JP4491515B2 - 汚れが付着している衛生用品からのその素材の回収方法 - Google Patents

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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、汚れた衛生用品からその素材の回収方法に関し、特に、製造時に汚れた衛生用品及び使用済みの衛生用品から、その素材を再使用可能に回収する素材の回収方法に関する。また、本発明は、汚れた衛生用品から再使用可能な衛生用品用の素材を回収する衛生用品素材の回収方法に関し、特に、使用済みの衛生用品から、衛生的な衛生用品素材の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙おむつ、乳パッド、尿パッド及び生理用ナプキンなどの衛生用品は、使い捨て可能に製造されている。このような使い捨て衛生用品は、二つの吸水紙で形成された層の間に、高吸水性樹脂を含むパルプ材料で形成されている吸水層部を設け、一方の吸水紙の層の下側に不透水性のプラスチック膜を設け、他方の吸水紙の上に不織布を設けて形成されている。
この使い捨て衛生用品は、繰り返し使用するために、洗濯により清潔にとなく使用後に廃棄できるので便利であり、病院や家庭で使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような使い捨ての衛生用品であっても、使用目的から衛生的であることが要求され、製造過程で汚れただけで廃棄されて、焼却されている。その量は、全体的には僅かであっても、全体量が多いために、焼却処理される量は無視できるものではなく問題とされている。このような衛生用品は、衛生的であることが要求されるために、再生が難しく、これまでに、再生することすら話題に上っていない。殊に、使用後の所謂使用済みおむつは、大便や小便で汚れており、その処理は、専ら、焼却によっている。使用済み紙おむつの量は膨大であり、しかも、使用済み紙おむつの廃棄処理費は、例えば、1kg当たり100乃至160円であるから、大変な額に上っており、問題とされている。しかも、焼却処理には、大量の燃料及び多くの人手等を要するために問題とされている。
本発明は、このような汚れた衛生用品の再生処理に係る問題点を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の問題点を解決するために、汚れた衛生用品に付着する大腸菌やその他雑菌を、消毒又は滅菌して、衛生的な素材を回収することを目的とする。
本発明者は、消毒液で濡れた汚れた衛生用品を粉砕(即ち、破砕若しくは粉砕)して、消毒液中で撹拌処理する過程で、衛生用品の素材から汚れが分離され、又は汚れた素材が分離され得ることを発見して本発明に至った。
【0005】
即ち、本発明は、吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品を消毒剤の存在下に50mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕された衛生用品を、消毒剤を含有する水中に分散させて、前記衛生用品の粉砕物をその個々の素材に解して、該衛生用品の粉砕物の素材を含む懸濁液を形成し、この懸濁液を、細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着している汚れの一部を、衛生用品の粉砕物の素材と分離し、次いでこの濾過残渣を、孔径が10mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、10mm以上の粒度のプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、10mm篩下の篩分け産物に分離し、次いで、この10mm篩下の篩分け産物を、孔径が5mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、5乃至10mmの粒度のパルプ及び吸水性樹脂を含む衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物と、5mm以下の粒度であって、前記パルプ及び吸水性樹脂を含む5mm篩上の篩分け産物よりパルプ含有率が少なく、高吸水性樹脂の含有率が大きい衛生用品の粉砕物の5mm篩下の篩分け産物とに分離し、この分離されたプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、パルプの含有率が大きく及び吸水性樹脂の含有率が少ない衛生用品の粉砕物の5mmの篩上の篩分け産物とでペレットを成形して、ペレット成形体として回収することを特徴とする吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からその素材の回収方法にある。
