JP4487027B1 - フィルム繰出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムロールから引き出されるフィルムの引き出し抵抗を、巻き量の多少にかかわらず一定に保つことができるフィルム繰出し装置を提供する。
【解決手段】支柱(9)に支点(6)を軸としてロールステー(5)を回動可能に取付け、支点(7)を軸としてフィルムロール(1)を回転可能に取付ける。
支柱(9)の一方からは、支点(14)を軸としてフィルムロール受けローラー(2)を回転可能に取付け、ロールステー(5)およびフィルムロール(1)からなる回動部分を、自重によりフィルムロール受けローラー(2)に密着させる。
フィルムロール(1)とフィルム受けローラー(2)の間からフィルム(4)を引き出してツキダシローラー(3)を経てトウアツリン(19)の後方へ導き出し、トラクター(12)を前進させながらフィルム(4)を敷設することを特徴とした、フィルム繰出し装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば農作業に於ける畝立て同時フィルム設置装置の、フィルム繰出し機構に関する。
農作業に於いて畝立て作業時にフィルムを畝の上面に設置する装置が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
フィルムを巻いた円筒状のフィルムロールからフィルムを引き出し、畝の上面に設置する仕組みであるが、フィルムロールの芯管を一定の力で保持する構造であるため、引き出し始めの巻き径の大きな状態では、フィルムロールの回転中心である支点とフィルムがロールから解き放たれる作用点の間隔が長いために、フィルムの残りが少ない巻き径の小さな状態と比較すると、引き出すために要する力は小さい。
巻き量が残り少ない巻き径の小さな状態では、逆の現象となり引き出すために要する力は大きい。
この力の変化によりフィルムの張りが緩んでシワの発生に繋がり、またはフィルムの張りが強すぎてフィルムが切れるといった現象が起こる。
このため巻き径の大きな時と小さな時とでは、フィルムを引き出す力が一定になるように調整する必要があった。
特許文献2の技術は、巻き量が変わっても引き出し位置が変化しないものであって、フィルムを引き出す力を巻き量の変化に応じて調整するものではないため、フィルムのシワや切れるといった問題の根本的解決にはならない。
その他の手段としては、電気的あるいは機械的にフィルムロールに働きかけて、引き出し抵抗を変化させることが考えられるが、複雑な構造を要するため実現化されていない。
このため、簡素な構造にてフィルムを引き出す力を、巻き量の変化に応じて調整するフィルム繰出し装置の開発が望まれているところである。
特開2007−14228号公報 特許第3862364号公報
フィルムロールの引き出し抵抗を一定の状態に保てば、巻き量が多い状態では、フィルムロールの回転中心である支点とフィルムがロールから解き放たれる作用点の間隔が長いために、巻き量の少ない状態と比べて少ない力でフィルムを引き出すことが出来、巻き量が少ない場合は逆の現象がおこる。
この引き出す力の変化によりフィルムの張りが緩んでシワの発生に繋がり、またはフィルムの張りが強すぎてフィルムが切れるといった現象が発生し、この現象により切れたフィルムの修正には多大な時間を要し、またシワの発生により緩んだフィルムは風の影響を受けやすく、作業時あるいは作業終了後から収穫までの間に、強風等の自然現象でフィルムが剥がれることがあり大きな被害に繋がる。
従って、巻き量の多少にかかわらずフィルムの引き出し力を一定させることが課題であった。
請求項1の手段とするところは、支柱(9)に支点(6)を軸としてロールステー(5)を回動可能に取付け、支点(7)を軸としてフィルムロール(1)を回転可能に取付ける。
支柱(9)の一方からは、フィルムロール(1)に対し常にフィルムロール(1)及びロールステー(5)の重量を受けられる位置へ、支点(14)を軸としてフィルムロール受けローラー(2)を平行かつ回転可能に配置し、ロールステー(5)およびフィルムロール(1)からなる回動部分を、自重によりフィルムロール受けローラー(2)に密着させたところにある。
ロールステー(5)にスプリング(15)等の一方を掛けて、もう一方は支柱(9)に設けたフック(16)に掛けることにより、フィルムロール(1)とロールステー(5)が自重により下方に回動する力を制限可能にすることで、フィルムロール(1)がフィルムロール受けローラー(2)に密着する力を制限する。
さらにフック(16)の位置は矢印(17)の方向に変更可能または、数箇所のフック(16)を設けたところにある。
請求項の手段とするところは、ツキダシローラー(3)を、フィルム(4)を介し畝(18)上面に密着可能に配置させたところにある。
フィルムロールの巻き量が多い状態では、フィルムロールの回転中心である支点とフィルムがロールから解き放たれる作用点の間隔が、巻き量の少ない状態と比べて長いために、少ない力でフィルムを引き出すことが出来、巻き量が少ない場合は逆の現象がおこる。
