JP4486335B2 - 表示装置及び表示パネルの駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流れる電流の大きさが定まると一義的に輝度が定まる発光素子を画素ごとに備える表示パネルを駆動する表示パネルの駆動方法、及び、前記表示パネルとデータドライバと走査ドライバとを具備し、前記データドライバ及び前記走査ドライバで前記表示パネルを駆動する表示装置に関する。
一般に、液晶ディスプレイにはアクティブマトリクス駆動方式のものと、単純マトリクス駆動方式のものがある。アクティブマトリクス駆動方式の液晶ディスプレイにおいては、単純マトリクス駆動方式の液晶ディスプレイに比較しても高輝度、高コントラスト及び高精細な画面表示が行われる。アクティブマトリクス駆動方式の液晶ディスプレイにおいては、キャパシタとしても機能する液晶素子と、スイッチング素子として機能するトランジスタとが、画素ごとに設けられている。アクティブマトリクス駆動方式では、シフトレジスタである走査ドライバによって走査線が選択されている時に、輝度を表すレベルの電圧がデータドライバによって信号線に印加されると、トランジスタを介して液晶素子に電圧が印加される。走査線の選択が終了してから次にその走査線が選択されるまでの間においてトランジスタがオフになっても、液晶素子がキャパシタとして機能するため、走査線の選択が終了してから次にその走査線が選択されるまでの間、電圧レベルが保持される。以上のように、走査線が選択されている時において液晶素子の光透過率が新たにリフレッシュされて、バックライトの光がリフレッシュされた光透過率で液晶素子を透過することによって、液晶ディスプレイの階調表現が行われる。
一方、自発光素子である有機EL(Electro Luminescence:エレクトロルミネッセンス)素子を用いた有機エレクトロルミネッセンスディスプレイは、液晶ディスプレイのようにバックライトを必要とせず、薄型化に最適であるとともに、液晶ディスプレイのような視野角の制限もないため、次世代の表示装置として実用化が大きく期待されている。
高輝度、高コントラスト、高精細といった観点から、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイも、液晶ディスプレイと同様にアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイが開発されている。例えば特許文献1に記載された従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイにおいては、有機EL素子と、この有機EL素子に接続された電流制御用トランジスタと、この電流制御用トランジスタのスイッチングを行うスイッチ用トランジスタとが、画素ごとに設けられている。この有機エレクトロルミネッセンスディスプレイでは、Y方向周辺駆動回路によって走査線が選択されている時に輝度を表すレベルの電圧がX方向周辺駆動回路によって信号線に印加されると、スイッチング用トランジスタがオンになり、信号線の電圧が電流制御用トランジスタのゲートに印加されることによって電流制御用トランジスタのゲートに輝度データとして書き込まれることになる。これにより、電流制御用トランジスタがオンになり、ゲート電圧のレベルに応じた大きさの駆動電流が電源から電流制御用トランジスタを介して有機EL素子に流れ、有機EL素子が電流の大きさに応じた輝度で発光する。走査線の選択が終了してから次にその走査線が選択されるまでの間では、スイッチ用トランジスタがオフになっても電流制御用トランジスタのゲート電圧のレベルが保持され続け、有機EL素子が電圧に応じた駆動電流の大きさに従った輝度で発光する。
特開平8−330600号公報(第4図)
ところで、一般的にトランジスタは、周囲の温度変化によってチャネル抵抗が変化したり、長時間の使用によりチャネル抵抗が変化したりするために、ゲート閾値電圧が経時変化したり、ゲート閾値電圧がトランジスタごとに異なる。従って、従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイでは、電流制御用トランジスタのゲート電圧のレベルを変化させることによって有機EL素子に流れる電流の大きさを変化させること、換言すれば、電流制御用トランジスタのゲートに印加する電圧のレベルを変化させることによって有機EL素子の輝度を変化させることを行っても、電流制御用トランジスタのゲート電圧のレベルで有機EL素子に流れる電流の大きさを一義的に指定するのは困難である。つまり、画素の間で同じレベルのゲート電圧を電流制御用トランジスタに印加したものとしても、画素の間で有機EL素子の発光輝度が異なってしまい、表示面内でバラツキが生じてしまう。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決しようとしてなされたものであり、高品質な表示を行うことができる表示装置及び表示パネルの駆動方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の表示装置は、
複数の走査線と前記複数の走査線に略垂直な複数の信号線との各交差部に配置され、流れる電流の大きさに従った輝度で発光期間に一括して発光する複数の発光素子と、
非発光期間及び前記発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記発光期間前の前記非発光期間中の各選択期間時に前記複数の走査線をそれぞれ順次選択するとともに、前記非発光期間中における選択期間と選択期間との間のリセット期間、並びに前記発光期間に前記複数の走査線の選択状態を停止する選択走査ドライバと、
前記選択走査ドライバによって前記複数の走査線が各々選択されている選択期間時に、映像信号に従った大きさの指定電流を前記複数の信号線に流し、前記リセット期間及び前記発光期間に前記指定電流を流すことを停止するデータドライバと、
前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択している選択期間時に、指定電流用基準電圧を複数の信号供給線に印加し、前記非発光期間に全ての前記複数の走査線の選択を終了した後の前記発光期間に、駆動電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加する電圧供給ドライバと、
前記複数の発光素子の各々の周囲に設けられ、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されている選択期間時に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に指定電流用基準電圧を印加するとともに前記データドライバが指定電流を流すことにより前記信号供給線から前記信号線に流れる指定電流の大きさを電圧のレベルに変換し、前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後の前記発光期間に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより前記変換された電圧のレベルに従った大きさの駆動電流を前記発光素子に流す複数の画素回路と、
前記リセット期間直前の選択期間に前記データドライバから流れる指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷を当該リセット期間にリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換える切換回路と、
を備え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力する。
前記発光期間に前記電圧供給ドライバが駆動電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加した後の次の一走査期間の前記非発光期間に、前記選択走査ドライバが再び前記複数の走査線を順次選択するとともに前記電圧供給ドライバが再び指定電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加することが好ましい。
前記複数の画素回路は各々、
前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している前記非発光期間中であって、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されている選択期間時に前記信号線に流れる指定電流を自身に流すことでその指定電流の大きさを電圧のレベルに変換し、
前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している前記非発光期間中であって、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されていない期間時に前記信号線に流れる指定電流を遮断するとともに前記変換された電圧のレベルを保持し、
前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後の前記発光期間に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより前記保持された電圧のレベルに従った駆動電流を前記発光素子に流すことが好ましい。
前記発光素子が有機エレクトロルミネッセンス素子であり、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のアノードが前記画素回路に接続され、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードに基準電圧が印加されていることが好ましい。
前記複数の画素回路は各々、
ゲートが前記走査線に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記信号線に接続された第一トランジスタと、
ゲートが前記走査線に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記信号供給線に接続された第二トランジスタと、
ゲートが前記第二トランジスタのドレインとソースのうちの他方に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記第二トランジスタのドレインとソースのうちの一方に接続され、ドレインとソースのうちの他方が前記第一トランジスタのドレインとソースのうちの他方に接続され且つ前記有機エレクトロルミネッセンス素子のアノードに接続された第三トランジスタと、を有することが好ましい。
前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している最中に前記選択走査ドライバが前記走査線を選択して前記第一トランジスタをオンしている選択期間時に、前記第一トランジスタが前記電圧供給ドライバから前記第三トランジスタのドレイン−ソース間を介して前記信号線に指定電流を流すことによって、前記第三トランジスタが指定電流の大きさをゲート−ソース間電圧のレベルに変換し、