【0006】
そしてまた、本発明は、吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品を消毒剤の存在下に50mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕された衛生用品を、消毒剤を含有する水中に分散させて、前記衛生用品の粉砕物をその個々の素材に解して、該衛生用品の粉砕物の素材を含む懸濁液を形成し、この懸濁液を、細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着していた汚れの一部を、衛生用品の粉砕物の素材と分離し、次いで濾過残渣の衛生用品の粉砕物の素材を、消毒剤を含有する水中又は熱湯中に分散させて、該衛生用品の粉砕物の素材を含む消毒剤を含有する懸濁液又は熱湯懸濁液を形成し、この懸濁液を、濾材の細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着している汚れの一部を、該衛生用品粉砕物の素材から分離し、消毒剤を含有する懸濁液又は熱湯懸濁液の濾過残渣を、孔径が10mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、10mm以上の粒度のプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、10mm篩下の篩分け産物とに分離し、次いで、この10mm篩下の篩分け産物を、孔径が5mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、5乃至10mmの粒度のパルプ及び吸水性樹脂を含む衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物と、5mm以下の粒度であって、前記パルプ及び吸水性樹脂を含む5mm篩上の篩分け産物よりパルプ含有率が少なく、吸水性樹脂の含有率が大きい衛生用品の粉砕物の5mm篩下の篩分け産物とに分離し、この分離されたプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、パルプの含有率が大きく及び吸水性樹脂の含有率が少ない衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物とでペレットを成形して、ペレット成形体として回収することを特徴とする吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からその素材の回収方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、汚れた衛生用品の用語は、製造過程、運搬過程及び衛生用品の陳列過程で汚れた衛生用品並びに使用済みの衛生用品を意味する。本発明において、粉砕の用語は、破砕、粗砕、中砕及び裁断を意味する。
本発明において、汚れた衛生用品は、汚れた紙おむつ、汚れた乳パッド、汚れた尿パッド、汚れたシーツ、汚れたガーゼ、汚れた包帯若しくは汚れた脱脂綿又はこれら二以上の衛生用品の組を意味する。本発明において、汚れが付着している衛生用品は、特に、使用済みの紙おむつを意味する。
【0008】
衛生用品、特に紙おむつや吸水性パッド等の衛生用品は、吸水紙の層の間に、パルプ及び吸水性樹脂で形成されている吸水性層が配置され、底部の吸水紙の層の下側に位置して不透水性のプラスチック材料膜が設けられ、上側の吸水紙の層の上側に位置して透水性のプラスチック材料の不織布が設けられている。使用済みの衛生用品、例えば、使用済みの紙おむつの場合、排泄による大便や糞等の汚れは、主としてプラスチック材料製の不織布の一部に付着し、尿等の体液による汚れは、プラスチック材料製の不織布、吸水性層及びプラスチック材料膜の一部に付着する。また使用済みの尿パッドや乳パッドの場合、汗や尿などの体液による汚れは、主としてプラスチック材料製の不織布の一部、吸水性層の一部及びプラスチック材料膜の一部に付着する。
【0009】
本発明において、汚れた衛生用品は、粉砕に先立って、消毒剤溶液が噴霧され、消毒剤溶液で濡らされる。消毒剤溶液で濡れた衛生用品は、裁断機又は破砕機に送られ、そこで衛生用品は、50mm以下、好ましくは30mm以下の大きさに裁断又は破砕される。裁断機又は破砕機により裁断若しくは破砕されたれた衛生用品粉砕物は、汚れた部分と汚れない部分とがあり、分別することが容易となる。また、本発明において、粉砕された衛生用品粉砕物は、撹拌下の消毒剤溶液中に導入されて、衛生用品を構成する素材に解され、該素材に付着する水溶性の汚れは、その殆どが消毒剤溶液に溶解されて素材から分離され、大便や糞等の固形物の汚れは、撹拌部材の撹拌作用及び消毒剤溶液の撹乱作用により、解され且つ洗われて素材からその殆どを分離することができる。
