JP4497794B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技者がコインを投入し、複数の識別情報画像の描かれた複数の回転リールを回転させ、その後各リールを停止させたときに、当該識別情報画像が所定の配置で停止した場合には遊技者に対して所定の利益還元がなされるという、遊技機が流行している。
【0003】
これらの遊技機の基本構造は、遊技者に面する遊技機正面の略中央部に、遊技機内部に設置された複数の回転リールを視認可能とするリール窓を有し、当該リール窓の直下にコイン投入口や各種スイッチが設置されている。また、当該遊技機正面の最下部には当該遊技機から排出されるコインを受けるコイン受け皿が設けられている。そして、各種スイッチ等の設置部分と、当該コイン受け皿との間には、化粧パネルが設けられている。
【0004】
この化粧パネルは、当該パネル上に描かれた文字や模様により他の遊技機との差別化を図ることで、遊技者に対して当該遊技機の種類を特定させるためのものであり、その構造は、比較的照明の暗い遊技場であっても充分に視認可能とするように、透光性のパネルを用い、その背後に設けられた光源に照らされることによって、当該パネル上のデザインを明るく表示されるように構成されているのである。
【0005】
また、コイン受け皿の設置箇所は、その設置箇所の構造により、遊技者や、当該コイン受け皿の上部に迫り出している化粧パネル部の影により光が当たり難い位置となっている。この問題点を解消するためには、導光性のアクリル板などを、遊技機内部の化粧パネル用光源に面する位置から当該コイン受け皿に面する位置まで延在させることで当該光源の光を到達させる方法や、当該光源と当該コイン受け皿との間に透過性のパネルを設置することにより当該光源の光を直接照射する方法等が考えられている。
【0006】
一方、近年、遊技機の廃棄によるゴミの問題から各メーカともリサイクル対策を講じるべく思考錯誤が行われている。遊技機でも特にスロットマシンにおいては、液晶や電飾などの様々な機能部材を使用することによって、メーカごとのスロットマシンの差別化を行うために、筐体自体のタイプが同じであっても、照明の色や、スピーカ或いは液晶画面のあるなしなど、多種少量生産を可能とするような生産体制の確立も望まれている。
【0007】
同時に、遊技機を構成する部品を削減することも、再利用できない部分の廃棄される量の削減や、再利用時の解体及び組み付けにおける利便性から、考慮されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、遊技機には、上述した如き構造のために化粧パネルの背後に光源が設置された中空部を有すこととなるので、当該化粧パネルはその外周部においてのみ支持されていた。そのため、当該遊技機を搬出入する際に当該化粧パネルに外圧がかかった場合や、遊技者が遊技に熱中するあまり当該化粧パネルを殴打又は押圧してしまった場合には、当該外周部における支持のみでは当該外圧等の圧力を受け止めることができず、当該化粧パネルが破損してしまうおそれがあった。
【0009】
このような問題に対し、当該中空部に複数のリブを設けることで、当該化粧パネルを背後から支持するような工夫も考えられた。
【0010】
しかしながら、当該中空部には光源が設置されているために、当該中空部の中心付近にはリブを設置することはできず、また、化粧パネル全面に光を照射する必要から、あまり大きなリブを設けることができず、パネル外周部以外の支持としては、光源の周囲に設けた複数のリブが化粧パネルの背後から点接触をすることで支持しているに過ぎなかった。
【0011】
そのため、当該化粧パネルに外圧がかかった場合には、各リブと接触する点で圧力を受けることとなり、当該化粧パネルの強度を維持するには充分ではなかった。
【0012】
一方、上述した如きコイン受け皿に内部光源からの光を照射可能とした構造は、その様な構造を有しない遊技機に比べて構造が複雑となり、部品点数が増加してしまう。そのため、コスト削減という考えに逆行してしまうこととなる。
【0013】
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減しつつ化粧パネルの強度を維持し、破損防止性を高めるとともに、コイン受け皿の照射も可能とした遊技機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技機正面に設置された化粧パネルの強度の補強と、コイン受け皿の照射を同時に可能とした遊技機を提供する。
【0015】
より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
【0016】
