JP4487282B2 - 材料のねじり据え込み押出し法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微細な内部組織、結晶組織や非結晶組織を有する材料(金属、高分子、木材など)あるいは超微細な第2相を均一に分散した材料などを製造するために、固体状の材料、固体状の複合材料、粉末材料、異種金属の混合体あるいは金属とセラミックスの混合体に熱間あるいは冷間で非常に大きな加工ひずみを加える方法に関する。
通常、金属材料は原料を溶解精錬しこれを鋳造し、さらに加工成形することにより最終製品形状にする。これには、大別して2種類あり、熱間加工後冷却して製品とする熱間加工製品と、これをさらに冷間で加工成形した冷間加工製品である。
熱間加工とは、絶対温度で、再結晶温度以上融点以下での加工である。冷間加工とは再結晶温度以下での加工をさす。室温以下では冷媒が必要になるので実施例はあまり多くない。また、室温(20℃±20℃)での加工が多い。
これらのいずれの方法においても、金属材料に加えられる加工量は製品の材質に大きく影響することが知られている。圧延、鍛造などの加工は、特に、結晶粒などのミクロ組織を微細にする上で有効であり、鉄鋼材料、アルミニウム材料など多くの金属材料でこの方法が使用されている。これは、金属材料の結晶粒が微細であるほど優れた機械的性質が得られるからである。
熱間加工製品においては、高温で加工した場合、加工ひずみ速度を大きくし大きなひずみを加えることにより金属材料は動的再結晶状態になり、ひずみ速度が大きいほど結晶粒が小さくなる。低温(再結晶温度よりは高い)で加工した場合は、セル状に転位が堆積し、転位の再配列により微細な結晶粒になる。
なお、加工温度が融点の90%以上になると加工ひずみの影響が材料に残存しないので、加工ひずみを残存させたい場合には、融点の90%未満の温度で加工することが望ましい。
また、冷間加工製品では冷間(再結晶温度以下)における加工量が大きいほどその後に続く焼鈍を行った場合の再結晶粒の大きさを小さくできる。
一方、粉末材料には物理的、化学的に高機能を持っているものが多いが、これらを工業的に利用するためには、固体状、望ましくは相対密度が100%に近いことが要請されている。そのために、室温よりも高い高温で圧密加工を行うことができるHIP(Hot
Isostatic Pressing)やホットプレスが多用されている。
しかし、より高密度化するためにはより高温加工することが必要であるが、その場合、材料の性質が変化することが多く、機能性を損なわないで、100%に近い相対密度が達成されている例は少ないようである。特に、MA(Mechanical Alloying)粉のように粒内の結晶粒サイズがミクロン以下のレベルにまで微細化された粉末はきわめて固化しにくく、低温での固化技術が開発されることが強く望まれている。このためにもせん断ひずみなどの大ひずみを加えることが有効であると思われる。
さらに、MAの一種であるが、2種以上の任意組成のバルク状の金属あるいは金属粒子の混合体に対して非常に大きい変形を加えるとこれらが混合され、異種金属同士がナノメータのオーダーにまで近づくことが可能になる。金属粒子の混合の場合は空隙部体積が0に近づくまで加工を続けるとバルク状の固体材料となり、新規な合金(超微細粒合金やアモルファス合金など)の製造につながる。
あるいは、大きいひずみを金属と超微細セラミックス粒の混合体に加えることにより、超微細粒を金属中に均一に分散させることが可能になる。
また、金属中の析出物などを粉砕し均一微細に分散させることも可能になる。
高分子材料においても高圧で大きいねじりをくわえることにより微細な内部組織を持つ材料を得ることができる。
以上のように、大ひずみを加える手段は金属内部組織の微細化、非結晶化、粉末材料の固化、異種金属同士の混合、金属と超微細粒の混合、あるいはその他の物質の微細組織化などに対して有効であるが、従来の加工手段、例えば圧延や鍛造あるいはHIPやホットプレスのみではその加え得る変形量に限界があった。
ところで、最近、非常に大きいひずみを加えた少量サンプルを作成する方法として、圧縮ねじり法が研究開発されている。これは図1に示したように、円筒状のコンテナー3に高さの低い円柱試料1を装入し、上部から円柱形状上パンチ4−1で大きい圧縮力Pを加えながらトルクTrを加え回転させる方法である。
下パンチ4−2は固定されているが、上パンチ4−1と反対方向に回転させてもよい。この方法を固体状の材料や粉末材料に適用した場合の詳細が、下記非特許文献1および2に記載されている。
Valiev, R et al : Mat.Sci. and Eng., A137(1991),35 金武ほか:43回塑加連講演(1992)、73
この方法によれば、たとえばアルミニウムの場合、μmオーダーの結晶粒径が得られるとされている。また、アルミニウムの粉末材料であれば真密度に近い値になるといわれている。しかし、ねじり変形の特徴として材料の外周部では大きいひずみが生じるが、中心部のひずみは小さい。
この方法では、上パンチ4−1と下パンチ4−2が相対的に回転することによりねじりを材料1に及ぼしているので、パンチ面と材料面の間にすべりがあると到達できるひずみが小さくなる。そこで、圧力Pを大きくすることにより摩擦力を大きくし、その結果トルクTrを大きくすることが有効な手段となる。