【0010】
このように素材から分離された水溶性の汚れは溶解して溶液中に移り、糞等の固形の汚れは、その殆どが細かく分散されて溶液中に分散する。消毒剤溶液中で撹拌処理により、衛生用品の素材は、洗浄され、殺菌処理される。このように処理された衛生用品の素材を分別するために、衛生用品の素材が懸濁されている消毒剤溶液は、例えば0.1乃至1mmの目開きの篩に送られる。消毒剤溶液中での撹拌処理により、衛生用品粉砕物に付着する水溶性の汚れ及び固形物の汚れの殆どは、消毒剤溶液に溶解若しくは懸濁した状態となるから、0.1乃至1mmの目開きの篩又は濾材で分別することにより、衛生用品に付着した水溶性の汚れ及び固形物の汚れの殆どは、篩下又は濾液に含まれることとなり、篩上又は濾過残渣の衛生用品の素材と分離される。このように分離された衛生用品の素材は、さらに別の消毒剤溶液中で撹拌下に洗浄される。このように消毒剤溶液中で繰り返し処理することにより、衛生用品の素材に残留する菌数は、著しく減少する。
【0011】
本発明において、消毒剤溶液で処理された衛生用品の素材は、最後に熱湯中に浸される。この場合も、衛生用品の素材は、撹拌下に濯ぎ洗浄され、これにより、衛生用品の素材に付着する菌は死滅し、そして菌の数は著しく減少する。このように洗浄処理された衛生用品の素材は、5乃至10mmの目開きの篩により、抗菌剤溶液の噴霧下で篩分処理される。篩上には、抗菌剤溶液により濡れたプラスチック物質を主として含む衛生用品の素材が分けられ、篩下には、篩上産物と同様に抗菌剤溶液により濡れたパルプ及び高吸水性樹脂を含む衛生用品の素材が分けられる。
【0012】
篩下のパルプ及び高吸水性樹脂を含む衛生用品の素材は、高吸水性樹脂が吸水してゲル状の物質となっており、ゲル状の物質から高吸水性樹脂に含まれる水を分離除去するために、塩化カルシウム水溶液で洗浄される。
塩化カルシウム水溶液により洗浄されて脱水された篩下産物のパルプ及び高吸水性樹脂を含む衛生用品の素材は、乾燥機、例えば送風乾燥機により乾燥される。乾燥されたパルプ及び高吸水性樹脂を含む篩下産物の衛生用品の素材は、乾式分級機、例えばエア分級により、比較的低含有量の高吸水性樹脂、例えば含有量が1重量%以下の高吸水性樹脂とパルプを含む比重が小さい衛生用品の素材と、比較的高含有量の高吸水性樹脂、例えば含有量が3重量%以上の高吸水性樹脂とパルプを含む比重が大きい衛生用品の素材とに分けられて、夫々衛生用品等の原材料として使用することができる。
【0013】
本発明において、消毒剤は、汚れた衛生用品に付着する菌の殺菌に使用されるものであり、オゾン、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸リチウム、二酸化塩素、臭化塩素、塩素化イソシアヌール酸、クロラミンB若しくはクロラミンTがある。しかし、これらの消毒剤の他に、一般に、菌若しくは微生物の殺菌に使用される消毒剤、抗菌剤若しくは殺菌剤を使用することができる。衛生用品の菌の殺菌手段とし、消毒剤溶液を使用する場合には、消毒剤の濃度は、処理時間を短くするときは、消毒剤の濃度は高くされる。しかし30分以上の処理時間であれば、消毒剤の使用濃度は、通常使用される程度の濃度で使用することができる。例えば、次亜塩素酸ナトリウム溶液の場合で、0.05乃至3重量%で使用されるが、消毒の結果を調べて、その都度適宜増減して使用することができる。
【0014】
本発明において、使用済み等の汚れた衛生用品についての粉砕は、消毒に要する時間を有効に使用するために、消毒剤の噴霧により、消毒剤溶液で濡れた衛生用品について連続的に行われるのが好ましい。しかし、本発明においては、汚れた衛生用品を消毒するために、汚れた衛生用品の粉砕物は、消毒剤溶液中で、撹拌下に消毒処理されるが、この消毒処理は、初期の消毒効果を達成するまでの間継続されるので、バッチ式で行われるのが好ましい。連続式で殺菌処理することもできるが、この場合は、初期の消毒効果を達成するまでの間、消毒処理槽内に滞留させることが必要であり、多くの設備を要することとなる。したがって、粉砕された使用済み等の汚れた衛生用品は、その量が所定量に達するまでの間、消毒剤溶液により濡れた状態で放置され、消毒が継続される。
【0015】