筐体と、前記筐体の前面開口部に開閉自在に設けられた扉体と、からなり、前記扉体は、前記扉体下部に設けられた、前面部が開口された筐体状の光源収納部と、前記光源収納部に設置された光源と、前記光源収納部の開口部に嵌設され、且つ、前記光源から発せられる光が前面において透過されることにより前記筐体の装飾をなすとともに前記光が底面において透過されることにより前記扉体開口部の直下部に設置されたコイン受け皿を照らすための化粧パネルと、を備え、前記化粧パネルは、前記前面と前記底面とで断面L字状を形成する1個のパネル部材からなり、前記底面は、前記光源収納部の導光孔が形成された下方内壁に面接触され、前記扉体は、前記光源収納部内壁に設けられた、前記パネル部材の上端縁端部の背面側と当面する第一当面部と、前記パネル部材の底面縁端部の背面側と当面する前記光源収納部の後部壁面にある第二当面部と、をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
【0017】
上述した発明によれば、化粧パネルと、化粧パネル用光源の光をコイン受け皿に照射させるための透光パネルとを有する遊技機において、「前記化粧パネルと前記透光パネルとは、一体的に形成された断面L字状の1個の部材からなる」ように構成することにより、コイン受け皿を照射するために設けられた当該透光パネルが当該化粧パネルに対する支持部材として機能することが可能となり、或いは、当該部材が前面方向に凸となる一体形状をなすことにより、外圧に対する強度が増すことが期待できる。
【0018】
遊技機における化粧パネルは、比較的照明の暗い遊技場であっても充分に視認可能とするように、透光性のパネルを用い、その背後に設けられた光源に照らされることによって、当該パネル上のデザインを明るく表示されるように構成されている。
【0019】
しかし、そのためには化粧パネルの背後に光源が設置された中空部を有すこととなるので、当該化粧パネルはその外周部においてのみ支持されていた。そのため、当該遊技機を搬出入する際に当該化粧パネルに外圧がかかった場合や、遊技者が遊技に熱中するあまり当該化粧パネルを殴打又は押圧してしまった場合には、当該外周部における支持のみでは当該外圧等の圧力を受け止めることができず、当該化粧パネルが破損してしまうおそれがあった。
【0020】
また、近年の遊技機の廃棄によるゴミの問題から各メーカともリサイクル対策を講じるべく思考錯誤が行われており、遊技機でも特にスロットマシンにおいては、液晶や電飾などの様々な機能部材を使用することによって、メーカごとのスロットマシンの差別化を行うものの、筐体自体のタイプが同じであって、構造の共通する部分については極力再利用することが考慮されている。
【0021】
同時に、遊技機を構成する部品を削減することも、再利用できない部分の廃棄される量の削減や、再利用時の解体及び組み付けにおける利便性から、考慮されている。
【0022】
そこで、本発明のように、遊技機の化粧パネルと透光パネルとを、「一体的に形成された断面L字状の1個の部材からなる」ように構成することにより、コイン受け皿を照射するために設けられた当該透光パネルが当該化粧パネルに対する支持部材として機能することが可能となり、或いは、当該部材が前面方向に凸となる一体形状をなすことにより、外圧に対する強度が増すことが期待できるのである。
【0023】
また、2つのパネルの接合に係る部品、手間などが低減されるため、製造時や、リサイクル時におけるコストダウンを図ることも可能となるのである。
【0024】
更に、当該部材の当該透光パネル部分が支持部材の役割を果たすことによって、化粧パネル部の下部裏面に支持部材を配置しなくともパネル強度を維持することが可能となるので、当該両パネルの境目となる部分で内部光源からの光を遮ることなく化粧パネルによる装飾とコイン受け皿を照らす照明とを一体化させることができ、装飾効果の向上が図れるのである。つまり、従来のように前記化粧パネルと透光パネルとのつなぎ部分や前記両パネルの支持部材が光を遮ることがあったが、本発明によれば光を遮ることが解消できるのである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
【0026】
[遊技機の構成]
尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として、本発明をスロットマシンに適用した場合について説明する。尚、後述する実施形態では、スロットマシン10を例にとって説明するが、本発明はこれに限らず、パチンコ遊技機や雀球遊技機等の弾球遊技機、メダル遊技機その他の遊技機にも適用することが可能である。
【0027】
本発明の一実施形態であるスロットマシン10の概観を示す斜視図を図1に示す。
【0028】
スロットマシン10は、図1に示す如く、本体筐体12と、前面扉体14と、を備えている。尚、この「本体筐体」は、請求項中の「筐体」に相当し、「前面扉体」は、請求項中の「扉体」に相当する。
【0029】
