JP4490833B2 - 橋脚等の支柱の補強工法およびその補強装置 - Google Patents

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本発明は、例えば既設高架橋の橋脚、建物の柱等における地中の耐震補強工事に好適で、重機を使用できない狭隘な場所での施工を実現し、土留め、足場等の仮設作業や、大掛かりな開削作業を要することなく、工期の短縮化と工費の低減を図れるとともに、周辺の環境汚染を防止し得るようにした、橋脚等の支柱の補強工法およびその補強装置に関する
例えば既設高架橋、建物の柱等の耐震補強として、橋脚や建物の柱の周面に補強鋼板を設置する場合、大形重機を駆使して橋脚や柱廻りを開削し、また開口部ができるため、土留めや手摺、足場等の仮設作業を要し、地上に広い作業スペ−スを要するとともに、工事が煩雑かつ大掛かりになって、工期が長期化し工費が嵩む等の問題があった。
このような問題を解決するため、出願人は、橋脚の地中部に装着する筒状の地下枠を橋脚の周面に配置し、該地下枠を振動させるとともに、該地下枠と橋脚との間に高圧水を圧送して地下枠を沈下打設し、その上端部を地上に突出して、該突出部上に半割り状の一対の地上枠を積み重ね、地上の橋脚周面に補強枠を設置するようにした補強工法を開発し、これを既に出願している(例えば、特許文献1参照)。
この既に出願した補強工法は、一段の地下枠を沈下打設していて、橋脚や柱廻りを開削することなく、また土留めや足場等の仮設作業を要することなく、地下枠を沈下打設できるが、打設時に地下枠が橋脚の地中部周面に接触して、打設の円滑性を欠くとともに、地下枠内の橋脚の四隅に高圧ホ−スを配置しているため、高圧ホ−スが地下枠に押し潰されて高圧水の圧力分布が不均一になり、地下枠の一様な打設を得られない一方、地下枠の自重と振動によって地下枠を押し進めているため、概して打設速度が遅い等の問題があった
特開平9−53208号公報
本発明はこのような問題を解決し、例えば既設高架橋の橋脚、建物の柱等における地中の耐震補強工事に好適で、重機を使用できない狭隘な場所での施工を実現し、土留め、足場等の仮設作業や、大掛かりな開削作業を要することなく、工期の短縮化と工費の低減を図れるとともに、周辺の環境汚染を防止し得るようにした、橋脚等の支柱の補強工法およびその補強装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、橋脚等の支柱の周面に補強枠を囲繞して配置し、その最先行に施工する補強枠の下端部に刃口部を設け、該刃口部を介して補強枠を地中に沈下させるとともに、補強枠より上方の支柱の周面に押圧手段を備えた圧入推進装置を設置し、前記押圧手段を直下の補強枠に係合可能に配置し、該補強枠を押し下げ可能にするとともに、前記補強枠の周面に複数の高圧噴射管を設置し、該高圧噴射管から高圧流体を地盤に噴射して地盤を緩め、かつ前記補強枠を振動して地中に沈下させ、補強枠を地中の支柱周面に装着する橋脚等の支柱の補強工法において、前記補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置し、前記補強枠を支柱周面に沿って移動させ、補強枠の圧入時ないし沈下時における偏心を防止し、円滑な沈下動作と安定した垂直姿勢を得られるとともに、スペ−サと橋脚等の支柱周面との接触による沈下動作障害を防止し得るようにしている。
請求項2の発明は、前記補強枠の各隅角部の内側位置に前記一対のスペ−サを離間して配置し、前記スペ−サを介して単一または複数の補強枠を地中の橋脚等の支柱の周面に離間して配置し、前記補強枠と支柱との間の空隙部を地上側に連通させ、補強枠と橋脚等の支柱周面との接触を防止し、補強枠を確実かつ安定して沈下させるとともに、袋状チュ−ブの配置を容易に実現可能にしている。
請求項3の発明は、前記地中に配置した補強枠と支柱との間の空隙部に複数の袋状チュ−ブを上下方向に配置し、該チュ−ブにモルタル等の充填材を注入し固化させ、セメント等に含有する有毒な六価クロムの溶出や充填材の漏出を防止し、地盤の汚染を防止し得るようにしている。特にこの効果は、高圧水の噴射によって地盤が緩み、六価クロムや充填材が地下水に溶出し易い状況下での事故発生を未然に防止し、周辺環境の汚染を防止し得るようにしている。
請求項4の発明は、前記袋状チュ−ブを橋脚等の支柱または補強枠の隅角部に配置し、前記充填材の固化後、単一または複数の補強枠と橋脚等の支柱とを一体的に係合させ、積重した補強枠の位置ずれを防止し、補強枠による安定した耐震構造を得られるようにしている。
請求項5の発明は、前記袋状チュ−ブを補強枠の隅角部に配置した一対のスペ−サの間に配置し、袋状チュ−ブの位置を規制し、袋状チュ−ブの配置を容易かつ円滑に行なえるとともに、配置後の破損を防止し得るようにしている。
請求項6の発明は、袋状チュ−ブの閉塞端を刃口部上に配置し、開口端を地表に開口して保持し、充填材の漏洩を防止し、充填材中の有毒成分による環境汚染を防止するとともに、充填材の注入を容易に行なえるようにしている。