消毒剤としては、塩素ガス、液体塩素、次亜塩素酸ナトリウム、さらし粉、高度晒粉(次亜塩素酸カルシウム)、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸リチウム、有機性塩素剤、二酸化塩素又はオゾンを使用することができる。オゾンは分解速度が早く、殺菌力が大きく短時間で殺菌するが、塩素はオゾンに比して殺菌力が小さく殺菌に長時間を要する。しかし、塩素消毒剤は、オゾン消毒剤に比して殺菌力の持続性が大きいので、本発明においては、液体塩素、次亜塩素酸ナトリウム若しくは次亜塩素酸カルシウムを使用するのが好ましい。消毒剤の溶液濃度については、汚れた衛生用品の種類、汚れ状態や処理時間に応じて使用される消毒剤溶液の濃度を設定するのが好ましい。
【0016】
本発明において、例えば沸騰水又は80℃以上の温度の熱湯が、撹拌洗浄工程で使用される。このように撹拌下に熱湯で濯ぐことにより、衛生用品の素材は熱湯により加熱され、衛生用品の素材に付着する菌を熱により滅菌することができ、再生回収された衛生用品の素材に付着する大腸菌を陰性にすることができる。一般に、使い捨て医療品の滅菌前の菌数は、例えば、生木綿で106乃至107/1gであり、脱脂綿で102乃至104/1gであり、ガーゼで102乃至104/1gであるが、本発明において、回収される衛生用品の素材は、少なくとも菌数が、前記例示の使い捨て医療品の滅菌前の菌数以下とすることができる。本発明において、大腸菌は死滅して形骸化し、希に僅かに残留するに過ぎないので、衛生的に問題にならない。
【0017】
【実施例】
以下に、図面を参照して本発明の一実施例について説明するが、本発明は以下の説明及び例示により何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例の汚れた紙おむつの処理装置の消毒工程の概略を示す工程図である。図2は、本発明の一実施例の紙おむつの処理装置における消毒された汚れた紙おむつの処理工程の概略の工程図である。
【0018】
本例において、消毒剤としては、次亜塩素酸ナトリウムが使用されており、次亜塩素酸ナトリウムは、水に溶解して、0.2重量%の溶液で使用されている。汚れた紙おむつの粉砕機1の上部2には汚れた紙おむつの供給口3を備えており、消毒剤の溶液は、汚れた紙おむつの供給口3の上方に設けられている噴霧機4から噴霧される。粉砕機の内側には、汚れた紙おむつの供給口の上方に、噴霧機4により発生する消毒剤の次亜塩素酸ナトリウム溶液の煙霧、即ち次亜塩素酸ナトリウム溶液のミストを捕集して、該ミストが粉砕機1から外に逃散しないように、ミスト捕集器5が設けられている。粉砕機1の下部6は、破砕室7が形成されており、内部に下方に窄んだ形状の破砕羽根8を備え、電動モータ7により高速回転駆動される回転衝撃剪断破砕機9が設けられている。粉砕機1の下部6は、破砕室7となっている。破砕室7は、粉砕機1の上部に連通しており、この連通する部分に、汚れた紙おむつの供給口11が開閉可能に開閉ダンパー12を備えて形成されている。破砕室7の排出口13の下方には、第一ベルトコンベヤ14が設けられており、破砕室7で破砕された汚れた紙おむつの破砕物は、第一ベルトコンベヤ14上に落下するように構成されている。
【0019】
第一ベルトコンベヤ14の端部15の下方には、汚れた紙おむつ破砕物の供給シュート16が形成されており、第一ベルトコンベヤ14により搬送された汚れた紙おむつの破砕物は、供給シュート16から、該供給シュート16の下方に設けられている第二ベルトコンベヤ17の上に供給される。第二ベルトコンベヤ17は、その排出部18が、第一洗浄槽19の汚れた紙おむつの破砕物供給口20上に位置して設けられており、第二ベルトコンベヤ17上に送られた汚れた紙おむつの破砕物は、第二ベルトコンベヤ17によって、汚れた紙おむつの破砕物供給口20から第一洗浄槽19に送られる。
【0020】
第一洗浄槽19は、その上部に、消毒剤供給用の配管21が設けられており、汚れた紙おむつの破砕物が解されて、十分に消毒されるように、消毒剤溶液と撹拌混合される。本例において、汚れた紙おむつの破砕物を消毒剤溶液中で撹拌混合することは、汚れた紙おむつの破砕物を、紙おむつの個々の素材であるプラスチック材料製の不織布、吸水紙、パルプ、高吸水性樹脂及びプラスチック材料膜等に解し、これら個々の素材を、消毒剤と十分に接触させて消毒するためである。このために、本例においては、撹拌羽根22を備える撹拌機23が設けられている。汚れた紙おむつの破砕物が、消毒剤中で、撹乱されて解されて、該汚れた紙おむつ破砕物から遊離するプラスチック膜の破砕物、吸水紙の破砕物、プラスチック材料製不織布の破砕物、パルプ及び高吸水性樹脂は、これらに付着する汚れを消毒剤溶液により洗浄分離すると共に消毒される。
【0021】