この本体筐体12は、遊技場の所定の場所に固設され、本体筐体12の内部には、遊技者を臨む位置に回動可能に配置された複数個(例えば、3個)のリールを備えたリール装置や、スロットマシン10を電気的に制御するための制御装置(いずれも図示せず)が設けられている。メダル、及びメダルの投入などを制御するための部材を収容するものでもある。
【0030】
また、前面扉体14は、本体筐体12の前面凹部(図示せず)を開閉可能なように、その右側辺部を開放端側とするとともに、その左側辺部を回動軸端側として、本体筐体12に支持されている。詳しくは図2を用いて説明するが、この前面扉体14は、メインドアフレーム16と、このメインドアフレーム16に取り付けられた各種の機能部材ユニットとを備えてなる。
【0031】
[前面筐体の構成]
図2は、前面扉体14の構成を示す分解斜視図である。図2に示すように前面扉体14は、本体筐体12(図1参照)の前面凹部を覆う大きさを有するメインドアフレーム16と、上述の機能部材ユニットとして、上部ユニット20、操作部ユニット30、下部ユニット40、左右2つのサイドランプユニット50(50L及び50R)、リールパネルユニット60(図1参照)、腰部ユニット70(図1参照)の、大きく分けて7個の機能部材ユニットを備えている。
【0032】
このメインドアフレーム16は、図2に示す如く、短形状の枠部17と、この枠部17の左側辺部17Lと右側辺部17Rとを、それぞれ連結する3個の連結部18(18Aから18C)とを備え、上部ユニット取付領域19A、リールパネルユニット取付領域19B、操作部ユニット取付領域19C、腰部ユニット取付領域19D、下部ユニット取付領域19Eの計5個のユニット取付領域に、上下方向に区分されている。
【0033】
この上部ユニット20は、上部ユニット基部21、左右一対のスピーカ(図示せず)、スピーカカバー22(22L及び22R)、画像表示装置(図示せず)、表示窓23、装飾用LED、レンズカバー、LED用基板、液晶パネル、コネクタ(いずれも図示せず)等の各種複数個の機能部材をユニット化してなり、メインドアフレーム16の上部ユニット取付領域19Aに、四隅をビス止めされて取り付けられる。
【0034】
操作部ユニット30は、操作部ユニット基部31、遊技情報を表示するための画像表示装置(図示せず)、表示窓32、メダル投入口、遊技メダルの投入を条件として上記リール装置の各リールの回転を開始させるためのスタートレバー(図示せず)、各リールに個別に対応して各リールの回転を停止させるための3個のストップスイッチ35(35L、35C及び35R)、その他の操作スイッチ、コネクタ(図示せず)等の各種複数個の機能部材をユニット化してなり、メインドアフレーム16の操作部ユニット取付領域19Cに、四隅をビス止めされて取り付けられる。
【0035】
下部ユニット40は、メダルトレイ41を備え、メインドアフレーム16の下部ユニット取付領域19Eに取り付けられる。尚、上述した、上部ユニット取付領域19A及び操作部ユニット取付領域19Cは、前後方向がともに開放されているのに対して、下部ユニット取付領域19Eの壁部の略中央にはメダル排出口15が形成されており、このメダル排出口15の後部には、メダルホッパ(図示せず)に遊技メダルを導くためのキャンセルシュート(図示せず)が取り付けられている。
【0036】
サイドランプユニット50は、サイドレンズカバー51、そのサイドレンズカバー51に内蔵されたLEDユニット、LED用基板、コネクタ(ともに図示せず)、装飾用レンズ100(100Aから100C)等の各種複数個の機能部材をそれぞれユニット化してなる。これらサイドランプユニット50は、上述した如く、メインドアフレーム16に取り付けられた、上部ユニット20、操作部ユニット30、下部ユニット40、リールパネルユニット60、腰部ユニット70の各機能部材ユニットを左右両方向から挟むように、メインドアフレーム16の枠部17に取り付けるものである。
【0037】
リールパネルユニット60は、リールパネル(図示せず)を備え、メインドアフレーム16のリールパネルユニット取付領域19Bに取り付けられるものである。
【0038】
上述した腰部ユニット70は、腰部ユニット取付領域19Dに取り付けられるものであるが、上述した上部ユニット取付領域19A、リールパネルユニット取付領域19B、及び、操作部ユニット取付領域19Cは、前後方向がともに開放されているのに対して、腰部ユニット取付領域19Dは、前方が開放されている筐体状となって形成されおり、この筐体内は、筐体の前面凹部を覆うように取り付けられる化粧用の腰部パネルを照射するための蛍光灯等の光源を収納する光源収納部として構成されている。
【0039】
また、腰部ユニット70は、詳しくは図3を用いて説明するが、化粧用の腰部パネル71(図1参照)(以下単に化粧パネル71と称する)から構成され、腰部ユニット取付領域19Dに取り付けられるものである。また、この腰部ユニット70には、導光孔88(図3参照)が形成されており、上述した下部ユニット40を照射することとなる。また、この腰部ユニット取付領域19Dには、この化粧パネル71を背部から照射するための蛍光灯84が備えられている。
