JP4497515B2 - ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ - Google Patents

ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ Download PDF

Info

Publication number
JP4497515B2
JP4497515B2 JP2003325584A JP2003325584A JP4497515B2 JP 4497515 B2 JP4497515 B2 JP 4497515B2 JP 2003325584 A JP2003325584 A JP 2003325584A JP 2003325584 A JP2003325584 A JP 2003325584A JP 4497515 B2 JP4497515 B2 JP 4497515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine powder
resin composition
synthetic resin
bearing retainer
rbc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003325584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004131727A (ja
Inventor
一男 堀切川
元治 秋山
名展 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minebea Co Ltd
Original Assignee
Minebea Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minebea Co Ltd filed Critical Minebea Co Ltd
Priority to JP2003325584A priority Critical patent/JP4497515B2/ja
Publication of JP2004131727A publication Critical patent/JP2004131727A/ja
Priority to EP04021925A priority patent/EP1518891A1/en
Priority to US10/942,390 priority patent/US20050124750A1/en
Priority to CNA2004100880949A priority patent/CN1624047A/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP4497515B2 publication Critical patent/JP4497515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、特異なトライボロジー特性を有するベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びこれを成型したベアリングリテーナに関する。
従来、ベアリングリテーナには、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン11、ポリフタルアミドなど芳香族ナイロン、などのポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどポリオレフィン系樹脂、ポリアセタールなどの樹脂が用いられてきた。中でも、ナイロン66に代表されるポリアミド系樹脂がリテーナに要求される機械的性質、化学的特性、物理的特性を兼ね備えており、好ましく用いられている。(特許文献1参照) また、本発明者によるRBC(RBセラミックス)又はCRBC(CRBセラミックス)は、成型できる炭素材料として知られている。(非特許文献1)これを用いた本発明者によるベアリングリテーナ用材料も知られている。(特許文献2及び特許文献3参照)しかし、RBC(RBセラミックス)又はCRBC(CRBセラミックス)そのものを用いたベアリングリテーナ用材料は、軽量でリテーナに要求される機械的性質、化学的特性、物理的特性を兼ね備えているが、製造上の温度管理や品質管理が難しいというセラミック特有の問題がある。 また、米ぬかを利用して、多孔質炭素材料を得ようとすることは、堀切川 一男の研究により知られている。(非特許文献1参照)一方、フラーレンは、炭素クラスターとして知られており、サッカーボールの形状をした炭素数60のフラーレン、ラグビーボールの形状をした炭素数70のフラーレンやもっと大きい炭素数76,78,82,84,90,96などのフラーレンが知られている(特許文献4参照)。
特開平3−200871号公報 米国特許第6395677号明細書 特開2002−187773号公報 特開2003−119011号公報 機能材料 1997年 5月号 Vol.17 No.5 p24〜28
従来のベアリングリテーナ用材料としてよく用いられるナイロン66などのポリアミド樹脂は、リテーナに要求される機械的性質、化学的性質、物理的性質を兼ね備えているが、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性の点で改善の余地が残されていた。
本発明は、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性を改善し、しかも生産効率を損なうことのないベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成形したベアリングリテーナを提供することを課題とする。さらに繊維または炭素クラスターを配合することで機械的性質を同時に向上させたベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成形したベアリングリテーナを提供することを課題とする。
本発明者は、扱いなれた合成樹脂組成物とりわけポリアミド系組成物に、RBC(RBセラミックス)微粉末又はCRBC(CRBセラミックス)微粉末を配合したときの特性に注目し、鋭意研究した結果、有望なベアリングリテーナ用合成樹脂組成物に到達することができた。
