(i+1,j+1)}
−{p(i−1,j−1)+2×p(i,j−1)+p(i+1,j−1)}]
・・・(7)
重み付けを行わないことにより、垂直方向(y軸方向)、水平方向(x軸方向)、斜め方向のいずれの方向に位置ずれが発生している場合でも、再生画像の位置ずれ量に対応したサブピクセル精度の位置ずれ量を検出することが可能となる。
一次微分演算方法の例として、以下の例1から例6を挙げる。それぞれの計算式は、図5に示す撮像素子2の画素の画素番号用いて記述している。kは一次微分値の大きさを調整するための任意の定数である。
例1
Δx=k×[{p(i−1,j+1)+p(i,j+1)+p(i+1,j+1)}
−{p(i−1,j−1)+p(i,j−1)+p(i+1,j−1)}]
・・・(8)
Δy=k×[{p(i+1,j−1)+p(i+1,j)+p(i+1,j+1)}
−{p(i−1,j−1)+p(i−1,j)+p(i−1,j+1)}]
・・・(9)
例2
Δx=k×[{p(i−2,j+1)+p(i−1,j+1)+p(i,j+1)
+p(i+1,j+1)+p(i+2,j+1)}
−{p(i−2,j−1)+p(i−1,j−1)+p(i,j−1)
+p(i+1,j−1)+p(i+2,j−1)}] ・・・(10)
Δy=k×[{p(i+1,j−2)+p(i+1,j−1)+p(i+1,j)
+p(i+1,j+1)+p(i+1,j+2)}
−{p(i−1,j−2)+p(i−1,j−1)+p(i−1,j)
+p(i−1,j+1)+p(i−1,j+2)}] ・・・(11)
例3
Δx=k×[{p(i−1,j+1)+p(i−1,j+2)+p(i,j+1)
+p(i,j+2) +p(i+1,j+1)+p(i+1,j+2)}
−{p(i−1,j−2)+p(i−1,j−1)+p(i,j−2)
+p(i,j−1) +p(i+1,j−2)+p(i+1,j−1)}] ・・・(12)
Δy=k×[{p(i+1,j−1)+p(i+1,j)+p(i+1,j+1)
+p(i+2,j−1)+p(i+2,j)+p(i+2,j+1)}
−{p(i−2,j−1)+p(i−2,j)+p(i−2,j+1)
+p(i−1,j−1)+p(i−1,j)+p(i−1,j+1)}]
・・・(13)
例4
Δx=k×[{p(i−2,j+1)+p(i−2,j+2)+p(i−1,j+1)
+p(i−1,j+2)+p(i,j+1) +p(i,j+2)
+p(i+1,j+1)+p(i+1,j+2)+p(i+2,j+1)
+p(i+2,j+2)}
−{p(i−2,j−2)+p(i−2,j−1)+p(i−1,j−2)
+p(i−1,j−1)+p(i,j−2) +p(i,j−1)
+p(i+1,j−2)+p(i+1,j−1)+p(i+2,j−2)
+p(i+2,j−1)}] ・・・(14)
Δy=k×[{p(i+1,j−2)+p(i+1,j−1)+p(i+1,j)
+p(i+1,j+1)+p(i+1,j+2)+p(i+2,j−2)
+p(i+2,j−1)+p(i+2,j) +p(i+2,j+1)
+p(i+2,j+2)}
−{p(i−2,j−2)+p(i−2,j−1)+p(i−2,j)
+p(i−2,j+1)+p(i−2,j+2)+p(i−1,j−2)
+p(i−1,j−1)+p(i−1,j) +p(i−1,j+1)
+p(i−1,j+2)}] ・・・(15)
例5
Δx=k×[{p(i−1,j+1)+p(i,j+1)+p(i+1,j+1)
+p(i−1,j−2)+p(i,j−2)+p(i+1,j−2)}
−{p(i−1,j+2)+p(i,j+2)+p(i+1,j+2)
+p(i−1,j−1)+p(i,j−1)+p(i+1,j−1)}]
・・・(16)
Δy=k×[{p(i+1,j−1)+p(i+1,j)+p(i+1,j+1)
+p(i−2,j−1)+p(i−2,j)+p(i−2,j+1)}
−{p(i+2,j−1)+p(i+2,j)+p(i+2,j+1)
+p(i−1,j−1)+p(i−1,j)+p(i−1,j+1)}]
・・・(17)
例6
Δx=k×[{p(i−2,j+1)+p(i−1,j+1)+p(i,j+1)
+p(i+1,j+1)+p(i+2,j+1)+p(i−2,j−2)
+p(i−1,j−2)+p(i,j−2) +p(i+1,j−2)
+p(i+2,j−2)}
−{p(i−2,j+2)+p(i−1,j+2)+p(i,j+2)
+p(i+1,j+2)+p(i+2,j+2)+p(i−2,j−1)
+p(i−1,j−1)+p(i,j−1) +p(i+1,j−1)
+p(i+2,j−1)}] ・・・(18)
Δy=k×[{p(i+1,j−2)+p(i+1,j−1)+p(i+1,j)