同じくフィルムロールの巻き量が多い状態では、重量も重いためフィルムロール受けローラーにかかる荷重も大きく、支点に大きな摩擦抵抗がかかり、これによるフィルムを引き出す時の抵抗は巻き量の少ない状態と比べて大きくなり、巻き量が少ない場合は逆の現象がおこる。
つまり、巻き量が多い状態では少ない力でフィルムロールを回せてフィルムを引き出すことができるが、フィルムロール受けローラーの支点には大きな摩擦抵抗がかかることとなる。
一方巻き量が少ない状態では、フィルムロールを回すのには大きな力が必要であるが、フィルムロール受けローラーの支点にかかる摩擦抵抗は小さくなる。
このことからフィルムロールとフィルムロール受けローラーを回すための力は反比例の関係にあるため、巻き量の多い状態から少ない状態にかけて、双方の力の和はおおむね一定となる。
従って本発明は、フィルムロールの巻き量の多少にかかわらず、フィルムの引き出し力をおおむね一定させることができる。
さらに、ツキダシローラーを畝上面に密着させたことで、畝上面とフィルムの隙間を無くし、風等によるフィルムの弛み及びシワ、切れ等を抑止することを特徴としている。
トラクター(12)の後方にミッションケース(13)とローター(10)および整形器(11)からなる畝立て装置(21)を装着する。
この畝立て装置(21)はトラクター(12)を前進させながらローター(10)を回転させることで、整形器(11)の開口部形状の畝(18)を整形することができる(特許文献3参照)。
整形器(11)の後方に支柱(9)を取付ける。
支柱(9)に支点(6)を軸としてロールステー(5)を回動可能に取付け、支点(7)を軸として長い円筒状のフィルムロール(1)を回転可能に取付ける。
ロールステー(5)はスプリング(15)等を用いて上方に引き上げる力を付与することによって、自重により下方に回動する力を制限する構造であり、このときフック(16)の位置を矢印(17)方向に変更可能または、数箇所のフック(16)を設けた構造としている
支柱(9)の一方からは、回動するフィルムロール(1)に対し常にフィルムロール(1)及びロールステー(5)の重量を受けられる位置へ、フィルムロール(1)とほぼ同長のフィルムロール受けローラー(2)を、支点(14)を軸として平行かつ回転可能に取付ける。
フィルムロール(1)に巻かれたフィルム(4)は、フィルムロール(1)とフィルムロール受けローラー(2)の間を通り、下方に配したツキダシローラー(3)を経て踏圧輪(19)へ導かれると同時に畝(18)へ導かれる。
このときツキダシローラー(3)を、フィルム(4)を介し畝(18)上面に密着させることで、畝(18)上面とフィルム(4)の隙間を無くし、風等によるフィルム(4)の弛み及びシワ、切れ等を抑止する。
踏圧輪(19)の後方にはディスク(20)が配置されており、左右のディスク(20)は上から見て前方が踏圧輪(9)よりも外側にあり、後方が畝(18)に向かって接近する角度にて設置しているので、トラクター(12)が前進することによってディスク(20)が回転して表土(22)の土をかき寄せて、フィルム(4)の両端に土を連続的に被せるので、フィルム(4)は畝(18)の表面に敷設される。
以上のように構成したので、トラクター(12)を前進させながらローター(10)を回転させることで、整形器(11)により整形された畝(18)の表面にフィルムロール(1)から繰出されたフィルム(4)を連続的に敷設することができる。
特開2003−102201号公報
支柱(9)の支点(6)に回動可能に取付けられたロールステー(5)の支点(7)にフィルムロール(1)を回転可能に取付け、回動するフィルムロール(1)に対し常にフィルムロール(1)及びロールステー(5)の重量を受けられる位置へ、フィルムロール(1)とほぼ同長のフィルムロール受けローラー(2)を、支点(14)を軸として平行かつ回転可能に取付け、自重により下方に回動しフィルムロール(1)とフィルムロール受けローラー(2)が常に密着した状態で、フィルムロール受けローラー(2)とフィル
ムロール(1)の間からフィルム(4)を引き出す。
このとき、フィルムロール受けローラー(2)とフィルムロール(1)の間から引き出さず、図4に示すように、フィルムロール(1)の取付け状態を左右反転させ、フィルム(4)の引き出し方向を変えた構成でも良い。
次にツキダシローラー(3)を経て踏圧輪(19)の後方へ導き出しておく。
このとき、ツキダシローラー(3)を畝(18)上面対し、畝(18)上面とフィルム(4)との隙間を無くし、風等による弛み及びシワ、切れ等を抑止するよう密着させ配置する。
次にトラクター(12)を前進させながらローター(10)を回転させて、整形器(11)により畝(18)を整形することで畝(18)の整形と同時にフィルム(4)が連続的に敷設される。
フィルム(4)の巻き量が多い状態では、フィルムロール(1)の回転中心である支点(7)とフィルム(4)がフィルムロール(1)から解き放たれる作用点(8)の間隔が、巻き量の少ない状態と比べて長いために、少ない力でフィルム(4)を引き出すことが出来、巻き量が少ない場合は逆の現象がおこる。