本発明の第一発明者である堀切川 一男は、以下に説明するように、米ぬかから得られる脱脂ぬかを利用して新しい炭素材料であるRBセラミックス(以下RBCという。)及びCRBセラミックス(以下CRBCという。)を開発した。
日本において90万トン/年、世界中で3300万トン/年も排出されている米ぬかを利用して、多孔質炭素材料を得ようとすることは、堀切川 一男の研究により知られている。(非特許文献1参照)
ここには、米ぬかから得られる脱脂ぬかと、熱硬化性樹脂を混合して混錬し、加圧成型した成型体を乾燥させた後、乾燥成型体を不活性ガス雰囲気中で焼成した炭素材料であるRBC及びその製造方法が示されている。熱硬化性樹脂は、熱硬化しさえすればどのようなものでも良く、代表的にはフェノール系樹脂、ジアリールフタレート系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、トリアジン系樹脂が挙げられる。とくにフェノール系樹脂が好適に用いられる。 脱脂ぬかと熱硬化性樹脂の混合割合は、質量比で、50〜90:50〜10であるが、好適には75:25 が用いられる。
焼成温度は、700℃〜1000℃であり、通常はロータリーキルンが用いられ、焼成時間は約40分から140分である。
RBCをさらに改良した炭素材料であるCRBCは、米ぬかから得られる脱脂ぬかと、熱硬化性樹脂とから得られるRBセラミックスの改良材であって、米ぬかから得られる脱脂ぬかと、熱硬化性樹脂を混合して混錬し、不活性ガス中700℃〜1000℃で一次焼成した後、100メッシュ程度以下に粉砕して炭化粉末とし、該炭化粉末と熱硬化性樹脂を混合して混錬し、圧力20MPa〜30MPaで加圧成型した後、成型体を不活性ガス雰囲気中で再び300℃〜1100℃で熱処理して得られる黒色樹脂ないし多孔質セラミックスである。
RBC及びCRBCは、次のような優れた特徴を持っている。
・硬度が高い。
・膨張係数が非常に小さい。
・組織構造がポーラスである。
・電気伝導性を有する。
・比重が小さく軽い。
・摩擦係数が非常に小さい。
・耐摩耗性に優れる。
・材料が米ぬかで地球環境への悪影響が少なく、省資源に繋がる。
本発明においては、RBC及びCRBCを平均粒径300μm以下、好ましくは1〜150μmに微粉末化して用い、合成樹脂と混合することにより得られる合成樹脂組成物又はこの合成樹脂組成物にさらに繊維または炭素クラスターを混練することにより得られる合成樹脂組成物が、ベアリングリテーナとして優れた特性を有することを見出し、これをベアリングリテーナに利用する技術に関する。
本発明者は、RBC又はCRBCの優れた摩擦特性及び摩耗特性、又、多孔質構造に起因する潤滑油保持特性に注目し、鋭意研究した結果、以下の手段により課題が解決されることを見出した。
すなわち、合成樹脂にRBC微粉末又はCRBC微粉末を組成物全体の10〜70質量%配合することにより、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性が改善されたベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を得る。又、このベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を射出成形することにより、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性が改善されたベアリングリテーナを得る。
さらにRBC微粉末又はCRBC微粉末とともに繊維または炭素クラスターをそれぞれ組成物全体の0.1〜50質量%、0.1〜5質量%配合することにより、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性だけでなく機械的強度特性も改善されたベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を得る。又、このベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を射出成形することにより、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性だけでなく機械的性質も改善されたベアリングリテーナが得られる。
本発明のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成形したベアリングリテーナはRBC微粉末又はCRBC微粉末を組成物全体の10〜70質量%配合することにより、以下の効果を奏することが出来る。
1.摩擦係数を低下させることが出来る。
2.低すべり速度域と高すべり速度域での摩擦係数の差を小さくすることが出来る。
3.摩耗しにくくさせることが出来る。
4.潤滑油保持特性を向上させることが出来る。
5.RBC微粉末またはCRBC微粉末とともに繊維または炭素クラスターを配合することで、前記1〜4に加えて機械的性質も同時に向上させることが出来る。
6.従来のベアリングリテーナと同様の条件で成形できるので、生産効率を損なうことがない。
またさらに、平均粒径1〜10μmのRBC微粉末又はCRBC微粉末を配合することにより、1.ないし4.で述べた特性を格段に向上させるとともに、従来のベアリングリテーナが所望していた1.ないし4.で述べた特性を所与するものである。
本発明において用いるRBC微粉末又はCRBC微粉末は、通常、平均粒径300μm以下のものが用いられる。とくに、平均粒径1〜150μmのものを用いて、RBC微粉末又はCRBCの微粉末の含有量が組成物全体の10〜70質量%である合成樹脂組成物を成型すると、潤滑油保持性能の高い表面状態を作り出すことができ、ベアリングリテーナとして適していることが判った。 本発明において用いることが出来る合成樹脂としては、ポリアミドが挙げられる。具体的には、ナイロン66(ポリヘキサメチレンアジポアミド)、ナイロン6(ポリカプラミド)、ナイロン11(ポリウンデカンアミド)、ナイロン12、ポリフタルアミドが挙げられる。
