JP4486756B2 - サブクールされた水のスパージングにより原料のアトマイジングを向上させるfcc原料のインジェクション - Google Patents
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Description
開示の背景
本発明の分野
本発明は、標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力にある高温の水(以下、「サブクールされた水」ともいう。)をFCC原料中にインジェクションまたはスパージングしてその噴霧(atomizing、以下、「アトマイジング」ともいう。)を向上させることに関する。より詳しくは、本発明は、高温のサブクールされた水を、より高温より低圧のFCC原料油中に原料アトマイジングの上流でスパージングすることに関する。高温の油中にスパージングされた水は、急速に気化して、油中に膨張するスチーム気泡を形成し、そのためにこれに続くアトマイジングが向上される。
【0002】
本発明の背景
高温の比較的粘性の流体(流動接触分解(FCC)方法、または所謂フルードキャットクラッキングで用いられる重質石油原料など)を高い流量でアトマイジングすることは、石油精製業において確立されまた広く用いられる方法であって、主として高沸点石油がより価値の高いかつより低沸点の生成物に転化される。低沸点生成物には、ガソリンおよび中間留出油(灯油、ジェットおよびディーゼル燃料、ならびに加熱油など)が含まれる。FCC方法においては、予熱された原料油は、スチームまたは低分子量(例えばC4−)のガスと圧力下に混合されて、二相のガスおよび液体からなる流体が形成される。この流体は、減圧オリフィスを通ってより低圧のアトマイジング域中に送られ、そこで油はアトマイジングされ、そして微粒子の高温の分解触媒と接触することとなる。FCC方法においては、ライザーは、原料アトマイジング域およびキャットクラッキング域の両方である。スチームが、軽質炭化水素ガスよりしばしば用いられて、ガス圧縮設備および下流の生成物分留装置の蒸気負荷が低減される。FCC原料として用いられる非常に重質かつ粘性な残油留分が増加する傾向に伴って、より多くのスチームが、原料油の一留分としてアトマイジングに必要とされる。しかし、多くの設備は、スチーム能力に限界があり、このことは、より重質の原料を効率よく処理する能力を制約している。さらに、スチームを用いることにより、サワーウォーターが形成されるが、これは処理して廃棄されなければならない。スチームが制限された工場における重質原料の分解能力を向上する方法、そしてまたアトマイジングに必要なスチーム量を低減する方法が見出されるならば、それは当技術分野の進歩となるであろう。
【0003】
本発明の概要
本発明は、高温のFCC原料がライザー反応域で噴霧としてアトマイジングされる流動接触分解(FCC)方法に関する。ここで、方法には、サブクールされた水を原料アトマイジングの上流で高温の液体原料油流れ中にインジェクションまたはスパージングすること、および油は、水が気化して高温の油とスチームとからなる二相流体を形成するのに効果的な条件にあることが含まれる。サブクールされた水とは、標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力における高温の水を意味するが、このような圧力はこの温度における水の蒸気圧より高い。水が気化するのに効果的な条件にある油とは、油の温度および圧力が、それぞれ十分に高くまた低いために、(i)水がスチームに確実に気化され、そして同時にスチームと高温の油とからなる二相流体が確実に形成され、(ii)スチームと高温の油とからなる二相流体が、引続いて油がフルードキャットクラッカーのライザー反応域中にアトマイジングされるまで保持されることを含むことを意味する。実際問題として、また好ましい実施形態において、このことは、油の温度および圧力は、それぞれサブクールされた水のそれより高くまた低いことを意味する。高温の油中へのスパージャーオリフィスを横切る圧力降下が高くなるにつれて、水がスチームに気化する速度が高くなる。油中でスチームが膨張することにより、ライザー反応域中への原料のアトマイジングが向上される。アトマイジンの向上とは、アトマイジングされた油滴がより小さく、また得られた油の噴霧がより均一であることを意味する。
【0004】