同じくフィルムロール(1)の巻き量が多い状態では、重量も重いためフィルムロール受けローラー(2)にかかる荷重も大きく、支点(14)に大きな摩擦抵抗がかかり、これによるフィルム(4)を引き出す時の抵抗は巻き量の少ない状態と比べて大きくなり、巻き量が少ない場合は逆の現象がおこる。
巻き量が多い状態では少ない力でフィルムロール(1)を回せてフィルム(4)を引き出すことができるが、フィルムロール受けローラー(2)の支点(14)には大きな摩擦抵抗がかかることとなる。
一方巻き量が少ない状態では、フィルムロール(1)を回すのには大きな力が必要であるが、支点(14)にかかる摩擦抵抗は小さくなる。
このようにフィルムロール(1)とフィルムロール受けローラー(2)を回すための力は反比例の関係にあるため、巻き量の多い状態から少ない状態にかけて、双方の力の和はおおむね一定となる。
従って本発明は、フィルムロール(1)の巻き量の多少にかかわらず、フィルム(4)の引き出し力をおおむね一定させることができる。
支点(6)を軸として回動する部分であるロールステー(5)の自重が大きく、これに対してフィルムロール(1)の自重の割合が小さい場合には、元々支点(14)にかかる荷重が大きくなるために、フィルム(4)巻き量の多少によるフィルムロール(1)を回してフィルム(4)を引き出すための力の変化量の割合が少なくなるので、前記の反比例関係が成立しなくなる。
これを解消するためにロールステー(5)はスプリング(15)等を用い、自重によりフィルムロール受けローラー(2)に密着する力を制限する構造とする
フィルムロール受けローラー(2)に密着する力を制限する機能を付与することによっ
て、支点(6)を軸として回動する部分におけるフィルムロール(1)に巻かれた状態であるフィルム(4)の自重の割合が調整できるため、前記の反比例関係のバランスを取ることができる。
このときフック(16)の位置を矢印(17)方向に変更可能または、数箇所のフック(16)を設け、スプリング(15)等の張力を調整できる構造とする
さらにフィルムロール(1)の取付け構造を、左右からの押圧力を調整可能なものとして引き出し抵抗を調整できる構造としても良く、そうすれば前記の反比例関係のバランスをさらに精度良く調整することができる。
本発明のフィルム敷設装置作業中の側面図。 フィルム敷設装置作業中の上面図。 フィルム繰出し機構部拡大側面図。 フィルム繰出し機構部の別の実施形態を示す拡大側面図。
1 フィルムロール
2 フィルムロール受けローラー
3 ツキダシローラー
4 フィルム
5 ロールステー
6 支点
7 支点
8 作用点
9 支柱
10 ローター
11 整形器
12 トラクター
13 ミッションケース
14 支点
15 スプリング
16 フック
17 矢印
18 畝
19 踏圧輪
20 ディスク
21 畝立て装置
22 表土

Claims (2)

  1. ロールステーに両端部を回転可能に支持されたフィルムロールと、フィルムロールよりも下方において前後位置も調整可能で、更に回転可能に配置されたツキダシローラーと、フィルムロールよりも後方に地面に圧接するように配置された左右の踏圧輪と、左右の踏圧輪の直後方にディスクを配置した構成において、機体を前進させることでフィルムロールから引き出されるフィルムは、フィルム中央部がツキダシローラーを経て、後方へ引き出された状態で畝整形器により整形された畝表面を覆い、踏圧輪により畝表面に覆ったフィルム両端を踏みつけられ地面に押し付けられた状態で、直後方に配置されているディスクによりフィルム両端部に覆土され畝表面に敷設される構成のフィルム敷設装置において、
    ロールステーを、フィルムロールを支持した状態で回動可能となるように支柱に取り付け、フィルムロールの回動範囲内に、フィルムロールに対し常にフィルムロール及びロールステーの重量を受けられる位置へ、フィルムロール受けローラーを平行かつ回転可能に配置し、機体の前進に応じフィルムが引き出される際に、常にフィルムロールがフィルムロール受けローラーに密着していることで発生する、フィルム引き出し時のフィルムロールの回転に対する抵抗力を調整する為、支柱と支柱に対し回動可能に取り付けられているロールステー各々にスプリング材を掛け渡したことで、フィルムロール及びロールステーの重量によりフィルムロール受けローラーが受ける荷重を制限可能とし、スプリング材の支柱に対する取り付け位置を調整可能とし、フィルムロール受けローラーが密着している状態である為に、フィルムロールの回転に自重による抵抗をかけながらフィルムを引き出すことが出来る、フィルム繰出し機構を持ったフィルム敷設装置。
  2. ツキダシローラーがフィルムを介し、畝上面に密着可能である事を特徴とする、請求項1記載のフィルム敷設装置。
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