前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している最中に前記選択走査ドライバが前記走査線を選択していないで前記第一トランジスタをオフしている時に、前記第二トランジスタがオフして前記第三トランジスタによって変換されたゲート−ソース間電圧のレベルを保持し、
前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後に前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加している時に、前記第三トランジスタが前記保持した電圧のレベルに従った大きさの駆動電流を前記信号供給線から前記有機エレクトロルミネッセンス素子へ流すことが好ましい。
前記電圧供給ドライバによって前記複数の信号供給線に印加される指定電流用基準電圧が前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードの電圧以下に設定されており、前記電圧供給ドライバによって前記複数の信号供給線に印加される駆動電流用基準電圧が前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードの電圧を越えるように設定されていることが好ましい。
そして本発明の他の表示装置は、
非発光期間及び発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記非発光期間中の各選択期間にそれぞれ選択される第一行目の走査線と第二行目の走査線を有する走査線群と、
前記第一行目の走査線に接続され、前記非発光期間後の前記発光期間に流れる駆動電流の電流値に従って発光する第一光学要素と、前記第二行目の走査線に接続され、前記第一光学要素と同期して前記発光期間に流れる駆動電流の電流値に従って発光する第二光学要素と、を有する光学要素群と、
前記第一光学要素に接続され、前記第一行目の走査線の選択期間に流れる指定電流の電流値と等しい駆動電流を前記発光期間に流す第一画素回路と、前記第二光学要素に接続され、前記第二行目の走査線の選択期間に流れる指定電流の電流値と等しい駆動電流を前記第一光学要素と同期して前記発光期間に流す第二画素回路と、を有する画素回路群と、
前記画素回路群に接続される信号線と、
前記走査線群の各選択期間にそれぞれ指定電流用基準電圧を印加し、前記第一行目の走査線の選択期間後の前記第二行目の走査線の選択期間の後に、前記第一行目及び前記第二行目の画素回路群に前記駆動電流を流すための駆動電流用基準電圧を同期して印加する電圧供給ドライバと、
前記第一行目の走査線の選択期間と前記第二行目の走査線の選択期間との間のリセット期間に、データドライバから指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷をリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換える切換回路と、
を備え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力する。
前記電源は、全ての前記画素回路に前記駆動電流用基準電圧を同期して出力することによって、選択期間及び発光期間で構成される一フレーム期間での駆動電流用基準電圧の印加回数を最小限としたので、指定電流用基準電圧と駆動電流用基準電圧との切替による消費電力を最小限とすることができる。
前記指定電流用基準電圧は、前記駆動電流用基準電圧より低いことが好ましい。
また、本発明の表示パネルの駆動方法は、
複数の走査線と前記複数の走査線に略垂直な複数の信号線との各交差部に配置され、流れる電流の大きさに従った輝度で発光する複数の発光素子と、前記複数の発光素子の各々の周囲に設けられた画素回路と、選択走査ドライバと、データドライバと、電圧供給ドライバと、を備える表示パネルを駆動する方法であって、
非発光期間及び発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記非発光期間時に前記電圧供給ドライバが指定電流用基準電圧を複数の信号供給線に印加するとともに、前記選択走査ドライバが前記非発光期間の各選択期間に前記複数の走査線をそれぞれ順次選択し、
前記複数の走査線を各々選択している選択期間時に、前記データドライバが映像信号に従った大きさの指定電流を前記複数の信号線に流して前記信号供給線から前記信号線に流れる指定電流の大きさを前記画素回路によって電圧のレベルに変換し、
前記複数の走査線を全て選択することを終了した後の前記発光期間に前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより、前記変換された電圧のレベルに従った駆動電流を前記画素回路によって前記発光素子に流し、
前記非発光期間中における選択期間と選択期間の間のリセット期間に、前記リセット期間直前の選択期間に前記データドライバから流れる指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷をリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力する。
本発明では、複数の走査線が順次選択されていく時には、複数の信号供給線に指定電流用電圧が印加されている。或る走査線が選択されている時、信号供給線に指定電流用電圧が印加されているので、信号線に流れる指定電流が画素回路に流れ、その指定電流の大きさがその画素回路によって電圧のレベルに変換される。複数の走査線が順次選択されていくことによって各々の画素回路で指定電流の大きさを電圧のレベルに変換することが行順次に行われ、複数の走査線が順次選択されるのが終了すると、全ての画素回路において指定電流の大きさが電圧のレベルに変換される。複数の走査線が順次選択されるのが終了すると、複数の信号供給線に駆動電流用基準電圧が印加されているので、それぞれの画素回路は、変換した電圧のレベルに従った大きさの駆動電流を発光素子に流す。これにより、複数の走査線が順次選択されるのが終了すると全ての発光素子が発光するが、駆動電流の大きさは画素回路によって変換された電圧のレベルに従っており、その電圧のレベルは指定電流の大きさを変換したものであるから、発光素子は指定電流の大きさに依存した輝度で発光する。
本発明によれば、複数の走査線が順次選択されるのが終了すると全ての発光素子が発光するが、発光素子は指定電流の大きさに依存した輝度で発光する。つまり、発光素子は指定電流の大きさに従った所望通りの輝度で発光するから、指定電流のレベルが画素の間で同じであれば、複数の発光素子の間で輝度のバラツキが生じず、高品質な画面表示を行うことができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイを適用した実施の形態における有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1を示した図面である。図1に示されるように、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1は、基本構成として、選択走査線X1〜Xm、信号供給線Z1〜Zm、信号線Y1〜Yn及び画素P1,1〜Pm,nを備え付けた有機エレクトロルミネッセンス表示パネル2と、選択走査線X1〜Xmを順次選択していく選択走査ドライバ5と、選択走査線X1〜Xmが各々選択されている時に階調指定電流IDATAをそれぞれの信号線Y1〜Ynに流すデータドライバ3と、選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmを順次選択している時(後述する非発光期間TNL)に選択走査線X1〜Xmに階調指定電流用基準電圧VLOWを印加し、選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmを順次選択することを終了した後(後述する発光期間TL)に選択走査線X1〜Xmに駆動電流用基準電圧VHIGHを印加する電圧供給ドライバ6と、信号線Y1〜Ynに対する出力を階調指定電流IDATAからリセット電圧VRに又はその逆に切り換える切換回路7と、データドライバ3、選択走査ドライバ5、電圧供給ドライバ6及び切換回路7を制御するコントローラ11と、を備える。
有機エレクトロルミネッセンス表示パネル2は、映像が実質的に表示される表示部4が透明基板8に設けられた構造となっている。表示部4の周囲に選択走査ドライバ5、データドライバ3及び電圧供給ドライバ6が配設されている。選択走査ドライバ5及びデータドライバ3は、透明基板8上に設けられていても良いし、透明基板8の周辺に配された回路基板上に設けられても良い。
表示部4においては、(m×n)個の画素P1,1〜Pm,nがマトリクス状となって透明基板8上に設けられており、縦方向つまり列方向にm個の画素Pi,jが配列され、横方向つまり行方向にn個の画素Pi,jが配列されている。ここで、m,nは2以上の自然数であり、iは1以上m以下の任意自然数であり、jは1以上n以下の任意自然数である。従って、縦にi番目(つまり、i行目)であって横にj番目(つまり、j列目)である画素が画素Pi,jとなる。
また、表示部4においては、行方向に延在するm本の選択走査線X1〜Xmが列方向に配列して透明基板8上に設けられている。行方向に延在するm本の信号供給線Z1〜Zmが各選択走査線X1〜Xmと対応するように列方向に配列して透明基板8上に設けられている。各信号供給線Zk(1≦k≦m−1)は選択走査線Xkと選択走査線Xk+1との間に配置され、選択走査線Xmは信号供給線Zm-1と信号供給線Zmとの間に配置されている。また、列方向に延在するn本の信号線Y1〜Ynが行方向に配列して透明基板8上に設けられている。これら選択走査線X1〜Xm、信号供給線Z1〜Zm及び信号線Y1〜Ynは、介在する絶縁膜等によって互いに絶縁されている。選択走査線Xi及び信号供給線Ziには、行方向に配列されたn個の画素Pi,1〜Pi,nが接続されており、信号線Yjには、列方向に配列されたm個の画素P1,j〜Pm,jが接続されており、選択走査線Xiと信号線Yjとの交差部に画素Pi,jが配されている。選択走査線X1〜Xmは選択走査ドライバ5のそれぞれの出力端子に接続されており、信号供給線Z1〜Zmは互いに導電して電圧供給ドライバ6の出力端子に接続されている。つまり、信号供給線Z1〜Zmには全て同じ信号が出力される。
なお、選択走査線X1〜Xmが信号供給線Z1〜Zmと平行であり且つ信号線Y1〜Ynに対して略垂直である代わりに、選択走査線X1〜Xmが複数の信号供給線に対しても信号線Y1〜Ynに対しても略垂直であっても良い。この場合、信号供給線の数はn本であり、信号線Y1〜Ynと複数の信号線が交互に配列され、選択走査線Xiには、行方向に配列されたn個の画素Pi,1〜Pi,nが接続され、信号線Yjには、列方向に配列されたm個の画素P1,j〜Pm,jが接続され、任意のj列の信号供給線には、列方向に配列されたm個の画素P1,j〜Pm,jが接続され、複数の信号供給線は互いに導電して電圧供給ドライバ6に接続されている。
