JP4497411B2 - 中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法 - Google Patents

中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、中空鋼管鉄塔の支柱を形成せる中空鋼管の内面の防錆処理方法に関する。中空鋼管鉄塔は、例えば高圧送電線を支持するのに使用される。
高圧送電線の支持のための大型の鉄塔には、支柱として中空鋼管が使用される。この中空鋼管からなる支柱を、以下「鉄塔支柱パイプ」と呼ぶことがある。
鉄塔支柱パイプの内外面には、鉄塔の製造当初に、どぶ漬け亜鉛メッキによる防錆処理が施されている。しかしながら、中空鋼管鉄塔は、長年の風雨に曝されるうちに、表面の防錆能が低下し構造体の強度低下を招くおそれがある。このため、定期的に又は適時に、中空鋼管鉄塔に対して補修のための防錆塗装を施すことが必要である。防錆塗装の効果を発揮させるためには、その塗装により形成される防錆塗膜は鉄塔支柱パイプの基材(その上の残存有効メッキ層を含む)に直接密着した状態で施される必要がある。ところが、鉄塔支柱パイプの外面についてはともかく、その内面については、適当な補修塗装手段がないため、防錆塗料を鉄塔支柱パイプの上端面開口から内面上に垂れ流して塗装を行っているのが現状である。この方法では、基材に密着した塗膜の形成が困難であり、補修防錆塗装の防錆効果が十分に発揮され難い。また、鉄塔支柱パイプ内面の全体に十分な防錆塗料を供給するためには、かなりの過剰量の防錆塗料を必要とし、塗料の無駄が多いものとなっている。
そのため、例えば、特開昭58−124572号公報(特許文献1)、特開昭61−245864号公報(特許文献2)及び特開平4−48955号公報(特許文献3)に記載されているような一般の鉄鋼分野で適用されている鋼管の内面塗装用の装置の転用も考えられた。しかし、これら鋼管内面塗装用の装置を長さが数十メートルにもなり且つ内径が変化する高圧送電線の鉄塔支柱パイプへ転用することは不可能であり、鉄塔支柱パイプの内面に対する補修防錆処理の条件に対応できる独自の装置の開発が必要である。
また、屋外の厳しい温度・湿度環境条件下に曝される鉄塔支柱パイプの内部では、湿度が例えば90%以上と極めて高くなり、場合によっては結露が生じており、更に温度も例えば60℃以上になることもあり、このような条件下でも良好な防錆処理を行うことが要求される。従来の補修用防錆処理に使用されている塗料としては有機系の溶剤型又は無溶剤型のものがあるが、このような塗料では高温・高湿で結露の生じている鉄塔支柱パイプ内面にパイプ基材との良好な密着性を持つ防錆塗膜を形成することは困難であった。
従って、従来の鉄塔支柱パイプ内面の補修防錆処理では、処理後も続く厳しい温度・湿度環境条件に基づく鉄塔支柱パイプ内の高温・高湿条件下でも長期にわたって良好な防錆能を発揮し得る防錆塗膜を良好な作業性をもって形成することは実質上できなかった。
特開昭58−124572号公報 特開昭61−245864号公報 特開平4−48955号公報 特公平7−10750号公報
本発明は、中空鋼管鉄塔の支柱たる中空鋼管の内面の防錆処理に好適な防錆塗料を使用し、該中空鋼管の長さが大きく且つ内径が変化しているものにも対応し得る塗装装置を使用して、良好な作業性にて中空鋼管の内面に長期に亘り良好な防錆能を維持し得る防錆塗膜を形成することの可能な防錆処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定量のアンモニウムイオンと特定量のハロゲンイオンとを含有するケイ酸アルカリ水溶液からなる特定の防錆塗料を使用し、少なくとも作動部分が中空鋼管内に自在に挿入できる特定の塗装装置を用いることで、確実、円滑且つ効率的に中空鋼管内面に高性能の防錆塗膜を形成し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明によれば、上記目的を達成するものとして、
中空鋼管鉄塔の中空鋼管の内面の亜鉛メッキ面及び白錆の発生した亜鉛メッキ面の一方又は両方に対して、
0.01〜1.0モル/Kgのアンモニウムイオンと0.01〜1.0モル/Kgのハロゲンイオンとを含有し且つMO・nSiO(ここで、MがNa、K、Li、Csのいずれかであり、nが1〜5であり、nは整数でなくてもよい)の一般式で表されるケイ酸アルカリを主体とするアルカリ水溶液からなる防錆塗料を、
前記中空鋼管内に自在に挿入できる作動部分を備えており、該作動部分は、シリンダー内に収納された進退可能な作動ロッドと該作動ロッドの進退に基づき展開及び折り畳みが可能な複数のクランプアームとからなる中空鋼管内面への固定手段と、該固定手段の先端に取り付けられ前記防錆塗料を吐出し得る塗装手段とを有している塗装装置を用いて、
塗装することを特徴とする、中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法、
が提供される。
