JP4493571B2 - 排ガスのダスト濃度測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスのダスト濃度を、連続的に正確に測定する方法に関する。
溶融金属の精錬、特に、鉄鋼精錬では、酸素、アルゴン、窒素等のガスを用いて精錬が行なわれているが、これら精錬では排ガスが発生し、排ガス中には多量のダストが含まれる。排ガス中のダスト濃度を把握し、ダスト濃度に応じて操業条件を制御することで、効率の良い精錬が実施できる。例えば、転炉精錬においては、排ガス中のダスト濃度の測定値を所定の値以下に維持するように上吹ランス高さや送酸ガス量を制御することで、効率の良い精錬が実施できる。このため、排ガス中のダスト濃度を連続的に正確に測定することが必要である。
排ガスの濃度測定方法は、煙道中の排ガスの一部を吸引し、円筒濾紙などに吸引したダストの重量と吸引した排ガスの量から、排ガスの濃度を求める方法(いわゆる濾紙法)や集塵水を濾過してダスト濃度を測定する方法(いわゆる濾過法)が一般的であるが、バッチ式と成る為、連続的に変化を求める測定には向かなかった。
この課題に対して、排ガス煙道の中のダストを含む測定ガスにレーザー光等の光の発信を行い、透過した光の透過量を受信部で受信するか、もしくは後方に散乱した光の減衰率をセンサーで測定し、得られたセンサー出力からダスト濃度演算器によりダストの濃度値を求める濃度測定法(いわゆる光透過法)がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、本発明者の実験によると、ダスト濃度が500mg/m3以上の高濃度排ガスの場合の測定では、正確な濃度値を得ることができなかった。図1は、本発明者の実験によって得られた、レーザー光を用いる光透過法と濾紙法の各々で測定した排ガス中のダスト濃度の関係を示す図である。図1に示すように、光透過法(横軸)は、ダスト濃度500mg/m3未満では排ガス中のダスト濃度の測定値が濾紙法(縦軸)の測定値と良く一致している。しかし、ダスト濃度が500mg/m3以上となると、光透過法によるダスト濃度測定値は低い値となっていて、正確な測定値が得られないことが分かった。
このように、正確な測定値が得られないのは、レーザーや光の波長がダストの粒子より小さく、ダストの濃度が高いと、照射された光やレーザーが著しく減衰してしまい、受信部で得られる減衰率が低く、図1に示すように、その濃い濃度域で濃淡が得られなかったものと考えられる。また、この方法では、レーザーの送信や受信の窓に付着するダストの影響を受けることから、窓の清掃やメンテナンスが必要となり、工業的には向いていないことも、大きな課題であった。
このような課題に対して、マイクロ波による測定技術が提案されている。この方法は、粒子の飛んでいる速度は、発信したマイクロ波と受信したマイクロ波の位相のずれで生じるドップラーシフトした周波数の振幅の大きさが、濃度に比例するという理論に基づくものである。具体的には、粉体あるいは粒体等の物質を移送するパイプ内にマイクロ波を入射させ、該マイクロ波の減衰により、あるいは位相遅れにより上記物質の濃度を測定する手段と、上記マイクロ波の上記物質による反射波のドップラーシフト周波数により、あるいは上記パイプ内に互いに離れた2点間からおのおのマイクロ波を入射させその各マイクロ波の反射波の上記物質による振幅変調成分の時間差により、上記物質の速度を検出する手段とを具備し、該速度の信号および上記濃度の信号から上記物質の流量を測定するようにしたマイクロ波流量計によって測定するものがある(例えば、特許文献2参照)。
マイクロ波による測定技術の現象は、マイクロ波のドップラー効果を利用するので、動いているものしか反応せず、送信や受信の窓に付着するダストの影響をあまり受けないということは、原理上推定される。
また、一般的に数10μm程度の排ガスの粒子径に対して、マイクロ波の波長は数mm〜数cmと長い為、濃度が高くてもマイクロ波はダストの間を通りぬけ、すぐには反射せず、結果として濃い領域の中でもその濃淡に応じたマイクロ波とダストの衝突による反射が起こり、受信機でその大きさの差を感知できることが、予想される為、濃い濃度の排ガス濃度の測定で測る技術が切望されていた。