本例においては、第一洗浄槽19の槽底部24には、0.1mmの開口を有する多孔板25が設けられており、これにより解され消毒されたプラスチック膜の破砕物、プラスチック製の不織布、吸水紙の破砕物、パルプ及び高吸水性樹脂等の素材は、多孔板25の上に沈降物として残留し、これら素材に付着していた汚れは、洗浄されて、多孔板25の0.1mmの開口を通して分離される。多孔板25を通過した汚れは、槽底部24に設けられている排出管26を経て槽外に排出される。
【0022】
第一洗浄槽19において、多孔板25上に沈降したプラスチック、吸水紙、パルプ及び高吸水性樹脂等を含む素材の沈降物は、多孔板25の上面及び槽内壁面28に沿って設けられている、外側に掻取り爪29を有するチェーンコンベヤ30を備える第一沈降物掻揚げ機31により掻出されて、その端部32から第二洗浄槽33に送られる。
【0023】
本例においては、第一洗浄槽19の沈降物を、第二洗浄槽33に送出するために、第一沈降物掻揚げ機31の送出端部32は、第二洗浄槽33の沈降物供給口34の上方に位置している。第二洗浄槽33は、第一洗浄槽19と同様な構造に形成されており、その上部に、消毒剤溶液の供給用の配管35が設けられると共に、撹拌羽根36を備える撹拌機37が設けられており、第一洗浄槽19で解されて、消毒剤溶液で洗浄され消毒された汚れた紙おむつの破砕物の素材は、さらに解されて、さらに消毒されるように、消毒剤と撹拌混合される。
【0024】
本例においては、第二洗浄槽33の槽底部38には、第一洗浄槽19と同様に、0.1mmの開口を有する多孔板39が設けられている。第二洗浄槽33において、解され消毒された汚れた紙おむつの破砕物の素材は、0.1mmより大きいから、多孔板39の0.1mmの開口を通過しないで多孔板39の上に沈降物として残留し、これら素材に付着していた汚れは、洗浄されて遊離する。遊離した汚れは、殆どが0.1mmより小さいので、多孔板39の0.1mmの開口を通して分離される。多孔板39を通過した汚れは、槽底部38に設けられている排出管40を経て槽外に排出される。
【0025】
第二洗浄槽33において、多孔板25上に沈降した紙おむつの素材の沈降物は、多孔板39の上面41及び槽内壁面42に沿って設けられている、外側に掻取り爪43を有するチェーンコンベヤ44を備える第二沈降物掻揚げ機45により掻出されて、その端部46から第三洗浄槽47に送られる。本例においては、第二洗浄槽33の沈降物を、第三洗浄槽47に送出するために、第二沈降物掻揚げ機45の送出端部46は、第三洗浄槽47の沈降物供給口48の上方に位置している。
【0026】
第三洗浄槽47は、消毒剤中で消毒処理された第二洗浄槽33の沈降物をさらに消毒処理するものであり、第二洗浄槽33で生成する沈降物中に大腸菌が検出されないときは、省略することができる。第三洗浄槽47には、熱湯消毒ができるように、上部に熱湯供給口49が形成されており、本例においては、沸騰温度に加熱された熱湯が該熱湯供給口49から第三洗浄槽47内に供給される。第二洗浄槽33からの沈降物中に隠れて、消毒剤と接触しない微生物についても、熱湯により加熱されるので、熱により消毒することができる。第三洗浄槽内には、撹拌羽根50を備える撹拌機51が設けられており、第二洗浄槽33からの沈降物の汚れた紙おむつの破砕物の素材は、撹拌機51の撹拌作用によりさらに解されて、熱湯によりさらに消毒される。
【0027】
本例においては、第三洗浄槽47の槽底部52においても、第二洗浄槽33と同様に、0.1mmの開口を有する多孔板53が設けられている。第三洗浄槽47において、解され消毒された紙おむつの破砕物の素材は、0.1mmより大きいから、多孔板53の開口を通過しないで多孔板53の上に沈降物として残留し、これら素材に付着していた汚れは、洗浄されて遊離する。遊離した汚れは、殆どが0.1mmより小さいので、多孔板53の0.1mmの開口を通して分離される。多孔板53を通過した汚れは、槽底部52に設けられている排出管54を経て槽外に排出される。
【0028】
第三洗浄槽47において、多孔板53上に沈降した紙おむつの素材の沈降物は、多孔板53の上面55及び槽内壁面56に沿って設けられている、外側に掻取り爪57を有するチェーンコンベヤ58を備える第三沈降物掻揚げ機59により掻出されて、その端部60から定量スクリューコンベヤ61に供給され、該定量スクリューコンベヤ61により、湿式振動篩機62に供給される。本例においては、湿式振動篩機62には、目詰まりを防止すると共に排出される素材を消毒し、脱臭するために、抗菌剤溶液が噴霧される。本例において抗菌剤溶液としては、抗菌機能及び消臭機能を有するパンシルBA210−1(リリース化学工業株式会社製、商品名)の1重量パーセント溶液が使用された。