本発明で使用される防錆塗料は、特公平7−10750号公報(特許文献4)に記載されているアルカリ水溶液がそのまま応用可能であり、そのケイ酸アルカリ中のアルカリ金属と中空鋼管基材上の亜鉛メッキ層または該メッキ層に生じた亜鉛白錆中の金属亜鉛、亜鉛酸化物及び/または亜鉛水酸化物とのイオン置換反応を利用して亜鉛水酸化物錯塩等の非晶質錯塩を含む安定化膜を形成させることで、高い防錆能を持つ防錆塗膜を迅速に形成するものである。従って、この防錆塗料は、亜鉛メッキ層に亜鉛白錆が生じていても、それを除去することなしに、むしろ積極的に利用して、密着性良好な防錆塗膜を形成することができるという特長がある。また、この防錆塗料は、無機ガラス系であるので、厳しい温度・湿度環境条件下に曝され高温・高湿で結露が生じている中空鋼管内面に対しても効率よく良好な防錆処理を行うことができる。
本発明において、上記イオン置換反応には、活性化剤としてのアンモニウムイオンの存在と、触媒としてのハロゲンイオンの存在とが必要である。アンモニウムイオン源としては、例えば塩化アンモニウム、フッ化アンモニウム等の無機塩類が好ましく、その添加量はケイ酸アルカリ水溶液の総量に対して0.01〜1.0モル/Kgの範囲が好ましい。アンモニウムイオンの使用量が0.01モル/Kg未満では活性化剤としての効果が不十分であり、その使用量が1.0モル/Kgを超えても特に差し支えはないが薬剤の無駄となる。また、ハロゲンイオン触媒としては塩素イオン又はフッ素イオンが好ましく、そのイオン源としては、Na、K、Ca、Mg、Al等の金属の塩化物及びフッ化物が好適である。使用量は、ケイ酸アルカリ水溶液の総量に対して0.01〜1.0モル/Kgの範囲が好ましい。ハロゲンイオンの使用量が0.01モル/Kg未満では触媒としての効果が不十分で、本発明の目的を完全に達成することができない。また、その使用量が1.0モル/Kgを超えても特に差し支えはないが、薬剤の無駄となる。
防錆塗料において、ケイ酸アルカリMO・nSiOの濃度は10〜50重量%の範囲にあることが適当である。濃度が10重量%未満では、中空鋼管内面上での上記防錆塗膜形成の反応が不十分になる傾向にあり、中空鋼管基材(その上の残存有効メッキ層を含む)との密着性が良好で強固な防錆塗膜を迅速に形成することが困難になる傾向がある。また、濃度が50重量%を超えると、ケイ酸アルカリ水溶液の粘度が増加して亜鉛メッキ層に生じた白錆内部にまで浸透し難くなる傾向にあり、これまた中空鋼管基材との密着性が良好で強固な防錆塗膜を迅速に形成することが困難になる傾向がある。
本発明では、中空鋼管鉄塔の中空鋼管の亜鉛メッキ防錆能の低下した内面に上記防錆塗料を塗装して防錆能を回復するために、上記塗装装置が使用される。
塗装装置において、クランプアームは、作動部分を中空鋼管内で位置決めするためのものであり、安定して位置決めするためには、作動部分の上下方向に複数段に設け、かつ、各段では作動部分の周方向に沿って複数本設けるのが好ましい。特に、中空鋼管内面に大きな段差が生じる圧入突き合わせ型の継手を使用する場合、クランプアームがその段差を乗り越える際に作動部分を確実に位置決めするためには、クランプアームの段数は多い方が好ましい。ただし、その段数が多くなると作動部分が長くなり嵩張るという弊害が生じる。そこで、実験的に検証した結果、クランプアームの段数は2段又は3段が最適である。
また、各段におけるクランプアームの作動部分周方向の本数は、作動部分の安定な位置決めのためには多ければ多いほどよい。ただし、各段におけるクランプアームの本数が多くなりすぎると、その展開及び折り畳みが困難になるという弊害が生じる。そこで、実験的に検証した結果、クランプアームは各段において作動部分の周方向に等間隔で4本設けることが最適である。
クランプアームを展開又は折り畳みするために作動ロッドを進退させるシリンダーとしては、各種油圧駆動手段または電気駆動手段等の任意の駆動手段によるものが使用できるが、高圧送電線鉄塔のような山間地への適用を考慮すると、エアシリンダーを適用するのが作業上及び保守性の点から都合がよい。
クランプアームの展開角度は調節可能とすることが好ましい。即ち、塗装中に中空鋼管の内径に応じてクランプアームの展開角度を調節することで、中空鋼管の内径が大きく変化する場合であってもその内径の変化に対応でき、確実に作動部分を中空鋼管内で位置決めすることができる。クランプアームの展開角度の調節は、エアシリンダーへのエア圧力を調整し作動ロッドを進退させることによって行うことができる。
一方、塗装手段は塗料を吐出するための装置として例えば塗料を噴霧する噴霧部を含む塗料噴霧装置を備えており、この塗料噴霧装置の噴霧部は、中空鋼管内面に均一に塗料を噴霧するために、作動部分の長手方向に沿った軸線周りに回転可能に取り付けるのが好ましい。塗料噴霧装置の噴霧部を回転させるための手段としては、モーター等の回転駆動装置を使用することもできるが、噴霧部を構成する噴霧ノズルからの塗料噴霧の反作用によって回転させることが好ましい。このようにすれば、回転駆動装置が不要となり装置の構成を簡素化できると同時に、中空鋼管内に渦流を起こし塗装効率を上げることができる。
また、塗装手段には、塗料噴霧装置の噴霧部へ塗料を供給するための塗料供給路を開放又は遮断する開閉操作体を設けることができる。この開閉操作体は、常時は塗料供給路を遮断する位置に向けて付勢されており、塗装時には塗料供給路を開放する位置に移動させるようにする。この開閉操作体の駆動手段としては、シリンダーなどを使用することもできるが、塗装時に塗料供給圧力タンク内の塗料の圧力を高くすることにより、塗料供給路を開放する位置に移動させるようにするのが好ましい。この塗料供給圧力タンクに圧力を加える手段としては、エアコンプレッサー等からのエアを使用するのが、作業性及び保守性の点から都合がよい。