さらに、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を併用することも出来る。このような熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂、ジアリールフタレート系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、トリアジン系樹脂などが挙げられる。
RBC微粉末又はCRBC微粉末の添加割合は、RBC微粉末又はCRBC微粉末の含有量が組成物全体の10〜70質量%であることが必要である。とくに40〜70質量%の範囲が好ましい。
RBC微粉末又はCRBCの微粉末の添加割合が70質量%を超えると樹脂組成物の機械的特性が低下し、また10質量%以下では、潤滑油保持性能が低下する。
成型は、通常、押出成型または射出成型で行われる。
また、金型の温度をやや低めに設定すると良いことが解っている。基本的には合成樹脂のガラス転移点ないし融点の範囲の温度が良い。さらに、金型は、急冷するよりも徐冷する方が、良い表面状態の成型物が得られることが判明している。
本発明のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物には、必要に応じて老化防止剤、酸化防止剤や安定剤を加えることができる。
これらは合成樹脂の種類により適宜選択することができる。
本発明で用いられる老化防止剤としては、ポリアミドの場合はアミン系の老化防止剤などが選ばれる。例えば、アミン系老化防止剤としては、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンなどのジアリール−p−フェニレンジアミン系老化防止剤、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミンなどのアリールアルキル−p−フェニレンジアミン系老化防止剤、アルキレーティッドジフェニルアミド、4,4’−ジ−オクチルジフェニルアミンなどのジフェニルアミン系老化防止剤などが挙げられる。
安定剤としては、リン酸エステル、亜リン酸エステルに代表されるような熱安定剤あるいは光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤、フェニルベンゾエート系光安定剤、ニッケル錯塩などがある。
このヒンダードアミン系またはフェニルベンゾエート系光安定剤の具体例として、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、コハク酸とN−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとの縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)フマレート、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−オクチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
本発明のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物で用いられる酸化防止剤の例としては、フェノール系、リン系、硫黄系のものなどがある。ここでフェノール系酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、n-オクタデシル-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフエニル)プロピオネート、4,4’ブチリデンビス-(3-メチル-6-t-ブチルフエノール、トリエチレングリコール−ビス〔3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフエニル)プロピオネート〕、3,9-ビス〔2-〔3(3-t-ブチル-4-ヒトロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕-1,1-ジメチルエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどが挙げられる。
また、リン系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、2,2,−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどを挙げることができる。硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテスラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などを挙げることができる。
また、本発明のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物には、必要に応じて難燃剤を添加することができる。難燃剤の例としては、テトラブロモビスフェノールA誘導体、ヘキサブロモジフェニールエーテル及びテトラブロモ無水フタル酸等のハロゲン含有化合物:トリフェニールホスフェート、トリフェニールホスファイト、赤リン及びポリリン酸アンモニウム等のリン含有化合物:尿素及びグアニジン等の窒素含有化合物:シリコンオイル、有機シラン及びケイ酸アルミニウム等のケイ素含有化合物:三酸化アンチモン及びリン酸アンチモン等のアンチモン化合物等が挙げられる。
さらに、本発明のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物中に、硝子繊維、ロックウール、炭素繊維等の無機質繊維、ポリエステル、レーヨン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリオレフイン、アクリル、アラミド等の合成繊維又は木材パルプ、マニラ麻等の天然パルプ繊維を添加して、成型物の強度を高めることが出来る。
また、繊維は市販のもので、長繊維でも短繊維でも同様に用いることができる。
これらの繊維の配合量は、組成物全体の0.1〜50質量%配合することができるが、強度及び潤滑特性から1〜30質量%とくに10〜25質量%であることが好ましい。