しかし、500mg/m3以上のダストを含む高濃度な排ガスの測定に使われた事例は見当たらず、本発明者らが測定を試みた結果を図2に示す。図2は、時間の経過に応じた、排ガス濃度をマイクロ波濃度計(実線)および濾紙法(黒丸印)で測定した結果を示している。図2に示すように、実濃度と比例する濃度のマイクロ波濃度計の計測値は得られなかった。
したがって、高濃度な排ガスの測定に、連続的に正確に測定できる排ガス中のダスト濃度計の測定技術が切望されていた。
特開平10−239237号公報 特開昭59−19814号公報
本発明においては、上記実状に鑑み、500mg/m3以上のダストを含む高濃度な排ガスのダスト濃度を、マイクロ波濃度計によって連続的に正確に測定できるダスト濃度の測定方法を提供することを課題とするものである。
本発明は、上述した課題を解消するため、排ガス濃度を連続的に測定できるマイクロ波濃度計に着目し、マイクロ波濃度計を用いて高濃度の排ガス中のダスト濃度を連続的に正確に測定する方法について鋭意研究し、その結果、マイクロ波の発信する方向、パージの仕方、および、ドップラーシフト周波数帯の選定を行なうことによって、ダスト濃度を連続的に正確に測定できることを見出して本発明を完成した。
本発明の要旨は、次の通りである。
(1) 煙道内を流れる500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスに、煙道に設けたフランジ配管からマイクロ波を照射して、マイクロ波のドップラー効果を利用して濃度を測定するマイクロ波濃度計による排ガスのダスト濃度測定方法において、フランジ配管の取り付け角度を鉛直方向上向きの基準(0度)に対して110度以下の角度でマイクロ波を発信するとともに、フランジ配管内をパージガスでパージし、該パージはパージガスの平均流速(m/sec)とフランジ配管の内径(m)との積が0.0001〜0.05(m2/sec)となるように行い、そして、500超〜1500hzを含むドップラーシフト周波数帯を選定して、その周波数の大きさをダスト濃度の濃淡として捕らえることを特徴とする排ガスのダスト濃度測定方法。
(2) 前記500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスが、溶銑に酸素を吹き付けて脱炭反応を起こさせる転炉の集塵排ガスであることを特徴とする、上記(1)記載の排ガスのダスト濃度測定方法。
本発明では、500mg/m3以上のダストを含む高濃度な排ガスのダスト濃度を、マイクロ波濃度計で連続的に正確に測定出来る為、排ガスの濃度のさまざまな情報により、排ガスの上流の燃焼や反応を起こさせているプロセス、例えば転炉精錬プロセスの最適な制御が可能となる。また、フランジ配管のN2パージを行なっているので、従来のように送信や受信の窓に付着するダストの影響を避けることができ、窓の清掃やメンテナンスが不要となる。
本発明者は、排ガス濃度を連続的に測定できるマイクロ波濃度計に着目し、マイクロ波濃度計を用いて高濃度の排ガス中のダスト濃度を連続的に正確に測定する方法について鋭意研究した。排ガス中のダスト濃度の測定実験として、既存の設備を活用し、転炉の排ガス本管(排ガス煙道)にマイクロ波濃度計を設置し、転炉排ガス中のダスト濃度の測定実験を行った。
図3は、転炉排ガス中のダスト濃度の測定実験の概要を示す図である。転炉精錬は、転炉容器5に高炭素の溶銑5やスクラップ等を装入し、酸素ランス5から酸素ジェットを吹き付けて脱炭反応による精錬を実施する。精錬で発生する排ガスは、転炉上部に設けた転炉排ガス煙道で捕集される。転炉排ガス中にはFe粉等のダストが含まれていて、排ガス中のダスト濃度は転炉精錬の操業条件と密接な関係があることが知られている。このため、転炉排ガス中のダスト濃度を連続的に正確に測定する必要がある。
