JP4489118B2 - 乳化装置、かかる乳化装置を用いるエマルジョンの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種燃焼機器及び自動車等内燃機関に使用されるエマルジョン燃料、化粧品、食品などを製造するために用いられる乳化装置及びかかる乳化装置を用いるエマルジョンの精製方法に関する。
従来、燃料油に水を混入して微粒化したエマルジョン燃料を燃焼炉に吹き込み燃焼させるエマルジョン燃焼方式が知られている。エマルジョン燃料は、A重油、B重油、C重油、再生油などの液体燃料に水を3〜10%混入し、乳化させた微細な水粒子を含む液体燃料であって、このエマルジョン燃料をバーナーによって吹き込んで燃焼させると、燃料粒子に含まれる水粒子が燃焼器内の高温雰囲気の中で微少爆発することにより、燃料粒子がさらに細分化され、燃料と空気とがより良く混合するために燃焼効率が向上する。しかし、本来油に溶解しない水を燃料油中に均一に分散させ、油水が長時間分離せずに安定化したエマルジョン燃料をつくり、且つ、このエマルジョン燃料を長期間にわたって安定して燃焼稼動させることは実に困難な問題であった。
本願発明者は、以前にエマルジョン燃料精製乳化器についての特許出願をした(特許文献1参照)。従来の乳化器が3つの歯車のうち両サイドに大きい径の歯車を配置し、中心の歯車にモーターを連結して回転力を与えていたのに対して、前記出願にかかる乳化器は、従来の乳化器における、気泡発生による燃料の粘度上昇に伴う、いわゆるマヨネーズスラッジ現象が生じることに起因するパイプの目詰まりや燃焼ムラを引き起こすという問題点を解消することができた。
特開昭62−213829号公報
本発明者等は、前記特許文献1に記載の乳化器をより改良し、更に、従来の乳化器では困難であった油と水に加えて、油と水以外の液体や空気、可燃性ガス等の気体を混入したところ、油滴に水が極微粒子状に均一な状態で分散したエマルジョンが得られることを知見したことから本発明に想到したものであり、本発明の目的は、乳化剤を添加することなく水粒子を微粒子化して油滴に均一に分散させることによって、安定したエマルジョンを精製する乳化装置及びかかる乳化装置を用いるエマルジョンの精製方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明は、油と水の粒子が均一に分散したエマルジョンを精製する乳化装置において、ケーシング内に直径の異なる4本の歯車、第1歯車3a,第2歯車3b,第3歯車3c,第4歯車3d、が収納されており、第1歯車3aから第4歯車3dの順に油及び水等を圧送する方向に直径が小さくなるように前記歯車が配置され、第1歯車3aの周縁部が歯車収納部の周壁面に一様に近接して設けられ、第2歯車3b、第3歯車3c及び第4歯車3dの各歯車周縁と歯車収納部の周壁面との間には、一方側に僅かに広いクリアランス3i,3j,3kが、隣接する歯車に対して互に反対側に設けられ、且つ、歯車の回転軸が大地に対して垂直方向を向くように設定されており、油を供給する供給孔と、水を供給する供給孔と、第三成分を供給する供給孔が第1歯車側ケーシングの周壁に設けられ、エマルジョンの排出口が第4歯車側のケーシングの周壁に設けられてなることを特徴とする乳化装置とする(請求項1)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記乳化装置に設けられる油の供給孔とエマルジョンの排出口が油及び水等の進行方向に対して平行に設けられ、且つ水の供給孔と前記第三成分の供給孔が油及び水等の進行方向に対してそれぞれ垂直に且つ互いに対向して設けられることを特徴とする前記の乳化装置とすることが好ましい(請求項2)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記乳化装置に設けられる歯車は、第1歯車3aと第2歯車3b、第2歯車3bと第3歯車3c、歯車3cと第4歯車3dの隣接する歯数の差が同数からなることを特徴とする前記の乳化装置とすることが好ましい(請求項3)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、重油サービスタンク8と、前記ケーシングに温度調節器12を設けた前記の乳化装置1と、エマルジョン燃料タンク9と、ボイラー10をそれぞれバルブを介してパイプで連結し、併せて、前記重油サービスタンク8とボイラー10をバルブを介して直結する緊急時用のパイプライン11を設けるとともに、重油サービスタンク8と乳化装置1の中間に温度調節器12を設け、両方の温