本発明に於いて用いる炭素クラスターは、フラーレンであり、市販のもので良い。炭素数60のもの、炭素数70のもの、あるいはそれらの混合物を用いても良い。市販のフラーレンとしては、フロンティアカーボン株式会社の「フラーレン60」(製品名)や「ミックスフラーレン」(製品名)がある。「ミックスフラーレン」は、フラーレン60とフラーレン70が、約70:30の質量比で存在していることが確認されている。さらに、ミックスフラーレンは分散性に優れているので、本発明において好ましく用いることができる。 本発明において、炭素クラスターを用いる場合、RBC微粉末又はCRBC微粉末の平均粒径は、1〜10μmのものが好ましい。フラーレンの添加量は、0.1質量%以下では効果がみられず、5質量%より多く加えても効果の変化がみられない。 本発明の実施の形態をまとめると、以下のとおりである。 (1)ナイロン66、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ポリフタルアミドから選ばれる樹脂の1種又は2種以上である合成樹脂と均一に分散させたRBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末を含み、RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の含有量が組成物全体の10〜70質量%であるベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (2)RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が、300μm以下である上記(1)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (3)RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が、1〜10μmである上記(1)又は上記(2)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (4)合成樹脂が、ナイロン66である上記(2)又は上記(3)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (5)さらに、無機繊維及び/又は有機繊維を配合した上記(1)ないし上記(4)のいずれかひとつに記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (6)無機繊維及び/又は有機繊維が、短繊維であり、配合量が組成物全体の0.1〜50質量%である上記(5)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (7)無機繊維が硝子繊維である上記(5)又は上記(6)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (8)さらに、フラーレンを配合した上記(1)ないし上記(4)のいずれかひとつに記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (9)フラーレンの配合量が組成物全体の0.1〜5質量%であり、かつ、RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が10μm以下である上記(8)に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。 (10)上記(1)ないし上記(9)のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を用いて成型したベアリングリテーナ。
本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
実施例に先立って、比較のための試験片Aを作製した。
(試験片Aの作製)
ナイロン66ペレット100gを原料樹脂とし射出成型して、直径50mm厚さ3mmの試験片Aを作製した。
実施例1
(RBC微粉末の作製)
米ぬかから得られる脱脂ぬか75kgと液体状のフェノール樹脂(レゾール)25kgを、50℃〜60℃に加熱しながら、混合して混錬した。可塑性を有する均質な混合物が得られた。
混合物を、ロータリーキルンを使って窒素雰囲気中で950℃で120分焼き上げた。得られた炭化焼成物を、170メッシュの篩にかけて平均粒径が140μm〜160μmのRBC微粉末を得た。
(試験片Bの成型)
平均粒径が150μmRBC微粉末30gとナイロン66ペレット70gを溶融混合して得られた樹脂組成物を原料樹脂とし射出成型して、直径50mm厚さ3mmの試験片Bを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Cの作製)
平均粒径が150μmRBC微粉末50gとナイロン66ペレット50gを溶融混合して得られた樹脂組成物を原料樹脂とし射出成型して、直径50mm厚さ3mmの試験片Cを作製した。
(CRBC微粉末の製造)
米ぬかから得られる脱脂ぬか75kgと液体状のフェノール樹脂(レゾール)25kgを、50℃〜60℃に加熱しながら、混合して混錬した。可塑性を有する均質な混合物が得られた。
混合物を、ロータリーキルンを使って窒素雰囲気中1000℃で120分焼き上げた。得られた炭化焼成物を、100メッシュの篩にかけて、平均粒径が240μm〜260μmのRBC微粉末を得た。
得られたRBC微粉末65Kgと固体状のフェノール樹脂(レゾール)35Kgを100℃〜150℃に加熱しながら、混合して混錬した。可塑性を有する均質な混合物が得られた。
次いで、可塑物を圧力22MPaで直径約2cmの球形に加圧成型した。金型の温度は150℃であった。
金型から成型体を取り出し、窒素雰囲気中で500℃までは3℃/分の昇温速度で温度を上げ、500℃で30分間保持し、1000℃で約120分焼成した。
次いで500℃までは2〜3℃/分の冷却速度で、温度を下げ、500℃以下になると自然放冷した。
得られた直径約2cmの球形のCRBC成型物を、粉砕機を用いて粉砕し、800メッシュの篩にかけて、平均粒径が30μmであるCRBC微粉末を得た。
(試験片Dの成型)
平均粒径が30μmのCRBC微粉末50gとナイロン66ペレット50gを溶融混合して得られた樹脂組成物を原料樹脂とし、射出成型して、直径50mm厚さ3mmの試験片Dを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Eの作製)