さらに、本発明の別の態様では、前記作動部分は、前記塗装手段から吐出された前記防錆塗料を前記中空鋼管内面との接触により該中空鋼管内面上に塗布する塗布手段を更に有する。この塗布手段は、エアモータ等によって作動部分の軸線周りに回転可能に設けることが好ましい。このような塗布手段を有することで、塗装手段から吐出された塗料を中空鋼管内面の全周に確実かつ均一に塗布することができる。これは、塗料の粘度が低い等の理由により、塗装手段によって塗料を吐出するだけでは中空鋼管内面への均一な塗装が困難な場合に有効である。
以上のような本発明の防錆処理方法によれば、長さが数十メートルで内径が多段または徐々に変化するような中空鋼管鉄塔の支柱たる中空鋼管であっても、その内面の補修のための防錆処理を正確、円滑且つ効率的に行うことができ、しかも得られる防錆塗膜は長期にわたって良好な防錆能を発揮する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は中空鋼管鉄塔の支柱たる中空鋼管(以下、「鉄塔支柱パイプ」ということがある)に挿入する前の本発明による塗装装置の第1実施形態の外観を示す斜視図である。同図に示すように、本実施形態の塗装装置の作動部分100は、エアシリンダー1によって展開と折り畳みとが可能な上下2段クランプアーム2,3を主要な構成とする鉄塔支柱パイプ内面への固定手段Aと、この固定手段Aの先端に取り付けられ且つ塗料タンク4及びその先端に塗料の噴霧部が回転可能に連結された塗料噴霧装置5を主要な構成とする塗装手段Bとからなる。図2は固定手段Aと塗装手段Bの構成を示す断面図である。
まず、図1及び図2を参照して固定手段Aの構成について説明する。クランプアーム2は、図1に示すように、棒状本体6の円周方向に90度間隔で4本配置されており、各クランプアーム2の基端を棒状本体6に回動可能に軸支することによって、展開及び折り畳みが可能となっている。また、各クランプアーム2の先端には、先端が棒状本体6側に湾曲した板バネ製の係合部2aが設けられている。クランプアーム3の構成は、クランプアーム2と同じであり、各クランプアーム3の基端は棒状本体6に回動可能に軸支されており、先端には係合部3aが設けられている。クランプアーム2とクランプアーム3とは、上下方向で整合する位置に配置されており、対応するもの同士が第1リンク片7で連結されている。第1リンク片7の両端は、クランプアーム2,3に回動可能に軸支されている。
棒状本体6の基端部には筒状支持体8が連結されており、筒状支持体8の基端部にエアシリンダー1が連結されている。エアシリンダー1の作動ロッド1aの基端部はシリンダー本体1b内に進退可能に収納されており、先端部は筒状支持体8内に収納されている。作動ロッド1aは、初期状態では図2に示すように前進した位置にあり、この状態から図1に示すエアシリンダー用電磁弁15を作動させてエアコンプレッサー17からのエアをエア導入口1cからシリンダー本体1b内に導入することによって、図2において右方向(即ち、図1において上方向)に後退するようになっている。また、作動ロッド1aの先端にはボス9を介して連結具10が連結されている。連結具10は、筒状支持体8に形成したスリット8aの部分に配置されており、作動ロッド1aの後退に伴いスリット8a内を移動する。また、連結具10には第2リンク片11の基端部が回動可能に軸支されており、第2リンク片11の先端部は、クランプアーム2に回動可能に軸支されている。
次に、塗装手段Bの構成について説明する。図2に示すように、棒状本体6の先端部にフランジ12を介して塗料タンク4が連結され、その先端には塗料噴霧装置5が連結されている。
塗料タンク4は、中空鋼管鉄塔の上部の作業台に設置された塗料供給圧力タンク14と塗料ホース13を介して連結されている(図1参照)。また、塗料供給圧力タンク14には図1に示す塗料供給圧力タンク用電磁弁16を作動させることによりエアコンプレッサー17からエアが供給され、塗料供給圧力タンク14中の塗料に圧力を加えることができるようになっている。
図3は、塗料タンク4の先端部分と塗料噴霧装置5の構成を示す断面図である。図4は、塗料噴霧装置の噴霧ノズルの配置と塗料の噴霧方向を示す底面図である。図3に示すように、塗料タンク4の先端には塗料噴霧装置5の固定軸5aが連結されており、固定軸5aには円筒状の噴霧器ロータ5bがローラベアリング5jを介して固定軸5aの軸線すなわち作動部分100の軸線周りに回転可能に設けられている。また、噴霧器ロータ5bの先端周縁部には、塗料を吐出する噴霧部として図4に示すように円周方向に90度間隔で4個の噴霧ノズル5cが配置されている。
前記固定軸5aには塗料タンク4先端の塗料供給路4aと連通する塗料供給路5dが形成されている。この塗料供給路5dは噴霧器ロータ5bに形成された塗料供給路5eに連通しており、これによって塗料タンク4内の塗料が各噴霧ノズル5cに供給される。
固定軸5aの塗料供給路5dと噴霧器ロータ5bの塗料供給路5eとの接続部分には、開閉操作体5fが進退可能に設けられている。この開閉操作体5fは、スプリング5gによって、常時(非塗装時)は図3において右方向(即ち、図1において上方向)に前進するように付勢されている。その付勢力は、圧力調整ネジ棒5hのねじ込み量によって調製され、固定軸5aの塗料供給路5d内その他の塗料供給路内の高低差から生じる塗料圧力より若干大きくなるように設定されている。実際の付勢力の設定は、開閉操作体5fに設けた目盛り5iを利用して行う。
