JP4497894B2 - 物質導入剤およびその製造方法 - Google Patents
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Description
項1.目的物質が封入されたリポソームの表面にウイルスコートタンパク質が保持された、活性ゲノソーム。
項2.ウイルスコートタンパク質が、酸性条件下においてリポソームの表面に保持されることができるウイルスコートタンパク質である、項1に記載の活性ゲノソーム。
項3.ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科、ヘルペスウイルス科、トガウイルス科、フラビウイルス科、オルソミクソウイルス科、フィロウイルス科、コロナウイルス科、ブニヤウイルス科、アレナウイルス科、ヘパドナウイルス科およびレトロウイルス科から選択される少なくとも1種に由来するタンパク質である、項1〜2に記載の活性ゲノソーム。
項4.ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科の水疱性口内炎ウイルスまたは狂犬病ウイルスに由来するタンパク質である、項1〜3に記載の活性ゲノソーム。
項5.リポソームが、複合脂質およびステロール類からなる群から選択される少なくとも1種から構成される、項1〜4に記載の活性ゲノソーム。
項6.リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、動物由来のステロール(コレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、デスモステロール、ジヒドロコレステロール)、セレブロシド、スフィンゴシン、スフィンガニン、セラミドおよびガングリオシドからなる群より選択される少なくとも1種から構成される、項1〜5に記載の活性ゲノソーム。
項7.リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールを含み、必要に応じてガングリオシドをさらに含む、項1〜6に記載の活性ゲノソーム。
項8.リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールおよびガングリオシドからなり、そのモル比がホスファチジルコリン:ホスファチジルセリン:コレステロール:ガングリオシド=5:0.1〜3:1〜5:0〜3である、項1〜7に記載の活性ゲノソーム。
項9.リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールおよびガングリオシドからなり、そのモル比がホスファチジルコリン:ホスファチジルセリン:コレステロール:ガングリオシド=5:1:3:1である、項1〜8に記載の活性ゲノソーム。
項10.
(a)目的物質と脂質の混合液から、該目的物質を封入したリポソームを作製する工程、および
(b)工程(a)において得られたリポソームの表面にウイルスコートタンパク質を保持させる工程
を包含する、項1〜9に記載の活性ゲノソームの製造方法。
項11.項1〜9に記載の活性ゲノソームを含む、物質導入剤。
項12.項1〜9に記載の活性ゲノソームを含む、薬学的組成物。
項13.さらに薬学的に許容される担体を含む項12の薬学的組成物。
リポソームは、複合脂質(グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質など)およびステロール類からなる群から選択される少なくとも1種から構成される。
リポソームに封入される目的物質は、特に限定されない。例えば、核酸(例えば、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)、ペプチド(例えば、オリゴペプチド、ポリペプチド)、タンパク質、多糖類、糖脂質および生理活性物質などの天然または合成の材料、あるいはこれらの組み合わせ(これらに限定されない)が挙げられる。
ウイルスコートタンパク質は、特に限定されないが、好ましくは、酸性条件下においてリポソームの表面に保持されるものである。酸性条件が好ましい理由は、コートタンパク質のコンフォメーションが酸性条件下で変化してリポソーム膜に正しく挿入されると推定されるからである。このようなウイルスコートタンパク質としては、ラブドウイルス科、ヘルペスウイルス科、トガウイルス科、フラビウイルス科、オルソミクソウイルス科、フィロウイルス科、コロナウイルス科、ブニヤウイルス科、アレナウイルス科、ヘパドナウイルス科およびレトロウイルス科(これらに限定されない)から選択される少なくとも1種である。
標的細胞は、特に限定されず、例えば、動物細胞(動物由来の樹立細胞を含む)が挙げられる。動物細胞としては、例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ウサギ、ラット、ハムスター、マウス、イヌ、ネコ、トリ、カエル、トカゲ、魚、昆虫の細胞(これらに限定されない)が挙げられる。樹立細胞としては、例えば、BHK−21細胞、COS−7細胞、HeLa細胞、L細胞、CHO細胞、Vero細胞、Hep−G2細胞、293T細胞、HmLu細胞、MDCK細胞、MDBK細胞、F9細胞、KB細胞、FL細胞、Jurkat細胞、Molt−4細胞、MT−4細胞(これらに限定されない)が挙げられる。