しかし、あまり圧力Pを大きくしすぎると、上パンチ4−1の外面や下パンチ4−2の外面とコンテナー3の内面の間に図中点線の矢印で示した位置で材料の噛み出しが発生し、上パンチ4−1の回転がスムーズでなくなったり、上パンチ4−1外面とコンテナー3内面の間で焼き付きが生じたりするようになる。
そのために、非特許文献2にも紹介されているように、図2に示したようにパンチ面に凹凸を付けることによりすべりを抑える手段が有効とされているが、その効果を大きくするためにはやはり圧力Pを大きくする必要があり、この方法にも限界がある。
また、この方法では、たとえば通常のビレット(数10mm径×数m長さ)のように長いサイズの材料を製造することは不可能である。それは、材料1が長くなると上下パンチ面で発生させたトルクがコンテナ内面と材料外面の摩擦のため長さ方向中央部(両端部を除く部分)にまでは伝わらず、材料全長にわたって大きいねじりひずみを加えることができないからである。
上記で説明したように、圧縮ねじり法には、(1)材料の回転中心部のひずみが小さいこと、(2)パンチ外面とコンテナー内面の間に噛み出しが生じること、(3)長尺材の製造ができないこと、という3つの欠点がある。本発明はこれらの問題点の(1)と(2)を解消する技術、さらに同じ技術思想のもとにした(1)、(2)、(3)のすべてを解消できる技術も同時に提案するものである。
上記課題を解決するために、パンチ形状やコンテナーの役割を詳細に検討することにより、以下のような新しい加工法を開発することができた。
その第1の方法は、貫通した筒状の小横断面積のを有するコンテナーと、上部が上方の空中に解放された大横断面積のを有するダイスとを、該コンテナーを該ダイスの上になるように、しかもお互いに水平平面で接触するようにして、両者により形成された部が該コンテナーの上方の空中に通じる筒状の以外は閉空間であるように構成し、さらに該ダイスの部の上方からの投影断面が該コンテナーのの上方からの投影断面を完全に含むように配置し、該コンテナー内に装填された材料をコンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方の該ダイス部内に押し込み材料の直径を増大させる据え込み加工を、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み加工法である。
第2の方法は、貫通した筒状のを有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径が、上方の部が上方の空中に通じる底付き円筒状形状であるダイスの部内径よりわずかに小さく製作されており、該コンテナーの下端の面と該ダイスの底がお互いに当たらないようにして、該コンテナーを該ダイスの部に挿入することにより生じた上方のみが空中に通じる空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方の該ダイス部内に押し込み直径を拡大させる据え込み加工を、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み加工法である。
第3の方法は、貫通した筒状を有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径と、外面の横断面が円形形状であるダイスの上部の外径を、ともに、貫通した円形断面のを有するホルダーの内径よりわずかに小さく製作し、該ホルダー内に該コンテナーと該ダイスを該コンテナーが上になるようにして、しかも該コンテナーと該ダイスが接触しないように離して挿入することにより形成された上方の空中に通じている空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方に押し込み材料の直径を増大させる据え込み加工を、該ホルダーを架台に回転しないように固定し、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み加工法である。
第4の方法は、貫通した筒状の小横断面積のを有するコンテナーと、上部が上方の空中に解放された大横断面積のであり、このの下面の一部に下方の空中に通じる貫通した筒状の小横断面積のを有するダイスを、該コンテナーを該ダイスの上になるように、しかもお互いに水平平面で接触するようにして、両者により形成された部が該コンテナーの上方の空中に通じる筒状のと該ダイスの下方の空中に通じる筒状の以外は閉空間であるように構成し、さらに該ダイスの部上端部の上方からの投影断面が該コンテナーのの下端部の上方からの投影断面を完全に含むように配置し、該コンテナー内に装填された材料をコンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方の該ダイス部内に押し込み材料の直径を増大させるとともにダイス下部の筒状から下方に押し出す加工を、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み押出し加工法である。