より詳しくは、本発明は、次のFCC方法に関する。すなわち、高温の液体FCC原料油は、原料インジェクターによって、キャットクラッキングライザー反応域中に、アトマイジングされた油滴の噴霧として導入されて、微粒子の高温の分解触媒と接触する方法に関する。その際、サブクールされた水が高温の原料油流れ中にインジェクションまたはスパージングされ、しかも高温の原料油流れは、水が気化して高温の油とスチームとからなる二相流体をアトマイジングの上流に形成するのに効果的な条件にある。本発明を実施する際には、サブクールされた水は、典型的には原料インジェクターを通って流れる高温のFCC原料油より低い温度にあり、この温度は一般的に850゜F以下、典型的には約500〜800゜Fの範囲にある。この水が高温の油流れに接触する際に、その温度は急速に油のそれに近づいて、水はスチームの気泡に気化する。スパージャーにおいて、サブクールされた水は、典型的にはまた好ましくは原料インジェクターにおけるそれより高い圧力(例えば>10atm)にあろう。そして、多数の小さなオリフィスを通って高温の原料油中にインジェクションまたはスパージングされる。スパージャーを横切るこの圧力差により、サブクールされた水の高速ジェットがもたらされ、サブクールされた水は、スパージングオリフィスを通って送られて、高温の油流れと接触する。水の気化は、スパージャー内部から外の油側にかけての圧力降下、および高温の油から水の液滴および/または蒸気の気泡への熱伝達(過熱スチームを形成する)の両方の結果として生じる。例えば、アトマイジングの上流において、700゜Fおよび10気圧未満の高温のFCC原料油を想定する。700゜Fでは、純水は、約211気圧の蒸気圧を有する。これにより、非常に高い潜在圧力差(>200気圧)がもたらされて、スチームが形成され、そして油中において気泡として膨張する。この非常に高い圧力差の結果として、スパージングによって油中に形成された過熱水の液滴は、急速に気化して、スチームの気泡が高温の油に分散されてなる二相流体が形成される。高温の油中にインジェクションされた水の量は、油のマスに比べて相対的に少量(例えば油に対して〜1ないし2wt%)であることから、水のスパージングによる急冷降下は、典型的には10〜20゜F内にあって、これは引き続いて高温の油をアトマイジングするのに不具合なものではない。この二相流体は、油の連続流体として保持されるか、または条件および下流のアトマイジングからの距離によって、アトマイジングの前にスチームの連続流体に変化するであろう。アトマイジングを通して、流体は、典型的にはアトマイジング手段(典型的にはノズルまたはオリフィスからなる)を通って低圧アトマイジング域中に送られ、そこでアトマイジングされた油滴の噴霧が形成される。アトマイジング域は、アトマイジングされた油の噴霧を形成するのに十分に大きな膨張域を含む。アトマイジング手段の直ぐ下流にあるか、またはアトマイジング手段の一部分を形成する制御された膨張手段(アトマイジングまたは噴霧チップなど)は、制御されたアトマイジング域として用いられて、反応域中にインジェクションされる噴霧のサイズおよび形状が制御されるであろう。このことは、本発明を実施する場合に知られたことでありまた好ましいことである。典型的なFCC原料インジェクターに関して、アトマイジング手段を横切る圧力降下は、約1〜5気圧の範囲にある。アトマイジングオリフィスは、典型的には流体の流れ方向に垂直な断面積(流体をそれに供給する導管のそれより小さい)を有する。これは、流速および油とスチームとの剪断力を増加する。低圧アトマイジング域に対するスチームの膨張および剪断力の組合わせにより、油が噴霧の形状の小さな液滴に破壊される。
【0005】
広義には、本発明は、高沸点の高温液体原料をアトマイジングする方法に関する。すなわち、サブクールされた水を、導管を通って流れる高温の液体中にインジェクションまたはスパージングし、その際液体は、水を気化してスチームと液体との混合物からなる二相流体を形成するのに効果的な温度および圧力の条件にあること、そしてこの二相流体を、アトマイジング手段を通して低圧膨張域中に送って、液体をアトマイジングし、アトマイジングされた液滴からなる噴霧を形成することを含む方法である。アトマイジング手段は、断面積が上流の導管のそれより小さいオリフィスを含む。高沸点の原料液体とは、500゜F超で沸騰する液体、好ましくは500゜F超で沸騰する炭化水素液体を意味する。FCC原料のアトマイジングに関するより詳細な実施形態においては、本発明は、フルードキャットクラッキング法を含むが、これは、
(a)サブクールされた水を、原料インジェクターにおいて、圧力下で導管を通って流れる高温の液体FCC原料油中にインジェクションし、該油が該水を気化してスチームと原料油との混合物からなる流体を形成するのに効果的な温度および圧力の条件にある工程と、
(b)流体混合物を、アトマイジング手段を通してライザー反応域を構成する低圧アトマイジング域に送って、原料をアトマイジングされた油滴からなる噴霧にアトマイジングする工程と、
(c)アトマイジングされた油を、ライザー反応域において、油を接触分解してより低沸点の炭化水素を形成するのに効果的な反応条件で、微粒子の高温の再生分解触媒と接触させる工程を含む。
【0006】