請求項7の発明は、前記隣接する袋状チュ−ブ間の空隙部に、コンクリ−トまたは間詰め用の砂を充填し、コンクリ−トによって補強枠と橋脚等の支柱とを接合し、補強枠による強固な耐震構造を得られ、また間詰め用の砂の充填によって、コンクリ−トの充填に比べ安価に施工し得るようにしている。
請求項8の発明は、前記高圧噴射管を補強枠の外周面に配置し、その先端部を前記刃口部に近接して配置し、高圧噴射管を補強枠の内側に配置する場合に比べ、地盤の緩みを広範囲に行なえ、補強枠の沈下を容易に行なえるようにしている。
請求項9の発明は、橋脚等の支柱の周面に補強枠を囲繞して配置し、その最先行に施工する補強枠の下端部に刃口部を設け、該刃口部を介して補強枠を地中に沈下可能に設けるとともに、補強枠より上方の支柱の周面に押圧手段を備えた圧入推進装置を設置し、前記押圧手段を直下の補強枠に係合可能に配置し、該補強枠を押し下げ可能に設けるとともに、前記補強枠の周面に複数の高圧噴射管を設置し、該高圧噴射管から高圧流体を地盤に噴射可能に設け、かつ前記補強枠に設置した振動機を介して地中に沈下し、補強枠を地中の支柱周面に装着可能にした橋脚等の支柱の補強装置において、前記補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置し、前記補強枠を支柱周面に沿って移動可能にし、簡単な構成によって補強枠の圧入時ないし沈下時における偏心を防止し、補強枠の円滑な沈下動作と安定した垂直姿勢を得られるとともに、スペ−サと橋脚等の支柱周面との接触による沈下動作障害を防止し得るようにしている。
請求項10の発明は、前記補強枠と橋脚等の支柱との間の空隙部で、前記補強枠または橋脚等の支柱の隅角部に、充填材を注入可能な袋状チュ−ブを係合可能に配置し、積重構成の補強枠の位置ずれを防止し、補強枠による安定した耐震構造を得られるようにしている。
請求項1の発明は、補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置し、前記補強枠を支柱周面に沿って移動させるから、補強枠の圧入時ないし沈下時における偏心を防止し、円滑な沈下動作と安定した垂直姿勢を得られるとともに、スペ−サと橋脚等の支柱周面との接触による沈下動作障害を防止することができる。
請求項2の発明は、前記補強枠の各隅角部の内側位置に前記一対のスペ−サを離間して配置し、前記スペ−サを介して単一または複数の補強枠を地中の橋脚等の支柱の周面に離間して配置し、前記補強枠と支柱との間の空隙部を地上側に連通させるから、補強枠と橋脚等の支柱周面との接触を防止し、補強枠を確実かつ安定して沈下させるとともに、袋状チュ−ブの配置を容易に実現することができる。
請求項の発明は、前記地中に配置した補強枠と支柱との間の空隙部に複数の袋状チュ−ブを上下方向に配置し、該チュ−ブにモルタル等の充填材を注入し固化させるから、セメント等に含有する有毒な六価クロムの溶出や充填材の漏出を防止し、地盤の汚染を防止することができる。特にこの効果は、高圧水の噴射によって地盤が緩み、六価クロムや充填材が地下水に溶出し易い状況下での事故発生を未然に防止し、周辺環境の汚染を防止し得る効果がある。
請求項4の発明は、前記袋状チュ−ブを橋脚等の支柱または補強枠の隅角部に配置し、前記充填材の固化後、単一または複数の補強枠と橋脚等の支柱とを一体的に係合させるから、積重した補強枠の位置ずれを防止し、補強枠による安定した耐震構造を得られる効果がある。
請求項の発明は、前記袋状チュ−ブを補強枠の隅角部に配置した一対のスペ−サの間に配置するから、袋状チュ−ブの位置を規制し、袋状チュ−ブの配置を容易かつ円滑に行なえるとともに、配置後の破損を防止することができる。
請求項6の発明は、袋状チュ−ブの閉塞端を刃口部上に配置し、開口端を地表に開口して保持するから、充填材の漏洩を防止し、充填材中の有毒成分による環境汚染を防止するとともに、充填材の注入を容易に行なうことができる。
請求項7の発明は、前記隣接する袋状チュ−ブ間の空隙部に、コンクリ−トまたは間詰め用の砂を充填するから、コンクリ−トによって補強枠と橋脚等の支柱とを接合し、補強枠による強固な耐震構造を得られ、また間詰め用の砂の充填によって、コンクリ−トの充填に比べ安価に施工することができる。
請求項8の発明は、前記高圧噴射管を補強枠の外周面に配置し、その先端部を前記刃口部に近接して配置するから、高圧噴射管を補強枠の内側に配置する場合に比べ、地盤の緩みを広範囲に行なえ、補強枠の沈下を容易に行なうことができる。
請求項9の発明は、補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置したから、前記補強枠を支柱周面に沿って移動可能にし、簡単な構成によって補強枠の圧入時ないし沈下時における偏心を防止し、補強枠の円滑な沈下動作と安定した垂直姿勢を得られるとともに、スペ−サと橋脚等の支柱周面との接触による沈下動作障害を防止することができる
請求項10の発明は、前記補強枠と橋脚等の支柱との間の空隙部で、前記補強枠または橋脚等の支柱の隅角部に、充填材を注入可能な袋状チュ−ブを係合可能に配置したから、積重構成の補強枠の位置ずれを防止し、補強枠による安定した耐震構造を得られる効果がある。