次に、図2及び図3を用いて画素P1,1〜Pm,nについて説明する。図2は画素Pi,jを示した平面図であり、図3は隣接する四つの画素Pi,j,Pi+1,j,Pi,j+1,Pi+1,j+1の等価回路図である。図2においては、より理解しやすいように、画素Pi,j中の電極を主に示す。
画素Pi,jは、電流の大きさに従った輝度で発光する自発光素子としての有機エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence)素子Ei,jと、有機EL素子Ei,jの周辺に設けられているとともに有機エレクトロルミネッセンス素子Ei,jを駆動する画素回路Di,jと、から構成されている。なお、以下では、有機エレクトロルミネッセンス素子を有機EL素子と略称する。
有機EL素子Ei,jは、アノードとして機能する画素電極51と、電界により注入された正孔及び電子を輸送し、輸送した正孔と電子を再結合し、その再結合により生成された励起子を補足して発光する広義の発光層として機能する有機EL層52と、カソードとして機能する共通電極とをこの順に透明基板8上に積層した積層構造となっている。
画素電極51は、信号線Y1〜Ynと選択走査線X1〜Xmに囲まれる各囲繞領域に、画素Pi,jごとに分割されるようにパターニングされている。
画素電極51は、導電性を有しているとともに、可視光に対して透過性を有している。また、画素電極51は、比較的仕事関数の高いものであり、有機EL層52へ正孔を効率よく注入するものが好ましい。画素電極51としては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)を主成分としたものがある。
各々の画素電極51上に有機EL層52が成膜されている。有機EL層52も画素P1,1〜Pmnごとにパターニングされている。有機EL層52には、有機化合物である発光材料(蛍光体)が含有されているが、発光材料は高分子系材料であっても良いし、低分子系材料であっても良い。また、有機EL層52は、画素電極51から順に正孔輸送層、狭義の発光層の順に積層した二層構造である。正孔輸送層は、導電性高分子であるPEDOT(ポリチオフェン)及びドーパントであるPSS(ポリスチレンスルホン酸)からなり、狭義の発光層は、ポリフルオレン系発光材料からなる。なお、有機EL層52は、二層構造の他に、画素電極51から順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であっても良いし、狭義の発光層からなる一層構造であっても良いし、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であっても良いし、その他の積層構造であっても良い。
この有機エレクトロルミネッセンス表示パネル2は、フルカラー表示又はマルチカラー表示が可能であり、この場合、各画素Pi,1〜Pi,nの有機EL層52はそれぞれ、例えば赤色、緑色、青色の何れかに発光する機能を有する広義の発光層である。つまり、各画素Pi,1〜Pi,nの有機EL層52が選択的に赤、緑、青に発光することにより、これらの色が適宜合成された色調で表示することができる。
また、有機EL層52は、電子的に中立な有機化合物であることが望ましく、これにより正孔及び電子が有機EL層52でバランス良く注入され、輸送される。また、電子輸送性の物質が狭義の発光層に適宜混合されていても良いし、正孔輸送性の物質が狭義の発光層に適宜混合されていても良いし、電子輸送性の物質及び正孔輸送性の物質が狭義の発光層に適宜混合されていても良い。また、電子輸送層又は正孔輸送層である電荷輸送層を、電子と正孔を再結合する再結合領域として機能させ、この電荷輸送層に蛍光体を混在させることによって発光させても良い。
有機EL層52上に形成されている共通電極は、全ての画素P1,1〜Pm,nに共通して形成された一枚の電極である。なお、全ての画素P1,1〜Pm,nに共通した共通電極の代わりに、列方向の画素P1,h-1〜Pm,h-1(hは任意の自然数であって且つ2≦h≦n)群を接続するストライプ状の共通電極と、列方向の画素P1,h〜Pm,h群を接続するストライプ状の共通電極と、・・・というように列毎に接続された複数のストライプ形状の電極であっても良い。その他にも、行方向の画素Pg-1,1〜Pg-1,n(gは任意の自然数であって且つ2≦g≦m)群を接続するストライプ状の共通電極と、行方向の画素P1,1〜Pg,n群を接続するストライプ状の共通電極と、・・・というように行毎に接続された複数のストライプ形状の電極であっても良い。
いずれにしても共通電極は、選択走査線X1〜Xm、信号線Y1〜Yn、信号供給線Z1〜Zmと電気的に絶縁されている。共通電極は、仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されている。また、共通電極は、上記各種材料の層が積層された積層構造となっていても良いし、以上の各種材料の層に加えて金属層が堆積した積層構造となっていても良く、具体的には、有機EL層52と接する界面側に設けられた低仕事関数の高純度のバリウム層と、バリウム層を被覆するように設けられたアルミニウム層との積層構造や、下層にリチウム層、上層にアルミニウム層が設けられた積層構造が挙げられる。また、画素電極51を透明電極とし、有機EL層52で発する光を画素電極51を介して透明基板8側から出射させる場合、共通電極は有機EL層52で発する光に対して遮光性を有することが好ましく、有機EL層52で発する光に対して高い反射性を有することがさらに好ましい。
以上のように積層構造となる有機EL素子Ei,jでは、画素電極51と共通電極との間に順バイアス電圧(画素電極51が共通電極よりも高電位)が印加されると、正孔が画素電極51から有機EL層52に注入され、電子が共通電極から有機EL層52に注入される。そして、有機EL層52で正孔及び電子が輸送されて、有機EL層52にて正孔及び電子が再結合することによって励起子が生成され、励起子が有機EL層52を励起して、有機EL層52が光を発する。
有機EL素子Ei,jの発光輝度は有機EL素子Ei,jに流れる電流のおおきさに依存し、流れる電流が大きくなるにつれて発光輝度も増大する。つまり、有機EL素子Ei,jの劣化を考慮しなければ、有機EL素子Ei,jに流れる駆電流の大きさが定まると、有機EL素子Ei,jの輝度が一義的に定まる。
各画素回路Di,jは、三つの薄膜トランジスタ(以下単にトランジスタと記述する。)21,22,23と、キャパシタ24と、を備える。
トランジスタ21,22,23は、ゲート、ドレイン、ソース、半導体層、不純物半導体層、ゲート絶縁膜等から構成されたNチャネルMOS型の電界効果トランジスタであり、特にアモルファスシリコンを半導体層(チャネル領域)としたa−Siトランジスタであるが、ポリシリコンを半導体層としたp−Siトランジスタであってもよい。何れのトランジスタ21,22,23は、Nチャネルの電界効果トランジスタである。トランジスタ21,22,23の構造は逆スタガ型であっても良いし、コプラナ型であっても良い。
また、トランジスタ21,22,23は同一工程で同時に形成されても良いが、この場合、ゲート、ドレイン、ソース、半導体層、不純物半導体層、ゲート絶縁膜等の組成はトランジスタ21,22,23のあいだで同じであり、トランジスタ21,22,23の形状、大きさ、寸法、チャネル幅、チャネル長等はトランジスタ21,22,23のそれぞれの機能に応じて異なる。以下では、トランジスタ21を第一トランジスタ21と、トランジスタ22を第二トランジスタ22と、トランジスタ23を第三トランジスタ23と称する。
キャパシタ24は、第三トランジスタ23のゲート23gと接続された電極と、トランジスタ23のソース23sと接続された電極と、これら二つの電極の間に介在する絶縁膜(誘電体膜)と、で構成され、第三トランジスタ23のゲート23gとソース23sとの間に電荷を蓄積する機能を有する。
i行目の画素回路Di,1〜Di,nの各第二トランジスタ22においては、ゲート22gがi行目の選択走査線Xiに接続され、ドレイン22dがi行目の信号供給線Ziに接続されている。i行目の画素回路Di,1〜Di,nの各第三トランジスタ23においては、ドレイン23dがi行目の信号供給線Ziに接続されている。i行目の画素回路Di,1〜Di,nの各第一トランジスタ21では、ゲート21gがi行目の選択走査線Xiに接続されている。j列目の画素回路D1,j〜Dm,jの各第一トランジスタ21では、ソース21sがj列目の信号線Yjに接続されている。
各画素Pi,j〜Pm,nにおいては、第二トランジスタ22のソース22sは、コンタクトホール25を通じて第三トランジスタ23のゲート23gに接続されているとともに、キャパシタ24の一方の電極に接続されている。第三トランジスタ23のソース23sは、キャパシタ24の他方の電極に接続されているとともに第一トランジスタ21のドレイン21dに接続されている。第三トランジスタ23のソース23s、キャパシタ24の他方の電極、第一トランジスタ21のドレイン21dは、何れも有機EL素子Ei,jの画素電極51に接続されている。
有機EL素子E1,1〜Em,nの共通電極の電圧は、基準電圧VSSに一定に保たれており、本実施形態では、有機EL素子E1,1〜Em,nの共通電極が接地されることで基準電圧VSSが0〔V〕に設定されている。
次に、コントローラ11、選択走査ドライバ5、電圧供給ドライバ6、切換回路7及びデータドライバ3について説明する。
図1に示すように、コントローラ11は、外部から入力されるドットクロック信号CKDT、水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNCに基づいて、データドライバ用クロック信号CK1、スタート信号ST1、ラッチ信号Lを含む制御信号群DCNTをデータドライバ3に出力し、選択走査ドライバ用クロック信号CK2、スタート信号ST2を含む制御信号GCNTを選択走査ドライバ5に出力し、電圧供給ドライバ用クロック信号CK3を電圧供給ドライバ6に出力する。
詳細に説明すると、データドライバ用クロック信号CK1は、ドットクロック信号CKDTと同期し、選択列を順次シフトするための信号であり、外部回路から8bitの赤用デジタル階調映像信号SR、緑用デジタル階調映像信号SG、青用デジタル階調映像信号SBがクロック信号CK1のタイミングで取り込まれる。スタート信号ST1は、水平同期信号HSYNCと同期し、選択列を最初の列に戻すための信号である。ラッチ信号Lは、水平同期信号HSYNCと同期し、データドライバ3内部のDAコンバータで一行分のデータつまり画素Pi,1〜Pi,nの分の取り込まれた赤用デジタル階調映像信号SR、緑用デジタル階調映像信号SG、青用デジタル階調映像信号SBをアナログ変換したアナログ階調指定信号に基づいたアナログ階調指定電流IDATAがパラレルで信号線Y1〜Ynに流れるようにする信号である。選択走査ドライバ用クロック信号CK2は、水平同期信号HSYNCと同期し、選択行を順次シフトするための信号である。スタート信号ST2は、垂直同期信号VSYNCと同期し、選択行を最初の行に戻すための信号である。電圧供給ドライバ用クロック信号CK3は、選択走査ドライバ用クロック信号CK2よりも周期の長いクロック信号である。