分解反応は廃触媒粒子をもたらすが、これにはストリッピング可能な炭化水素およびコークが含まれる。より低沸点の炭化水素は、分離域において廃触媒粒子から分離され、そして廃触媒粒子は、ストリッピング域においてストリッピングされて、ストリッピング可能な炭化水素が除去され、ストリッピングされたコーク化触媒粒子が形成される。ストリッピングされたコーク化触媒粒子は、再生域中に送られ、そこでコークを燃焼し尽くして高温の再生触媒粒子を形成するのに効果的な条件で酸素と接触され、次いで再生触媒粒子はライザー反応域中に戻される。
【0007】
詳細な説明
図1を引用すると、本発明を実施する際に有用なFCC原料のインジェクション装置10には、中空の原料インジェクター12が含まれ、これは各フランジ16および18によってノズル手段14に取付けられる。ノズル手段14は、導管15として示され、これはFCCライザーの壁20を通ってライザー反応域22中に貫通している。ライザーは、円筒形の中空かつ実質的に垂直に配置された導管であって、その一部分(ライザー反応域の一部分)において、アトマイジングされた原料油は上昇する高温の触媒粒子に接触し、そしてより有用かつより低沸点の炭化水素生成物に分解される。ライザー導管の一部分のみが便宜上示されている。原料インジェクター手段12には、中空の導管24が含まれ、その中に予熱された原料油が原料ライン26(インジェクターの上流部の壁とT−接合を形成する)を経て導入される。インジェクターの下流部は、半球状または湾曲した壁28で終わるが、これは導管のそれよりも実質的に小さな断面積の中心に配置されたアトマイジングオリフィス30を有し、またその下流側に扇形の分配器32(アトマイジングされた油の比較的扁平な扇形の噴霧をライザー反応域22中に形成する)を有する。また、この分配器は、アトマイジングまたはスプレーチップとも呼ばれる。非円形のオリフィスと扇形の分配器との組合わせは、米国特許第5,173,175号に開示されまた請求されるが、その開示内容は本明細書に引用して含まれる。このタイプのインジェクターにより、低い圧力降下(例えば<50psi)で、アトマイジングされた油の非常に優れた放射状分布がもたらされる。湾曲状または半球状の端部壁を用いることにより、分散された油滴の凝集が低減される。さもなければ流体が平坦な端部壁に衝突することによって凝集が生じる。サブクールされた水をスパージングする導管34は、インジェクター導管24よりも小さな直径または断面積を有し、導管24の縦軸方向に伸び、また縦軸上に配置される。この実施形態においては、両導管の中心縦軸は一致している。これにより、インジェクターの出口端部の上流に、高温の油の環状流路36が提供される。サブクールされた水の導管34は、インジェクターのアトマイジング端部の上流で、スタティック混合手段38において導管24の内側で終わる。この実施形態においては、スタティック混合手段には、導管34のそれよりもわずかに大きな直径または断面積を有しかつ導管の端部に溶接された円板形状のバッフル手段が含まれる。このバッフルスタティック混合手段により、最小の圧力降下でさらなる乱流が引起される。他の実施形態においては、それには、導管24の内壁から内側方向に放射状に伸びる環または多数のタブ、およびその類似物が含まれるであろう。34の端部の円周周りに放射状に穿孔された多数の孔またはオリフィスにより、サブクールされた水を放射状に外へスパージングし、また環状に取囲む高温の油(インジェクターのアトマイジング端部方向に下流へと流れる)中にスパージングする手段が提供される。実際的な問題として、スパージング手段の端部とアトマイジングオリフィスとの距離は、典型的にはインジェクター導管24の直径(ID)の10倍未満、より典型的には5倍未満であろう。スパージング手段の端部は、スパージング域の端部であって、スパージャーの最も下流にあるサブクールされた水のスパージングオリフィスとして定義される。油中にスパージングされるサブクールされた水の量は、典型的には高温の原料油の1〜2wt%である。好ましいオプションは、また図1に示されるが、パージスチームをインジェクター中に連続的にインジェクションして、原料が中断した場合にそれを清浄に保つ手段である。また、これはサブクールされた水の供給が中断した場合に、装置を運転し続けるためのスチームバックアップとして役立つ。このパージスチームのオプションは導管42として示され、インジェクターの上流の端部中に長さ方向かつ端部方向に伸び、またサブクールされた水の導管34の一部分を環状に取囲み、しかも水の導管34の外壁表面は、スチーム流路の放射状の内部壁を形成する。スチームは、スチームライン46を経てパージ導管中および環状流路48中にインジェクションされる。導管24に内包される42の下流端部には、図示されるようにその端部の円周周りに放射状に穿孔された多数の孔またはオリフィス44が含まれて、パージスチームを放射状に外側にスパージングし、またインジェクターを通って流れる環状に取囲む高温の原料油中にパージングする手段が提供される。