以下、本発明を鉄道用高架橋の橋脚の地下柱部周面に補強枠を装着する図示の実施形態について説明すると、図1乃至図19において1は鉄筋コンクリ−ト製の鉄道用高架橋で、軌道(図示略)を架設するスラブ2と、該スラブ2を支持する支柱としての橋脚3とからなり、該橋脚3は縦横1mの正方形断面に形成され、これは地上高約3mの地上柱部3aと、地下柱部3bとから構成されている。
前記地上柱部3aの中間部に後述する補強枠の地中への圧入を推進する圧入推進装置4が設置され、該推進装置4は摩擦反力方式を採用していて、これは地上柱部3aの対応面に平行に配置し、かつその両端部をタイロッド5で連結して、地上柱部3aの外面に圧接した一対の反力台枠6を有し、実施形態では二つの反力台枠6,7を上下に隣接して配置している。
前記反力台枠6,7は、実際は略コ字形断面の型鋼で構成され、その上側の反力台枠6に、反力台枠7と同高分の短小な二つの補助台枠8が下向きに突設され、該補助台枠8と下側の反力台枠7に、押圧手段である左右一対の圧入ジャッキ9,10の一端、実施形態では伸縮ロッド側が取り付けられ、シリンダ側の端部をクランプ11の基部に連結している。
図中、12は施工位置周辺に設置した油圧ユニット、13は油圧ユニット12の圧油を給排されて圧入ジャッキ9,10の作動を制御するジャッキ操作盤、14はジャッキ操作盤13に一端を接続した油圧ホ−スで、他端を各圧入ジャッキ9,10に接続している。
15は地上柱部3aの表面に取り付けたゴム板等の滑り防止材で、該滑り防止材15上に反力台枠6,7が設置され、反力作用時の反力台枠6,7の滑りを阻止可能にしている。この場合、滑り防止材15の代わりに、反力台枠6,7の移動を阻止する剛性の支持部材を用いることも可能である。
前記クランプ11は略逆L字形断面に形成され、その平坦な係合部を、耐震補強枠である補強枠16の上端面の中央部に係合可能に配置し、該補強枠16を地中へ圧入可能にしている。
前記補強枠16は橋脚3と略相似形断面の矩形管状に形成され、これは鋼板を略コ字形断面に屈曲した一対の枠片からなり、この一対の枠片を地上柱部3aを挟んで対向配置し、その対向端部を一対の継手17を介して連結している。
橋脚3の各部に装着する補強枠16は、基本的に同形かつ同様に構成され、このうち地下柱部3bの最下位置に装着する補強枠16に限り、その下端部に後述する刃口部を設けている。
前記継手17は補強枠16の対向端縁の内外位置に溶接され、該継手17は肉厚の鋼板の一側に複数の係合爪18を備え、該係合爪18を互いに噛合して一対の補強枠16を位置調節し、その調節位置をボルト・ナット19を介して保持させている。図中、20は地上柱部3aないし地下柱部3bと補強枠16との間の空隙部である。
前記補強枠16の内面の両端部にスペ−サ21が取り付けられ、該スペ−サ21にガイドロ−ラ22が回転自在に支持され、地上柱部3aないし地下柱部3b周面を転動可能にされていて、圧入時の地下柱部3bに対する補強枠16の偏心を防止可能にしている。
前記補強枠16のうち、地下柱部3bの最下位置に装着する補強枠、したがって最先行に施工する補強枠16の下端部に、テ−パ状の刃口部23が設けられている。
前記補強枠16は圧入装置34によって地中へ圧入され、圧入対象である地上の補強枠16の上部各面の端部に、振動モ−タ等の複数の振動機24を設けている。
前記振動機24は個別に作動を制御可能にされ、補強枠16の打設沈下を促すとともに、その打設姿勢を調整可能にされている。この場合、振動機24を補強枠16の上部各面の中央に取り付けることも可能である。
前記補強枠16の外周面に複数の高圧噴射管25が配管され、その先端部は前記刃口部23の外側に近接して位置しており、その他端部は高圧導管26を介して高圧ポンプ27に連通し、圧力流体である高圧水を供給可能にされている。
この場合、補強枠16の内周面に複数の高圧噴射管25を配管することも可能である。
その際、上下に積重した複数の補強枠16を同時に地中へ圧入する場合、高圧噴射管25を同軸上に配管することが望ましい。また、高圧噴射管25は地盤31が固い場合や局所的に地盤31が固い場合は、高圧噴射管25を増設し、これを図7(a)のようにに配置したり、地盤31が局所的に固い場合は、図7(b)のように固い部分に高圧噴射管25を集中して配置する。
前記圧入を完了した単一または複数の補強枠16と、地下柱部3bとの間の隅角部に、その補強枠16の全域に亘って、柔軟かつ丈夫で水密な長尺の袋状チュ−ブ28が配置され、該チュ−ブ28にモルタルやセメントミルク等の充填材29が収容され、該充填材29の漏出を防止するとともに、圧入した補強枠16の位置ずれを防止している。
図中、30は充填材29を供給可能な注入管で、注入材供給ポンプ(図示略)に連通している。
この他、図中31は地盤、32は地中の障害物である岩石、礫、玉石、33は施工現場の地下埋設物である地下埋設管、35は橋脚3と補強枠16との間に充填した間詰め用の土砂である。