選択走査ドライバ5は、いわゆるシフトレジスタであり、m個のフリップフロップ回路等を直列に接続した構成を有する。つまり、選択走査ドライバ5は、コントローラ11から入力した選択走査ドライバ用クロック信号CK2に基づいて選択走査線X1から選択走査線Xmへの順(選択走査線Xmの次は選択走査線X1)にオンレベル(ハイレベル)を順次出力することで、選択走査線X1〜Xmを順次選択するものである。
詳細には図4に示されるように、選択走査ドライバ5は、選択信号としてハイレベルのオン電圧VON(基準電圧VSSよりも十分に高い。)又はローレベルのオフ電圧VOFF(基準電圧VSS以下である。)の何れかのレベルの電圧を選択走査線X1〜Xmに個別に印加することによって、選択走査線X1〜Xmを順次選択する。ここで、図4において横軸は時間を表す。
即ち、選択走査ドライバ5がオンレベルの選択信号としてオン電圧VONを選択走査線Xiに印加するように設定されており、これによりi行目の選択走査線Xiが選択される。選択走査ドライバ5がオン電圧VONをi行目の選択走査線Xiに印加することによりi行目の選択走査線Xiが選択されている期間を、i行目の選択期間TSEと称する。
選択走査ドライバ5がオン電圧VONをi行目の選択走査線Xiに印加することにより、i行目の選択走査線Xiに接続された画素回路Di,1〜Di,n各々では、トランジスタ21,22がオン状態になる。第一トランジスタ21がオン状態になることによって信号線Y1〜Ynに流れる電流がそれぞれ画素回路Di,j〜Di,nに流れ得るようになる。一方、i行目の選択走査線Xiが選択されている選択期間TSE以外の非選択期間TNSEでは、選択走査ドライバ5がオフ電圧VOFFを選択走査線Xiに印加する。これにより、i行目の選択走査線Xiに接続された各画素回路Di,1〜Di,nでは、トランジスタ21,22がオフ状態になる。第一トランジスタ21がオフ状態になることで、信号線Y1〜Ynに流れる電流はそれぞれ画素回路Di,1〜Di,nに流れ得ないようになる。ここで、TSE+TNSE=TSCで表される期間、つまり1行目の選択走査線X1の選択期間TSEの開始時刻から1行目の選択走査線X1の次の選択期間TSEの開始時刻までの期間が一走査期間であり、選択走査線X1〜Xmの選択期間TSEは互いに重ならない。
また、i行目の選択走査線Xiの選択期間TSEの終了時刻から次の行の選択走査線Xi+1の選択期間TSEの開始時刻までには(つまり、選択走査ドライバ5がi行目の選択走査線Xiにオン電圧VONの印加を終了してから(i+1)行目の選択走査線Xi+1にオン電圧VONを印加するまでには)、時間的間隔があり、この期間(以下、リセット期間TRと称する。)では選択走査ドライバ5が全ての選択走査線X1〜Xmにオフ電圧VOFFを印加している。また、m行目の選択走査線Xmの選択期間TSEの終了時刻から1行目の選択走査線X1の選択期間TSEの開始時刻までの期間(m行目のリセット期間TR)は、他の行のリセット期間TRよりも長くなるように設定されている。このm行目の選択走査線Xmの選択期間TSEの終了時刻から1行目の選択走査線X1の選択期間TSEの開始時刻までの期間を、発光期間TLと称し、1行目の選択走査線X1の選択期間TSEの開始時刻からm行目の選択走査線Xmの選択期間TSEの終了時刻までの期間を、非発光期間TNLと称する。発光期間TLと非発光期間TNLの和が一走査期間TSCに相当する。
電圧供給ドライバ6は、安定した定格電圧を全ての信号供給線Z1〜Zmに印加するための独立電源であり、クロック信号CK3に従った位相の信号を信号供給線Z1〜Zmに出力する。即ち、選択走査ドライバ5が1行目の選択走査線X1からm行目の選択走査線Xmを順に選択している期間、すなわち非発光期間TNLでは、電圧供給ドライバ6がローレベルとなる階調指定電流用基準電圧VLOWを全ての信号供給線Z1〜Zmに印加するように設定されている。一方、選択走査ドライバ5がm行目の選択走査線Xmを選択してから1行目の選択走査線X1を選択するまでの期間、すなわち発光期間TLでは、階調指定電流用基準電圧VLOWよりもハイレベルの駆動電流用基準電圧VHIGHを全ての信号供給線Z1〜Zmに印加するように設定されている。
ここで、選択走査ドライバ5によってm行目の選択走査線Xmに出力されている信号がオフ電圧VOFFに下がった後に電圧供給ドライバ6から信号供給線Z1〜Zmに出力される信号が階調指定電流用基準電圧VLOWから駆動電流用基準電圧VHIGHに立ち上がる。この時が、非発光期間TNLの終了時であり、且つ、発光期間TLの開始時である。電圧供給ドライバ6から信号供給線Z1〜Zmに出力される信号がハイレベルの駆動電流用基準電圧VHIGHからローレベルの階調指定電流用基準電圧VLOWに下がると、選択走査ドライバ5によって1行目の選択走査線X1に出力されている信号がオン電圧VONに立ち上がる。この時が、発光期間TL及び一走査期間TSCの終了時であり、且つ、次の一走査期間TSC及び次の非発光期間TNLの開始時である。
また、電圧供給ドライバ6が駆動電流用基準電圧VHIGHを信号供給線Z1〜Zmに印加した後に、選択走査ドライバ5が1行目の選択走査線X1からm行目の選択走査線Xmを順に選択していき、その時の非発光期間TNLにおいて電圧供給ドライバ6が再び階調指定電流用基準電圧VLOWを信号供給線Z1〜Zmに印加する。以上のように、電圧供給ドライバ6が階調指定電流用基準電圧VLOWを信号供給線Z1〜Zmに印加することと駆動電流用基準電圧VHIGHを信号供給線Z1〜Zmに印加することを繰り返し、電圧供給ドライバ6が階調指定電流用基準電圧VLOWを信号供給線Z1〜Zmに印加している最中には選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜選択走査線Xmを順次選択するようになっている。
電圧供給ドライバ6によって印加される階調指定電流用基準電圧VLOWは基準電圧VSS以下に設定されているため、非発光期間TNL中に各画素Pi,jの第三トランジスタ23がオン状態となっても、有機EL素子Ei,jのアノード−カソード間にはゼロ電圧又は逆バイアス電圧が印加されていることになるから、有機EL素子Ei,jに電流が流れないので、有機EL素子Ei,jが発光することがない。一方、電圧供給ドライバ6によって印加される駆動電流用基準電圧VHIGHが基準電圧VSSより高く、図5に示すように、第三トランジスタ23のソース−ドレイン間電圧VDSが飽和領域になるように設定されている。そのため、発光期間TL中に第三トランジスタ23がオン状態となっていれば、有機EL素子Ei,jに順バイアス電圧が印加されていることになるから、信号供給線Ziから有機EL素子Ei,jへと電流が流れ、有機EL素子Ei,jが発光する。
駆動電流用基準電圧VHIGHについて説明する。図5は、Nチャネル型の電界効果トランジスタの電流−電圧特性を表したグラフである。図5において、横軸はドレイン−ソース間の電圧のレベルを表し、縦軸はドレイン−ソース間の電流のレベルを表す。図中の不飽和領域(ソース−ドレイン間電圧VDS<ドレイン飽和閾電圧VTHとなっている領域:ドレイン飽和閾電圧VTHは、ゲート−ソース間電圧VGSの関数であり、ゲート−ソース間電圧VGSが定まればゲート−ソース間電圧VGSで一義的に定まる。)では、ゲート−ソース間電圧VGSが一定であると、ソース−ドレイン間電圧VDSが大きくなるにつれてソース−ドレイン間電流IDSが大きくなる。更に、図中の飽和領域(ソース−ドレイン間電圧VDS≧ドレイン飽和閾電圧VTH)では、ゲート−ソース間電圧VGSが一定であると、ソース−ドレイン間電圧VDSが大きくなってもソース−ドレイン間電流IDSはほぼ一定となる。
また、図5において、ゲート−ソース間電圧VGS0〜VGSMAXは、VGS0=0〔V〕<VGS1<VGS2<VGS3<VGS4<VGSMAXの関係となっている。つまり、図5から明らかなように、ドレイン−ソース間電圧VDSが一定の場合、ゲート−ソース間電圧VGSが大きくなるにつれて、不飽和領域、飽和領域のいずれであってもドレイン−ソース間電流IDSが大きくなる。更に、ゲート−ソース間電圧VGSが大きくなるにつれて、ドレイン飽和閾電圧VTHが大きくなる。
以上のことから、不飽和領域では、ソース−ドレイン間電圧VDSがわずかに変わるとソース−ドレイン間電流IDSが変わってしまうが、飽和領域では、ゲート−ソース間電圧VGSによってドレイン−ソース間電流IDSが一義的に定まる。
ここで、第三トランジスタ23に最大のゲート−ソース間電圧VGSMAXが印加されている時のドレイン−ソース間電流IDSは、最大輝度で発光する有機EL素子Ei,jの画素電極51と共通電極との間に流れる電流に設定されている。
また、第三トランジスタ23のゲート−ソース間電圧VGSが最大電圧VGSMAXであっても、第三トランジスタ23が飽和領域を維持するように、下記に示す条件式を満たしている。
HIGH−VE−VSS≧VTHMAX
ここで、VEは、発光寿命期間中に有機EL素子Ei,jを最高輝度で発光するのに要するアノード−カソード間の電圧である。VTHMAXは、VGSMAX時のトランジスタ23のソース−ドレイン間の飽和閾電圧レベルである。以上の条件式を満たすように駆動電流用基準電圧VHIGHが設定されている。従って、第三トランジスタ23と直列に接続された有機EL素子Ei,jの分圧により第三トランジスタ23のソース−ドレイン間電圧VDSが低くなっても、ソース−ドレイン間電圧VDSが常に飽和状態の範囲内なので、第三トランジスタ23に流れるソース−ドレイン間電流IDSはゲートソース間電圧VGSにより一義的に決まることになる。
図1に示すように、切換回路7は単位切換回路S1〜Snで構成されており、単位切換回路S1〜Snはそれぞれ信号線Y1〜Ynに接続されており、更にデータドライバ3の電流端子CT1〜CTnが単位切換回路S1〜Snにそれぞれ接続されている。単位切換回路S1〜Snには、コントローラ11から出力される切換信号φ及びリセット電圧VRが入力される。
切替回路Sj(切替回路Sjは、j列目の信号線Yjに接続されている。)は、データドライバ3による階調指定電流IDATAを信号線Yjに流すことと、コントローラ11によるリセット電圧VRを信号線Yjに印加することの何れか一方に切り換えるものである。つまり、コントローラ11から単位切換回路Sjに出力する切換信号φがハイレベルの場合には、単位切換回路Sjは電流端子CTjの電流を遮断するとともにコントローラ11からのリセット電圧VRを信号線Yjに出力する。一方、コントローラ11から単位切換回路Sjに出力する切換信号φがローレベルの場合には、単位切換回路Sjは電流端子CTjの電流を信号線Yjに流すとともにコントローラ11からのリセット電圧VRを遮断する。なお、切換信号φのハイ・ローと切替回路Sjの出力との関係は、逆であっても良い。