【0040】
上述した各機能部材ユニットは、メインドアフレーム16のそれぞれ対応する各取付領域19に対して着脱可能に構成されている。したがって機能部材の一部に何らかの不具合が生じた場合には、その機能部材を有する機能部材ユニットのみを交換することにより、速やかに機能復帰を実現することが可能となる。交換のため取り外した機能部材ユニットは、工場等において部品交換等の修理を行うことにより再利用することが可能であり、資源の有効利用を図ることが可能となっている。
【0041】
また、機種変更に際しても、機能部材ユニットの全部を交換する方法以外に、それらの一部のみを交換する方法により対処することが可能であり、機種変更の態様の多様化および費用低減化を図ることが可能となっている。さらに、メインドアフレーム16を全機種あるいは複数機種間において共通化すれば、各機能部材ユニットの交換、再利用がより行い易くなり、資源の有効利用をより推進することが可能となるとともに、部品の共通化により製造コストを低減することも可能となる。
【0042】
[腰部ユニットの構成]
図3は、図2に示したメインドアフレーム16に形成された腰部ユニット取付領域19Dの概略を示す拡大斜視図である。また、図4は、腰部ユニット取付領域19Dの概略を示す拡大正面図であり、図5は、腰部ユニット取付領域19Dの概略を示す側面断面図である。尚、図3及び図4は、化粧パネル71を設置しない状態を示す。
【0043】
腰部ユニット取付領域19Dは、メインドアフレーム16を構成する、連結部18Cと、この連結部18Cの左側辺部17Lと、右側辺部17Rと、略中央にメダル排出口15を有する下部ユニット取付領域19Eの壁部と、に囲まれた領域として形成されている。
【0044】
上述した如く、図2に示したメインドアフレーム16に形成された腰部ユニット取付領域19Dは、上部ユニット取付領域19A、リールパネルユニット取付領域19B、操作部ユニット取付領域19Cが前後方向に開放されているのに対して、前方が開放され、かつ、後方が開放されていない筐体状となっており、光源収納部の前方凹部を覆うように取り付けられる化粧パネル71を照射するための光源を収納するための光源収納部としてメインドアフレーム16と一体に形成されている。尚、この「光源収納部」は、請求項中の「光源設置部」に相当する。
【0045】
また、光源収納部には、図3及び図5に示す如く、その底面に導光孔88が形成されており、その導光孔88の下方に形成されたメダル排出口15の近傍を照射することとなる。
【0046】
更にまた、図3から図5に示す如く、この光源収納部には、蛍光灯84が、光源収納部内の上下方向、左右方向、前後方向において、略中央に位置するように、光源収納部内の後部壁面86に取り付けられている。また、光源収納部内の上下壁面、左右壁面、後部壁面の5つの壁面は、各々、蛍光灯84から照射される光を反射させるための反射体で形成されている。尚、「蛍光灯」は、請求項に記載された「光源」に相当する。
【0047】
この反射体は、鏡面仕上げを施した金属板や反射シート等で形成されており、蛍光灯84から照射された光は、この反射体により反射を繰り返し、光を減衰させることなく、前方に取り付けられた化粧パネル71を照射することができる。
【0048】
尚、本実施形態では、光源として蛍光灯84を単体で用いることとしたが、本発明はこれに限らず、複数の蛍光灯84を光源として用いることとしてもよい。また、本実施形態では、光源として蛍光灯84を利用したが、これに限るものではなく、LED、ランプ、EL、あるいは冷陰極管等を光源として用いてもよい。
【0049】
化粧パネル71は、図3に示す如く、前面71aと、底面71bと、から構成されたものであり、その縦断面が、L字形状に形成されている。また、化粧パネル71は、その前面71aに対して、底面71bが略直角に設けられている。
【0050】
また、光源収納部の上方内壁には、突出部90が形成されており、光源収納部の下方内壁には、突出部91が形成されている。この突出部90は、上述した化粧パネル71を前方から光源収納部に収納した場合には、化粧パネル71の前面71aの背面上端が当面するように設けられている。また、突出部91は、上述した化粧パネル71を前方から光源収納部に収納した場合には、化粧パネル71の底面71bの縁端71cの背面が当面するように設けられている。
【0051】
尚、本実施形態では、突出部90及び91が光源収納部であるメインドアフレーム16と一体に形成されたが、本発明はこれに限らず、メインドアフレーム16とは別に設けられた部材であっても問題ない。
【0052】