このように構成した本発明の補強装置は、大別すると補強枠16の地中への圧入を推進する圧入推進装置4と、補強枠16の圧入装置34とに分かれ、このうち圧入推進装置4は摩擦反力方式を採用し、その主要部である一対の反力台枠6を地上柱部3aを挟んで対向配置し、この一対の反力台枠6をタイロッド5で連結して地上柱部3aに圧接し、該反力台枠6に複数の圧入ジャッキ9の一端を下向きに装着し、該圧入ジャッキ9の他端に、補強枠16の上端部と係合可能なクランプ11を連結している。
実施形態では、反力台枠6の直下に反力台枠7を隣接して配置し、反力台枠6,7を上下二段に構成して圧入ジャッキ9を増設し、圧入推進装置4の摩擦反力を増強し、補強枠16の圧入の高速化と安定化を図るとともに、補強枠16の圧入位置に応じてタイロッド5を緩め、反力台枠6,7を適時下方へ移動可能にして、反力の大きさと位置を容易に変更可能にしている。
また、前記圧入装置34は、ガイドロ−ラ22付きのスペ−サ21を各補強枠16の内側面の両端部に配置するとともに、圧入対象である上段側の補強枠16の外側面の各端部に振動機24を設置し、前記各辺の両端部に高圧噴射管25を上下方向に配管し、該噴射管25に高圧水を供給可能にしている。
実施形態では補強枠16の外側面に高圧噴射管25を配管し、補強枠16の圧入域周辺の地盤31を広域に緩めることで、噴射管25を内側に配管する場合に比べ、補強枠16を円滑かつ容易に圧入し得るようにしている。
更に、スペ−サ21をガイドロ−ラ22付きに構成し、地下柱部3bの周面を円滑に移動可能にして、地下柱部3bとスペ−サ21との間に土砂が噛み込まれた場合、或いは補強枠16の姿勢が地下柱部3bに対し若干斜めに位置した場合でも、それらの一定の状態を許容して、補強枠16の移動ないし圧入に融通性を与えている。
このような補強装置を使用して地上高の低い橋脚3周辺の狭隘な作業現場で、地下柱部3b周辺に補強枠16を装着する場合、後述のように従来多用されていた重機の使用は採用できず、また重機若しくは同種器具による橋脚3周辺の地盤31の開削工法を採らないから、作業が大掛かりにならずに済み、また作業占有スペ−スがコンパクトになって、開削に伴なう矢板や土留め、足場や手摺等の設置を要しない分、作業や設備が簡潔になり、工期の短縮と工費の低減を図れる。
次に前記補強装置を使用して橋脚3を補強する場合、その作業手順を図8乃至図18に示している。
先ず、前記作業現場に地下柱部3bの最下位置に装着する左右一対の補強枠16を搬送し、該補強枠16は下端部に刃口部23を備え、該刃口部23を地盤31上に突き立て、この一対の補強枠16を橋脚3の地上柱部3aの基部周面に向き合わせて位置付け、それらの端部を継手17を介して連結する。この状況は図8のようである。
前記補強枠16は、予め内側面の所定位置にガイドロ−ラ22付きの複数のスペ−サ21が取り付けられ、その両端部の内外位置に継手17が溶接されている。
そして、一対の補強枠16を連結する場合は、相対する一対の継手17の係合爪18を適宜位置で噛合し、補強枠16の連結位置を調整後、これをボルト・ナット19を介して管状に連結する。
その際、一対の補強枠16と地上柱部3aとの間に一定の空隙部20を形成し、かつ各スペ−サ21のガイドロ−ラ22と地上柱部3aとの間に微小な裕度eを形成する。
この後、地上柱部3aに圧入推進装置4を設置し、前記補強枠16に圧入装置34を
設置する。
このうち、圧入推進装置4を設置する場合は、一対の反力台枠6を地上柱部3aを挟んで所定位置に配置し、該反力台枠6の両端部をタイロッド5を介して連結し、該反力台枠6を地上柱部3a周面に圧接する。
そして、反力台枠6の下面に二つの補助台枠8を取り付け、該補助台枠8に圧入ジャッキ10の伸縮ロッド側の一端を固定し、シリンダ側の端部をクランプ11の基部に固定する。
実施形態では前記反力台枠6の直下に、別の一対の反力台枠7を地上柱部3aを挟んで配置し、該反力台枠7の両端部をタイロッド5を介して連結し、該反力台枠7を地上柱部3a周面に圧接して、圧入推進装置4を二段構造にしている。
そして、反力台枠7の下面に圧入ジャッキ9の伸縮ロッド側の一端を固定し、シリンダ側の端部をクランプ11の基部に固定する。
このようにして、前記圧入ジャッキ9,10を地上柱部3a周面の同高位置に配置し、各クランプ11を同高位置に配置して、これらを前記補強枠16の上端部に係合可能に近接配置する。そして、各圧入ジャッキ9,10に油圧ホ−ス14の一端を接続し、他端を施工現場に設置したジャッキ操作盤13および油圧ユニット12に接続する。
この場合、地上柱部3aの表面に滑り防止材15を取り付け、該滑り防止材15上に前記反力台枠6,7を設置すれば、反力作用時の反力台枠6,7の滑り止めを強化し得る。
次に、前記圧入装置34を設置する場合は、補強枠16の外側面に管軸方向に沿っ
て複数の高圧噴射管25を配管し、該管25を高圧導管26を介して、施工現場に設置した高圧ポンプ27に接続する。
この場合、地盤31が固いときや粘土分が多いときは、図7(a)のように高圧噴射管25を増設して一様に配置し、地盤31が局所的に固い場合は、図7(b)のように固い位置に高圧噴射管25を偏在して配置し、高圧水の噴射位置を偏在させる。