第5の方法は、貫通した筒状のを有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径が、上方の部が上方の空中に通じる底付き円筒状形状であり、かつこの上方の底部の一部が下方の空中に通じる筒状のであるダイスの上方部内径よりわずかに小さく製作されており、該コンテナーの下端の面と該ダイスの上方の底がお互いに当たらないようにして、該コンテナーを該ダイスの上方の部に挿入することにより生じた上方および下方が空中に通じる空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方の該ダイス部内に押し込み直径を増大させるとともにダイス下部の筒状から押し出す加工を、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み押出し加工法である。
第6の方法は、貫通した筒状を有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径と、貫通した筒状を有する、外面の横断面が円形形状であるダイス上部の外径を、ともに、貫通した円形断面のを有するホルダーの内径よりわずかに小さく製作し、該ホルダー内に該コンテナーと該ダイスを該コンテナーが上になるようにして、しかも該コンテナーと該ダイスが接触しないように離して挿入することにより形成された上方および下方の空中に通じている空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方に押し込み材料の直径を増大させながら下方に押し出す加工を、該ホルダーを架台に回転しないように固定し、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながら行うねじり据え込み押出し加工法である。
第7〜第12番目の技術は、それぞれ上記第1〜第6の方法を実現するための装置構成である。
第1の方法の場合、コンテナー内の貫通したの中心軸とダイスの部の中心軸をずらせておくことにより、材料中心部のねじりひずみの少ない領域をなくすことができる。また、コンテナーの内部の材料長さを長くしたり、コンテナー内の貫通の横断面を非軸対称形状にすることにより、コンテナー内部の材料のすべりをなくすことができ、また、ダイス内の部の横断面形状を非軸対称形状にすることにより、ダイス内部の材料のすべりをなくすことができる。
そのため、すべりを抑えるために圧縮圧力Pを大きくする必要がなくなり、必然的にコンテナーとダイスの接触部の材料噛み出しを少なくすることができる。
第2および第3の方法の場合も効果は同様である。
第1から第3の方法は、大量には必要ではない高機能材料を簡単に製造するために使用できるが、他の各種ねじり押し出し法における材料の製造条件(加工温度、圧縮力、ねじり量)を決定するための簡便な試験法としても利用できる。
筆者は、これまでに、非常に大きいひずみを材料に与えることができるねじり押出し法を発明(特許文献1〜4)しているが、その加工で材料に付加されるひずみの大部分はねじりであるので、第1から第3の方法と同じようにねじり以外のひずみがわずかである本加工法が精度よく量産プロセスである各種ねじり押出し法をシミュレートできるのである。
特願2003−174091 特願2003−405169 特願2003−405170 特願2003−421551
第1から第3の方法は非常に簡単な試験設備になるので、非常に多くの材料に対して多くの条件を変化させて実験することができ、新規材料開発が加速される。
当然、量産プロセスで適用するための方法である第4〜第6の方法に対してもよいシミュレート試験法となる。
第4,第5および第6の方法の場合、第1、第2および第3の方法の場合と同様の理由により、材料中心部のひずみの少ない領域をなくすことや、噛み出しを少なくすることができるだけでなく、長尺材の製造も可能となる。
すなわち、これらの方法によれば、円形断面、あるいは多角形断面のビレットから出発し、非常に大きいひずみを受けた材料の製造が可能になるだけでなく、正方形断面のビレットや板材、また、形材など種々の形状寸法の製品を製造できるようになる。
以上のような利点のため、通常の圧延、鍛造、押出しなどの加工法で得られる加工ひずみを大きく上まわる加工ひずみを固体状材料や粉末材料に効率的に加えることができ、熱間や冷間で材料内部組織を微細にしたり、高密度にする生産プロセスに有効に適用できる上に、種々の断面形状を持った製品を得ることができる。
上記の方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
第1の方法を、図3(垂直断面図)に示す。貫通したを有するコンテナー3と上方部に部2−1が形成されているダイス2を図のように接触して配置し、その接触面が水平面となるようにする。材料1をコンテナー3内に装填し、コンテナー3をコンテナーの中心軸bの周りに回転させながらプッシャー4で材料1をダイス2−1内に押し込む。
ダイス2は図示していない架台に固定されている。また、コンテナー3は図示していない支持装置により架台に固定されているが、回転は自由にできる構造になっている。このコンテナー3は別に設置されるモーターによりbの周りに矢印のように回転駆動される。
この回転の方向は図と反対であってもよいし、適当な時間間隔をおいて正逆反対の方向に交互に回転方向を変えてもよい。図中、コンテナーの中空のの下端部にRが付けてある。このRはコンテナー内径の5−10%位が普通であるが、もっと大きくてもよく、また0でもよい。