上記のように、常時(非塗装時)は、開閉操作体5fによって固定軸5aの塗料供給路5dと噴霧器ロータ5bの塗料供給路5eとの接続部分が遮断され、噴霧ノズル5cに塗料が供給されることはない。これに対して、塗装時には、図1に示す塗料供給圧力タンク用電磁弁16を作動させることによりエアコンプレッサー17からエアによって塗料供給圧力タンク14中の防錆塗料に圧力を加え、その圧力(塗料供給路供給路内の高低差から生じる塗料圧力を含む)が前記開閉操作体5fへの付勢力よりも大きくなるようにする。これによって、開閉操作体5fが図3において左方向に後退し、固定軸5aの塗料供給路5dと噴霧器ロータ5bの塗料供給路5eとの遮断部分が開放されて、塗料供給路5dと塗料供給路5eとが連通する。これに伴い、所定圧力の防錆塗料が噴霧ノズル5cに供給され、ノズル孔から噴霧される。図4に示すように、防錆塗料は、噴霧器ロータ5bの半径方向と所定角度をなす方向に噴霧される。この様に、防錆塗料の噴霧方向を噴霧器ロータ5bの半径方向すなわち塗料噴霧装置5の半径方向と所定角度ずらした方向にすると、塗料噴霧の反作用によって塗料噴霧装置5が図4において時計回り方向に回転する。
以下、本実施形態の塗装装置の使用方法を説明する。
先ず、作動部分100を鉄塔支柱パイプの頂部を構成する頂部パイプP1の挿入口(例えば内径140mm)から挿入する。このとき、エアシリンダー1の作動ロッド1aは、先に説明したように初期状態では図2に示すように前進した状態となっている。この状態では、図2に実線で示すようにクランプアーム2,3は折り畳まれており、作動部分100全体の外径は頂部パイプP1の内径よりも小さくなっているので、作動部分100を頂部パイプP1の挿入口から挿入することができる。
次に、作動部分100を鉄塔支柱パイプの下部を構成する下部パイプP2(例えば内径306mm)の下端部まで下降させる。この下降の際、作動部分100の先端部分としては塗料タンク4の外径が最も大きく形成されているので、塗料タンク4が鉄塔パイプ内面に突き当たりガイドされる。このときスムーズにガイドされるように、塗料タンク4の先端周縁は傾斜面とされている。また、クランプアーム2,3先端の各係合部2a,3aは棒状本体6側に湾曲した板バネ製であるので、クランプアーム2,3の先端が鉄塔支柱パイプ内面に引っ掛かって作動部分100の下降が阻害されるようなことはない。
下降後、エアシリンダー1のシリンダー本体1b内にエアを導入して作動ロッド1aを図2において右方向に後退させる。これに伴い、作動ロッド1aに連結された第2リンク片11も後退し、クランプアーム2が図2に破線で示すように展開する。クランプアーム3はクランプアーム2と第1リンク片7によって連結されているので、クランプアーム2と連動して展開される。クランプアーム2,3が展開されると、その先端の係合部2a,3aが下部パイプP2の内面に係合し、作動部分100が下部パイプP2内で位置決めされる。
この状態で、図1に示す塗料供給圧力タンク用電磁弁16を作動させることによりコンプレッサー17からのエアによって塗料供給圧力タンク14中の塗料に圧力を加える。これによって、先に図3を参照して説明したように、開閉操作体5fは、固定軸5aの塗料供給路5dと噴霧器ロータ5bの塗料供給路5eとの遮断部分が開放する方向(図3において左方向)に移動し、ノズル5cに塗料が供給され噴霧される。ノズル5cからの塗料の噴霧に伴い、先に説明したように、その反作用によってノズル5cを含む噴霧器ロータ5bが作動部分100の軸線周りに回転する。その結果、噴霧ノズル5cから噴霧される塗料は渦流となって鉄塔支柱パイプの内面に向かうので、鉄塔支柱パイプの内面を効率的かつ均一に塗装することができる。
図5は、その作動状態を示す図である。この状態のまま、作動部分100を引き上げながら、下部パイプP2及びそれに連続するパイプ内面の塗装を行う。鉄塔支柱パイプ内面に段差があったとしても、クランプアーム2,3の先端の係合部2a、3aが板ばね製であり、しかも棒状本体6側に湾曲した形状を有しているので、容易に段差を乗り越えることができる。
ここで、作動部分100の引き上げに伴い、作動部分100が位置する鉄塔支柱パイプの内径は小さくなるが、例えば、鉄塔支柱パイプの内径が200mm程度以下になったら、エアシリンダー1のシリンダー本体1b内に導入するエアの圧力を図示しない減圧弁により下げることによって、作動ロッド1aを図2において左方向に若干前進させる。これによって、クランプアーム2,3の展開角度が小さくなり、さらに小径のパイプにも対応可能となる。このように、塗装の途中でクランプアーム2,3の展開角度を調節することで、鉄塔支柱パイプが長尺で内径が大きく変化する場合であってもその内径の変化に対応できるので、確実に作動部分100を鉄塔支柱パイプ内で位置決めできるとともに、連続的に塗装作業を実施することができる。
以上の実施形態ではクランプアームを上下2段に設けたが、クランプアームは上下3段あるいはそれ以上に設けてもよい。その場合、各段のクランプアームを上記実施形態における第1リンク7片と同様のリンク片で連結し、連動して作動するようにすればよい。