転炉排ガス中のダスト濃度の測定実験は、図3に示すように、転炉排ガス煙道1の外に、直径dのフランジ配管6を介してマイクロ波の濃度測定機を、さまざまな角度で設置させ濃度の測定を実施した。またそのフランジ配管6に、N2パージを実施して多くの条件を振るとともに、マイクロ波のドップラーシフト周波数fdを変化させて、実験を行った。また、マイクロ波の送信や受信の窓に付着するダストの影響を避けるために、窓を無くしてN2パージを実施した。このため従来のように窓の清掃やメンテナンスを不要とした。
図2は、時間の経過に応じた、排ガス濃度をマイクロ波濃度計(実線)および濾紙法(黒丸印)で測定した結果を示し、濾紙に採取して得られた排ガスのダスト濃度と、マイクロ波濃度計の指示値の波形が、一致しなかった結果を示す図である。即ち、図2では、排ガス中のダスト濃度を濾紙法により求め黒丸印で示した。一方、鉛直方向軸に対して上向きθ=45°傾けてフランジ配管を設置し、煙道の排ガス上昇流にマイクロ波を照射し、マイクロ波のドップラーシフト周波数fd=500〜1500Hz、N2パージガスの平均流速u=1.2m/sec、フランジ配管の内径d=0.25mの条件で、マイクロ波濃度計に表示される、排ガス中のダストの濃度の濃さを表す指示値をデータに取り、マイクロ波出力比〔−〕として示した。
図2から明らかなように、排ガス中のダスト濃度が500mg/m3以上の領域では、マイクロ波で測定したダスト濃度は濾紙法で測定したダスト濃度と一致していないことが分かった。
さらに図2の実験で得られた排ガスのダスト濃度Yと、マイクロ波濃度計の指示値Xの波形との関係を、単価回帰直線 Y=aX+b (ここでa、bは定数)と仮定し、最小二乗法で解析した結果を図4に示す。マイクロ波の出力とダスト濃度とは、少ししか相関が認められないことが伺える。さらに統計の回帰分析した結果、Y=0.0006X+0.4316という単回帰の相関と、R2乗の0.45という相関が得られた。ここでR2乗とは、実測値と単回帰直線のばらつきの大きさを表す統計学上で一般的に用いられる相関の大きさを示す解析値で、絶対値が1に近いほど回帰式の相関性が良く、小さくなるほど相関を持たず、0.9未満であれば、工業的に相関性はないと考えられている。図2の場合は図4に示すように0.50程度であるから、マイクロ波の出力の大きさから実測値の値は推定困難であり、工業的に使えるレベルでは無いことが分かる。
ところが、図2の実験条件とはマイクロ波のドップラーシフト周波数fd=500超〜1500Hz、フランジ配管の取り付け角度θ=45°の条件は同じであるが、N2パージガスの平均流速u=0.2m/sec、フランジ配管の内径d=0.05mと条件を変えて測定を実施して得られたダスト濃度の結果を図6に示す。図6では、実測されたダスト濃度とマイクロ波濃度計の指示値の波形がよく一致する。この結果は、図7に示すように、R2乗値は、0.93と非常に高く、統計学的にも相関が高いという結果が得られた。
そこで本発明者らは、このような良好な濃度測定値がマイクロ波濃度計によって得られる条件を見出すため、実験条件を変えた種々の実験を行なった。実験条件は、濃度測定値に影響を与えているものと推測できる種々マイクロ波のドップラーシフト周波数fdと、フランジ配管の取り付け角度θと、フランジ配管内のN2パージガスの平均流速uと、配管内径dについて、これらを変化させて実験を実施し、その結果を表1に整理した。
Figure 0004493571
表1に示すように、マイクロ波のドップラーシフト周波数fdについては、水準1、水準19〜24に示されるように、500超〜1500Hzを含まない周波数帯では、R2乗値は0.9未満で低く、満足できる濃度との相関は得られなかった。このように他の周波数帯で満足できる濃度との相関が得られないのは、ダストの影響以外のなんらかの音波を拾っていることが推定できる。