+p(i+1,j+1)+p(i+1,j+2)+p(i−2,j−2)
+p(i−2,j−1)+p(i−2,j) +p(i−2,j+1)
+p(i−2,j+2)}
−{p(i+2,j−2)+p(i+2,j−1)+p(i+2,j)
+p(i+2,j+1)+p(i+2,j+2)+p(i−1,j−2)
+p(i−1,j−1)+p(i−1,j) +p(i−1,j+1)
+p(i−1,j+2)}] ・・・(19)
以上が演算方法の例である。
<特定パターンと一次微分方法との組合せについて>
再生画像が撮像素子2に投影された時、撮像素子2の画素に対するサブピクセル精度の位置ずれを検出する場合、前記特定パターンと前記一次微分演算の計算式との組み合わせにより、一次微分値とゼロクロス点とを用いた位置ずれ量の検出結果の精度は異る。
従って、位置ずれ検出のための特定パターンを記録したホログラフィック記録メディアと、前記の一次微分演算方法を用いる一次微分演算回路4を持つ位置ずれ検出装置1と適切に組み合わせることにより、正確な位置ずれ検出が可能となる。
図7に示す7種類の特定パターンの中心画素領域と、既述した6例の一次微分方法との適切な組み合わせを、図8の表に示す。○印がついている組み合わせが、検出ずれの誤差が0.01画素分以下となる組み合わせである。
これらの組み合わせは、特に記録再生時における光の周波数を制限するフィルタが円形の開口を持つホログラフィック記録再生装置に有効である。ホログラフィックメモリ再生装置およびホログラフィック記録媒体の特性に合わせて、適切な組み合わせを用いることが望ましい。適切な組み合わせを用いることにより、より位置ずれ検出精度を上げることができる。
<位置ずれ量算出結果の検証について>
実際に位置ずれを発生している再生画像から、位置ずれ量を算出した結果と、実際の位置ずれ量との比較結果を以下に示す。
図2(a)に示す特定パターンを用いて、−0.5画素分から+0.5画素分まで、0.1画素分の刻みで投影位置をずらした再生画像に対して、本発明に係る位置ずれ検出方法を用いて、x方向およびy方向それぞれの、撮像素子2の画素に対する位置ずれ量を検出した結果を図9(a)および(b)に示す。
図9(a)は、x方向にのみに再生画像をずらした場合(y方向への位置ずれ量は0)の検出結果を示すグラフである。また、図9(b)は、x方向とy方向に同じ量だけ位置をずらした場合の検出結果を示すグラフである。
図9(a)および(b)に示すグラフの内容について説明する。なお、グラフの横軸は、再生画像を実際にずらした量を、縦軸は、検出された位置ずれ量を示している。
図9(a)のグラフでは、x方向では、実際の位置ずらし量に対して、検出した位置ずれ量も線形に変化し、サブピクセル単位の位置ずれ量を正確に検出できている。y方向では、位置をずらしていないため、x方向の位置ずれ量が変化しても、検出ずれ量は0となっている。
図9(b)のグラフでは、x方向、y方向共に、等しく位置をずらしているため、x方向、y方向双方の位置ずれ量が重なって表示されている。さらに、検出された位置ずれ量は、実際に位置をずらした量に対して線形に変化しており、サブピクセル精度の位置ずれ量が正確に検出できている。
検出された位置ずれ量および位置ずれ方向を基に、再生画像の位置ずれの補正が行われ、復号時のビット誤りの低減がなされる。
〔第二の実施の形態〕
本発明の第二の実施形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において、前記実施の形態1において説明した構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記してその説明を省略する。
<位置ずれ検出装置14の構成について>
図10において、本実施の形態に係る位置ずれ検出装置14の構成であるブロック図を示す。撮像素子2が出力した再生画像を、メモリ3が一時保存する。メモリ3に一時保存された再生画像の画素値pに対し、ピクセル精度位置検出回路15が、特定パターンの位置をピクセル精度で検出する。その後、第一の実施の形態と同様の過程を経て、サブピクセル精度の位置ずれ検出を行い、位置ずれ検出結果が出力される。
第二の実施の形態における位置ずれ検出装置14の構成が、第一の実施の形態における位置ずれ検出装置1と構成上異なる点は、ピクセル精度位置検出回路15が追加された点である。
この構成により、ピクセル精度とサブピクセル精度を合わせて、目標としている位置からの位置ずれ量をサブピクセル精度で検出することができる。ピクセル精度とサブピクセル精度との位置ずれ量を検出することにより、再生画像の撮像素子2上の任意の位置に対する位置ずれ量をサブピクセル精度で検出することができる。