度調節器12によって乳化装置に供給される油の粘度をコントロールすることによって、油の供給量と排出量のバランスを保つことを特徴とする乳化装置とすることが好ましい(請求項4)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記の何れかに記載の乳化装置を用いて、第三成分として油及び水以外の液体または気体のうちの何れか、並びに油と水とをそれぞれの供給孔より供給してエマルジョンを精製することを特徴とするエマルジョンの精製方法とすることが好ましい(請求項5)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記の何れかに記載の乳化装置を用いて、油の供給孔より燃料油を、水の供給孔より水を、第三成分の供給孔より空気、可燃性ガス、可燃性液体又はこれらの中の何れかを組み合わせて供給してエマルジョン燃料を精製することを特徴とするエマルジョンの精製方法とすることが好ましい(請求項6)。
本発明の乳化装置は、前記のように歯車の直径を大きいものから順々に小さくなるように配置してあり、油粒子に5ミクロン以下の水の微粒子が均一に分散したエマルジョンが得られる。このエマルジョンは乳化剤を添加しなくとも安定性が良く、流量や温度が変化しても安定である。また、一旦、油と水が分離しても軽く循環させたり振るだけで容易に均一に分散する。更に、重油や再生油などの燃料油と水に加えて、空気や可燃性ガス等を混入することにより、油滴粒子に水の微粒子が均一に分散したエマルジョン燃料が得られる。
係るエマルジョン燃料は、長期間にわたって安定した燃焼を維持できる上、完全燃焼に近く燃焼し燃焼効率がより向上するとともに、排ガス中の煤塵やNOxを低減する効果を奏する。燃料費の節約に寄与し、廃油を再生して高品質の燃料油として利用できるので資源の有効活用と経済的観点からも極めて優れている。また、マヨネーズやケチャップ等の食品において本発明の乳化装置を使用して食用油と水と卵等の粉砕物を乳化して微粒子化することにより舌触りがよく美味しくなる。化粧品は同様に微粒子化することによって肌に潤いを与えるなどの効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態(以下「実施の形態」と称する)について、以下に詳細に説明するが、本発明はかかる実施の形態によって何ら制限を受けるものではない。
図1は本発明の実施の形態にかかる乳化装置のケーシング内に歯車を収納した状態における中間片の平面図であり、図2は本発明の実施の形態にかかる乳化装置の部分縦断面図であり、図3は本発明の実施の形態にかかる乳化装置の底側壁片の平面図である。図4は本発明の実施の形態にかかる乳化装置の一実施例を示す回路図である。各図において、同一部品ないし同一部分などを表す場合には、それぞれ共通の符号を付することとした。
図1及び図2において、1は実施の形態にかかる乳化装置であって、ケーシング2の内側に、第一歯車3a、第二歯車3b、第三歯車3c、第四歯車3dの順に歯車3の直径が大から小への順になるように隣接する歯車が相互に噛み合わされた状態で配置されている。歯車の歯数は特に限定されるものではないが、本発明の実施の形態で、第一歯車3a〜第四歯車3dの歯車の歯数はそれぞれ20、18、16、14枚からなり、第一歯車3aと第二歯車3b、第二歯車3bと第三歯車3c、第三歯車3cと第四歯車3dの歯数の差をとると何れも2枚であり、このように互いに隣接する歯車の歯数の差が同数になるように歯車を設計することが好ましい。このように歯車の直径が大きいものほど歯数を多く、且つ、何れの歯車についても隣接する歯車の歯数の差を同数にすることによって、エマルジョンの逆流を防ぎ、剪断力を増すことができる。
ケーシング2は、各歯車3a,3b,3c,3dの各軸を支持する軸受部3e,3f,3g,3hを備えた蓋側壁片2a及び底側壁片2cと、この両側壁片の中間に狭持される中間片2bの都合3片からなり、これら3片の接合面には歯車を取り囲むようにパッキン4が設けられており、各ボルト孔14にボルトを通し緊締して3片が密着し固定される。前記中間片2bの内側には歯車を収納するための歯車収納部5が連続して設けられている。第一歯車3aの歯先と歯車収納部5の周壁面とは近接しており、第二歯車3b、第三歯車3c、第四歯車3dと歯車収納部5の周壁面との間には、図1に示すように一方側に僅かに広いクリアランス3i,3j,3kが設けられている。また、図3に示すように、底側壁片2cの底部には温度センサー13と連動するヒーター12等の温度調節器が埋設けられており、供給される油の温度と連動させて粘度コントロールが図られている。