図中、dはコンテナー内面の部の中心軸bとダイスの中心軸cの間の距離であり、この長さが長いほど変形の軸対称性がくずれ、材料中心部のひずみが大きくなる。この方式では、ねじりひずみが大きくなる領域はコンテナー部とダイス部が繋がっている点線で示した領域である。
図4は、図3と同じ垂直断面図であるが、コンテナーやダイス内の位置がA−A、B−B、C−Cなどで記入してあり、次の図5と併せて、材料の上下方向各位置における横断面寸法形状の相互関係を理解できるようにしてある。
図5(a)は、A−A断面の材料形状寸法(コンテナー内面の横断面形状寸法)、B−B断面の材料の形状寸法(コンテナー下部のR部の横断面形状寸法)、C−C断面の材料の形状寸法(ダイス上部の横断面形状寸法)の間の相互関係を示しており、これらの3つすべてが円形断面の場合である。
この場合は、コンテナー内の材料1−1の長さが十分長いと、コンテナー3内で、コンテナー3内面と材料1−1外面の間のすべての領域ですべりが生じるということはなく、少なくともプッシャーに近い材料部分ではすべりは生じない。
逆にいえば、すべりを生じない部分を含むような素材長さを採用すればよいことになる。ダイス2内の材料は円形断面であり、ダイス部2−1が材料1−2を保持する力が弱く、ダイス2の底と材料1−2の間ですべりが生じる可能性がある。
しかし、この部分の直径Lを十分大きくして、しかも押し込み圧力Pを大きくすれば、すべりは生じない。また、Lを十分大きくしているので、ダイス部2−1の中央部と比べて、ダイス周辺部の圧力は低いので、ダイス周辺部のダイスとコンテナーの接触部における噛み出しはあまり大きくはならない。
図4において、コンテナー3とダイス2の接触部の隙間を成形開始時、0に設定し、コンテナー3とダイス2がスムーズに相対的に回転できる程度の圧縮力をコンテナー3とダイス2の間にかけておく。
図4が図5(a)で示したように、dが最大になるようなコンテナー3とダイス2の回転方向位置関係の場合の断面図であるとし、LDをダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離の最小値、Dをコンテナー3のの図示した方向の内径とすると、
Ratio1=LD/(D/2)
が1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
図5(b)はC−Cが正方形の場合である。また、図5(c)はA−AとC−Cが正方形の場合である。A−AやC−Cの横断面は正方形でなくても、長方形や楕円などの非軸対称形状であれば、効果は同様であり、この部分での材料とコンテナーやダイスなどの工具との間のすべりを防止することができる。
このように、C−C面の形状は、この成品を使用する後工程に依存した適切な形状に設計することが可能である。
図5(a)、(b)、(c)すべてについて、成品の板厚Tに比して板幅Lを大きくすれば薄板形状の成品が得られる。たとえば、T=1mm、L=1mのオーダーのサイズである。
その成品はたとえば、自動車用外板や家電製品用外板としても使用できる。あるいは、T=5mm、L=1m程度の成品を後工程で加工して薄板製品としてもよい。もちろん、たとえば、T=2mm、L=5mm程度の小さい成品でも高機能電子部品などの用途がある。これから、さらに小さいサイズに切り出して使うことも想定される。
第2の方法を図6(垂直断面図)に示す。貫通したを有する外面が円柱形状であるコンテナー3の下部の外径が、内部の部が上方を向く底付き円筒状形状であるダイス2の内径よりわずかに小さく製作されており、このコンテナー3をダイス2に挿入することにより上方のみが空中に通じる空洞部が加工のための部として形成される。
このコンテナー3の内部に材料1を装填し、コンテナー3の入り口部に配置したプッシャー4でこのコンテナー3の材料中心軸bの方向に押し込み、ダイス部内2−1で材料を押し広げるが、このとき同時にダイス2かあるいはコンテナー3の内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながらねじり据え込み加工を行う。
この場合の、A−A、およびC−Cの断面形状は、A−Aが円形断面、あるいは非軸対称形状断面、C−Cが円形断面の組み合わせである。B−Bは当然、A−Aと整合した断面形状になる。この場合も第1の方法と同様、材料1の押し込み軸bとコンテナーあるいはダイスの回転の中心軸cのずれの距離dが大きいほど材料中心軸上のひずみは大きくなる。
図6において、LDをダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離の最小値、Dをコンテナー3のの図示した方向の内径とすると、
Ratio1=LD/(D/2)
が1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
第3の方法を図7(垂直断面図)に示す。貫通したを有する少なくとも下部の外面が円柱形状である上方に位置するコンテナー3の該下部の外径と、少なくとも上部が円柱形状である下方に位置するダイス2の該上部の外径が、共に円筒状のホルダー5の内径よりわずかに小さく製作されており、このコンテナー3とダイス2をホルダー5に挿入することにより生じた上方のみが空中に通じている空洞部を加工のための部として形成する。コンテナー3に装填された材料1をコンテナー3の入り口部に配置したプッシャー4でコンテナー3の材料中心軸b方向に押し込み、ダイス部内2−1で材料を押し広げる。