平均粒径が150μmのRBC微粉末70gとナイロン66ペレット30gを溶融混合して得られた樹脂組成物を原料樹脂とし射出成型して、直径50mm厚さ3mmの試験片Eを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Fの作製)
平均粒径が150μmのRBC微粉末10gとナイロン66ペレット90gを溶融混合して得られた樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Fを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Gの作製)
平均粒径が150μmのRBC微粉末20gとナイロン66ペレット80gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Gを作製した。
(試験片Hの作製)
市販の硝子繊維23g及びナイロン66ペレット77gを均一に溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの比較のための試験片Hを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Iの作製)
平均粒径が150μmのRBC微粉末10gと実施例7の硝子繊維入りナイロン66組成物90gを溶融混合して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Iを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例1で製造したRBC微粉末をさらに粉砕機を用いて粉砕し、800メッシュの篩にかけて、平均粒径が30μmであるRBC微粉末を得た。
(試験片Jの作製)
平均粒径が30μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット70gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Jを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例9で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Kの作製)
平均粒径が30μmのRBC微粉末70gとナイロン66ペレット30gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Kを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例9で製造したRBC微粉末をさらに粉砕機を用いて微粉砕し、平均粒径が3μm(正規分布σ1.632)であるRBC微粉末を得た。
(試験片Lの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末5gとナイロン66ペレット95gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Lを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Mの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末10gとナイロン66ペレット90gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Mを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Nの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末20gとナイロン66ペレット80gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Nを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Oの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット70gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Oを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Pの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末50gとナイロン66ペレット50gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Pを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Qの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット69.9gさらにフラーレン(フロンティアカーボン株式会社の「ミックスフラーレン」(製品名))0.1gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Qを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Rの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット69.5gさらにフラーレン(フロンティアカーボン株式会社の「ミックスフラーレン」(製品名))0.5gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Rを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Sの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット69gさらにフラーレン(フロンティアカーボン株式会社の「ミックスフラーレン」(製品名))1gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Sを作製した。
(RBC微粉末の製造)
実施例11で製造したRBC微粉末を用いた。
(試験片Tの作製)