具体的に説明をおこなう。撮像素子の左上隅の画素からみて、特定パターンがどの位置にあるかを検出することを考える。撮像素子の左上隅の画素の座標を(1,1)とする。初めに、特定パターンの中心が、ピクセル精度位置検出回路15によりどの座標位置にあるかを検出する。これは、どのピクセルの中に中心があるかを検出するだけでよい。特定パターンの位置を(3,5)と検出したとする。
次に、サブピクセル精度位置ずれ検出により、サブピクセル精度の位置ずれ量を検出する。
検出された位置ずれ量を以下の通りとする。
Zx= 0.2 (x軸方向の位置ずれ量)
Zy=−0.2 (y軸方向の位置ずれ量)
ピクセル精度の検出結果である特定パターンの位置(3,5)にZx、Zyのずれ量を加えて検出をサブピクセル精度とする。すなわち、特定パターン位置座標T(tx、ty)は、次のように計算される。
tx=3+0.2=3.2
ty=5−0.2=4.8
特定パターンの位置座標はT(3.2、4.8)であり、撮像素子上の位置をサブピクセル精度で検出することができる。
〔第三の実施の形態〕
第三の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。
第三の実施の形態では、前実施の形態において用いた位置ずれ検出のために使用する特定パターンを、予め再生画像に挿入することを行わない。その代わり、代用パターン検出回路(図示せず)が、再生画像に含まれる明ピクセルおよび暗ピクセルの並びの中から、特定パターンの代用となる並びを検出する。そして、検出した並びを特定パターンの代用として、位置ずれの検出を行う。
この構成により、特定パターンを予めホログラフィック記録メディアに挿入することによる、ユーザデータを記録する情報記録領域の減少を防止でき、前実施の形態に比べ、ユーザデータを記録する情報記録領域の容量を増加させることができる。
<補足事項>
以上のように、前記実施の形態では、位置ずれ検出装置1・14の例としてホログラフィックメモリ記録再生装置について説明したが、本発明はこれに限らず、撮像素子2を用いて撮像した画像をもとに位置ずれを検出する装置において等しくその効果を発揮することが可能である。すなわち、半導体製造装置のマスク位置あわせ装置や不良検査装置の不良検出部にも本発明を適用することができる。また、精細な画像認識や微細な二次元バーコードシステムなどで用いられる画像処理に適用することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、位置ずれ検出装置1・14の各ブロック、特に一次微分演算回路4、ゼロクロス画素特定回路5、およびゼロクロス演算回路6は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、位置ずれ検出装置1・14は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである位置ずれ検出装置1・14の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記位置ずれ検出装置1・14に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、位置ずれ検出装置1・14を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、画像の撮像素子に対する位置ずれをサブピクセル精度で検出することができるので、ホログラフィックメモリ記録再生装置、半導体製造装置などの、精密な位置合わせ、あるいは、精密な位置情報を必要とする装置に適用できる。また、精細な画像認識や微細な二次元バーコードシステムなどで用いられる画像処理に適用することができる。
第一の実施の形態に係る位置ずれ検出装置1の構成を示すブロック図である。 ホログラフィックメモリに特定パターンを記録再生する過程について説明する図であり、(a)は、ホログラフィックメモリに記録する特定パターンの明ピクセルおよび暗ピクセルの配置を示す図であり、(b)は、ホログラフィックメモリから再生された明ピクセルが、撮像素子2の画素配列7上に投影される様子を示す図であり、(c)は、画素配列7を構成する各画素において検出された光強度の出力(画素値)を示す表である。 再生画像が位置ずれを起こした場合のイメージ図および画素値を示す図であり、(a)は、画素配列7上で、x方向にー0.25画素分、y方向にー0.25画素分、再生画像の投影位置がずれた場合のイメージ図であり、(b)は、その際の画素値であり、(c)は、画素配列7上で、x方向に+0.25画素分、y方向に+0.25画素分、再生画像の投影位置がずれた場合のイメージ図であり、(d)は、その際の画素値である。 