最大径の第一歯車3aが収納されているケーシングの周壁面には、油の供給孔6aが油及び水の進行方向に対してほぼ平行に設けられており、水の供給孔6bと第三成分の気体乃至液体の供給孔6cがそれぞれ油及び水の進行方向に対してほぼ垂直に且つ互いに対向して設けられている。また、最小径の第四歯車3dが収納されているケーシングの周壁面には、エマルジョンの排出口7が油及び水の進行方向に対してほぼ平行に設けられている。前記供給孔6a,6b,6cは油、水及び気体等をそれぞれ導入するステンレス製パイプと連結されており、排出口7はエマルジョンを排出するステンレス製パイプと連結されている。水はポンプにより圧送され、供給孔6bから霧状に供給され、他の油等は第一歯車3aの回転に伴って第一歯車収納部5内の圧力が負圧化することによって各供給孔から吸引される。
第一歯車3aの回転軸は、一方の蓋側壁片2aを貫通してモーターMに連結されていて、モーターMの回転力によって矢印方向に回転する。第二歯車3b、第三歯車3c、第四歯車3dは第一歯車3aに連動して回転する。そして、図1に示すように、隣接する歯車の噛み合わせ部において、一方の歯車は歯の先端部が他方の歯車の歯の谷部との間に間隙が生ずるようにやや離間して配置してあり、回転する歯車の歯によって水と油と気体乃至液体が第一歯車3a、第二歯車3b、第三歯車3c、第四歯車3dの順に移送されると同時に歯車の歯先とケーシングの周壁面との間及び歯車の歯と歯の間に働く剪断力によって微細粒子に粉砕されるとともにそれらの微細粒子が均一に分散してエマルジョンを形成する。
本実施の形態に係る乳化装置では、第二歯車3b、第三歯車3c、第四歯車3dと歯車収納部5の周壁面との間に、一方側に僅かに広いクリアランス3i,3j,3kが設けられており、且つ、歯車の回転軸が大地に対して垂直方向に向くように設定されているので、例えば図5に示すように、重力の影響を受けて油と水と他の液体乃至気体が歯車の回転面に沿って垂直方向に上下流19しながら排出口の方向に移送される。この間、クリアランス3iにおいては、歯車の回転方向並びにケーシング壁面側に生ずる歯車の反回転方向の対流18とが激しく摩擦しあうことによって、対流による摩擦混合20と歯車の強い剪断力による剪断混合21の二段階の作用により油と水が混合され乳化する。この現象は、透明なケーシングを備えた実験装置で稼動状態を観察することによって確認されている。前記工程を経て水粒子をより微細に粉砕し、油の粒子間に水粒子をより多く且つ密接させた状態で割り込ませることによって、油と水の微粒子が分離し難く、長期間安定したエマルジョンが精製されるのである。
従来方式のエマルジョン燃料油を精製する乳化器では、油と水のみを歯車で微粒子にしていたが、本願発明に係る乳化装置においては、油と水の中にその他の気体又は液体を混入させた状態下で剪断作用を受けるために、係る気体ないし液体が油と水の間に介入し、油と水の粒子はより細かい微細粒子に粉砕されるものと考えられる。また、本実施の形態に係る乳化装置において、重油乃至再生油などの燃料油と、空気或いはアルコールなどの可燃性液体と、これらに水を混入して乳化することによって、従来のコロイドミルや機械的粉砕では不可能な微粒子化した水微粒子が得られるとともに、空気乃至アルコール分が水粒子に付着乃至溶解することによって、燃焼に伴う反応を促進し、より燃焼効率が向上するものと考えられる。
本実施の形態に係る乳化装置において、油と水と第三成分の混入する割合は、特に限定されるものではないが、例えば、重油乃至再生油などの燃料油からエマルジョン燃料を精製する場合に、燃料油97〜75重量%に対して、水を3〜20重量%、空気、可燃性ガス乃至可燃性液体を5重量%以下の割合で混入すことが好ましい。水の混入率は、燃料油の種類によって適宜選択され、A重油など粘度の比較的低いものに対しては3〜10重量%、C重油や再生油など粘度の比較的高いものに対しては5〜20重量%の範囲で選択することが好ましい。水分が多すぎると燃焼効率が逆に低下するおそれがある。
A重油、B重油、C重油、再生油などの液体燃料に水を混入し、乳化させた微細な水粒子を含む液体燃料は、油粒子の周りに微細な水粒子が付着したW/O型(Water in oil)エマルジョン燃料となる。通常、燃焼機器の燃料噴霧器による油粒子の直径は30〜130ミクロンであるが、本実施の形態に係る乳化装置で精製されるエマルジョン燃料では油粒子の周りに直径が5ミクロン以下の多数の水粒子が多数含まれている(図6参照)。そのために、燃焼器内の高温雰囲気の中で微少爆発によって噴霧微粒子は著しく細分化され周囲の酸素と接触面積が拡大し、そのために燃焼反応が促進されて燃焼効率が著しく向上するのである。