平均粒径が3μmのRBC微粉末30gとナイロン66ペレット68gさらにフラーレン(フロンティアカーボン株式会社の「ミックスフラーレン」(製品名))2gを溶融混合して得た樹脂組成物を原料樹脂とし射出成形して、直径50mm厚さ3mmの試験片Tを作製した。

試験片A〜Tとその特性を表1及び表2に示す。
図1に示す摩擦試験機を用いて試験片A〜Tについて以下のテストを行った。テスト条件を表3及び表4に示す。
<摩擦係数の測定>
荷重0.49N、ストローク5mm(0.001−1.0m/sについて)、無潤滑下または標準のエステル系潤滑油潤滑下の表4に示す条件下で、ボールSUJ2φ1mm、弾性率206GPa、ポアソン比0.3の表3に示したボールを用いて、摩擦係数を計測した。
その結果を表5、6にまとめ、図2〜図11に示す。
図2,図3,図4それぞれ平均粒径が150μm,30μm,3μmのRBC微粉末またはCRBC微粉末を用いた試験片の大気中無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、RBC微粉末またはCRBC微粉末粒子がナイロン66の摩擦係数を低下させ、低速域と高速域での摩擦係数の差を小さくする効果を有することが解った。
図5は硝子繊維を含む試験片の大気中無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、RBC微粉末粒子がナイロン66の摩擦係数を低下させ、低速域と高速域での摩擦係数の差を小さくする効果を有することが解った。
図6は平均粒径が3μmのRBC微粉末とPA66ペレットさらにフラーレンから成る試験片の大気中無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、フラーレンが摩擦係数に悪影響を及ぼさないことが解った。
図7,図8,図9はそれぞれ平均粒径が150μm,30μm,3μmのRBC微粉末またはCRBC微粉末を用いた試験片のエステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、この結果から、RBC微粉末、CRBC微粉末粒子がナイロン66の摩擦係数を大幅に低下させるとともに、低速域と高速域での摩擦係数の差を小さく効果を有することが解った。
図10は硝子繊維を含む試験片のエステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、この結果から、RBC微粉末、CRBC微粉末粒子がナイロン66の摩擦係数を低下させるとともに、低速域と高速域での摩擦係数の差を小さく効果を有することが解った。
図11は平均粒径が3μmのRBC微粉末とPA66ペレットさらにフラーレンから成る試験片試験片のエステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係を示し、フラーレンが摩擦係数に悪影響を及ぼさないことが解った。
大気中無潤滑下でもエステル油潤滑下でも、ナイロン66にRBC微粉末、CRBC微粉末粒子を配合することにより、摩擦係数のすべり速度に対する安定性が改善されることが解った。

<比摩耗量の測定>
荷重0.49N、ストローク5mm(0.001−1.0m/sについて)、無潤滑下またはエステル油薄膜潤滑下の表4に示す条件下で、ボールSUJ2φ1mm、弾性率206GPa、ポアソン比0.3の表3に示したボールを用いて、比摩耗量を計測した。
その結果を表7にまとめ、図12及び図13に示す。
図12は大気中無潤滑下における比摩耗量とRBC微粉末、CRBC微粉末粒子配合量の関係を示したものであり、RBC微粉末、CRBC微粉末粒子配合量が多いほど,また平均粒径が小さいほど比摩耗量が小さくなることが示されている。RBC微粉末、CRBC微粉末粒子がナイロン66の耐摩耗性を最大で30倍も向上させていることが解る。また大気中無潤滑下においてフラーレンが比摩耗量に対して悪影響を及ぼさないことが解る。
図13はエステル油薄膜潤滑下における比摩耗量とRBC微粉末、CRBC微粉末粒子配合量の関係を示したものである。
エステル油薄膜は、摩擦試験片を0.005質量%に溶媒希釈したエステル油中に3分間浸漬した後、デシケータ中にて2分間の脱気乾燥を施すことにより作製された。
平均粒径150μmまたは30μmのRBC微粉末を用いたもののうち試験片Cと試験片D,および平均粒径3μmのRBC微粉末を用いたすべての試験片について、無潤滑下と比べて1/200〜1/300以下小さい比摩耗量の値を示した。この結果、特に平均粒径が150μmまたは30μmのRBC微粉末、CRBC微粉末粒子を用いた場合、50質量%付近において特に優れた潤滑油保持性が発揮されたと考えられる。また平均粒径が3μmのRBC微粉末粒子を用いた場合、30〜50質量%付近において特に優れた潤滑油保持性が発揮され、好適なRBC微粉末配合率の範囲が広い。またエステル油薄膜潤滑下においてもフラーレンが比摩耗量に対して悪影響を及ぼさないことが解る。
<潤滑油保持特性の評価>
荷重0.49N、ストローク5mm、すべり速度0.01m/sについてエステル油薄膜潤滑下で、ボールSUJ2φ1mm、弾性率206GPa、ポアソン比0.3の表3に示したボールを用いて、エステル油薄膜が潤滑性を示さなくなるまで往復滑り摩擦を行った。摩擦係数が0.2を超える摩擦繰り返し数を臨界摩擦繰り返し数として、この値が大きいほどエステル油薄膜の潤滑性が長く維持されることを意味し、潤滑油保持特性が良いといえる。
その結果を表8および図14に示す。

図14はエステル油薄膜潤滑下における臨界摩擦繰り返し数とRBC微粉末、CRBC微粉末粒子配合量の関係を示したものである。
エステル油薄膜は、摩擦試験片を0.005質量%に溶媒希釈したエステル油中に3分間浸漬した後、デシケータ中にて2分間の脱気乾燥を施すことにより作製された。
RBC微粉末またはCRBC微粉末を配合していない試験片Aと比較してRBC微粉末またはCRBC微粉末を配合した試験片はいずれも臨界摩擦繰り返し数が大きくなっており、潤滑油膜保持特性が改善されたことが解る。特に平均粒径3μmのRBC微粉末を用いた試験片は潤滑油保持特性に優れており、30wt%のRBC微粉末を配合することで、平均粒径150μmまたは30μmのRBC微粉末を50wt%配合した場合よりも、優れた潤滑油保持特性を得ることができ、従来のベアリングリテーナの課題を格段の特性向上によって解決することができる。またフラーレンが潤滑油保持特性に対して悪影響を及ぼさないことも判った。