パージスチームのオリフィス44は、典型的には直径がサブクールされた水のスパージングオリフィス40より大きく、そしてオリフィス44を横切る圧力降下は、典型的には10psi未満である。この好ましいオプションが用いられる場合には、パージスチーム量は、一般に高温の原料油の1/2wt%未満、より典型的には約1/4wt%以下である。運転中には、高温のFCC原料油が、インジェクター10の環状流路36を通って送られる際に、パージスチームが、例えば約365゜Fおよび150psigの温度と圧力で油中に送られ、スチームと油とからなる二相流体混合物が形成される。また、それにより、スパージャーパイプを通って流れるサブクールされた水の流れが、スパージャーパイプ34が高温の油流れと直接接触する前に、いくらか予熱されることとなる。この流体混合物が、導管34の下流端部でスパージャーを通りすぎる際に、サブクールされた水が、高温の油流れ中にインジェクションされる。スパージングオリフィスを横切る比較的高い圧力降下およびオリフィス自体の比較的小さな直径に起因して、水は、比較的高速度のジェットとしてスパージャーの外に送られる。説明のために、スパージングパイプまたは導管において、約350゜Fの温度および200psigの圧力のサブクールされた水を想定する。水は550゜Fの高温の油(圧力82psigにある)と接触してパイプを通って圧送されることから、サブクールされた水の温度は、スパージングパイプの外表面と接触する高温の油流れとパイプの中側のサブクールされた水との熱伝達によって上昇する。水ポンプ(図示せず)の吐出圧は、制約されたスパージングオリフィスのサイズとの組合わせで、スパージングオリフィス40を通る油流れ中にインジェクションされる前に、水が実質的に液体状態に保持されるのに十分である。水は、550゜Fで1048psiaの蒸気圧を有し、そしてこれは水の気泡が蒸気膨張する場合に951psiの高い圧力差をもたらす。典型的なスパージングオリフィスは直径が1/8インチ未満であろう。スパージングオリフィスを押し通されるサブクールされた水のジェットは、典型的には100ft/secを超える速度を有するであろう。スパージングに用いられる水は、好ましくは脱塩されるかまたは脱イオンされて、スパージャーパイプへのスケールの析出、およびスパージャーオリフィスの閉塞が防止される。いかなる特定の理論に固持するものではないが、高温の油流れ中にインジェクションされるサブクールされた水は、油中で小さな油滴に破壊されると考えられる。スパージングオリフィスを横切る圧力降下およびインジェクションされた水への急速な熱伝導に起因して、得られる過熱された水の液滴は、実質的に瞬間的に油中で気化して、スチーム気泡が高温の油中に分散されてなる二相流体の混合物が形成される。この混合物は低い圧力降下のバッフル手段38を越えて送られる際に、さらなる乱流および剪断混合が生じる。この流体は、スパージャー端部とアトマイジングオリフィス30との間に位置する緩やかな膨張域50(スチームを膨張させる)中に進む。スチーム気泡の激しい気化は、流体混合物における実質的な乱流と剪断混合とをもたらす。これは、まさに泡立つ泡であろう。得られた流体混合物は、典型的には容積基準で75〜85%のスチームと15〜25%の油とからなるであろうが、導管24の膨張スロート部50中に送られ、そこでさらなるスチーム膨張と剪断混合とが起こり、そのために油の小滴のサイズがさらに減少する。この膨張域は、油の小滴の凝集が膨張および混合を通して形成されるほど長くないであろう。そして、これは実験的に決定される。次いで、流体は、アトマイジングオリフィス30を通って出て、低圧の制御された膨張域31中に送られる。それは、アトマイジングオリフィスを通して送られた際に、より小さい直径のオリフィスに起因する速度増加のために、相当の剪断がスチームと油の小滴との間に起こる。流体が膨張すると、さらなる剪断が、先ず制御された膨張域31で、次いでライザー反応域22で起こる。アトマイジングオリフィスおよび膨張域31は、いずれも低圧ライザー反応域22と流体でつながっている。この剪断および制御された膨張により、高温の原料油の微細にアトマイジングされた液滴からなる比較的扁平な扇形噴霧が形成される。平面図では、アトマイジングまたはスプレーチップ32は、その内部構成は制御された膨張域31を含み、外側に広がった側壁を有する先端を切ったV字のようであり、そのためにアトマイジングされた噴霧は望ましい扇形を達成できるであろう。この噴霧は、ライザー反応域22中に進み、そこで高温の触媒粒子(示されていない)の上昇流に接触して、重質原料油が所望のより低沸点の生成物留分に接触分解される。本発明の実施を説明するこの特定の実施形態においては、扇形スプレーノズルのタイプが唯一示される。しかし、他のアトマイジングオリフィスおよびノズル形態もまた用いられるであろう。すなわち、例えば米国特許第4,784,328号、同第5,289,976号およびこれらの類似物に開示されるものである。