このとき同時にダイス2かあるいはコンテナー3の内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながらねじり据え込み加工を行う。図はダイス回転の場合である。
この場合も第1や第2の方法と同様、材料1の押し込み軸bとコンテナーあるいはダイスの回転の中心軸cのずれの距離dが大きいほど材料中心軸上のひずみは大きくなる。
また、この場合もダイス部2−1の端部の圧力は余り高くならないので、材料の噛み出しはあまり大きくならない。なお、この場合の噛み出しの発生可能位置Kを図中、点線の矢印で示した。
図7において、LDをダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離の最小値、Dをコンテナー3のの図示した方向の内径とすると、
Ratio1=LD/(D/2)
が1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
第3の方法で、ホルダー5とダイス2を一体的に結合し、コンテナー3か、あるいはホルダー5とダイス2を一体化したもののいずれかを回転させた場合が、第2の方法に相当し、効果は全く同じである。また、ホルダー5とコンテナー3を一体的に結合し、ホルダー5とコンテナー3を一体化したものか、あるいはダイス2のいずれかを回転させても第3の方法とほぼ同様の効果が得られる。
第4の方法を図8(垂直断面図)に示す。この方法は、第1の方法における部2−1の底の一部に下方の空中へ繋がる貫通した筒状2−2をつけることにより、この部分から材料1−3が押し出され、長尺材を成形することができるようにしたものである。
この場合は、材料の押し込み軸bと材料の押し出し軸aの間にずれeがあり、このため、材料のねじれは図中の2カ所の点線で囲まれた領域で生じるので非常に大きなねじりひずみが生じる。
さらに、ダイス2−1の部分の長さLを十分長くしておけば、やはり図中点線の矢印で示した部分の噛み出しはほとんど生じなくなる。
コンテナー3とダイス2の接触部の隙間を成形開始時、0に設定し、コンテナー3とダイス2がスムーズに相対的に回転できる程度の圧縮力をコンテナー3とダイス2の間にかけておく。図8はコンテナー3の筒状の中心軸bとダイス2の下部の筒状の中心軸aの間が最も離れた場合を示している。
コンテナー3のの図示した方向の内径をD,ダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離をLDとすると、
Ratio1=LD/(D/2)
が押し込み軸に直角な面内の全方向で1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
第5の方法を図9(垂直断面図)に示す。この方法は、第2の方法における2−1の底の一部に下方の空中へ繋がる貫通した筒状2−2をつけることにより、この部分から材料1−3が押し出され、長尺材を成形することができるようにしたものである。
この場合も、材料の押し込み軸bと材料の押し出し軸aの間にずれeがあり、このため、材料のねじれは図中の2カ所の点線で囲まれた領域で生じるので非常に大きなねじりひずみが生じ、また、ねじりひずみの少ない領域はまったく存在しなくなる。
さらに、ダイス2−1の部分の長さLを十分長くしておけば、やはり図中点線の矢印で示した部分Kの噛み出しはほとんど生じなくなる。
図9はコンテナー3の筒状の中心軸bとダイス2の下部の筒状の中心軸aの間が最も離れた場合を示している。
コンテナー3のの図示した方向の内径をD,ダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離をLDとすると、
Ratio1=LD/(D/2)
が押し込み軸に直角な面内の全方向で1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
第6の方法を図10(垂直断面図)に示す。貫通したを有する外面が円柱形状である上方に位置する中空コンテナー3の外径と、貫通したを有する外面が円柱形状である下方に位置する中空ダイス2の外径が、共に円筒状のホルダー5の内径よりわずかに小さく製作されており、このコンテナー3とダイス2をホルダー5に挿入することにより生じた上方と下方が空中に通じている空洞部を加工のための部として形成する。
コンテナー3に装填された材料1をコンテナー3の入り口部に配置したプッシャー4でコンテナー3の材料中心軸b方向に押し込み、ダイス部2−1内で材料を押し広げるとともに、ダイスの下方の穴2−3から材料を下方の空中に押し出す。
このとき同時に、ダイス2かあるいはコンテナー3の内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転させながらねじり据え込み押し出し加工を行う。
なお、コンテナ3とダイス2の間の領域の周辺部の図中の点線で囲った部分は、ねじり変形は受けるが、上から下へと材料が流れる押し出し変形は受けないデッドメタル様領域である。
この場合も第1や第2の方法の場合と同様、材料の押し込み軸bと材料の押し出し軸aの間のずれの距離eが大きいほど材料中心軸上のひずみが大きくなる。