本発明の、合成樹脂とくにポリアミドと、均一に分散させたRBC微粉末又はCRBC微粉末を含み、RBC微粉末又はCRBC微粉末の含有量が組成物全体の10〜70質量%であるベアリングリテーナ用合成樹脂組成物は、ベアリングリテーナに要求される機械的性質、化学的性質、物理的性質、摩擦特性、摩耗特性、及び潤滑油保持特性機械的特性において、優れた特性を発揮することが判明し、これを成型したリテーナを備えたベアリングは、使用期間に渡って無給油、長寿命、など多くの可能性をもつ用途に利用できる。
摩擦試験の概略図 無潤滑下における摩擦係数と滑り速度の関係(平均粒径30μmRBC微粉末) 無潤滑下における摩擦係数と滑り速度の関係(繊維強化樹脂組成物) 無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(平均粒径3μmRBC微粉末) 無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(硝子繊維入り) 無潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(フラーレン入り) エステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(平均粒径150μmRBC微粉末) エステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(平均粒径30μmRBC微粉末) エステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(平均粒径3μmRBC微粉末) エステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(硝子繊維入り) エステル油潤滑下における摩擦係数とすべり速度の関係(フラーレン入り) 無潤滑下における比摩耗量とRBC微粉末またはCRBC微粉末配合割合の関係 エステル油潤滑下における比摩耗量とRBC微粉末またはCRBC微粉末配合割合の関係 エステル油潤滑下における臨界摩擦繰り返し数とRBC微粉末またはCRBC微粉末配合割合の関係

Claims (10)

  1. ナイロン66、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ポリフタルアミドから選ばれる樹脂の1種又は2種以上である合成樹脂と均一に分散させたRBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末を含み、RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の含有量が組成物全体の10〜70質量%であるベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  2. RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が、300μm以下である請求項1に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  3. RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が、1〜10μmである請求項1又は請求項2に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  4. 合成樹脂が、ナイロン66である請求項2又は請求項3に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  5. さらに、無機繊維及び/又は有機繊維を配合した請求項1ないし請求項4のいずれかひとつに記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  6. 無機繊維及び/又は有機繊維が、短繊維であり、配合量が組成物全体の0.1〜50質量%である請求項5に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  7. 無機繊維が硝子繊維である請求項5又は請求項6に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  8. さらに、フラーレンを配合した請求項1ないし請求項4のいずれかひとつに記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  9. フラーレンの配合量が組成物全体の0.1〜5質量%であり、かつ、RBセラミックス微粉末又はCRBセラミックスの微粉末の平均粒径が10μm以下である請求項8に記載したベアリングリテーナ用合成樹脂組成物。
  10. 請求項1ないし請求項9のベアリングリテーナ用合成樹脂組成物を用いて成型したベアリングリテーナ。
JP2003325584A 2002-09-18 2003-09-18 ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ Expired - Fee Related JP4497515B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003325584A JP4497515B2 (ja) 2002-09-18 2003-09-18 ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ
EP04021925A EP1518891A1 (en) 2003-09-18 2004-09-15 Synthetic resin and bearing parts made thereform
US10/942,390 US20050124750A1 (en) 2003-09-18 2004-09-16 Synthetic resin composition and bearing parts made therefrom
CNA2004100880949A CN1624047A (zh) 2003-09-18 2004-09-17 合成树脂组合物和从其制备的轴承部件