また、以上の実施形態では塗料タンク4を介して塗料を塗料噴霧装置5に供給するようにしたが、塗料ホース13から直接、防錆塗料を塗料噴霧装置に供給するようにしてもよい。ただし、防錆塗料の安定供給の点から塗料タンクを設けることが好ましい。なお、噴霧ノズルの数は上記実施形態の4個に限定されるものではない。
図6は鉄塔支柱パイプに挿入する前の本発明による塗装装置の第2実施形態の外観を示す透視斜視図である。同図に示すように、本実施形態の塗装装置の作動部分100は、エアシリンダー28によって展開及び折り畳みの可能な上下3段のクランプアーム19,20,21を主要な構成とする鉄塔支柱パイプ内面への固定手段Aと、この固定手段Aの先端側に取り付けられた塗料噴霧装置22を主要な構成とする塗装手段Bと、エアモータ23と回転ブラシ24を主要な構成とする塗布手段Cとからなる。そして、固定手段A及び塗装手段Bは、円筒状でステンレス製の保護ケース25で覆われている。なお、図6は、保護ケース25を一点鎖線で表し透視して示している。
図7は固定手段A、塗装手段B及び塗布手段Cの構成を示す断面図であり、図8は固定手段Aにおけるエアシリンダー28近傍の構成を示す拡大断面図であり、図9は塗装手段B及び塗布手段Cの要部を示す拡大断面図である。
まず、図6〜図8を参照して固定手段Aの構成について説明する。クランプアーム19は、図6及び図7に示すように、第1棒状本体26の円周方向に90度間隔で4本配置されており、各クランプアーム19の基端を第1棒状本体26に回動可能に軸支することによって、展開及び折り畳みが可能となっている。また、各クランプアーム19の先端には、先端が第1棒状本体26側に湾曲した板バネ製の係合部19aが設けられている。クランプアーム20の構成は、クランプアーム19と同じであり、各クランプアーム20の基端は第1棒状本体26に回動可能に軸支されており、先端には係合部20aが設けられている。クランプアーム19とクランプアーム20とは、上下方向で整合する位置に配置されており、対応するもの同士が第1リンク片31で連結されている。第1リンク片31の両端は、クランプアーム19,20に回動可能に軸支されている。
第1棒状本体26の基端部には筒状支持体27が連結されており、筒状支持体27の基端部にエアシリンダー28が連結されている。エアシリンダー28の第1作動ロッド28aの基端部はシリンダー本体28b内に進退可能に収納されており、先端部は筒状支持体27内に収納されている。第1作動ロッド28aは、初期状態では図7及び図8に示すように前進した位置にあり、この状態から図6に示すエアシリンダー用手動切替弁15aを開状態にしてエアコンプレッサー17からのエアをエアユニット18及びエアホース48を経由してエア導入口28cからシリンダー本体28b内に導入することによって、図7及び図8において右方向(即ち、図6において上方向)に後退するようになっている。また、第1作動ロッド28aの先端にはボス29を介して連結具30が連結されている。連結具30は、筒状支持体27に形成したスリット27aの部分に配置されており、第1作動ロッド28aの後退に伴いスリット27a内を移動する。また、連結具30には第2リンク片32の基端部が回動可能に軸支されており、第2リンク片32の先端部は、クランプアーム19に回動可能に軸支されている。
クランプアーム21は、図6及び図7に示すように、第2棒状本体33の円周方向に90度間隔で4本配置されており、各クランプアーム21の基端部を第2棒状本体33に回動可能に軸支することによって、展開及び折り畳みが可能となっている。また、各クランプアーム21の先端部には、先端が第2棒状本体33側に湾曲した板バネ製の係合部21aが設けられている。クランプアーム21は、クランプアーム19及びクランプアーム20と上下方向で整合する位置に配置されている。
第2棒状本体33の基端部には筒状支持体34が連結されており、筒状支持体34の基端部にエアシリンダー28が連結されている。エアシリンダー28の第2作動ロッド28dの一端部はシリンダー本体28b内に進退可能に収納されており、他端部は筒状支持体34内に収納されている。第2作動ロッド28dは、初期状態では図7及び図8に示すように後退した位置にあり、この状態から図6に示すエアシリンダー用手動切替弁15aを開状態にしてエアコンプレッサー17からのエアをエアユニット18及びエアホース48を経由してエア導入口28cからシリンダー本体28b内に導入することによって、図7及び図8において右方向(即ち、図6において上方向)に前進するようになっている。また、第2作動ロッド28dの先端にはボス35を介して連結具36が連結されている。連結具36は、筒状支持体34に形成したスリット34aの部分に配置されており、第2作動ロッド28dの前進に伴いスリット34a内を移動する。また、連結具36には第3リンク片37の基端部が回動可能に軸支されており、第3リンク片37の先端部は、クランプアーム21に回動可能に軸支されている。
次に、塗装手段Bの構成について説明する。図7及び図9に示すように、第1棒状本体26の先端部にフランジ38を介してエアモータ収納ケース39が連結されており、エアモータ収納ケース39の外周面に周方向に180度の間隔を置いて2個の塗料噴霧装置22が取り付けられている。塗料噴霧装置22には、塗料ホース40が連結されており、塗料ホース40の基端は図6に示すように中空鋼管鉄塔上部の作業台に設置された塗料タンク41内に挿入されている。塗料タンク41には、エアコンプレッサー17からのエアが減圧弁42で所定圧力に調整された後に供給される。これによって、塗料タンク41内の防錆塗料が塗料ホース40を介して塗料噴霧装置22に供給され、この塗料噴霧装置22から防錆塗料が鉄塔支柱パイプ内面に向けて噴霧される。