位置ずれを検出する手順を示すフローチャートである。 撮像素子2における画素配列9上の各画素を示す図である。 x方向に−0.25画素分の位置ずれが発生した場合における、特定パターンの中心3画素の微分値とゼロクロス点とを示すグラフである。 特定パターンの例を示す図である。 図7に示す特定パターンと一次微分演算の計算式との適切な組み合わせ例を示した表である。 第一の実施の形態に係る位置ずれ検出装置1における、実際の位置ずれと検出された位置ずれ量との比較結果を示す図であり、(a)は、x方向にのみ再生画像をずらした場合の比較結果であり、(b)は、x方向およびy方向に同量ずらした場合の比較結果である。 第二の実施の形態に係る位置ずれ検出装置14の構成を示すブロック図である。 明ピクセルの位置ずれと復号時のビット誤りとの関係を説明する図であり、(a1)は、撮像素子2の画素とその画素上に投影された明ピクセルとの位置にずれが生じていない場合のイメージ図であり、(a2)は、その場合における各画素の画素値を示す図であり、(a3)は、その場合における復号されたビットを示す図であり、(b1)は、撮像素子2の画素とその画素上に投影された明ピクセルとの位置に、x方向に+0.5画素分のずれが生じている場合のイメージ図であり、(b2)は、その場合における各画素の画素値を示す図であり、(b3)は、その場合における復号されたビットを示す図であり、(c1)は、撮像素子2の画素とその画素上に投影された明ピクセルとの位置に、x方向およびy方向に+0.5画素分のずれが生じている場合のイメージ図であり、(c2)は、その場合における各画素の画素値を示す図であり、(c3)は、その場合における復号されたビットを示す図であり、(d)は、ホログラフィックメモリへの記録に用いたパターンと、xおよびy方向を示す図である。 従来のエッジ位置検出方法を示す図であり、(a)は、エッジ53と任意の直線54との位置関係を示す図であり、(b)は、任意の直線54上の濃度(光強度)を示すグラフであり、(c)は、濃度曲線55の二次微分値をスプライン補間曲線により補間しゼロクロス点を求めるグラフであり、(d)は、濃度曲線55の一次微分絶対値をスプライン補間曲線により補間しエッジ位置を求めるグラフである。 従来のエッジ位置検出方法では、明ピクセルのエッジは検出できるが、明ピクセルの中心位置は検出できないことを示す図であり、(a)は、撮像素子2の画素配列7上とその上に投影された明ピクセルとの位置関係を示す図であり、(b)は、切断面62における各画素値を補間した濃度曲線65のグラフであり、(c)は、濃度曲線65の二次微分値を補間し、ゼロクロス点(エッジ位置)を示したグラフであり、(d)は、濃度曲線65の一次微分値を補間し、エッジ位置を示したグラフである。
符号の説明
1 位置ずれ検出装置
2 撮像素子
3 メモリ
4 一次微分演算回路(一次微分演算手段)
5 ゼロクロス画素特定回路(符号反転画素組合せ検出手段)
6 ゼロクロス演算回路(ゼロクロス検出手段)
7 撮像素子の画素配列
8 明ピクセル
9 画素配列
10 画素(i,j−1)の画素値の一次微分値
11 画素(i,j)の画素値の一次微分値
12 画素(i,j+1)の画素値の一次微分値
13 ゼロクロス点Zx
14 位置ずれ検出装置
15 ピクセル精度位置検出回路
51 明ピクセル
52 画素
53 エッジ
54 任意の直線
55 濃度曲線
56 二次微分値
57 スプライン補間曲線
58 ゼロクロス点(エッジ位置)
59 一次微分絶対値
60 スプライン補間曲線
61 エッジ位置
62 切断面
63 エッジ
64 中心
65 濃度曲線
66 二次微分値
67 ゼロクロス点(エッジ位置)
68 一次微分絶対値
69 エッジ位置

Claims (9)

  1. 投影画像と撮像素子の画素との画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出装置において、
    前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算手段と、
    前記一次微分値の符号が互いに異なる、隣接する二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出手段と、
    検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、曲線を用いて補間し、該一次微分値を補間した曲線が0になる位置を検出するゼロクロス検出手段と