【0008】
図2は、本発明の原料インジェクション方法に関連して用いられるフルードキャットクラッキング法の概略図である。図2に戻ると、本発明を実施する際に有用なFCC装置50は、接触分解反応器装置52および再生装置54からなることが示される。装置52には、原料ライザー20が含まれ、その内部には反応域が含まれ、さらにその始まりは22として示される。また、それには、蒸気−触媒分離域56およびストリッピング域58が含まれ、ストリッピング域には、その中に多数のバッフル60が、家屋の勾配屋根に似た金属“シェッド”を配列した形状で含まれる。スチームなどの適切なストリッピング剤は、ライン62を経てストリッピング域中に導入される。ストリッピングされた廃触媒粒子は、トランスファーライン64を経て再生装置54中に供給される。予熱されたFCC原料は、流動キャットクラッキング反応器装置52の原料インジェクションポイント68で、ライザー20の基部中にライン66を経て送られる。図1に示される原料インジェクターは68に位置するが、この図では簡略化のために示されない。実際問題として、多数の原料インジェクターが、ライザー20の原料インジェクション部の円周周りに配置されるであろう。また、原料のアトマイジングおよびインジェクションに付随する高温水およびスチームのラインも示されていない。原料には、減圧ガス油(VGO)と重質原料成分(残油留分など)との混合物が含まれる。高温の原料のアトマイジングされた液滴は、ライザーにおいて、高温の再生分解触媒の粒子と接触する。これにより、原料が蒸発され、そしてより軽質かつより低沸点の留分に接触分解される。該留分には、ガソリン沸点範囲(典型的には100〜400゜F)の留分が、より高沸点のジェット燃料、ディーゼル燃料、灯油およびこれらの類似物と同様に含まれる。分解触媒は、当業者に知られるように、シリカとアルミナとの混合物(ゼオライトモレキュラーシーブ分解成分を含む)である。触媒分解反応は、原料がライザーにおいて原料インジェクションポイント68で高温の触媒に接触した際に開始し、そして生成物の蒸気がキャットクラッカーの上部または分離部56において廃触媒から分離されるまで持続する。分解反応により、ストリッピングできる炭化水素質物質およびストリッピングできない炭素質物質(コークスとして知られる)が析出されて、廃触媒粒子が形成される。これは、ストリッピングされて、ストリッピングできる炭化水素が除去回収され、次いで再生器においてコークスが燃焼し尽くされることによって再生されるであろう。反応装置52には、分離部56にサイクロン(図示せず)が含まれるが、これは分解された炭化水素生成物の蒸気およびストリッピングされた炭化水素(蒸気として)の両方を廃触媒粒子から分離する。炭化水素の蒸気は、反応器を通って上方に送られ、そしてライン70を経て排出される。炭化水素の蒸気は、典型的には蒸留装置(図示せず)に供給され、これにより蒸気の凝縮できる部分が液体に凝縮され、そしてその液体は別々の生成物流れに分留される。廃触媒粒子はストリッピング域58中に下降し、そこでスチームなどのストリッピング媒体と接触する。媒体は、ライン62を経てストリッピング域中に供給され、そして分解反応中に触媒上に析出したストリッピングできる炭化水素質物質を蒸気として除去する。これらの蒸気は、ライン70を経て他の生成物の蒸気と共に排出される。バッフル60は、ストリッピング域またはストリッパーの幅を横切って、触媒粒子を均一に分散し、そしてストリッピング域において触媒粒子の内部還流または逆混合を最小にする。ストリッピングされた廃触媒粒子は、トランスファーライン64を経てストリッピング域の底部から除去され、そこから再生器54の流動床72中に送られる。流動床においては、それらは、ライン74を経て再生器に入る空気と接触し、そのいくらかは、再生器の分離域に上昇する。空気は、炭素沈殿物を酸化または燃焼し尽くして触媒粒子を再生し、そしてそのようにして、それらは典型的には約950〜1400゜Fの範囲の温度に加熱される。また、再生器54にはサイクロン(図示せず)が含まれるが、これにより高温の再生触媒粒子がガス状の燃焼生成物(煙道ガスであり、主としてCO2、COおよびN2が含まれる)から分離され、そして再生触媒粒子は、当業者に知られるようにディップレグ(図示せず)により流動触媒床72中に下方に戻して供給される。流動床72は、ガス分配器グリッド上に支持されるが、これは、破線78として簡単に示される。流動床における高温の再生触媒粒子は、ファネル80の頂部に形成される堰82を溢流する。該ファネルは、その下部で下降管84の頂部に結合される。下降管84の底部は、再生触媒トランスファーライン86になる。溢流した再生粒子はファネル、下降管を通って流下し、そしてトランスファーライン86中に流れる。トランスファーラインにより、再生粒子はライザー反応域中に送り戻され、そこで再生粒子は原料インジェクターからライザーに入る高温の原料と接触する。煙道ガスはライン88を経て再生器の頂部から除去される。