そして、この後、補強枠16の上部周面の端部に、前記高圧噴射管25を避けて複数の振動機24を設置する。この状況は図3および図9のようである。
このような状況の下で油圧ユニット12と高圧ポンプ27と振動機24を駆動し、補強枠16の圧入を開始する。
すなわち、油圧ユニット12を駆動し、加圧した圧油をジャッキ操作盤13を介して各圧入ジャッキ9,10へ送り込み、各圧入ジャッキ9,10を伸長作動させて、クランプ11を補強枠16の上端部に係合かつ押し付け、補強枠16の下動を推進するとともに、その反力を反力台枠6,7で支持させる。
また、高圧ポンプ27を駆動し、高圧水を高圧導管26へ導いて各高圧噴射管25へ送り込み、これを各高圧噴射管25に分流させて下端の管端部から噴出し、管端部周辺の地盤31を撹拌して緩める。
このため、前記緩んだ地盤31中に補強枠16の刃口部23が進入し、圧入ジャッキ9,10の伸長変位分、補強枠16が圧入かつ沈下する。この場合、各一対の圧入ジャッキ9,10が補強枠16の上端部の等角度位置を押圧するから、前記圧入が能率良く、かつ補強枠16の垂直姿勢を保持して行なわれる。
その際、振動機24を駆動して補強枠16を振動し、補強枠16周辺と地盤31、刃口部23と地盤31との各摩擦抵抗とを低減して、補強枠16の円滑な圧入を促す。この状況は図10のようである。
この場合、各振動機24は補強枠1の端部側周面に設置されているから、中央部に設置された場合に比べて、振動機24の振動が減衰されずに補強枠1に確実に伝わり、補強枠16の円滑な圧入を増進する。
そして、このような補強枠16の圧入沈下時には、スペ−サ21のガイドロ−ラ22が地下柱部3b周面を転動して移動するから、ブロック状のスペ−サに比べて、地下柱部3b周面との接触抵抗が低減し、土砂の噛み込みや競り、補強枠16の斜状姿勢等の圧入障害を防止し、その円滑かつ速やかな圧入を促す。
しかも、前記圧入時には刃口部23先端の狭小構造によって、土砂の流入が抑制され、前述の土砂の噛み込みを防止するとともに、刃口部23のテ−パ形状によって、補強枠16が地盤31から内側方向へ押圧されるため、補強枠16の横移動が防止され、センタリングを促されて垂直移動ないし垂直姿勢を促される。この状況は図6のようである。
一方、前記補強枠16の圧入沈下時、図13(a)のように刃口部23の移動域に岩石32等の障害物が現われた場合、刃口部23のテ−パ形状部に岩石32が接触し、該岩石32が図13(b)のように刃口部23の移動域外へ押し動かされる。したがって、岩石32等の障害物による圧入障害を生じない。
その際、岩石32周辺の地盤31は高圧水によって緩やかにされているから、前記岩石32の移動ないし排除が促され、前記障害物排除を円滑かつ速やかに行なえる。
こうして、補強枠16の圧入沈下が続行され、圧入ジャッキ9,10が伸長変位し、その変位分、補強枠16が地下柱16bの周面に圧入される。
そして、圧入ジャッキ9,10が所定ストロ−ク、実施形態ではフルストロ−ク伸長したところで、圧入推進装置4の設置位置を位置替えする。
前記位置替えは、油圧ユニット12とジャッキ操作盤13と高圧水ポンプ27の駆動を一旦停止し、圧入ジャッキ9,10を無負荷状態にする。この後、タイロッド5を緩め、反力台枠6,7を圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分下方へ移動し、当該位置でタイロッド5を緊張し、反力台枠6,7を地上柱部3a周面に再度圧接して行なう。この状況は図11のようである。
このように前記位置替えは、圧入ジャッキ9,10の伸長変位によって行なわれるが、長尺の圧入ジャッキ9,10を用いる場合に比べ安価な設備で足り、しかも反力位置と反力の大きさを適宜設定できる利点がある。
こうして圧入推進装置4を、原位置より圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分下方へ移動して位置替えしたところで、油圧ユニット12とジャッキ操作盤13と高圧水ポンプ27を駆動し、前記補強枠16の圧入を再開する。
そして、補強枠16を圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分圧入したところで、圧入推進装置4の設置位置を位置替えし、以降、これらの作業を繰り返し、補強枠16を圧入する。
そして、地下柱部3b周面に単一の補強枠16を装着するときは、補強枠16を地盤31に完全に圧入したところで、圧入作業を終了し、一連の圧入推進装置4と圧入装置34とを撤去する。この状況は図15のようである。
一方、地下柱部3b周面に複数の補強枠16を装着するときは、前記最先行の補強枠16上に次施工の補強枠16を積み重ね、上段の次施工の補強枠16を押圧して、下段の補強枠16と一緒に圧入する。
すなわち、この場合は油圧ユニット12とジャッキ操作盤13と高圧水ポンプ27の駆動を一旦停止し、圧入ジャッキ9,10を無負荷状態にして、タイロッド5を緩め、反力台枠6,7を次施工の補強枠16の高さ以上に移動し、反力台枠6,7と最先行の補強枠16との間に、次施工の補強枠16の設置スペ−スを確保したところで、タイロッド5を緊張し、反力台枠6,7を地上柱部3a周面に仮止めする。また、これと前後して最先行の補強枠16から振動機24を取り外すとともに、各高圧噴射管25と高圧導管26との接続を取り外す。