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272128 2002-09-18
JP2003325584A JP4497515B2 (ja) 2002-09-18 2003-09-18 ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004131727A JP2004131727A (ja) 2004-04-30
JP4497515B2 true JP4497515B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=32301700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003325584A Expired - Fee Related JP4497515B2 (ja) 2002-09-18 2003-09-18 ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4497515B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7837029B2 (en) * 2005-09-02 2010-11-23 Span Tech Llc Wear-resistant connector for a modular link conveyor belt
DE102005051914B4 (de) * 2005-10-29 2008-02-21 Ab Skf Käfig für ein Wälzlager
KR20080083334A (ko) * 2006-12-01 2008-09-17 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 밀폐형 압축기 및 그 제조방법

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002187773A (ja) * 2000-12-15 2002-07-05 Minebea Co Ltd ベアリングリテーナ用材料

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0543800A (ja) * 1991-08-16 1993-02-23 Unitika Ltd 安定化された樹脂組成物及びその成形体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002187773A (ja) * 2000-12-15 2002-07-05 Minebea Co Ltd ベアリングリテーナ用材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004131727A (ja) 2004-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6787075B2 (en) Method of making synthetic resin composition with lubricative underwater properties containing RBC or CRBC fine powder
JP5861185B2 (ja) 熱伝導性ポリマー組成物
US9085690B2 (en) Resin composition and sliding member using same
US7655719B2 (en) Thermally conductive polymer compositions having moderate tensile and flexural properties
JP4681373B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
CN105504799B (zh) 尼龙复合材料
JP2011510100A (ja) 熱加工可能な熱伝導性ポリマー組成物
CN106751765B (zh) 一种耐磨高抗冲尼龙复合材料及其制备方法和应用
CN104693801A (zh) 一种耐磨抗静电聚苯硫醚/半芳香族耐高温尼龙复合材料及其制备方法
CN105566899A (zh) 一种高耐磨高抗冲击聚酰胺6基纳米复合材料及其制备方法
JP5359825B2 (ja) 熱伝導性樹脂組成物
CN113214641A (zh) 一种轻型碳纤维增强pa材料及其制备方法
JP5913976B2 (ja) フッ素樹脂組成物及び摺動部材
JP4497515B2 (ja) ベアリングリテーナ用合成樹脂組成物及びそれを成型したベアリングリテーナ
US20150126663A1 (en) Tribological aromatic polyimide compositions
CN1732221A (zh) 氟树脂组合物
WO2007065880A3 (en) Ptfe - based compositions as core - shell particles
CN103665857A (zh) 一种玻璃纤维增强聚乙烯醇-尼龙66合金材料
JP2004108499A (ja) 滑り軸受用合成樹脂組成物及びそれを成型した滑り軸受
US20050124750A1 (en) Synthetic resin composition and bearing parts made therefrom
JPH0379665A (ja) ポリアミド樹脂組成物
CN110461940A (zh) 导热性树脂组合物
JP2013256578A (ja) 熱伝導性ポリカーボネート樹脂組成物
JPH09286915A (ja) ベーンモータの羽根
JP5365926B2 (ja) 動力伝達ガイド用摺動部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100409

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4497515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees