JP4490612B2 - 動物用自動搾乳装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、請求項１の前提部分に記載の動物用自動搾乳装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
そのような装置において、公知のものは、扱いにくく、使用される場所が制限されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、そのような装置を改良し、自己推進手段が設けられて自動化されるとともに高い自律性が与えられた搾乳ユニットを有する動物用自動搾乳装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この目的は、この発明により、請求項１の特徴部に記載の手段により達成される。ミルク収集ユニットは、走行搾乳ユニットのための主ステイションとして機能し得る。その結果、搾乳ユニットは、軽量でコンパクトに設計が可能である。搾乳ユニットの自己推進手段は、止まっている時以外も使用可能な多機能を提供する。
【０００５】
【発明の実施の形態】
この発明を添付図を参照して更に詳細に説明する。このミルク収集ユニットは、多くの異なった形状と寸法に設計され得る。走行または固定の構造が可能であり、その配置性能は搾乳ユニットに対して重要である。ここで述べる特徴とは別に、ミルク収集ユニットの構造には難しい制約があるが、それらは更に詳しくは説明しない。収集ユニットは、好ましくはミルクリザーバが設けられ、その搾乳ユニットにエネルギーを供給する手段と、その搾乳ユニットに加圧及び／又は負圧を供給する手段と、ミルク分析手段と、その搾乳ユニットを、特に乳頭カップを清掃及び／又は殺菌する手段と、適当な通信手段を有するコンピュータのような搾乳ユニットを制御する装置とを備えている。
【０００６】
図１に示す搾乳ユニット１は、乳頭カップ２と、その乳頭カップ２を搾乳動物の乳頭に連結する手段が設けられる。容易に分かるこれらの手段は、ハウジング３内に配置されたレーザーセンサ４を有して、搾乳動物の乳頭位置を乳頭カップ２に対して検知する、更に、乳頭カップ２のためのリフト機構を有し、そのリフト機構は台板５とシリンダ６とガイド部材７、８を有する。この構成は搾乳ユニット１を位置決めするの適していて、レーザーセンサ４からのデータを基にしており、そのリフト機構が、略鉛直な動さにより、乳頭カップ２を搾乳動物の乳頭に連結できる。
【０００７】
図示した実施例では、搾乳ユニット１は、乳頭カップ２が一つ設けられている。勿論、２〜４個の乳頭カップが設けられ得る。搾乳ユニット１は、更にミルクタンク９が設けられ、そのタンクは乳頭カップ２に連結され、ミルク収集ユニットのミルクリザーバに適切に連結され得て、ミルクタンク９は、そこに収集したミルクを規則的にまたは必要に応じて供給することが可能である。搾乳ユニットは、エネルギー及び／又は加圧または負圧のために、更にアキュムレータのような蓄積手段（図示せず）を有する。搾乳ユニット１はまた、カメラ（操縦または位置決め等用）が設けられる。
【０００８】
搾乳ユニット１の自己推進手段は、モータなどの駆動手段と操舵手段とを有する。搾乳ユニット１は、車輪またはローラ１０と、キャタピラトラック１１とが設けられ、地面の転輪走行に適している。また、空気クッション構造が設けられて、搾乳ユニット１が地面をホバリングで動くようにすることも可能である。
【０００９】
その装置は、好ましくは、操縦手段（適切なデータを有するコンピュータなどの）を有し、それは搾乳ユニットが辿る路を適切に決め、推進手段により搾乳ユニットをあるコースに追随させるのに適している。ミルク収集ユニット及び／又は搾乳ユニット１は、動物の位置出しをする手段を有し、その手段は、近くにまた動物に設けられた位置決め手段（GPS またはDGPS等）と適切に組み合わされる。搾乳ユニット１は、動物の位置を知る手段からのデータに基づいて、動物に近づいて動物に追随するのに適している。
【００１０】
図示しない別の実施例では、搾乳ユニット１の乳頭カップ２以外の少なくとも一部を、搾乳される動物に連結する連結手段が設けられる。その手段は少なくとも一つのグリップアームを有し、そのアームは、その動物の胴体及び／又は少なくとも一本の足を掴むのに適している。この場合、その搾乳ユニット１は、連結後、ある調整可能な時間間隔の間、動物と連結が維持される。この時間間隔は、搾乳工程に持続時間、及び／又は、乳頭カップの連結している持続時間に基づいている。その装置は、その連結後、乳頭カップ２を接続する手段を駆動することができる。搾乳ユニットが軽量に設計されると、連結手段は、搾乳ユニット１の全体を搾乳動物から吊るすことが可能である。
【００１１】
この発明の別の実施例では、搾乳ユニット１は、搾乳動物用の疑似餌手段が設けられる。更に別の実施例では、その装置（ミルク収集ユニット及び／又は搾乳ユニット１）は、搾乳動物を呼びつける手段を有する。搾乳ユニット１は、その時間に搾乳されない動物を離しておく拒絶手段を有する。
【００１２】
搾乳ユニット１には、好ましくは、ミルク収集ユニットにデータを送信する及び／又は該ミルク収集ユニットからデータを受信するための送信及び／又は受信手段が設けられる。装置には、搾乳動物にデータを送信する及び／又は該搾乳動物からデータを受信するための送信及び／又は受信手段が設けられる。