この後、次施工の一対の補強枠16を、最先行の補強枠16の上端部に該補強枠16と同相状態で積み重ね、かつこれらを地上柱部3aの基部周面に向き合わせて配置し、それらの端部を継手17を介して前述同様に管状に連結する。
この場合、前記次施工の補強枠16にも、予め内側面の所定位置にガイドロ−ラ22付きの複数のスペ−サ21が取り付けられ、その両端部の内外位置に継手17が溶接されている。
そして、前記連結時に際しては、一対の補強枠16と地上柱部3aとの間に一定の空隙部20を形成し、かつ各スペ−サ21のガイドロ−ラ22と地上柱部3aとの間に微小な裕度eを形成する。
その際、最先行の補強枠16は、そのスペ−サ21やガイドロ−ラ22、刃口部23による前述の作用効果によって、垂直かつ橋脚3の外側に一定の空隙部20を保持して圧入されているから、次施工の補強枠16を垂直で、橋脚3の外側に一定の空隙部20を保持して積み重ねられる。
この後、タイロッド5を緩め、反力台枠6,7を下方へ移動して、同動する圧入ジャッキ9,10のクランプ11を上段の補強枠16の上端部に係合させたところで、タイロッド5を緊張し、反力台枠6,7を地上柱部3a周面に圧接する。
また、上段に配置した次施工の補強枠16の周面に、その管軸方向に沿って複数の高圧噴射管25を、下段に配置した最先行の補強枠16の高圧噴射管25と同相位置に配管し、かつそれらの下端部を下段の高圧噴射管25に接続するとともに、それらの上端部を高圧導管26に接続する。更に、上段に配置した補強枠16の周面の側端部に、前記取り外した振動機24を取り付ける。
このような状況の下で油圧ユニット12と高圧ポンプ27と振動機24を駆動し、補強枠16の圧入を開始する。
すなわち、油圧ユニット12を駆動し、加圧した圧油をジャッキ操作盤13を介して各圧入ジャッキ9,10へ送り込み、各圧入ジャッキ9,10を伸長作動させて、クランプ11を補強枠16の上端部に係合かつ押し付け、上段の補強枠16の下動を推進するとともに、下段の補強枠16を同動させて押し下げ、その反力を反力台枠6,7で支持させる。
また、高圧ポンプ27を駆動し、高圧水を高圧導管26から上側の高圧噴射管25へ導き、該噴射管25から下側の高圧噴射管25へ導いて、下端の管端部から噴出し、管端部周辺の地盤31を撹拌して緩める。
このため、前記緩んだ地盤31中に下段の補強枠16の刃口部23が進入し、圧入ジャッキ9,10の伸長変位分、上下側の補強枠16が一緒に圧入され沈下する。
こうして、上下側の補強枠16の圧入沈下が続行され、圧入ジャッキ9,10が伸長変位し、その変位分、上下側の補強枠16が地下柱16bの周面に圧入される。
そして、圧入ジャッキ9,10が所定ストロ−ク、実施形態ではフルストロ−ク伸長したところで、圧入推進装置4を位置替えする。
前記位置替えは、前述の位置替えと同様に行なわれ、反力台枠6,7を圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分下方へ移動し、当該位置でタイロッド5を緊張し、反力台枠6,7を地上柱部3a周面に圧接して行なう。
こうして圧入推進装置4を、原位置より圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分下方へ移動して位置替えしたところで、油圧ユニット12とジャッキ操作盤13と高圧水ポンプ27を駆動し、前記補強枠16の圧入を再開する。
そして、上下側の補強枠16を圧入ジャッキ9,10のフルストロ−ク伸長分圧入したところで、圧入推進装置4を位置替えし、以降、これらの作業を繰り返し、補強枠16を圧入する。この状況は図16のようである。
なお、地下柱部3b周面に補強枠16を上下三段に装着する場合は、前記二つの補強枠16を圧入後、上側の補強枠16上に三つ目の補強枠16を積み重ね、この最上段の補強枠16を前述同様に押圧して、中および下段の補強枠16と一緒に圧入する。
この場合、前記複数の補強枠16は、その圧入の前後において互いに連結しない。そのようにしても、前述のように最下位置の補強枠16は橋脚3にセンタリングされて圧入され、また各補強枠16は垂直に圧入されて、隣接する上下端部が接合し、その係合関係を維持し、地盤31内では補強枠16の移動ないし姿勢が規制されるから、前記圧入に支障を来たさず、また施工後の耐震構造上にも支障はない。
このように単一または複数の補強枠16を圧入し、その最上位置の補強枠16の上端部を地盤31と同高に位置付けたところで、圧入作業を終了し、圧入ジャッキ9,10と反力台枠6,7を含む一連の圧入推進装置4と、高圧噴射管25と高圧導管26を含む一連の圧入装置34を撤去し、また圧入終期に補強枠16から振動機24を取り外して置く。
前記圧入後の補強枠16の状況は図18のようで、地下柱部3bの外側に空隙部20を介して補強枠16が圧入され、該補強枠16の内側の四隅にスペ−サ21とガイドロ−ラ22が位置している。