図5はフランジ配管の取り付け角度を説明するための図である。フランジ配管の取り付け角度については、図5(a)に示すように、上昇流8の排ガスの煙道にマイクロ波濃度計2のフランジ配管7の取り付け角度9を鉛直方向上向きの基準(0度)に対してθ度傾けて取り付けた場合と、(b)に示すように、下降流10の排ガス煙道にフランジ配管取り付け角度9を鉛直方向上向きの基準(0度)に対してθ度傾けて取り付けた場合と、そして、(c)に示すように、水平流11の排ガス煙道にフランジ配管取り付け角度9を鉛直方向上向きの基準(0度)に対してθ度傾けて取り付けた場合について、それぞれのフランジ配管の取り付け角度を変化させて実験を実施した。
取り付け角度を変えてみると、ドップラーシフト周波数fdが500超〜1500Hzの場合でも、取り付けた鉛直方向上向きの基準に対してより傾いた角度θが、110度を超えた表1の水準2と18では、上昇流であろうが下降流であろうが、R2乗値は低く、満足できる濃度との相関は得られなかった。この理由は、やや不明であるが、両方ともフランジ配管の取り付け角度が110度を越えていて、パージをしているが、重力によりダストがフランジ配管に入り、パージによりマイクロ波の送信部の直前で渦を巻いて、マイクロ波の反射を起こしている可能性があるものと考えられる。
つまり、フランジ配管の取り付け角度は、鉛直方向上向きを基準(0度)に対して時計回り方向或はその逆方向に110度以下であれば満足できる結果が得られるが、フランジ配管を煙道配管内に設置しては濃度測定ができなくなるため、特に排ガスが上昇流または下降流の場合は、フランジ配管を煙道配管外に設置するように適宜取り付け角度を選択したほうが良いが、排ガスが上昇流または下降流の場合には前記取り付け角度を20〜110度、特に20〜80度とすることが好ましく、水平流の場合は、前記取り付け角度を70度以下とすることが好ましい。
また、N2パージの平均流速uとフランジの内径dの条件でも、R2乗値は変わるが、u×dの値が0.0001から0.05の間であれば、R2乗値が0.9以上となる条件となった。つまり、水準10、14、15に示されるように、u×dの値が0.0001〜0.05の範囲外となるとR2乗値は低くなり、満足できる濃度との相関は得られなかった。なお、ここで、平均流速uは、排ガスダクトに排出されるパージガスの流量を測定し、フランジ内径から平均流速を逆算した。このように、u×dの値によってR2乗値が変わるのは、突出したパージガスが、フランジから出る際、排ガスの煙道本管で渦を生じて風切り音を発するとともに、フランジ配管を流れるダストの攪拌を複雑に生じさせてマイクロ波の反射を複雑に起こさせる為、ドップラーシフトした周波数を乱す為だと考えられる。そこで、本発明者らは、レイノズル数(Re=ρud/μ=(密度×流速×配管径)/粘性係数)で整理できると考え、流速×管径で整理してみたところ、図8のように、パージガスの平均流速u(m/sec)とフランジ配管の内径d(m)との積0.0001≦u×d≦0.05の条件であれば、フランジ配管の取り付け角度を鉛直の上方向を0度と置いた基準より110度以下の範囲内で、R2乗値は0.9以上の値となり、高い相関が得られることを発見した。
したがって、本発明の排ガスのダスト濃度測定方法においては、フランジ配管の取り付け角度を鉛直の上方向を0度と置いた基準より110度以下の角度にし、フランジ配管内をパージガスでパージするためのパージガスの平均流速(m/sec)とフランジ配管の内径(m)との積を0.0001〜0.05(m2/sec)とし、かつ、500超〜1500hzを含むドップラーシフト周波数帯を選定することに限定した。この限定の条件を満たす水準3〜9、水準11〜13および水準16〜17は、いずれもR2乗値は0.9以上であって、満足する濃度との相関が得られていた。
また、500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスとしては、溶銑に酸素を吹き付けて脱炭反応を起こさせる転炉の集塵排ガスが代表的なものであり、本発明の排ガスのダスト濃度測定方法この転炉排ガスのダスト濃度の測定に効果的に適用することができる。そして、転炉排ガス中のダスト濃度を連続的に正確に測定できるので、転炉精錬プロセスの最適な制御が可能となる。しかしながら、転炉排ガス以外にも、例えば、炉内で燃焼が行なわれることによって発生する排ガスのダスト濃度測定にも適用することができる。また、パージガスとしてN2ガスについて説明したが、N2ガス以外のアルゴン等の不活性ガスであれば用いることができる。しかし、排ガスが高温でない場合には、パージガスが燃焼することがないので、その種類は特に限定されるものでない。