【0029】
本例において、上段篩63としては、篩の目開きが10mmの篩が使用され、下段篩64としては、篩の目開きが5mmの篩が使用されている。したがって、本例において、上段篩63の篩上は、10mm以上の粒度のものであって、主としてプラスチック材料膜の粉砕物及びプラスチック材料製の不織布の粉砕物を含む素材であり、上段排出路65より排出される。下段篩64の篩上は、10mm乃至5mmの粒度のものであって、パルプを比較的高い含有率で含み、高吸水性樹脂を比較的低い含有率で含む素材であり、中間段排出路66より排出される。下段篩64の篩下は、5mm以下の粒度のものであって、パルプを前記中間段の排出物よりも低い含有率で含み、高吸水性樹脂を前記中間段の排出物よりも高い含有率出含む素材であり、下段排出路67より排出される。
【0030】
上段排出路65及び中間段排出路66より排出された、消毒された紙おむつの破砕物の素材は合わされて第一素材排出コンベヤ68により搬送される。下段排出路67より排出された消毒された紙おむつの破砕物の素材は第二素材排出コンベヤ69により搬送される。
第一素材排出コンベヤ68は遠心脱水装置70に接続しており、第一素材排出コンベヤ68により搬送される消毒された紙おむつの粉砕物の素材は、遠心脱水装置70に送られて遠心力により水分が分離される。
【0031】
遠心脱水装置70の搬送コンベヤ72は、第一熱風乾燥機73に接続しており、脱水された消毒された紙おむつの粉砕物の素材の脱水物は、コンベヤ72により第一熱風乾燥機73に送られ、熱風乾燥される。第一熱風乾燥機73の搬送コンベヤ74は、貯蔵装置75に接続しており、第一熱風乾燥機73で熱風乾燥された消毒された紙おむつの粉砕物の素材の乾燥物は、第一貯蔵装置75に送られて貯蔵される。貯蔵装置75に貯蔵される素材は、主たる成分のプラスチック物質、パルプ及び高吸水性樹脂を含む素材であり、ペレツトに成形して、猫砂、固形燃料若しくは杭、枕木等の園芸用品に使用でき、また、吸水紙の間に配置してシート状に成形してシートとして、又はプラスチックフィルムとプラスチック材料製の不織布の間に、前記成形したシートを配置しシート状に成形してシートとして、例えば、吸水シート、ペットシーツ、合板、緩衝材、ルーフィングシート、ウェス、建築用シート、パレット材、吸油シートとすることができる。
【0032】
第二素材排出コンベヤ69は、脱水剤の粉末状塩化カルシウムの供給管77を備える脱水槽78に接続しており、第二素材排出コンベヤ68により搬送され、ゲル状の高吸水性樹脂を比較的多量に含む消毒された紙おむつの粉砕物の素材は、脱水槽78に供給される。脱水槽78は、その内部に撹拌装置が設けられ、底部に、例えば孔径が0.1mmの開口を有する多孔板が設けられ、脱水剤の粉末状の塩化カルシウムが、塩化カルシウム供給管77から供給充填されている。そこで、脱水槽78に供給された汚れた紙おむつの粉砕物の素材中の、高吸水性樹脂は、撹拌下に塩化カルシウム5重量%水溶液により脱水されて再生される。脱水槽78の搬送コンベヤ79は第二熱風乾燥機80に接続しており、脱水槽78で脱水された素材は、第二熱風乾燥機80に送られて熱風乾燥される。一方、脱水槽78で使用された塩化カルシウムは、水分を吸収して液状となり脱水槽78の底部の排出管81から排出されて、前記排出路26に合流して、排水処理槽(図示されていない)に送られて、例えば活性汚泥法等により排水処理される。
【0033】
熱風乾燥機80の乾燥物排出路82は、サイクロン型の乾式分級機83の導入口84に接続しており、熱風乾燥機80で熱風乾燥された素材は、送風機(図示されていない)により形成される気流中に供給され、気流中により導入口84から乾式分級機83に導入される。乾式分級機83は、上部中央部に設けられている軽い分級成分の出口85が、流路86に接続して設けられ、重い分級成分の出口87には流路88が接続して設けられている。前記流路86は第二貯蔵装置89に接続している。第二貯蔵装置89の頂部には、微粉状の分級成分が第二貯蔵装置89の外部に流出しないようにバグフィルター90が設けられている。前記乾式分級機83で分級された中で、軽い分級成分は、パルプに富む素材であり、流路86から第二貯蔵装置89に送られ貯蔵される。このパルプに富む素材は、第二貯蔵装置89の下部に設けられている取出しコンベヤ91から取り出される。このパルプに富む素材は、例えば、吸水紙の間に配置して、又はプラスチックフィルムとプラスチック材料製の不織布の間に、前記成形したシートを配置してシート上に成形して、例えば、吸水シート、ペットシーツ、ウェス、吸油シート、トイレットペーパ、便座シートとすることができる。
【0034】