図4の乳化装置の一実施例を示す回路図において、重油サービスタンク8と、水タンクW及び第三成分容器Gとパイプで連結された乳化装置1と、エマルジョン燃料タンク9と、ボイラー10とはそれぞれモーターバルブMV1,MV2,MV3を介して移送用パイプ11によって連結されている。更に、重油サービスタンク8とボイラー10とをモーターバルブMV4を介して直結するラインが設けられている。そして、重油サービスタンク8と乳化装置1の中間には温度調節器であるヒーター12とストレーナー15が設けられている。
温度調節器を設けることによって乳化装置1に供給される油分の粘度が一定に保たれ、乳化装置1内の温度調節器12,13と相まって、供給量と排出量のバランスが保持されるとともに、乳化装置内における剪断力ないし剪断作用が一定となり、より均一で安定したエマルジョンが精製される。また、重油サービスタンク8とボイラー10とを連結するラインを設けることによって、乳化装置が万一作動しない場合でも緊急にボイラーの運転を継続することができる。乳化装置1で精製されたエマルジョン燃料は、一旦エマルジョン燃料タンク9に貯留され、ポンプPによってボイラー10に移送される。エマルジョン燃料タンク9には安定したエマルジョン燃料を供給するために攪拌機などを備えてもよい。
次に、本実施の形態にかかる乳化装置を用いて、A重油約88重量%に水を約9重量%、空気を約3重量%を混入させて乳化させた。図5は、得られたエマルジョンを燃料噴霧器で吹き付けて400倍の光学顕微鏡にて観察した写真図である。この写真図では、約10〜20ミクロンの油滴の間に約3〜8ミクロンの水滴の微粒子が付着してなる。このエマルジョン燃料を前記の実施の形態に記載の回路図に示した燃焼炉(Max.35l/h、炉寸法φ800×4200L)にて燃焼した結果、通常のA重油を燃焼した場合に比較して、約5〜10%の燃料費を節約することができた。
前記の実施例において、A重油の他に、C重油、再生油、灯油、軽油についてそれぞれ同様にしてエマルジョンを精製して得られたエマルジョンを容器に入れて静止した状態で放置して油水が分離するまでの時間を測定した結果、以下の通りであった。
A重油 3日
再生油 5日
C重油 7日
灯油 3時間
軽油 4時間
また、以上に準じて、ガソリンと水とエチルアルコールを乳化したところ、灯油乃至軽油と同等の安定性が確認された。
前記の実施例において、1)灯油、2)再生油、3)エマルジョン燃料(水10%)、4)エマルジョン燃料(水15%)、5)エマルジョン燃料(水20%、燃焼量35)、6)エマルジョン燃料(水20%、燃焼量15)、について、燃料を前記燃焼炉(Max.35l/h、炉寸法φ800×4200L)にて燃焼させ、バーナーの炎を目視で排ガス中のススや煤塵を確認するとともに、CO,NOx,Oの各成分と炉内温度を測定した結果を表1に示す。
表1の「排ガス中のススや煤塵」欄における評価は以下のとおりである。
◎ : 排ガス中のススや煤塵が少ない。
○ : 排ガス中のススや煤塵がやや少ない。
△ : 排ガス中のススや煤塵がやや多い。
× : 排ガス中のススや煤塵が多大である。
表1より、灯油の最適状態を基準にして各種燃料について比較すると、再生油のみの場合は、NOx(窒素酸化物)は、4倍くらいに多くなり、排ガス中のOが最大(5.8%)となった。エマルジョン燃料は、水の混合割合を増やすことによりNOxが少なくなり、Oも少なくなった。排ガス中のススや煤塵は、再生油のみに比較してエマルジョン燃料の方が少なく、且つ水の混合割合を増やした方がより少なくなる。6)エマルジョン燃料(水20%、燃焼量15)でも最適な燃焼状態を保持できた。
通常の燃焼器では、燃料を完全燃焼させるために空気量を多量に送入するが、エマルジョン燃料を使用することにより、送入する空気量を少なくすることで排ガスによるエネルギー損失が低減され、省エネをに寄与することが確認された。また、界面活性剤を混入したエマルジョンは時間が経過するにつれて動粘度が上昇するが、本実施例によるエマルジョンは回転数を上昇させても動粘度は殆ど変化しないことが確認されている。
前記の実施の形態及び実施例は、油と水と油及び水以外の第三成分を混合乳化する乳化装置について述べたものであるが、本願発明にかかる乳化装置において、第三成分を供給する供給孔を閉じて油と水の二成分系の乳化装置及びかかる装置を用いるエマルジョンの精製方法も本願発明に含まれるものである。また、本願発明の精神を逸脱しない限りにおいて種々の改変をなすことができ、本願発明がかかる改変した発明に及ぶことは言うまでもない。