以下に、本発明の実施例を説明する。
本発明の実施例では、図3に示すように、転炉の排ガスの煙道で、鉛直方向に上昇しきる前の部位に、45°傾斜したフランジ配管を設け、フランジ配管内を通じてマイクロ波濃度計よりマイクロ波を煙道排ガスに照射することで、マイクロ波の発信と受信を行った。マイクロ波濃度計には、ドップラーシフト周波数の大きさを解析する機器を設けた。フランジ配管には、N2パージを行った。なお条件は、表1に記載してある水準12、即ち、パージガスの平均流速u=0.2(m/sec)、フランジ配管の内径d=0.05(m)とし、その積は0.01(m2/sec)であった。また、500超〜1500hzを含むドップラーシフト周波数帯を用いて実施した。
その結果、図6の結果と同様に、15分間実測されたダスト濃度とマイクロ波濃度計の指示値の波形は、よく一致していた。
本結果より、排ガス中のダストを、断続的(バッチ式)に濾紙に取る方法を用いてダスト濃度を測定しなくても、マイクロ波濃度計を用いてダスト濃度が連続的に正確に測定できるとともに、濃度分布を連続的に知るこことが可能となった。
また、連続的に得られるダストの濃度を測定することで、転炉炉内の状況を把握することが可能となり、最適な操業条件を探索できるようになった。
レーザー光を用いる光透過法と濾紙法の各々で測定した排ガス中のダスト濃度の関係を示す図である。 濾紙に採取して得られた排ガスのダスト濃度と、マイクロ波濃度計の指示値の波形が、一致しなかった結果を示す図である。 転炉排ガス煙道にマイクロ波濃度計を取り付けた構成図である。 図2の実験で得られた排ガスのダスト濃度Yと、マイクロ波濃度計の指示値Xの波形との関係を、単価回帰直線 Y=aX+b (ここでa、bは定数)と仮定し、最小二乗法で解析した結果を示す図である。 フランジ配管の取り付け角度を説明するための図である。 実測されたダスト濃度とマイクロ波濃度計の指示値の波形がよく一致する例を示す図である。 図6の結果が、R2乗値は、0.93と非常に高く、統計学的にもダスト濃度と相関が高いという結果を示す図である。 パージガスの平均流速u(m/sec)とフランジ配管の内径d(m)との積が0.0001≦u×d≦0.05の条件であれば、R2乗値は0.9以上の値となり、ダスト濃度と高い相関が得られること示す図である。
符号の説明
1 転炉排ガス煙道
2 マイクロ波濃度計
3 N2パージ配管
4 酸素ランス
5 転炉容器
6 溶銑
7 フランジ配管
8 上昇流
9 フランジ配管取り付け角度
10 下降流
11 水平流

Claims (2)

  1. 煙道内を流れる500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスに、煙道に設けたフランジ配管からマイクロ波を照射して、マイクロ波のドップラー効果を利用して濃度を測定するマイクロ波濃度計による排ガスのダスト濃度測定方法において、フランジ配管の取り付け角度を鉛直方向上向きの基準(0度)に対して110度以下の角度でマイクロ波を発信するとともに、フランジ配管内をパージガスでパージし、該パージはパージガスの平均流速(m/sec)とフランジ配管の内径(m)との積が0.0001〜0.05(m2/sec)となるように行い、そして、500超〜1500hzを含むドップラーシフト周波数帯を選定して、その周波数の大きさをダスト濃度の濃淡として捕らえることを特徴とする排ガスのダスト濃度測定方法。
  2. 前記500mg/m3以上のダストを含む高濃度の排ガスが、溶銑に酸素を吹き付けて脱炭反応を起こさせる転炉の集塵排ガスであることを特徴とする、請求項1に記載の排ガスのダスト濃度測定方法。
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