尚、塗料ホース40にはバルブ43が設けられており、このバルブを閉にすることにより防錆塗料の噴霧は停止される。また、塗料ホース40には塗料用減圧弁44が設けられており、これによって塗料噴霧装置22に供給される塗料の圧力が調整される。
図10は、塗料噴霧装置22から噴霧される塗料の方向を示す説明図である。同図に示すように、塗料は鉄塔支柱パイプPの内面に対して直角ではなく斜め方向に噴霧される。その方が鉄塔支柱パイプPの内面からの塗料の跳ね返りがないので、スムーズに塗料を噴霧することができる。
次に、塗布手段Cの構成について説明する。図7及び図9に示すように、第1棒状本体26の先端部にはフランジ38を介してエアモータ23が連結され、その先端の回転駆動軸23aに連結部23bを介して4本の回転ブラシ24が円周方向に90度間隔で、展開及び折り畳み可能に連結されている。
エアモータ23は、前述したエアモータ収納ケース39内に収納されており、図6に示すエアモータ用手動切替弁46を開にし、エアコンプレッサー17からエアをエアホース47を介して導入口49から導入することによって回転駆動する。
連結部23bは、エアモータ収納ケース39の先端部に取り付けられた先端キャップ45内にベアリングを介して回転可能に装着されている。従って、エアモータ23の回転駆動軸23aの回転に伴って連結部23bもスムーズに回転する。連結部23bには回転ブラシ24の基端部が回動可能に軸支されており、連結部23bが回転すると回転ブラシ24が遠心力によって展開し、連結部23bの回転が停止すると回転ブラシ24が自重によって折り畳まれるようになっている。
以下、本実施形態の塗装装置の使用方法を説明する。
先ず、作動部分100を鉄塔支柱パイプの頂部を構成する頂部パイプの挿入口(例えば内径140mm)から挿入する。この初期状態では、図7に関し先に説明したように、エアシリンダー28の第1作動ロッド28aは前進した状態にあり第2作動ロッド28dは後退した状態となっている。この状態では、図7に実線で示すようにクランプアーム19,20,21は保護ケース25内に位置するように折り畳まれている。保護ケース25の外径は頂部パイプP1の内径よりも小さくなっているので、作動部分100を頂部パイプP1の挿入口から挿入することができる。
次に、作動部分100を鉄塔支柱パイプの下部を構成する下部パイプP2(例えば内径306mm)の下端部まで下降させる。この下降の際、作動部分100の構成要素は回転ブラシ24を除いて保護ケース25内に収容されているので、作動部分100は保護ケース25によってガイドされながらスムーズに下降する。
下降後、図6に示すエアシリンダー用手動切替弁15aを開にしてエアコンプレッサー17からのエアをエアシリンダー28のシリンダー本体内28bに導入して第1作動ロッド28a及び第2作動ロッド28dを図7において右方向に移動させる。これに伴い、第1作動ロッド28aに連結された第2リンク片32も右方向に移動し、クランプアーム19が図7に破線で示すように展開する。クランプアーム20はクランプアーム19と第1リンク片31によって連結されているので、クランプアーム19と連動して展開される。同様に、第2作動ロッド28dに連結された第3リンク片37も右方向に移動し、クランプアーム21が図7に破線で示すように展開する。クランプアーム19,20,21が展開されると、その先端の係合部19a,20a,21aが下部パイプP2の内面に係合し、作動部分100が下部パイプP2内で位置決めされる。尚、保護ケース25には、クランプアーム19,20,21が展開時に通過可能なスリット(図示せず)が設けられている。
この状態で、図6に示す塗料ホース40に設けられたバルブ43を開にして、塗料噴霧装置22から、下部パイプP2の内面に向けて塗料を噴霧する。これに合わせて、図6に示すエアモータ用手動切替弁46を開にしてエアコンプレッサー17からのエアによってエアモータ23を駆動させ、その駆動回転軸23a及び連結部23bを回転させる。これに伴い、連結部23bに連結されている回転ブラシ24も回転し遠心力によって外方に展開する。これによって、回転ブラシ24の先端のブラシ部分が下部パイプP2の内面に接触しながら回転することになり、塗料噴霧装置22から噴霧され下部パイプP2の内面に付着した塗料が下部パイプP2の内面の全周に均一に塗布される。
図11は、その作動状態を示す図である。この状態のまま、作動部分100を引き上げながら、下部パイプP2及びそれに連続するパイプ内面の塗装を行う。鉄塔支柱パイプ内面に段差があったとしても、クランプアーム19,20,21の先端の係合部19a、20a、21aが板ばね製であり、しかも作動部分100の中心軸側に湾曲した形状を有しているので、容易に段差を乗り越えることができる。