本発明の1つの実施形態において、本発明の活性ゲノソームを含む物質導入剤は、適切な担体をさらに含む。このような担体としては、例えば、緩衝液、等張化剤、着色剤、保存剤、安定化剤、pH調整剤(これらに限定されない)が挙げられる。
本発明の物質導入剤が適用される疾患は、外来遺伝子の導入によって症状が治癒または改善される可能性を有するものであれば、特に限定されない。一例として、遺伝病(例えば、アデニンデアミナーゼ欠損症、筋ジストロフィー、糖原病、ムコ多糖症、α−1アンチトリプシン欠損症、慢性肉芽腫症、嚢胞性線維症、家族性高コレステロール血症、ファンコニー貧血、ゴーシェ病、ハンター症候群、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、プリンヌクレオチドホスホリラーゼ欠損症、ADA欠損によるSCID、伴性SCID、白血球接着欠損症、血友病、Canavan病、脳梁萎縮、ファブリー病、筋萎縮性側索硬化症)、癌または腫瘍(例えば、p53、myc、fosなどの癌原遺伝子によって引き起こされる癌または腫瘍、癌抑制遺伝子の変異によって引き起こされる癌または腫瘍)などが挙げられるが、これらに限定されない。
BHK−21細胞は、乳児ハムスターの腎臓に由来する線維芽様細胞株であり、様々な種のウイルス(水疱性口内炎ウイルス(VSV)を含む)に対して高い感受性を示す。COS−7細胞は、SV40 T抗原を構成的に発現する形質転換されたサルの細胞株である。
ニュージャージー血清型のVSVのBHKに馴化した非病原性亜株(BHK−adapted avirulent substrain)をBHK細胞で培養した(Kawai, A.1977. Transcriptase activity associated with rabies varion. J. Virol. 24: 826−835.)。ウイルス量(感染価)は、BHK−21細胞の単層培養を用いてアッセイした。
Kawai, A.1977. Transcriptase activity associated with rabies virion. J. Virol. 24: 826−835.において記載されるとおり、VSV−感染BHK−21細胞の培養液からビリオンを精製した:簡潔に述べると、培養液を高速遠心(30分間、4,000r.p.m.、4℃)し、透明な上清を回収し、その後6.5%ポリエチレングリコール(PEG;#6000)を用いて沈殿させ、次いで25,000rpmにて、90分間、20%スクロースクッションを通して超遠心し、ウイルス粒子をペレットとした。このウイルスペレットを低塩等張緩衝液(STE;10%スクロース、10mM NaCl、10mM Tris−HCl、1mM EDTA;pH7.4)中に懸濁した。10% ジメチルスルホキシド(DMSO)を添加した後、これを使用まで−70℃にて保存した。
室温にて、10分間、1% オクチルグルコシドのSTE緩衝液を用いて精製ビリオンを処理し、次いで、可溶化されたウイルスGタンパク質をビリオンのコア画分から分離するために、遠心管中の20%スクロースクッション上へ置き、40,000rpmにて、90分間、4℃にて超遠心した。次に、Gタンパク質を含む上清を回収し、5% スクロース/PBS(−)に対して透析し、続いてポリエチレングリコール(PEG)#20,000を用い、透析膜を介して部分的な脱水による濃縮を行った。
精製ウイルスタンパク質をSDS−PAGEゲルで電気泳動した後、ゲルから抽出した変性Gタンパク質を用いて、ウサギを数回免疫することにより、VSV Gタンパク質に対するウサギ抗血清を調製した。
遺伝子導入実験のモデルとして、pEGFP−N1(Clontech)(これは、SV40 ori配列を含むゆえにSV40 T抗原−陽性細胞(すなわち、COS−7細胞)中においてEGFP遺伝子の発現を増強させることができる)を使用した。プラスミドDNAをBSS緩衝液(150mM NaCl、10mM Tris−HCl; pH7.6)中に、1〜10μg/μlの濃度で溶解し、使用まで−70℃にて保存した。TAE緩衝液(40mM Tris−アセテート、1mM EDTA)を用い、1% アガロースゲル中で、プラスミドDNAの電気泳動分析を行った(ここで、サイズマーカーとしてラムダファージDNAのHind III消化物を共に電気泳動した)。このゲルをTAE緩衝液中のエチジウムブロマイドで染色した。
リポソームの調製のために、クロロホルム中に溶解されたホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、およびコレステロールを、モル比5:1:4(合計1,260μg)で混合し、ナス型ガラスフラスコ中でエバポレーションした。この脂質を0.34mlのDNA含有BSS緩衝液(5μg DNA/μl)中に懸濁した。20分間、37℃にてインキュベーションした後、このDNA−脂質混合物を凍結させ(液体窒素に入れ、すぐに取り出す)、次いで解凍(55℃にて、10分間インキュベーション)する操作を3回繰り返し、この間にプラスミドDNAを脂質小胞(リポソーム)中に封入(カプセル化)した。その後、この混合物を種々のポアサイズ(最初に10μm、次いで2μm、次いで0.65μm、そして0.45μm)のポリカーボネートフィルターを順々に通して濾過し、徐々にリポソームのサイズを小さくした。動的光散乱分光光度計(dynamic light scattering spectrophotometer)(DLS)を使用して、計算のためのサイズマーカーとしてポリスチレンラテックスビーズ(直径1μm)を用いて、リポソーム粒子のサイズの分布を調べた。