近年、工業用の機械油や業務用油の廃油の殆どが廃棄されていることが問題となっているが、本発明の乳化装置を使用すれば燃料として有効利用でき、しかも燃料費の節約と廃ガスに含まれる有害物質の低減により環境汚染が少なくなり、産業上の利用可能性は極めて大きい。
本発明の実施の形態にかかる乳化装置のケーシング内に歯車を収納した状態を示す中間片の平面図である。 本発明の実施の形態にかかる乳化装置の部分縦断面図である。 本発明の実施の形態にかかる乳化装置の底側壁片の平面図である。 本発明の実施の形態にかかる乳化装置の一実施例を示す回路図である。 本発明の実施の形態にかかる乳化装置のクリアランス近辺における流体の状態を示す説明図である。 本実施例に係るエマルジョンを吹き付けた粒子の光学顕微鏡による写真図である。
符号の説明
1:乳化装置、2:ケーシング、2a:蓋側壁片、2b:中間片、2c:底側壁片、3:歯車、3a:第1歯車、3b:第2歯車、3c:第3歯車、3d:第四歯車、3e,3f,3g,3h:軸受部、クリアランス:3i,3j,3k、4:パッキン、5:歯車収納部、5a:歯車収納部周壁、6:供給孔、6a:油の供給孔、6b:水の供給孔、6c:第三成分の供給孔、7:排出口、8:重油サービスタンク、9:エマルジョン燃料タンク、10:ボイラー、11:輸送パイプ、12:ヒーター、13:センサー、14:ボルト孔、15:ストレーナー、18:対流、19:上下流、20:摩擦混合部、21:剪断混合部、22:歯車回転方向
MV1,MV2,MV3,MV4:モーターバルブ、M:モーター、P:ポンプ、
W:水タンク、G:第三成分容器

Claims (6)

  1. 油と水の粒子が均一に分散したエマルジョンを精製する乳化装置において、ケーシング内に直径の異なる4本の歯車、第1歯車3a,第2歯車3b,第3歯車3c,第4歯車3d、が収納されており、第1歯車3aから第4歯車3dの順に油及び水等を圧送する方向に直径が小さくなるように前記歯車が配置され、第1歯車3aの周縁部が歯車収納部の周壁面に一様に近接して設けられ、第2歯車3b、第3歯車3c及び第4歯車3dの各歯車周縁と歯車収納部の周壁面との間には、一方側に僅かに広いクリアランス3i,3j,3kが、隣接する歯車に対して互に反対側に設けられ、且つ、歯車の回転軸が大地に対して垂直方向を向くように設定されており、油を供給する供給孔と、水を供給する供給孔と、第三成分を供給する供給孔が第1歯車側ケーシングの周壁に設けられ、エマルジョンの排出口が第4歯車側のケーシングの周壁に設けられてなることを特徴とする乳化装置。
  2. 前記乳化装置に設けられる油の供給孔とエマルジョンの排出口が油及び水等の進行方向に対して平行に設けられ、且つ水の供給孔と前記第三成分の供給孔が油及び水等の進行方向に対してそれぞれ垂直に且つ互いに対向して設けられることを特徴とする請求項1記載の乳化装置。
  3. 前記乳化装置に設けられる歯車は、第1歯車3aと第2歯車3b、第2歯車3bと第3歯車3c、歯車3cと第4歯車3dの隣接する歯数の差が同数からなることを特徴とする請求項1記載の乳化装置。
  4. 重油サービスタンク8と、前記ケーシングに温度調節器12を設けた請求項1記載の乳化装置1と、エマルジョン燃料タンク9と、ボイラー10をそれぞれバルブを介してパイプで連結し、併せて、前記重油サービスタンク8とボイラー10をバルブを介して直結する緊急時用のパイプライン11を設けるとともに、重油サービスタンク8と乳化装置1の中間に温度調節器12を設け、両方の温度調節器12によって乳化装置に供給される油の粘度をコントロールすることによって、油の供給量と排出量のバランスを保つことを特徴とする乳化装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の乳化装置を用いて、第三成分として油及び水以外の液体または気体のうちの何れか、並びに油と水とをそれぞれの供給孔より供給してエマルジョンを精製することを特徴とするエマルジョンの精製方法。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の乳化装置を用いて、油の供給孔より燃料油を、水の供給孔より水を、第三成分の供給孔より空気、可燃性ガス、可燃性液体又はこれらの中の何れかを組み合わせて供給してエマルジョン燃料を精製することを特徴とするエマルジョンの精製方法。
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