【００１３】
搾乳ユニット１は、搾乳動物の動き及び／または移動を検知するセンサ手段を有する。そのセンサ手段１２からのデータにより、搾乳動物を追跡できる。図示されているように、搾乳ユニット１がグリップアームが無ければ、車両１は、必要に応じて搾乳中に、この方法で動物を追跡できるようにする。
【００１４】
図２は搾乳ユニット１の別の実施例を図示している。車輪１０は、自転する車輪として設計されている。ミルクタンク９は、ミルク収集ユニットのミルクリザーバのために、連結片１３が設けられる。更にアキュムレータ１４とモータ１５が図示されている。
【００１５】
図３．４は、使用状態における搾乳ユニット１の前述の実施例を図示している。無人車両１は、コンピュータ手段により制御され、位置が検知された搾乳動物を追跡し追随して、その動物の乳房に対して適切な位置になった後に、乳頭カップ２を連結する。ミルクは、ミルクタンク９に貯められ、規則的にまたはほぼ一杯になったときに、ミルク収集ユニットのミルクリザーバ内に空けられる。清掃、エネルギー供給等の間、搾乳ユニット１は、ミルク収集ユニットとして機能し得る。その結果、搾乳ユニット１は、大変軽量でコンパクトに設計可能である。
【００１６】
【発明の効果】
その動物を自動的に搾乳する装置は、従来のものに比較して、改善されて自動化が進展し、搾乳ユニットは、大変軽量でコンパクトに設計可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明による搾乳ユニットの第一実施例の側面図である。
【図２】この発明による搾乳ユニットの更に別の実施例の側面図である。
【図３】使用中の、図１の搾乳ユニットを図示している。
【図４】使用中の、図２の搾乳ユニットを図示している。
【符号の説明】
１ 搾乳ユニット
２ 乳頭カップ
３ ハウジング
４ センサ
５ 台板
６ シリンダ
７、８ ガイド部材
９ ミルクタンク
１０ 車輪
１１ キャタピラトラック
１３ 連結片
１５ モータ

Claims (28)

1. 少なくとも一つの乳頭カップ（２）と該乳頭カップ（２）を搾乳動物の乳頭に連結する手段（３〜８）とが設けられた搾乳ロボットを有する、動物を自動的に搾乳する装置において、
   前記動物を自動的に搾乳する装置には、少なくとも一つのミルク収集ユニットと該ミルク収集ユニットに対して可動に設けられた少なくとも一つの搾乳ユニット（１）とが設けられ、
   前記搾乳ユニットには、駆動手段（１５）と操舵手段（１０，１１）とを有する自己推進手段（１０、１１、１４、１５）が設けられ、
   前記動物を自動的に搾乳する装置には、前記搾乳ユニットが追随するコースを決定する操縦手段と、前記動物の近く又は上又は内部に設けられた位置決め手段と組み合わせて用いられる動物の位置出し手段と、がさらに設けられ、
   前記動物の位置出し手段からのデータに基づいて前記動物に近づいて追随するように、前記搾乳ユニットが設けられている
   ことを特徴する動物を自動的に搾乳する装置。
2. 前記収集ユニットには、ミルクリザーバが設けられていることを特徴とする請求項１記載の動物を自動的に搾乳する装置。
3. 前記収集ユニットには、前記搾乳ユニットにエネルギーを供給する手段が設けられていることを特徴とする請求項１または２記載の動物を自動的に搾乳する装置。
4. 前記収集ユニットには、前記搾乳ユニット（１）に負圧及び／又は正圧を供給する手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
5. 前記収集ユニットには、ミルク分析手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
6. 前記収集ユニットには、前記搾乳ユニット（１）のために、特に一つまたは複数の乳頭カップを清掃及び／又は殺菌する手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
7. 前記収集ユニットには、適当な通信手段を有するコンピュータのような搾乳ユニット（１）を制御する装置が設けられていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
8. 前記搾乳ユニットには、少なくとも一つの乳頭カップ（２）と、該乳頭カップ（２）を搾乳動物の乳頭に連結する手段（３〜８）とが設けられていることを特徴とする請求項１〜７のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
9. 前記搾乳ユニットには、一つの乳頭カップ（２）が設けられていることを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
10. 前記搾乳ユニットには、前記ミルク収集ユニットのミルクリザーバに適切に連結されるミルクタンク（９）が設けられていることを特徴とする請求項１〜９のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