図10中に示したA−A、C−C、D−Dにおける材料の横断面形状は、A−Aが円形断面あるいは非軸対称断面形状、C−Cが円形断面形状、D−Dが円形断面形状あるいは非軸対称断面形状である。
なお、図8、図9、図10の図中に示したコンテナー下端(出口)のR1とダイスの材料押し出し部の入り口部のR2は、コンテナー内径やダイス出口部内径の5−10%位が普通であるが、もっと大きくてもよく、また0でもよい。
図10はコンテナー3の筒状の中心軸bとダイス2の下部の筒状の中心軸aの間が最も離れた場合を示している。
コンテナーの図示した方向の内径をD,ダイス内の端とコンテナーの中心軸の間の距離をLD、ダイス下部の貫通の図示した方向の内径をG、ダイス端とダイス下部の貫通の中心軸間の距離をLGとすると、
Ratio1=LD/(D/2)
Ratio2=LG/(G/2)
の両者とも、押し込み軸に直角な面内の全方向で1.5より大きければ噛み出しが生じても、成品の性状が悪くなることはない。また、2.0より大きければ噛み出しが生じることはほとんどないが、生じても成品の表面状態に影響を与えることはない。
第6の方法で、ホルダー5とダイス2を一体的に結合し、コンテナー3か、あるいはホルダー5とダイス2を一体化したもののいずれかを回転させた場合が、第5の方法に相当し、効果は全く同じである。また、ホルダー5とコンテナー3を一体的に結合し、ホルダー5とコンテナー3を一体化したものか、あるいはダイス2のいずれかを回転させても第6の方法とほぼ同様の効果が得られる。
第4の方法〜第6の方法において、ダイス2の底の貫通2−2(図8〜図10参照)に背圧用のプッシャーを設置して材料が押し出されてこないようにするか、あるいは底をつけるかして貫通していないあるいはくぼみにすることができる。このようにすると、ねじりが発生する位置は第4〜第6の方法と同じ位置であり、連続して長い成品が押し出されないことだけが異なる。
さらに、この場合には、材料1−3がダイス2の貫通2−2から出て行かないので、いつまでもコンテナー3かあるいはダイス2を回転し続けることにより、材料の同じ部分を限りなくねじり続けることができるので、ねじり発生位置のひずみは極めて大きくなる。
これと同じ変形は、図11〜図13に示したように、第1〜第3の方法において、ダイス2の底に貫通していないくぼみあるいは穴状の2−3をつけても達成できる。1−4はこの内の材料を指す。図11は第1の方法に、図12は第2の方法に、図13は第3の方法に対応する。
第1の方法〜第3の方法における底の凹凸形状は図3、図6、図7のような平面や、図11〜図13のような単一のくぼみあるいはだけでなく、必要とされるひずみの分布や最終製品形状に応じてさまざまな凹凸形状を持たせることが可能である。また、これらのあるいはくぼみのダイス軸に垂直な断面(横断面)の形状が非軸対称であるほど材料をねじる力が強くなる。
次に、第1の方法から第6の方法すべてに共通する技術的に重要な事項について以下に補足する。
上記説明で、非軸対称形状という言葉は、材料やの断面形状が単一の円ではないことを意味しており、この非軸対称度が大きいほど材料をねじる能力が高い。
この非軸対称度についてここで補足する。
断面の重心から断面の外周までの距離のうちの最大値から最小値を引き、平均値で割った値を非軸対称度と定義すると、通常はこの値が0.05以上であれば軸対称の場合と比べて優れている。四角形断面の場合は0.34程度であり、十分なねじり能力があることがわかる。
ダイスやコンテナーの工具耐用性を配慮して、材料表面やダイスとコンテナーの接触部に潤滑材を塗布して加工を行うことが多いが、この場合には、特に素材断面が円形の場合にはコンテナーの内面と材料表面の間で滑りが生じやすくなる。この滑りが生じると素材尾端部に対応する成品部分のねじりが定常変形部のねじりに比して少なくなるので、この滑りは極力抑えることが必要になってくる。
この面では素材の断面形状を正方形などの多角形、あるいは楕円形状などの非軸対称形状にする方がよい。あるいは、素材の尾端部をねじる加工の終期では単位時間あたりのねじり回数を多くするのがよい。
また、潤滑を行わない場合でも、特に加工初期のダイス内に材料が十分入っていない場合には、滑りが生じる場合が多い。この場合も、加工初期のねじり回数を定常変形時より多くすることが有効である。
潤滑剤としては、冷間成形の場合は、機械油や圧延などの塑性加工に使用される通常の潤滑油が使用できる。熱間成形の場合は、特に工具間に二硫化モリブデンなどを使うことがある。
金型材料としては、冷間成形の場合、工具鋼、耐熱鋼、超硬合金などの通常の材質が使用できる。熱間成形の場合、アルミニウム系やマグネシウム系など低融点金属に対しては、冷間成形と同じものでよいが、鋼やチタニウムなどの高融点材料に対しては、サイアロンなどのセラミックスが望ましい。
加工温度は、成品の内部組織を左右する。ひずみの少ない微細結晶粒組織を得たい場合には再結晶温度以上の熱間でねじり据え込み加工あるいはねじり押出し加工を行うのがよい。
一般的に再結晶温度は融点の1/2程度である。ひずみが大きい微細組織を得たい場合には、再結晶温度以下の冷間でねじり据え込みあるいはねじり押出し加工を行うのがよい。かなり多くの実用材料は室温加工が冷間加工になり、室温で加工することによりひずみが累積するので、室温でねじり据え込み押出し法を適用することにより微細な内部組織材料に変化する。0℃より低い温度で加工することは少ないが、低融点材料で、再結晶温度が室温より低い場合には、液体窒素などで冷却しながら加工する。