前記流路88は第三貯蔵装置92に接続している。第三貯蔵装置92の頂部には、微粉状の分級成分が第三貯蔵装置92の外部に流出しないようにバグフィルター93が設けられている。前記乾式分級機83で分級された重い分級成分は、高吸水性樹脂に富む素材であり、流路88から第三貯蔵装置92に送られ貯蔵される。この高吸水性樹脂に富む素材は、第三貯蔵装置92の下部に設けられている取出しコンベヤ94から取り出される。この高吸水性樹脂に富む素材は、例えば、ペレット状に成形して農業及び園芸用の土壌保水剤、育苗及び園芸用の植物育成用の培土に使用でき、また前記高吸水性樹脂に富む素材は、吸水紙間に配置してシート状に成形して、育苗用の吸水シートとして使用できる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、汚れが付着している衛生用品を粉砕し、この粉砕された衛生用品を消毒剤を含有する水中に分散させて、衛生用品に付着していた汚れの一部を前記衛生用品の粉砕物から分離して、汚れが付着している衛生用品からその素材を消毒され、洗浄されて清浄なものとして回収して、該衛生用品の素材を有効に使用するものであり、従来、専ら廃棄されていた汚れた衛生用品を、衛生用品や園芸及び農業用品の原材料として有効に活用するものであり、廃棄に要した費用を有効な原材料の製造に活用する点でコストの軽減に寄与し、資源の有効利用を図って資源の無駄を極力避けるものである。しかも、その処理量は膨大であり、新しい産業を興すことができ、社会に大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の汚れた紙おむつの処理装置の消毒工程の概略を示す工程図である。
【図2】本発明の一実施例の紙おむつの処理装置における消毒された汚れた紙おむつの処理工程の概略の工程図である。
【符号の説明】
1 粉砕機
2 粉砕機1の上部
3、11 供給口
4 噴霧機
5 ミスト捕集器
6 粉砕機1の下部
7 破砕室、電動モータ
8 破砕羽根
9 回転衝撃剪断破砕機
12 開閉ダンパー
13 排出口
14 第一ベルトコンベヤ
15 第一ベルトコンベヤ端部
16 破砕物供給シュート
17 第二ベルトコンベヤ
18 排出部
19 第一洗浄槽
20 破砕物供給口
21 消毒剤供給用の配管
22、36、50 攪拌羽根
23、37、51 攪拌機
24、38、52 槽底部
25、39、53 多孔板
26、40、54、81 排出管
28、42、56 槽内壁面
29、43、57 掻取り爪
30、44、58 チェーンコンベヤ
31 第一沈降物掻揚げ機
32、46 送出端部
33 第二洗浄槽
34、48 沈降物供給口
35 配管
41 多孔板39の上面
45 第二沈降物掻揚げ機
47 第三洗浄槽
49 熱湯供給口
55 多孔板53の上面
59 第三沈降物掻揚げ機
60 第三沈降物掻揚げ機端部
61 定量スクリューコンベヤ
62 湿式振動篩機
63 上段篩
64 下段篩
65 上段排出路
66 中間段排出路
67 下段排出路
68 第一素材排出コンベヤ
69 第二素材排出コンベヤ
70 遠心脱水装置
72、74、79 搬送コンベヤ
73 第一熱風乾燥機
75 貯蔵装置
77 供給管
78 脱水槽
80 第二熱風乾燥機
82 排出路
83 乾式分級機
84 導入口
85 軽い分級成分出口
86、88 流路
87 重い分級成分出口
89 第二貯蔵装置
90、93 バグフィルター
91、94 取出しコンベヤ
92 第三貯蔵装置

Claims (7)

  1. 吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品を消毒剤の存在下に50mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕された衛生用品を、消毒剤を含有する水中に分散させて、前記衛生用品の粉砕物をその個々の素材に解して、該衛生用品の粉砕物の素材を含む懸濁液を形成し、この懸濁液を、細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着している汚れの一部を、衛生用品の粉砕物の素材と分離し、次いでこの濾過残渣を、孔径が10mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、10mm以上の粒度のプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、10mm篩下の篩分け産物に分離し、次いで、この10mm篩下の篩分け産物を、孔径が5mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、5乃至10mmの粒度