化粧パネル71は、その前面71aの幅方向の長さは、光源収納部の幅の長さと略同じである。また、前面71aの縦方向の長さは、光源収納部の縦方向の長さと略同じである。このため、化粧パネル71の両側面は、上述した光源収納部に収納される場合には、光源収納部の左右壁面に接するように設置され、更には、化粧パネル71の底面71bは、光源収納部の下方内壁に面接触されることとなる。尚、化粧パネル71における前面71aは、請求項中の「化粧パネル」に相当し、底面71bは、請求項中の「透光パネル」に相当する。
【0053】
この化粧パネル71が嵌め込まれることにより腰部ユニット70のメインドアフレーム16に形成された腰部ユニット取付領域19Dへの取り付けが終了する。
【0054】
また、上述した如く、サイドランプユニット50が、この腰部ユニット70を含む各機能部材ユニットを左右両方向から挟むように、メインドアフレーム16の左側辺部17Lおよび右側辺部17Rにそれぞれ取り付けられることにより、上述した化粧パネル71は、光源収納部の前面開口部の内枠に固着されることとなる。
【0055】
この化粧パネル71は、図5に示す如く、光源収納部の前面凹部を覆うように前面凹部の内枠に面接触するように嵌め込まれる。
【0056】
この化粧パネル71が嵌め込まれることにより腰部ユニット70のメインドアフレーム16に形成された腰部ユニット取付領域19Dへの取り付けが終了する。
【0057】
また、上述した如く、サイドランプユニット50が、この腰部ユニット70を含む各機能部材ユニットを左右両方向から挟むように、メインドアフレーム16の左側辺部17Lおよび右側辺部17Rにそれぞれ取り付けられることにより、上述した化粧パネル71は、光源収納部の前面開口部の内枠に固着されることとなる。
【0058】
化粧パネル71は、その前面71aには、スロットマシン10の機種名や製造元名等の固定情報を照明表示させる装飾効果を有する。このため、できるだけ広い面積を蛍光灯84により背面から照射されることが好ましいが、化粧パネル71の底面71b以外にも、別途支持部材を設けてもよく、この場合には、支持部材を、透光性を有する物質で形成することが好ましい。
【0059】
更には、化粧パネル71は、その底面71bの下方には、導光孔88が形成されているため、有色であり、透光性の材質、加工が成されている。例えば、メダル排出口15を青色に照射する場合には、導光孔88と当面する底面71bの箇所を、透光性を有する青色の材質、加工を施すこととなる。
【0060】
このように、遊技機の化粧パネルと透光パネルとを、「一体的に形成された断面L字状の1個の部材からなる」ように構成することにより、当該透光パネルが当該化粧パネルの支持部材を兼用するとともに、当該部材が前面方向に凸となる一体形状をなすことで、外圧に対する強度が増すことが期待できるのである。
【0061】
また、2つのパネルの接合に係る部品、手間などが低減されるため、製造時や、リサイクル時におけるコストダウンを図ることも可能となるのである。
【0062】
更に、当該パネルの当該透光パネル部分が支持部材の役割を果たすことによって、化粧パネル部の下部裏面に支持部材を配置しなくともパネル強度を維持することが可能となるので、当該部分で内部光源からの光を遮ることなく化粧パネルによる装飾とコイン受け皿を照らす照明とを一体化させることができ、装飾効果の向上が図れるのである。
【0063】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、種々の態様変更を行うことが可能である。
【0064】
例えば、上述した実施形態における化粧パネル71では、縦断面がL字形状としたが、本発明はこれに限らず、縦断面がL字形状でなくとも、図6に示す如く、L字形状を含む形状であればよく、縦断面がコ字形状の化粧パネル72であってもよい。また、この発明によれば、少なくとも縦断面が略L字形状を含む形状であればよく、箱型の化粧パネルであってもよい。この場合には、L字形状を成す部分は一体的に設けられておればよく、特別一枚のパネルを折り曲げて形成するものでなくともよいが、一枚のパネルを折り曲げて形成もののほうが、強度が強まるため好ましい。
【0065】
また、上述した実施形態においては、突出部90及び91を光源収納部の内壁に形成したが、本発明はこれに限らず、突出部90のみを形成し、L字形状の化粧パネルを収納するようにしてもよい。この場合には、化粧パネル73は、図7に示す如く、その底面73bの前後方向の長さと、光源収納部の前後方向の長さと、が略同じ長さとすると好ましい。
【0066】
このように構成することにより、化粧パネル73は、上述した光源収納部に収納される場合には、その底面73bの縁端73cが、光源収納部の後部壁面86と当接することとなる。このように化粧パネル71は、光源収納部の前面凹部を覆うように前面凹部の内枠に面接触するように嵌め込まれるのである。
【0067】