DNA−含有リポソーム(50〜100μgDNA)の懸濁液とVSV Gタンパク質調製物(20〜40μgタンパク質)を混合し、pH5.5にて(1/10容積のpH4.5の800mMクエン酸を添加することにより調製した)30分間氷上においた後、15分間37℃にてインキュベーションした。1/4容積のpH7.8の1M クエン酸ナトリウム液を添加することによって、酸性度をpH7.4に戻した。次いで、ゲノソームを、BSS緩衝液で調製した10%、20%および45%のスクロース液を重層した密度勾配を通して超遠心(22,000rpmにて、3時間)することによって、精製した(ゲノソームは20%および45%スクロース層の中間層から回収された)。
スクロース密度勾配から回収したゲノソーム調製物の少量のアリコートをFormvar−carbonでコートしたグリッド上にのせ、4% 酢酸ウラニルでネガティブ染色した。イムノゴールド染色では、グリッド上に吸着させたゲノソーム粒子を、最初にウサギ抗−VSV G抗体または正常ウサギ血清と共にインキュベートし、次いでゴールドコロイド(5nm)結合二次抗体と共にインキュベーションし、その後ネガティブ染色した。試験片をJOEL JEM−1200EX II透過電子顕微鏡のもとで調べ、撮影した。
希釈したゲノソーム懸濁液をCOS−7細胞単層培養の培地へ滴下する(すなわち、接種する)ことによって、ゲノソームに媒介される遺伝子導入活性をアッセイした。ゲノソームを接種した培養液を48時間37℃にてインキュベーションした、PBS中の10% ホルマリンで固定した後、epifluorescence蛍光顕微鏡下において蛍光陽性細胞の数を数えることによって、遺伝子導入率を決定した。抗VSV抗体によるブロッキングを調べるために、ゲノソーム懸濁液を種々の希釈率の抗体と共に、1時間、37℃にて、インキュベーションした。サンプルの残余遺伝子導入活性を上記のようにアッセイした。塩化アンモニウムを遺伝子導入アッセイの培地へ20mMで添加することによって、塩化アンモニウムの影響を調べた(Sperti,F., Seganti,L., Ruggeri,F.M., Tinari,A., Donelli,G., and Orsi,N.1987.Entry pathway of vesicular stomatitis virus into different host cells.J.Gen. Virol.68:387−399)。
リポソームの成分であるホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルセリン(PS)コレステロール(Chol)、ガングリオシド(GM1)のモル比を変えた場合の遺伝子導入活性について比較した。まず、前述された方法に従って、各成分のモル比がPC:PS:Chol=5:1:4 、 PC:PS:Chol:GM1=5:1:3:1 、 PC:Chol=1:1 、 PC:GM1:Chol=5:1:4となるようにゲノソームを調製した。さらに、前述の方法に従って、VSV Gでコーティングした活性ゲノソームを作製し、各ゲノソームサンプルについて遺伝子導入活性を測定した。
1)ビリオンからのVSV Gタンパク質の抽出
本発明者は、最初に、精製ビリオンを使用し、高度に精製されたVSV Gタンパク質調製物を得るための条件およびプロトコルを確立した。種々の塩濃度の下で1% オクチルグルコシドを用いてビリオンを崩壊し、そしてビリオンの不溶性部分(ビリオンコアおよびヌクレオカプシド)を超遠心により取り除いた。Gタンパク質を含有する上清を回収し、そしてPEG#20,000を用いる透析法によって濃縮し(上記を参照のこと)、次いで、それらを10% SDS−PAGEゲル中で泳動した。図1に示されるように、低い塩濃度においてのみ、Mタンパク質がビリオンコアに固く結合されたままでGタンパク質のみが可溶化された。従って、以下の実験では、Mを含まないGタンパク質調製物をこのような塩を含まない条件下において獲得し、さらなる実験に使用した。
リポソームおよびゲノソームの遺伝子導入活性をモニターするために、プラスミドベクター(pEGFP−N1(Clontech))を使用した。先ず、DNAおよび脂質(ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリンおよびコレステロールが5:1:4のモル比で混合される)の混合物を繰り返し凍結融解する方法によって、プラスミドDNAをリポソームへ封入した。次いで、この混合物を、種々のポアサイズ(10μm、2μm、0.65μm、そして0.45μm)の一連のプラスチックフィルターを通す連続的な濾過にかけ、徐々にリポソームの粒子サイズを200nmより小さい直径にした。DLSフォトメーターによって、これらの手順によって調製したリポソームのサイズについて調べた。図2Aは、産物の例を示し、大半の粒子が約70〜100nmの直径を有することを示している。