11. 前記搾乳ユニットには、エネルギー（１４）、及び／又は、加圧及び／又は負圧の蓄積手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜１０のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
12. 前記搾乳ユニットには、カメラが設けられていることを特徴とする請求項１〜１１のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
13. 前記推進手段（１０、１１、１４、１５）により前記搾乳ユニットがあるコースを追随するように、前記操縦手段が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
14. 前記搾乳ユニット（１）には、該搾乳ユニットの乳頭カップ以外の少なくとも一部を搾乳動物に連結する連結手段が設けられ、
    前記連結手段が、前記搾乳動物の胴体及び／又は少なくとも一本の足を掴む少なくとも一つのグリップアームを有していることを特徴とする請求項１〜１３のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
15. 前記搾乳ユニット（１）は、前記搾乳動物に連結された後、ある時間間隔の間、前記搾乳動物と連結されるように設けられていることを特徴とする請求項１４に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
16. 前記時間間隔が調整可能とされることを特徴とする請求項１５記載の動物を自動的に搾乳する装置。
17. 前記時間間隔が、搾乳工程の持続時間、及び／又は、前記乳頭カップ（２）が前記搾乳動物と連結している持続時間に基づいていることを特徴とする請求項１６に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
18. 前記搾乳ユニットが前記搾乳動物に連結された後に前記乳頭カップ（２）を接続する手段を駆動することができるように、前記装置が構成されていることを特徴とする請求項１４〜１７のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
19. 前記搾乳ユニット（１）には、車輪（１０）、ローラ、キャタピラトラック（１１）及び／又は、空気クッション構造が設けられて、前記搾乳ユニット（１）が地面を転走またはホバリングするように設けられていることを特徴とする請求項１〜１８のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
20. 前記搾乳ユニット（１）には、モータ（１５）が設けられていることを特徴とする請求項１〜１９のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
21. 前記搾乳ユニット（１）には、搾乳動物用の疑似餌手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜２０のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
22. 前記装置には、搾乳動物を呼びつける手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜２１のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
23. 前記搾乳ユニット（１）には、その時間に搾乳されない動物を離しておく、拒絶手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜２２のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
24. 前記搾乳ユニットは（１）には、前記ミルク収集ユニットにデータを送信する及び／又は該ミルク収集ユニットからデータを受信するための、送信及び／又は受信手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜２３のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
25. 前記装置には、搾乳動物にデータを送信する及び／又は該搾乳動物からデータを受信するための送信及び／又は受信手段が設けられていることを特徴とする請求項１〜２４のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
26. 前記搾乳ユニット（１）は、搾乳動物の動き及び／又は移動を検知するセンサ手段（１２）を有していることを特徴とする請求項１〜２５のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。
27. 前記搾乳ユニット（１）は、前記センサ手段（１２）からのデータにより、搾乳動物を追跡できるように設けられていることを特徴とする請求項２６記載の動物を自動的に搾乳する装置。
28. 前記連結手段が、搾乳ユニット（１）全体を搾乳動物から吊るすことができるように設けられていることを特徴とする請求項１４〜２７のいずれか一項に記載の動物を自動的に搾乳する装置。

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