また、上述した実施形態においては、化粧パネル71を支持する底面を備え、その底面に導光孔88を形成した光源収納部であったが、本発明はこれに限らず、図8に示す如く、光源収納部の底面を設けることなく、L字形状の化粧パネル71を支えるための別部材(図示せず)を備えるものであってもよい。
【0068】
更には、上述した実施形態においては、リール装置が本体筐体側に配されているが、リール装置をリールパネルユニットに組み込むようにしてもよい。
【0069】
更にまた、上述した実施形態では、メインドアフレーム16において枠部の左右の側辺部を連結する連結部を設けているが、各操作部ユニット取付領域の区分が可能であり、メインドアフレームの剛性を確保し得る場合には、連結部を設けなくてもよい。
【0070】
更にまた、機能部材ユニットに、履歴データを記憶する記憶手段を設けるようにしてもよい。例えば、上述した実施形態において、上部ユニット20、操作部ユニット30、下部ユニット40、サイドランプユニット50、リールパネルユニット60、腰部ユニット70の各々に固有のIDが付与されたICチップを搭載させ、ユニットごとに製造年月日や出荷履歴等の履歴データを更新可能なように記憶させることにしてもよい。
【0071】
これにより、各ユニットの疲弊度等を一括管理することが可能となり、例えば、ユニットをリユースする場合、耐用年数と比較して、ユニットごとに回収時期を判断することができる。また、市場に出回っている状態において、不正なユニットに交換されてしまったとしても、上記のICチップを参照することによって、即座に発見することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、化粧パネルと、化粧パネル用光源の光をコイン受け皿に照射させるための透光パネルとを有する遊技機において、「前記化粧パネルと前記透光パネルとは、一体的に形成された断面L字状の1個の部材からなる」ように構成することにより、コイン受け皿を照射するために設けられた当該透光パネルが当該化粧パネルに対する支持部材として機能することが可能となり、或いは、当該部材が前面方向に凸となる一体形状をなすことにより、外圧に対する強度が増すことが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスロットマシンの概観を示す斜視図である。
【図2】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す斜視図である。
【図3】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す斜視図である。
【図4】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す正面図である。
【図5】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す断面図である。
【図6】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す断面図である。
【図7】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す断面図である。
【図8】 本発明によるスロットマシンの要部の概観を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スロットマシン
12 本体筐体
14 前面扉体
16 メインドアフレーム
17 枠部
19 取付領域
20 上部ユニット
30 操作部ユニット
40 下部ユニット
50 サイドランプユニット
60 リールパネルユニット
70 腰部ユニット
71 腰部パネル
84 蛍光灯
86 後部壁面
88 導光孔
90、91 突出部
Claims (1)
- 筐体と、
前記筐体の前面開口部に開閉自在に設けられた扉体と、からなり、
前記扉体は、
前記扉体下部に設けられた、前面部が開口された筐体状の光源収納部と、
前記光源収納部に設置された光源と、
前記光源収納部の開口部に嵌設され、且つ、前記光源から発せられる光が前面において透過されることにより前記筐体の装飾をなすとともに前記光が底面において透過されることにより前記扉体開口部の直下部に設置されたコイン受け皿を照らすための化粧パネルと、を備え、
前記化粧パネルは、前記前面と前記底面とで断面L字状を形成する1個のパネル部材からなり、
前記底面は、前記光源収納部の導光孔が形成された下方内壁に面接触され、
前記扉体は、
前記光源収納部内壁に設けられた、前記パネル部材の上端縁端部の背面側と当面する第一当面部と、
前記パネル部材の底面縁端部の背面側と当面する前記光源収納部の後部壁面にある第二当面部と、をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
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