ここで、作動部分100の引き上げに伴い、作動部分100が位置する鉄塔支柱パイプの内径は小さくなるが、例えば、鉄塔支柱パイプの内径が200mm程度以下になったら、エアシリンダー28のシリンダー本体28b内に導入するエアの圧力を図示しない減圧弁により下げることによって、第1作動ロッド28a及び第2作動ロッド28dを図7において左方向に若干移動させる。これによって、クランプアーム19,20,21の展開角度が小さくなり、さらに小径のパイプにも対応可能となる。このように、塗装の途中でクランプアーム19,20,21の展開角度を調節することで、鉄塔支柱パイプが長尺で内径が大きく変化する場合であってもその内径の変化に対応できるので、確実に作動部分100を鉄塔支柱パイプ内で位置決めできるとともに、連続的に塗装作業を実施することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
[実施例1]
NaO・3SiOで示されるケイ酸ナトリウムの40%水溶液100重量部に対して、塩化アンモニウム5重量部及び塩化ナトリウム5重量部を添加することで、防錆塗料を調製した。防錆塗料中において、アンモニウムイオン濃度は0.4モル/Kgであり、塩素イオン濃度は0.8モル/Kgであった。また、防錆塗料中におけるケイ酸ナトリウム濃度は18重量%であった。
被塗物として、高さが4mで、頂部パイプ内径が205mmで、下部パイプ内径が205mmの模擬中空鋼管鉄塔の支柱である中空鋼管(模擬鉄塔支柱パイプ)であって、内面に防錆用亜鉛メッキ層が形成されているものを使用した。模擬鉄塔支柱パイプの内面は、経年変化によるものに似せるために、塩水噴霧処理を280時間行うことで、亜鉛メッキ層に白錆を生じさせた。
塗装装置として上記図1〜5を参照して説明したものを使用して、上記の模擬鉄塔支柱パイプの内面に対して、上記の防錆塗料を用いて防錆処理を行った。
形成された防錆塗膜の防錆能を調べるために、模擬鉄塔支柱パイプの一部を切り出し、その内面に対して280時間の塩水噴霧試験を行ったところ、防錆塗膜には何らの損傷もなく、錆の発生も全く認められなかった。
[実施例2]
塗装装置として上記図6〜11を参照して説明したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして防錆処理を行った。
形成された防錆塗膜の防錆能を調べるために、模擬鉄塔支柱パイプの一部を切り出し、その内面に対して280時間の塩水噴霧試験を行ったところ、防錆塗膜には何らの損傷もなく、錆の発生も全く認められなかった。
[比較例1]
防錆塗料として「エポオール#40下塗」(大日本塗料株式会社製商品名:2液性溶剤型変性エポキシ樹脂塗料)を不揮発分20%に調整したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして防錆処理を行った。
形成された防錆塗膜を観察したところ全体に泡状の塗り漏れ部分があり、この防錆塗膜の防錆能を調べるために、模擬鉄塔支柱パイプの一部を切り出し、その内面に対して280時間の塩水噴霧試験を行ったところ、塗り漏れ部分を中心として著しい白錆の発生が認められた。
[比較例2]
実施例1で使用したものと同等の防錆塗料を用いて、実施例1で被塗物として使用したものと同等の模擬鉄塔支柱パイプの上端面開口から内面上に防錆塗料を垂れ流す垂れ流し塗装を行った。
形成された防錆塗膜の防錆能を調べるために、模擬鉄塔支柱パイプの一部を切り出し、その内面に対して280時間の塩水噴霧試験を行ったところ、筋状の白錆の発生が認められた。
本発明の防錆処理方法で使用する塗装装置の外観を示す斜視図である。 図1の塗装装置における固定手段及び塗装手段の構成を示す断面図である。 図1の塗装装置における塗料タンクの先端部分と塗料噴霧装置の構成を示す断面図である。 図1の塗装装置における塗料噴霧装置の噴霧ノズルの配置と塗料の噴霧方向とを示す底面図である。 鉄塔支柱パイプに挿入した状態における図1の塗装装置の外観を示す斜視図である。 本発明の防錆処理方法で使用する塗装装置の外観を示す透視斜視図である。 図6の塗装装置における固定手段、塗装手段及び塗布手段の構成を示す断面図である。 図6の塗装装置における固定手段のエアシリンダー近傍の構成を示す拡大断面図である。 図6の塗装装置における塗装手段及び塗布手段の要部を示す拡大断面図である。 図6の塗装装置における塗料噴霧装置から噴霧される塗料の方向を示す説明図である。 鉄塔支柱パイプに挿入した状態における図6の塗装装置の外観を示す斜視図である。
符号の説明
100 塗装装置の作動部分
A 塗装装置の固定手段
B 塗装装置の塗装手段
C 塗装装置の塗布手段
1 エアシリンダー
1a 作動ロッド
1b シリンダー本体
1c エア導入口
2,3 クランプアーム
2a,3a 係合部
4 塗料タンク
4a 塗料供給路
5 塗料噴霧装置
5a 固定軸
5b 噴霧器ロータ
5c 噴霧ノズル(噴霧部)
5d 固定軸の塗料供給路
5e 噴霧器ロータの塗料供給路
5f 開閉操作体
5g スプリング
5h 圧力調整ねじ棒
5i 目盛
5j ローラベアリング
6 棒状本体
7 第1リンク片
8 筒状支持体
8a スリット
9 ボス
10 連結具
11 第2リンク片
12 フランジ
13 塗料ホース
14 塗料供給圧力タンク
15 エアシリンダー用電磁弁
15a エアシリンダー用手動切替弁
16 塗料供給圧力タンク用電磁弁
17 エアコンプレッサー
18 エアユニット
19,20,21 クランプアーム
19a,20a,21a 係合部
22 塗料噴霧装置
23 エアモータ
23a 駆動回転軸
23b 連結部
24 回転ブラシ
25 保護ケース
26 第1棒状本体
27 筒状支持体
27a スリット
28 エアシリンダー
28a 第1作動ロッド
28b シリンダー本体
28c エア導入口