この後、長尺な袋状チュ−ブ28を補強枠16の四隅に挿入し、その閉塞端を刃口部23上に位置付け、開口端を地表に開口して保持する。その際、前記四隅のスペ−サ21によって、袋状チュ−ブ28の位置が規制され、該チュ−ブ28の挿入が円滑かつ容易になる。
そして、前記開口部に注入管30を挿入し、該管30に連通する注入材供給ポンプ(図示略)を駆動して、モルタルやセメントミルク等の充填材29を注入する。この状況は図14のようである。
その際、袋状チュ−ブ28は丈夫で水密に構成されているから、セメント系の充填材29に含まれる有毒な六価クロムの溶出を阻止し、その地下水への流入を回避して環境汚染を防止する。
特にこの効果は、高圧水の噴射によって地盤31が緩み、六価クロムが水脈に流出する惧れを未然に防止し得る利点がある。
前記充填材29は袋状チュ−ブ28に充填され、その後硬化して補強枠16の四隅を拘束かつ強化し、地下柱部3bに対する各補強枠16の移動を阻止し、補強枠16の枠組みを強化して、地下柱部3bの強固な耐震補強構造を形成する。この状況は図17および図18のようで、前記スペ−サ21が袋状チュ−ブ28に係合して、補強枠16の揺動ないし移動を防止する。
この場合、袋状チュ−ブ28以外の地下柱部3bと補強枠16との間は空隙部20であるから、当該部にコンクリ−トを充填する施工法に比べて、工費および工期が低減する。
なお、前記空隙部20をコンクリ−トの代わりに、間詰め用に土砂3を用いることによっても、工費が低減する。この状況は図19のようである。
こうして構成した橋脚の耐震構造は、地下柱部3b周面に補強枠16を離間して配置しているから、地下柱部3b周面に補強枠16を密着して装着する構造に比べ、補強枠16を容易かつ円滑に装着でき、複数の補強枠16を装着する際に好適である。
また、補強枠16と地下柱部3b周面との隅角部に充填材29を介入して、補強枠16を位置決めし拘束したから、補強枠16を容易に位置決めできるとともに、それらの間に一定の施工寸法誤差を許容し、施工の合理化を図れる。
しかも、前記充填材29は袋状チュ−ブ28に柱状に収容され、これが云わば通し柱的に機能して、補強枠16と地下柱部3b周面との隅角部を支持するから、その支持強度が強化され、地震発生時における補強枠16の耐震強度を一層向上する。
また、上下の各補強枠16は互いに連結されていないから、前記地下柱部3bと補強枠16との離間構造と相俟って、地震発生時には各補強枠16が独自に揺動可能になり、各補強枠16ないし各補強枠16部位の橋脚16に作用する揺動変位を逃がして、これらを連結した構造のものに比べ、橋脚16の破壊を抑制し得る。
なお、前述の実施形態は矩形断面の橋脚3の周囲に、略相似形状の矩形管状の補強枠16を装着しているが、半円管状の一対の枠片を突き合わせて円管状の補強枠16に形成したり、矩形断面の橋脚3の代わりに、円柱または円管状の橋脚3を用いることも可能であり、そのようにしても橋脚3または補強枠16の隅角部を利用して袋状チュ−ブ28を位置付け、充填材29によって補強枠16の位置決めが可能になる。
このように本発明の橋脚等の補強工法およびその補強装置は、重機を使用できない狭隘な場所での施工を実現し、土留め、足場等の仮設作業や、大掛かりな開削作業を要することなく、工期の短縮化と工費の低減を図れるとともに、周辺の環境汚染を防止し得るから、例えば既設高架橋の橋脚、建物の柱等における地中の耐震補強工事に好適である。
本発明によって地中の橋脚周辺に補強枠を装着する状況を示す正面図で、最先行の補強枠を地中に沈下させる状況を示している。 図1のA−A線に沿う拡大断面図で、袋状チュ−ブを仮想的に図示している 本発明に適用した圧入推進装置を拡大して示す斜視図で、地上の橋脚周面に補強枠を囲繞して配置し、その補強枠の直上に反力台枠を上下二段に配置し、各反力台枠に設置した圧入ジャッキの先端部にクランプを設け、このクランプを補強枠の上端部に係合している。 本発明による補強枠の沈下施工時の中途状況を示し、沈下施工した補強枠上に次期施工の補強枠を積み重ねて立設し、この補強枠に振動機を設置している。
図4のB−B線に沿う断面図である。 本発明に適用した最先行の補強枠の刃口部と、スペ−サおよびガイドロ−ラとの動作状況を示す拡大断面図である。 本発明に適用した補強枠の周面に設置する高圧噴射管の配管状況の要部を拡大して示す断面図で、同図(a)は固い地盤や粘土分が多い地盤に対する配管状況を示し、同図(b)は地盤が局所的に固い場合の配管状況を示している。 本発明による施工状況を示す断面図で、最先行の補強枠を地盤に立設して設置している状況を示している。 本発明による施工状況を示す断面図で、最先行の補強枠を設置後、該補強枠に圧入装置を設置し、直上の橋脚周面に圧入推進装置を設置している状況を示している。
本発明による施工状況を示す断面図で、圧入推進装置と圧入装置と振動機を駆動し、最先行の補強枠の圧入・沈下状況を示している。 本発明による施工状況を示す断面図で、最先行の補強枠を所定量圧入・沈下後、圧入推進装置の反力位置を位置替えしている状況を示している。 本発明による施工状況を示す断面図で、圧入推進装置の反力位置を位置替え後における最先行の補強枠の沈下状況を示している。 本発明に適用した刃口部の作動状態の要部を拡大して示す断面図で、同図(a)は刃口部周辺に現れた礫、岩石の排除前の状況を示し、同図(b)は前記礫、岩石の排除後の状況を示している。