【0009】
FCC方法で用いられるキャットクラッカー原料には、典型的に高沸点の非残油であるガス油が含まれる。すなわち、減圧ガス油(VGO)、直留(常圧)ガス油、軽質キャットクラッカー油(LCGO)およびコーカーガス油などである。これらの油は、典型的には約450゜F(232℃)超、より一般的には約650゜F(343℃)超の初留点を有し、また直留または常圧のガス油およびコーカーガス油と同様に、約1150゜F(621℃)までの終点を有する。加えて、1050゜Fを超える(例えば1300゜F以上まで)終点を有する一種以上の重質原料は、キャットクラッカー原料と混合されるであろう。これらの重質原料には、次のものが含まれる。例えば、全原油および抜頭原油、原油の常圧および減圧蒸留から得られる残油、アスファルトおよびアスファルテン、重質石油の熱分解から得られるタール油および循環油、タールサンド油、シェール油、石炭誘導油、合成原油ならびにこれらの類似物である。これらは、混合物の約2〜50容量%、より典型的には約5〜30容量%の量でクラッカー原料中に存在する。これらの原料には、望ましくない成分(芳香族ならびにヘテロ原子、特に硫黄および窒素を含む化合物など)が非常に高い含有量で典型的に含まれる。したがって、多くの場合、これらの原料は、知られるように、水素化処理、溶剤抽出、モレキュラーシーブなどの固体吸着剤およびこれらの類似物などの方法によって、処理または品質向上されて、望ましくない化合物の量が低減される。FCC方法における典型的なキャットクラッキング条件には、約800〜1200゜F(427〜648℃)、好ましくは850〜1150゜F(454〜621℃)、さらにより好ましくは900〜1150゜F(482〜621℃)の温度、約5〜60psig、好ましくは5〜40psigの圧力、さらに約0.5〜15秒、好ましくは約1〜5秒の原料/触媒の接触時間、および約0.5〜10、好ましくは2〜8の触媒:原料比が含まれる。FCC原料は、850゜F以下、好ましくは800゜F以下、典型的には約500〜800゜Fの範囲以内の温度に予熱される。
【0010】
本発明は、以下の実施例を引用してさらに理解されよう。
【0011】
実施例
本発明の方法により、SherおよびElataにより開発された数学モデル(Sher,EおよびElata,C著、“Spray formation from Pressure Cans by Flashing”、Ind.Eng.Chem.Process Des.Dev.、第6巻、第2号、第237〜422頁、1977年)を用いて、アトマイジングされた油滴サイズが、原料油中にスパージングされたサブクールされた水wt%の関数として近似されることが説明されよう。VGO、潤滑油エキストラクトおよび減圧残油の混合物からなるFCC原料を計算に用いた。原料材の性状を下記表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
予熱された原料の温度および圧力を、ライザー反応域の圧力を30psigとして、それぞれ550゜Fおよび82psigとした。水を350゜Fおよび200psigでインジェクションする場合を想定して、アトマイジングされた液滴直径に対する水の直接インジェクションの効果を計算的に試験した。また、高温の原料油中にスパージングされたサブクールされた水の液滴の温度は迅速に油温に近づくと想定した。そのために、アトマイジングの計算は550゜Fの水に基づいて単純化された。サブクールされた水をインジェクションする前に油に添加されたパージスチームの小さな流れは無視された。原料油および水の性状を下記表2に表化した。
【0014】
【表2】
【0015】
550゜Fにおいては、液体の水の蒸気圧は1048psaである。これは、インジェクターの油側で気泡として蒸気膨張した場合に、951psiの高い圧力差をもたらし、そして引続いて、油/スチーム混合物はライザー中に噴霧としてアトマイジングオリフィスを出る。スチーム膨張により、油相が破壊されてより小さな液滴が生ずる。
【0016】
SherおよびElataの理論、および導入された液滴サイズの予測方程式(第239頁の方程式15)により、フラッッシング水の液滴を油相中に分散させて油のアトマイジング挙動を近似した。熱平衡が達成されない条件下で気泡の成長速度を説明するためには、無次元係数が推定されなければならない。本発明の方法においては、予熱された油と油温における蒸気圧との圧力差は、HooperおよびAbdelmessihのデータ(SherおよびElataにより、その論文で用いられまた再現される)に用いられたものより大きな大きさのオーダーであることから、その論文で再現された曲線(第241頁の図10)の漸近域は、水に対する無次元係数を圧力差68atmで0.35に等しいと近似するのに用いられた。