28d 第2作動ロッド
29 ボス
30 連結具
31 第1リンク片
32 第2リンク片
33 第2棒状本体
34 筒状支持体
35 ボス
36 連結具
37 第3リンク片
38 フランジ
39 エアモータ収納ケース
40 塗料ホース
41 塗料タンク
42 減圧弁
43 バルブ
44 塗料用減圧弁
45 先端キャップ
46 エアモータ用手動切替弁
47,48 エアホース
49 エア導入口

Claims (16)

  1. 内径が段差をもって多段に変化する中空鋼管鉄塔の中空鋼管の内面の亜鉛メッキ面及び白錆の発生した亜鉛メッキ面の一方又は両方に対して、
    0.01〜1.0モル/Kgのアンモニウムイオンと0.01〜1.0モル/Kgのハロゲンイオンとを含有し且つMO・nSiO(ここで、MがNa、K、Li、Csのいずれかであり、nが1〜5である)の一般式で表されるケイ酸アルカリを主体とするアルカリ水溶液からなる防錆塗料を、
    前記中空鋼管内に自在に挿入できる作動部分を備えており、該作動部分は、シリンダー内に収納された進退可能な作動ロッドと該作動ロッドの進退に基づき互いに連動して展開及び折り畳みが可能な複数段のクランプアームとからなる中空鋼管内面への固定手段と、該固定手段の先端に取り付けられ前記防錆塗料を吐出し得る塗装手段とを有しており、前記固定手段及び前記塗装手段は筒状の保護ケースで覆われており、前記クランプアームは、折り畳み時には前記保護ケース内に位置し、展開時には前記保護ケースに設けたスリットを通過して前記保護ケース外に展開する塗装装置を用いて、
    塗装することを特徴とする、中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  2. 前記防錆塗料は前記ケイ酸アルカリの濃度が10〜50重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  3. 前記塗装装置の塗装手段は前記防錆塗料を噴霧する噴霧部を含む塗料噴霧装置を有しており、前記噴霧部は前記作動部分の軸線周りに回転可能であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  4. 前記塗料噴霧装置の噴霧部は、噴霧ノズルからなり、該噴霧ノズルからの前記防錆塗料の噴霧の反作用により前記作動部分の軸線周りに回転することを特徴とする、請求項3に記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  5. 前記塗装手段は前記噴霧部へ前記防錆塗料を供給する塗料供給路を開放または遮断する開閉操作体を備えており、該開閉操作体は、常時前記塗料供給路を遮断する位置に向けて付勢されており、塗装時には前記防錆塗料の供給圧力により前記塗料供給路を開放する位置へと移動することを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  6. 前記作動部分は、前記塗装手段から吐出された前記防錆塗料を前記中空鋼管内面との接触により該中空鋼管内面上に塗布する塗布手段を更に有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  7. 前記塗布手段は前記作動部分の軸線周りに回転可能であることを特徴とする、請求項6に記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  8. 前記塗布手段は遠心力による展開及び自重による折り畳みが可能な回転ブラシを有することを特徴とする、請求項7に記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  9. 前記固定手段のクランプアームの先端には板バネ製の係合部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  10. 各段の前記クランプアームは前記作動部分の軸線周りに複数本設けられていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  11. 各段の前記クランプアームは前記作動部分の軸線周りに4本設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  12. 前記クランプアームは展開角度が調節可能であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  13. 前記シリンダーはエアシリンダーであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  14. 前記固定手段は3段以上の前記クランプアームを有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  15. 前記保護ケースは円筒状をなしていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
  16. 前記塗装装置の作動部分を引き上げながら塗装することを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の中空鋼管鉄塔の中空鋼管内面の防錆処理方法。
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