なお、加工温度を設定するには、ねじり据え込みあるいはねじり押し出し装置とは別に設置された電気加熱炉などを用いるのが普通である。付加的手段として、あるいは独立に、材料の加工発熱や材料とダイスやコンテナーなどの工具の間の摩擦発熱を利用することもできる。
加工発熱や摩擦発熱を利用するためには、ねじり据え込みあるいはねじり押出し加工前に、加工量および加工速度と材料の到達温度の間の関係を求めておく必要がある。当然、押し込み速度を遅くし、回転速度を早くするほど発熱量は大きくなる。
また、プッシャーの駆動装置として油圧装置やスクリュープレスあるいはピニオンラックなどの通常の装置を使用することができる。
コンテナーやダイスを回転させる場合の回転方向は成形加工の間中、同一方向へ回転し続けて良いが、適当な時間間隔をおいて正逆反対の方向に交互に回転方向を変えてもよい。
上記の方法や装置の説明において、装置を構成する要素間の位置関係を説明するために、便宜的に重力に対してひとつの方向に配置する場合のみについて説明したが、本発明は重力とは無関係な技術であるため、装置を構成する要素の位置関係さえ本文のようになっていれば装置全体は重力に対してどのような向きに配置されてもよいものである。
成分がAl:99.9%以上の純アルミニウムの棒材(直径20mm、長さ60mm)を使用し、図14の装置(模式的な垂直断面図)を用いて、ねじり据え込み加工を実施した。
図14で、2はダイス、3はコンテナー、4はプッシャー、1は材料である。6と7はコンテナーが軸bの周りに自由に回転できるが軸方向には固定する作用を持つコンテナー保持装置の1部分であり、この6と7は図示していない固定装置により架台11に固定されている。8はスラストベアリング、9はラジアルベアリングである。
コンテナー3は駆動ベルト10を介して駆動モーターMに連結されている。
プッシャー4は油圧装置との連結部4aから圧力Pを受ける。本加工法の場合、プッシャー4は回転駆動されるコンテナー4とともに回転する方が、コンテナー内における材料表面のすべりが少なくなる。一方、油圧装置を回転させるのは通常は得策ではないので、連結部4aは回転できない構造にしておき、この4aとプッシャー4の後端の間にスラストベアリング12を入れてある。これにより、コンテナー3とプッシャー4は一体的に回転することが可能になる。
材料1をコンテナー3に装填した後、駆動モーターMによりコンテナー3を回転させながら、プッシャー4により材料を、ダイス2とコンテナー3により形成された部へ押し込むことにより、部が材料で満たされる。その後も回転を続け適当なときに回転を止めて材料を取り出す。
コンテナー3の貫通の内径はφ20mm、長さは100mmである。コンテナー3とダイス2により形成されたダイス部の部は、T=3mm、L=40mmの円盤形状の空間である。
ダイス2とコンテナー3の材質はSKD11の熱処理材であり、ショア硬度60に調整されている。
プッシャー速度は毎分5mm、ダイス回転数は毎分20回である。加工前の材料温度は室温(20℃)である。
圧縮開始から部充満までの時間は約2分、その後加圧状態をキープしたまま約1分間回転を続けた。加工時間の合計は約3分で、総回転数は60回であった。
途中止め材の組織観察から、ねじり変形は1bで最も大きくなっていた。プッシャー先端部に近い1a部はコンテナー内面にほぼ固着している状態であり、ねじりは受けていない。ダイス部周辺部の材料1c部のねじり変形量は少なかった。
途中止め材の内部組織調査結果(EBSPによる)によれば、コンテナー内の未変形部1aの結晶粒直径は平均で20μmであった。ダイス内のプッシャー直下部の変形部1bの内部組織は、厚み幅いずれの方向もほぼ一様であったが、非常に微細であるため結晶粒径は測定できなかった。1cの部分は幅が2−3μmの筋状の結晶組織状のものが見えたが、粒径としては測定できなかった。
ビッカース硬度は1a部では平均30であったが、1b部では平均で70であった。また、その分布も厚さ方向に一様であった。1c部は平均53であった。
成分がAl:99.9%以上の純アルミニウム粉末(粒径約80μm、水アトマイズ粉)を使用し、図14の装置(模式的な垂直断面図)を用いて、ねじり据え込み加工を実施した。純アルミニウム粉末は、相対密度80%に予備加圧し、直径20mm、長さ60mmのバルク体にして、成形加工に供した。
プッシャー速度は毎分5mm、ダイス回転数は毎分20回である。加工前の材料温度は室温(20℃)である。
圧縮開始から部充満までの時間は約3分、その後加圧状態をキープしたまま約1分間回転を続けた。加工時間の合計は約4分で、総回転数は80回であった。
光学顕微鏡により、途中止め材の組織観察を行った。コンテナー内の弱変形部1aの相対密度は92%、ダイス内のプッシャー直下部の変形部1bの相対密度は約100%に達していた。ダイス部周辺部の材料1c部の相対密度は95%であった。
成分がAl:99.9%以上の純アルミニウムの棒材(直径20mm、長さ60mm)を使用し、図15の装置(模式的な垂直断面図)を用いて、ねじり据え込み押し出しを実施した。