切替回路Sjの一例について説明する。切替回路Sjは、Pチャネル型の電界効果トランジスタ31と、Nチャネル型の電界効果トランジスタ32とから構成される。トランジスタ31のゲート及びトランジスタ32のゲートはコントローラ11に接続され、切換信号φがコントローラ11からトランジスタ31のゲート及びトランジスタ32のゲートに入力される。トランジスタ31のソースは信号線Yjに接続されており、トランジスタ31のドレインは電流端子CTjに接続されている。トランジスタ32のドレインは信号線Yjに接続されている。トランジスタ32のソースはコントローラ11に接続され、リセット電圧VRがトランジスタ32のソースに入力される。この構成では、コントローラ11から出力された切換信号φがハイレベルの場合に、トランジスタ32がオン状態になり、トランジスタ31がオフ状態になる。一方、コントローラ11から出力された切換信号φがローレベルの場合に、トランジスタ31がオン状態になり、トランジスタ32がオフ状態になる。なお、トランジスタ31をPチャネル型としトランジスタ32をNチャネル型とし、切換信号φのハイ・ローを逆位相にして単位切換回路Sjのスイッチングを切り換えても良い。
ここでコントローラ11から切換回路7に出力される切換信号φの周期について説明する。図4に示すように、選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmのうちの何れかに対してオン電圧VONを印加している時(つまり、それぞれの行の選択期間TSE)に、コントローラ11から出力される切換信号φはローレベルである。一方、選択走査ドライバ5が全ての選択走査線X1〜Xmにオフ電圧VOFFを印加している時(つまり、それぞれの行のリセット期間TR)に、コントローラ11から出力される切換信号φがハイレベルである。
階調指定電流IDATAの電流値は、発光する有機EL素子Ei,jの輝度に合わせて有機EL素子Ei,jに流れる電流の電流値と等しいために極めて微小な値となる。ここで信号線Y1〜Ynの配線容量のために、信号線Y1〜Ynに流れる階調指定電流IDATAに遅延が生じてしまい、選択期間TSEの間の時間だけでは、第三トランジスタ23のゲート−ソース間に階調指定電流IDATAに応じた電荷をチャージアップできないといった問題を生じていた。このため、ある選択走査線Xiの選択期間TSEと次の選択走査線Xi+1の選択期間TSEとの間のリセット期間TRに信号線Y1〜Ynに強制的にリセット電圧VRを印加したので、特に階調指定電流IDATAの電流値が小さい輝度階調の場合であっても、選択期間TSE内に第三トランジスタ23のゲート−ソース間に階調指定電流IDATAに応じた電荷をチャージアップすることができる。
なお、切換回路7が設けられてなくても良く、この場合には、データドライバ3の電流端子CT1〜CTnは信号線Y1〜Ynにそれぞれ接続されることになる。
図1に示されるように、データドライバ3の電流端子CT1〜CTnには、それぞれ単位切換回路S1〜Snを介して、それぞれ信号線Y1〜Ynが接続されている。データドライバ3は、コントローラ11からデータドライバ用クロック信号CK1、スタート信号ST1、ラッチ信号Lを含む制御信号群DCNTが入力され、外部回路からの8bitの赤用デジタル階調映像信号SR、緑用デジタル階調映像信号SG、青用デジタル階調映像信号SBを取り込む。データドライバ3に取り込まれたデジタル信号は、データドライバ3内のDAコンバータでアナログ変換される。データドライバ3は、ラッチ信号L及びアナログ変換された信号に基づいた階調指定電流IDATAが信号線Y1〜Ynからそれぞれの単位切換回路S1〜Snを介して、データドライバ3のそれぞれの電流端子CT1〜CTnに向かって流れるように制御する。具体的には、データドライバ3は、各行の選択期間TSEにおいて、選択された行の信号供給線Ziから各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23及び第一トランジスタ21、それぞれの信号線Y1〜Yn、それぞれの単位切換回路S1〜Snを経てそれぞれの電流端子CT1〜CTnに流れる階調指定電流IDATAを発生させるものである。階調指定電流IDATAとは、赤用デジタル階調映像信号SR、緑用デジタル階調映像信号SG、青用デジタル階調映像信号SBといった階調映像信号に従った輝度で有機EL素子E1,1〜Em,nを発光期間TL中に発光するために、発光期間TLに有機EL素子E1,1〜Em,nに流れる電流と同じ大きさの電流であって、信号線Y1〜Ynからそれぞれの電流端子CT1〜CTnに向かって流れる電流である。
次に、図6〜図8を用いて画素回路D1,1〜画素回路Dm,nの機能について説明する。ここで、図6〜図8では、電流の流れを矢印で示している。
図6は、i行目の選択期間TSEの電流、電圧の状態を示した回路図である。図6に示すように、i行目の選択期間TSEでは、選択走査線Xiにはオン電圧VONが選択走査ドライバ5によって印加されているとともに、信号供給線Ziには指定電流基準用電圧VLOWが印加されている。更に、i行目の選択期間TSEでは、それぞれの単位切換回路S1〜Snがそれぞれの電流端子CT1〜CTnの電流をそれぞれの信号線Y1〜Ynに流すようにしているので、それぞれの信号線Y1〜Ynに階調指定電流IDATAが流れるようにデータドライバ3によって制御されている。
i行目の選択期間TSEでは、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22がオン状態になっている。各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22はオン状態となることにより、各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のゲート23gにも電圧が印加され、各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23がオン状態となる。更に、各画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21もオン状態となっているので、各画素回路Di,1〜Di,nの何れにおいても第一トランジスタ21が信号供給線Ziから第三トランジスタ23のドレイン23d及びソース23sを介して信号線Yjに階調指定電流IDATAを流す。また、各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23がオン状態となっているが、信号供給線Ziにローレベルの階調指定電流用基準電圧VLOWが印加されているので、信号供給線Ziから有機EL素子Ei,1〜Ei,nに電流は流れない。このため、信号線Yjに流れる階調指定電流IDATAの電流値と第三トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間電流IDSの電流値が等しくなる。第三トランジスタ23は、ゲート23g−ソース23s間の電圧が、ドレイン23dからソース23sに流れる階調指定電流IDATAの大きさにしたがったレベルになる。このため、第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされる。
図7は、i行目の選択期間TSEの終了時から発光期間TLの開始時までの電流、電圧の状態を示した回路図である。図7に示すように、i行目の選択期間TSEが終了してから発光期間TLが開始するまでの間では、選択走査線Xiにはオフ電圧VOFFが選択走査ドライバ5によって印加されているとともに、信号供給線Ziには指定電流基準用電圧VLOWが印加されている。また、i行目の選択期間TSEが終了してから発光期間TLが開始するまでの間に、選択走査ドライバ5が他の行を選択した時には、i行目の選択期間TSEと同様に、それぞれの信号線Y1〜Ynに階調指定電流IDATAが流れるようにデータドライバ3によって制御されている。
i行目の選択期間TSEが終了してから発光期間TLが開始するまでの間では、各画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21がオフ状態となっているので、各画素回路Di,1〜Di,nの何れにおいても第一トランジスタ21が信号線Yjに流れている階調指定電流IDATAを遮断し、信号供給線Ziから第三トランジスタ23を介して信号線Yjに電流が流れないようにする。更に、各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22がオフ状態となることによりキャパシタ24にチャージされた電荷を閉じ込め、第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の変換された電圧のレベルを保持する。ここで、各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23がオン状態となっているが、信号供給線Ziにローレベルの階調指定電流用基準電圧VLOWが印加されているので、信号供給線Ziから有機EL素子Ei,1〜Ei,nに電流は流れない。
図8は、発光期間TLの電流、電圧の状態を示した回路図である。図8に示すように、発光期間TLでは、選択走査線Xiにはオフ電圧VOFFが選択走査ドライバ5によって印加されているとともに、信号供給線Ziには駆動電流用基準電圧VHIGHが印加されている。
各画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21がオフ状態となっているので、各画素回路Di,1〜Di,nの何れにおいても第一トランジスタ21が信号供給線Ziから第三トランジスタ23を介して信号線Yjに電流が流れないようにする。更に、各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22がオフ状態であるので、第二トランジスタ22が第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の変換された電圧のレベルを保持する。更に、信号供給線Ziに、第三トランジスタ23のソース−ドレイン間電圧VDSが飽和領域になるようなハイレベルの駆動電流用基準電圧VHIGHが印加されているとともに各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23がオン状態となっているので、第三トランジスタ23が信号供給線Ziから有機EL素子Ei,jに駆動電流が流れる。このときの画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間に変換した電圧のレベルは、選択期間TSEにそれぞれ信号線Y1〜Ynに階調指定電流IDATAを流していたときの電圧のレベルと等しいために、有機EL素子Ei,1〜Ei,nに流れる駆動電流の電流値は階調指定電流IDATAの電流値に等しい。したがって有機EL素子Ei,1〜Ei,nの発光輝度は非発光期間TNLに各画素回路Di,1〜Di,nに流れる階調指定電流IDATAの電流値によって一義的に決まる。
次に、データドライバ3、選択走査ドライバ5及び電圧供給ドライバ6で有機エレクトロルミネッセンス表示パネル2を駆動する方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1の表示動作について説明する。