【0017】
計算結果を図3に示す。ここでは、推定された質量平均油滴直径d50が、油中にインジェクションされた水wt%の関数として示される。200〜300ミクロンの範囲の液滴サイズが、高温の原料油の重量を基準にして1wt%未満の水を添加することにより達成される。
【0018】
結果として、本発明の方法を応用することにより、上記および図1に記載および引用されるように、最終アトマイジングのために通常のインジェクターチップ(オリフィスΔPを25〜60psiとして運転される)を用いて、油の平均液滴直径が現今の300〜400ミクロンの範囲から200〜300ミクロンの範囲に低減されるであろうことが示される。さらに、定量的ではないが、水インジェクションによりリガメント破壊が高まった結果としてもたらされる液滴サイズ分布は、より均一な液滴サイズ分布を示すであろうことが予測される。
【0019】
本発明を実施する際には、種々の他の実施形態および変更形態は、上記した本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に自明であろうしまた当業者により容易に実施できると考えられる。したがって、本明細書に添付される請求の範囲は、上述された正確な記載に限定されるものではなく、むしろ請求は、本発明が関連する分野の当業者によりそれらの等価物として扱われるであろうすべての特徴および実施形態を含めて、本発明に帰属する特許を受けることができる新規性の特徴をすべて包含するものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明を実施する際に有用なFCC原料インジェクション装置の概略側面図である。
【図2】 図2は、本発明を実施する際に有用なフルードキャットクラッキング方法の概略図である。
【図3】 図3は、アトマイジングされた原料油の液滴直径に関して、インジェクションされた水含有量の効果を説明するグラフである。
Claims (22)
- 沸点が500゜F(260℃)超の液体を噴霧する方法であって、
標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力にある高温の水を、該液体の流れ中にインジェクションして、スチームと液体との混合物からなる二相流体を形成する工程(但し、その際、該液体の温度は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に高く、及び/又は、該液体の圧力は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に低い。)と、
該流体を、噴霧手段を通して噴霧域中に送り、該液体を噴霧し、かつ該噴霧された液滴からなる噴霧を形成する工程(但し、その際、該液滴の質量平均直径は、200〜300ミクロンである。)
とを含むことを特徴とする方法。 - 前記液体は、炭化水素からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記液体の圧力は、前記水が前記液体の流れ中にインジェクションされる前に、該標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力にある高温の水の圧力より低いことを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記噴霧域は、前記水をスチームに気化するのに効果的な圧力より低い圧力にあることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記噴霧手段は、オリフィスからなることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 前記二相流体は、導管によって前記オリフィスに送られ、その際、該導管は、前記流体の流れ方向に垂直な断面積を有し、かつ、該断面積は、該流れ方向に垂直な前記オリフィスの断面積より大きいことを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 前記噴霧手段は、前記噴霧の大きさおよび形状を制御するアトマイジングチップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記流体は、前記噴霧に先立って、スタティック混合手段に接触することを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 前記水は、スパージング手段によって前記液体中にインジェクションされることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記水は、スパージング手段によって前記液体中にインジェクションされることを特徴とする請求項7に記載の方法。