pH7.4またはpH5.5において、リポソーム懸濁液と濃縮Gタンパク質抽出物とを混合することにより、Gタンパク質でコーティングされたゲノソームを調製した。両方のアセンブリー条件について、COS−7細胞培養において、ゲノソーム産物の遺伝子導入活性をアッセイした。その結果、2つのアセンブリー条件(pH7.4およびpH5.5)の間で、活性が大きく異なることが示された。図4Aに示されるように、酸性条件下において作製されたゲノソームは、中性pHにおいて作製されたゲノソームよりも30倍以上高い遺伝子導入活性を示した。本発明者は、さらに、VSV Gタンパク質およびプラスミドDNA調製物を様々なモル比で混合することによって、最も活性なゲノソームを得るためのVSV Gタンパク質の最適量について検討した。遺伝子導入活性は、大体Gタンパク質の含有率に比例しているが、Gタンパク質とプラスミドDNAとのモル比が20〜25:1まで増加したときに、平衡に達した(図4B)。
コントロール実験のために、裸のプラスミドDNAを不連続的なスクロース勾配において超遠心したところ、このような遊離プラスミドDNAは、ほとんど、上層フラクションから回収された(ほとんどは、フラクション#2および#3中に存在していた(図5−1E))。DNAを封入しただけの裸のリポソームは、フラクション#2〜#4に分布していることが見出され(大部分は、フラクション#3および#4中に見出されていた)、これらのいずれも遺伝子導入活性を示さなかった(データは示されない)。遊離Gタンパク質サンプルは、下層フラクションへ沈降することが示され、(#5〜#6;大部分は、フラクション#6である(図5−1F))、これによって、Gタンパク質三量体がゲノソームよりもやや密度の高い微小顆粒を形成することが示された。裸のプラスミドDNAをVSV Gタンパク質と混合したとき、DNAの一部がGタンパク質と結合するため、スクロース密度勾配においてより広く分布するのが観察された。しかしながら、このことによって、GFP遺伝子発現を高めるという結果はもたらされなかった(図5−2G、図5−2Hおよび図5−2I)。
本発明者らは、さらに、リポソームの成分であるホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルセリン(PS)、コレステロール(Chol)、ガングリオシド(GM1)のモル比を変えた場合の本発明ゲノソームの遺伝子導入活性を調べた。ガングリオシドを添加した場合(PC:PS:Chol:GM1=5:1:3:1)の遺伝子導入活性は、コントロール(PC:PS:Chol=5:1:4)と比較して、約2倍であった。ホスファチジルセリンを除いた場合(PC:Chol=1:1)あるいはホスファチジルセリンの代わりにガングリオシドを加えた場合(PC:GM1:Chol=5:1:4)の遺伝子導入活性は、コントロールの場合と比較して非常に低い遺伝子導入活性しか示さなかった(図10)。
Claims (10)
- 目的物質が封入されたリポソームの表面に、ウイルスコートタンパク質が保持された、活性ゲノソームであって、
前記リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールおよびガングリオシドからなり、そのモル比がホスファチジルコリン:ホスファチジルセリン:コレステロール:ガングリオシド=5:0.1〜3:1〜5:0.5〜3である活性ゲノソーム。 - ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科のウイルスに由来するタンパク質である、請求項1に記載の活性ゲノソーム。
- ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科の水疱性口内炎ウイルス又は狂犬病ウイルスに由来するタンパク質である、請求項1に記載の活性ゲノソーム。
- リポソームが、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールおよびガングリオシドからなり、そのモル比がホスファチジルコリン:ホスファチジルセリン:コレステロール:ガングリオシド=5:1:3:1である、請求項1〜3のいずれかに記載の活性ゲノソーム。
- (a)目的物質と、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、コレステロールおよびガングリオシドからなり、そのモル比がホスファチジルコリン:ホスファチジルセリン:コレステロール:ガングリオシド=5:0.1〜3:1〜5:0.5〜3である脂質の混合液から、該目的物質を封入したリポソームを作製する工程、および
(b)工程(a)において得られたリポソームの表面にウイルスコートタンパク質を保持させる工程
を包含する、請求項1〜4のいずれかに記載の活性ゲノソームの製造方法。 - ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科に由来するタンパク質である、請求項5に記載の活性ゲノソームの製造方法。
- ウイルスコートタンパク質が、ラブドウイルス科の水疱性口内炎ウイルス又は狂犬病ウイルスに由来するタンパク質である、請求項5に記載の活性ゲノソームの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の活性ゲノソームを含む、物質導入剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の活性ゲノソームを含む、薬学的組成物。
- さらに薬学的に許容される担体を含む請求項9の薬学的組成物。
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