図4に示されるように、非発光期間TNLでは、選択走査ドライバ5が、コントローラ11から入力したクロック信号CK2に基づいて、1行目の選択走査線X1からm行目の選択走査線Xmの順にオン電圧VONを印加して選択していく。これにより、選択走査線X1から選択走査線Xmの順に走査されていく。非発光期間TNLの後の発光期間TLでは、選択走査ドライバ5が全ての選択走査線X1〜Xmにオフ電圧VOFFを印加し、次の非発光期間TNLでは、再び選択走査ドライバ5が1行目の選択走査線X1からm行目の選択走査線Xmの順にオン電圧VONを印加していく。
選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmを順次選択する非発光期間TNLにおいて、電圧供給ドライバ6が全ての信号供給線Z1〜Zmに階調指定電流用基準電圧VLOWを印加する。一方、選択走査ドライバ5がm行目の選択走査線Xmの選択を終了してから次の走査期間TSCに1行目の選択走査線X1を選択するまでの発光期間TLにおいて、電圧供給ドライバ6が全ての信号供給線Z1〜Zmに駆動電流用基準電圧VHIGHを印加する。コントローラ11から電圧供給ドライバ6に入力されるクロック信号CK3によって、電圧供給ドライバ6がこのように動作する。
更に、選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmを順次選択する非発光期間TNLにおいて、コントローラ11が切換信号φを単位切換回路S1〜Snに出力する。これにより、各行の選択期間TSEでは、単位切換回路S1〜Snがそれぞれの電流端子CT1〜CTnとそれぞれの信号線Y1〜Ynとの間の電流の流れを許容するとともにそれぞれの信号線Y1〜Ynに対するリセット電圧VRの印加を遮断し、各行のリセット期間TRでは、単位切換回路S1〜Snがそれぞれの電流端子CT1〜CTnとそれぞれの信号線Y1〜Ynとの間の電流の流れを遮断するとともにそれぞれの信号線Y1〜Ynに対するリセット電圧VRの印加を許容する。これにより信号線Y1〜Ynの配線容量を迅速にチャージアップできるので特に小さい値の階調指定電流IDATAを信号線Y1〜Ynに流す場合であっても第三トランジスタ23のゲート−ソース間のキャパシタ24に階調指定電流IDATAに応じた電荷を迅速にチャージアップすることができる。
更に、選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xmを順次選択する非発光期間TNLにおいて、データドライバ3は、コントローラ11から入力したクロック信号CK1に基づいて外部回路からの8bitの赤用デジタル階調映像信号SR、緑用デジタル階調映像信号SG、青用デジタル階調映像信号SBを取り込んでラッチする。そして、非発光期間TNLの各行の選択期間TSEにおいて、データドライバ3が、ラッチした信号の階調に基づいた大きさの階調指定電流IDATAを信号線Y1〜Ynに流すようにする。
ここで、非発光期間TNLにおいて、選択走査ドライバ5がオン電圧VONをi行目の選択走査線Xiに印加している時(つまり、i行目の選択期間TSE)では、他の選択走査線X1〜Xm(Xiを除く。)にはオフ電圧VOFFが印加されている。従って、i行目の選択期間TSEでは、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21及び第二トランジスタ22がオン状態であり、他の行の画素回路D1,1〜Dm,n(但し、画素回路Di,1〜Di,nを除く。)の第一トランジスタ21及び第二トランジスタ22がオフ状態である。
このようなi行目の選択期間TSEでは階調指定電流用基準電圧VLOWが全ての信号供給線Z1〜Znに印加されており、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22がオン状態であるので、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のゲート23gにも電圧が印加され、第三トランジスタ23がオン状態となる。更に、このようなi行目の選択期間TSEでは、各単位切換回路S1〜Snのトランジスタ31がオン状態となることによって単位切換回路S1〜Snがそれぞれの電流端子CT1〜CTnとそれぞれの信号線Y1〜Ynとの間の電流の流れを許容するので、電流端子CT1〜CTnはi行目の信号供給線Ziと電気的に導通する。この時、データドライバ3がラッチ信号Lにより電流端子CT1〜CTnに向かって階調指定電流IDATAを流すようにし、信号供給線Ziの階調指定電流用基準電圧VLOWが電流端子CT1〜CTnの電圧よりも高く設定されている。従って、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nでは、第一トランジスタ21のソース21s−ドレイン21d間及び第三トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間に階調指定電流IDATAが流れるような電圧が第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s及びソース23s−ドレイン23d間に加わる。
つまり、図6に示すように、i行目の選択期間TSE中では、データドライバ3によって各列に流れるようにされた階調指定電流IDATAは、信号供給線Zi→それぞれの画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間→それぞれの画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21のドレイン21d−ソース21s間→それぞれの信号線Y1〜Yn→それぞれの切換信号S1〜Snのトランジスタ31→データドライバ3のそれぞれの電流端子CT1〜CTnに向かって流れることになる。
i行目の選択期間TSE中に、階調指定電流IDATAが信号供給線Zi→それぞれの画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間→それぞれの画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21のドレイン21d−ソース21s間→それぞれの信号線Y1〜Yn→それぞれの切換信号S1〜Snのトランジスタ31→データドライバ3のそれぞれの電流端子CT1〜CTnに向かって流れることによって、i行目の選択期間TSE中に信号供給線Zi〜第三トランジスタ23〜第一トランジスタ21〜それぞれの信号線Y1〜Yn〜それぞれの単位切換回路S1〜Sn〜データドライバ3における電圧が定常状態になる。
つまり、i行目のそれぞれの画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23に階調指定電流IDATAが流れて信号供給線Zi〜第三トランジスタ23〜第一トランジスタ21〜それぞれの信号線Y1〜Yn〜それぞれの単位切換回路S1〜Sn〜データドライバ3における電圧が定常状態になることによって、第三トランジスタ23に流れる階調指定電流IDATAの大きさに従ったレベルの電圧が第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間に印加され、第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされる。
以上のように、i行目の画素回路Di,1〜Di,nの第三トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間に流れる電流の大きさ及びソース23s−ゲート23g間の電圧のレベルも前回の一走査期間TSCから上書きされるので、i行目の選択期間TSE中において、i行目の画素回路Di,1〜Di,nのキャパシタ24にチャージされる電荷の大きさが前回の一走査期間TSCから上書きされる。
ここで、第三トランジスタ23〜第一トランジスタ21〜信号線Yj間の任意の点での電位は、経時変化するトランジスタ21,22,23の内部抵抗等に因って変化してしまう。しかしながら、本実施形態では、第三トランジスタ23→第一トランジスタ21→信号線Yjへと流れる階調指定電流IDATAをデータドライバ3が強制的に流しているため、トランジスタ21,22,23の内部抵抗が経時変化しても、階調指定電流IDATAの大きさが所望通りとなる。
また、i行目の選択期間TSEでは、i行目の有機EL素子Ei,1〜Ei,nの共通電極が基準電圧VSSであり、信号供給線Ziが基準電圧VSSと同じ又は基準電圧VSSよりもローレベルの階調指定電流用基準電圧VLOWであるため、i行目の有機EL素子Ei,1〜Ei,nには逆バイアス電圧が印加されるから、i行目の有機EL素子Ei,1〜Ei,nには電流が流れず、有機EL素子Ei,1〜Ei,nは発光しない。i行目の選択期間TSEに限らず非発光期間TNLでは、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nの共通電極は基準電圧VSSであり、全ての信号供給線Z1〜Znは基準電圧VSSと同じ又は基準電圧VSSよりも低い階調指定電流用基準電圧VLOWであるため、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nには逆バイアス電圧が印加されるから、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nには電流が流れず、何れの有機EL素子E1,1〜Em,nも発光しない。
続いて、図7に示すように、i行目の選択期間TSEの終了時刻(i行目の非選択期間TNSEの開始時刻)では、選択走査ドライバ5から選択走査線Xiに出力される信号がハイレベルのオン電圧VONからローレベルのオフ電圧VOFFになり、i行目の画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21のゲート21g及び第二トランジスタ22のゲート22gに対してオフ電圧VOFFが選択走査ドライバ5によって印加される。
このため、i行目の非選択期間TNSEでは、i行目の画素回路Di,1〜Di,nの第一トランジスタ21がオフ状態になり、オフ状態の第一トランジスタ21によって電流が信号供給線Ziからそれぞれの信号線Y1〜Ynへ流れないようになる。更に、i行目の非選択期間TNSEでは、i行目の各画素回路Di,1〜Di,nの第二トランジスタ22がオフ状態になると、直前のi行目の選択期間TSEにおいてキャパシタ24にチャージされた電荷が第二トランジスタ22によって閉じ込められている。これにより、i行目の画素回路Di,1〜Di,nの何れにおいても、第三トランジスタ23は、非選択期間TNSE中オン状態を維持し続ける。つまり、i行目の画素回路Di,1〜Di,nの何れにおいても、非選択期間TNSEにおける第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧VGSの大きさがその直前の選択期間TSEにおける第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧VGSの大きさと等しくなるように、第二トランジスタ22が第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧VGSを保持する。
そして、i行目の選択期間TSEが終了して発光期間TLが開始するまでの間は、電圧供給ドライバ6が階調指定電流用基準電圧VLOWを全ての信号供給線Z1〜Znに印加している。そのため、i行目の選択期間TSEが終了して発光期間TLが開始するまでの間は、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nには逆バイアス電圧が印加されるから、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nには電流が流れず、何れの有機EL素子E1,1〜Em,nも発光しない。
ここで、i行目の選択期間TSEが終了してから(i+1)行目の選択期間TSEが開始するまでの間(つまり、(i+1)行目のリセット期間TRでは)、それぞれの単位切換回路S1〜Snのトランジスタ31がオフ状態になり、それぞれの単位切換回路S1〜Snのトランジスタ32がオン状態になる。従って、(i+1)行目のリセット期間TRでは、何れの信号線Y1〜Ynにも階調指定電流IDATAが流れないが、リセット電圧VRが全ての信号線Y1〜Ynに印加される。その上、(i+1)行目のリセット期間TRでは、どの行の選択期間TSEでもないから全ての画素回路D1,1〜Dm,nの第一トランジスタ21がオフ状態となっている。従って、リセット電圧VRが信号線Y1〜Ynに印加され、信号線Y1〜Ynの寄生容量に電荷がチャージされる。
そして、(i+1)行目の選択期間TSEが開始すると、i行目の場合と同様に、(i+1)行目の選択走査線Xi+1が選択走査ドライバ5によって選択されることによって、更に各単位切換回路S1〜Snのトランジスタ31がオン状態となることによって、それぞれの列において信号供給線Zi+1→第三トランジスタ23→第一トランジスタ21→それぞれの信号線Y1〜Yn→それぞれの単位切換回路S1〜Snのトランジスタ31→データドライバ3に向かった階調指定電流IDATAが流れる。その後、(i+1)行目の非選択期間TNSEとなって、i行目の場合と同様に(i+1)行目の画素回路Di+1,1〜Di+1,nの第一トランジスタ21がオフ状態になり、オフ状態の第一トランジスタ21によって電流が信号供給線Zi+1からそれぞれの信号線Y1〜Ynへ流れない。
以上のように、リセット期間TRでは、リセット電圧VRが信号線Y1〜Ynに強制的に印加されるので、信号線Y1〜Ynの寄生容量のチャージ量を小さい電流が流れるときに定常化されるときのチャージ量の近づける。そのため、(i+1)行目のリセット期間TRの後の(i+1)行目の選択期間TSEにおいて信号線Y1〜Ynに流れる電流が微小であっても速やかに定常状態にすることができる。
以上のように、非発光期間TNLにおいて選択走査ドライバ5が選択走査線X1〜Xnを行順次に選択していき、それぞれの選択走査線X1〜Xnの選択期間TSEにおいてデータドライバ3が階調指定電流IDATAを信号線Y1〜Ynに流すことによって、階調指定電流IDATAの大きさが画素回路D1,1〜Dm,nの第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧の大きさに変換することが行順次に行われる。
図8に示すように、非発光期間TNLの後の発光期間TLでは、選択走査ドライバ5が全ての選択走査線X1〜Xmにオフ電圧VOFFを印加しているので、何れの画素回路D1,1〜Dm,nでも第一トランジスタ21及び第二トランジスタ22がオフ状態となっている。第二トランジスタ22がオフ状態であると、上述したように、第二トランジスタ22が第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧VGSを保持する。更に、非発光期間TNLの後の発光期間TLでは、電圧供給ドライバ6が全ての信号供給線Z1〜Zmに駆動電流用基準電圧VHIGHを印加している。ここで、発光期間TLでは、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nの共通電極が基準電圧VSSである上、全ての信号供給線Z1〜Zmが基準電圧VSSより高い駆動電流用基準電圧VHIGHであり、全ての画素回路D1,1〜Dm,nの第三トランジスタ23がオン状態であるため、全ての有機EL素子E1,1〜Em,nには順バイアス電圧が印加される。従って、画素回路D1,1〜Dm,nの何れにおいても、それぞれの信号供給線Z1〜Zmから第三トランジスタ23を通じてそれぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nへ駆動電流が流れ、それぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nが発光する。
つまり、発光期間TL中のそれぞれの画素回路Di,jにおいては、第一トランジスタ21が、信号線Yjと第三トランジスタ23との間を電気的に遮断するように機能し、第二トランジスタ22が、キャパシタ24の電荷を閉じ込めることによって、選択期間TSEにおいて変換された第三トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルを保持するように機能し、第三トランジスタ23が、保持されたゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに応じた大きさの駆動電流を有機EL素子Ei,jに流すように機能する。
ここで、発光期間TL中にそれぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nに流れる駆動電流の大きさは、それぞれの画素回路D1,1〜Dm,nの第三トランジスタ23に流れる電流の大きさと同じであり、従って、選択期間TSEにおいてそれぞれの画素回路D1,1〜Dm,nの第三トランジスタ23に流れる階調指定電流IDATAの大きさと同じである。上述したように、選択期間TSEでは、それぞれの画素回路D1,1〜Dm,nの第三トランジスタ23に流れる階調指定電流IDATAの大きさは所望通りとなるから、それぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nに流れる駆動電流の大きさも所望通りになり、それぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nは所望の階調輝度で発光する。
以上のように本実施の形態では、発光期間TLでそれぞれの有機EL素子E1,1〜Em,nに流れる駆動電流のレベルを、非発光期間TNL中の選択期間TSEにおいて階調指定電流IDATAの大きさで表している。従って、例えば、画素回路D1,1〜Dm,nの間で第三トランジスタ23の特性にバラツキがあったとしても、画素回路D1,1〜Dm,nの間で階調指定電流IDATAの大きさが同じであれば、有機EL素子E1,1〜Em,nの間で輝度にバラツキが生じない。つまり、本実施形態では、同じレベルの輝度階調信号が画素に出力されても画素の間で輝度が異なってしまうという面内バラツキを抑えることができる。従って、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1は、高品質な映像表示を行える。
また、一行につき二つの選択走査線Xiと信号供給線Ziが設けられているが、信号供給線Ziに対しては走査のための信号ではなく、階調指定電流用基準電圧VLOWと駆動電流用基準電圧VHIGHからなる周期的な信号が電圧供給ドライバ6によって出力されている。この有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1が具備するシフトレジスタであるドライバは、選択走査ドライバ5だけである。シフトレジスタは一般的にm個のフリップフロップ回路等から構成されるが、周期的な信号を出力する電圧供給ドライバ6はシフトレジスタに比較しても実装面積が低く、構成が簡略であり、素子の数も少ない。従って、シフトレジスタがドライバとして二個設けられた従来の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイに比較しても、本実施形態の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1の製造コストが低く、歩留りが高い。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記各実施の形態では発光素子として有機EL素子を用いているが、整流性のある他の発光素子を用いても良い。つまり、逆バイアス電圧が印加された場合には電流が流れないとともに順バイアス電圧が印加された場合には電流が流れるような発光素子であって、流れる電流の大きさに従った輝度で発光する発光素子であっても良い。整流性のある発光素子としては、例えばLED(Light Emitting Diode)素子が挙げられる。
本発明を適用した実施の形態における有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1のブロック図である。 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1の画素Pi,jの平面図である。 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1の隣接する四つの画素Pi,j,Pi+1,j,Pi,j+1,Pi+1,j+1の等価回路図である。 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ1における信号のレベルを示したタイミングチャート。 Nチャネル型の電界効果トランジスタの電流−電圧特性を表したグラフである。 i行目の隣り合う二つの画素Pi,j,Pi,j+1の等価回路図とともに、i行目の選択期間TSEの電流、電圧の状態を示した図である。 i行目の隣り合う二つの画素Pi,j,Pi,j+1の等価回路図とともに、i行目の選択期間TSEの終了時から発光期間TLまでの電流、電圧の状態を示した図である。 i行目の隣り合う二つの画素Pi,j,Pi,j+1の等価回路図とともに、発光期間TLの電流、電圧の状態を示した図である。
符号の説明
1…有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(表示装置)
2…有機エレクトロルミネッセンス表示パネル(表示パネル)
3…データドライバ
5…選択走査ドライバ(走査ドライバ)
6…電圧供給ドライバ
21 … 第一トランジスタ
22 … 第二トランジスタ
23 … 第三トランジスタ
1,1〜Em,n … 有機EL素子(発光素子)
1〜Yn … 信号線
1〜Xn … 選択走査線(走査線)
1〜Zn … 信号供給線
1,1〜Pm,n … 画素
1,1〜Dm,n … 画素回路

Claims (10)

  1. 複数の走査線と前記複数の走査線に略垂直な複数の信号線との各交差部に配置され、流れる電流の大きさに従った輝度で発光期間に一括して発光する複数の発光素子と、