    を備え
    前記一次微分演算手段は、前記一次微分値を求める画素を中心として点対称かつ一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称となる第一の領域と第二の領域とに対して、各領域の画素の画素値を加算し、第一の領域における加算結果と第二の領域における加算結果との差分を、前記一次微分値を求める画素の一次微分値とし、
    前記投影画像は、該投影画像と前記撮像素子の画素との相対的な位置ずれの検出を行うための予め定められた特定パターンを含んだ投影画像であり、
    前記特定パターンは、その中心に、少なくとも縦3画素、横3画素で構成される中心領域を含み、前記中心領域において、画素の並びは、点対称の並びであり、かつ該中心領域の中心を通る、一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称の並びであることを特徴とする位置ずれ検出装置。
  2. 前記投影画像は、
    少なくとも画素単位で光強度変調された二次元情報であることを特徴とする請求項1に記載の位置ずれ検出装置。
  3. 前記一次微分演算手段は、
    前記一次微分値を求める際、
    前記投影画像の投影面内において直交する第一の方向と第二の方向とのそれぞれに対して前記一次微分値を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の位置ずれ検出装置。
  4. 前記中心領域は、
    その周囲に暗ピクセルで構成される緩衝領域を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置ずれ検出装置。
  5. 前記中心領域において、「0」および「1」の情報を持つ画素の並びは、
    {000,010,000}、{101,010,101}、{101,000,101}、{010,101,010}、{111,101,111}、{010,111,010}、または{111,111,111}のいずれかで表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置ずれ検出装置。
  6. 投影画像と撮像素子の画素との画素単位以下の相対的な位置ずれを検出する位置ずれ検出方法において、
    前記撮像素子から出力された前記投影画像の画素値を用いて、前記画素値の一次微分値を求める一次微分演算程と、
    前記一次微分値の符号が互いに異なる、隣接する二つの前記画素の組合せを検出する符号反転画素組合せ検出程と、
    検出された前記組合せに含まれる各画素の一次微分値間を、曲線を用いて補間し、該一次微分値を補間した曲線が0になる位置を検出するゼロクロス検出程と
    を含み、
    前記一次微分演算工程では、前記一次微分値を求める画素を中心として点対称かつ一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称となる第一の領域と第二の領域とに対して、各領域の画素の画素値を加算し、第一の領域における加算結果と第二の領域における加算結果との差分を、前記一次微分値を求める画素の一次微分値とし、
    前記投影画像は、該投影画像と前記撮像素子の画素との相対的な位置ずれの検出を行うための予め定められた特定パターンを含んだ投影画像であり、
    前記特定パターンは、その中心に、少なくとも縦3画素、横3画素で構成される中心領域を含み、前記中心領域において、画素の並びは、点対称の並びであり、かつ該中心領域の中心を通る、一次微分演算を行う方向と直交した軸に対して線対称の並びであることを特徴とする位置ずれ検出方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の特定パターンを記録した、前記位置ずれ検出装置による読み取り可能な記録媒体。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置ずれ検出装置を動作させる位置ずれ検出プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための位置ずれ検出プログラム。
  9. 請求項に記載の位置ずれ検出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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