2はダイス、3はコンテナー、4はプッシャー、4aは油圧装置とプッシャー4の間の連結部、5はコンテナー3とダイス2のホルダーである。6と5はコンテナーが押し出し軸の周りに自由に回転できるが軸方向には固定する作用を持つコンテナー保持装置の1部分であり、この6と5は図示していない固定装置により架台11に固定されている。
8、12はスラストベアリング、9はラジアルベアリングである。
コンテナー3は駆動ベルト10を介して駆動モーターMに連結されている。
材料1はコンテナー3に装填された後、プッシャー4により押し込まれ、ダイス2とコンテナー3およびホルダー5により形成されている空間部へ押し出される。この空間部の断面形状は図15の記号で表して、直径Lが40mm、厚さTが3mmである。さらに、材料はダイス底の貫通穴(直径φ8mm)を通って成品となる。
なお、ダイス2とコンテナー3の材質はSKD11の熱処理材であり、ショア硬度60に調整されている。
コンテナー部内径はφ20mm、長さは100mmである。
プッシャー速度は毎分5mm、ダイス回転数は毎分20回である。加工前の材料温度は室温(20℃)である。
途中止め材の組織観察から、ねじり変形は1b部で最も大きくなっていた。プッシャー先端部に近い1a部はコンテナー内面にほぼ固着している状態であり、ねじりは受けていない。1c部、1dでもねじり模様がみられた。
途中止め材の内部組織調査結果(EBSPによる)によれば、実施例1と同じく、コンテナー内の未変形部1aの結晶粒直径は平均で50μmであった。ダイス内のプッシャー直下部の変形部1bの内部結晶組織は、幅、高さ方向いずれもでほぼ一様であったが、非常に微細であるため測定できなかった。
ビッカース硬度は1a部では平均30であったが、1b部では平均で65であった。また、その分布も横断面内で一様であった。
圧縮ねじり法の垂直断面図 圧縮ねじり法のパンチの三面図 第1の方法の垂直断面図 第1の方法の垂直断面図 材料の各位置における横断面形状の説明図 第2の方法の垂直断面図 第3の方法の垂直断面図 第4の方法の垂直断面図 第5の方法の垂直断面図 第6の方法の垂直断面図 第1の方法の別法の垂直断面図 第2の方法の別法の垂直断面図 第3の方法の別法の垂直断面図 実施例1および実施例2で使用する装置の垂直断面図 実施例3で使用する装置の垂直断面図
1 材料
1−1 材料の1部分(コンテナー内)
1−2 材料の1部分(ダイス内)
1−3 材料に1部分(ダイス押し出し部)
1−3 ダイス底のくぼみ内の材料部分
2 ダイス
2−1 ダイスとコンテナーで形成された
2−2 ダイスとコンテナーで形成された下部の押し出し部
2−3 ダイス底のくぼみ部
3 コンテナー
4 プッシャー
4a 油圧装置とプッシャーの連結部
4−1 上パンチ
4−2 下パンチ
5 コンテナーおよびダイスのホルダー
6 コンテナーホルダー
7 コンテナーホルダー
8 スラストベアリング
9 ラジアルベアリング
10 駆動ベルト
11 架台
12 スラストベアリング
P 入側プッシャー圧力
Tr トルク
a 押し出し軸
b 押し込み軸
c ダイスの中心軸
D コンテナーの貫通の内径
G ダイス底の貫通の内径
T ダイスの厚さ
K 噛み出しが発生する可能性のある場所
L ダイスの幅
LD コンテナー中心軸からダイス縁までの距離
LG ダイス底貫通穴中心軸からダイス縁までの距離
R コーナーR
R1 コーナーR
R2 コーナーR
M 駆動モーター
1a 材料部分
1b 材料部分
1c 材料部分
1d 材料部分

Claims (2)

  1. 貫通した筒状のを有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径が、部上部が上方の空中に通じる底付き円筒状形状であり、かつこのの底の一部が下方の空中に通じる筒状のとなっているダイス、の部上方部内径よりわずかに小さく製作されており、該コンテナーの下端の面と該ダイスの上方の底がお互いに当たらないようにして、該コンテナーを該ダイスの上方の部に挿入することにより生じた上方および下方が空中に通じる空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方の該ダイス部内に押し込み直径を増大させるとともにダイス下部の筒状から押し出す加工を、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転しながら行うねじり据え込み前方押出し加工法。
  2. 貫通した筒状を有する、外面の横断面が円形形状であるコンテナー下部の外径と、貫通した筒状を有する外面の横断面が円形形状であるダイス上部の外径とを、ともに、貫通した円形断面のを有するホルダーの内径よりわずかに小さく製作し、該ホルダー内に該コンテナーと該ダイスを該コンテナーが上になるようにして、しかも該コンテナーと該ダイスが接触しないように離して挿入することにより形成された上方および下方の空中に通じている空洞部を加工のための部として、該コンテナーに装填された材料を該コンテナー入り口部に配置したプッシャーで下方に押し込み材料の直径を増大させながら下方に押し出す加工を、該ホルダーを架台に回転しないように固定し、該ダイスおよび該コンテナーの内の一方を架台に回転しないように固定し、他の一方をその中心軸の周りに回転しながら行うねじり据え込み前方押出し加工法。
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