    非発光期間及び前記発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記発光期間前の前記非発光期間中の各選択期間時に前記複数の走査線をそれぞれ順次選択するとともに、前記非発光期間中における選択期間と選択期間との間のリセット期間、並びに前記発光期間に前記複数の走査線の選択状態を停止する選択走査ドライバと、
    前記選択走査ドライバによって前記複数の走査線が各々選択されている選択期間時に、映像信号に従った大きさの指定電流を前記複数の信号線に流し、前記リセット期間及び前記発光期間に前記指定電流を流すことを停止するデータドライバと、
    前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択している選択期間時に、指定電流用基準電圧を複数の信号供給線に印加し、前記非発光期間に全ての前記複数の走査線の選択を終了した後の前記発光期間に、駆動電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加する電圧供給ドライバと、
    前記複数の発光素子の各々の周囲に設けられ、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されている選択期間時に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に指定電流用基準電圧を印加するとともに前記データドライバが指定電流を流すことにより前記信号供給線から前記信号線に流れる指定電流の大きさを電圧のレベルに変換し、前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後の前記発光期間に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより前記変換された電圧のレベルに従った大きさの駆動電流を前記発光素子に流す複数の画素回路と、
    前記リセット期間直前の選択期間に前記データドライバから流れる指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷を当該リセット期間にリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換える切換回路と、
    を備え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力することを特徴とする表示装置。
  2. 前記発光期間に前記電圧供給ドライバが駆動電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加した後の次の一走査期間の前記非発光期間に、前記選択走査ドライバが再び前記複数の走査線を順次選択するとともに前記電圧供給ドライバが再び指定電流用基準電圧を前記複数の信号供給線に印加することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記複数の画素回路は各々、
    前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している前記非発光期間中であって、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されている選択期間時に前記信号線に流れる指定電流を自身に流すことでその指定電流の大きさを電圧のレベルに変換し、
    前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している前記非発光期間中であって、前記選択走査ドライバによって前記走査線が選択されていない期間時に前記信号線に流れる指定電流を遮断するとともに前記変換された電圧のレベルを保持し、
    前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後の前記発光期間に前記電圧供給ドライバが前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより前記保持された電圧のレベルに従った駆動電流を前記発光素子に流すことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記発光素子が有機エレクトロルミネッセンス素子であり、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のアノードが前記画素回路に接続され、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードに基準電圧が印加されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の表示装置。
  5. 前記複数の画素回路は各々、
    ゲートが前記走査線に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記信号線に接続された第一トランジスタと、
    ゲートが前記走査線に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記信号供給線に接続された第二トランジスタと、
    ゲートが前記第二トランジスタのドレインとソースのうちの他方に接続され、ドレインとソースのうちの一方が前記第二トランジスタのドレインとソースのうちの一方に接続され、ドレインとソースのうちの他方が前記第一トランジスタのドレインとソースのうちの他方に接続され且つ前記有機エレクトロルミネッセンス素子のアノードに接続された第三トランジスタと、を有することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している最中に前記選択走査ドライバが前記走査線を選択して前記第一トランジスタをオンしている選択期間時に、前記第一トランジスタが前記電圧供給ドライバから前記第三トランジスタのドレイン−ソース間を介して前記信号線に指定電流を流すことによって、前記第三トランジスタが指定電流の大きさをゲート−ソース間電圧のレベルに変換し、
    前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に指定電流用基準電圧を印加している最中に前記選択走査ドライバが前記走査線を選択していないで前記第一トランジスタをオフしている時に、前記第二トランジスタがオフして前記第三トランジスタによって変換されたゲート−ソース間電圧のレベルを保持し、
    前記選択走査ドライバが前記複数の走査線を順次選択することを終了した後に前記電圧供給ドライバが前記複数の信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加している時に、前記第三トランジスタが前記保持した電圧のレベルに従った大きさの駆動電流を前記信号供給線から前記有機エレクトロルミネッセンス素子へ流すことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記電圧供給ドライバによって前記複数の信号供給線に印加される指定電流用基準電圧が前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードの電圧以下に設定されており、前記電圧供給ドライバによって前記複数の信号供給線に印加される駆動電流用基準電圧が前記有機エレクトロルミネッセンス素子のカソードの電圧を越えるように設定されていることを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の表示装置。
  8. 非発光期間及び発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記非発光期間中の各選択期間にそれぞれ選択される第一行目の走査線と第二行目の走査線を有する走査線群と、
    前記第一行目の走査線に接続され、前記非発光期間後の前記発光期間に流れる駆動電流の電流値に従って発光する第一光学要素と、前記第二行目の走査線に接続され、前記第一光学要素と同期して前記発光期間に流れる駆動電流の電流値に従って発光する第二光学要素と、を有する光学要素群と、
    前記第一光学要素に接続され、前記第一行目の走査線の選択期間に流れる指定電流の電流値と等しい駆動電流を前記発光期間に流す第一画素回路と、前記第二光学要素に接続され、前記第二行目の走査線の選択期間に流れる指定電流の電流値と等しい駆動電流を前記第一光学要素と同期して前記発光期間に流す第二画素回路と、を有する画素回路群と、
    前記画素回路群に接続される信号線と、
    前記走査線群の各選択期間にそれぞれ指定電流用基準電圧を印加し、前記第一行目の走査線の選択期間後の前記第二行目の走査線の選択期間の後に、前記第一行目及び前記第二行目の画素回路群に前記駆動電流を流すための駆動電流用基準電圧を同期して印加する電圧供給ドライバと、
    前記第一行目の走査線の選択期間と前記第二行目の走査線の選択期間との間のリセット期間に、データドライバから指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷をリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換える切換回路と、
    を備え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力することを特徴とする表示装置。
  9. 前記指定電流用基準電圧は、前記駆動電流用基準電圧より低いことを特徴とする請求項8記載の表示装置。
  10. 複数の走査線と前記複数の走査線に略垂直な複数の信号線との各交差部に配置され、流れる電流の大きさに従った輝度で発光する複数の発光素子と、前記複数の発光素子の各々の周囲に設けられた画素回路と、選択走査ドライバと、データドライバと、電圧供給ドライバと、を備える表示パネルを駆動する方法であって、
    非発光期間及び発光期間を一単位として繰り返される一走査期間の前記非発光期間時に前記電圧供給ドライバが指定電流用基準電圧を複数の信号供給線に印加するとともに、前記選択走査ドライバが前記非発光期間の各選択期間に前記複数の走査線をそれぞれ順次選択し、
    前記複数の走査線を各々選択している選択期間時に、前記データドライバが映像信号に従った大きさの指定電流を前記複数の信号線に流して前記信号供給線から前記信号線に流れる指定電流の大きさを前記画素回路によって電圧のレベルに変換し、
    前記複数の走査線を全て選択することを終了した後の前記発光期間に前記信号供給線に駆動電流用基準電圧を印加することにより、前記変換された電圧のレベルに従った駆動電流を前記画素回路によって前記発光素子に流し、
    前記非発光期間中における選択期間と選択期間の間のリセット期間に、前記リセット期間直前の選択期間に前記データドライバから流れる指定電流により前記信号線の寄生容量にチャージされた電荷をリセットするリセット電圧を前記信号線に出力するように、指定電流とリセット電圧とを切り換え、前記発光期間に常に前記リセット電圧を前記信号線に出力することを特徴とする表示パネルの駆動方法。
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