- (a)標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力にある高温の水を、原料インジェクターにおいて、圧力下に導管を通って流れる高温の液体FCC原料油中にインジェクションし、スチームと該原料油との混合物からなる二相流体を形成する工程(但し、その際、該原料油の温度は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に高く、及び/又は、該原料油の圧力は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に低い。)と、
(b)該流体を、噴霧手段を通して噴霧域中に送り、該液体を噴霧し、かつ該噴霧された液滴からなる噴霧を形成する工程(但し、その際、該液滴の質量平均直径は、200〜300ミクロンである。)と、
(c)該噴霧された油噴霧を、ライザー反応域において、該原料油を接触分解してより低沸点の炭化水素を形成するのに効果的な反応条件で、微粒子状の高温の再生分解触媒と接触させる工程とを含むことを特徴とする流動接触分解方法。 - 前記流体は、噴霧手段を通して送られることによって噴霧されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記導管における前記原料油の圧力は、前記水の圧力より低いことを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 前記導管における前記原料油の温度は、前記水の温度より高いことを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 前記噴霧手段は、アトマイジングオリフィスからなり、該オリフィスが前記インジェクターの部分を構成することを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記噴霧手段は、該噴霧の大きさおよび形状を制御するためのアトマイジングチップチップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記噴霧オリフィスは、それを通る前記流体の速度を高めることを特徴とする請求項16に記載の方法。
- 前記噴霧は、前記オリフィスの下流にある噴霧域で起こることを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記噴霧域は、前記ライザー反応域を構成し、前記導管における前記流体のそれより低い圧力にあることを特徴とする請求項18に記載の方法。
- (a)標準大気圧沸点を超える温度および液体状態で維持するのに十分な圧力にある高温の水を、原料インジェクターにおいて、圧力下に導管を通って流れる高温の液体FCC原料油中にスパージング手段によりインジェクションし、スチームと該原料油との混合物からなる二相流体を形成する工程(但し、その際、該原料油の温度は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に高く、及び/又は、該原料油の圧力は、該水を気化してスチームを形成するのに十分な程度に低い。)と、
(b)該流体混合物を、アトマイジングチップチップを含む噴霧手段を通して低圧の噴霧域中に送って、該原料油を該原料油の液滴からなる噴霧中に噴霧する工程(但し、その際、該チップは、該噴霧の大きさおよび形状を制御する。)と、
(c)該噴霧された油噴霧を、ライザー反応域において、該原料油を接触分解してより低沸点の炭化水素と、ストリッピング可能な炭化水素およびコークを含む廃触媒粒子とを形成するのに効果的な反応条件で、微粒子状の高温の再生分解触媒と接触させる工程と、
(d)該より低沸点の炭化水素を、分離域において該廃触媒粒子から分離し、ストリッピング域において該触媒粒子をストリッピングして、該ストリッピング可能な炭化水素を除去し、ストリッピングされたコーク化触媒粒子を形成する工程と、
(e)該ストリッピングされたコーク化触媒粒子を再生域中に送り、そこで該粒子は、該コークを燃焼し尽くして該高温の再生触媒粒子を形成するのに効果的な条件で酸素と接触される工程と、
(f)該高温の再生粒子を該ライザー反応器中に送る工程と
を含むことを特徴とする流動接触分解方法。 - 前記噴霧手段は、前記チップの上流にあるオリフィスからなり、該オリフィスは、そこを通る前記二相流体の速度を高めることを特徴とする請求項20に記載の方法。
- 前記流体は、スタティック混合手段に接触し、該スタティック混合手段は、前記噴霧に先立って前記二相流体を混合することを特徴とする請求項21に記載の方法。
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