本発明による施工状況を示す断面図で、補強枠の沈下施工後、補強枠の内部に配管した袋状チュ−ブに充填材を注入している状況の要部を拡大して示している 本発明による補強枠の圧入・沈下施工後、圧入推進装置と反力位置を撤去した状況を示す断面図である。 本発明による地中の橋脚に上下二段の補強枠を沈下施工する状況を示す断面図である。 本発明による地中の橋脚に上下二段の補強枠を圧入・沈下施工後、それらの補強枠の内側に配管した袋状チュ−ブに充填材を注入している状況の要部を拡大して示す断面図である。
本発明による地中の橋脚周面に装着した補強枠の状況を拡大して示す断面図である。 本発明の応用形態を示す断面図で、地中の橋脚と補強枠との間に間詰め用の砂を充填している状況を示している。
符号の説明
3 支柱(橋脚)
3a 地上柱部
3b 地下柱部
4 圧入推進装置
6 反力台枠
7 反力台枠
9 押圧手段(圧入ジャッキ)
10 押圧手段(圧入ジャッキ)
16 補強枠
20 空隙部
21 スペ−サ
22 ガイドロ−ラ
23 刃口部
25 高圧噴射管
28 袋状チュ−ブ
29 充填材
31 地盤

Claims (10)

  1. 橋脚等の支柱の周面に補強枠を囲繞して配置し、その最先行に施工する補強枠の下端部に刃口部を設け、該刃口部を介して補強枠を地中に沈下させるとともに、補強枠より上方の支柱の周面に押圧手段を備えた圧入推進装置を設置し、前記押圧手段を直下の補強枠に係合可能に配置し、該補強枠を押し下げ可能にするとともに、前記補強枠の周面に複数の高圧噴射管を設置し、該高圧噴射管から高圧流体を地盤に噴射して地盤を緩め、かつ前記補強枠を振動して地中に沈下させ、補強枠を地中の支柱周面に装着する橋脚等の支柱の補強工法において、前記補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置し、前記補強枠を支柱周面に沿って移動させることを特徴とする橋脚等の支柱の補強工法。
  2. 前記補強枠の各隅角部の内側位置に前記一対のスペ−サを離間して配置し、前記スペ−サを介して単一または複数の補強枠を地中の橋脚等の支柱の周面に離間して配置し、前記補強枠と支柱との間の空隙部を地上側に連通させる請求項1記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  3. 前記地中に配置した補強枠と支柱との間の空隙部に複数の袋状チュ−ブを上下方向に配置し、該チュ−ブにモルタル等の充填材を注入し固化させる請求項記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  4. 前記袋状チュ−ブを橋脚等の支柱または補強枠の隅角部に配置し、前記充填材の固化後、単一または複数の補強枠と橋脚等の支柱とを一体的に係合させる請求項記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  5. 前記袋状チュ−ブを補強枠の隅角部に配置した一対のスペ−サの間に配置する請求項または請求項4記載の橋脚等の支柱の補強工法。


  6. 前記袋状チュ−ブの閉塞端を刃口部上に配置し、開口端を地表に開口して保持する請求項記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  7. 前記隣接する袋状チュ−ブ間の空隙部に、コンクリ−トまたは間詰め用の砂を充填する請求項記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  8. 前記高圧噴射管を補強枠の外周面に配置し、その先端部を前記刃口部に近接して配置する請求項1記載の橋脚等の支柱の補強工法。
  9. 橋脚等の支柱の周面に補強枠を囲繞して配置し、その最先行に施工する補強枠の下端部に刃口部を設け、該刃口部を介して補強枠を地中に沈下可能に設けるとともに、補強枠より上方の支柱の周面に押圧手段を備えた圧入推進装置を設置し、前記押圧手段を直下の補強枠に係合可能に配置し、該補強枠を押し下げ可能に設けるとともに、前記補強枠の周面に複数の高圧噴射管を設置し、該高圧噴射管から高圧流体を地盤に噴射可能に設け、かつ前記補強枠に設置した振動機を介して地中に沈下し、補強枠を地中の支柱周面に装着可能にした橋脚等の支柱の補強装置において、前記補強枠の内側にガイドロ−ラを備えた複数のスペ−サを設け、前記ガイドロ−ラを前記支柱の周面に係合または転動可能に配置し、前記補強枠を支柱周面に沿って移動可能にしたことを特徴とする橋脚等の支柱の補強装置
  10. 前記補強枠と橋脚等の支柱との間の空隙部で、前記補強枠または橋脚等の支柱の隅角部に、充填材を注入可能な袋状チュ−ブを係合可能に配置した請求項9記載の橋脚等の支柱の補強装置
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