のパルプ及び吸水性樹脂を含む衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物と、5mm以下の粒度であって、前記パルプ及び吸水性樹脂を含む5mm篩上の篩分け産物よりパルプ含有率が少なく、高吸水性樹脂の含有率が大きい衛生用品の粉砕物の5mm篩下の篩分け産物とに分離し、この分離されたプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、パルプの含有率が大きく及び吸水性樹脂の含有率が少ない衛生用品の粉砕物の5mmの篩上の篩分け産物とでペレットを成形して、ペレット成形体として回収することを特徴とする吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からその素材の回収方法。
  2. 吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品を消毒剤の存在下に50mm以下の粒度に粉砕し、この粉砕された衛生用品を、消毒剤を含有する水中に分散させて、前記衛生用品の粉砕物をその個々の素材に解して、該衛生用品の粉砕物の素材を含む懸濁液を形成し、この懸濁液を、細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着していた汚れの一部を、衛生用品の粉砕物の素材と分離し、次いで濾過残渣の衛生用品の粉砕物の素材を、消毒剤を含有する水中又は熱湯中に分散させて、該衛生用品の粉砕物の素材を含む消毒剤を含有する懸濁液又は熱湯懸濁液を形成し、この懸濁液を、濾材の細孔の開きが1mm以下の濾材で濾過して、衛生用品に付着している汚れの一部を、該衛生用品粉砕物の素材から分離し、消毒剤を含有する懸濁液又は熱湯懸濁液の濾過残渣を、孔径が10mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、10mm以上の粒度のプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、10mm篩下の篩分け産物とに分離し、次いで、この10mm篩下の篩分け産物を、孔径が5mmの篩で消毒剤溶液の噴霧下に篩分けして、5乃至10mmの粒度のパルプ及び吸水性樹脂を含む衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物と、5mm以下の粒度であって、前記パルプ及び吸水性樹脂を含む5mm篩上の篩分け産物よりパルプ含有率が少なく、吸水性樹脂の含有率が大きい衛生用品の粉砕物の5mm篩下の篩分け産物とに分離し、この分離されたプラスチック物質を主として含有する衛生用品の粉砕物の10mm篩上の篩分け産物と、パルプの含有率が大きく及び吸水性樹脂の含有率が少ない衛生用品の粉砕物の5mm篩上の篩分け産物とでペレットを成形して、ペレット成形体として回収することを特徴とする吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からその素材の回収方法。
  3. 汚れた衛生用品が、汚れた紙おむつ、汚れた乳パッド、汚れた尿パッド、汚れたシーツ、汚れたガーゼ、汚れた包帯若しくは汚れた脱脂綿又はこれら二以上の衛生用品の組であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からの素材の回収方法。
  4. 消毒剤が、オゾン、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸リチウム、二酸化塩素、塩素化イソシアヌール酸、クロラミンB若しくはクロラミンTであることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からの素材の回収方法。
  5. 消毒剤が、0.05乃至3重量%の次亜塩素酸ナトリウム溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からのその素材の回収方法。
  6. 汚れが付着している衛生用品が、使用済みの紙おむつであることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からのその素材の回収方法。
  7. 回収された衛生用品の素材には、死滅した大腸菌が付着していることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸水してゲル状となっている吸水性樹脂を含有する汚れた衛生用品からのその素材の回収方法。
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